JP3533263B2 - 屈折率分布型光ファイバー製造用母材の製造方法 - Google Patents

屈折率分布型光ファイバー製造用母材の製造方法

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JP3533263B2
JP3533263B2 JP14372195A JP14372195A JP3533263B2 JP 3533263 B2 JP3533263 B2 JP 3533263B2 JP 14372195 A JP14372195 A JP 14372195A JP 14372195 A JP14372195 A JP 14372195A JP 3533263 B2 JP3533263 B2 JP 3533263B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、従来の光学樹脂では実
現が困難であった、高い透明性と耐熱性を合わせ持った
屈折率分布型光ファイバー(以下、GI型光ファイバー
と略すことがある)を母材(プリフォーム)から製造す
る方法、および母材を経ることなく直接製造する方法に
関するものである。
【0002】本発明により得られるGI型光ファイバー
は、非結晶樹脂であるため光の散乱がなくしかも紫外光
から近赤外光まで広範囲の波長帯で透明性が非常に高い
ため、多種多様な波長の光システムに有効利用が可能で
ある。特に光通信分野において幹線石英ファイバーに利
用されている波長である1300nm、1550nmで
低損失である光伝送体を与えるものである。
【0003】また本発明により得られるGI型光ファイ
バーは、自動車のエンジンルーム等での過酷な使用条件
に耐える、耐熱性、耐薬品性、耐湿性、不燃性を備える
ものである。
【0004】屈折率分布型光ファイバーにおける屈折率
分布とは、光ファイバー横断面においてファイバーの中
心から半径方向に向かって屈折率が放物線に近い曲線で
低下していることをいう。GI型光ファイバーにおいて
は、光の進行速度は屈折率の低い周辺部において速く、
屈折率の高い中心部において遅いことより、周辺部を進
行する光は行路が長いが速度が速いことより中心部を進
行する光と伝送速度がほぼ等しくなり、モード分散が低
いという特徴を有する。
【0005】
【従来の技術】従来より知られているGI型光ファイバ
ー用の樹脂としては、メチルメタクリレート系樹脂を代
表とした光学樹脂や、WO94/04949に記載され
たテトラフルオロエチレン樹脂やビニリデンフルオライ
ド樹脂が提案されている。
【0006】段階屈折型プラスチック光ファイバーとし
てはコアをメチルメタクリレート樹脂、スチレン樹脂、
カーボネート樹脂、ノルボルネン樹脂等の光学樹脂を使
用し、クラッドを含フッ素ポリマーとする提案が多くな
されている。また特開平2ー244007号公報にはコ
アとクラッドに含フッ素樹脂を用いた提案もされてい
る。また、WO94/04949、特開平3−8170
3号公報、特開平3−81704号公報、特開平5−1
73026号公報などにはGI型光ファイバーの製造方
法が記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、メチルメタ
クリレート樹脂、カーボネート樹脂、ノルボルネン樹脂
等の光ファイバーでは達し得なかった、自動車、オフィ
スオートメーション(OA)機器、家電機器用途等で要
求される耐熱性、耐湿性、耐薬品性、不燃性を有するG
I型光ファイバーを製造する方法を提供するものであ
る。
【0008】また本発明は、メタクリレート樹脂、カー
ボネート樹脂、ノルボルネン樹脂等の光伝送体では達し
得なかった紫外光(波長200nmから400nm)と
近赤外光(波長700nmから2500nm)を利用可
能とし、さらに広範囲の伝送領域帯で低い光伝送損失を
もつGI型光ファイバーを製造する方法を提供するもの
である。さらに本発明はGI型光ファイバー製造用の母
材の製造方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、耐熱性、耐
湿性、耐薬品性、不燃性を付与しかつ近赤外光で光吸収
が起こるC−H結合(すなわち、炭素−水素結合)をな
くすためにはC−H結合を実質的に含まない含フッ素重
合体が最適であるとの知見を得た。この含フッ素重合体
はC−H結合の代わりにC−F結合(すなわち、炭素−
フッ素結合)を有する。
【0010】すなわち、物質に光を照射すると、ある原
子間の結合の伸縮振動や、変角振動と共鳴振動する波長
の光が、優先的に吸収されることになる。これまでプラ
スチック光ファイバーに用いられた高分子物質は主にC
−H結合を有する化合物であった。このC−H結合を基
本とする高分子物質では、水素原子が軽量で振動しやす
いために、基本吸収は、赤外域に短波長側(3400n
m)に現れる。従って、光源の波長である近赤外〜赤外
域(600〜1550nm)では、このC−H伸縮振動
の比較的低倍音吸収がとびとびに現れ、これが吸収損失
の大きな原因になっている。
【0011】そこで水素原子をフッ素原子に置換する
と、それらの倍音吸収ピークの波長は長波長側に移動
し、近赤外域での吸収量が減少する。理論値から見れ
ば、C−H結合を有するPMMA(ポリメチルメタアク
リレート)の場合には波長650nmにおいてC−H結
合の吸収損失は、105dB/kmと見積もられてお
り、波長1300nmにおいては10000dB/km
以上になる。
【0012】一方、水素原子をフッ素原子に置き換えた
物質では波長650nmでは実質的に吸収による損失は
なく、波長1300nmにおいてもC−F結合の伸縮振
動の6倍音と7倍音の間で、1dB/kmのオーダーで
あり吸収損失はないと考えてよい。そのために我々はC
−F結合を有する化合物を用いることを提案する。ま
た、耐熱性、耐湿性、耐薬品性、不燃性を阻害する要因
となるカルボキシル基やカルボニル基等の官能基を除外
することが望ましい。また、カルボキシル基があると近
赤外光の光吸収があり、カルボニル基があると紫外光の
光吸収があるため、これらの基を除外することが望まし
い。さらに光の散乱による伝送損失を低減するためには
非結晶性の重合体にする事が重要である。
【0013】さらに、段階屈折率型光ファイバーの場
合、マルチモードの光はコアとクラッドの界面で反射さ
れながら伝搬する。そのためモード分散が起こり伝送帯
域が低下する。しかし屈折率分布型光ファイバーではモ
ード分散が起こりにくく伝送帯域は増加する。
【0014】本発明者は、そこでGI型光ファイバー用
材料として実質的にC−H結合を有しない非結晶性の含
フッ素重合体、特に主鎖に環構造を有する含フッ素重合
体と、該重合体に比較して屈折率の異なる物質を使用
し、屈折率の異なる物質の濃度が特定の方向に勾配を有
するGI型光ファイバーを新規に見いだした。本発明は
このGI型光ファイバーを製造する方法にかかわる下記
の発明である。
【0015】実質的にC−H結合を有しない非結晶性の
含フッ素重合体(a)と、含フッ素重合体(a)との比
較において屈折率の差が0.001以上である少なくと
も1種類の物質(b)とから選ばれた材料の少なくとも
1種からなる内層形成材料、および上記材料の少なくと
も1種からなりかつ内層形成材料よりも低屈折率の外層
形成材料を用い、多層押し出し成形により屈折率分布型
光ファイバー製造用の母材を製造する方法において、押
し出し成形装置内で円筒状の溶融内層形成材料の流れと
溶融外層形成材料の流れを形成し、次いで母材の径に比
較して大径の多層円筒状にそれらの層形成材料の流れを
積層させ、引き続き多層円筒状の層形成材料の流れの径
を縮小してより小径の多層円筒ないし多層円柱状の層形
成材料の流れとして押し出し、多層円筒体状ないし多層
円柱状の形状を有する母材を製造することを特徴とする
屈折率分布型光ファイバー製造用の母材の製造方法。
【0016】実質的にC−H結合を有しない非結晶性の
含フッ素重合体(a)と、含フッ素重合体(a)との比
較において屈折率の差が0.001以上である少なくと
も1種類の物質(b)とから選ばれた少なくとも1種の
材料からなる内層形成材料、および上記材料から選ばれ
た少なくとも1種からなりかつ内層形成材料よりも低屈
折率の外層形成材料を用い、多層押し出し成形と紡糸に
より屈折率分布型光ファイバーを製造する方法におい
て、押し出し成形装置内で円筒状の溶融内層形成材料の
流れと溶融外層形成材料の流れを形成し、次いで大径の
多層円筒状にそれらの層形成材料の流れを積層させ、引
き続き多層円筒状の層形成材料の流れの径を縮小してよ
り小径の多層円筒ないし多層円柱状の層形成材料の流れ
とし、その後繊維状に成形することを特徴とする屈折率
分布型光ファイバーの製造方法。
【0017】以下まずGI型光ファイバーの材料である
含フッ素重合体(a)、物質(b)およびGI型光ファ
イバーについて説明し、その後上記母材とGI型光ファ
イバーの製造方法について説明する。
【0018】<含フッ素重合体(a)について>含フッ
素重合体として、従来よりテトラフルオロエチレン樹
脂、パーフルオロ(エチレン−プロピレン)樹脂、パー
フルオロアルコキシ樹脂、ビニリデンフルオライド樹
脂、エチレン−テトラフルオロエチレン樹脂、クロロト
リフルオロエチレン樹脂等が広く知られている。しかし
ながら、これらの含フッ素樹脂は結晶性を有するため、
光の散乱が起こり、透明性が良好でなく、プラスチック
光ファイバーの材料としては好ましくない。
【0019】これに対して、非結晶性の含フッ素重合体
は、結晶による光の散乱がないため、透明性に優れる。
本発明における含フッ素重合体(a)としては、C−H
結合を有しない非結晶性の含フッ素重合体であれば何ら
限定されないが、主鎖に環構造を有する含フッ素重合体
が好ましい。主鎖に環構造を有する含フッ素重合体とし
ては、含フッ素脂肪族環構造、含フッ素イミド環構造、
含フッ素トリアジン環構造または含フッ素芳香族環構造
を有する含フッ素重合体が好ましい。含フッ素脂肪族環
構造を有する含フッ素重合体では含フッ素脂肪族エーテ
ル環構造を有するものがさらに好ましい。
【0020】含フッ素脂肪族環構造を有する含フッ素重
合体は、含フッ素イミド環構造、含フッ素トリアジン環
構造または含フッ素芳香族環構造を有する含フッ素重合
体に比べ、後述の熱延伸または溶融紡糸によるファイバ
ー化に際してもポリマー分子が配向しにくく、その結果
光の散乱を起こすこともないなどの理由から、より好ま
しい重合体である。
【0021】含フッ素重合体(a)の溶融状態における
粘度は、溶融温度200℃〜300℃において103
105ポイズが好ましい。溶融粘度が高過ぎると溶融紡
糸が困難なばかりでなく、屈折率分布の形成に必要な、
物質(b)の拡散が起こりにくくなり屈折率分布の形成
が困難になる。また、溶融粘度が低過ぎると実用上問題
が生じる。すなわち、電子機器や自動車等で用いられる
場合に高温にさらされ軟化し、光の伝送性能が低下す
る。
【0022】含フッ素重合体(a)の数平均分子量は、
10,000〜5000,000が好ましく、より好ま
しくは50,000〜1000,000である。分子量
が小さ過ぎると耐熱性を阻害することがあり、大き過ぎ
ると屈折率分布を有する光ファイバーの形成が困難にな
るため好ましくない。
【0023】含フッ素脂肪族環構造を有する重合体とし
ては、含フッ素環構造を有するモノマーを重合して得ら
れるものや、少なくとも2つの重合性二重結合を有する
含フッ素モノマーを環化重合して得られる主鎖に含フッ
素脂肪族環構造を有する重合体が好適である。
【0024】含フッ素脂肪族環構造を有するモノマーを
重合して得られる主鎖に含フッ素脂肪族環構造を有する
重合体は、特公昭63−18964号公報等により知ら
れている。即ち、パーフルオロ(2,2−ジメチル−
1,3−ジオキソール)等の含フッ素脂肪族環構造を有
するモノマーを単独重合することにより、またこのモノ
マーをテトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエ
チレン、パーフルオロ(メチルビニールエーテル)など
のラジカル重合性モノマーと共重合することにより主鎖
に含フッ素脂肪族環構造を有する重合体が得られる。
【0025】また、少なくとも2つの重合性二重結合を
有する含フッ素モノマーを環化重合して得られる主鎖に
含フッ素脂肪族環構造を有する重合体は、特開昭63−
238111号公報や特開昭63−238115号公報
等により知られている。即ち、パーフルオロ(アリルビ
ニルエーテル)やパーフルオロ(ブテニルビニルエーテ
ル)等のモノマーを環化重合することにより、またはこ
のようなモノマーをテトラフルオロエチレン、クロロト
リフルオロエチレン、パーフルオロ(メチルビニールエ
ーテル)などのラジカル重合性モノマーと共重合するこ
とにより主鎖に含フッ素脂肪族環構造を有する重合体が
得られる。
【0026】また、パーフルオロ(2,2−ジメチル−
1,3−ジオキソール)等の含フッ素脂肪族環構造を有
するモノマーとパーフルオロ(アリルビニルエーテル)
やパーフルオロ(ブテニルビニルエーテル)等の少なく
とも2つの重合性二重結合を有する含フッ素モノマーと
を共重合することによっても主鎖に含フッ素脂肪族環構
造を有する重合体が得られる。
【0027】上記の含フッ素脂肪族環構造を有する重合
体としては、具体的には以下の(I)〜(IV)式から
選ばれる繰り返し単位を有するものが例示される。な
お、これらの含フッ素脂肪族環構造を有する重合体中の
フッ素原子は、屈折率を高めるために一部塩素原子で置
換されていてもよい。
【0028】
【化1】
【0029】[上記(I)〜(IV)式において、lは
0〜5、mは0〜4、nは0〜1、l+m+nは1〜
6、o,p,qはそれぞれ0〜5、o+p+qは1〜
6、RはFまたはCF3、R1はFまたはCF3、R2はF
またはCF3、X1はFまたはCl、X2はFまたはCl
である。] 含フッ素脂肪族環構造を有する重合体は、主鎖に環構造
を有する重合体が好適であるが、環構造を有する重合単
位を20モル%以上、好ましくは40モル%以上含有す
るものが透明性、機械的特性等の面から好ましい。
【0030】<物質(b)について>物質(b)は、含
フッ素重合体(a)との比較において屈折率の差が0.
001以上である少なくとも1種類の物質であり、含フ
ッ素重合体(a)よりも高屈折率であっても低屈折率で
あってもよい。本発明においては通常は含フッ素重合体
(a)よりも高屈折率の物質を用いる。
【0031】この物質(b)としては、ベンゼン環等の
芳香族環、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、エー
テル結合等の結合基を含む、低分子化合物、オリゴマ
ー、ポリマーが好ましい。また、物質(b)は、含フッ
素重合体(a)と同様な理由から実質的にC−H結合を
有しない物質であることが好ましい。含フッ素重合体
(a)との屈折率の差は0.005以上であることが好
ましい。
【0032】オリゴマーやポリマーである物質(b)と
しては、前記したような含フッ素重合体(a)を形成す
るモノマーの重合体からなり、含フッ素重合体(a)と
の比較において屈折率の差が0.001以上であるオリ
ゴマーやポリマーであってもよい。モノマーとしては、
含フッ素重合体(a)との比較において屈折率の差が
0.001以上である重合体を形成するものから選ばれ
る。たとえば、屈折率の異なる2種の含フッ素重合体
(a)を用い、一方の重合体(a)を物質(b)として
他の重合体(a)中に分布させることができる。
【0033】これらの物質(b)は、上記マトリックス
との比較において、溶解性パラメータの差が7(cal
/cm31/2以内であることが好ましい。ここで溶解性
パラメータとは物質間の混合性の尺度となる特性値であ
り、溶解性パラメータをδ、物質の分子凝集エネルギー
をE、分子容をVとして、式δ=(E/V)1/2で表さ
れる。
【0034】低分子化合物としては、例えば炭素原子に
結合した水素原子を含まないハロゲン化芳香族炭化水素
がある。特に、ハロゲン原子としてフッ素原子のみを含
むハロゲン化芳香族炭化水素やフッ素原子と他のハロゲ
ン原子を含むハロゲン化芳香族炭化水素が、含フッ素重
合体(a)との相溶性の面で好ましい。また、これらの
ハロゲン化芳香族炭化水素は、カルボニル基、シアノ基
などの官能基を有していないことがより好ましい。
【0035】このようなハロゲン化芳香族炭化水素とし
ては、例えば式Φr−Zb[Φrは水素原子のすべてがフ
ッ素原子に置換されたb価のフッ素化芳香環残基、Zは
フッ素以外のハロゲン原子、−Rf、−CO−Rf、−
O−Rf、あるいは−CN。ただし、Rfはパーフルオ
ロアルキル基、ポリフルオロパーハロアルキル基、また
は1価のΦr。bは0または1以上の整数。]で表され
る化合物がある。芳香環としてはベンゼン環やナフタレ
ン環がある。Rfであるパーフルオロアルキル基やポリ
フルオロパーハロアルキル基の炭素数は5以下が好まし
い。フッ素以外のハロゲン原子としては、塩素原子や臭
素原子が好ましい。
【0036】具体的な化合物としては例えば、1,3−
ジブロモテトラフルオロベンゼン、1,4−ジブロモテ
トラフルオロベンゼン、2−ブロモテトラフルオロベン
ゾトリフルオライド、クロロペンタフルオロベンゼン、
ブロモペンタフルオロベンゼン、ヨードペンタフルオロ
ベンゼン、デカフルオロベンゾフェノン、パーフルオロ
アセトフェノン、パーフルオロビフェニル、クロロヘプ
タフルオロナフタレン、ブロモヘプタフルオロナフタレ
ンなどがある。
【0037】ポリマーやオリゴマーである物質(b)と
しては、前記(I)〜(IV)の繰り返し単位を有する
ものの内、組み合される含フッ素重合体(a)とは異な
る屈折率を有する含フッ素重合体(例えば、ハロゲン原
子としてフッ素原子のみを含む含フッ素重合体とフッ素
原子と塩素原子を含む含フッ素重合体との組み合せ、異
なる種類や異なる割合の2以上のモノマーを重合して得
られた2種の含フッ素重合体の組み合せなど)が好まし
い。
【0038】また、上記のごとき主鎖に環構造を有する
含フッ素重合体以外に、テトラフルオロエチレン、クロ
ロトリフルオロエチレン、ジクロロジフルオロエチレ
ン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロアルキル
ビニルエーテルなどの水素原子を含まないモノマーから
なるオリゴマー、それらモノマー2種以上の共重合オリ
ゴマーなども物質(b)として使用できる。また、−C
2CF(CF3)O−や−(CF2nO−(nは1〜3
の整数)の構造単位を有するパーフルオロポリエーテル
なども使用できる。これらオリゴマーの分子量は、非結
晶性となる分子量範囲から選ばれ、数平均分子量300
〜10,000が好ましい。拡散のしやすさを考慮する
と、数平均分子量300〜5000がさらに好ましい。
【0039】特に好ましい物質(b)は、含フッ素重合
体(a)特に主鎖に環構造を有する含フッ素重合体との
相溶性が良好であること等から、クロロトリフルオロエ
チレンオリゴマーである。相溶性が良好であることによ
り、含フッ素重合体(a)、特に主鎖に環構造を有する
含フッ素重合体、とクロロトリフルオロエチレンオリゴ
マーとを200〜300℃で加熱溶融により容易に混合
させることができる。また、含フッ素溶媒に溶解させて
混合した後、溶媒を除去することにより両者を均一に混
合させることができる。クロロトリフルオロエチレンオ
リゴマーの好ましい分子量は、数平均分子量500〜1
500である。
【0040】<GI型光ファイバーについて>GI型光
ファイバーの横断面において、物質(b)は含フッ素重
合体(a)中に中心から周辺方向に沿って濃度勾配を有
して分布している。好ましくは、物質(b)が含フッ素
重合体(a)よりも高屈折率の物質であり、この物質
(b)が光ファイバーの中心から周辺方向に沿って濃度
が低下する濃度勾配を有して分布している光ファイバー
である。ある場合には物質(b)が含フッ素重合体
(a)よりも低屈折率の物質であり、この物質が光ファ
イバーの周辺から中心方向に沿って濃度が低下する濃度
勾配を有して分布している光ファイバーも有用である。
前者の光ファイバーは通常物質(b)を中心に配置し周
辺方向に向かって拡散させることにより製造できる。後
者の光ファイバーは物質(b)を周辺から中心方向に拡
散させることによって製造できる。
【0041】本発明により得られるGI型光ファイバー
は、波長700〜1,600nmで、100mの伝送損
失が100db以下とすることができる。特に主鎖に脂
肪族環構造を有する含フッ素重合体では同様な波長で、
100mの伝送損失が50db以下とすることができ
る。波長700〜1,600nmという比較的長波長に
おいて、このような低レベルの伝送損失であることは極
めて有利である。すなわち、石英光ファイバーと同じ波
長を使えることにより、石英光ファイバーとの接続が容
易であり、また波長700〜1,600nmよりも短波
長を使わざるをえない従来のプラスチック光ファイバー
に比べ、安価な光源で済むという利点がある。
【0042】<本発明の製造方法について>GI型光フ
ァイバーの製造において、屈折率分布を形成するために
は物質(b)を含フッ素重合体(a)中で拡散させる必
要がある。母材(プリフォーム)を製造する場合も屈折
率分布を形成させておくことが好ましい。たとえば、中
心部と周辺部の2層からなる母材を製造する場合、屈折
率分布を形成させるためには物質(b)を中心部から周
辺部へ拡散させる(物質(b)が含フッ素重合体(a)
よりも高屈折率である場合)か、物質(b)を周辺部か
ら中心部へ拡散させる(物質(b)が含フッ素重合体
(a)よりも低屈折率である場合)ことが必要となる。
しかし、物質(b)の拡散速度は必ずしも十分速いとは
いえない場合が多いことより、母材製造効率が制約され
るという問題が生じやすい。拡散速度を速めるために母
材製造時の温度を上げることが考えられるが、含フッ素
重合体(a)の物性や成形条件の制約のためにおのずと
拡散温度の上限が存在する。
【0043】本発明は、物質(b)の拡散速度を速める
ために、物質(b)の濃度が異なる2層間の接触面積を
広げて拡散を行い、その後所望の径の母材ないしはGI
型光ファイバーそのものを製造しようとするものであ
る。そのために、目的とする多層円筒体状ないし多層円
柱状の形状を有する母材を押し出し成形で製造するに際
して、母材の径に比較して大径の多層円筒状に層形成材
料の流れを積層し、引き続き多層円筒状の層形成材料の
流れの径を縮小してより小径の多層円筒ないし多層円柱
状の層形成材料の流れとして押し出し、多層円筒体状な
いし多層円柱状の形状を有する母材を製造する。この大
径の多層円筒状である間およびその後に母材が成形され
るまでの間、物質(b)が拡散する。この場合母材に比
較して大径である間物質(b)の濃度が異なる2層間の
接触面積が広いことより、径を変えることなく多層円柱
状の母材を押し出し成形で成形する場合に比較して、物
質(b)の拡散が速くなる。母材を製造する代わりに押
し出された材料を溶融状態で紡糸しあるいは熱延伸して
繊維化しGI型光ファイバーそのものを直接製造するこ
ともできる。
【0044】具体的な成形手段の例として、押し出し成
形装置のダイ先端部分の模式的な断面図を図1と図2に
示す。図1は大径多層円筒状の層形成材料の流れをある
距離維持する成形手段の例であり、図2は大径多層円筒
状に層を接触させて直ちに層形成材料の流れの径を縮小
する成形手段の例である。
【0045】図1に示したダイ1において、円筒状の内
層形成流路2と円筒状の外層形成流路3にそれぞれ溶融
した内層形成材料と外層形成材料が下方に流れ、合流部
4でこれら2つの流れが合流して大径多層円筒状の流れ
が形成される。次いでこの大径多層円筒状の流れは大径
流路5において所定距離維持され、その後縮小流路6に
おいて多層円筒状の流れの径が縮小され、最終的にダイ
先端開口部7より円柱状に多層成形体8が押し出され、
母材が得られる。ダイ先端開口部7より押し出された多
層の材料を直ちに繊維化することによりGI型光ファイ
バーを製造することができる。
【0046】図2に示したダイ10において、内層形成
材料は第1の導入口11から導入されて円筒状の内層形
成流路12を下方に流れ、外層形成材料は第2の導入口
13から導入されて円筒状の外層形成流路14を下方に
流れ、合流部15でこれら2つの流れが合流しただちに
縮小流路16において多層円筒状の流れの径が縮小さ
れ、最終的にダイ先端開口部17より円柱状に多層成形
体18が押し出され、母材が得られる。
【0047】ダイにおける少なくとも合流部より下流の
流路においては、層形成材料の流れは層流となっている
ことが必要であり、乱流が生じないよう押し出し条件や
流路などのダイの形状を調整する必要がある。合流時の
各層の厚さは0.1〜2mmであることが好ましい。各
層の厚さが薄過ぎる場合、押し出し圧力が過大となり成
形が困難となるおそれがある。また、各層の厚さが厚過
ぎる場合、物質(b)の拡散が不十分となるおそれがあ
る。後述のように、母材製造後においてさらに物質
(b)の拡散を行うこともできるが、拡散が余りに不十
分であるとこの後拡散に長時間を要し生産効率が低下す
る。縮小流路における円錐状流路の頂角は10〜90度
であることが好ましい。この角度が小さくなり過ぎると
先端部が細くなり過ぎその位置調整等の取扱が困難とな
る。また頂角が大き過ぎるとその先端部で乱流が生じや
すくなる。
【0048】母材やGI型光ファイバーにおいて屈折率
の異なる同心円状の層は2層のみならず3層以上存在し
ていてもよい。その場合であっても基本的には中心部や
中心部に近い層は中心から遠い層よりも高屈折率の材料
からなる。前記のように物質(b)は含フッ素重合体
(a)よりも高屈折率であっても低屈折率であってもよ
い。したがって、物質(b)が含フッ素重合体(a)よ
りも高屈折率である場合は、物質(b)は中心部や中心
部に近い層程高濃度で存在し、物質(b)が含フッ素重
合体(a)よりも低屈折率である場合は、物質(b)は
最外層や最外層に近い層程高濃度で存在する。
【0049】母材やGI型光ファイバーとしては、物質
(b)が含フッ素重合体(a)よりも高屈折率である物
質(b)[以下この物質(b)を物質(b’)]であ
り、物質(b’)が相対的に内層形成材料に高濃度で存
在している構成を有することが好ましい。この場合、内
層形成材料は物質(b’)のみからなるかまたは物質
(b’)と含フッ素重合体(a)の混合物からなる。物
質(b’)の機械的物性や成形性が十分ではないことが
少なくないことより、内層形成材料は好ましくは物質
(b’)と含フッ素重合体(a)の混合物からなる。外
層形成材料は含フッ素重合体(a)のみからなるかまた
は含フッ素重合体(a)と物質(b’)の混合物(ただ
し、物質(b’)の濃度は内層形成材料の濃度より低
い)からなる。また、外層形成材料は含フッ素重合体
(a)とそれより屈折率の低い物質(b)との混合物か
らなる材料であってもよい。母材等が3層以上の多層構
造体からなる場合、中心部に近い層ほど物質(b’)の
濃度の高い材料とし(ただし、中心部の濃度より低い)
最外層や最外層に近い層程物質(b’)の濃度の低い材
料とする。最外層や最外層に近い層に含フッ素重合体
(a)より屈折率の低い物質(b)を配してもよい。
【0050】母材における屈折率分布は、GI型光ファ
イバーに対応する程度に十分に目的とする屈折率分布を
有している必要は必ずしもない。紡糸の際にある程度物
質(b)が拡散することにより、目的とする屈折率分布
を形成することができるからである。またある場合に
は、繊維化前に母材を加熱して物質(b)の熱拡散を行
う拡散処理を行いその後に紡糸を行うなどの、母材製造
後に物質(b)の熱拡散も可能である。
【0051】
【実施例】次に、本発明の実施例について更に具体的に
説明するが、この説明が本発明を限定するものでないこ
とは勿論である。
【0052】「合成例1」パーフルオロ(ブテニルビニ
ルエーテル)[PBVE]の35重量部、1,1,2−
トリクロロトリフルオロエタン(R113)の5重量
部、イオン交換水の150重量部、及び重合開始剤とし
て((CH32CHOCOO)2の0.09重量部を、
耐圧ガラス製オートクレーブに入れた。系内を3回窒素
で置換した後、40℃で懸濁重合を行った。その結果、
数平均分子量約1.5×105の重合体(以下、重合体
Aという)を28重量部得た。
【0053】重合体Aの固有粘度[η]は、パーフルオ
ロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)[PBTHF]中
30℃で0.50であった。重合体Aのガラス転移点は
108℃であり、室温ではタフで透明なガラス状の重合
体であった。また10%熱分解温度は465℃であり、
溶解性パラメーターは5.3(cal/cm31/2であ
り、屈折率は1.34であった。
【0054】上記合成で得られた重合体AをPBTHF
溶媒中で溶解し、これに数平均分子量800のCTFE
オリゴマーを添加して(重合体混合物に対するTFE
オリゴマーの割合は30重量%)、混合溶液を得た。こ
の混合溶液を脱溶媒し透明な混合重合体(以下、重合体
Bという)を得た。なお、このCTFEオリゴマーの屈
折率1.41であり、重合体Aとの溶解性パラメータ
ーの差は1.4(cal/cm31/2であった。
【0055】「実施例1」重合体Aと重合体Bを用いて
図2のダイを有する共押出成形装置でGI型光ファイバ
ーを製造した。ダイ中の外層を形成する円筒状流路の直
径を20mm、内層を形成する円筒状流路の直径を15
mmとし、合流部における各流路の厚さをそれぞれ0.
5mmとし、合流部から下流の円錐状流路の円錐高さを
13mm、吐出口の直径を2mmとした。外層流路に溶
融重合体Aを内層流路に溶融重合体Bを導入し、ダイに
おける材料の温度を200〜250℃に調整し、円錐状
流路における2層の接触時間を30秒として押し出し、
ダイ先端から流下させて引き取り繊維化して直径600
μmのGI型光ファイバーを製造した。
【0056】得られた光ファイバーの光伝送特性は、7
80nmで280dB/km、1550nmで120d
B/kmであり、可視光から近赤外までの光を良好に伝
達できる光ファイバーであった。
【0057】「実施例2」重合体Aと重合体Bを用いて
図2のダイを有する共押出成形装置でGI型光ファイバ
ー製造用母材を製造した。ダイ中の外層を形成する円筒
状流路の直径を40mm、内層を形成する円筒状流路の
直径を30mmとし、合流部における各流路の厚さをそ
れぞれ1.0mmとし、合流部から下流の円錐状流路の
円錐高さを30mm、吐出口の直径を4mmとした。外
層流路に溶融重合体Aを内層流路に溶融重合体Bを導入
し、ダイにおける材料の温度を250〜300℃に調整
し、円錐状流路における2層の接触時間を1分として押
し出し、直径を4mmの母材を製造した。この母材を用
い、熱拡散処理を行った後熱延伸して直径600μmの
GI型光ファイバーを製造した。
【0058】得られた光ファイバーの光伝送特性は、7
80nmで280dB/km、1550nmで120d
B/kmであり、可視光から近赤外までの光を良好に伝
達できる光ファイバーであった。
【0059】
【発明の効果】屈折率分布型光ファイバーやその母材を
押し出し成形法を用いて製造する際、物質(b)の熱拡
散による屈折率分布の形成を効率的に行うことができ
る。本発明により得られる屈折率分布型光ファイバーに
おいては、C−H結合を有しない非結晶性のフッ素樹脂
を利用することにより、紫外光から近赤外光までの光を
極めて低損失に伝送することが可能になった。
【0060】この屈折率分布型光ファイバーは、またフ
ァイバー径が大きいにもかかわらずフレキシブルで分岐
・接続が容易であるため短距離光通信用に最適であり、
これまで実用可能な低損失の光ファイバーが得られる。
さらに、本発明似寄り得られる屈折率分布型光ファイバ
ーは、自動車のエンジンルーム、OA機器、プラント、
家電等での過酷な使用条件に耐える、耐熱性、耐薬品
性、耐湿性、不燃性を備える。
【図面の簡単な説明】
【図1】押し出し成形装置のダイ先端部の断面図。
【図2】押し出し成形装置の他のダイ先端部の断面図。
【符号の説明】
1 ダイ 2 内層形成流路 3 外層形成流路 4 合流部 5 大径流路 6 縮小流路 7 先端開口部 8 多層成形体 10 ダイ 11 第1の導入口 12 内層形成流路 13 第2の導入口 14 外層形成流路 15 合流部 16 縮小流路 17 先端開始部 18 多層成形体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G02B 1/04 G02B 1/04 6/18 6/18 (72)発明者 杉山 徳英 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内 (56)参考文献 特開 平6−186441(JP,A) 特開 平6−297596(JP,A) 特開 平1−265208(JP,A) 特開 平5−107404(JP,A) 特開 平1−164904(JP,A) 特開 平2−33104(JP,A) 特開 平1−253704(JP,A) 国際公開94/15005(WO,A1) 国際公開64/4949(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/00 - 6/02 G02B 6/10 G02B 6/16 - 6/22 G02B 6/44

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実質的にC−H結合を有しない非結晶性
    の含フッ素重合体(a)と、含フッ素重合体(a)との
    比較において屈折率の差が0.001以上である少なく
    とも1種類の物質(b)とから選ばれた材料の少なくと
    も1種からなる内層形成材料、および上記材料の少なく
    とも1種からなりかつ内層形成材料よりも低屈折率の外
    層形成材料を用い、多層押し出し成形により屈折率分布
    型光ファイバー製造用の母材を製造する方法において、
    押し出し成形装置内で円筒状の溶融内層形成材料の流れ
    と溶融外層形成材料の流れを形成し、次いで母材の径に
    比較して大径の多層円筒状にそれらの層形成材料の流れ
    を積層させ、引き続き多層円筒状の層形成材料の流れの
    径を縮小してより小径の多層円筒ないし多層円柱状の層
    形成材料の流れとして押し出し、多層円筒体状ないし多
    層円柱状の形状を有する母材を製造することを特徴とす
    る屈折率分布型光ファイバー製造用の母材の製造方法。
  2. 【請求項2】 物質(b)が含フッ素重合体(a)より
    も高屈折率を有する物質であり、物質(b)または物質
    (b)と含フッ素重合体(a)との混合物からなる内層
    形成材料、および含フッ素重合体(a)または含フッ素
    重合体(a)と物質(b)との混合物であってかつ内層
    材料よりも低屈折率の外層形成材料を用いる、請求項
    に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の製造方法で得
    られた母材を繊維化することを特徴とする屈折率分布型
    光ファイバーの製造方法。
  4. 【請求項4】 実質的にC−H結合を有しない非結晶性
    の含フッ素重合体(a)と、含フッ素重合体(a)との
    比較において屈折率の差が0.001以上である少なく
    とも1種類の物質(b)とから選ばれた少なくとも1種
    の材料からなる内層形成材料、および上記材料から選ば
    れた少なくとも1種からなりかつ内層形成材料よりも低
    屈折率の外層形成材料を用い、多層押し出し成形と紡糸
    により屈折率分布型光ファイバーを製造する方法におい
    て、押し出し成形装置内で円筒状の溶融内層形成材料の
    流れと溶融外層形成材料の流れを形成し、次いで大径の
    多層円筒状にそれらの層形成材料の流れを積層させ、引
    き続き多層円筒状の層形成材料の流れの径を縮小してよ
    り小径の多層円筒ないし多層円柱状の層形成材料の流れ
    とし、その後繊維状に成形することを特徴とする屈折率
    分布型光ファイバーの製造方法。
  5. 【請求項5】 物質(b)が含フッ素重合体(a)より
    も高屈折率を有する物質であり、物質(b)または物質
    (b)と含フッ素重合体(a)との混合物からなる内層
    形成材料、および含フッ素重合体(a)または含フッ素
    重合体(a)と物質(b)との混合物であってかつ内層
    材料よりも低屈折率の外層形成材料を用いる、請求項
    に記載の製造方法。
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