JP3496556B2 - 車両用乗員保護装置 - Google Patents
車両用乗員保護装置Info
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Description
員の背中がシートバックに圧接される際の圧接力に応じ
てヘッドレストを前方移動させるように駆動するヘッド
レスト駆動手段を備えた車両用乗員保護装置に関するも
のである。
に示されるように、自動車用シートのシートバックにお
いてシートバックフレームに架設された緩衝材の後方
で、上記シートバックフレームの上部フレームと下部フ
レームの間にベルトを張り渡して受圧ベルトを構成する
とともに、この受圧ベルトの変位に応じてヘッドレスト
を前方に移動させるように構成し、あるいは特開平10
−6832号公報に示されるように、シートバックに設
けられた衝撃吸収手段と、この衝撃吸収手段の車両後方
への移動に基づいてヘッドレストを車両前方の斜め上方
に向けてスライドさせるヘッドレスト移動手段とを設け
ることにより、車両の後突時に、ヘッドレストの当接位
置を乗員の頭部重心に近付けることにより、上記ヘッド
レストによって乗員の頭部を効果的に支持できるように
することが行われている。
突時に乗員の背中がシートバックに圧接される際の圧接
力に応じてヘッドレストを前方移動させるように構成さ
れた車両用シートでは、乗員の着座姿勢が不適切な場合
に、上記移動手段によってヘッドレストを効果的に前方
移動させることができないという問題があった。すなわ
ち、乗員の背中がシートバックから離間している状態で
後突事故が発生した場合には、乗員の背中をシートバッ
クに十分に圧接させることができないので、上記移動手
段を適正に作動させることができず、上記ヘッドレスト
によって乗員の頭部を効果的に支持することができない
という問題があった。
後突時に、ヘッドレストによって乗員の頭部を効果的に
支持することができる車両用乗員保護装置を提供するも
のである。
車両の後突時に乗員の背中がシートバックに圧接される
際の圧接力に応じてヘッドレストを前方移動させるよう
に機械的に駆動するヘッドレスト駆動手段と、他車が自
車の後部に衝突することが避けられない状態にあること
を予測する後突予測手段と、この後突予測手段によって
車両の後突が予測された場合に乗員をシートバック側に
移動させるシートベルトのプリテンショナーと、乗員の
頭部とヘッドレストとの間の距離を検出する距離検出手
段と、この距離検出手段によって検出された乗員の頭部
とヘッドレストとの間の距離が大きい場合には、小さい
場合に比べて上記プリテンショナーの駆動力を大きくす
るように制御するプリテンショナー制御部とを備えたも
のである。
車両の後突が予測された場合には、上記シートベルトの
プリテンショナー(以下単にプリテンショナーというと
きはこれを指す。)によって乗員がシートバック側に移
動させられることにより、車両の後突時に乗員の背中が
確実にシートバックに圧接され、これによって車両の後
突時に、上記ヘッドレスト駆動手段によりヘッドレスト
が前方移動するように駆動されることになる。
た乗員の頭部とヘッドレストとの間の距離が大きい場合
には、この距離が小さい場合に比べて上記プリテンショ
ナーの駆動力が大きな値に設定され、乗員の背中が迅速
にシートバッグに圧接されることになる。また、上記距
離が小さい場合には、プリテンショナーの駆動力が小さ
な値に設定されることにより、このプリテンショナーに
よって乗員が必要以上に拘束されることが防止される。
従って、車両の後突時に、乗員の背中がシートバックに
効果的に圧接されて上記ヘッドレストが適正に前方移動
するように駆動されることになる。
の車両用乗員保護装置において、上記距離検出手段によ
って検出された乗員の頭部とヘッドレストとの間の距離
が予め設定された基準値よりも小さい領域では、上記プ
リテンショナー制御部が、上記距離が大きくなるのに応
じて上記プリテンショナーの駆動力を大きくするように
制御するものである。
上記距離検出手段により検出された乗員の頭部とヘッド
レストとの間の距離が予め設定された基準値よりも小さ
い領域にあることが確認された場合には、上記距離が大
きくなるのに応じて上記プリテンショナーの駆動力が大
きな値に設定され、乗員の背中が迅速にシートバッグに
圧接されることになる。
の車両用乗員保護装置において、上記距離検出手段によ
って検出された乗員の頭部とヘッドレストとの間の距離
が予め設定された基準値よりも大きい領域では、上記プ
リテンショナー制御部が、上記距離が大きくなるのに応
じて上記プリテンショナーの駆動力を小さくするように
制御するものである。
の車両用乗員保護装置において、上記距離検出手段によ
って検出された乗員の頭部とヘッドレストとの間の距離
が予め設定された基準値よりも大きい領域では、上記後
突予測手段によって車両の後突が予測された場合であっ
ても、上記プリテンショナー制御部が、上記プリテンシ
ョナーの駆動を禁止するように制御するものである。
両の後突予測時に、上記距離検出手段により検出された
乗員の頭部とヘッドレストとの間の距離が予め設定され
た基準値よりも大きい領域にあることが確認された場合
には、上記距離が大きくなるのに応じて上記プリテンシ
ョナーの駆動力が小さな値に設定され、更に上記距離が
大きい時には上記プリテンショナーの駆動を禁止するの
で、車両の後進運転時等において乗員の背中がシートバ
ックから大きく離れている状態で、乗員の背中が必要以
上に大きな駆動力でシートバッグ側に付勢されることを
防ぐことになる。
の車両用乗員保護装置において、シートベルトの引出量
を検出する引出量検出手段を備え、上記プリテンショナ
ー制御部は、上記引出量検出手段によって検出されたシ
ートベルトの引出量が多い程、上記プリテンショナーの
駆動力を大きくするように制御するものである。
上記引出量検出手段により検出されたシートベルトの引
出量が多く、乗員の着座姿勢がシートの前方側に位置し
ていると考えられる場合には、上記プリテンショナーの
駆動力が大きな値に設定されることにより、乗員の背中
が迅速にシートバッグに圧接されることになる。
の車両用乗員保護装置において、シートクッションに作
用する圧力を検出するシート圧力検出手段を備え、上記
プリテンショナー制御部は、上記シート圧力検出手段に
よって検出された圧力が大きい程、上記プリテンショナ
ーの駆動力を大きくするように制御するものである。
シートに着座した乗員の体重に対応したシート圧力が上
記シート圧力検出手段により検出され、この検出圧力が
大きい程、上記プリテンショナーの駆動力が大きな値に
設定されることにより、乗員の背中が確実にシートバッ
グに圧接されることになる。
の車両用乗員保護装置において、シートベルトの引出量
を検出する引出量検出手段と、シートクッションに作用
する圧力を検出するシート圧力検出手段と、上記引出量
検出手段及びシート圧力検出手段の検出信号に応じて乗
員の着座姿勢を推定する着座姿勢推定手段とを備え、上
記プリテンショナー制御部は、上記着座姿勢推定手段に
よって推定された乗員の着座姿勢に応じて上記プリテン
ショナーの駆動力を制御するものである。
上記引出量検出手段及びシート圧力検出手段の検出信号
に応じて乗員の着座姿勢が上記着座姿勢推定手段により
推定され、この着座姿勢に応じて上記プリテンショナー
の駆動力が制御されることにより、車両の後突時に、乗
員の背中が確実にシートバッグに圧接されることにな
る。
の車両用乗員保護装置において、乗員の体がシートに当
接していることを検出する複数個の当接検出手段と、こ
れらの当接検出手段の検出信号に応じて乗員の着座姿勢
を推定する着座姿勢推定手段とを備え、上記プリテンシ
ョナー制御部は、上記着座姿勢推定手段によって推定さ
れた乗員の着座姿勢に応じて上記プリテンショナーの駆
動力を制御するものである。
複数個の当接検出手段の検出信号に応じて乗員の着座姿
勢が上記着座姿勢推定手段により推定され、この着座姿
勢に応じて上記プリテンショナーの駆動力が制御される
ことにより、車両の後突時に、乗員の背中が確実にシー
トバッグに圧接されることになる。
の何れか1項に記載の車両用乗員保護装置において、車
両の走行速度を検出する車速検出手段を備え、この車速
検出手段によって検出された車速が予め設定された基準
車速よりも大きいことが確認された場合には、上記プリ
テンショナーの作動を禁止するように構成したものであ
る。
車速検出手段によって検出された車速が予め設定された
基準車速よりも大きいことが確認された場合には、上記
プリテンショナーの作動が禁止され、車両の高速走行状
態で、上記プリテンショナーにより乗員が拘束されるこ
とが防止される。
両用乗員保護装置の実施形態を示している。この車両用
乗員保護装置は、シートクッション1、シートバック2
及びヘッドレスト3を有するシート4と、このシート4
に乗員の体を保持させるシートベルト5と、車両の後突
時に乗員の背中がシートバック2に圧接される際の圧接
力に応じてヘッドレスト3を前方移動させるように駆動
するヘッドレスト駆動手段6と、車両の後突を予測する
後突予測手段7と、この後突予測手段7によって車両の
後突が予測された場合に上記シートベルト5を巻取る方
向に駆動することにより乗員をシートバック2側に移動
させるシートベルトのプリテンショナー(以下プリテン
ショナー8という)と、乗員の頭部とヘッドレスト3と
の間の距離Lを検出する距離検出手段9と、この距離検
出手段9によって検出された乗員の頭部とヘッドレスト
3との間の距離に応じて上記プリテンショナー8の駆動
力を制御するプリテンショナー制御部10とを備えてい
る。
0−973号公報及び特開平10−6832号公報等に
示されるように、乗員の背中がシートバック2に圧接さ
れる際の圧接力に応じて上記ヘッドレスト3を前方移動
させるように駆動する機械的駆動手段からなっている。
外線センサまたはレーダー等の検出信号に応じて車両の
後方に位置する他車との相対距離及び相対速度を検出す
る等により、他車が自車の後部に衝突することが避けら
れない状態にあることが予測された場合に、上記プリテ
ンショナー制御部10に後突予測信号を出力するように
構成されている。
示すように、シートベルト5を所定のばね力で巻き取る
巻取リール11と、この巻取リール11の駆動軸に連結
されたピニオンギア12と、このピニオンギア12を回
転駆動するラックギア13と、このラックギア13を駆
動するガス発生器14とからなり、車両の後突予測時
に、上記プリテンショナー制御部10から出力される制
御信号に応じてガス発生器14を作動させるように構成
されている。これによって上記ラックギア13を下方の
待機位置から上方の駆動位置に移動させるガス圧を発生
させ、上記ピニオンギア12を回転駆動して上記巻取リ
ール11によりシートベルト5を巻き取ることにより、
このシートベル5に所定のテンションを付与するように
なっている。なお、上記ラックギア13及びガス発生器
14等に代え、巻取リール11を回転駆動する電動モー
タを駆動源とするプリテンショナーとしてもよい。
前面に取り付けられた超音波センサまたは赤外線センサ
等からなり、乗員の頭部とヘッドレスト3との間の距離
Lを検出し、この検出信号を上記プリテンショナー制御
部10に出力するように構成されている。
予測手段7の出力信号に応じて車両の後突状態となるこ
とが避けられないことが確認された場合に、上記プリテ
ンショナー8に作動指令信号を出力してシートベルト5
を巻き取るとともに、車両の後突予測時に、上記距離検
出手段9及び車両の走行速度を検出する車速検出手段1
5の検出信号と、図4に示すように、車速と乗員の頭部
とヘッドレスト3との間の距離Lとをパラメータとして
設定されたマップとに基づき、上記プリテンショナー8
の駆動力を制御するように構成されている。
記乗員の頭部とヘッドレスト3との間の距離Lが大きい
ことが確認された場合には、上記ガス発生器14から大
量のガスを発生させる等により、上記シートベルト5が
高トルクで引き込まれるように駆動力が設定され、上記
距離Lが小さいことが確認された場合には、上記ガス発
生器14から中程度のガスを発生させる等により、上記
シートベルト5が中トルクで引き込まれるように駆動力
が設定されるようになっている。
部とヘッドレスト3との間の距離Lが大きいことが確認
された場合には、上記シートベルト5が中トルクで引き
込まれるように設定され、上記距離Lが小さいことが確
認された場合には、上記ガス発生器14から少量のガス
を発生させる等により、上記シートベルト5が低トルク
で引き込まれるように駆動力が設定されている。そし
て、上記車速検出手段15によって検出された車速が予
め設定された基準車速よりも大きい高速走行状態にある
場合には、シートベルト5の引込みが禁止されるように
なっている。
ー制御部10において実行される制御動作を、図5に示
すフローチャートに基づいて説明する。上記制御動作が
スタートすると、まず上記後突予測手段7から後突予測
信号が出力されたか否かを判定し(ステップS1)、Y
ESと判定された時点で、上記距離検出手段9によって
検出された上記距離Lが、予め設定された所定値Rより
も大きいか否かを判定する(ステップS2)。このステ
ップS2でNOと判定されて上記距離Lが所定値R以下
であることが確認された場合には、上記車速検出手段1
5の検出信号に応じて車両が走行中であるか否かを判定
し(ステップS3)、NOと判定されて車両が停止中で
あることが確認された場合には、図外の警報手段を作動
させて後突警報を発生させた後(ステップS4)、上記
引込みトルクを中トルクに設定してプリテンショナー8
を作動させる(ステップS5)。
両が走行状態にあることが確認された場合には、車両が
高速走行状態にあるか否かを判定し(ステップS6)、
NOと判定されて車両が中・低速走行状態にあることが
確認された場合には、後突警報を発生させた後(ステッ
プS7)、上記引込みトルクを低トルクに設定してプリ
テンショナー8を作動させる(ステップS8)。上記ス
テップS6でYESと判定されて車両が高速走行状態に
あることが確認された場合には、後突警報を発生させた
後(ステップS9)、上記プリテンショナー8を作動さ
せることなく、そのままリターンする。
れて上記距離Lが予め設定された所定値Rよりも大きい
ことが確認された場合には、上記車速検出手段15の検
出信号に応じて車両が走行中であるか否かを判定し(ス
テップS10)、NOと判定されて車両が停止中である
ことが確認された場合には、図外の警報手段を作動させ
て後突警報を発生させた後(ステップS11)、上記引
込みトルクを高トルクに設定してプリテンショナー8を
作動させる(ステップS12)。
車両が走行状態にあることが確認された場合には、車両
が高速走行状態にあるか否かを判定し(ステップS1
3)、NOと判定されて車両が中・低速走行状態にある
ことが確認された場合には、上記ステップS4に移行し
て後突警報を発生させた後、上記引込みトルクを中トル
クに設定してプリテンショナー8を作動させる(ステッ
プS5)。上記ステップS13でYESと判定されて車
両が高速走行状態にあることが確認された場合には、上
記ステップS9に移行して後突警報を発生させた後、上
記プリテンショナー8を作動させることなく、そのまま
リターンする。
ートバック2に圧接される際の圧接力に応じてヘッドレ
スト3を前方移動させるように駆動するヘッドレスト駆
動手段6と、車両の後突を予測する後突予測手段7と、
この後突予測手段7によって車両の後突が予測された場
合に乗員をシートバック2側に移動させるプリテンショ
ナー8とを設けたため、後突予測時に、図1の仮想線で
示すように、乗員の運転姿勢が前屈み状態にある場合に
おいても、上記プリテンショナー8によって乗員をシー
トバック2側に移動させることにより、車両の後突時に
乗員の背中を確実にシートバック2に圧接させることが
できる。したがって、車両の後突時に、乗員の背中がシ
ートバック2に圧接される際の圧接力に応じて上記ヘッ
ドレスト駆動手段6によりヘッドレスト3を前方移動さ
せ、このヘッドレスト3によって乗員の頭部を効果的に
支持することができる。
ッドレスト3との間の距離を検出する距離検出手段9
と、この距離検出手段9により検出された乗員の頭部と
ヘッドレスト3との間の距離Lに応じて上記プリテンシ
ョナー8の駆動力を制御するプリテンショナー制御部1
0とを設けたため、車両の後突予測時に、乗員の体がシ
ートベルト5によって不要に拘束されるのを防止しつ
つ、車両の後突時に、乗員の背中をシートバック2に効
果的に圧接させて上記ヘッドレスト3を適正に前方移動
させることができるように上記プリテンショナー8の駆
動力を制御することができる。
離検出手段9によって検出された乗員の頭部とヘッドレ
スト3との間の距離Lが予め設定された所定値Rよりも
大きい場合には、小さい場合に比べて上記プリテンショ
ナー8の駆動力が大きな値に設定されることにより、車
両の後突予測時に、シートバック2から離れた位置に着
座した乗員を迅速にシートバック2側に移動させてシー
トバック2に所定の圧接力で圧接させることができる。
また、上記頭部とヘッドレスト3との間の距離Lが予め
設定された所定値Rよりも小さい場合には、上記プリテ
ンショナー8の駆動力が小さな値に設定されることによ
り、乗員の背中が必要以上に大きな駆動力でシートバッ
グ2側に付勢されるのを防止することができる。
によって検出された乗員の頭部とヘッドレスト3との間
の距離Lに応じて上記プリテンショナー8の駆動力を二
段階に変化させるように構成した例について説明した
が、図6に示すように、上記距離Lに応じてプリテンシ
ョナー8の駆動力を種々に変化させるように構成しても
よい。すなわち、上記距離Lが予め設定された第1基準
値K1よりも小さい領域では、上記距離Lが大きくなる
のに応じて上記プリテンショナー8の駆動力を大きく設
定し、上記距離Lが第1基準値K1よりも大きくなるの
に従って上記プリテンショナー8の駆動力を次第に小さ
くするように設定し、かつ上記距離Lが予め設定された
第2基準値K2よりも大きい場合には、上記プリテンシ
ョナー8の駆動を禁止するように構成してもよい。
上記距離検出手段9により検出された乗員の頭部とヘッ
ドレスト3との間の距離Lが予め設定された第1基準値
K1よりも小さい領域では、上記距離Lが大きくなるの
に応じて上記プリテンショナー8の駆動力が大きな値に
設定されることにより、乗員の背中が迅速にシートバッ
グ2に圧接されることになる。また、上記距離Lが予め
設定された第1基準値K1よりも大きい領域、つまり車
両の後進運転時等において乗員の背中がシートバック2
から大きく離れている状態で、乗員の背中が必要以上に
大きな駆動力でシートバッグ2側に付勢されて運転姿勢
が拘束されるという事態の発生を効果的に防止すること
ができる。
の前面に設けられた距離検出手段9により、乗員の頭部
とヘッドレスト3との間の距離Lを直接検出するように
した例について説明したが、図7に示すように、前方部
の測定基準位置からシート4の前後スライド位置までの
距離L1を検出するシートスライド位置センサ16の検
出信号と、上記測定基準位置から乗員の着座位置までの
距離L2を検出する超音波センサまたは赤外線センサ等
の乗員検出手段17の検出信号とに基づいて、上記乗員
の頭部とヘッドレスト3との間の距離Lに対応する距離
(L1−L2)を演算することによって求めるように構
成してもよい。
段9によって検出された乗員の頭部とヘッドレスト3と
の間の距離Lが予め設定された最大基準値Kよりも小さ
い領域では、上記プリテンショナー8の駆動力を一定に
設定してこのプリテンショナー8を作動させ、上記最大
基準値Kを越える領域では、上記プリテンショナー8の
作動を禁止するように構成してもよい。
の引出量を検出する引出量検出手段18を設け、この引
出量検出手段18によって検出されたシートベルト5の
引出量が多い程、乗員の頭部がヘッドレスト3から離れ
ていると判断して上記プリテンショナー制御部10によ
りプリテンショナー8の駆動力を大きくするようによう
に構成してもよい。
突予測時に、上記引出量検出手段18により検出された
シートベルト3の引出量が多く、乗員の着座姿勢がシー
ト4の前方側に位置していると考えられる状態で、上記
プリテンショナー8の駆動力を大きな値に設定すること
により、乗員の背中を迅速かつ確実にシートバッグ2に
圧接させて上記ヘッドレスト駆動手段6を作動させるこ
とができる。
圧力を検出する圧力センサからなるシート圧力検出手段
19を設け、このシート圧力検出手段19によって検出
された圧力、つまり乗員の体重に応じて上記プリテンシ
ョナー8の駆動力を上記プリテンショナー制御部10に
より制御し、上記シート圧力検出手段19により検出さ
れた圧力が大きい程、上記プリテンショナー8の駆動力
を大きな値に設定するように構成してもよい。このよう
に構成した場合には、乗員の体重に応じて駆動力を作用
させることにより、乗員に必要以上の荷重を作用させる
ことなく、後突時に乗員の背中を確実にシートバッグ2
に圧接させることができる。
出手段18により検出されたシートベルト5の引出量
と、上記シート圧力検出手段19により検出されたシー
トクッション2に作用する圧力、つまり乗員の体重とに
応じて乗員の着座姿勢を推定する着座姿勢推定手段20
を設け、この着座姿勢推定手段20によって推定された
乗員の着座姿勢に応じ、図11に示すマップに基づいて
上記プリテンショナー8の駆動力を上記プリテンショナ
ー制御部10により制御するように構成してもよい。
検出されたシートベルト5の引出量が大きいにも拘ら
ず、上記シート圧力検出手段19により検出された乗員
の体重が小さい場合には、乗員が前屈みの姿勢にあるた
めにシートベルト5大きく引き出されたと考えられるた
め、上記シートベルト5の引込みトルクを高トルクに設
定してプリテンショナー8の駆動力を大きくすることに
より、乗員の背中を迅速にシートバッグ2に圧接させる
ようにする。逆にシートベルト5の引出量が大きいにも
拘らず、乗員の体重が小さい場合には、乗員の背中がシ
ートバック2に密着した状態にあると考えられるため、
上記シートベルト5の引込みトルクを低トルクに設定し
て上記プリテンショナー8の駆動力を小さく設定するこ
とにより、乗員に不必要な荷重が作用するのを防ぐよう
にする。
く、かつ乗員の体重が大きい場合には、あるいはシート
ベルト5の引出量が小さく、かつ乗員の体重が小さい場
合には、乗員の姿勢が通常の状態にあると考えられるた
め、上記シートベルト5の引込みトルクを中トルクに設
定して上記プリテンショナー8の駆動力を中程度に設定
することにより、乗員に不必要な荷重が作用するのを防
止しつつ、乗員の背中を適正にシートバック2に圧接さ
せるようにすることが望ましい。
2の上部に乗員の体が当接していることを検出する圧力
センサまたは当接センサ等からなる第1当接検出手段2
1と、シートバック2の下部に乗員の体が当接している
ことを検出する圧力センサ等からなる第2当接検出手段
22と、シートクッション1の後部等に乗員の体が当接
していることを検出する圧力センサ等からなる第3当接
検出手段23とを設け、これらの当接検出手段21〜2
3の検出信号に応じて乗員の着座姿勢を着座姿勢推定手
段により推定し、この着座姿勢推定手段によって推定さ
れた乗員の着座姿勢に応じて上記プリテンショナー8の
駆動力をプリテンショナー制御部10により制御するよ
うに構成してもよい。
てON状態となった着座姿勢、つまり図13の(a)に
示すように、乗員の体がシートバック2に密着した着座
姿勢Aにある場合には、図14に示すように、上記プリ
テンショナー8の駆動力を中程度に設定し、上記第1当
接検出手段21のみがOFF状態となった着座姿勢、つ
まり図13の(b)に示すように、乗員の体がシートバ
ック2からやや離れた着座姿勢Bにある場合に、上記プ
リテンショナー8の駆動力を大きな値に設定して乗員の
背中をシートバック2に速やかに当接させるように制御
する。
22がOFF状態となった着座姿勢、つまり図13の
(c)に示すように、乗員の体がシートバック2からか
なり離れた着座姿勢にある場合には、上記プリテンショ
ナー8の駆動力を小さな値に設定することにより、乗員
に不必要な荷重が作用するのを防止しつつ、乗員の背中
をシートバック2に当接させるように制御する。さらに
上記各当接出手段21〜23が全てOFF状態となった
着座姿勢、つまり図13の(d)に示すように、乗員の
体がシートバック2から著しく離れた後退運転時等の着
座姿勢Dにある場合には、上記プリテンショナー制御部
10によりプリテンショナー8の作動を禁止することに
より、乗員の体がシートベルト5によって不必要に拘束
されるのを防止するように制御することが望ましい。
を検出する車速検出手段15を設け、この車速検出手段
15によって検出された車速が予め設定された基準車速
よりも大きいことが確認された場合に、上記プリテンシ
ョナー8の作動を禁止するように構成したため、車両の
高速走行状態における車両の後突予測時に、運転操作に
集中した状態にある運転者の体が、上記プリテンショナ
ー8により不必要に拘束されるという事態の発生を防止
することができる。
グ支点24を中心としてシートバック2を傾動自在に支
持するとともに、このシートバック2を傾動変位させる
駆動モータ等を有する傾動変位手段25を設け、上記後
突予測手段7によって車両の後突が予測された場合に、
上記傾動変位手段25によりシートバック2を車体の前
方側に傾動変位させるように構成してもよい。
突予測時に、上記傾動変位手段25によってシートバッ
ク2を車体の前方側に傾動変位させることにより、車両
の後突時に乗員の背中を確実にシートバック2に圧接さ
せることができる。したがって、車両の後突時に、上記
ヘッドレスト駆動手段6によりヘッドレスト3を適正に
前方移動させて、このヘッドレスト3により乗員の頭部
を効果的に支持することができる。
後突時に乗員の背中がシートバックに圧接される際の圧
接力に応じてヘッドレストを前方移動させるように機械
的に駆動するヘッドレスト駆動手段と、他車が自車の後
部に衝突することが避けられない状態にあることを予測
する後突予測手段と、この後突予測手段によって車両の
後突が予測された場合に乗員をシートバック側に移動さ
せるシートベルトのプリテンショナーと、乗員の頭部と
ヘッドレストとの間の距離を検出する距離検出手段と、
この距離検出手段によって検出された乗員の頭部とヘッ
ドレストとの間の距離が大きい場合には、小さい場合に
比べて上記シートベルトのプリテンショナーの駆動力を
大きくするように制御するプリテンショナー制御部とを
備えたこと特徴とするので、後突予測時に、乗員の運転
姿勢が前屈み状態にある場合等においても、乗員の頭部
とヘッドレストとの間の距離に適した力で車両の後突時
に乗員の背中を確実にシートバックに圧接させることに
より、車両の後突時に、上記ヘッドレスト駆動手段によ
りヘッドレストを前方移動させ、このヘッドレストによ
って乗員の頭部を効果的に支持できるという利点があ
る。
示す説明図である。
ロック図である。
ある。
ップである。
ーチャートである。
テンショナーの駆動力との関係を示すグラフである。
態を示す説明図である。
係を示すグラフである。
実施形態を示す説明図である。
の実施形態を示すブロック図である。
マップである。
マップである。
の実施形態を示す説明図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 車両の後突時に乗員の背中がシートバッ
クに圧接される際の圧接力に応じてヘッドレストを前方
移動させるように機械的に駆動するヘッドレスト駆動手
段と、他車が自車の後部に衝突することが避けられない
状態にあることを予測する後突予測手段と、この後突予
測手段によって車両の後突が予測された場合に乗員をシ
ートバック側に移動させるシートベルトのプリテンショ
ナーと、乗員の頭部とヘッドレストとの間の距離を検出
する距離検出手段と、この距離検出手段によって検出さ
れた乗員の頭部とヘッドレストとの間の距離が大きい場
合には、小さい場合に比べて上記シートベルトのプリテ
ンショナーの駆動力を大きくするように制御するプリテ
ンショナー制御部とを備えたこと特徴とする車両用乗員
保護装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の車両用乗員保護装置にお
いて、上記距離検出手段によって検出された乗員の頭部
とヘッドレストとの間の距離が予め設定された基準値よ
りも小さい領域では、上記プリテンショナー制御部が、
上記距離が大きくなるのに応じて上記シートベルトのプ
リテンショナーの駆動力を大きくするように制御するこ
とを特徴とする車両用乗員保護装置。 - 【請求項3】 請求項1記載の車両用乗員保護装置にお
いて、上記距離検出手段によって検出された乗員の頭部
とヘッドレストとの間の距離が予め設定された基準値よ
りも大きい領域では、上記プリテンショナー制御部が、
上記距離が大きくなるのに応じて上記シートベルトのプ
リテンショナーの駆動力を小さくするように制御するこ
とを特徴とする車両用乗員保護装置。 - 【請求項4】 請求項1記載の車両用乗員保護装置にお
いて、上記距離検出手段によって検出された乗員の頭部
とヘッドレストとの間の距離が予め設定された基準値よ
りも大きい領域では、上記後突予測手段によって車両の
後突が予測された場合であっても、上記プリテンショナ
ー制御部が、上記シートベルトのプリテンショナーの駆
動を禁止するように制御することを特徴とする車両用乗
員保護装置。 - 【請求項5】 請求項1記載の車両用乗員保護装置にお
いて、シートベルトの引出量を検出する引出量検出手段
を備え、上記プリテンショナー制御部は、上記引出量検
出手段によって検出されたシートベルトの引出量が多い
程、上記シートベルトのプリテンショナーの駆動力を大
きくするように制御することを特徴とする車両用乗員保
護装置。 - 【請求項6】 請求項1記載の車両用乗員保護装置にお
いて、シートクッションに作用する圧力を検出するシー
ト圧力検出手段を備え、上記プリテンショナー制御部
は、上記シート圧力検出手段によって検出された圧力が
大きい程、上記シートベルトのプリテンショナーの駆動
力を大きくするように制御することを特徴とする車両用
乗員保護装置。 - 【請求項7】 請求項1記載の車両用乗員保護装置にお
いて、シートベルトの引出量を検出する引出量検出手段
と、シートクッションに作用する圧力を検出するシート
圧力検出手段と、上記引出量検出手段及びシート圧力検
出手段の検出信号に応じて乗員の着座姿勢を推定する着
座姿勢推定手段とを備え、上記プリテンショナー制御部
は、上記着座姿勢推定手段によって推定された乗員の着
座姿勢に応じて上記シートベルトのプリテンショナーの
駆動力を制御することを特徴とする上記車両用乗員保護
装置。 - 【請求項8】 請求項1記載の車両用乗員保護装置にお
いて、乗員の体がシートに当接していることを検出する
複数個の当接検出手段と、これらの当接検出手段の検出
信号に応じて乗員の着座姿勢を推定する着座姿勢推定手
段とを備え、上記プリテンショナー制御部は、上記着座
姿勢推定手段によって推定された乗員の着座姿勢に応じ
て上記シートベルトのプリテンショナーの駆動力を制御
することを特徴とする車両用乗員保護装置。 - 【請求項9】 請求項1〜8の何れか1項に記載の車両
用乗員保護装置において、車両の走行速度を検出する車
速検出手段を備え、この車速検出手段によって検出され
た車速が予め設定された基準車速よりも大きいことが確
認された場合には、上記シートベルトのプリテンショナ
ーの作動を禁止するように構成したことを特徴とする車
両用乗員保護装置。
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