JP3443836B2 - 座席用空調装置 - Google Patents

座席用空調装置

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JP3443836B2 JP01140392A JP1140392A JP3443836B2 JP 3443836 B2 JP3443836 B2 JP 3443836B2 JP 01140392 A JP01140392 A JP 01140392A JP 1140392 A JP1140392 A JP 1140392A JP 3443836 B2 JP3443836 B2 JP 3443836B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は座席用空調装置に関する
もので、例えば自動車用座席の周囲空間及び座席内を空
調するための空調装置として用いて有効である。
【0002】
【従来の技術】従来の自動車用の空調装置では、エンジ
ンルーム内に開口した外気吸込口より外気を取り入れ、
あるいは車室前方に開口した内気吸込口より車室内空気
を取り入れ、この空気を熱交換器により冷却,加熱し、
車室前方のダッシュパネルに形成さた吹出口より空調空
気を車室に向けて吐出させている。この空調空気は乗員
の数に係わらず車室全体に対流されている。
【0003】また、実開昭60−51115号公報、実
開昭60−163106号公報には、車両用座席に空調
空気の吹出口を複数形成し、空調された空気を車両用座
席の表面から吹き出す空調装置が開示されている。空気
の吸込口は上述の従来例と同様、エンジンルーム内に開
口した外気吸込口あるいは車室前方に開口した内気吸込
口より取り入れており、座席表面より吹き出された空調
空気は先ずは座席近傍を空調するが、その後は車室内全
体を対流し、車室内壁等と熱交換されて温度が上昇した
後、内気吸込口より再吸入されるか、あるいは車室後方
に形成された空気排出口より車室外に排出されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来例では、ダッシュパネルあるいは座席に形成され
た吹出口より空調空気が車室内全体に吹き出されて対流
しているため、乗員に快適感を与えるに必要な動力以上
の動力が消費されている。これは、本来着座している乗
員の周辺のみ空調できれば、乗員に快適感を与えるのに
は十分であるが、実際には車室内全体を対流しているた
め、最低限必要な動力以上の動力が消費されてしまうの
である。
【0005】また、座席表面に形成された吹出口より空
調空気を吹き出すものでは、乗員が着座した際にその吹
出口が塞がれてしまい、十分に空調空気が吹き出され
ず、空気循環性能が悪化してしまう。さらに、座席を冷
却するために座席内に導いた空気が座席内で滞留してし
まうため、徐々に温まっていったり、逆に、座席を加熱
するために座席内に導いた空気が座席内で滞留して徐々
に冷えていったりして、座席内空調の役割を果たせなく
なってしまう。
【0006】そこで、本発明は上記課題を解決すること
を目的とし、消費動力の低減を図るとともに、吹き出し
た冷気又は暖気を座席内に導いて座席を空調することを
課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】上記課題を解決
するために本発明の座席用空調装置は、車室空間内には
着座部、背もたれ部、ヘッドレストとからなる座席が車
両の床面に固定されており、一端側に形成された吸込口
より座席の周囲空間の空気を導入し、他端側に形成され
た吹出口より前記周囲空間に向けて空気を吹き出すため
の導風ダクトと、この導風ダクト内に配設され、前記吸
込口より導入された導入空気と熱交換することによっ
て、この導入空気を冷却または加熱する熱交換器とを備
え、前記吸込口もしくは吹出口の少なくとも一方口を着
座員が着座する前記着座部に配設し、他方口を前記周囲
空間を介して一方口と対向する前記ヘッドレストに配設
し、前記導風ダクトの内、前記吸込口より前記熱交換器
までの吸込ダクト部の少なくとも一部を前記座席内に配
設し、前記吹出口から吹き出された冷気又は暖気を、前
記吹出口と対向して配置された前記吸込口に吸い込ま
せ、着座している着座員の周辺のみを集中的に空調する
ことをその要旨とする。
【0008】本発明の座席用空調装置によれば、吹出口
から吹き出された冷気または暖気はその吹出口と対向し
て配置された吸込口に吸い込まれるため、着座している
着座員の周辺のみを集中的に空調することができる。ま
た、吹出口から吹き出された冷気または暖気が座席内に
配設された吸込ダクト部に導入され、この導入空気によ
って座席を冷却または加熱することができる。なお、請
求項2に示すように、他方口は、L字状に屈曲したダク
トを有し、そのダクトの先端部にはジャバラ部が形成さ
れ、ダクトの開放端である口部は、ジャバラ部の屈曲に
よって口部の開口方向が着座員の頭上から車両の天井方
向まで任意に設定可能に構成してもよい。 また、請求項
3に示すように、着座部に配設した一方口を、着座員が
着座した際に塞がれてしまうことのない着座部の左右両
端部において、上方へ開口して配設してもよい。このよ
うにすれば、乗員が着座部に着座しても吹出口あるいは
吸込口が塞がれてしまうことがなく、従って空気循環は
良好であり、座席を冷却するために座席内に導いた空気
が座席内で滞留してしまうこともない。
【0009】
【実施例】以下本発明の座席用空調装置を自動車用空調
装置として用いた場合の第1実施例について説明する。
図1は自動車の車室前方を模式的に示した断面図で、天
井106、フロントガラス108等で囲まれた車室空間
126内には着座部50、背もたれ部52、ヘッドレス
ト58とからなる座席が車両の床面114に固定されて
いる。
【0010】背もたれ部52は着座部50に対してその
傾斜角度が任意に調整可能なようにして連結されてお
り、その外形は金属性のフレーム88およびスプリング
84により形成されている。このフレーム88の周囲に
はクッション材56が配され、その表面は皮製、あるい
は布製の表皮54によって覆われている。
【0011】背もたれ部52の上方部には、連接棒11
6を介してヘッドレスト58が上下動可能なように連接
されている。ヘッドレスト58もその表面は表皮57で
覆われ、その内部にクッション材59が詰め込まれてい
る。背もたれ部52内には、後述する第1ダクト62の
吹出側となる第2ダクト66が位置しており、この第2
ダクト66はジャバラダクト61を介して第1ダクト6
2に連結されている。第2ダクト66は背もたれ部52
の下方端から上方端に向かって延びており、図2に示す
ように、背もたれ部52内のスプリング84にブラケッ
ト86によって固定されている。また、この第2ダクト
66は、背もたれ部52の下方端付近においてジャバラ
ダクト部64が形成されており、ジャバラダクト部64
は背もたれ部52の傾斜角度が変化した時に、第2ダク
ト66の角度変位を吸収するためのものである。
【0012】図3はヘッドレスト58の内部構造を詳細
に示す図である。背もたれ部52の上方より突出した第
2ダクト66の一端はジャバラダクト68に連結され、
このジャバラダクト68はヘッドレスト58の芯材12
4に連結されている。この芯材124は内部が中空とな
っており、ダクト機能とヘッドレスト58の芯材機能と
を有している。ジャバラダクト68はヘッドレスト58
が上下に移動した際に、芯材124と第2ダクト66と
の相対変位を吸収するためのものである。
【0013】芯材124の上方開放端には第3ダクト7
0が連結されている。この第3ダクト70の連結端には
板バネ122が配されており、この板バネ122が芯材
124の内周面に形成された切欠き128に係合するこ
とによって、第3ダクト70が上下方向に位置調整が可
能なようになっている。
【0014】第3ダクト70はおよそL字状に屈曲して
おり、さらにその先端部にはジャバラ部118が形成さ
れている。そして、その開放端である吹出口72はジャ
バラ部118の屈曲によりその開口方向が乗員の頭上か
ら車両の天井方向まで任意に設定可能となっている。吹
出口72の近傍部には複数の孔が穿設されたパンチメタ
ル120が固定されている。
【0015】これら第1〜第3ダクト62,66,70
は樹脂材料よりなるもので、ダクト壁内に複数の空間部
がダクトの長手方向に延びるように形成されたハニカム
構造をなしている。この空間部によりダクト自体のヒー
トマスが低減され、最大冷房時の冷却時間の短縮化を図
ることができる。また、空間部は断熱作用もなしてお
り、とくに背もたれ部52内に配される第2ダクト66
においては、特に日射より座席自身に与えられる熱、あ
るいは乗員からの熱を遮断する効果が大きい。
【0016】一方、背もたれ部52内のクッション材5
6内部には、背もたれ部導入ダクト201が配置されて
おり、この背もたれ部導入ダクト201の開口端である
第1吸込口203が背もたれ部52の左右両端部に開口
している。背もたれ部導入ダクト201を図4、図5を
参照して詳しく説明する。吸込口203は複数に分割さ
れており、背もたれ部52の長手方向に長く、左右方向
に短い長方形状をなしており、乗員の着座動作に支障の
ないものとなっている。
【0017】そして、複数の直方体部205が立設され
た基板部207に、冷熱シート209を重ねることによ
り、内部に格子状の空気通路211が形成されている。
基板部207は熱伝導率が低く、乗員による背圧に対し
折れ曲がらない硬質ゴム材料でできており、一方、冷熱
シート209は熱伝導率が高い軟質材でできている。
【0018】背もたれ部導入ダクト201の下端には開
口部213が形成されており、ジャバラダクト215を
介して後述する分岐ダクト217に連通している。図6
は図1の着座部50を矢印A方向から見た部分断面図で
ある。図6に示すように、着座部50はその外形がフレ
ーム51によって形成されており、その表面は表皮49
で覆われ、その内部にクッション材53が詰め込まれて
いる。この着座部50の両脇には、第1ダクト62の吸
込側となる第4ダクト63が位置しており、この第4ダ
クト63の開口端である吸込口60が開口している。空
調された空気がこの吸込口60より導入され、第4ダク
ト63を介して第1ダクト62内に吸入される。吸込口
60は車両の前後方向に長く、左右方向に短い長方形状
をなしており、乗員の着座動作に支障のないものとなっ
ている。
【0019】また、着座部50内のクッション材53内
部には、着座部導入ダクト221が配置されており、こ
の着座部導入ダクト221の開口端である第2吸込口2
23が着座部50の左右両端部において上方へ開口して
いる。この着座部導入ダクト221の構成は、背もたれ
部導入ダクト201と同様であるが、図6に示すよう
に、第2吸込口223の手前でジャバラダクト部225
が形成されており、乗員が着座した際、体重でクッショ
ン材53が沈下しても、それに伴って着座部導入ダクト
221も下方への位置調整が可能とされている。
【0020】着座部導入ダクト221の下端には開口部
227が形成されており、ジャバラダクト229を介し
て分岐ダクト217に連通している。そして、分岐ダク
ト217は、着座部導入ダクト221からの通路と上述
した背もたれ部導入ダクト201からの通路とが合流し
た後、第4ダクト63に連通している。また、両導入ダ
クト201,221からの通路の合流部分には第1ダン
パ231が設けられており、両導入ダクト201,22
1からそれぞれ吸い込まれる風量の比率等を調節可能に
されている。
【0021】さらに、分岐ダクト217と第4ダクト6
3との合流部分には第2ダンパ233が設けられてお
り、分岐ダクト217と第4ダクト63とからそれぞれ
吸い込まれる風量の比率等を調節可能とされている。上
述した第1ダクト62は着座部50と床面114との間
の空間に位置し、第1ダクト62の左右中心位置には電
動モータ76で回転駆動されるブロワーファン74が配
置されている。このブロワーファン74の回転により吸
込口60からの空気吸引力が発生する。
【0022】第1ダクト62内にはブロワーファン74
の後流に従来より公知の冷媒蒸発器78が配置さてお
り、この蒸発器78によって吸込口60より吸入された
空気の熱が奪われ冷却される。蒸発器78のさらに後流
には、エンジン冷却水の熱を利用して空気を加熱するヒ
ータ80が配されている。このヒータの前面にはヒータ
を通過する空気量を調整するためのエアミックスダンパ
82が回動自在に配されている。
【0023】蒸発器78は従来より公知の冷凍サイクル
の一部をなすもので、図1に示されているように、冷媒
を圧縮する圧縮器90、高温高圧冷媒を冷却する凝縮器
92、凝縮された冷媒を液冷媒とガス冷媒とに分離する
気液分離器94、分離された液冷媒を膨張させて減圧す
る膨張弁96とが順次冷媒配管によって連結されてい
る。
【0024】ヒータ80はエンジン98とラジエータ1
00とを連結する配管に接続されており、ヒータ80に
流入する高温冷却水の量は流量調整弁104によって制
御されている。また、エンジンよりラジエータに冷却水
を流入させるか否かは、配管中に配設されたサーモスタ
ット102によって制御されている。
【0025】吸込口60より吸入された空気は蒸発器7
8、ヒータ80によって所望温度に空調されるが、その
空調制御方法は従来公知の方法を用いられている。ま
た、空気を冷却、加熱する手段は上述の蒸発器78、ヒ
ータ80に限られるものではなく、例えばペルチェ素子
を用いた電気式の熱交換器を用いることも可能である。
【0026】次に本第1実施例の作動について説明す
る。図示しないファンスイッチおよびエアコンスイッチ
を乗員がオンさせると、ブロワーファン74が回転する
と同時に圧縮器90が駆動される。ブロワーファン74
の吸引力より車室空間126の空気が吸込口60より吸
い込まれ、蒸発器78によって冷却される。蒸発器78
の作動は従来より公知の作動である。冷却された空気は
エアミックスダンパ82の回度に応じてヒータ80を通
過する空気とヒータ80を迂回する空気とに振り分けら
れる。
【0027】ヒータ80は従来より公知の作動をなすも
ので、ヒータ80を通過した空気は所定温度まで加熱さ
れる。ヒータ80によって加熱された空気と、ヒータ8
0を迂回した空気とがヒータ80の後流域で混合されて
所望温度に温度調節され、さらに第2ダクト66、第3
ダクト70を介して吹出口72より吹き出される。吹き
出された空気は乗員の頭部から足元側に向かって流下す
る。
【0028】そして、吹き出された空調空気は吸込口6
0、第1吸込口203及び第2吸込口223に吸引され
る。この空気の流れを図中破線で示す。従来の空調装置
では車室空間126全体を空調していたのに対し、本実
施例では座席近傍の空間のみを空調しており、所謂ゾー
ン空調をなしている。
【0029】また、第1吸込口203より吸い込まれた
空調空気は、背もたれ部52内のクッション材56内部
に配置された背もたれ部導入ダクト201に導入され
る。格子状の空気通路211を空調空気が通ることによ
り、例えば、その空調空気が冷房用の冷却空気の場合に
は、熱伝導率の高い冷熱シートを冷却する。その結果、
背もたれ部52自体を冷却することができる。空気通路
211を通過した空調空気は、開口部213より排出さ
れ、ジャバラダクト215を介して分岐ダクト217に
流れ込む。
【0030】一方、第2吸込口223より吸い込まれた
空調空気は、着座部50内のクッション材53内部に配
置された着座部導入ダクト221に導入される。上述の
背もたれ部導入ダクト201と同様に、着座部導入ダク
ト221内を空調空気が通ることにより、例えば冷却空
気であれば着座部50自体を冷却することができる。着
座部導入ダクト221を通過した空気は、開口部227
より排出され、ジャバラダクト229を介して分岐ダク
ト217に流れ込む。
【0031】分岐ダクト217において、着座部導入ダ
クト221からの空気と背もたれ部導入ダクト201か
らの空気とが合流し、第4ダクト63に流れ込む。そし
て、第4ダクト63において吸込口60から吸い込んだ
空気と合流して第1ダクト62に戻される。
【0032】このように、空調空気を背もたれ部52及
び着座部50内に導入して、周辺空気だけでなく乗員が
着座している座席自身を空調することにより、より快適
な空調を行うことができる。また、第1ダンパ231に
よって、背もたれ部導入ダクト201、着座部導入ダク
ト221からそれぞれ吸い込まれる風量を調節すること
ができ、例えば、背もたれ部52側を重点的に冷却し、
着座部50をやや高目の温度に保つ等、微妙な空調が可
能となる。
【0033】本発明者等の検討結果によれば、フィーリ
ングテストにより、背もたれ部52の表面温度は26〜
28℃程度が快適であることが判った。一方、着座部5
0を冷却し過ぎると逆に不快感が生じることも判ったの
で、例えば、真夏時の室温30℃以上といった状態の場
合には、背もたれ部52側を重点的に冷却し、ある程度
時間が経って、車内が全体的に冷却された後は、着座部
導入ダクト221への空調空気の導入を停止する等の調
整を行なうとよい。
【0034】さらに、吹出口72は座席の上方、吸込口
60は着座部の両脇、背もたれ部導入ダクト201への
第1吸込口203及び着座部導入ダクト221への第2
吸込口223は共に座席の両端部に設けられており、乗
員が着座した際にその吹出口72や吸込口60,20
3,223が塞がれてしまうことはない。従って、空気
循環は良好であり、座席を冷却するために座席内に導い
た空気が座席内で滞留してしまうこともなく、良好な座
席内空調を実現することができる。
【0035】また、吹出口72と吸込口60とが対向し
て設けられているため、冷風回収効率が良い。すなわ
ち、冷気は乗員近傍の冷房に大部分使用され、他の部分
を冷房するために使用される量は比較的少なく消費動力
の低減を図ることができる。この点については本願出願
人による特願平3−299276号に詳しく記載されて
いるのでここでは省略する。
【0036】なお、上述した実施例では吹出口72を吸
込口60より上方に配置し、吹き出し風が流下する構成
としたが、例えば、図1に示される吸込口60より空調
空気を吹き出させ、吹出口72より空気を吸い込ませる
構成としても良い。この場合には、ブロワーファン7
4、蒸発器78、ヒータ80の配置順が図1に示される
ものとは逆順になる。この様な構成は、特に暖房を主目
的にした空調を行う場合に適している。
【0037】次に、第2実施例について説明する。図7
は第2実施例を示す模式的断面図、図8は図7の着座部
50を矢印B方向から見た部分断面図である。第1実施
例と同じ部分は同じ番号を付して詳しい説明を省略す
る。第1実施例では、着座部50側に第4ダクト63の
開口端である吸込口60と、着座部導入ダクト221の
開口端である第2吸込口223との2つの吸込口を設け
たが、本第2実施例では第2吸込口223のみにされて
いる。そして、着座部導入ダクト221に至る途中で分
岐して第4ダクト63に連通されている。この分岐部分
に第3ダンパ250が設けられており、着座部導入ダク
ト221側へ吸い込まれる風量と第4ダクト63側へ吸
い込まれる風量の比率等を調節可能とされている。これ
以外の部分は第1実施例と同じである。
【0038】本第2実施例によれば、着座部50側の吸
込口が一つでよく、着座部50の両脇に部材が存在しな
いのでスペースに余裕が生まれる。また、第3ダンパ2
50により、例えば第2吸込口223から吸い込まれた
空調空気を全て着座部導入ダクト221側へ導いて急速
に着座部50を空調したり、これ以上着座部50の空調
は必要ないという場合には全て第4ダクト63に導くな
どして微妙な空調が可能となる。
【0039】また、上述の実施例では一つの座席につい
ての例であったが、二つ以上の座席に対しても、各座席
ごとにブロワーファン74、蒸発器78、エアミックス
ダンパ82、ヒータ80を配置し、圧縮器90、凝縮器
92、気液分離器94、膨張弁96、ラジエータ100
等は共用すればよい。
【0040】さらにまた、日射量を測定する日射センサ
ー、吸込口60内には吸い込まれる空気温度を測定する
室内温度センサー、および乗員が所望温度に設定する温
度設定装置等を設け、それらからの入力信号に基づいて
エアミックスダンパ82、あるいは第1〜第3ダンパの
開度を調整するとよい。
【0041】尚、上述のすべての実施例は自動車用の空
調装置として本発明を用いた場合の例であったが、本発
明は自動車用に限定されるものではなく、他の座席の空
調に用いることが可能である。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の座席用空
調装置を用いれば、着座している着座員の周辺のみを集
中的に空調することができ、所望温度までの達成時間の
短縮を図ることができると同時に必要冷房能力を低減す
ることができる。すなわち省動力を達成することができ
消費動力の低減を図るとともに、吹出口から吹き出され
た冷気または暖気が座席内に配設された吸込ダクト部に
導入され、この導入空気によって座席を冷却または加熱
し、より良好な空調を実現することができるという効果
を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の座席用空調装置を自動車用空調装置と
して用いた第1実施例を示す模式的断面図である。
【図2】第2ダクトの取付構造を示す図である。
【図3】ヘッドレスト部の詳細を示す断面図である。
【図4】第1実施例の座席の部分断面斜視図である。
【図5】背もたれ部導入ダクト部分断面斜視図である。
【図6】図1における着座部を矢印A方向から見た部分
断面図である。
【図7】第2実施例を示す模式的断面図である。
【図8】図7の着座部を矢印B方向から見た部分断面図
である。
【符号の説明】
50…着座部、 52…背もたれ部、 58…
ヘッドレスト、60…吸込口、 62…第1ダク
ト、 63…第4ダクト、66…第2ダクト、 70
…第3ダクト、 72…吹出口、74…ブロワーファ
ン、78…蒸発器、 80…ヒータ、90…圧縮
器、 92…凝縮器、 201…背もたれ部導
入ダクト、203…第1吸込口、 221…着座部導入
ダクト、 223…第2吸込口、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−191212(JP,A) 実開 平2−31548(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/00 - 3/06

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車室空間内には着座部、背もたれ部、ヘッ
    ドレストとからなる座席が車両の床面に固定されてお
    り、 一端側に形成された吸込口より座席の周囲空間の空気を
    導入し、他端側に形成された吹出口より前記周囲空間に
    向けて空気を吹き出すための導風ダクトと、 この導風ダクト内に配設され、前記吸込口より導入され
    た導入空気と熱交換することによって、この導入空気を
    冷却または加熱する熱交換器とを備え、 前記吸込口もしくは吹出口の少なくとも一方口を着座員
    が着座する前記着座部に配設し、 他方口を前記周囲空間を介して一方口と対向する前記ヘ
    ッドレストに配設し、 前記導風ダクトの内、前記吸込口より前記熱交換器まで
    の吸込ダクト部の少なくとも一部を前記座席内に配設
    し、前記吹出口から吹き出させた冷気又は暖気を、前記吹出
    口と対向して配置された前記吸込口に吸い込ませ、着座
    している着座員の周辺のみを集中的に空調 することを特
    徴とする座席用空調装置。
  2. 【請求項2】 前記他方口は、L字状に屈曲したダクトを
    有し、そのダクトの先端部にはジャバラ部が形成され、
    前記ダクトの開放端である口部は、前記ジャバラ部の屈
    曲によって前記口部の開口方向が前記着座員の頭上から
    車両の天井方向まで任意に設定可能に構成されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の座席用空調装置。
  3. 【請求項3】 前記着座部に配設した前記一方口を、着座
    員が着座した際に塞がれてしまうことのない前記着座部
    の左右両端部において、上方へ開口して配設したことを
    特徴とする請求項1に記載の座席用空調装置。
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