JP3431111B2 - 研磨テープ及びその製造方法 - Google Patents

研磨テープ及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気ハードデイスク、
オプテイカルファイバー、レンズ、磁気ヘッド等、精密
な仕上げ研磨に使用するための研磨テープ及びその製造
方法に関する。
【0002】
【従来技術】従来の研磨シートは一般に、研磨材粒子と
バインダー接着剤とを混合したスラリーをプラスチック
フィルム上にローラやドクターブレードを使用して均一
且つ平坦に塗布した後、スラリーを乾燥させてプラスチ
ックフィルム上に研磨層を形成させて成るものである
(例えば、特開平3ー10772号、特開平3ー264
68号、特開平3ー92255号、特開平4ー1907
5号、及び特公昭53ー44714号である)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の研磨シートでは、乾燥前にスラリーの表面をローラ
やドクターブレードを使用して平坦に整えたにもかかわ
らず、シート基板にスラリーを塗布した後の乾燥中にこ
のスラリーの表面に凹凸を生じ、研磨層表面に突起部分
が形成される。そのため、従来の研磨シートを使用して
被研磨物表面を研磨すると、この凹凸の突起部分が被研
磨物表面に食い込むために精密な仕上げ研磨ができなか
った。
【0004】従来の研磨シートの研磨層表面に凹凸が形
成される理由を、図6も参照して、以下に述べる。
【0005】図6は、従来の研磨シートの部分拡大断面
図であり、プラスチックシート基板の表面にスラリーを
塗布した後にスラリーを乾燥させたところを示し、図6
(A)は、スラリーの塗布直後の従来の研磨シートの部
分拡大断面図であり、図6(B)は、スラリーを乾燥中
の従来の研磨シートの部分拡大断面図である。
【0006】従来の研磨シートでは、図6(A)に示す
ように、スラリー24の塗布後にその表面をローラーや
ブレードを使用して平坦に整えるので、塗布されたスラ
リー24の表面は、乾燥工程前は平坦である。
【0007】しかし、図6(B)に示すように、スラリ
ー24′表面付近のバインダー接着剤23から溶剤が蒸
発し気化熱を奪うのでバインダー接着剤23の温度が下
がるが、スラリー24′表面付近に比較的大きい研磨材
粒子21があると、この研磨材粒子21の大きい体積部
分にはバインダー接着剤23が少ないので蒸発による温
度低下がほとんどない。
【0008】つまり、大きい研磨材粒子21付近にある
バインダー接着剤23の温度は他の部分よりも高温なの
で、大きい研磨材粒子21のある部分は他の部分よりも
蒸発が一層盛んに行われ、一層速く乾燥する。このた
め、大きい研磨材粒21付近のバインダー接着剤の表面
張力が増加し、この表面張力が図6(B)の矢印27の
方向に働く。
【0009】そして、バインダー接着剤23の多い部分
は溶剤も比較的多く残留し流動性もあるので、この部分
のスラリー24′が、比較的小さい研磨材粒子22と共
に、大きい研磨材粒子21付近のバインダー接着剤23
の表面張力が働く方向27に移動され、大きい研磨材粒
子21の在る部分にスラリー24′が引き寄せられて盛
り上がり、突起部分25を形成し、この突起部分25の
周囲に谷間26が形成される。
【0010】そこで、従来は、研磨材粒子の平均粒径を
厳密に揃えるための努力がなされてきたが、研磨材粒子
の平均粒径を厳密に揃えることができず、粒径にバラツ
キがあった。
【0011】結果として、従来のように研磨材粒子の平
均粒径を厳密に揃えたり、乾燥前にスラリーの表面を平
坦に整えたにもかかわらず、このスラリーを乾燥させて
シート基板上に研磨層を形成させたときにはその研磨面
に凹凸又は突起部分を有する研磨シートが製造される。
【0012】このように、従来の研磨シートでは、研磨
面に凹凸又は突起部分が形成されるため、この突起部分
が被研磨物表面に食い込むため被研磨物表面に凹凸を形
成し、精密な仕上げ研磨ができなかった。
【0013】したがって、本発明の目的は、研磨シート
の研磨面の平坦性を向上させ、被研磨物表面に研磨によ
って形成される凹凸を減少させた、精密な研磨に適した
研磨シート及びその製造方法を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の研磨シートは、プラスチックシート基板
と、このプラスチックシート基板の表面に塗布した研磨
材粒子とバインダー接着剤とを混合したスラリーを乾燥
させて形成した研磨層とから成る研磨テープにおいて、
プラスチックシート基板の表面に塗布したスラリーを半
乾燥させてプラスチックシート基板の表面に半乾燥スラ
リー層を形成した後、半乾燥スラリー層の表面を半乾燥
スラリー層の表面に対して剥離可能な可剥離部材で加圧
し、次に、半乾燥スラリー層を乾燥させることによっ
て、研磨層がプラスチックシート基板の表面に形成され
る。
【0015】本発明の研磨シートは、まず、プラスチッ
クシート基板の表面に塗布した研磨材粒子とバインダー
接着剤とを混合したスラリーを半乾燥させてプラスチッ
クシート基板の表面に半乾燥スラリー層を形成する。そ
の後に、半乾燥スラリー層の表面を半乾燥スラリー層に
対して剥離可能な可剥離部材で加圧し、次に、加圧した
半乾燥スラリー層を乾燥させてプラスチックシート基板
の表面に研磨層を形成させて製造される。
【0016】上記の本発明の研磨シート及びその製造方
法において、可剥離部材には、半乾燥スラリー層に対し
て剥離性のよい材料が使用することが望ましく、可剥離
部材は、テフロン、ポリプロピレン、ガラス、又は鏡面
研磨した金属から成ることが望ましい。
【0017】また、可剥離部材は、テフロンシート、ポ
リプロピレンシート、又はポリエチレンシートであって
もよい。
【0018】研磨材粒子には、平均粒径が0.1μmか
ら30μmの範囲にある、ダイヤモンド(C)、アルミ
ナ(Al2O3)、酸化鉄(Fe2O3)、カーボランダム(Si
C)、酸化クロム(Cr2O3)、若しくは酸化セリウム(Ce
O2)又はこれらの混合物が使用できる。
【0019】バインダー接着剤には、ニトロセルロー
ス、アセチルセルロース、トリエチルセルロース、ポリ
ビニルアセタール、ポリアクリル酸エステル、ポリビニ
ルアルコール、ポリ塩化ビニル、エポキシ樹脂、ポリイ
ソブチレン、若しくは天然ゴム又はこれらの混合物が使
用できる。
【0020】プラスチックシート基板1には、厚さ10
μmから150μmの範囲の、ポリエステル、ポリプロ
ピレン、ポリエチレン、又はポリウレタンのシートが使
用できる。
【0021】
【作用】プラスチックシート基板の表面に塗布した砥粒
とバインダー接着剤とを混合したスラリーに含まれる溶
剤のほとんどを蒸発させてスラリーを半乾燥させると、
流動性はないが塑性のある半乾燥スラリー層がプラスチ
ックシート基板表面に形成される。
【0022】プラスチックシート基板の表面に形成され
た半乾燥スラリー層の表面には凹凸が生じるが、半乾燥
スラリー層には塑性があるため、可剥離部材で加圧する
と、半乾燥スラリー層の表面に可剥離部材の表面に沿っ
た表面が形成される。例えば、可剥離部材として平坦な
表面を有するローラを使用して半乾燥スラリー層の表面
を加圧すると、半乾燥スラリー層の表面に平坦面が形成
される。
【0023】平坦面を形成させた半乾燥スラリー層を乾
燥させると、この半乾燥スラリー層には流動性がないの
で、半乾燥スラリー層に含まれる研磨材粒子の移動がな
く、残留する溶剤が蒸発する。つまり、半乾燥スラリー
層の表面に在る研磨材粒子の位置を変えることなく溶剤
が蒸発する。ここで、スラリーの溶剤がほとんど蒸発さ
れ半乾燥スラリー層に残留する溶剤が少ないので、半乾
燥スラリー層を乾燥させると、研磨材粒子の周辺には残
留する溶剤の蒸発によって浅い凹部が形成される。
【0024】このとき、研磨層の表面に在る研磨材粒子
が一定の高さに揃って研磨層の表面上に突出している。
【0025】
【実施例】以下、本発明の研磨シート及びその製造方法
について添付図面に従って具体的に説明する。
【0026】図1は、プラスチックシート基板の表面に
塗布したスラリーを半乾燥させてプラスチックシート基
板の表面に半乾燥スラリー層を形成させたところを示
す。
【0027】図1に示すように、本発明の実施におい
て、まず、プラスチックシート基板1の表面に塗布した
研磨材粒子2とバインダー接着剤とを混合したスラリー
を半乾燥させてプラスチックシート基板1の表面に半乾
燥スラリー層3を形成する。
【0028】ここで、半乾燥スラリー層3は、研磨材粒
子2が移動できない程度に乾燥され、半乾燥スラリー層
3は容易に塑性変形する程度の柔軟な状態にされる。ま
た、半乾燥スラリー層3の表面には、上述のように、ス
ラリーの表面に在る比較的大きな研磨材粒子へとスラリ
ーが盛り上がるため凹凸が形成される(図6を参照)。
【0029】図2は、図1に示す半乾燥スラリー層3の
表面を可剥離部材8で加圧しているところを示し、図3
は、図1に示す半乾燥スラリー層の表面を可剥離部材で
加圧して半乾燥スラリー層の表面に平坦面が形成された
ところを示す。
【0030】次に、図2に示すように、半乾燥スラリー
層3の表面を半乾燥スラリー層3の表面に対して剥離可
能な可剥離部材8で加圧する。
【0031】ここで、可剥離部材8としてローラが使用
され、半乾燥スラリー層3の表面に対して軸圧力をかけ
て図2の矢印Tの方向に回転移動させ、半乾燥スラリー
層3を加圧し、半乾燥スラリー層3の表面を平坦(図2
の符号5を参照)にしているが、可剥離部材8として、
例えば、平板を使用して、半乾燥スラリー層3の表面を
加圧してもよい。
【0032】半乾燥スラリー層3は容易に塑性変形する
程度の柔軟な状態にされているため、加圧された半乾燥
スラリー層3の表面には、図3に示すような平坦面5が
形成される。
【0033】図4は、半乾燥スラリー層の表面を可剥離
部材で加圧した後に半乾燥スラリー層を乾燥させプラス
チックシート基板の表面に研磨層を形成させたところを
示す。
【0034】上述のように半乾燥スラリー層3の表面を
可剥離部材8で加圧した後に、この半乾燥スラリー層3
を乾燥させてプラスチックシート基板1の表面に研磨層
4を形成させる(図4を参照)。
【0035】上述のように製造された本発明の研磨シー
トは、図4に示すように、プラスチックシート基板1
と、このプラスチックシート基板1の表面に形成された
研磨層4とから成り、研磨層4の表面に在る研磨材粒子
2同士の間に凹部7が形成され、又、研磨層4の表面に
在る研磨材粒子2の高さが一定に揃う(図4の符号6を
参照)。
【0036】ここで、本発明の実施において、半乾燥ス
ラリー層3に残留する溶媒の量が多すぎると、可剥離部
材8で加圧して平坦面5を形成した半乾燥スラリー層3
を乾燥させたとき、半乾燥スラリー3に流動性があるた
め、研磨層4の表面に上述のような凹凸(図6を参照)
が形成される。
【0037】また、プラスチックシート基板1に塗布し
たスラリーを完全に乾燥させると、半乾燥スラリー層3
に塑性変形性がないため、完全に乾燥した半乾燥スラリ
ー層3を加圧しても半乾燥スラリー層3の表面に平坦面
5を形成することができない。
【0038】このことから、半乾燥スラリー層3に残留
する溶媒の量が多すぎたり、スラリーを完全に乾燥させ
ないように、プラスチックシート基板1に塗布したスラ
リーを半乾燥させるときの乾燥温度、プラスチックシー
ト基板1の走行速度等を調節する。ここで、後述の好適
実施例においては、乾燥空気Aをスラリーに吹き付けて
プラスチックシート基板1の表面に半乾燥スラリー層3
を形成させるので、この乾燥空気Aの温度及び流速をも
調節する(図5を参照)。
【0039】図5は、本発明の研磨シートを製造するた
めの装置の概念図である。
【0040】図5に示すように、本発明の研磨シートを
製造するための装置は、予備乾燥室9と、可剥離ローラ
8a及び可剥離熱ローラ8bと、乾燥室10とから成る。
【0041】本発明の研磨シートを製造するための装置
の実施において、スラリーSを塗布したプラスチックシ
ート基板1を矢印tの方向に走行させ、まず、予備乾燥
室9において乾燥空気AをスラリーSに吹き付けて半乾燥
スラリー層3をプラスチックシート基板1の表面に形成
した後、可剥離ローラ8a及び可剥離熱ローラ8bで加圧
して半乾燥スラリー層3の表面に平坦面5を形成し、次
に、乾燥室10を通過させてプラスチックシート基板1
の表面に研磨層4を形成させる。
【0042】ここで、例えば、スラリーSを付着したロ
ーラをプラスチックシート基板1の走行方向とは逆方向
に回転させてプラスチックシート基板1の表面に接触さ
せてプラスチックシート基板1の表面にスラリーSを塗
布する在来の手段(図示せず)によって、プラスチック
シート基板1の表面にスラリーSが塗布される。
【0043】図5に示すように、本発明の研磨シートを
製造するための装置においては、プラスチックシート基
板1の表面に形成された半乾燥スラリー層3を可剥離ロ
ーラ8aで加圧した後に、さらに、加熱した可剥離熱ロ
ーラ8bで加圧する。
【0044】これは、可剥離ローラ8aで加圧されて半
乾燥スラリー層3の表面に形成された平坦面5を、軸圧
力を可剥離ローラ8aの軸圧よりも大きく設定し加熱し
た可剥離熱ローラ8bで再度加圧することによって、平
坦面5の平坦性を一層確実にするためである。
【0045】また、このように複数の可剥離部材8で半
乾燥スラリー層3を順次加圧することによって、平坦面
5の平坦性がより一層確実になり、さらには、半乾燥ス
ラリー層3の厚さをより一層薄くすることができる。
【0046】以下、本発明の好適実施例について図5に
従って具体的に説明する。
【0047】平均粒径1μmのアルミナ1kgを温度1
00℃で1時間加熱して水分を除去した後に飽和ポリエ
ステル樹脂900g、イソシアネート系硬化剤75g
と、トルエン、キシレン、酢酸エチルとメチルエチルケ
トンとの混合溶媒とを混合撹拌して粘度80cpから5
00cpの範囲のスラリーSを製造した。
【0048】上述のような在来の手段(図示せず)を使
用して、厚さ20μmのポリエステル基板シート1の表
面に厚さ8μmとなるようにスラリーSを図5の符号tで
示す方向に5m/分から20m/分の塗布速度で塗布し
た。
【0049】図5に示すように、本発明の好適実施例に
おいて、まず、ポリエステル基板シート1の表面に半乾
燥スラリー層3を形成するために、スラリーSを塗布し
たポリエステル基板シート1は、予備乾燥室9へと導か
れる。
【0050】予備乾燥室9において、90℃から100
℃の温度の乾燥空気を流速1m/秒から5m/秒でスラ
リーに吹き付け(図5の符号Aを参照)、スラリーSに含
まれる混合溶媒を蒸発させた。
【0051】このように、ポリエステル基板シート1の
走行速度を5m/分から20m/分の範囲に、90℃か
ら100℃の温度の乾燥空気を流速1m/秒から5m/
秒でスラリーに吹き付けると、半乾燥スラリー層3に残
留する溶媒の量が多すぎたり、スラリーを完全に乾燥さ
せることなく、流動性はないが塑性変形性のある半乾燥
スラリー層3をポリエステル基板シート1の表面に形成
することができる。
【0052】次に、可剥離ローラ8aで半乾燥スラリー
層3の表面を加圧して半乾燥スラリー層3の表面を平坦
にした後、加熱した可剥離熱ローラ8bで更に加圧し、
半乾燥スラリー層3の表面に平坦面5を形成した。
【0053】ここで、可剥離ローラ8aの表面は、テフ
ロンシートで被覆され、半乾燥スラリー層3の表面に対
する可剥離ローラ8aの軸圧力は、1.0kgから1.2
kgの範囲にある。
【0054】また、この可剥離熱ローラ8bは、外部電
源(図示せず)に接続された加熱器Hにより100℃か
ら180℃の範囲に加熱され、その軸圧力は1.4kg
から2.0kgの範囲にある。
【0055】次に、120℃から180℃の範囲の温度
に保持された乾燥室10を通過させ、ポリエステル基板
シート1の表面に研磨層4を形成させて本発明の研磨シ
ートを製造した。
【0056】このように製造された本発明の研磨シート
と、以下に示すような従来の方法で製造された研磨シー
トとを使用してハードデイスク表面の精密な仕上げ研磨
を実施し、ハードデイスク表面の研磨後の粗さを比較し
た。
【0057】従来の研磨シートは、平均粒径1μmのア
ルミナ1kgを温度100℃で1時間加熱して水分を除
去した後に飽和ポリエステル樹脂900g、イソシアネ
ート系硬化剤75gと、トルエン、キシレン、酢酸エチ
ルとメチルエチルケトンとの混合溶媒とを混合撹拌して
粘度80cpから500cpの範囲のスラリーを製造
し、厚さ20μmのポリエステル基板シートの表面に厚
さ8μmとなるようにスラリー表面をブレードで平坦に
しながら塗布し、120℃から180℃の範囲の温度に
保持された乾燥室を通過させて製造した。
【0058】本発明の研磨シートと、従来の方法で製造
された研磨シートとを使用してハードデイスク表面の精
密な仕上げ研磨を実施し、ハードデイスク表面の研磨後
の粗さを比較すると、本発明の研磨シートにおいて、従
来の方法で製造された研磨シートと比較して、ハードデ
イスク表面の粗さが少なくとも10%減少した。
【0059】
【発明の効果】本発明の研磨テープ及びその製造方法
が、以上のように構成されているので以下のような効果
を奏する。
【0060】半乾燥スラリー層を可剥離部材で加圧する
と、半乾燥スラリー層の表面に平坦面を形成することが
できる。
【0061】半乾燥スラリー層を乾燥させると、研磨材
粒子の周辺には残留する溶剤の蒸発によって浅い凹部が
形成され、研磨層の表面上に研磨材粒子が一定の高さに
揃って突出した研磨面を形成することができる。
【0062】本発明の研磨シートを実施すると、被研磨
物表面に研磨によって形成される凹凸を減少させること
ができ、精密な研磨が実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に従って、プラスチックシート
基板の表面に研磨材粒子とバインダー接着剤とを混合し
たスラリーを塗布した後にこのスラリーを半乾燥させて
プラスチックシート基板の表面に半乾燥スラリー層を形
成させたところを示す、半乾燥スラリー層とプラスチッ
クシート基板との部分拡大図である。
【図2】図2は、図1に示す半乾燥スラリー層の表面を
可剥離部材で加圧しているところを示す、半乾燥スラリ
ー層とプラスチックシート基板との部分拡大図である。
【図3】図3は、図1に示す半乾燥スラリー層の表面を
可剥離部材で加圧したところを示す、半乾燥スラリー層
とプラスチックシート基板との部分拡大図である。
【図4】図4は、図3に示す半乾燥スラリー層の表面を
可剥離部材で加圧した後に半乾燥スラリー層を乾燥させ
プラスチックシート基板の表面に研磨層を形成させたと
ころを示す、研磨層とプラスチックシート基板との部分
拡大図である。
【図5】図5は、本発明に従って研磨シートを製造する
ための装置の概念図を示す。
【図6】図6は、従来の研磨シートの部分拡大断面図で
あり、プラスチックシート基板の表面にスラリーを塗布
した後にスラリーを乾燥させたところを示し、図6
(A)は、スラリーの塗布直後の従来の研磨シートの部
分拡大断面図であり、図6(B)は、スラリーを乾燥中
の従来の研磨シートの部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1 ...プラスチックシート基板 2 ...研磨材粒子 3 ...半乾燥スラリー層 4 ...研磨層 5 ...半乾燥スラリー層の表面に形成された平坦面 6 ...研磨層表面の研磨材粒子の高さが均一である
ことを示す線 7 ...凹部 8 ...可剥離部材 8a ...可剥離ローラ 8b ...可剥離熱ローラ 9 ...予備乾燥室 10 ...乾燥室 A ...乾燥空気の吹き付け方向 H ...加熱器 S ...スラリー T ...可剥離部材の移動方向 t ...プラスチックシート基板の走行方向 20 ...プラスチックシート基板 21 ...比較的大きい研磨材粒子 22 ...比較的小さい研磨材粒子 23 ...バインダー接着剤 24 ...乾燥前のスラリー 24′...乾燥中のスラリー 25 ...突起部分 26 ...谷間 27 ...表面張力の働く方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B24D 11/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】研磨材粒子とバインダー接着剤とを混合し
    た粘度80cpから500cpの範囲のスラリーを、5
    m/分から20m/分の速度で走行するプラスチックシ
    ート基板の表面に塗布する工程、 90℃から100℃の温度の乾燥空気を、流速1m/秒
    から5m/秒で、前記 プラスチックシート基板の表面に
    塗布した前記スラリーに吹き付けて、前記プラスチック
    シート基板の表面に、流動性はないが塑性変形性のある
    半乾燥スラリー層を形成させる工程、 前記半乾燥スラリー層の表面を前記半乾燥スラリー層に
    対して剥離可能な可剥離部材で加圧する工程、及び前記
    加圧した前記半乾燥スラリー層を乾燥させて前記プラス
    チックシート基板の表面に研磨層を形成させる工程 から成る研磨テープの製造方法。
  2. 【請求項2】前記可剥離部材が、テフロン、ポリプロピ
    レン、ガラス、または鏡面研磨した金属である、請求項
    記載の研磨テープの製造方法。
  3. 【請求項3】前記可剥離部材が、テフロンシート、ポリ
    プロピレンシート、またはポリエチレンシートである、
    請求項記載の研磨テープの製造方法。
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