JP3333689B2 - 自動車用空調制御装置 - Google Patents
自動車用空調制御装置Info
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Description
置であって、特に電気式温水循環装置およびヒートポン
プを用いて車室内の空調を行う自動車用空調制御装置に
関する。
ト内において、室内ファンにより空気流を発生させ、こ
の空気流を空調用ダクト内に設けられた熱交換器で熱交
換させることにより温風を発生させ、この温風を車室内
に送り出すことにより暖房を行う。通常、このような暖
房を行う装置として、ヒートポンプ暖房装置と温水暖房
装置とが用いられる。ヒートポンプ暖房装置は、冷媒を
電動コンプレッサにより圧縮し、この冷媒により室外熱
交換器にて外気から熱を吸収し、室内熱交換器にて空調
用ダクト内を流れる空気と熱交換することにより空調用
ダクト内を流れる空気を加熱する。温水暖房装置は、温
水加熱器により加熱した温水を、循環ポンプにより温水
式熱交換器内に循環させ、温水式熱交換器にて熱交換す
ることにより空調用ダクト内を流れる空気を加熱する。
ため、ヒートポンプ暖房装置と温水暖房装置とを備えた
空調制御装置がある。このような空調制御装置では、室
内熱交換器および温水式熱交換器は空調用ダクト内に備
えられており、同じく空調用ダクト内に備えられた室内
ファンにより風が起こされ、この風がそれぞれの熱交換
器を通過する際に熱交換され温風に変わり、吹き出し口
から車室内に送り出される。
は空調用ダクト内に設けられたミックスダンパの開閉に
より調整される。すなわち、特開平7−323717号
公報に開示された発明のように、使用者により設定され
た設定温度に応じてミックスダンパの開度を変化させ、
温水式熱交換器を通過する空気の量を制御するとともに
温水式熱交換器中を流れる温水の温度も設定温度に応じ
て変化させる。例えば、設定温度が高いほど、ミックス
ダンパの開度は大きくなり、より多くの風が温水式熱交
換器を通過するようにし、それとともに温水の温度を上
昇させることにより、迅速に温風の温度を迅速に上昇さ
せることができる。
率を有するが、極低温下では能力が低下する。これに対
して、温水暖房装置は暖房効率はヒートポンプ暖房装置
ほど高くはないが、極低温下においても能力の低下は少
ない。このため暖房を使用する環境にしたがい、ヒート
ポンプ暖房装置のみ運転したり、ヒートポンプ暖房装置
と温水暖房装置とを組合わせて運転したりする。
暖房装置と温水暖房装置とを組合わせて使用する場合、
室内熱交換器と温水式熱交換器との間で、それぞれの温
度を適正に制御する必要がある。例えば、室内熱交換器
の温度が60℃で温水式熱交換器の温度が40℃のとき
は、室内熱交換器にて加熱された温風が下流の温水式熱
交換器を通過する際に、熱交換されることにより温風の
温度が低下してしまう。このため、温水式熱交換器にお
いて無駄な電力を消費していることになる。
環境下において、暖房起動時に温水式熱交換器を停止さ
せている場合、室内熱交換器で加熱された温風が低温の
温水式熱交換器を通過する際に熱交換されるため、吹き
出し温度の上昇に時間がかかるという問題がある。ま
た、ヒートポンプ暖房装置の室外熱交換器の着霜による
冷媒の吸熱効率の低下、あるいは過負荷時のコンプレッ
サのモータ保護のためのヒートポンプ暖房装置の機能の
停止にともなう暖房能力の低下の問題がある。
のであり、その目的とするところは、ヒートポンプ暖房
装置と温水暖房装置とを備えた自動車用空調制御装置に
おいて、迅速に車室内の温度を上昇させ、低温下での能
力の低下を招かず、暖房効率を向上させる自動車に好適
な空調制御装置を提供することにある。
置は、冷媒を用いて前記室外熱交換器で外気から熱を吸
収する室外熱交換器および前記吸収した熱を放熱するこ
とにより空気を加熱する室内熱交換器とを有するヒート
ポンプ暖房手段と、該ヒートポンプ暖房手段の下流に設
けられ、温水を循環させることにより前記空気をさらに
加熱する温水式熱交換器を有する温水暖房手段と、使用
者が設定温度の設定を行う操作手段とを備えた空調装置
を制御する空調制御装置であり、前記室内熱交換器の温
度を前記設定温度に基づいて算出される目標温度に制御
するとともに、前記温水式熱交換器を循環する前記温水
の温度を、前記目標温度の空気と前記温水式熱交換器と
の間の熱交換量が最小となる温度に制御する。このよう
に、前記目標温度の空気と前記温水式熱交換器との間の
熱交換量を最小となるように前記温水暖房手段の温水の
温度を制御することにより、前記温水式熱交換器での熱
損失が最少となり、暖房時の無駄な電力消費を抑さえ
る。
交換器を通過する空気の量と前記温水式熱交換器をバイ
パスする空気の量との割合を前記設定温度に応じて変化
させるミックスダンパ手段をさらに備えた前記空調装置
に対する場合は、前記温水式熱交換器をバイパスする空
気の量に対する前記温水式熱交換器を通過する空気の量
の割合が所定値以上の場合に、前記室内熱交換器の温度
を前記設定温度に基づいて算出される目標温度に制御す
るとともに、前記温水式熱交換器の温度を、前記温水式
熱交換器と前記前記目標温度の空気との間の熱交換量が
最小となる温度に制御してもよい。このように、設定温
度が所定温度以上で、温水式熱交換器により加熱効果が
大きいときのみ、温水式熱交換器の温度制御を行っても
よい。
交換器をバイパスする空気の量に対する前記温水式熱交
換器を通過する空気の量の割合が所定値以下の場合に、
前記室内熱交換器の温度を前記設定温度に基づいて算出
される目標温度に制御するとともに、前記温水式熱交換
器を循環する前記温水の温度を前記温水式熱交換器と前
記前記目標温度の空気との間の熱交換量が最小となる温
度からさらに所定温度を減算した温度に制御するか、ま
たは、前記温水を加熱しないように制御してもよい。こ
のように、設定温度が所定温度以下で、温水式熱交換器
により加熱効果が期待できないときは、消費電力を低減
するため、温水式熱交換器の温水の温度を低い値に制御
するか、または温水を加熱しないように制御してもよ
い。
換器の温度が前記目標温度よりも所定温度以上低い場合
に、前記温水式熱交換器を循環する前記温水の温度を、
前記温水式熱交換器と前記前記目標温度の空気との間の
熱交換量が最小となる温度に制御してもよい。これによ
り、室内熱交換器の暖房能力が低下したときも、温水暖
房手段により補助的な暖房を行う。
換器に着霜した霜の除霜運転中に、前記温水熱交換器を
循環する前記温水の温度を、前記温水式熱交換器と前記
前記目標温度の空気との間の熱交換量が最小となる温度
に制御してもよい。
ンプ暖房装置の保護のために前記室内熱交換器の運転を
停止中に、前記温水熱交換器を循環する前記温水の温度
を、前記温水式熱交換器と前記前記目標温度の空気との
間の熱交換量が最小となる温度に制御してもよい。
交換器と前記前記目標温度の空気との間の熱交換量が最
小となる温度は、前記目標温度または前記目標温度に所
定温度を加算した温度としてもよい。
明に係る自動車用空調制御装置の実施形態を説明する。
図1は空調装置のブロック図を示す。図1に示すよう
に、空調装置は温水の循環により暖房を行う温水暖房装
置9と、冷媒による外気からの熱の汲み出しにより暖房
を行うヒートポンプ暖房装置11と、これらの暖房装置
を制御する空調制御装置13と、使用者が空調の起動、
温度設定等を行う空調操作パネル14とからなる。
ンプ17と温水加熱器19とから構成されている。温水
加熱器19は温水を加熱し、ポンプ17はこの温水を温
水暖房装置9内を循環させ、温水式熱交換15は循環す
る温水と外部の空気との間で熱交換を行う。ヒートポン
プ暖房装置11は室内熱交換器23とコンプレッサ25
と室外熱交換器27と膨張弁29とからなる。室内熱交
換器23は空調用ダクト21内に備えられており、室外
熱交換器27は車室外に備えられている。ヒートポンプ
暖房装置11において、室外熱交換器27で外気から熱
を吸熱し、コンプレッサ25により圧縮された冷媒が室
内熱交換器23で外部の空気と熱交換を行う。
内熱交換器23は空調用ダクト21内に設けられてお
り、さらに、空調用ダクト21内に室内ファン31とミ
ックスダンパ35とが設けられている。室内ファン31
により空調用ダクト21内に空気の流れが発生する。こ
の空気が温水式熱交換器15または室内熱交換器23を
通過する際に加熱され、温風として車室内に送り出され
る。
3の下流にて、温水式熱交換器15が備えられた温風回
路39と、そのバイパス回路41とに分けられており、
この両回路39、41を通過する空気の量の割合はミッ
クスダンパ35により決定される。すなわち、ミックス
ダンパ35は空調操作パネル14上で使用者により設定
された設定温度に連動して制御され、設定温度が高い
程、その開度が大きくなり、温風回路39を通過する空
気の量を増加させる。これにより、温水式熱交換器15
で熱交換される空気の量を増加させ、温水暖房装置9に
よる加熱効率を向上させる。また、設定温度が低いとき
は、ミックスダンパ35の開度は小さくなり、バイパス
回路41を通過する空気の量が増加し、温風回路39を
通過する空気の量は少なくなるため、温風の加熱に対す
る温水式熱交換器15の影響は少なくなる。
トポンプ暖房装置11により加熱された空気の温度を検
出するために第1温度センサ33が室内熱交換器23の
下流に設けられ、また、温水加熱器19内に温水暖房装
置9を循環する温水の温度を検出する第2温度センサ3
7が設けられている。空調制御装置13はこれらの温度
センサ33、37、空調操作パネル14、温水暖房装置
9およびヒートポンプ暖房装置11に接続されており、
空調操作パネル14を介して入力された使用者の設定値
に基づき、温度センサ33、37による検出結果を参照
しながら温水暖房装置9およびヒートポンプ暖房装置1
1を制御する。以下に、この空調制御装置13の制御に
ついて、フローチャートを参照して説明する。
ーチャートを示す。本制御は空調操作パネル14のスイ
ッチがオンされるとともに開始される。図2において、
最初に空調制御装置は空調操作パネル14から設定温度
を読み込み(S1)、室内熱交換器23の目標温度を算
出する(S2)。次に第1温度センサ33により室内熱
交換器23下流の温風の温度を読み込む(S3)。この
検出結果を用いてコンプレッサ25の回転数を制御する
ことにより、室内熱交換器23下流の温風の温度が室内
熱交換器23の目標温度になるよう室内熱交換器23を
制御する(S4)。尚、本実施形態においては、室内熱
交換器23で加熱された温風の温度すなわち室内熱交換
器23下流の温風の温度と室内熱交換器23の温度とは
等しいとし、また、温水式熱交換器15を循環する温水
の温度と温水式熱交換器15の温度とは等しいとし、そ
れぞれの熱交換器15、23の温度を制御することによ
り加熱する空気の温度を制御する。
度を検出する(S5)。検出された温水の温度と室内熱
交換器23の目標温度とを比較する(S6)。比較した
結果、温水の温度が温水の目標温度よりも高いときは温
水加熱器19を停止し(S7)、温水の温度が温水の目
標温度以下のときは温水加熱器19を運転する(S
8)。以降、上記ステップを繰り返す。
5を循環する温水の温度を室内熱交換器23の温度と同
じになるように制御しており、これは、温水の目標温度
と室内熱交換器23の温度を同じにすることにより、室
内熱交換器23で加熱された温風が温風回路39を通過
中に温水式熱交換器15での熱交換が最小になるように
するためである。また、上記説明においては、温水の温
度を室内熱交換器23の目標温度に制御したが、室内熱
交換器23の目標温度に所定値(例えば+5℃)を加算
した温度に制御してもよい。
14上での設定温度に対する室内熱交換器23および温
水式熱交換器15の温水のそれぞれの目標温度を示す。
図3(a)は温水式熱交換器15の温水の目標温度を室
内熱交換器23の目標温度と等しい値に設定した場合で
あり、図3(b)は温水の目標温度を室内熱交換器23
の目標温度に所定値(+5℃)を加算した値に設定した
場合を示している。
プ暖房装置11により加熱された温風が温風回路39を
通過する際に温水式熱交換器15での熱交換が最小にな
るように、温水式熱交換器15の温度がヒートポンプ暖
房装置11の目標温度(またはその目標温度から所定温
度だけ高い値)に制御される。これにより、ヒートポン
プ暖房装置11により加熱された温風の温水式熱交換器
15での熱損失が抑さえられるため迅速に温風の温度を
上昇させ、また、温水式熱交換器での無駄な電力消費が
抑さえられるため暖房効率が向上される。
水および室内熱交換器の暖房起動時からの時間にともな
う温度変化を示す。図に示すように本制御においては、
温水式熱交換器15の温水の温度は室内熱交換器23の
温度と同じ目標温度で制御されており、同様の温度上昇
を示している。時間T0以降でヒートポンプ暖房装置1
1が着霜等により能力が低下すると、室内熱交換器23
の温度低下が見られるが、温水暖房装置9を目標温度で
制御しているため、吹き出し風の温度低下を防止でき
る。
ーチャートを示す。本制御は空調操作パネル14のスイ
ッチがオンされるとともに開始される。空調制御装置1
3は空調操作パネル14から設定温度を読み込み(S1
1)、室内熱交換器23の目標温度を算出する(S1
2)。次に第1温度センサ33により室内熱交換器23
により加熱された温風の温度を検出する(S13)。こ
の検出結果を用いてコンプレッサ25の回転数を制御す
ることにより、室内熱交換器23の温度が室内熱交換器
23の目標温度になるよう室内熱交換器23を制御する
(S14)。
かを判断する(S15)。この時の所定温度は、空調操
作パネル14上での設定温度が低いため、それに連動す
るミックスダンパ35の開度が小さくなり、温風回路3
9を通過する空気の量が少なくなり、温水式熱交換器1
5での加熱効果が十分に得られないような設定温度に設
定される。例えば、ミックスダンパ35の開度が50%
以下になるような設定温度に設定される。設定温度が所
定温度以下のときは温水加熱器19を停止し(S1
8)、ステップS11に戻る。
温度センサ37により温水の温度を読み込み(S1
6)、温水の温度と室内熱交換器23の目標温度とを比
較する(S17)。温水の温度が目標温度よりも高いと
きは温水加熱器19を停止する(S18)。温水の温度
が目標温度以下のときは、温水加熱器19を運転する
(S19)。設定温度が所定温度以下のときは、温水加
熱器19を停止し(S18)する。以降、上記ステップ
を繰り返す。
同様に、室内熱交換器23で加熱された温風が温風回路
39を通過中に温水式熱交換器15での熱交換が最小に
なるように、温水式熱交換器15を循環する温水の温度
を室内熱交換器23の温度と同じになるように制御して
いる。また、温水の温度を室内熱交換器23の目標温度
に所定値(+5℃)を加算した温度に制御してもよい。
操作パネル14での設定温度が所定温度より小さい場合
すなわちミックスダンパの開度が小さく温風回路39に
流れる風量が少ない場合は、温水式熱交換器15を停止
し、ヒートポンプ暖房装置11のみにより暖房を行うこ
とにより、温水式熱交換器15での無駄な電力消費を行
わないため省エネルギーが実現できる。
内熱交換器23および温水式熱交換器15の温水のそれ
ぞれの目標温度の関係を示す。図6(a)は温水式熱交
換器15の温水の目標温度を室内熱交換器23の目標温
度と等しい値に設定した場合を示す。この図において、
設定温度H1はミックスダンパの開度が50%になると
きの設定温度であり、温水式熱交換器15の運転/停止
の判断基準となる所定温度を示す。設定温度がH1以下
では温水式熱交換器15の温水の目標温度は設定され
ず、H1より高いときは温水式熱交換器15の温水の目
標温度が室内熱交換器23の目標温度と同じ値に設定さ
れる。図6(b)は温水式熱交換器15の温水の目標温
度を室内熱交換器23の目標温度に所定値(+5℃)を
加算した温度に設定した場合を示し、この図において
は、設定温度がH1以下では温水式熱交換器15の温水
の目標温度は設定されず、H1より高いときに室内熱交
換器23の目標温度より所定温度(5℃)だけ高い値に
設定される。
ャートを示す。本制御は空調操作パネル14のスイッチ
がオンされるとともに開始される。空調制御装置13は
空調操作パネル14から設定温度を読み込み(S2
1)、室内熱交換器23の目標温度を算出する(S2
2)。次に第1温度センサ33により空調用ダクト21
内を流れる温風の温度を読み込む(S23)。この検出
結果を用いてコンプレッサ25の回転数を制御すること
により、室内熱交換器23の温度が目標温度になるよう
制御する(S24)。
度を検出する(S25)。その後、設定温度が所定温度
より高いか否かを判断する(S26)。この時の所定温
度は、前述したようにミックスダンパ35の開度が小さ
くなり温水加熱器19での加熱効果が十分に得られなく
なる設定温度の値に設定される。設定温度が所定温度よ
り高いときは、温水の目標温度を室内熱交換器23の目
標温度に等しく設定する(S27)。設定温度が所定温
度以下のときは、温水の目標温度を室内熱交換器23の
目標温度から10℃低い温度に設定する(S28)。そ
の後、温水の温度と温水の目標温度とを比較して(S2
9)、温水の温度が温水の目標温度よりも高いときは温
水加熱器19を停止し(S30)、温水の温度が温水の
目標温度以下のときは温水加熱器19を運転する(S3
1)。以降、上記ステップを繰り返す。
内熱交換器23の目標温度および温水式熱交換器15の
温水の目標温度を示す。図に示すように空調操作パネル
14上での設定温度が所定値H1より低いときは、温水
式熱交換器15の温水の目標温度を室内熱交換器23の
目標温度より10℃低い値に設定し、設定温度が所定温
度H1より高いときは、室内熱交換器23の目標温度と
同じ値に設定している。このように、設定温度が所定値
以下のときの温水の目標温度を、設定温度が所定値より
高いときの目標温度と比較して低い値に設定することに
より、設定温度が低いときに加熱効果の少ない温水式熱
交換器15において、温水の無駄な加熱が防止でき、無
駄な電力消費が抑さえられる。
ーチャートを示す。本制御は空調操作パネル14のスイ
ッチがオンされるとともに開始される。最初に、空調制
御装置13は空調操作パネル14から設定温度を読み込
み(S41)、室内熱交換器23の目標温度を算出する
(S42)。次に第1温度センサ33により室内熱交換
器23の下流の温風の温度を読み込む(S43)。この
検出結果を用いてコンプレッサ25の回転数を制御する
ことにより、室内熱交換器23の温度が目標温度になる
よう制御する(S44)。
に基づき、室内熱交換器23下流の温風の温度と室内熱
交換器23の目標温度から5℃減算した温度とを比較す
る(S45)。温風の温度が目標温度から5℃減算した
温度以上のときは、温水加熱器19を停止し(S4
8)、最初のステップ(S41)に戻る。
度とを比較(S45)した結果、温風の温度が目標温度
から5℃減算した温度より低いときは、第2温度センサ
37により温水の温度を検出し(S46)、温水の温度
と室内熱交換器23の目標温度とを比較する(S4
7)。温水の温度が室内熱交換器23の目標温度より大
きいときは温水加熱器19を停止し(S48)、温水の
温度が室内熱交換器23の目標温度より低いときは温水
加熱器19を運転する(S49)。以降、上記ステップ
を繰り返す。
3の温度が目標温度よりも所定温度以上低下したとき
に、温水式熱交換器15の温水の温度を室内熱交換器2
3の目標温度に制御する。図10は温水式熱交換器15
中の温水の温度および室内熱交換器23下流の温風の温
度の時間変化を示す。図において、室内熱交換器23の
目標温度は60℃に設定されている。図に示すように空
調装置が起動されてから時間T1までは目標温度になる
ように室内熱交換器23および温水式熱交換器15の温
水の温度が上昇する。時間T1において、温水の温度が
目標温度から5℃低い温度(55℃)になると、温水加
熱器16は停止されるため、温水の温度上昇は停止す
る。その後、室内熱交換器23は目標温度で制御される
が、時間T2において着霜等により室内熱交換器23の
暖房能力が低下し、温度が下降し、時間T3において室
内熱交換器23の温度が55℃より低くなると、温水暖
房装置9において温水の温度を目標温度(60℃)で制
御するため、温水の温度が上昇する。このように、ヒー
トポンプ暖房装置11において室外熱交換器27への着
霜等の理由で暖房能力が低下したときにおいても、温水
暖房装置9が目標温度に制御されることにより温風の温
度低下を防止し暖房能力を維持することができる。
下で長時間使用していると室外熱交換器27が着霜する
ことにより、ヒートポンプ暖房装置11の暖房能力が低
下するという問題が生じる。このため、ヒートポンプ暖
房装置11に付着した霜を除去するための除霜制御を行
う必要がある。この除霜制御は、一般に室外熱交換器2
7の温度が所定温度以下になると自動的に開始され、ヒ
ートポンプ暖房装置11において冷媒の循環方向が反転
され、室外熱交換器27を加熱することにより行われ
る。したがって、除霜制御中はヒートポンプ暖房装置1
1による暖房は行われず、特別な制御が必要とされる。
以下に、図11のフローチャートを参照して、このよう
な除霜制御中における空調制御装置13の制御を説明す
る。
の温度検出に基づいて起動される。図において、空調制
御装置13は空調操作パネル14から設定温度を読み込
むと(S51)、室内熱交換器23の目標温度を算出す
る(S52)。次に除霜制御中か否か判断し(S5
3)、除霜制御中でない場合は、第1温度センサ33に
より室内熱交換器23下流の温風の温度を読み込む(S
54)。この検出結果を用いてコンプレッサ25の回転
数を制御することにより、室内熱交換器23の温度が目
標温度になるよう制御する(S55)。除霜制御中の場
合は、第1温度センサ33による室内熱交換器23下流
の温風の温度の読み込みステップ(S54)、およびヒ
ートポンプ暖房装置11の室内熱交換器23の温度制御
のステップ(S55)は実行しない。
温度を読み込み(S56)、温水の温度と上記の目標温
度とを比較する(S57)。温水の温度が温水の目標温
度より小さいときは温水加熱器19を運転し(S5
8)、温水の温度が温水の目標温度以上のときは温水加
熱器19を停止する(S59)。以下、上記ステップを
繰り返す。
ートポンプ暖房装置の制御を行わず、温水暖房装置の制
御のみ行う。図12は、本制御での温水式熱交換器19
中の温水の温度および室内熱交換器23下流の温風の温
度の時間変化を示す。図に示すように、空調操作パネル
14のスイッチがオンされ、時間の経過とともに室内熱
交換器23および温水式熱交換器15内の温水の温度が
上昇する。時間T4において着霜により能力が低下しは
じめ、時間T5から時間T6の間、除霜制御が行われる。
この間、ヒートポンプ暖房装置11による暖房は停止さ
れるが、温水式熱交換器15の温水の温度が目標温度に
制御されるため、車室内に吹き出される温風の温度低下
を防止できる。以上のようにして、ヒートポンプ暖房装
置11が機能しない除霜時においては温水暖房装置9に
より暖房を行うことができる。
は、過熱や過電圧等からコンプレッサ25のモータを保
護するためヒートポンプ暖房装置11が動作中において
も保護回路等により、コンプレッサ25の運転が停止さ
れることがあり、ヒートポンプ暖房が停止することがあ
る。以下に、図13のフローチャートを参照して、この
ようなヒートポンプ暖房装置11停止時における空調制
御装置13の制御を説明する。
5の保護回路によりコンプレッサが停止した時等に起動
される。空調制御装置13は空調操作パネル14から設
定温度を読み込むと(S61)、室内熱交換器23の目
標温度を算出する(S62)。次にヒートポンプ暖房装
置11が停止中か否か判断し(S63)、ヒートポンプ
暖房装置11が停止中でない場合は、第1温度センサ2
3により室内熱交換器23下流の温風の温度を読み込む
(S64)。この検出結果を用いてコンプレッサ25の
回転数を制御することにより、室内熱交換器23の温度
が目標温度になるよう制御する(S65)。ヒートポン
プ暖房装置11が停止中の場合は、第1温度センサ33
による空調用ダクト21内を流れる温風の温度の読み出
しステップ(S64)、および室内熱交換器23の制御
ステップ(S65)は実行しない。
温度を読み込み(S66)、温水の温度と上記目標温度
とを比較する(S67)。温水の温度が目標温度以下の
ときは温水加熱器19を運転し(S69)、温水の温度
が目標温度以上のときは温水加熱器19を停止する(S
68)。以下、上記ステップを繰り返す。
房装置停止中はヒートポンプ暖房装置の制御を行わず、
温水暖房装置の制御のみ行う。図14は、本制御での温
水式熱交換器15中の温水の温度および室内熱交換器2
3の温度の時間変化を示す。図に示すように、空調操作
パネル14のスイッチがオンされ、時間の経過とともに
室内熱交換器23および温水式熱交換器15内の温水の
温度が上昇する。時間T7においてコンプレッサの過熱
によりコンプレッサの回転数が制限されると室内熱交換
器23の温度が低下しはじめ、時間T8でコンプレッサ
が完全に停止する。時間T8〜T9の間、ヒートポンプ暖
房装置11による暖房は停止されるが、前述のように温
水式熱交換器15の温水の温度が目標温度に制御される
ため、吹き出し風の温度低下を防止できる。このように
して、ヒートポンプ暖房装置11がコンプレッサの保護
等により停止しても、温水暖房装置9により暖房を行う
ことができる。
装置13においては、室内熱交換器23の下流に設けら
れた温水式熱交換器15の制御目標値を、室内熱交換器
23で加熱された温風と温水式熱交換器15との間の熱
交換が最小になるように制御する。これにより、室内熱
交換器23で加熱された温風の温水式熱交換器15にお
ける熱損失が最小になるため、温水式熱交換器15での
無駄な電力消費が抑さえられ、効率のよい暖房が可能と
なる。つまりヒートポンプ運転が正常時、温水暖房装置
9の電力を抑えられ、ヒートポンプ暖房装置11の消費
電力を主として暖房に使用できる。また温水式熱交換器
15を通過する空気の量が少ないときは、温水式熱交換
器15の制御目標値を低く設定することにより、温水式
熱交換器15での無駄な電力消費が抑さえられ、効率の
よい暖房が可能となる。また、除霜制御中やコンプレッ
サ保護のためヒートポンプ暖房装置11停止中におい
て、温水暖房装置9を作動させることにより暖房が行え
る。
熱交換器を循環する温水の温度が、温水式熱交換器と目
標温度の空気との間の熱交換量が最小となる目標温度に
制御されるため、室内熱交換器にて加熱された空気の温
水式熱交換器での熱損失が最小に抑さえられ、迅速に温
風の加熱ができ、また、ヒートポンプ運転が正常時、温
水熱交換器において無駄な電力消費が抑さえられるため
暖房効率が向上する。
ックスダンパ手段により制御される温水式熱交換器を通
過する空気の量の割合が多い場合、すなわち、温水の温
度が吹き出し風への影響が多いときにのみ、温水式熱交
換器の温度が、温水式熱交換器と目標温度の空気との熱
交換量が最小となる温度に制御されてもよく、これによ
り、温水熱交換器において無駄な電力消費が抑さえら
れ、省エネルギーが実現できる。
ックスダンパ手段により制御される温水式熱交換器を通
過する空気の量の割合が少ない場合、すなわち、温水の
温度が吹き出し風への影響が少ないときに、温水式熱交
換器の温度が、温水式熱交換器と目標温度の空気との熱
交換量が最小となる温度からさらに所定温度を減算した
温度に制御されるか、または、温水の加熱が停止されて
もよく、これにより、温水式熱交換器の暖房効果が低い
ときは、温水式熱交換器での電力消費が抑さえられるた
め、省エネルギーが実現できる。
内熱交換器の温度が前記目標温度よりも所定温度以上低
い場合に、温水式熱交換器を循環する前記温水の温度
が、目標温度の空気と温水式熱交換器との間の熱交換量
が最小となる温度に制御されてもよく、これにより、除
霜制御等におけるヒートポンプ暖房手段の能力低下また
は停止時においても、温水暖房手段が適正に制御される
ため、吹き出し風の温度の低下が防止される。
記室外熱交換器に着霜した霜の除霜運転中、または、ヒ
ートポンプ暖房装置の保護のために室内熱交換器が停止
中にに、温水熱交換器を循環する前記温水の温度を目標
温度の空気と温水式熱交換器との間の熱交換量が最小と
なる温度に制御されてもよく、これにより、ヒートポン
プ暖房手段の能力の低下または停止時においても、温水
暖房手段が適正に制御されるため、吹き出し風の温度の
低下を防止でき、自動車の乗員に不快感を与えることが
ない。
換器により目標温度に加熱された空気と温水式熱交換器
との間の熱交換量が最小となる温度は、前記目標温度ま
たは前記目標温度に所定温度を加算した温度に設定され
てもよく、これにより、温水式熱交換器における熱損失
が最小となる。
図。
ーチャート。
交換器の温水の目標温度と温度設定値との関係を示す
図。
温度および室内熱交換器の温度の時間変化を示す図。
ーチャート。
交換器の温水の目標温度と温度設定値との関係を示す
図。
ーチャート。
交換器の温水の目標温度と温度設定値との関係を示す
図。
ーチャート。
の温度および室内熱交換器の温度の時間変化を示す図。
のフローチャート。
温水の温度および室内熱交換器の温度の時間変化を示す
図。
停止中の制御のフローチャート。
熱交換器中の温水の温度および室内熱交換器の温度の時
間変化を示す図。
…空調制御装置、14…空調操作パネル、15…温水式
熱交換器、17…ポンプ、19…温水加熱器、21…空
調用ダクト、23…室内熱交換器、25…コンプレッ
サ、27…室外熱交換器、29…膨張弁、31…室内フ
ァン、33…第1温度センサ、35…ミックスダンパ、
37…第2温度センサ、39…温風回路、41…バイパ
ス回路。
Claims (7)
- 【請求項1】 冷媒を用いて前記室外熱交換器で外気か
ら熱を吸収する室外熱交換器および前記吸収した熱を放
熱することにより空気を加熱する室内熱交換器とを有す
るヒートポンプ暖房手段と、該ヒートポンプ暖房手段の
下流に設けられ、温水を循環させることにより前記空気
をさらに加熱する温水式熱交換器を有する温水暖房手段
と、使用者が設定温度の設定を行う操作手段とを備えた
空調装置を制御する空調制御装置において、 前記室内熱交換器の温度を前記設定温度に基づいて算出
される目標温度に制御するとともに、前記温水式熱交換
器を循環する前記温水の温度を、前記目標温度の空気と
前記温水式熱交換器との間の熱交換量が最小となる温度
に制御することを特徴とする自動車用空調制御装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の空調制御装置におい
て、前記温水式熱交換器を通過する空気の量と前記温水
式熱交換器をバイパスする空気の量との割合を前記設定
温度に応じて変化させるミックスダンパ手段をさらに備
えた前記空調装置を制御する空調制御装置であって、 前記温水式熱交換器をバイパスする空気の量に対する前
記温水式熱交換器を通過する空気の量の割合が所定値以
上の場合に、前記室内熱交換器の温度を前記設定温度に
基づいて算出される目標温度に制御するとともに、前記
温水式熱交換器の温度を、前記目標温度の空気と前記温
水式熱交換器との間の熱交換量が最小となる温度に制御
することを特徴とする自動車用空調制御装置。 - 【請求項3】 請求項2に記載の空調制御装置におい
て、前記温水式熱交換器をバイパスする空気の量に対す
る前記温水式熱交換器を通過する空気の量の割合が所定
値以下の場合に、 前記室内熱交換器の温度を前記設定温度に基づいて算出
される目標温度に制御するとともに、前記温水式熱交換
器を循環する前記温水の温度を、前記目標温度の空気と
前記温水式熱交換器との間の熱交換量が最小となる温度
からさらに所定温度を減算した温度に制御するか、また
は、前記温水を加熱しないことを特徴とする自動車用空
調制御装置。 - 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
載の空調制御装置において、前記室内熱交換器の温度が
前記目標温度よりも所定温度以上低い場合に、 前記温水式熱交換器を循環する前記温水の温度を、前記
目標温度の空気と前記温水式熱交換器との間の熱交換量
が最小となる温度に制御することを特徴とする自動車用
空調制御装置。 - 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれかに記
載の空調制御装置において、前記室外熱交換器に着霜し
た霜の除霜運転中に、前記温水熱交換器を循環する前記
温水の温度を、前記目標温度の空気と前記温水式熱交換
器との間の熱交換量が最小となる温度に制御することを
特徴とする自動車用空調制御装置。 - 【請求項6】 請求項1ないし請求項4のいずれかに記
載の空調制御装置において、前記ヒートポンプ暖房装置
の保護のために前記室内熱交換器の運転を停止中に、前
記温水熱交換器を循環する前記温水の温度を、前記目標
温度の空気と前記温水式熱交換器との間の熱交換量が最
小となる温度に制御することを特徴とする自動車用空調
制御装置。 - 【請求項7】 請求項1ないし請求項6のいずれかに記
載の空調制御装置において、前記目標温度の空気と前記
温水式熱交換器との間の熱交換量が最小となる温度は、
前記目標温度または前記目標温度に所定温度を加算した
温度であることを特徴とする自動者用空調制御装置。
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