JP2003154841A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JP2003154841A JP2001352626A JP2001352626A JP2003154841A JP 2003154841 A JP2003154841 A JP 2003154841A JP 2001352626 A JP2001352626 A JP 2001352626A JP 2001352626 A JP2001352626 A JP 2001352626A JP 2003154841 A JP2003154841 A JP 2003154841A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 暖房運転開始直後であっても迅速に送風温度
を上昇させる。 【解決手段】 四方弁8を切り替え、コンプレッサ9か
ら吐出させた冷媒を、車内側熱交換器2、圧力制御弁1
1、車外側熱交換器10、及びアキュムレータ12の順
で循環させる。このとき、流路が車外側熱交換器10を
バイパスするバイパス流路に切り替え、温水熱交換器1
4により、冷媒とエンジン冷却水との間で熱交換させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用空調装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用空調装置として、冷凍サイ
クル途中に設けた車内側熱交換器を、通過する空気の冷
却のみならず、冷媒の循環方向を逆転させることにより
加熱にも利用可能としたものがある。これによれば、エ
ンジン冷却水が流動するヒータコアのみならず、車内側
熱交換器によっても車内に送風する空気を加熱すること
ができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の車両用空調装置では、外気温度が非常に低い場合
等、車内側熱交換器による暖房を可能としただけでは、
迅速に車内暖房を開始できないことがある。
【0004】そこで、本発明は、暖房運転開始直後であ
っても迅速に送風温度を上昇させることのできる車両用
空調装置を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するための手段として、コンプレッサ、車外側熱交換
器、圧力制御弁、車内側熱交換器、及びアキュムレータ
を備えた車両用空調装置において、前記車内側熱交換器
は、前記空調ユニット内の空気流れの上下流方向に分割
することにより複数の熱交換部で構成し、該熱交換部を
接続する配管途中に膨張弁を接続し、前記コンプレッサ
から吐出させた冷媒が、車外側熱交換器、圧力制御弁、
車内側熱交換器、及びアキュムレータの順に循環する冷
房モード、又は、車内側熱交換器、圧力制御弁、車外側
熱交換器、及びアキュムレータの順で循環する暖房モー
ドのいずれか一方に流路を切り替える四方弁と、該四方
弁により流路を暖房モードに切り替えた際、冷媒が車外
側熱交換器をバイパスするバイパス流路と、該バイパス
流路の途中に配設され、冷媒とエンジン冷却水との間で
熱交換させる温水熱交換器と、前記四方弁を切り替えて
冷媒を暖房モードで循環させた際、前記バイパス流路に
流路を切り替え、前記温水熱交換器にエンジン冷却水を
流動させることにより、前記車内側熱交換器による加熱
を開始させる制御手段とを設けたものである。
【0006】この構成により、四方弁を切り替えるだけ
で、車内側熱交換器による加熱が可能となるばかりか、
バイパス流路に切り替えて車外側熱交換器による放熱を
防止することができる上、エンジン冷却水によって冷媒
を暖めることが可能となる。したがって、エンジン冷却
水が十分に上昇する前であっても、車内側熱交換器によ
る加熱を迅速かつ効果的に開始させることができ、車内
への送風温度を即座に上昇させることが可能となる。ま
た、車内側熱交換器の一部の熱交換部を暖房用として、
他の熱交換部を除湿用として利用することが可能とな
る。
【0007】前記コンプレッサからの冷媒が、前記車外
側熱交換器及び前記車内側熱交換器をバイパスして温水
熱交換器に導かれる減圧弁を備えた補助バイパス流路を
形成し、前記流路切替手段は、前記冷凍サイクル又は前
記バイパス流路のほか、前記補助バイパス流路にも流路
を切り替え可能に構成し、前記制御手段は、前記四方弁
を切り替えてコンプレッサを駆動することにより暖房運
転を開始してから、車内側熱交換器による所望の暖房が
可能となる暖房条件を満足するまで、前記流路切替手段
により、流路を補助バイパス流路に切り替えるようにす
ると、加熱能力を安定させた状態で車内側熱交換器によ
る加熱を開始することが可能となる点で好ましい。
【0008】前記膨張弁には開閉バルブを並列接続する
と、車内側熱交換器の全熱交換部を暖房用として利用す
るか、その一部を除湿用として利用するのかを選択する
ことが可能となる点で好ましい。
【0009】前記暖房条件は、暖房運転開始からの経過
時間、コンプレッサから吐出される冷媒圧力、前記温水
熱交換器の入口側水温、又は、外気温度のいずれかに基
づいて決定すればよい。
【0010】前記制御手段は、設定温度と内気温度との
差から決定された車内側熱交換器の目標暖房能力に基づ
いて、前記温水熱交換器でのエンジン冷却水の流動量を
制御すると、冷媒が必要以上に圧力上昇することを防止
することができ、消費動力を低減することが可能となる
点で好ましい。
【0011】前記目標暖房能力は、コンプレッサから吐
出される冷媒圧力、又は、車内への送風温度に基づいて
変更すればよい。冷媒圧力に基づけば、応答性を良くす
ることができ、送風温度に基づけば、確実に所望の送風
温度を得ることが可能となる。
【0012】暖房運転開始初期に前記コンプレッサの駆
動回転数を増大させると、より一層車内への送風温度の
上昇を早めることが可能となる点で好ましい。
【0013】前記コンプレッサを電動式とすることによ
り、前記エンジンの停止時であっても駆動可能とする
と、車内暖房を継続することができる点で好ましい。
【0014】前記エンジンと前記温水熱交換器との間で
エンジン冷却水を循環させる電動ポンプを設け、前記エ
ンジンの停止時であっても前記電動ポンプを駆動させる
ことにより、エンジン冷却水の循環を可能ととすると、
温水熱交換器を介してエンジンの余熱を冷媒に供給する
ことができ、さらに車内暖房を継続することができる点
で好ましい。
【0015】前記制御手段は、コンプレッサから吐出さ
れる冷媒圧力に基づいて前記電動ポンプを駆動制御する
と、必要時にのみ電動ポンプを駆動することができ、消
費電力を抑制可能となる点で好ましい。
【0016】前記エンジンと前記温水熱交換器とを結ぶ
温水流路の途中には、車内側熱交換器を通過後の空気を
加熱するヒータコアを接続すればよい。
【0017】前記温水熱交換器を流動するエンジン冷却
水と冷媒とが対向流となっているのが好ましい。
【0018】なお、前記冷媒にはCOを使用すること
ができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施形態を添
付図面に従って説明する。
【0020】図1は、本実施形態に係る車両用空調装置
を示す。この車両用空調装置は、車内前方部の空調ユニ
ット1内に、上流側からブロア(図示せず)、車内側熱
交換器2、ミックスダンパ(図示せず)、ヒータコア
3、及び、補助ヒータ4を順次配設したものである。
【0021】ブロアは、ブロアモータ(図示せず)の駆
動により回転し、内外気切替ダンパ(図示せず)によっ
て選択された内気又は外気を空調ユニット1内へと導
く。
【0022】車内側熱交換器2は、空調ユニット1内の
空気流れの上下流方向に分割した2つの熱交換部5a,
5bで構成されている。下流側熱交換部5aと上流側熱
交換部5bとの間には膨張弁6及び開閉バルブ7が並列
接続されている。車内側熱交換器2を通常通り冷房用と
して使用する場合、開閉バルブ7を全開とすれば、上下
流いずれの熱交換部5a,5bでも通過する空気を冷却
できる。また、車内側熱交換器2を暖房用として使用す
る場合、開閉バルブ7を全開とすれば、上下流いずれの
熱交換部5a,5bでも通過する空気を加熱できる。こ
の場合、開閉バルブ7を全閉とすれば、上流側熱交換部
5bで通過する空気を除湿し、下流側熱交換部5aで加
熱することができる。
【0023】前記車内側熱交換器2は、四方弁8によっ
て切り替えられる冷凍サイクルCの途中に設けられてい
る。冷凍サイクルCでは、四方弁8を図1中実線で示す
方向に切り替えることにより、コンプレッサ9から吐出
された冷媒が、車外側熱交換器10、圧力制御弁11、
前記車内側熱交換器2、及び、アキュムレータ12を介
してコンプレッサ9に戻って循環する。また、四方弁8
を図1中点線で示す方向に切り替えることにより、コン
プレッサ9から吐出された冷媒が、前記車内側熱交換器
2、圧力制御弁11、車外側熱交換器10、及び、アキ
ュムレータ12を介してコンプレッサ9に戻って循環す
る。つまり、四方弁8の切り替えにより、車内側熱交換
器2による冷却又は加熱が可能となっている。圧力制御
弁11と車外側熱交換器10の間には第1三方弁13が
設けられ、冷媒が車外側熱交換器10を迂回し、温水熱
交換器14を介してアキュムレータ12へと流動可能と
するバイパス路B1が接続されている。また、四方弁8
と車内側熱交換器2の間には第2三方弁15が設けら
れ、冷媒が車内側熱交換器2を迂回して温水熱交換器1
4側へと流動可能とする補助バイパス路B2が接続され
ている。なお、前記冷媒にはCOが使用されている。
【0024】コンプレッサ9には、エンジン16の動力
が図示しないクラッチを介して伝達される。コンプレッ
サ9の駆動回転数は、クラッチを切り替えることにより
複数段階(無段階でもよい。)に切替可能である。コン
プレッサ9の駆動回転数は、通常、冷媒が車外側熱交換
器10を超臨界圧力で流動可能な値に設定されている。
車外側熱交換器10は車両前方部に配設され、冷媒を外
気に放熱させる。圧力制御弁11は、冷媒を減圧し、気
化しやすい状態として車内側熱交換器2に供給すると共
に、後述するように、その圧力を調整する役割を果た
す。車内側熱交換器2は、内部を流動する冷媒により、
外部を通過する内気又は外気から吸熱する。車外側熱交
換器10から流出する冷媒の温度は温度センサ17、コ
ンプレッサ9から吐出される冷媒の圧力は圧力センサ1
8によって検出されている。アキュムレータ12は、冷
媒を確実に気化させた状態でコンプレッサ9に戻すため
に設けられている。
【0025】ヒータコア3は、ミックスダンパ(図示せ
ず)によって分流された一方の流路に配設されており、
暖房サイクルHの1つの機器を構成している。暖房サイ
クルHでは、エンジン冷却水を、第3三方弁19の切り
替えにより、車両前方部に配設したラジエータ20とは
別回路で循環させ、その回路途中のヒータコア3で放熱
させている。また、暖房サイクルHの途中には前記温水
熱交換器14が設けられ、第4三方弁21の切り替えに
より、前記冷凍サイクルCを流動する冷媒と、暖房サイ
クルHを流動するエンジン冷却水との間の熱交換を行う
ことが可能となっている。温水熱交換器14内では、冷
媒とエンジン冷却水が対向流となるように構成され、熱
交換性能の向上が図られている。また、暖房サイクルH
の途中には電動ポンプ22と水温検出センサ23とが設
けられている。電動ポンプ22は、エンジン16の停止
時にバッテリーからの供給電力によって駆動可能であ
る。水温検出センサ23は、エンジン冷却水の温度を検
出する。検出温度は、第4三方弁21を切り替えて温水
熱交換器14にエンジン冷却水を供給するか否かの判断
に利用される。
【0026】補助ヒータ4は、エンジン16の停止時に
バッテリーからの供給電力によってヒータコア3の加熱
を補助する。
【0027】前記圧力制御弁11の開度は、前記ブロア
モータ及び前記コンプレッサ9の駆動回転数、前記内外
気切替ダンパの回動位置等に基づいて制御装置24によ
って制御されている。制御装置24は、内気センサ2
5、外気センサ26、日射センサ27等から得られる車
内外諸条件に基づいて、前記ブロアモータ及び前記コン
プレッサ9の駆動回転数、ミックスダンパの開度、各三
方弁13,15,19,21の切り替え、膨張弁16の
開度等を制御する。
【0028】次に、前記構成の車両用空調装置の動作に
ついて、図2のフローチャートに従って説明する。以下
の説明では、本発明の特徴部分である暖房運転を行う場
合についてのみ記載する。なお、冷房運転の場合は、四
方弁8、第1三方弁13、及び第2三方弁15を切り替
え、コンプレッサ9から吐出された冷媒が、車内側熱交
換器2、圧力制御弁11、車外側熱交換器10、及びア
キュムレータ12を介してコンプレッサ9に戻って循環
させる。車内側熱交換器2では、開閉バルブ7を全開と
することにより、両熱交換部5a,bで通過する空気を
冷却・除湿可能とする。
【0029】暖房運転の場合、まず、内気センサ25で
検出される内気温度、外気センサ26で検出される外気
温度、日射センサ27で検出される日射量、車内での設
定温度等の車内外諸条件を読み込み(ステップS1)、
この車内外諸条件に基づいてコンプレッサ9の駆動回転
数及びミックスダンパの開度を決定する(ステップS
2)。
【0030】ここで、水温検出センサ23での検出信号
に基づいてエンジン冷却水の温度T を読み込む(ステ
ップS3)。そして、読み込んだエンジン冷却水の温度
が設定温度Tよりも低いか否かを判断する(ステ
ップS4)。設定温度Tには、その温度のエンジン冷
却水をヒータコア3に通水したとしても、所望の暖房能
力を得られない値を使用する。
【0031】エンジン冷却水の温度Tが設定温度T
以上である場合、ヒータコア3の加熱により十分な暖房
能力を発揮させることができるので、ヒータコア3のみ
による通常暖房を行う。冷凍サイクルCでは、四方弁8
を切り替えることにより、冷媒を、コンプレッサ9から
車外側熱交換器10、圧力制御弁11、車内側熱交換器
2、温水熱交換器14、及びアキュムレータ12を介し
てコンプレッサ9に戻る冷房モードで循環させ、車内側
熱交換器2で通過する空気の冷却及び除湿を行う。但
し、エンジン冷却水の温度Tが設定温度Tからそれ
程上昇していない段階であれば、車内側熱交換器2によ
る除湿運転により通過する空気の温度が下がることによ
り、ヒータコア3の暖房能力不足となる恐れがあるの
で、そのような場合にはコンプレッサ9の駆動を停止す
る。
【0032】一方、エンジン冷却水の温度Tが設定温
度T未満である場合、第3三方弁19を切り替えてエ
ンジン冷却水がラジエータ20で放熱されないようにす
る(ステップS5)。また、ヒータコア3による加熱で
は不十分であるので、コンプレッサ9から吐出された冷
媒が、車内側熱交換器2に直接流入するように四方弁8
を切り替える(ステップS6)。このとき、車内側熱交
換器2では開閉バルブ7を全開として両方の熱交換部5
a,bで通過する空気を加熱可能とする。また、圧力セ
ンサ18により検出される冷媒の圧力Pが設定圧力P
よりも低いか否かを判断する(ステップS7)。設定
圧力Pには、この圧力以下で冷媒を車内側熱交換器2
に流入させ、空調ユニット1内を通過する空気に放熱さ
せると、液相の割合が多くなり過ぎ、車外側熱交換器1
0による吸熱だけでは、車内側熱交換器10で十分に昇
温できないような値を使用する。
【0033】圧力センサ18により検出される冷媒の圧
力Pが設定圧力P以上である場合、第1三方弁13
を切り替え、車内側熱交換器23で冷媒から空調ユニッ
ト11内を流動する空気に放熱させる(ステップS
8)。
【0034】一方、圧力センサ18により検出される冷
媒の圧力Pが設定圧力P未満である場合、車内側熱
交換器2の暖房性能を十分に発揮させることができない
状態であると判断し、第2三方弁15を切り替え、車外
側熱交換器10のみならず、車内側熱交換器2をもバイ
パスさせる(ステップS9)。これにより、冷媒から放
熱させることなく、温水熱交換器14にて吸熱させるこ
とができるので、早期に冷媒を高温・高圧状態とするこ
とができ、車内側熱交換器2に必要とされる暖房性能を
短時間で得ることが可能となる。
【0035】その後、車内側熱交換器2(冷媒・空気
間)の熱交換効率が分かっているので、前記ステップS
1で読み込んだ設定温度と内気温度の温度差に基づいて
目標送風温度と目標送風量を算出する(ステップS1
0)。そして、算出された目標送風温度と目標送風量に
基づいて車内側熱交換器2による目標凝縮能力(目標凝
縮圧力又は目標凝縮温度)が決まるので、この目標凝縮
能力が得られるように温水熱交換器14に流入させるエ
ンジン冷却水の水量を、電動ポンプ22の駆動回転数を
制御することにより調整する(ステップS11)。これ
により、温水熱交換器14でエンジン冷却水から冷媒に
吸熱させ、その後の車内側熱交換器2での加熱を適切に
行わせることが可能となる。
【0036】このように、コンプレッサ9で高温・高圧
状態となった冷媒を、車内側熱交換器23に流入させる
ことができるので、ヒータコア3の暖房能力の不足を、
車内側熱交換器2によって補うことができる。したがっ
て、エンジン冷却水の温度が上昇する前であっても、所
望の送風温度での車内暖房が早期に実現される。
【0037】なお、車内側熱交換器2をバイパスして冷
媒を流動させる場合、車内側熱交換器2による補助暖房
はできなくなるので、バッテリーから補助ヒータ4に通
電し、この補助ヒータ46によってヒータコア3の暖房
能力不足を補う(ステップS12)。
【0038】また、エンジン冷却水の温度がそれ程上昇
しておらず、ヒータコア3の暖房能力が不十分な段階で
除湿を行う場合には、車内側熱交換器2の下流側熱交換
部5aと上流側熱交換部5bとの間に接続した開閉バル
ブ7を全閉とする。これにより、冷媒は、下流流側熱交
換部5aに流入して放熱して液化した後、膨張弁6を通
過して気化しやすい状態となり、上流側熱交換部5bを
通過する際、気化することにより外部を通過する空気か
ら吸熱する。つまり、上流側熱交換部5bで除湿しつ
つ、下流側熱交換部5aで加熱することにより除湿暖房
を行うことが可能となる。
【0039】以上のように、前記実施形態に係る車両用
空調装置によれば、エンジン16の始動直後で、エンジ
ン冷却水の温度が十分に上昇していなくても、車内側熱
交換器2を補助暖房として使用することができる。しか
も、温水熱交換器14によって冷媒を昇温させるだけで
なく、冷媒が十分に温まっていない段階では、車内側熱
交換器2をもバイパスさせるようにしている。その上、
車内側熱交換器2を使用できない間は、補助ヒータ4を
使用可能である。
【0040】なお、前記実施形態では、第1三方弁13
の切り替え方向を変更するための暖房条件として、コン
プレッサ9から吐出される冷媒の圧力Pを使用した
が、コンプレッサ9から吐出される冷媒の温度、温水熱
交換器14の入口側に於けるエンジン冷却水の温度、あ
るいは、外気温度等を使用しても構わない。要するに、
車内側熱交換器2によって十分な暖房能力が得られるか
否かを判断できるパラメータであれば、何でも暖房条件
として使用することができる。なお、暖房条件に外気温
度を使用するのは、外気導入モードを選択している場合
に限られる。
【0041】また、前記実施形態では、コンプレッサ9
をエンジン16の動力に基づいて駆動するようにした
が、バッテリーからの供給電力により駆動可能な電動式
としても構わない。これによれば、エンジン16の停止
時であっても冷媒を循環させて車内側熱交換器2による
冷暖房が可能となる。
【0042】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、四方弁を切り替えると共に、流路切替手段に
よりバイパス流路に切り替え、温水熱交換器にエンジン
冷却水を流動させることにより、車内側熱交換器による
加熱を開始させるようにしたので、暖房運転開始直後で
あっても、車内への送風温度を即座に上昇させ、早期に
車内を暖房することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態に係る車両用空調装置の概略図で
ある。
【図2】 図1の制御装置による空調制御の内容を示す
フローチャートである。
【符号の説明】
1…空調ユニット 2…車内側熱交換器 3…ヒータコア 4…補助ヒータ 5…熱交換部 6…膨張弁 7…開閉バルブ 8…四方弁 9…コンプレッサ 10…車外側熱交換器 11…圧力制御弁 13…第1三方弁 14…温水熱交換器 15…第2三方弁 17…温度センサ 18…圧力センサ 19…第3三方弁 21…第4三方弁 22…電動ポンプ 23…水温検出センサ 24…制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F25B 1/00 101 F25B 1/00 101D 341 341K 395 395Z (72)発明者 宮崎 洋一 広島県東広島市吉川工業団地3番11号 株 式会社日本クライメイトシステムズ内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンプレッサ、車外側熱交換器、圧力制
    御弁、車内側熱交換器、及びアキュムレータを備えた車
    両用空調装置において、 前記車内側熱交換器は、前記空調ユニット内の空気流れ
    の上下流方向に分割することにより複数の熱交換部で構
    成し、該熱交換部を接続する配管途中に膨張弁を接続
    し、 前記コンプレッサから吐出させた冷媒が、車外側熱交換
    器、圧力制御弁、車内側熱交換器、及びアキュムレータ
    の順に循環する冷房モード、又は、車内側熱交換器、圧
    力制御弁、車外側熱交換器、及びアキュムレータの順で
    循環する暖房モードのいずれか一方に流路を切り替える
    四方弁と、 該四方弁により流路を暖房モードに切り替えた際、冷媒
    が車外側熱交換器をバイパスするバイパス流路と、 該バイパス流路の途中に配設され、冷媒とエンジン冷却
    水との間で熱交換させる温水熱交換器と、 前記四方弁を切り替えて冷媒を暖房モードで循環させた
    際、前記バイパス流路に流路を切り替え、前記温水熱交
    換器にエンジン冷却水を流動させることにより、前記車
    内側熱交換器による加熱を開始させる制御手段とを設け
    たことを特徴とする車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 前記コンプレッサからの冷媒が、前記車
    外側熱交換器及び前記車内側熱交換器をバイパスして温
    水熱交換器に導かれる減圧弁を備えた補助バイパス流路
    を形成し、 前記流路切替手段は、前記冷凍サイクル又は前記バイパ
    ス流路のほか、前記補助バイパス流路にも流路を切り替
    え可能に構成し、 前記制御手段は、前記四方弁を切り替えてコンプレッサ
    を駆動することにより暖房運転を開始してから、車内側
    熱交換器による所望の暖房が可能となる暖房条件を満足
    するまで、前記流路切替手段により、流路を補助バイパ
    ス流路に切り替えるようにしたことを特徴とする請求項
    1に記載の車両用空調装置。
  3. 【請求項3】 前記膨張弁には開閉バルブを並列接続し
    たことを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用空調
    装置。
  4. 【請求項4】 前記暖房条件は、暖房運転開始からの経
    過時間、コンプレッサから吐出される冷媒圧力、前記温
    水熱交換器の入口側水温、又は、外気温度のいずれかに
    基づいて決定することを特徴とする請求項2に記載の車
    両用空調装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、設定温度と内気温度と
    の差から決定された車内側熱交換器の目標暖房能力に基
    づいて、前記温水熱交換器でのエンジン冷却水の流動量
    を制御することを特徴とする請求項1ないし4のいずれ
    か1項に記載の車両用空調装置。
  6. 【請求項6】 前記目標暖房能力は、コンプレッサから
    吐出される冷媒圧力、又は、車内への送風温度に基づい
    て変更することを特徴とする請求項5に記載の車両用空
    調装置。
  7. 【請求項7】 暖房運転開始初期に前記コンプレッサの
    駆動回転数を増大させることを特徴とする請求項1ない
    し6のいずれか1項に記載の車両用空調装置。
  8. 【請求項8】 前記コンプレッサを電動式とすることに
    より、前記エンジンの停止時であっても駆動可能とした
    ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記
    載の車両用空調装置。
  9. 【請求項9】 前記エンジンと前記温水熱交換器との間
    でエンジン冷却水を循環させる電動ポンプを設け、前記
    エンジンの停止時であっても前記電動ポンプを駆動させ
    ることにより、エンジン冷却水の循環を可能としたこと
    を特徴とする請求項7又は8に記載の車両用空調装置。
  10. 【請求項10】 前記制御手段は、コンプレッサから吐
    出される冷媒圧力に基づいて前記電動ポンプを駆動制御
    することを特徴とする請求項9に記載の車両用空調装
    置。
  11. 【請求項11】 前記エンジンと前記温水熱交換器とを
    結ぶ温水流路の途中には、車内側熱交換器を通過後の空
    気を加熱するヒータコアを接続したことを特徴とする請
    求項1ないし10のいずれか1項に記載の車両用空調装
    置。
  12. 【請求項12】 前記温水熱交換器を流動するエンジン
    冷却水と冷媒とが対向流となっていることを特徴とする
    請求項1ないし11のいずれか1項に記載の車両用空調
    装置。
  13. 【請求項13】 前記冷媒はCOであることを特徴と
    する請求項1ないし12のいずれか1項に記載の車両用
    空調装置。
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