JP3328466B2 - 車両用空気調和装置 - Google Patents

車両用空気調和装置

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JP3328466B2
JP3328466B2 JP09265595A JP9265595A JP3328466B2 JP 3328466 B2 JP3328466 B2 JP 3328466B2 JP 09265595 A JP09265595 A JP 09265595A JP 9265595 A JP9265595 A JP 9265595A JP 3328466 B2 JP3328466 B2 JP 3328466B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヒートポンプにより車
室内の暖房等を行う車両用空気調和装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】エンジン等の内燃機関を有しない電気自
動車では、ラジエターの温水を暖房熱源として使用でき
ないことから、電動圧縮機を備えたヒートポンプシステ
ム或いは電気ヒータによって車室内の暖房が行われてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のヒー
トポンプシステムでは、外気温度が低い条件下で暖房運
転を行うとすると、室外熱交換器における熱交換が不十
分となって期待する熱の汲み上げが行えず、また低圧側
圧力の低下に伴って圧力保護が働いて圧縮機を強制的に
停止させる等して所期の暖房が行えなくなる。一方、電
気ヒータでは消費電力が大きいため、電気自動車の走行
距離を著しく低減させてしまう不具合がある。
【0004】この問題を解決するため、最近では燃焼ヒ
ータを暖房熱源として利用し、該燃焼ヒータで加熱され
た水等の熱媒体をヒータコアに循環させることにより、
ヒートポンプに頼らない暖房運転を行えるようにした装
置が提案されている。
【0005】しかし、上記装置では、ヒートポンプによ
る暖房運転と燃焼ヒータによる暖房運転を使用者が区別
して実行することが難しく、ヒートポンプによる暖房運
転が可能な外気温度条件下でも不用意に燃焼ヒータが暖
房熱源として用いられてしまう不具合がある。また、燃
焼ヒータによる暖房運転では、熱媒体が所定温度に維持
されるように燃焼ヒータの燃焼が制御されるが、能力過
剰による燃焼停止時及び再点火工程時等にその能力制御
を行えないため安定した暖房能力が得られない。さら
に、空気を直接加熱する場合に比べて熱媒体の温度上昇
が遅いために起動直後は暖房能力が不足となり易い。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、第1の目的は、暖房熱源としての燃焼ヒータを有効
利用できる車両用空気調和装置を提供することにある。
また、第2の目的は、燃焼ヒータを暖房熱源として使用
するときでも安定した暖房能力が得られる車両用空気調
和装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るため、請求項1の発明は、燃焼ヒータを暖房熱源とし
て備え、空調空気と熱交換を行う熱媒体を該燃焼ヒータ
と共有するヒートポンプ式の車両用空気調和装置におい
て、 外気温度が第1の設定温度以下である場合に燃焼
ヒータの運転を許可し、運転許可後の外気温度が第1の
設定温度よりも高い第2の設定温度以下であれば燃焼ヒ
ータの運転許可状態を維持すると共に、運転許可後の外
気温度が第2の設定温度を越えた時点で燃焼ヒータの運
転を禁止するヒータ運転制限手段を設けた、ことを特徴
としている。
【0008】請求項2の発明は、請求項1記載の車両用
空気調和装置において、空調装置の運転開始時に外気温
度が第2の設定温度以下である場合、または空調装置の
運転開始後に外気温度が第2の設定温度以下となった時
点より燃焼ヒータの運転を許可するヒータ運転許可手段
を設けた、ことを特徴としている。
【0009】請求項3の発明は、請求項1または2記載
の車両用空気調和装置において、燃焼ヒータとヒートポ
ンプの両方が暖房熱源として使用されているとき、熱媒
体の温度が第1の目標温度よりも高くなった場合にヒー
トポンプの運転を停止して燃焼ヒータを単独運転させる
と共に、熱媒体の温度が第1の目標温度よりも低い第2
の目標温度以下となった場合にヒートポンプの運転を再
開させる熱源切替手段を設けた、ことを特徴としてい
る。
【0010】請求項4の発明は、請求項3記載の車両用
空気調和装置において、燃焼ヒータの単独運転中に該燃
焼ヒータに燃焼異常を生じた時点で燃焼ヒータの運転を
停止してヒートポンプを単独運転させる第2の熱源切替
手段を設けた、ことを特徴としている。
【0011】上記第2の目的を達成するため、請求項5
の発明は、燃焼ヒータを暖房熱源として備え、空調空気
と熱交換を行う熱媒体を該燃焼ヒータと共有するヒート
ポンプ式の車両用空気調和装置において、燃焼ヒータと
して能力可変型のものを用いると共に、燃焼ヒータが暖
房熱源として使用されているとき熱媒体の温度が第1の
目標温度となるように燃焼ヒータの能力を制御すると共
に、燃焼ヒータが最小燃焼状態で、且つ熱媒体の温度が
第1の目標温度を上回っている場合に燃焼を停止させる
燃焼制御手段と、燃焼停止後に熱媒体の温度が第1の目
標温度よりも低い第2の目標温度以下となった場合に燃
焼ヒータの燃焼を再開させる燃焼再開手段とを設けた、
ことを特徴としている。
【0012】請求項6の発明は、請求項5記載の車両用
空気調和装置において、燃焼ヒータが点火工程に入って
から点火するまでの間で一時的にヒートポンプを運転さ
せる熱量補足手段を設けた、ことを特徴としている。
【0013】
【作用】請求項1の発明では、燃焼ヒータに対する運転
の許可・不許可が外気温度との関係で定められているの
で、ヒートポンプによる暖房運転が可能な外気温度条件
下で不用意に燃焼ヒータが暖房熱源として用いられるこ
とがない。
【0014】請求項2の発明では、システム起動直後は
燃焼ヒータの運転許可条件を外気温度の高い側にシフト
して即暖性を確保できる。他の作用は請求項1の発明と
同様である。
【0015】請求項3の発明では、熱負荷が高いときは
燃焼ヒータとヒートポンプの両方を暖房熱源として使用
し、熱負荷が低いときには燃焼ヒータのみを暖房熱源と
して暖房運転を行える。他の作用は請求項1,2の発明
と同様である。
【0016】請求項4の発明では、燃焼ヒータの単独運
転中に燃焼異常を生じた場合には暖房熱源をヒートポン
プに切り替えて暖房運転を継続できる。他の作用は請求
項3の発明と同様である。
【0017】請求項5の発明では、暖房時における燃焼
ヒータの燃焼能力及び燃焼停止を、熱媒体温度に基づき
予め定めた第1,第2の目標温度によって的確にコント
ロールできる。
【0018】請求項6の発明では、燃焼ヒータの点火工
程で一時的にヒートポンプを暖房熱源として使用するこ
とにより、点火に要する時間における熱媒体温度の低下
を抑制できる。他の作用が請求項5の発明と同様であ
る。
【0019】
【実施例】図1には本発明に係る車両用空気調和装置の
全体構成を示してある。同図において、1は能力可変型
の電動圧縮機、2は室外熱交換器、3は室内吸熱器、4
は水冷媒熱交換器、5はヒータコア、6,7は感熱式の
膨張弁、8〜11は電磁弁、12,13は逆止弁、14
は受液器であり、ヒータコア5を除くこれら機器は冷媒
管路により接続されて冷暖房兼用のヒートポンプを構成
している。15は水冷媒熱交換器4とヒータコア5を結
ぶ温水管路、16は温水管路15に介装された送水ポン
プ、17は温水管路15を流れる熱媒体(水)を内蔵熱
交換器17aに取り込んで加熱する燃焼ヒータである。
18は燃焼ヒータ17の出口水温Twを検出する温度セ
ンサ、19は室内吸熱器3の出口温度EVA・Sを検出
する温度センサ、20はヒータコア5の出口温度MIX
・Sを検出する温度センサである。21は空調ダクト、
22はブロアファン、23は吸入空気切替ダンパ、24
はエアミックスダンパであり、上記の室内熱交換器3と
ヒータコア5は空調ダクト24内に配置されている。
【0020】図2には上記車両用空気調和装置の制御系
構成を示してある。同図において、31はマイクロコン
ピュータ構成の制御部、32は圧縮機用の駆動部、33
は電磁弁用の駆動部、34は送水ポンプ用の駆動部、3
5は燃焼ヒータ用の駆動部、36はエアミックスダンパ
用の駆動部である。18,19,20は先に述べた温度
センサ、37は空調温度設定器、38は外気温度Tam
を検出する温度センサ、39は内気温度(車内温度)T
rを検出する温度センサ、40は日射量を検出する日射
量センサである。制御部31はモード判定・起動のプロ
グラムや各モード運転に係わるプログラム等をメモリに
格納しており、プログラムに従って各駆動部32〜36
に制御信号を送出する。
【0021】上記の燃焼ヒータ17は、燃焼量が異なる
5つの燃焼モードでの運転を可能としている。図3に示
すように、1〜5の各燃焼モードはヒータ出口水温Tw
に関し予め規定された5つの温度Tw1〜Tw5によっ
て管理されている。例えば、ヒータ出口水温TwがTw
5以下であるときはモード5(最大燃焼モード)が選択
され、またヒータ出口水温がTw2〜Tw1の間にある
ときはモード1(最小燃焼モード)が選択される。最小
燃焼モードでの運転中にヒータ出口水温TwがTw1
(上限値)まで上昇したときには燃焼は停止される。
【0022】本実施例の車両用空気調和装置は、制御部
31によるモード判定に基づいて主に冷房、暖房、ヒー
タ暖房のモード運転を可能としており、図示省略のドラ
イスイッチのON操作により除湿冷房、除湿暖房、ヒー
タ除湿暖房のモード運転をも可能としている。ちなみ
に、下記の目標吹出温度TAOはTAO=Ks・Ts−
Kr・Tr−Kam・Tam−Krad・Trad+C
に基づいて算出されるもので、同式中のKsは空調設定
温度係数、Tsは空調設定温度、Krは内気温度係数、
Trは内気温度、Kamは外気温度係数、Tamは外気
温度、Kradは日射量係数、Tradは日射量、Cは
定数である。
【0023】冷房モードの運転は、電磁弁8,9を閉
じ、且つ電磁弁10,11を開けることにより実行され
る。圧縮機1からの吐出冷媒は電磁弁10を介して室外
熱交換器2に流れ込み、逆止弁12,受液器14,電磁
弁11及び膨張弁6を介して室内吸熱器3に流れ込んで
圧縮機1に戻る。このときエアミックスダンパ24は全
閉位置(図中下側位置)にあり、ブロアファン22によ
る吸入空気は室内吸熱器3で冷却されて車室内に吹き出
される。また、このときは室内吸熱器3の出口温度EV
A・Sが目標吹出温度TAOになるように圧縮機1の回
転数が制御される。
【0024】除湿冷房モードの運転は、電磁弁9を閉
じ、且つ電磁弁8,10,11を開けることにより実行
される。圧縮機1からの吐出冷媒の一部は電磁弁10を
介して室外熱交換器2に流れ込み、吐出冷媒の他部は電
磁弁8を介して水冷媒熱交換器4に流れ込み、夫々逆止
弁12,13から受液器14,電磁弁11及び膨張弁6
を介して室内吸熱器3に流れ込んで圧縮機1に戻る。水
冷媒熱交換器4では冷媒と水との間で熱交換が行われ、
加熱された温水はポンプ介装の温水管路15を介してヒ
ータコア5に送り込まれる。このときエアミックスダン
パ24はヒータコア5の出口温度MIX・Sと目標吹出
温度TAOとの比率に基づいて全閉と全開との間でその
開度を制御され、ブロアファン22による吸入空気は室
内熱交換器3で除湿,冷却され、またヒータコア5で加
熱されて車室内に吹き出される。また、このときは室内
吸熱器3の出口温度EVA・Sが予め設定された目標除
湿温度になるように圧縮機1の回転数が制御される。
【0025】暖房モードの運転は、電磁弁10,11を
閉じ、且つ電磁弁8,9を開けることにより実行され
る。圧縮機1からの吐出冷媒は電磁弁8を介して水冷媒
熱交換器4に流れ込み、逆止弁13,受液器14及び膨
張弁7を介して室外熱交換器2に流れ込んで電磁弁9を
介して圧縮機1に戻る。水冷媒熱交換器4では冷媒と水
との間で熱交換が行われ、加熱された温水はポンプ介装
の温水管路15を介してヒータコア5に送り込まれる。
このときエアミックスダンパ24は全開位置(図中上側
位置)にあり、ブロアファン22による吸入空気はヒー
タコア5で加熱され車室内に吹き出される。また、この
ときはヒータコア5の出口温度MIX・Sが目標吹出温
度TAOになるように圧縮機1の回転数が制御される。
【0026】除湿暖房モードの運転は、電磁弁10を閉
じ、電磁弁8,9,11を開けることにより実行され
る。圧縮機1からの吐出冷媒は電磁弁8を介して水冷媒
熱交換器4に流れ込み、逆止弁13及び受液器14を通
過して分流され、冷媒の一部は電磁弁11及び膨張弁6
を介して室内熱交換器3に流れ込んで圧縮機1に戻り、
冷媒の他部は膨張弁7を介して室外熱交換器2に流れ込
んで電磁弁9を介して圧縮機1に戻る。水冷媒熱交換器
4では冷媒と水との間で熱交換が行われ、加熱された温
水はポンプ介装の温水管路15を介してヒータコア5に
送り込まれる。このときエアミックスダンパ24は全開
位置(図中上側位置)にあり、ブロアファン22による
吸入空気は室内熱交換器3で除湿され、またヒータコア
5で加熱され車室内に吹き出される。また、このときは
ヒータコア5の出口温度MIX・Sが目標吹出温度TA
Oになるように圧縮機1の回転数が制御される。
【0027】ヒータ暖房モードの運転は、基本的には燃
焼ヒータ17の出口水温Twが目標温度となるように燃
焼ヒータ17の燃焼を制御しながら、該燃焼ヒータ17
で加熱された温水をポンプ介装の温水管路15を介して
ヒータコア5に送り込むことによって実行されるが、熱
負荷が高いときには熱量確保のために先に述べたヒート
ポンプ暖房が併用される。このときエアミックスダンパ
24はヒータコア5の出口温度MIX・Sと目標吹出温
度TAOとの比率に基づいて全閉と全開との間でその開
度を制御され、ブロアファン22による吸入空気はヒー
タコア5で加熱されて車室内に吹き出される。
【0028】ヒータ除湿暖房の運転は、上記のヒータ暖
房運転と上記の冷房運転を同時に行うことにより実行さ
せる。このときエアミックスダンパ24はヒータコア5
の出口温度MIX・Sと目標吹出温度TAOとの比率に
基づいて全閉と全開との間でその開度を制御され、ブロ
アファン22による吸入空気は室内熱交換器3で除湿さ
れ、またヒータコア5で加熱されて車室内に吹き出され
る。また、このときは室内吸熱器3の出口温度EVA・
Sが予め設定された目標除湿温度になるように圧縮機1
の回転数が制御される。
【0029】図4には上記のヒータ暖房時における燃焼
ヒータ17の運転制限方法を示してある。燃焼ヒータ1
7に対する基本的な運転の許可・不許可は、同図に実線
矢印で示すように外気温度との関係で予め定められてい
る。つまり、外気温度Tamが第1の設定温度Tam1
よりも低い値から第2の設定温度Tam2までの温度範
囲では運転が許可され、また外気温度Tamが第2の設
定温度Tam2よりも高い値から第1の設定温度Tam
1までの温度範囲では運転は許可されない。但し、ヒー
タ暖房運転の開始時には、図中破線矢印で示すように外
気温度Tamが第2の設定温度Tam2以下であれば運
転は許可される。
【0030】つまり、燃焼ヒータ17に対する運転の許
可・不許可が外気温度との関係で定められているので、
ヒートポンプによる暖房運転が可能な外気温度条件下で
不用意に燃焼ヒータ17が暖房熱源として用いられるこ
とがない。また、暖房運転開始時は、燃焼ヒータ17の
運転を許可する外気温度の範囲を通常運転時ではヒータ
運転が不許可となる外気温度まで広げて暖房開始時の即
暖性を図ることができる。これにより、暖房熱源として
の燃焼ヒータ17を有効利用できると共に、燃焼ヒータ
17における燃料消費とヒートポンプによる電力消費を
効果的に抑制することができる。
【0031】図5には上記のヒータ暖房時におけるヒー
トポンプ運転の併用方法を示してある。図6にそのプロ
グラムフローを示すように、ヒータ暖房運転を開始して
からヒータ出口水温Twが第1の目標温度Tws1に達
するまではヒートポンプ暖房運転を併用して熱量を補
う。そして、ヒータ出口水温Twが第1の目標温度Tw
s1を越えた後はヒータ暖房運転を単独で実施する。単
独のヒータ暖房運転下ではヒータ出口水温Twが第1の
目標温度Tws1となるように燃焼ヒータ17の燃焼能
力が可変制御(図3参照)され、最小燃焼モードでの運
転中にヒータ出口水温TwがTw1(上限値)を越えて
いる場合は燃焼ヒータ17の燃焼は停止される。ヒータ
単独運転中にヒータ出口水温Twが第1の目標温度Tw
s1よりも低い第2の目標温度Tws2まで低下したと
きには再びヒートポンプ暖房運転を併用して熱量を補
う。また、燃焼ヒータ17に燃焼異常を生じた場合には
燃焼ヒータ17の運転を停止してヒートポンプ暖房運転
を単独で実施する。
【0032】つまり、運転開始時等で熱負荷が高いとき
にはヒートポンプ暖房運転を併用して熱量を補うことが
できるので、ヒータ出口水温Twを目標水温まで素早く
昇温させて暖房性能の立ち上がりを迅速化できる。ま
た、負荷が低いときにはヒータ暖房運転を単独で実施し
てヒートポンプ暖房運転に伴う電力消費を抑制すること
ができる。さらに、燃焼ヒータ17が燃焼異常を生じ停
止した場合でも暖房熱源をヒートポンプに切り替えて暖
房運転を継続し、吹出空気温度の低下を抑制することが
できる。
【0033】図7には燃焼ヒータ17の点火工程におけ
るヒートポンプ運転の併用方法を示してある。図8にそ
のプログラムフローを示すように、ヒータ暖房運転の開
始により燃焼ヒータ17は点火工程に入るが、点火工程
に入ってから実際に点火するまでの間A1はヒートポン
プ暖房運転を併用して同時間A1における水温の立ち上
がりを速くする。そして、燃焼ヒータ点火後はヒートポ
ンプ暖房運転を停止してヒータ暖房運転を単独で実施す
る。単独のヒータ暖房運転下ではヒータ出口水温Twが
第1の目標温度Tws11になるように燃焼ヒータ17
の燃焼能力が可変制御(図3参照)され、最小燃焼モー
ドでの運転中にヒータ出口水温TwがTws11(上限
値)を越えている場合は燃焼ヒータ17の燃焼は停止さ
れる。この燃焼停止によりヒータ出口水温Twが第2の
目標温度Tws12まで低下すると燃焼ヒータ17は再
び点火工程に入り、ヒータ出口水温Twがさらに第3の
目標水温Tws13まで低下するとヒートポンプ暖房運
転が再開されて点火に要する時間A2における水温低下
が抑制される。
【0034】つまり、燃焼ヒータ17の点火工程に入っ
てから点火するまでの間で一時的にヒートポンプ暖房運
転を併用することにより、該点火工程で水温が低下する
ことを防止して吹出空気温度の変動を抑制することがで
きる。
【0035】尚、本発明は図示例の車両用空気調和装置
に限らず、空調空気と熱交換を行う熱媒体を燃焼ヒータ
と共有するヒートポンプ式車両空気調和装置に幅広く適
用でき同様の作用,効果を得ることができる。
【0036】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1の発明に
よれば、ヒートポンプによる暖房運転が可能な外気温度
条件下で不用意に燃焼ヒータが暖房熱源として用いられ
ることを防止して、暖房熱源としての燃焼ヒータを有効
利用できると共に、燃焼ヒータにおける燃料消費とヒー
トポンプによる電力消費を効果的に抑制することができ
る。
【0037】請求項2の発明によれば、暖房運転開始時
は、燃焼ヒータの運転を許可する外気温度の範囲を通常
運転時ではヒータ運転が不許可となる外気温度まで広げ
て暖房開始時の即暖性を図ることができる。他の効果は
請求項1の発明と同様である。
【0038】請求項3の発明によれば、熱負荷に合わせ
て2つの暖房熱源を効果的に使用できると共に、熱負荷
が高いときに燃焼ヒータとヒートポンプの両方を暖房熱
源として使用することによって、暖房運転開始直後等に
おける暖房性能の立ち上がりを迅速化することができ
る。他の効果は請求項1,2の発明と同様である。
【0039】請求項4の発明によれば、燃焼ヒータが燃
焼異常により停止した場合でも暖房熱源をヒートポンプ
に切り替えて暖房運転を継続し、吹出空気温度の低下を
抑制することができる。他の効果は請求項3の発明と同
様である。
【0040】請求項5の発明によれば、暖房時における
燃焼ヒータの燃焼能力及び燃焼停止を的確にコントロー
ルして、極めて安定した暖房能力を得ることができる。
【0041】請求項6の発明によれば、燃焼ヒータの点
火工程で熱媒体の温度が低下することを防止して吹出空
気温度の変動を抑制することができる。他の効果は請求
項5の発明と同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用空気調和装置の全体構成図
【図2】本発明に係る車両用空気調和装置の制御系構成
【図3】燃焼ヒータの燃焼制御方法を示す図
【図4】燃焼ヒータの運転制限方法を示す図
【図5】ヒータ暖房時におけるヒートポンプ運転の併用
方法を示すタイミングチャート
【図6】熱源切替制御のフローチャート
【図7】燃焼ヒータの点火工程におけるヒートポンプ運
転の併用方法を示すタイミングチャート
【図8】熱量補償制御のフローチャート
【符号の説明】
1…電動圧縮機、2…室外熱交換器、3…室内吸熱器、
4…水冷媒熱交換器、5…ヒータコア、6,7…膨張
弁、8〜11…電磁弁、12,13…逆止弁、14…受
液器、15…温水管路、16…送水ポンプ、17…燃焼
ヒータ、18〜20…温度センサ、21…空調ダクト、
22…ブロアファン、23…吸入空気切替ダンパ、24
…エアミックスダンパ、31…制御部、32〜36…駆
動部、37…空調温度設定器、38,39…温度セン
サ、40…日射量センサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/03 B60H 1/00 101 B60H 1/22

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼ヒータを暖房熱源として備え、空調
    空気と熱交換を行う熱媒体を該燃焼ヒータと共有するヒ
    ートポンプ式の車両用空気調和装置において、 外気温度が第1の設定温度以下である場合に燃焼ヒータ
    の運転を許可し、運転許可後の外気温度が第1の設定温
    度よりも高い第2の設定温度以下であれば燃焼ヒータの
    運転許可状態を維持すると共に、運転許可後の外気温度
    が第2の設定温度を越えた時点で燃焼ヒータの運転を禁
    止するヒータ運転制限手段を設けた、 ことを特徴とする車両用空気調和装置。
  2. 【請求項2】 空調装置の運転開始時に外気温度が第2
    の設定温度以下である場合、または空調装置の運転開始
    後に外気温度が第2の設定温度以下となった時点より燃
    焼ヒータの運転を許可するヒータ運転許可手段を設け
    た、 ことを特徴とする請求項1記載の車両用空気調和装置。
  3. 【請求項3】 燃焼ヒータとヒートポンプの両方が暖房
    熱源として使用されているとき、熱媒体の温度が第1の
    目標温度よりも高くなった場合にヒートポンプの運転を
    停止して燃焼ヒータを単独運転させると共に、熱媒体の
    温度が第1の目標温度よりも低い第2の目標温度以下と
    なった場合にヒートポンプの運転を再開させる熱源切替
    手段を設けた、 ことを特徴とする請求項1または2記載の車両用空気調
    和装置。
  4. 【請求項4】 燃焼ヒータの単独運転中に該燃焼ヒータ
    に燃焼異常を生じた時点で燃焼ヒータの運転を停止して
    ヒートポンプを単独運転させる第2の熱源切替手段を設
    けた、 ことを特徴とする請求項3記載の車両用空気調和装置。
  5. 【請求項5】 燃焼ヒータを暖房熱源として備え、空調
    空気と熱交換を行う熱媒体を該燃焼ヒータと共有するヒ
    ートポンプ式の車両用空気調和装置において、 燃焼ヒータとして能力可変型のものを用いると共に、 燃焼ヒータが暖房熱源として使用されているとき熱媒体
    の温度が第1の目標温度となるように燃焼ヒータの能力
    を制御すると共に、燃焼ヒータが最小燃焼状態で、且つ
    熱媒体の温度が第1の目標温度を上回っている場合に燃
    焼を停止させる燃焼制御手段と、 燃焼停止後に熱媒体の温度が第1の目標温度よりも低い
    第2の目標温度以下となった場合に燃焼ヒータの燃焼を
    再開させる燃焼再開手段とを設けた、 ことを特徴とする車両用空気調和装置。
  6. 【請求項6】 燃焼ヒータが点火工程に入ってから点火
    するまでの間で一時的にヒートポンプを運転させる熱量
    補足手段を設けた、 ことを特徴とする請求項5記載の車両用空気調和装置。
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