JP3112042B2 - 電気自動車用暖房装置 - Google Patents

電気自動車用暖房装置

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JP3112042B2
JP3112042B2 JP04043666A JP4366692A JP3112042B2 JP 3112042 B2 JP3112042 B2 JP 3112042B2 JP 04043666 A JP04043666 A JP 04043666A JP 4366692 A JP4366692 A JP 4366692A JP 3112042 B2 JP3112042 B2 JP 3112042B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加熱された温水を乗車
時に暖房用熱源として使用するようにした電気自動車用
暖房装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、電気自動車のようにエンジン
冷却水を有さないものにおいては、ヒートポンプを用い
て車室内の暖房を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ヒートポン
プにより車室内を暖房する電気自動車においては、ヒー
トポンプを作動させるために車載電源が大きく消耗す
る。なお、車載電源は電気自動車の走行用モータへの電
力を供給しているので、電気自動車の走行距離の低下を
招いてしまうという課題があった。また、ヒートポンプ
は、低温時の立ち上がりが悪いため、乗車してから直ち
に車室内の暖房を行えないという課題があった。本発明
は、走行距離の低下を防止し、且つ車室内の暖房の立ち
上がりを早くする電気自動車用暖房装置の提供を目的と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、温水と空気と
を熱交換させて車室内を暖房する温水式ヒータと、この
温水式ヒータに温水を循環させる温水循環路と、この温
水循環路に設けられ、内部に流入した温水を保温する保
温槽と、外部電源より電力が供給されると、前記保温槽
内の温水を加熱する第1加熱手段と、車載電源より電力
が供給されると作動する電気部品の廃熱により前記温水
循環路内の温水を加熱する第2加熱手段とを備えた技術
手段を採用した。
【0005】
【作用】本発明は、車載電源の充電中に外部電源より電
力が第1加熱手段に供給されると保温槽内の温水が加熱
される。そして、電気自動車への乗車時に、第1加熱手
段で加熱した保温槽内の温水を温水式ヒータに流入させ
ることにより、車室内の暖房の立ち上がりが早くなる。
また、電気自動車の乗車時に車載電源より電力が電気部
品に供給されると電気部品が電気エネルギーを消費する
際に熱を発生する。そして、第2加熱手段において、そ
の電気部品の廃熱により温水循環路内の温水を加熱して
温水式ヒータに循環させることにより、車載電源の消耗
を抑えながら車室内が暖房される。このため、電気自動
車の走行距離が長くなる。
【0006】
【実施例】つぎに、本発明の電気自動車用暖房装置を図
1ないし図6に示す一実施例に基づいて説明する。図1
は温水式暖房装置を示した図で、図2はアキュームレー
タ式の冷凍サイクルを示した図で、図3は電気自動車を
示した図である。電気自動車1は、ジャンクションボッ
クス2を介して外部電源としての充電器3により充電さ
れる車載電源としてのバッテリ4、ジャンクションボッ
クス2を介してバッテリ4より電力が供給される電気部
品としてのインバータ5、このインバータ5により周波
数を変換されることにより回転数が変わる電気部品とし
ての駆動用モータ6、この駆動用モータ6により駆動さ
れるトランスミッション7、このトランスミッション7
の出力軸8に連結するディファレンシャル機構9を搭載
している。
【0007】また、電気自動車1は、車室内の空調を行
う空気調和装置10を搭載している。その空気調和装置
10は、車室内に空気を送るための送風ダクト11、こ
の送風ダクト11内に車室内に向かう空気流を発生させ
るブロワ12、冷媒の流れ方向を切り替えることが可能
なアキュームレータ式の冷凍サイクル13、車室内を暖
房する温水式暖房装置14、および空気調和装置10を
制御する制御回路15を備える。送風ダクト11の内部
には、内気導入口16から導入した内気(車室内空気)
または外気導入口17から導入した外気(車室外空気)
を、デフ吹出口18、ベント吹出口19またはフット吹
出口20へ送る空気流路21が形成されている。ブロワ
12は、空気流路21の風上側に配され、ブロワモータ
22により回転駆動される。そのブロワモータ22は、
電気自動車に搭載されたバッテリ4より電力が供給され
るとブロワ12を所定の回転数で回転させる。
【0008】冷凍サイクル13は、いわゆるヒートポン
プであって、冷媒圧縮機23、第1室内熱交換器24、
減圧装置25、第2室内熱交換器26、室外熱交換器2
7およびアキュームレータ28等を接続してなる。ま
た、冷凍サイクル13は、四方弁29、逆止弁30〜3
3および電磁弁34によって冷凍サイクル13の冷媒の
流れ方向を暖房運転と冷房運転とで切り替えるようにし
ている。冷媒圧縮機23は、ハウジング38内に収納さ
れている。この冷媒圧縮機23は、ハウジング38内に
装着された電動モータ35により回転駆動され、吸入側
より内部に吸入した冷媒ガスを圧縮して高温高圧の冷媒
ガスを吐出側より吐出する。その電動モータ35は、バ
ッテリ4より電力が供給されると所定の回転数で冷媒圧
縮機23を駆動する。
【0009】第1室内熱交換器24は、後記する温水式
ヒータ41の風下側の空気流路21に配され、減圧装置
25と逆止弁30、31との間に接続されている。この
第1室内熱交換器24は、暖房運転時に高温の冷媒ガス
と空気流路21内を流れる空気とを熱交換させて空気を
加熱するとともに冷媒を凝縮させる冷媒凝縮器として働
く。また、第1室内熱交換器24は、冷房運転時に室外
熱交換器27で凝縮した高温の液冷媒と空気流路21内
を流れる空気とを熱交換させて空気を加熱するとともに
冷媒を凝縮する冷媒凝縮器として働く。減圧装置25
は、例えばキャピラリチューブ等の固定絞りが用いら
れ、第1、第2室内熱交換器24、26間に接続されて
いる。第2室内熱交換器26は、第1室内熱交換器24
の風上側の空気流路21に配され、減圧装置25と逆止
弁32、33との間に接続されている。この第2室内熱
交換器26は、暖房運転時と冷房運転時に低温低圧の霧
状冷媒と空気流路21内を流れる空気とを熱交換させて
空気を冷却するとともに冷媒を蒸発させる冷媒蒸発器と
して働く。
【0010】室外熱交換器27は、車室外に配され、四
方弁29と逆止弁31、33との間に接続されている。
この室外熱交換器27は、暖房運転時に第2室内熱交換
器26で蒸発した低圧の冷媒ガスと電動ファン36によ
り吹き付けられる外気とを熱交換させて冷媒を加熱する
冷媒蒸発器として働く。また、室外熱交換器27は、冷
房運転時に高温高圧の冷媒ガスと電動ファン36により
吹き付けられる外気とを熱交換させて冷媒を凝縮する冷
媒凝縮器として働く。アキュームレータ28は、冷媒圧
縮機23の吸入側と四方弁29との間に接続され、四方
弁29より流入した冷媒を液冷媒と冷媒ガスとに分離し
て冷媒ガスのみ冷媒圧縮機23の吸入側に供給する。電
磁弁34は、第2室内熱交換器26に並列接続されたバ
イパス管路37に配され、通電されると開弁して第2室
内熱交換器26による除湿が不要な場合に冷媒を迂回さ
せる。
【0011】温水式暖房装置14は、温水式ヒータ4
1、温水循環路42、電気ヒータ43、第1、第2廃熱
回収器44、45、室外熱交換器46、循環ポンプ4
7、48、三方弁49、50および電磁弁51、52等
により構成されている。温水式ヒータ41は、低い温度
まで有効的に熱エネルギーを回収するために第1室内熱
交換器24の風上側の空気流路21に配され、三方弁4
9、50間に接続されている。この温水式ヒータ41
は、内部を流れる温水(不凍液)と空気流路21を流れ
る空気とを熱交換させて空気を加熱する。また、温水式
ヒータ41の風上側には、第1室内熱交換器24および
温水式ヒータ41を通過する空気量と第1室内熱交換器
24および温水式ヒータ41を迂回する空気量とを調節
して車室内への吹出空気の温度を調整するエアミックス
ドア39が回動自在に取り付けられている。温水循環路
42には、内部と外部とを断熱する断熱材53により覆
われ、内部に流入した温水を保温する保温槽54が取り
付けられている。その断熱材53としては、発泡材、真
空瓶等が用いられる。この温水循環路42は、保温槽5
4、三方弁49、温水式ヒータ41、三方弁50、第
1、第2廃熱回収器44、45、循環ポンプ47を環状
に接続して温水式ヒータ41に温水を循環させる。ま
た、温水循環路42には、温水式ヒータ41を迂回する
バイパス路55と、第1、第2廃熱回収器44、45を
迂回するバイパス路56と、室外熱交換器46を通過す
る温水冷却路57と、室外熱交換器46を迂回するバイ
パス路58とが接続されている。
【0012】電気ヒータ43は、本発明の第1加熱手段
であって、保温槽54内に設置されており、バッテリ4
の充電時に充電器3からの電力によって保温槽54内の
温水を加熱するもので、例えばニクロム線ヒータが用い
られる。第1廃熱回収器44は、本発明の第2加熱手段
であって、車室外に配され、三方弁50と第2廃熱回収
器45との間に接続されている。この第1廃熱回収器4
4は、電気自動車1の駆動用モータ6の作動に伴って生
ずる廃熱を回収し、その廃熱によって温水を加熱する。
第2廃熱回収器45は、本発明の第2加熱手段であっ
て、車室外に配され、第1廃熱回収器44と循環ポンプ
47との間に接続されている。この第2廃熱回収器45
は、インバータ5の作動に伴って生ずる廃熱を回収し、
その廃熱によって温水を加熱する。室外熱交換器46
は、電気自動車1の走行風を受け易い場所に設置され、
高温の温水と電動ファン59により吹き付けられる外気
とを熱交換させて温水を冷却する。
【0013】循環ポンプ47は、電動モータ60により
回転駆動され、第2廃熱回収器45と保温槽54との間
に接続され、バッテリ4より電力が供給されると温水を
循環させる。循環ポンプ48は、電動モータ61により
回転駆動され、三方弁50と保温槽54との間に接続さ
れ、バッテリ4より電力が供給されると温水を循環させ
る。電動モータ60、61は、バッテリ4より電力が供
給されると所定の回転数で循環ポンプ47、48を駆動
する。三方弁49は、本発明の切替手段であって、電磁
コイル62が通電されると温水式ヒータ41と保温槽5
4とを接続する第1位置に設定され、電磁コイル62の
通電が停止されると保温槽54とバイパス路55とを接
続する第2位置に設定される。三方弁50は、本発明の
切替手段であって、電磁コイル63が通電されると温水
式ヒータ41と第1、第2廃熱回収器44、45とを接
続する第1位置に設定され、電磁コイル63の通電が停
止されるとバイパス路56と温水式ヒータ41とを接続
する第2位置に設定される。
【0014】なお、三方弁49が第1位置に設定され、
三方弁50が第2位置に設定されると、保温槽54→温
水式ヒータ41→循環ポンプ48→保温槽54を温水が
循環する第1温水回路が形成される。また、三方弁49
が第1位置に設定され、三方弁50が第1位置に設定さ
れると、保温槽54→温水式ヒータ41→第1廃熱回収
器44→第2廃熱回収器45→循環ポンプ47→保温槽
54を温水が循環する第2温水回路が形成される。さら
に、三方弁49が第2位置に設定されると、保温槽54
→バイパス路55→第1廃熱回収器44→第2廃熱回収
器45→循環ポンプ47→保温槽54を温水が循環する
第3温水回路(蓄熱回路)が形成される。電磁弁51
は、通電されると開弁して温水冷却路57に温水を供給
し、通電が停止されると閉弁してバイパス路58に温水
を供給する。なお、電磁弁51の代わりにサーモスタッ
ト(感温弁)を用いても良い。電磁弁52は、通電され
ると開弁して保温槽54に温水を一部供給し、通電が停
止されると閉弁してバイパス路58のみに温水を供給す
る。
【0015】制御回路15は、電気自動車1の制御用コ
ンピュータ70、空気調和装置10のコントロールパネ
ル71、温度センサ72、73からの電気信号に基づい
て、ブロワモータ22、電磁弁34、51、52、電動
モータ35、60、61、電動ファン36、59、電気
ヒータ43、電磁コイル62、63の通電(以下オンと
呼ぶ)および通電の停止(以下オフと呼ぶ)を制御す
る。制御用コンピュータ70は、バッテリ4の充電時に
制御回路15に充電信号を送るとともに、駆動用モータ
6の運転スイッチ(図示せず)のオン時、すなわち、駆
動用モータ6の作動時に制御回路15に運転信号を送
る。コントロールパネル71は、車室内の前面に取り付
けられ、暖房運転と冷房運転の切り替え、内外気の切り
替え、吹出口の切り替え、車室内の希望の設定等の各種
のコントロールスイッチ(図示せず)を有し、各種のコ
ントロールスイッチに応じた電気信号(例えば暖房信号
や冷房信号等)を制御回路15に送る。温度センサ72
は、保温槽54内の温水の温度を検出して、その検出し
た温度を電気信号に変換して制御回路15に送る。ま
た、温度センサ73は、電磁弁51の上流側の温水の温
度を検出して、その検出した温度を電気信号に変換して
制御回路15に送る。
【0016】つぎに、この電気自動車用空気調和装置1
0の作動を図1ないし図6に基づいて簡単に説明する。
図4は制御回路15の充電時の作動の一例を示したフロ
ーチャートである。初めに、制御用コンピュータ70か
ら充電信号を入力しているか否かを判断する(ステップ
S1)。このステップS1の判断結果がNoの場合に
は、ステップS1の制御を行う。また、ステップS1の
判断結果がYesの場合には、温度センサ72で検出し
た温水の温度Tw1が設定温度TL ℃(例えば10℃)以
下に低下しているか否かを判断する(ステップS2)。
このステップS2の判断結果がNoの場合には、ステッ
プS1の制御を行う。また、ステップS2の判断結果が
Yesの場合には、電気ヒータ43をオンし(ステップ
S3)、その後に温度センサ72で検出した温水の温度
TW1が設定温度TH ℃(例えば90℃)以上に上昇して
いるか否かを判断する(ステップS4)。このステップ
S4の判断結果がNoの場合には、ステップS4の制御
を行う。また、ステップS4の判断結果がYesの場合
には、電気ヒータ43をオフし(ステップS5)、その
後にステップS1の制御を行う。したがって、充電時に
は、保温槽54内の温水が例えば90℃となるように電
気ヒータ43により加熱され、乗車時の暖房運転時の即
効暖房のために温水が蓄熱される。なお、第1加熱手段
として電気ヒータ43の代わりにキュリー点が90℃の
PTCヒータを用いれば上記の制御は不要となる。
【0017】図5は制御回路15の乗車時の作動の一例
を示したフローチャートである。初めに、制御用コンピ
ュータ70から運転信号を入力しているか否かを判断す
る。すなわち、駆動用モータ6の運転スイッチがオンさ
れているか否かを判断する(ステップS11)。このス
テップS11の判断結果がNoの場合には、ステップS
11の制御を行う。また、ステップS11の判断結果が
Yesの場合には、循環ポンプ47の電動モータ60を
オンし、電磁弁52をオフし(ステップS12)、その
後に温度センサ73で検出した温水の温度Tw2が設定温
度T1 ℃(例えば90℃)以上に上昇しているか否かを
判断する(ステップS13)。このステップS13の判
断結果がNoの場合には、電磁弁51、室外熱交換器4
6の電動ファン59をオフし(ステップS14)、その
後にステップS11の制御を行う。したがって、温度セ
ンサ73で検出した温水の温度Tw2が設定温度T1 ℃
(例えば90℃)より低下している場合は、第1廃熱回
収器44→第2廃熱回収器45→循環ポンプ47→バイ
パス路58→第1廃熱回収器44を温水が循環する温水
回路が形成される。よって、駆動用モータ6およびイン
バータ5の廃熱により温水の温度が上昇する。また、ス
テップS13の判断結果がYesの場合には、電磁弁5
1、室外熱交換器46の電動ファン59をオンし(ステ
ップS15)、その後にステップS11の制御を行う。
したがって、温度センサ73で検出した温水の温度Tw2
が設定温度T1 ℃(例えば90℃)以上に上昇した場合
は、第1廃熱回収器44→第2廃熱回収器45→循環ポ
ンプ47→電磁弁51→室外熱交換器46→第1廃熱回
収器44を温水が循環する温水回路が形成される。よっ
て、室外熱交換器46で温水の保有熱を放熱することに
より、駆動用モータ6のオーバーヒートが防止できる。
【0018】図6は制御回路15の乗車時の暖房運転の
作動の一例を示したフローチャートである。初めに、コ
ントロールパネル71より暖房信号を入力しているか否
かを判断する(ステップS21)。このステップS21
の判断結果がNoの場合には、ブロワモータ22、循環
ポンプ47、48の電動モータ60、61、三方弁4
9、50の電磁コイル62、63をオフ(暖房運転終
了)し(ステップS22)、その後にステップS21の
制御を行う。また、ステップS21の判断結果がYes
の場合には、ブロワモータ22、循環ポンプ48の電動
モータ61、三方弁49の電磁コイル62をオンし、冷
媒圧縮機23の電動モータ35、室外熱交換器27の電
動ファン36、三方弁50の電磁コイル63をオフする
暖房運転Aを行う(ステップS23)。その後にステッ
プS24の制御を行う。この暖房運転Aでは、保温槽5
4→温水式ヒータ41→循環ポンプ48→保温槽54を
温水が循環する第1温水回路が形成される。よって、充
電時に保温槽54内に蓄熱された例えば90℃の温水が
温水式ヒータ41内に循環する。このため、空気流路2
1内を流れる空気は、温水式ヒータ41を通過する際に
高温の温水により加熱される。よって、吹出口より吹き
出される空気の温度が高く、車室内の温度が早く上昇す
るので、車室内の暖房の立ち上がりを早くすることがで
きる。
【0019】そして、温度センサ72で検出した温水の
温度Tw1より温度センサ73で検出した温水の温度Tw2
が高いか否かを判断する(ステップS24)。このステ
ップS24の判断結果がNoの場合には、ステップS2
1の制御を行う。また、ステップS24の判断結果がY
esの場合には、循環ポンプ47の電動モータ60、三
方弁49、50の電磁コイル62、63、電磁弁52を
オンし、循環ポンプ48の電動モータ61をオフする暖
房運転Bを行う(ステップS25)。その後にステップ
S26の制御を行う。この暖房運転Bでは、保温槽54
→温水式ヒータ41→第1廃熱回収器44→第2廃熱回
収器45→循環ポンプ47→保温槽54を温水が循環す
る第2温水回路が形成される。よって、駆動用モータ6
およびインバータ5の廃熱により加熱された温水が温水
式ヒータ41内に循環する。このため、空気流路21内
を流れる空気は、温水式ヒータ41を通過する際に高温
の温水により加熱されるので、冷凍サイクル13を運転
しなくても車室内の暖房状態が確保される。したがっ
て、バッテリ4の消耗を抑えることができるので電気自
動車1の走行距離が長くなる。また、保温槽54により
電気自動車1の走行パターンの変化による駆動用モータ
6およびインバータ5の廃熱の多少が平滑化されるので
暖房感に優れる。
【0020】そして、温度センサ72で検出した温水の
温度Tw1が設定温度T2 ℃(例えば45℃)より低下し
ているか否かを判断する(ステップS26)。このステ
ップS26の判断結果がNoの場合には、ステップS2
6の制御を行う。また、ステップS26の判断結果がY
esの場合には、冷媒圧縮機23の電動モータ35、電
磁弁34、室外熱交換器27の電動ファン36をオン
し、四方弁29を暖房運転側に切り替える暖房運転Cの
制御を行う(ステップS27)。その後にステップS2
8の制御を行う。この暖房運転Cでは、電気自動車1の
走行パターンにおいて停車が多い場合には、駆動用モー
タ6およびインバータ5の廃熱が少なくなるので、温水
の加熱度が小さくなることにより車室内の暖房能力が低
下する。このため、保温槽54内の温水の温度が例えば
45℃より低下した場合には冷凍サイクル13を暖房運
転することによって、車室内の暖房状態を確保する。な
お、暖房運転Cの冷凍サイクル13内の冷媒の流れは、
冷媒圧縮機23→四方弁29→逆止弁30→第1室内熱
交換器24→減圧装置25→電磁弁34→逆止弁33→
室外熱交換器27→四方弁29→アキュームレータ28
→冷媒圧縮機23となる。
【0021】そして、ステップS27の制御が開始され
てから設定時間t1 (例えば1時間)が経過しているか
否かを判断する(ステップS28)。このステップS2
8の判断結果がNoの場合には、ステップS28の制御
を行う。また、ステップS28の判断結果がYesの場
合には、室外熱交換器27が着霜したと判断して、循環
ポンプ47の電動モータ60、電磁弁52をオンし、三
方弁49、50をオフする蓄熱運転を行う(ステップS
29)。その後にステップS30の制御を行う。すなわ
ち、温水式暖房装置14を蓄熱運転することによって、
保温槽54→バイパス路55→第1廃熱回収器44→第
2廃熱回収器45→循環ポンプ47→保温槽54を温水
が循環する第3温水回路が形成される。よって、駆動用
モータ6およびインバータ5の廃熱により加熱された温
水が保温槽54内に蓄えられる。
【0022】このステップS29の制御を開始してから
設定時間t2 (例えば15分間)が経過しているか否か
を判断する(ステップS30)。このステップS30の
判断結果がNoの場合には、ステップS30の制御を行
う。また、ステップS30の判断結果がYesの場合に
は、循環ポンプ48の電動モータ61、三方弁49の電
磁コイル62をオンし、三方弁50の電磁コイル63、
電磁弁52をオフする暖房運転Dを行う(ステップS3
1)。その後にステップS32の制御を行う。この暖房
運転Dでは、保温槽54→温水式ヒータ41→循環ポン
プ48→保温槽54を温水が循環する第1温水回路が形
成されることによって、再度温水式ヒータ41に温水が
循環するため、車室内が再度暖房される。
【0023】同時に、電磁弁34をオフ、四方弁29を
冷房運転側に切り替える除霜運転を行う(ステップS3
2)。その後にステップS33の制御を行う。すなわ
ち、冷凍サイクル13を除霜運転することによって、冷
凍サイクル13内の冷媒の流れは、冷媒圧縮機23→四
方弁29→室外熱交換器27→逆止弁31→第1室内熱
交換器24→減圧装置25→第2室内熱交換器26→逆
止弁32→四方弁29→アキュームレータ28→冷媒圧
縮機23となる。したがって、室外熱交換器27内に高
温の冷媒ガスが流入することによって室外熱交換器27
の着霜が除去される。また、このとき、第1室内熱交換
器24は冷媒凝縮器として働くので、このような除霜運
転時でも車室内の暖房状態が確保される。その後、ステ
ップS33の制御を開始してから設定時間t3 (例えば
15分間)が経過しているか否かを判断する(ステップ
S33)。このステップS33の判断結果がNoの場合
には、ステップS33の制御を行う。また、ステップS
33の判断結果がYesの場合には、ステップS21の
制御を行う。
【0024】以上のように、この実施例の空気調和装置
10は、バッテリ4の充電中に電気ヒータ43により加
熱しておいた保温槽54内の温水を、電気自動車1への
乗車時の暖房運転の初期に、温水式ヒータ41に流入さ
せて車室内を暖房することによって、たとえ外気温が低
温であっても車室内の暖房の立ち上がりが早くなり、車
室内が即効暖房される。また、電気自動車1の乗車時に
第1、第2廃熱回収器44、45において、その駆動用
モータ6およびインバータ5の廃熱により加熱した温水
を、温水式ヒータ41に循環させ、暖房能力が低下した
際に一時的に冷凍サイクル13を運転することにより、
バッテリ4を大きく消耗させることなく車室内を暖房で
きるので、電気自動車1の走行距離が長くなる。さら
に、このとき、第1、第2廃熱回収器44、45と保温
槽54とを直列回路で利用しているため、電気自動車1
の走行パターンからくる廃熱量の不安定さが平滑化され
暖房能力が安定する。
【0025】〔変形例〕本実施例では、冷凍サイクル1
3の暖房運転時に室外熱交換器27が設定時間t1 (例
えば1時間)で着霜したと判断して除霜運転に切り替え
たが、設定時間t1 を外気温に応じて変更しても良い。
本実施例では、第1加熱手段として電気ヒータ43を用
いたが、第1加熱手段としてPTCヒータ等の他の加熱
手段を用いても良い。また、温水式暖房装置14の蓄熱
運転時に電気ヒータ43を併用しても良い。さらに、保
温槽54内に潜熱を利用した蓄熱剤を別容器に入れてそ
の蓄熱剤の蓄熱を温水の加熱に利用する方式としても良
い。本実施例では、電気部品として駆動用モータ6およ
びインバータ5を用いたが、電気自動車1のヘッドライ
ト等の他の電気部品を用いても良い。本実施例では、温
水式ヒータ41を送風ダクト11内に配したが、温水式
ヒータ41を直接車室内に設置しても良い。
【0026】
【発明の効果】本発明は、バッテリの消耗を抑えながら
車室内を暖房することができるので、電気自動車の走行
距離の低下を防止することができる。また、車室内の暖
房の立ち上がりを早くすることにより車室内を即効暖房
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に適用された温水式暖房装置を示した構
成図である。
【図2】本発明に適用された冷凍サイクルを示した構成
図である。
【図3】本発明に適用された電気自動車を示した構成図
である。
【図4】本発明に適用された制御回路の充電時の作動の
一例を示したフローチャートである。
【図5】本発明に適用された制御回路の乗車時の作動の
一例を示したフローチャートである。
【図6】本発明に適用された制御回路の乗車時の暖房運
転の作動の一例を示したフローチャートである。
【符号の説明】
1 電気自動車 3 充電器(外部電源) 4 バッテリ(車載電源) 5 インバータ(電気部品) 6 駆動用モータ(電気部品) 13 冷凍サイクル 14 温水式暖房装置 15 制御回路 23 冷媒圧縮機 24 第1室内熱交換器 25 減圧装置 26 第2室内熱交換器 27 室外熱交換器 41 温水式ヒータ 42 温水循環路 43 電気ヒータ(第1加熱手段) 44 第1廃熱回収器(第2加熱手段) 45 第2廃熱回収器(第2加熱手段) 49 三方弁(切替手段) 50 三方弁(切替手段) 54 保温槽
フロントページの続き (72)発明者 本多 桂太 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (72)発明者 入谷 邦夫 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/22

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)温水と空気とを熱交換させて車室
    内を暖房する温水式ヒータと、 (b)この温水式ヒータに温水を循環させる温水循環路
    と、 (c)この温水循環路に設けられ、内部に流入した温水
    を保温する保温槽と、 (d)外部電源より電力が供給されると、前記保温槽内
    の温水を加熱する第1加熱手段と、 (e)車載電源より電力が供給されると作動する電気部
    品の廃熱により前記温水循環路内の温水を加熱する第2
    加熱手段とを備えた電気自動車用暖房装置。
  2. 【請求項2】 前記温水循環路を介して前記温水式ヒー
    タと前記保温槽とに温水を循環させる第1温水回路と、
    前記温水循環路を介して前記温水式ヒータと前記第2加
    熱手段と前記保温槽とに温水を循環させる第2温水回路
    と、前記第1温水回路から前記第2温水回路に切り替え
    る切替手段とを備えたことを特徴とする請求項1に記載
    の電気自動車用暖房装置。
  3. 【請求項3】 冷媒を圧縮する冷媒圧縮機、冷媒を凝縮
    させる室内熱交換器、冷媒を減圧する減圧装置および冷
    媒を蒸発させる室外熱交換器を有し、前記室内熱交換器
    で冷媒と空気とを熱交換させて車室内を暖房する暖房運
    転が可能な冷凍サイクルを備え、 前記室内熱交換器は、前記温水式ヒータより空気の流れ
    方向の下流側に設置されていることを特徴とする請求項
    1に記載の電気自動車用暖房装置。
  4. 【請求項4】 前記室外熱交換器が着霜したと判断した
    際に、前記第2加熱手段により前記温水循環路内の温水
    を加熱して、その加熱された温水を前記温水式ヒータに
    循環させて前記車室内を暖房することを特徴とする請求
    項3に記載の電気自動車用暖房装置。
  5. 【請求項5】 前記室外熱交換器が着霜したと判断した
    際に、車載電源より前記第1加熱手段に電力を供給し、
    前記第1加熱手段により前記温水循環路内の温水を加熱
    して、その加熱された温水を前記温水式ヒータに循環さ
    せて前記車室内を暖房することを特徴とする請求項3に
    記載の電気自動車用暖房装置。
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