JP3313361B2 - 抗咳剤としてのエンドエテノ/エンドエタノ―エポキシモルヒナン誘導体の(+)―アイソマー - Google Patents

抗咳剤としてのエンドエテノ/エンドエタノ―エポキシモルヒナン誘導体の(+)―アイソマー

Info

Publication number
JP3313361B2
JP3313361B2 JP22414290A JP22414290A JP3313361B2 JP 3313361 B2 JP3313361 B2 JP 3313361B2 JP 22414290 A JP22414290 A JP 22414290A JP 22414290 A JP22414290 A JP 22414290A JP 3313361 B2 JP3313361 B2 JP 3313361B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydroxy
endo
enantiomer
butyl
compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP22414290A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03163083A (ja
Inventor
シー.ライス ケナー
エム.ファラ,ジュニア ジョン
エイ.グレイソン ネイル
Original Assignee
ジー.ディー.サール アンド カンパニー
ナショナル インスチチューツ オブ ヘルス
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ジー.ディー.サール アンド カンパニー, ナショナル インスチチューツ オブ ヘルス filed Critical ジー.ディー.サール アンド カンパニー
Publication of JPH03163083A publication Critical patent/JPH03163083A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3313361B2 publication Critical patent/JP3313361B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D491/00Heterocyclic compounds containing in the condensed ring system both one or more rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms and one or more rings having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by groups C07D451/00 - C07D459/00, C07D463/00, C07D477/00 or C07D489/00
    • C07D491/02Heterocyclic compounds containing in the condensed ring system both one or more rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms and one or more rings having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by groups C07D451/00 - C07D459/00, C07D463/00, C07D477/00 or C07D489/00 in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D491/08Bridged systems
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D489/00Heterocyclic compounds containing 4aH-8, 9 c- Iminoethano-phenanthro [4, 5-b, c, d] furan ring systems, e.g. derivatives of [4, 5-epoxy]-morphinan of the formula:
    • C07D489/09Heterocyclic compounds containing 4aH-8, 9 c- Iminoethano-phenanthro [4, 5-b, c, d] furan ring systems, e.g. derivatives of [4, 5-epoxy]-morphinan of the formula: containing 4aH-8, 9 c-Iminoethano- phenanthro [4, 5-b, c, d] furan ring systems condensed with carbocyclic rings or ring systems
    • C07D489/10Heterocyclic compounds containing 4aH-8, 9 c- Iminoethano-phenanthro [4, 5-b, c, d] furan ring systems, e.g. derivatives of [4, 5-epoxy]-morphinan of the formula: containing 4aH-8, 9 c-Iminoethano- phenanthro [4, 5-b, c, d] furan ring systems condensed with carbocyclic rings or ring systems with a bridge between positions 6 and 14
    • C07D489/12Heterocyclic compounds containing 4aH-8, 9 c- Iminoethano-phenanthro [4, 5-b, c, d] furan ring systems, e.g. derivatives of [4, 5-epoxy]-morphinan of the formula: containing 4aH-8, 9 c-Iminoethano- phenanthro [4, 5-b, c, d] furan ring systems condensed with carbocyclic rings or ring systems with a bridge between positions 6 and 14 the bridge containing only two carbon atoms
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P11/00Drugs for disorders of the respiratory system
    • A61P11/14Antitussive agents

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Pulmonology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Epoxy Compounds (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Hydrogenated Pyridines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明の分野 本発明は、咳を鎮めるための抗咳剤に関する。
特に抗咳によく効能がありながら催眠性(麻薬性とも
いう)の副作用がない、エポキシモルヒナン誘導体の
(+)エナンチオマーの類に関する。
本発明の背景 咳は多くの病気の症状であって反射作用である。咳
は、多くの臨床的状況において気道を清浄にするという
観点から望ましく本質的なものである。しかし、多くの
環境にあって、抗咳薬を使用する処置によって咳を鎮め
ることを指示される。これは、しつこい咳は呼吸器系を
いらいらさせ、患者を弱らせる可能性があるからであ
る。しつこい咳はこうして現在の病気の容態を悪化させ
あるいはさらに複雑にさせる可能性があるのである。
鎮咳剤として多くのものが知られている。例えば、或
る種の麻薬、即ちモルヒネのような誘導体で、特に、
(−)コデインを含むような麻薬は、中枢神経系に作用
し、咳の反射作用を鎮める。
麻薬による、又デキストロメトルファンのようなベン
ゾモルヒナンによる鎮咳は、中枢神経系内に連結したも
のであると考えられている[N.B.Eddyら、World Healh
Organization:Geneva,Ch.3,127−156(1970)]。
中枢活性の抗咳剤が作用する部位として具体的には決
して示されないが、脊髄における調節細胞核は、気管支
のいらいらの求心性の信号を処理し、結果として咳反射
という遠心性の刺激にする[H.L.Borison,Am.J.Physio
l.,154,55−62(1948)]。
抗咳効果は、(+)モルヒネ、(+)ジヒドロモルヒ
ネ及び(+)ジヒドロコデインを含む、或る種の麻薬の
いくつかの(+)アイソマーについて説明されていて
[T.タケベ、IN:K.ゴトー、編集、北里研究所、115−12
2(1964)」、又(+)コデインについても説明されて
いる[T.T.Chauら、J.Pharmacol.Exp.Ther.,215,668−6
72(1980)]。
(+)テバイン、(+)オキシモルヒネ、(+)モル
ヒナン−6−オンのようなその他の天然の麻薬の(+)
アイソマーは顕著な抗咳活性を有することが分かってい
る[A.Brossiら、“Proceedngs of the 14th Inter
national Symposium of the Chemistry of Natur
al Products",IUPAC,Poznan,Poland,Abst.,p.27(198
4)]。又、(+)コデイン及び(+)モルヒネは結合
部位アッセイが抗咳活性を予測できると信じられてい
て、その研究がされている[T.T.Chauら、NIDA Resear
ch Monograph 49,77−84(1983)]。
いくつかの、麻薬の非天然[即ち、(+)]のアイソ
マーで、抗咳活性を有するものが又、(−)麻薬アイソ
マーに通常伴う催眠性の副作用がないことを示している
[T.タケベら、前掲]。
例えば、モルヒネの非天然のアイソマーは試験管内
で、麻薬レセプターと結合しない[Y.F.Jacquetら、Sci
ence,198,844−845(1977)]。したがって(+)モル
ヒネは、徴麻酔も呼吸抑制作用をも引き起こさない[T.
タケベら、前掲]。同様に(+)コデインは、試験管内
で麻薬レセプターと結合せず、したがって(+)コデイ
ンは生体内で徴麻酔性ではない[T.T.Chauら、J.Pharma
col.Exp.Therap.,215,668−672(1980)]。
薬剤の選択性の範例において、モルヒネ及びコデイン
の(+)アイソマーは麻薬としてあるいは精神異常発現
としては不活性であった[S.Herlingら、J.Pharmacol.E
xp.Therap.227,723−731(1983)]。
(−)テバイン誘導体は、天然の麻薬であって他のCN
S医薬特性を有することが知られている。例えば、K.W.B
entleyに与えられたUSP3、474、101は、6、14エンドエ
テノ−7−α−(2−ヒドロキシ−3−メチル−2−ブ
チル)テトラヒドロオリパビン[(−)エトルヒンとし
ても知られている]を含む、6、14−エンドエテノテト
ラヒドロテバイン誘導体のシリーズを記載している。こ
れらの化合物、特に(−)エトルヒン、は強い鎮痛性が
あると評価されいる。化合物(−)エトルヒンはその医
薬的な性格について広く調べられてきた。例えば(−)
エトルヒンは高度に強い鎮痛性を有しながら、深刻な呼
吸抑制をももたらすことが分かっている[G.F.Blane
ら、Br.J.Pharmac.Chemother.,30,11−22(1967)]。
このような催眠性の副作用は多分、(−)エトルヒンの
安定な、麻薬レセプターへの立体的結合に起因するので
あろう[E.J.Simonら、Proc.Nat.Acad.Sci.USA,70,7,19
47−1949(1973)]。人体における(−)エトルヒンの
研究によれば、(−)エトルヒンはモルヒネ様の濫用の
可能性がある薬剤である[D.R.Jasinskiら、Clin.Pharm
acol.Ther.,17,3,267−272(1975)]。これらの催眠性
の副作用の特性により、(−)エトルヒンは、人体のい
ずれの治療にも臨床的に不適切である。
本発明の説明 第1図は、モルモットにおける咳を、市販の化合物
(−)コデインを経口投与することにより、又、本発明
の化合物である(+)エトルヒンを経口投与することに
より鎮めたものを示すグラフである。
咳をしやすいあるいは咳をしている主体における鎮咳
には、そのような主体に抗咳有効量もしくは鎮咳有効量
の、下記の式Iのエンドエテノ/エンドエタノ−エポキ
シモルヒナン誘導体、又は、医薬的に許容されるそれら
の塩を投与することにより効果があるであろう。
式I [ここに、R1はハイドリド、ヒドロキシ、カルボキシ
ル、アルキル、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、シ
クロアルキル、シクロアルキルアルキル、アシル、アル
コキシアルキル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、
アルキルカルボキシル、アリール、アラルキル、アリー
ルオキシ、アリールチオ、アルキルチオ、アミノ、アミ
ド、及びカルボキシルから選択され、 R2は、ハイドリド、アルキル、ヒドロキシアルキル、ハ
ロアルキル、アルコキシアルキル、ハロアシル、アシ
ル、アリール、及びアラルキルから選択され、 R3は、アルキル、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、
シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アシル、ア
ルコキシアルキル、アルケニルアルキル、アルコキシ、
アリール、アラルキル、アリールオキシ、アルキルチ
オ、アミノ、アミド、カルボキシル及び から選択され、 R5、R6、R7及びR8はそれぞれ独立して、ハイドリド、ア
ルキル、シクロアルキル、フェニル及びフェンアルキル
から選択され、 R4はハイドリド、アルキル、ヒドロキシアルキル、ハロ
アルキル、シアノ、シクロアルキル、シクロアルキルア
ルキル、シクロアルキルカルボニル、アシル、アルケニ
ルアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキ
ル、アシル及びカルボキシルから選択され、 前記したR1、R2、R3及びR4の置換可能位置を有する残基
はどれでも、1個かそれ以上の、ヒドロキシ、ハロ、ア
ルキル、シクロアルキル、アリール及びアラルキルから
選択された基で置換され得、 式において6位と14位の炭素原子を結合する炭素−炭素
の橋の17位と18位の炭素原子の間の破線が、単結合又は
二重結合を表わす] 式Iの化合物は右旋性[(+)]の光学活性体エナン
チオマーである。これらの(+)アイソマー(即ち、
「非天然」アイソマー)は、(−)アイソマーである対
応する化合物が催眠特性を有していると予測されるのに
対し、非催眠性、抗咳特性を有することが期待される。
(−)アイソマー化合物の命名法は確立しているので、
本発明の(+)アイソマー化合物はこのような(−)ア
イソマーの命名法を参照して命名する。即ち、化合物、
7α−(1−(R)−ヒドロキシ−1−メチルブチル)
−6、14−エンド−エテノテトラヒドロオリパビンは
又、(−)エトルヒンとして知られている。本発明の化
合物としては、例えば、(+)エトルヒンが、7α−
(1−(R)−ヒドロキシ−1−メチルブチル)−6、
14−エンド−エテノテトラヒドロオリパビンの(+)エ
ナンチオマーとして命名出来よう。
式Iの範囲にあって、好ましい化合物の類は、以下の
ような化合物からなる。
即ち、R1が、ハイドリド、ヒドロキシ、アルキル、ヒ
ドロキシアルキル、アシル、アルコキシアルキル、アル
コキシ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボキシ
ル、フェノキシ及びフェニルチオから選択され、 R2は、ハイドリド、アルキル、ヒドロキシアルキル、ア
シル、アルコキシアルキル、フェニル及びフェンアルキ
ルから選択され R3は、ァルキル、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、
シクロアルキル、シクロルキルアルキル、シクロアルキ
ルカルボニル、アルケニルアルキル、アシル、アルコキ
シアルキル及び から選択され、 R5、R6、R7及びR8は、それぞれ独立して、ハイドリド、
アルキル、シクロアルキル、フェニル及びフェンアルキ
ルから選択され、 R4は、ハイドリド、アルキル、ヒドロキシアルキル、ハ
ロアルキル、シアノ、シクロアルキル、シクロアルキル
アルキル、シクロアルキルカルボニル、アルケニルアル
キル、アルコキシアルキル、フェニル及びフェンアルキ
ルから選択され、 前記のR1、R2、R3及びR4の置換され得る位置を有する残
基のどれでも、1個かそれ以上の、ヒドロキシ、ハロ、
アルキル、シクロアルキル、フェニル及びフェンアルキ
ルから選択された基に置換され得る化合物である。
式Iの範囲にあって、より好ましい化合物の類は、以
下のような化合物からなる。
即ち、R1が、ヒドロキシ、アルキル、ヒドロキシアル
キル、アルコキシアルキル、アルコキシ、アルキルカル
ボキシル、及びフェノキシから選択され、R2は、ハイド
リド、アルキル、ヒドロキシアルキル、アシル、アルコ
キシアルキル、フェニル及びフェンアルキルから選択さ
れ R3は、アルキル、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、
シクロアルキル、シクロルキルアルキル、アシル、アル
コキシアルキル及び から選択され、 R5、R6、R7及びR8は、それぞれ独立して、ハイドリド、
アルキル、シクロアルキル、フェニル及びフェンアルキ
ルから選択され、 R4は、ハイドリド、アルキル、ヒドロキシアルキル、シ
アノ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シク
ロアルキルカルボニル、アリル、アルコキシアルキル、
フェニル及びフェンアルキルから選択され、 前記のR1、R2、R3及びR4の置換され得る位置を有する残
基のどれでも、1個かそれ以上の、ヒドロキシ、ハロ、
アルキル、シクロアルキル、フェニル及びフェンアルキ
ルから選択された基に置換され得る化合物である。
式Iの範囲にあって、なお、より好ましい化合物の類
は、以下のような化合物からなる。
即ち、R1がヒドロキシ、アルキルカルボキシル、アル
コキシ及びフェノキシから選択され、R2がハイドリド、
アルキル、アシル及びフェニルから選択され、R3から選択され、 R5、R6、R7及びR8はそれぞれ独立に、ハイドリド、アル
キル、シクロアルキル、フェニル及びフェンアルキルか
ら選択され、ここに、 R4が、ハイドリド、アルキル、シアノ、シクロアルキ
ル、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルカルボニ
ル、アリル、フェニル、ベンジル、フェネチル及びフェ
ンプロピルから選択され、 前記の置換しうる位置を有するR1、R2、R3、R4、R5
R6、R7及びR8残基はどれでも、ヒドロキシ、ハロ、アル
キル及びシクロアルキルから選択された1個又はそれ以
上の基に置換され得る化合物である。
式Iの範囲にあって、さらにより好ましい化合物の類
は、以下のような化合物からなる。
即ち、R1がヒドロキシ、アルキルカルボキシル、アル
コキシ及びフェノキシから選択され、 R2がハイドリド、アルキル、アシル及びフェニルから選
択され、 R5、R6、R7及びR8がそれぞれ独立して、ハイドリド、ア
ルキル及びシクロアルキルから選択され、 R4が、ハイドリド、シアノ、アルキル、シクロアルキ
ル、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルカルボニ
ル及びアリルから選択される、化合物である。
式Iの範囲にあって、高度に好ましい化合物の類は、
以下のような化合物からなる。
即ち、R1が、ヒドロキシ、メチルカルボキシル、メト
キシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n
−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブ
トキシ及びフェノキシから選択され、 R2がハイドリド、メチル、エチル、n−プロピル、イソ
プロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、ter
t−ブチル、アセチル及びフェニルから選択され、 R5、R6、R7及びR8はそれぞれ独立にハイドリド、メチ
ル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチ
ル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルから選択
され、 R4がハイドリド、シアノ、メチル、エチル、n−プロピ
ル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブ
チル、tert−ブチル、シクロプロピル、メチル、アリル
及びシクロプロピルカルボニルから選択される化合物で
ある。
式Iの範囲にあって、より高度に好ましい化合物の類
は、以下のような化合物からなる。
即ち、R5、R7及びR8がそれぞれ、メチル、エチル、n
−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、
sec−ブチル及びtert−ブチルから選択され、 R6がハイドリドである化合物である。
式Iの範囲にあって、なお、より高度に好ましい化合
物の類は、以下のような化合物からなる。
即ち、R3から選択される化合物である。
最も高度に好ましい化合物は、式Iにおいて、6位の
炭素原子及び14位の炭素原子をつなぐ炭素−炭素の橋
の、17位の炭素原子と18位の炭素原子の間に単結合が存
在するか、二重結合が存在するかによって、2個のサブ
クラスに分けられる。
式Iの範囲にあって、最も高度に好ましい第一のサブ
クラスの化合物は、以下のような化合物からなる。
即ち、6位及び14位の炭素原子をつなぐ炭素−炭素の
橋の、17位と18位の炭素原子の間に二重結合を有する化
合物である。
この第一サブクラスの範囲内の特別の化合物は以下の
とおりである。
即ち、7α−(1−(R)−ヒドロキシ−1−メチル
ブチル)−6、14−エンド−エテノテトラヒドロオリパ
ビンの(+)エナンチオマー[(+)エトルヒン]、7
α−(1−(R)−ヒドロキシ−1−メチルブチル)−
6、14−エンド−エテノテトラヒドロテバインの(+)
エナンチオマー、及び7α−アセチル−6、14−エンド
−エテノテトラヒドロテバインの(+)エナンチオマー
[(+)テビノン]である。
式Iの範囲にあって、最も高度に好ましい第二のサブ
クラスの化合物は、以下のような化合物からなる。
即ち、6位及び14位の炭素原子をつなぐ炭素−炭素の
橋の、17位と18位の炭素原子の間に単結合を有する化合
物である。
この第二のサブクラスの範囲内の特別の化合物のグル
ープは以下のものからなる。
即ち、7α−アセチル−6、14−エンド−エタノテト
ラヒドロテバインの(+)エナンチオマー、7α−(1
−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−6、14−エンド−
エタノテトラヒドロテバインの(+)エナンチオマー、
N−シアノ−7α−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチ
ル)−6、14−エンド−エタノテトラヒドロノルテバイ
ンの(+)エナンチオマー、7α−(1−ヒドロキシ−
1−メチルエチル)−6、14−エンド−エタノテトラヒ
ドロノルオリパビンの(+)エナンチオマー、N−シク
ロプロピルカルボニル−7α−(1−ヒドロキシ−1−
メチルエチル)−6、14−エンド−エタノテトラヒドロ
ノルオリパビンの(+)エナンチオマー及び、N−シク
ロプロピルメチル−7α−(1−ヒドロキシ−1−メチ
ルエチル)−6、14−エンド−エタノテトラヒドロノル
オリパビンの(+)エナンチオマーである。
このグループの中にあって、N−シクロプロピルメチ
ル−7α−(1−(R)−ヒドロキシ−1−メチルエチ
ル)−6、14−エンド−エタノテトラヒドロノルオリパ
ビンの(+)エナンチオマー[(+)ジプレノルヒン]
が最も高度に有利である。
この第二のサブクラスの範囲内にある他の特別な化合
物のグループは以下のものからなる。
即ち、7α−(1−ヒドロキシ−1,2,2−トリメチル
プロピル)−6、14−エンド−エタノテトラヒドロテバ
インの(+)エナンチオマー、N−シアノ−7α−(1
−ヒドロキシ−1,2,2−トリメチルプロピル)−6、14
−エンド−エタノテトラヒドロノルテバインの(+)エ
ナンチオマー、7α−(1−ヒドロキシ−1,2,2−トリ
メチルプロピル)−6、14−エンド−エタノテトラヒド
ロノルオリパビンの(+)エナンチオマー、N−シクロ
プロピルカルボニル−7α−(1−ヒドロキシ−1,2,2
−トリメチルプロピル)−6、14−エンド−エタノテト
ラヒドロノルオリパビンの(+)エナンチオマー及びN
−シクロプロピルメチル−7α−(1−ヒドロキシ−1,
2,2−トリメチルプロピル)−6、14−エンド−エタノ
テトラヒドロノルオリパビンの(+)エナンチオマーで
ある。
このグループの中にあって、N−シクロプロピルメチ
ル−7α−(1−(R)−ヒドロキシ−1,2,2−トリメ
チルプロピル)−6、14−エンド−エタノテトラヒドロ
ノルオリパビン[(+)ビュプレノルヒン]が最も高度
に有利である。
「ハイドリド」は単結合の水素原子をいう。このハイ
ドイド基は、例えば、酸素原子と結合して水酸基を形成
し、又、別の例においては、2個のハイドリド炭素原子
と結合して−CH2−基を形成することができる。
用語「アルキル」が使用されるところでは、単独であ
るいは「ハロアルキル」、「アラルキル」及び「ヒドロ
キシアルキル」のような他の用語の内部のいずれの場合
でも、その用語「アルキル」は特別の断りがない限り1
個からおよそ10個の炭素原子を有する、線状又は分枝状
のラジカルを包含する。好ましいアルキルラジカルは、
炭素原子が1個からおよそ5個までの「低級アルキル」
ラジカルである。用語「シクロアルキル」は3から10個
の炭素原子を有する、シクロプロピル、シクロブチル、
シクロヘキシル、シクロヘプチルのようなラジカルを包
含する。用語「ハロアルキル」は、1個又はそれ以上の
いずれかの炭素原子が1個かそれ以上のハロ基に置換さ
れているラジカルを包含し、ハロ基は好ましくはブロ
モ、クロロ、フロロから選択される。特別に、「ハロア
ルキル」によってモノハロアルキル、ジハロアルキル、
そしてポリハロアルキル基が包含される。例えば、モノ
ハロアルキル基はブロモ、クロロ、フロロ原子のいずれ
かを基内に包含する。ジハロアルキル及びポリハロアル
キル基は2個又はそれ以上の同じハロ基、あるいは、異
なったハロ基の組み合わせを包含し得る。ジハロアルキ
ル基の例は、ジブロモメチル、ジクロロメチル、及びブ
ロモクロロメチルである。ポリハロアルキルの例は、ト
リフロロメチル、2、2、2−トリフロロエチル、ペル
フロロエチル及び2、2、3、3、−テトラフロロプロ
ピル基である。
用語「アルコキシ」は線状又は分枝状の、1個からお
よそ10個の炭素原子のアルキル部分を有するオキシ含有
ラジカルを包含し、メトキシ、エトキシ、イロプロポキ
シ及びブトキシのようなものである。
用語「アルキルチオ」は線状又は分枝状のアルキル基
を含み、1個からおよそ10個の炭素原子が2価のイオウ
原子に結合している、メチルチオのような、ラジカルを
包含する。
用語「アリール」はフェニル、ナフチル及びビフェニ
ルのような芳香族ラジカルを包含する。好ましいアリー
ル基は1、2、又は3個のベンゼン環からなるようなも
のである。
用語「アラルキル」は、ベンジル、ジフェニルメチ
ル、トリフェニルメチル、フェニルエチル、フェニルブ
チル及びジフェニルエチルのようなアリール置換のアル
キルラジカルを包含する。用語「ベンジル」及び「フェ
ニルメチル」は互換性がある。
用語「アリールオキシ」及び「アリールチオ」は、そ
れぞれ、酸素原子又はイオウ原子を有し、ラジカルがそ
れらの原子を介して核に結合しているラジカルを包含
し、その例はフェノキシ、及びフェニルチオである。
用語「アシル」は、単独かアシルオキシのような用語
の内部に使用されるかするが、有機酸からヒドロキシル
を除去した残基から与えられるラジカルであって、その
ようなラジカルの例は、アセチル及びベンゾイルであ
る。「低級アルカノイル」は、より好ましいアシルのサ
ブクラスの例である。
用語「アミド」は窒素原子をカルボニル基に結合させ
て有するラジカルで、そのラジカルは本書に記載された
ような仕方でさらに置換され得る。アミドラジカルは本
発明の化合物の核に、カルボニルモイエテイ又はアミド
ラジカルの窒素原子を介して結合することができる。
用語「アルケニルアルキル」は、2個炭素原子の間に
不飽和二重結合部位を有するラジカルをいい、そのラジ
カルは単にその2個の炭素からなるか、さらに、アルキ
ル基であって場合によってさらに不飽和二重結合を含む
ものにより置換され得る。
以上定義したラジカルについて、いずれも好ましいラ
ジカルは1個とおよそ10個の間の炭素原子を含むもので
ある。
本明細書に記載した本発明の化合物の範囲内に、酸付
加塩及び塩基付加塩を含む化合物のような医薬的に許容
される塩が入る。用語「医薬的に許容される塩」とは、
一般にアルカリ金属塩を形成するために、そして、遊離
酸又は遊離塩基の付加塩を形成するために使用される塩
を包含する。その塩の性質は、それが医薬的に許容性が
ある限りにおいて、重要ではない。
本発明の化合物の適切な医薬的に許容される酸付加塩
は、無機酸又は有機酸から調製される。
このような無機酸の例は、塩化水素酸、臭化水素酸、
ヨウ化水素酸、硝酸、炭酸、硫酸及び燐酸である。
適当な有機酸は、以下から選択され得る。
即ち、有機酸の類の、脂肪族酸、環式脂肪族酸、芳香
族酸、アラリファテイック酸、ヘテロ環式酸、カルボキ
シル酸、及びスルホン酸である。これらの例は、ギ酸、
酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、グルコ
ン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビ
ン酸、グルクロン酸、マレイン酸、フマール酸、プルビ
ン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、安息香酸、アン
トラニル酸、p−ヒドロキシ安息香酸、サリチル酸、フ
ェニル酢酸、マンデル酸、エンボニック(embonic)酸
(パモイック(pamoic)酸)、メタンスルホン酸、エタ
ンスルホン酸、2−ヒドロキシエタンフルホン酸、パン
トテン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、
スルファニル酸、メジリック(mesylic)酸、シクロヘ
キシルアミノスルホン酸、ステアリン酸、アルゲニック
(algenic)酸、β−ヒドロキシ酪酸、マロン酸、ガラ
クタル酸及びガラクツロン酸である。
本化合物の適切な医薬的に許容される塩基付加塩は、
アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、
カリウム、ナトリウム、及び亜鉛からできる金属塩、又
は、N,N'−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカ
イン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミ
ン、メグルミン、(N−メチルグルカミン)及びプロカ
インである。
これらの塩は、全てここの記載された対応する共役体
から通常の方法で、例えば適当な酸又は塩基をその化合
物と反応させることにより得られる。
概括的合成手順 下記の概括的手順は、式Iに包含される化合物の調製
法を示す。
概括手順のステップIにおいては、エポキシモンルヒ
ナン(+)アイソマー(又は(+)テバイン)である出
発原料(a)を、(+)テビノン型中間体(c)に転換
する。転換は置換されたビニルケトン(b)を使用して
行なわれる。(b)は置換基R9を有し、それは式Iに示
されるように、ステップIIにおいて形成される最終生成
物のR3置換基に組み込まれることになる前躯体残基であ
る。通常R9はハイドリド、又は線状又は分枝状アルキル
基であって、好ましくは、メチル、エチルのような低級
アルキル、、又はベンジル又はフェネチルのようなアラ
ルキルである。
置換基R1からR4は次のように定義される。
即ち、R1はハイドリド、ヒドロキシ、カルボキシル、
アルキル、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、シクロ
アルキル、シクロアルキルアルキル、アシル、アルコキ
シアルキル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アル
キルカルボキシル、アリール、アラルキル、アリールオ
キシ、アリールチオ、アルキルチオ、アミノ、アミド、
及びカルボキシルから選択され、 R2は、アルキル、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、
アルコキシアルキル、ハロアシル、アシル、アリール、
及びアラールキルから選択され、 R3は、アルキル、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、
シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アシル、ア
ルコキシアルキル、アルコキシ、アリール、アラルキ
ル、アリールオキシ、アルキルチオ、アミノ、アミド、
カルボキシルから選択され、 R4はハイドリド、アルキル、ヒドロキシアルキル、ハロ
アルキル、シアノ、シクロアルキル、シクロアルキルア
ルキル、シクロアルキルカルボニル、アシル、アルケニ
ルアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキ
ル、アシル及びカルボキシルから選択され、 前記したR1、R2、R3及びR4の置換可能位置を有する残基
はどれでも、1個かそれ以上の、ヒドロキシ、ハロ、ア
ルキル、シクロアルキル、アリール及びアラルキルから
選択された基と置換され得、 (+)テビノン中間体(c)の6位と14位の炭素原子を
結合する炭素−炭素の橋の17位と18位の炭素原子の間の
破線が、単結合又は二重結合を表わす。
概括手順のステップIIにおいては、(+)テビノン型
中間体(c)を(+)テビノール型化合物(e)に転換
する。転換はグリニヤル試薬(d)を使用して行なわ
れ、式中Xはハロゲン化物で、通常は臭化物又はヨウ化
物である。又R10は、ステップIIにおいて形成される、
式Iに示されるような最終生成物のR3置換基に含まれる
ための前躯体残基である。R10は通常線状又は分枝状ア
ルキル基であって、好ましくは低級アルキル、例えばメ
チル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチ
ル、イソブチル、sec−ブチル又はtert−ブチルのよう
なものである。
置換基R1からR4はステップIにおいて定義したとおり
である。
ステップIIの化合物(c)及び(e)は、式Iの範囲
内にあるもので、非催眠性、抗咳特性を有することが予
期されるものである。
ステップIIの生成物(e)は又、式Iの範囲内の他の
非麻薬性、抗咳化合物の中間体として使用され得る。例
えば、以下の実施例I−XVIの手順では、式Iの範囲内
のいくつかの具体的な化合物の調製のための方法が記載
されている。
これらの詳細な調製方法は、上記に示した概括的合成
手順の範囲内であって、それを例示する働きをするもの
であって、全てが本発明の一部を形成するものである。
これらの実施例I−XVIは単に説明するために表現され
たものであってこの発明の範囲を限定するものとして意
図されたものではない。他の指示がない限り、全ての部
は、重量である。
実施例 I (+)テビノン(2)の合成 (+)テバイン(1)(10g、32ミリモル、USP4、52
1、601に記載の方法よって得た)を100℃で加熱し、不
活性雰囲気下で新しい蒸留したメチルビニルケトン(30
ml、371ミリモル)と共に1.5時間撹拌した。過剰のメチ
ルビニルケトンを減圧下で蒸留して除去し、次いで、真
空下で、20mlのメタノールを添加し除去した。残さは、
15mlの沸騰メタノールに溶解され、0℃まで冷却され
た。得られた結晶性の固体を濾過により集め、メタノー
ルから再結晶し、10.6g(86%)の無色の、結晶性の固
体が得られた。その特性は、mp(HCl塩)259−260℃、I
R(膜)1715cm-1、所望の構造についてのNMRは一致し、
MS m/z 382(M+1)であった。分析。計算値はC23H
27NO4.HCl:C,66.26;H,6.53;N,3.36であった。実測値は:
C,66.14;H,6.79;N,3.32であった。
実施例 II (+)−19−プロピルテビノール(3)の合成 マグネシウム(1.65g、75.9ミリモル)を11mlの無水
ジエチルエーテルによる不活性雰囲気下の還流下で加熱
した。36mlの無水ジエチルエーテル中の1−ブロモプロ
パン(6.7ml、75.9ミリモル)の溶液を、撹拌している
この混合物に1時間にわたって滴下した。得られた懸濁
物を還流下で45分間加熱した。それから(+)テビノン
(2)(11g、28ミリモル)の28mlの無水ベンゼン中の
溶液を20分間にわたって滴下した。この混合物を還流下
でさらに30分間加熱した。それから反応フラスコを氷浴
で0℃に冷却した。冷却した溶液は15mlの飽和水性塩化
アンモニウム溶液を添加して、注意深く分離した。上の
(有機)相をデカンテーションで除去し、残さの白いガ
ムを25mlのベンゼンで2回丁寧に粉砕した。組み合わせ
た有機層を15mlの水で1回バック洗浄(back−wash)し
た。組み合わせた有機層をそれから、硫酸マグネシウム
上で乾燥し、濾過し、真空で濃縮して白い泡状体が純粋
エタノールから結晶化して得られ、収率5,6g(46%)の
無色の結晶性の固体であった。その特性は、mp175−176
℃、所望の構造についてのNMR及びIRは一致し、MS m/z
426(M+1)、408(M+1−H2O)であった。分
析。計算値はC26H35NO4.C2H2O4:C,65.23;H,7.23;N,2.72
であった。実測値は:C,65.12;H,7.29;N,2.75であった。
実施例 III (+)エトルヒン(4)の合成 水酸化カリウム(21.6g、385ミリモル)のジエチレン
グリコール57ml中の溶液を、不活性雰囲気下で撹拌し20
0℃まで加熱した。(+)−19−プロピルテビノール
(3)(3g、7ミリモル)を加え、得られた混合物は17
時間加熱された。反応フラスコを25℃まで冷却し、フラ
スコの内容を540mlの水に注ぎ入れた。飽和の水性塩化
アンモニウムを、沈殿が完結したことが分かるまで添加
した。この混合物を5℃1時間冷却し、それから沈殿し
た固体を濾過により集めて、水により徹底的に、塩化物
イオンのための硝酸銀テストが陰性になるまで洗浄し
た。集めた固体をクロロホルムの120mlに溶解し、50ml
の水で振って、それから得られたエマルションをセリッ
トフィルター助剤で濾過した。有機層と水性の層とが分
離し、水層を追加の25mlのクロロホルムで抽出した。組
み合わせたクロロホルムの層はそれから25mlの水で1
回、バック抽出(back−extract)し、それからクロロ
ホルムを真空下で除去して黄褐色の固体を得た。固体は
2−エトキシエタノール及び水の(1:2)の混合物から
再結晶化されて得られ、収率1.6g(56%)で、無色の結
晶性の固体であった。その特性は、mp215.5−216.5℃
(HCl塩、259−260℃、分解)、所望の構造についてのN
MR及びIRは一致し、α25(CHCl3;c=1.003)=(+)17
0.9;MS m/z 412(M+1)、394(M+1−H2O)であ
った。分析。計算値はC25H33NO4.HCl:C,67.03;H,7.65;
N,3.13であった。実測値は:C,66.77;H,7.68;N,3.11であ
った。
実施例 IV 7α−アセチル−6、14−エンドエタノテトラヒドロテ
バインの(+)エナンチオマー [(+)ジヒドロテビノン 5]の合成 (+)テビノン(2)(10.3g、27.0ミリモル)の300
mlのエタノール中の溶液をパール(Parr)装置で、活性
炭(1.3g)上の10%のパラジウムと共に、58psiの水素
下、50℃で、10時間振とうした。この混合物を濾過し、
溶媒は濾液から減圧下で除去した。残さをエタノールか
ら結晶化し、9.55g(92%)の無色の結晶性の固体を得
た。その特性は、mp136−138℃、提案された構造につい
てのNMR及びIRは一致し、;MS m/z 384(M+1)であ
った。分析。計算値はC23H29NO4:C,72.04;H,7.62;N,3.6
5であった。実測値は:C,71.97;H,7.63;N,3.63であっ
た。
実施例 V 7α−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−6,14−
エンド−エタノテトラヒドロテバインの(+)エナンチ
オマー(6a)の合成 (+)ジヒドロテビノン(5)(4.0g、10ミリモル)
の270mlの無水ベンゼン中の溶液をゆっくりと、撹拌し
ている、ヨウ化メチルマグメシウムの還流溶液に添加し
た。還流液は、40mlの無水エーテル中のマグネシウム
(0.68g、28ミリモル)及びヨウ化メチル(1、7ml、28
ミリモル)から調製した。この混合物を還流下で2時間
撹拌した。それから、冷却した混合物を、塩化アンモニ
ウム飽和溶液と共に激しく撹拌した。有機層が分離し
た。そして水性層を25mlのベンゼンで3回抽出した。組
み合わせた有機抽出物は25mlのブラインで1回洗浄さ
れ、硫酸ナトリウム上で乾燥され、真空で濃縮されて白
い泡状体を得、それはエタノール水溶液から結晶化され
て、2.7g(64%)の無色の結晶性の固体が得られた。そ
の特性は、mp139−140℃、提案された構造についてのNM
R及びIRは一致し、;MS m/z 400(M+1)、382(M
+1−H2O)であった。分析。計算値はC24H33NO4:C,72.
15;H,8.33;N,3.51であった。実測値は:C,71.98;H,8.42;
N,3.44であった。
実施例 VI N−シアノ−7α−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチ
ル)−6、14−エンド−エタノテトラヒドロノルテバイ
ンの(+)エナンチオマー(7a)の合成 7α−(1−ヒドロキー−1−メチルエチル)−6、
14−エンド−エタノテトラヒドロテバインの(+)エナ
ンチオマー(6a)(0.86g、2.2ミリモル)の10mlの無
水、アルコールなしのクロロホルム中の溶液を、臭化シ
アノゲン(0.32g、3.0ミリモル)とともに撹拌して48時
間還流した。クロロホルムを蒸発させて、0,84g(95
%)の粗塩基が白い泡状体として得られた。泡状体をそ
れから粉砕して0.1N HCl 10ml中で0.5時間活発に撹拌
した。固体を濾過により集め、水で徹底的に洗浄し、真
空で乾燥し、エタノールから再結晶して白い結晶性の固
体を得た。その特性は、mp197−198℃、IRは所望の化合
物に一致した,MS m/z 410(M)であった。
実施例 VII 7α−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−6、14
−エンド−エタノテトラヒドロノルテバインの(+)エ
ナンチオマー(8a)の合成 N−シアノ−7α−(1−ヒドロキシ−1−メチルエ
チル)−6、14−エンド−エタノテトラヒドロテバイン
の(+)エナンチオマー(7a)(2.5g、6.13ミリモル)
を15mlのエチレングリコール中の水酸化カリウム(3.66
g、68.7ミリモル)と共に不活性雰囲気下160−165℃で
2時間撹拌して加熱した。この混合物を冷却し、それか
ら、20mlの水で希釈し15mlのベンゼンで3回抽出した。
くみあわせた有機層は15mlのブラインで1回洗浄し、硫
酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮して2.19g(93%)の褐
色の泡状体を得た。その特性は、MS m/z 386(M+
1)、368(M+1−H2O)であった。この材料は次の反
応の粗原料として使用した。
実施例 VIII N−シクロプロピルカルボニル−7α−(1−ヒドロキ
シ−1−メチルエチル)−6、14−エンド−エタノテト
ラヒドロノルテバインの(+)エナンチオマー(9a)の
合成 7α−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−6、
14−エンド−エタノテトラヒドロノルテバイン第2塩基
の(+)エナンチオマー(8a)(0.39g、1ミリモル)
を15mlの無水エーテル中で、無水炭酸カリウム(0.39
g、2.8ミリモル)及びシクロプロパンカルボニルクロラ
イド(0.10g、1ミリモル)と共に6時間撹拌した。水
及び希塩酸を添加した。それから有機層が分離し、水で
洗浄して乾燥した。有機層はそれから減圧下で濃縮され
て、所望の生成物が得られた。
実施例 IX N−シクロプロピルメチル−7α−(1−ヒドロキシ−
1−メチルエチル)−6、14−エンド−エタノテトラヒ
ドロノルテバインの(+)エナンチオマー(10a)の合
成 N−シクロプロピルカルボニル−7α−(1−ヒドロ
キシ−1−メチルエチル)−6、14−エンド−エタノテ
トラヒドロノルテバインの(+)エナンチオマー(9a)
(043g、1ミリモル)を10mlの無水テトラヒドロフラン
中で、リチウムアルミニウムハイドライド(0.12g、5.6
ミリモル)と共に還流下で、5時間撹拌加熱した。過剰
のハイドライドを無水の塩化アンモニウム溶液を冷却し
た混合物に添加し破壊し、有機層が分離した。水性の層
をエーテルで抽出し、組み合わせた有機溶液を乾燥して
減圧下で濃縮して塩基を得た。
実施例 X N−シクロプロピルメチル−7α−(1−ヒドロキシ−
1−メチルエチル)−6、14−エンド−エタノテトラヒ
ドロノルテバインの(+)エナンチオマー(10a)の合
成 (別法) 7α−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−6、
14−エンド−エタノテトラヒドロノルテバインの(+)
アイソマー(8a)(1.86g、4.83ミリモル)、シクロプ
ロピルメチルブロマイド(0.45ml、4.6ミリモル)、及
び重炭酸ナトリウム(1.24g、14.7ミリモル)を50mlの
ジメチルホルムアミド中、25℃で48時間撹拌した。この
溶液を濾過し、それから、濾液を真空で蒸発させた。残
さはベンゼンと水とに分離した。有機層を分離し、ブラ
インで1回洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空で
濃縮して褐色の泡状体としての塩基を得た。シュウ酸塩
(1.94g、76%)をアセトンから無色の固体として得
た。その特性は、mp(シュウ酸)211−212℃、MS m/z
440(M+1)、422(M+1−H2O)であった。
実施例 XI N−シクロプロピルメチル−7α−(1−ヒドロキシ−
1−メチルエチル)−6、14−エンド−エタノテトラヒ
ドロノルオリパビンの(+)エナンチオマー ((+)ジプレンオルヒン11a)の合成 N−シクロプロピルメチル−7α−(1−ヒドロキシ
−1−メチルエチル)−6、14−エンド−エタノテトラ
ヒドロノルテバインの(+)エナンチオマー(10a)
(0.83g、1.9ミリモル)及び水酸化カリウム(1.1g、20
ミリモル)の10mlのジエチレングリコール中の混合物を
220℃で加熱し不活性雰囲気下で2時間撹拌した。反応
混合物を冷却し、15mlの水で希釈し、15mlのベンゼンで
3回抽出した。組み合わせた有機層は15mlの水で1回洗
浄し、硫酸ナトリウムの上で乾燥し、濃縮して黄褐色の
泡状体を得た。HCl塩(0.40g、38%)がジエチルエーテ
ルから得られた。その特性は、mp(HCl塩)>260℃、気
体及び薄層クロマトグラフィー(クロロホルム、メタノ
ール、水酸化アンモニウム[90:10:1])により純粋、M
S m/z 426(M+1)、分析。計算値はC26H35NO4Clで
あった。
実施例 XII 7α−(1−(R)−ヒドロキシ−1,2,2−トリメチル
プロピル)−6、14−エンド−エタノテトラヒドロテバ
インの(+)エナンチオマー(6b)の合成 市販の、エーテル(Aldrich,2.0M、13ml、26ミリモ
ル)中の2−クロロ−2−メチルプロパン溶液を25℃、
真空で濃縮し、白い残さにした。この残さを10mlの無水
ベンゼンに溶解し、その溶媒を周囲温度、真空下で除去
した。この手順を2回繰り返した。残さ、ワックス状の
固体を100mlの乾燥ベンゼンに溶解し、不活性雰囲気下
で撹拌し、氷浴で冷却した。7α−(1−ヒドロキシ−
1−メチル−tert−ブチル)−6、14−エンド−エタノ
テトラヒドロテバインの(+)エナンチオマー(6a)
(2.57g、6.70ミリモル)の40mlの乾燥ベンゼン中の溶
液を、冷却した溶液に滴下した。添加が完了した後、氷
浴を除去し溶液を0,5時間撹拌した。フラスコをそれか
ら再び氷浴で冷却して、100mlの飽和塩化アンモニウム
溶液を滴下し、得られた溶液を50mlのベンゼンで2回抽
出した。組み合わせたベンゼン抽出液をブラインで1回
洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し濾過し、濃縮して白
い泡状体を得た。この生成物をカラムクロマトグラフィ
(Kieselgel 60 シリカ;テトラヒドロフラン、ヘキ
サン、水酸化アンモニウム[30:60:1])で精製した。
得られた固体はエタノール水溶液から再結晶し、1.86g
(62%)の白い、結晶性の固体を得た。その特性は、mp
184℃、IRは提案された化合物に一致し、MS m/z 442
(M+1)、424(M+1−H2O)であった。
実施例 XIII N−シアノ−7α−(1−(R)−ヒドロキシ−1,2,2
−トリメチルプロピル)−6、14−エンド−エタノテト
ラヒドロノルテバインの(+)エナンチオマー(7b)の
合成 標題の化合物を化合物7aの方法にしたがって合成し
た。但し、7α−(1−(R)−ヒドロキシ−1,2,2−
トリメチルプロピル)−6、14−エンド−エタノテトラ
ヒドロテバインの(+)エナンチオマー(6b)(0.30
g、0.68ミリモル)を化合物6aの代りに用いた。
実施例 XIV 7α−(1−(R)−ヒドロキシ−1,2,2−トリメチル
プロピル)−6、14−エンド−エタノテトラヒドロノル
テバインの(+)エナンチオマー(8b)の合成 標題の化合物を8aの手順にしたがって合成した。ただ
し、N−シアノ−7α−(1−(R)−ヒドロキシ−1,
2,2−トリメチルプロピル)−6、14−エンド−エタノ
テトラヒドロノルテバインの(+)エナンチオマー(7
b)(2.53g、5.56ミリモル)を7aの代りに用いた。黄褐
色の固体が得られ(2.41g、100%)、ガス及び薄層クロ
マトグラフィー(クロロホルム、メタノール、水酸化ア
ンモニウム[90:10:1])、により純粋に得た。MS m/z
428(M+1)であった。この化合物は次の反応の粗
原料に使用した。
実施例 XV N−シクロプロピルカルボニル−7α−(1−(R)−
ヒドロキシ−1,2,2−トリメチルプロピル)−6、14−
エンド−エタノテトラヒドロノルテバインの(+)エナ
ンチオマー(9b)の合成 標題の化合物を化合物(9a)の手順にしたがって合成
した。但し、7α−(1−(R)−ヒドロキシ−1,2,2
−トリメチルプロピル)−6、14−エンド−エタノテト
ラヒドロノルテバインの(+)エナンチオマー(8b)
(0.43g、1ミリモル)を化合物8aの代りに用いた。
実施例 XVI N−シクロプロピルメチル−7α−(1−(R)−ヒド
ロキシ−1,2,2−トリメチルプロピル)−6、14−エン
ド−エタノテトラヒドロノルテバインの(+)エナンチ
オマーの合成 標題の化合物を化合物(10a)の方法にしたがって合
成した。但し、N−シクロプロピルカルボニル−7α−
(1−(R)−ヒドロキシ−1,2,2−トリメチルプロピ
ル)−6、14−エンド−エタノテトラヒドロノルテバイ
ンの(+)エナンチオマー(9b)(0.47g、1ミリモ
ル)を化合物9aの代りに用いた。
実施例 XVII N−シクロプロピルメチル−7α−(1−(R)−ヒド
ロキシ−1,2,2−トリメチルプロピル)−6、14−エン
ド−エタノテトラヒドロノルテバインの(+)エナンチ
オマー(10b)の合成 標題の化合物を化合物10aの方法にしたがって合成し
た。但し、7α−(1−(R)−ヒドロキシ−1,2,2−
トリメチルプロピル)−6、14−エンド−エタノテトラ
ヒドロノルテバインの(+)エナンチオマー(8b)(0.
69g、1,62ミリモル)を8aの代りに用いた。黄褐色の粉
末(0.70g、90%)が単離された。シュウ酸塩がエーテ
ルから得られmp(シュウ酸)161−163℃であり、ガス及
び薄層クロマトグラフィー(クロロホルム、メタノー
ル、水酸化アンモニウム[90:10:1])、により純粋に
得た。MS m/z 482(M+1)であった。
実施例 XVIII N−シクロプロピルメチル−7α−(1−(R)−ヒド
ロキシ−1,2,2−トリメチルプロピル)−6、14−エン
ド−エタノテトラヒドロノルオリパビンの(+)エナン
チオマー [(+)ビュプレンオルヒン11b]の合成 標題の化合物を化合物11aの方法にしたがって合成し
た。但し、N−シクロプロピルメチル−7α−(1−
(R)−ヒドロキシ−1,2,2−トリメチルプロピル)−
6、14−エンド−エタノテトラヒドロノルテバインの
(+)エナンチオマー(10b)(0.42g、0.87ミリモル)
を10aの代りに用いた。褐色の油が得られ(0.40g、98
%)、クロマトグラフィ(Kieselgel 60 シリカ;テ
トラヒドロフラン、ヘキサン、水酸化アンモニウム[3
5:65:1])で純粋にした。HCl塩がジエチルエーテルか
ら形成された。mp(遊離塩基)210−211℃、MS m/z 4
68(M+1)であった。分析。計算値、C29H41NO4:C,7
4.48;H,8.84;N,3.00,実測値:C,74.56;H,8.87;N,3.03で
あった。
生物学的評価 本発明の化合物を抗咳特性及び催眠特性について試験
管内及び生体内アッセイにより評価した。抗咳特性は本
発明の化合物の、いらいらさせるエアロゾルを投与した
モルモットに対する咳反応抑制の能力によって測定し
た。催眠特性は、本発明の化合物の、試験管における特
別の麻薬結合を抑制する能力を測定することにより、
又、動物のもつ公知の((−)モルヒネのような)麻薬
及び本発明の化合物の間の選別の能力によって、評価し
た。
抗咳アッセイ この研究においては、成体オスのDunkin Hartleyの
モルモット(350−400g)(David Hall Company、Ber
ton−on−Trentl,Stafordshire、から得られる)をエサ
と水を任意に与える集団居住をさせた。
試験の18時間前に、動物からエサと水を断った。本発
明の化合物の溶液又は食塩水の担体を皮下(s.c.)投与
した。その容積は2ml/kg(例外として、5ml/kg,(+)
エトルヒンの用量を30mg/kgとした),又は、容積10ml/
kgでギャベージチューブ(胃管)によって投与した(p.
o.)。
本発明の化合物又は食塩水担体で処置1時間後に、動
物の頭を筒上のガラス容器(長さ15cm,内径9cm)中に置
き、ゴムの首シールを開口部に当てた。
モルモットは、それから10分間エアロゾルに連続的に
曝された。エアロゾルは7.5%のクエン酸水溶液で、Wri
ght噴霧器において低圧で圧縮した空気により発生す
る。
動物は一般に1分当たり2、3回の咳の発作反応を示
す。暴露した最初の5分間に、及び、クエン酸エアロゾ
ルに暴露した10分間全体に現れた咳の回数を数えた。
薬剤処置した動物の咳の回数を、5分間および10分間
の暴露時間のそれぞれについて、食塩水処置した対照の
動物の咳の回数から差し引いた。この回数を各々の期間
について、食塩水処置下対照動物の咳の全体回数で割っ
て100%でかけて抑制%を決定した。結果を表Iに示
す。
表I中及び、第1図において、10分間の試験を表示さ
れたデータは、(+)エトルヒンが、意識のあるモルモ
ットにクエン酸のエアロゾルによりもたらされる咳を抑
制することを示している。この抑制は、s.c.処置の後
で、2.76mg/kg及び27.6mg/kgの間で用量に対し関連性を
示し、試験された最も高い用量において、水平状態が現
れなかった。標準的な催眠性の抗咳剤、(−)コデイ
ン、は10mg/kgの用量で咳の抑制を46%実現する。表I
の下半分に示したように、(+)エトルヒンはs.c.処置
より経口投与後の法が効能が高い。経口によると、
(+)エトルヒンは2.76mg/kgで、(−)コデインを10m
g/kg使用したと同じ効果があった。
皮下投与をまとめると、(+)エトルヒンは(−)コ
デインに匹敵する効能を示す。経口投与をまとめると
(+)エトルヒンは(−)コデインの3倍の効能を示
す。
麻薬結合アッセイ オスのSpraque−Dawleyラット(COBS CD(SD)BR,Ch
arles River Laboratories,Portage,MI)を首をねじ
って犠牲にし、かれらの脳、小脳、を除去し、ビーカに
入れた。ビーカには30.0mlの5ミリモルのトリス塩酸緩
衝液(pH7.4@4℃)が入っている。脳はペーパタオル
のうえに乾かし、重量を計ってかれらの総重量を記録し
た。これ以降ステップは全て0−4℃で実行した。脳を
エルレンマイヤーフラスコに移し、そこへ4容積(4x全
重量)の5ミリモルのトリス塩酸緩衝液(pH7.4@0
℃)を添加した。脳を0.5cmの片に切断し55mlのグライ
ンデイング容器に移し、均一にした(800−1000rpmで10
ストローク)。
均質体をフラスコに注ぎ入れ、26容積(26mlx全重
量)の5ミリモルトリス塩酸緩衝液(pH7.4@0℃)を
添加して、30容積の緩衝液を作った。
均質体はそれから、50mlのポリエチレン(PE)遠心チ
ューブに分け入れ、そして10分間1,000xgで回転させ
た。S1上澄みを新しい、50mlのPE遠心チューブにデカン
テーションで入れ、30,000xgで15分間回転させた。P1
レットは4容積の5ミリモルトリス塩酸緩衝液(pH7.4
@0℃)に再懸濁し、緩衝液で30容積に調整し、全容積
を記録し、3.0mlのアリコートを3.5mlのNunc Cryotube
に移し−20℃に冷凍した。
[この後の再懸濁は全てこの方法によった。] P2ペレットを再懸濁し0℃で30分間膨潤させた。この
後、30,000xgの遠心を15分間かけた。一度洗浄したP2
レットを再懸濁し0℃でさらに30分間膨潤させた。この
後、30,000xgの遠心を15分間かけた。2回洗浄したP2
レットを、50ミリモルのトリス塩酸緩衝液(pH7.4@35
℃)を使用して、30容積に希釈しないで再懸濁した。
全容積を記録し、再懸濁したペレットを3.5mlのNunc
チューブに移し、−70℃で冷凍した。
蛋白濃度を全てのフラクションについてマイクロビュ
レット蛋白アッセイを使用して測定した。50ミリモルの
トリス塩酸緩衝液(pH7.4@37℃)を他の記載がない限
り使用した。
膜の調製は室温で解凍し、緩衝液で最終濃度が0.625m
g蛋白/mlになるように希釈した。全ての添加の後に、各
アッセイチューブの最後の量の蛋白は0.5mgであった。
(+)エトルヒンを100%のエチルアルコールに溶解
し1.0ミリモルの溶液を得た。このストック溶液をそれ
から緩衝液で希釈し、0.1ミリモル&1.0μM(アッセイ
チューブで、最終10.0μM&100.0nMである)の2濃度
を得た。
結合アッセイは3部構成で行なった。各アッセイのチ
ューブは、 0.8ml膜均質体、 0.1mlの3H−リガンド[δに対しての1.0nM3H−D−Ser2
−Leu−エンケファリン−Thr(DSLET)、μに対しての2
nM3H−[D−Ala2、NMe−Phe4、Gly−ol−エンケファリ
ン](DAMPGO)]及び 0.1mlの(+)エトルヒンを所望の濃度で内蔵する。
各試料を60分間37℃でインキュベートした。さらに、
10.0mlの氷冷却の50ミリモルのトリス塩酸緩衝液(pH7.
4@4℃)を加えてアッセイを終え、Whatman GF/Bガラ
スファイバーフィルタ上に、Brandel Cell Harvester
を使用して急速に濾過した。フィルタを80℃で30分間乾
燥した。それを20mlのシンチレーションバイアルに移
し、そこに10mlのPSC(Amersham)を加えた。放射能
を、Tracor Mark III Scintillation計数管を40%の
効率で使用して測定した。特別の結合が、10μMのレヴ
ァファノールの非存在及び存在における放射能捕捉の量
の間の相違として定義された。
アッセイは35℃で60分間行なわれた。具体的な麻薬の
結合に使用されたリガンドは、δに対してはDSLETを1nM
で、mu結合に対してはDAMPGOを2nMでそれぞれ使用し
た。結果を表IIに示す。
表IIの結合データが示すように、(+)エトルヒンは
放射活性をラベルされたリガンドの結合を置き換えるこ
とができなかった。その結合は麻薬の催眠特性に関連し
た麻薬結合部位に特異的な結合である。これらの試験管
でのデータは、(+)エトルヒンが、古くからの麻薬の
催眠性に関して不活性であることを示す。
この発見はさらに、生体内で、(+)エトルヒンが、
その(−)アイソマーとは相違して、(−)モルヒネを
訓練した動物における試験での薬剤選別性試験で全体と
して不活性であることが分かった。
(−)エトルヒンが用量に依存してモルヒネ刺激をな
ぞり、100%モルヒネ(レヴァー)引き金反応を生ずる
のに対し、(+)エトルヒンはモルヒネ刺激をなぞら
ず、30mg/kgまでは応答速度に対し何の顕著な効果も示
さない。
選択的刺激アッセイ 12ヒキのLong Evansのずきんオスラット、これは、
予め3.0mg/kg s.c.(−)モルヒネを水担体から選別す
るように訓練したもので(2−レバーの食事強制の作用
試験で)、15分の毎日の(月曜から金曜)実験セッショ
ンを与えられた。試験日は木曜と金曜に計画された。ラ
ットは、80%以上、正しく応答し、そして直前の担体及
び薬剤訓練セッション期間中に固定した最初の率を完成
するために正しいレバーを選択したものについては、反
応計画された日に試験された。
もし、ラットが、計画日にその基準に合致しないため
に試験できなかったら、替りに訓練セッションが与えら
れた。
その他の一般的な訓練と試験の条件は刊行物[P.M.Be
ardslyら、J.Pharmacol.Exo.Ther.,241,159−165(198
7)]にしたがった。4ヒキのラットが各試験薬剤を評
価するために使用された。4ヒキのラットの各グループ
が、同じ薬剤の(+)及び(−)のアイソマーについて
試験された。
下記の用量のエトルヒンアイソマーを試験した。即
ち、0.0003,0.001,0.003及び0.01mg/kgの(−)エトル
ヒン、0.1,1.0,10.0,及び30.0mg/kgの(+)エトルヒン
である。さらに、水担体及び3.0mg/kgの(−)モルヒ
ネ、訓練用量を試験した。全ての注射は、試験セッショ
ンの開始30分前に皮下に与えられた。
この手順の主な2つの従属変数は、モルヒネレバー応
答%及び全ての応答速度である。モルヒネレバー応答%
は、モルヒネレバーで発したレバー応答の全数を、両方
のレバーで発したレバー応答の全数で割り、この商を10
0倍することによって計算した。
通常は、(−)モルヒネの訓練用量を投与するとラッ
トはモルヒネを水から識別するよう訓練され、殆ど例外
なしにモルヒネ向けのレバーに応答する。これが、モル
ヒネレバー応答が殆ど100%であるいうことである。反
対に水担体が投与されると、モルヒネレバー応答は殆ど
0%であろう。試験薬剤が50%以上のモルヒネ応答を生
み出したとすれば、その推論は、それが主たる効果とし
てモルヒネのそれに近似のものを有しているとなる。応
答速度は各々のラットについて、両方のレバーで発した
応答の全数を900秒、即ち全試験時間で割ったものであ
る。平均モルヒネレバー応答及び平均応答速度は、個々
のラットの値を平均して求めた。結果を表IIIに示す。
表IIIのデータは(−)エトルヒンがモルヒネの刺激
(即ち、モルヒネレバー応答)を、その用量依存してな
ぞることを示す。0.003mg/kgで、100%モルヒネレバー
応答が発生した。(−)エトルヒンは又用量に依存して
応答を減じた。0.01mg/kgで、応答は全く無くなった。
表IIIのデータは又(+)エトルヒンがモルヒネレバ
ー応答を、その(−)アイソマーによる100%のモルヒ
ネレバー応答を発生するための用量の10,000倍の用量に
なるまで、モルヒネレバー応答を発生しなかった。
(+)エトルヒンは又30mg/kg、即ち試験した最大用量
まで、応答速度におけるはかばかしい効果を示さなかっ
た。
表I−IIIにおけるデータは(+)エトルヒンが、呼
吸障害、便秘、麻薬症等の通常麻薬化合物に伴う催眠性
の危惧がないという医薬的な性格を有していて、それで
あるから治療用抗咳剤として適切であることを示してい
る。
本発明の組成物 上記の式Iの1個又はそれ以上の化合物を、1個又は
それ以上の非毒性で、医薬的に許容性がある担体及び/
又は希釈剤及び/又は補助剤(以下、まとめて担体とい
う)と、そして所望であれば、そのほかの活性成分と組
み合わせて含む医薬組成物の類も又、本発明に包含され
る。
本発明の化合物は、どのような適切な経路でも、好ま
しくはそのような経路に適した医薬組成物の形態で、又
意図する治療に効果的な用量で投与され得る。
本発明の化合物の、治療に効果のある用量は、咳の反
射作用を防ぎ又は減ずるのに必要なものであり、当業者
に容易に確かめられることである。この化合物及び組成
物は、例えば、経血管、経腹膜、経皮下、経筋肉で又は
局所的に投与できる。
経口投与のためには医薬組成物は例えば、、カプセ
ル、懸濁剤、液剤の形態であろう。医薬組成物はその活
性成分の特定の量を含む服用ユニット形態であることが
好ましい。活性成分を、約1から250mg、好ましくは約2
5から250mg含むことが効果があるであろう。ヒトの一日
の服用量は患者及びそのほかの条件により大きく変動す
る。しかし、約0.1から3,000mg/kg体重、特に約1から1
00mg/kg体重、の服用量が適切であろう。
活性成分は又組成物を含んだ注射によって投与でき
る。例えば食塩水、デキストロース溶液又は水が適切な
担体であろう。適切な毎日の用法は約0.1から100mg/kg
体重、を、治療される病気の容体によって、数回にわた
って一日に注射する。好ましい一日の用量は1から30mg
/kg体重である。
治療に有効であることを示された化合物は、一日、体
重1kg当たり、約0.1mgから100mgの範囲で一般に投与す
ることが、毎日の用法として好ましいであろう。より好
ましい用量は約1から100mg/kg体重である。適切な用法
は、一日に分投与量(sub−dose)を数回投与すること
であろう。分投与量はユニット投与フォームで投与でき
る。典型的には、1用量又は、複数の分投与量がユニッ
ト投与フォーム当たり、約1mgから100mgの活性化合物を
含んでいる。より好ましくは投与剤は約2から50mgの活
性化合物をユニット投与フォーム当たりに含んでいる。
最も好ましくはユニット用量当たり、約3から25mgの活
性化合物を含む。
本発明の化合物及び/又は組成物により咳の状態を減
ずるための用量処方は、種々の因子にしたがって選定さ
れる。それらの因子とは、患者のタイプ、年令、体重、
性そして医学的状態、咳の重大性、投与経路、そして使
用される具体的な化合物、であって、それらは非常に広
範なものである。
治療用目的には、本発明の化合物は、通常は1個又は
それ以上の補助剤で指示された投与経路に適切なものと
組み合わされる。per osで投与されるときは、アルカ
ノイック酸のセルロースエステル、セルロースアルキル
エステル、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネ
シウム、酸化マグネシウム、燐酸及び硫酸のナトリウム
又はカルシウム塩、ゼラチン、アカシアガム、アルギン
酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、及び/又はポリ
ビニルアルコールと混合され、投与に便利なように錠剤
にするかカプセルにされる。
このような、カプセル又は錠剤は、解放制御調剤を、
ヒドロキシプロピルメチルセルロース中の活性化合物の
分散体で含んでいる。
非経口投与用の調剤は水性又は非水性の等浸透圧性無
菌注射液又は懸濁体の形である。これらの液または懸濁
体は、前記の経口投与の調剤の使用で記載したような担
体又は希釈剤を1種かそれ以上有する無菌粉末又はか粒
から調製できる。
この化合物は、水、ポリエチレングリコール、プロピ
レングリコール、エタノール、コーンオイル、綿実油、
ピーナッツオイル、ゴマ油、ベンジルアルコール、塩化
ナトリウム溶液、及び.又は種々の緩衝液に溶解でき
る。
その他の補助剤及び投与用量は医薬分野で広く知られ
ている。適切な服用は、どのときでも、治療される容体
の特性及び重大性、又投与経路、患者の体重を含む条件
に依存する。
代表的な担体、希釈剤及び補助剤は例えば、水、ラク
トース、ゼラチン、スターチ、ステアリン酸マグネシウ
ム、タルク、野菜油、ガム、ポリアルキレングリコー
ル、ペトロラクタム、等を含む。医薬組成物は、か粒、
粉末又は坐薬、又は、溶液、懸濁液又はエマルションの
ような液体の形形成される。医薬的組成は、従来の滅菌
のような処置を施され、及び/又は、防腐剤、安定剤、
湿潤剤、乳化剤、緩衝剤等の通常の医薬補助剤を含むこ
とができる。
この発明を、具体的な実施態様の観点から説明した
が、3つ実施態様の詳細は限定と解釈すべきものではな
い。種々の均等形、変更、修正は、この発明の精神及び
範囲を逸脱することなく作ることができるものであり、
これらの均等の態様は本発明の一部であると理解され
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、モルモットにおける咳を、市販の化合物
(−)コデインを投与することにより、又、本発明の化
合物である(+)エトルヒンを経口投与することにより
鎮めたものを示すグラフ図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)特許権者 500285989 ナショナル インスチチューツ オブ ヘルス アメリカ合衆国 メリーランド州,ペセ スダ,ルーム 2ビー − 50,ビルデ ィング 31 (72)発明者 ケナー シー.ライス アメリカ合衆国 メリーランド州 ベセ スダ,キックデール ロード 9007 (72)発明者 ジョン エム.ファラ,ジュニア アメリカ合衆国 ミズリー州 セント ルイス,ベントン ブレース 29 (72)発明者 ネイル エイ.グレイソン アメリカ合衆国 メリーランド州 ゲイ ザーズバーグ,マディ ブランチロード 433 (56)参考文献 特公 昭40−5832(JP,B1) 特公 昭41−14992(JP,B1) 特公 昭42−19836(JP,B1) 特公 昭43−5396(JP,B1) 特公 昭44−21737(JP,B1) 特公 昭44−23095(JP,B1) 特公 昭46−14255(JP,B1) 米国特許3474101(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 489/12

Claims (26)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式、 【化1】 [ここに、R1は3−ヒドロキシおよび3−アルコキシか
    ら選択され、 R2はアルキルであり、 R3は、 【化2】 から選択され、 R5はアルキル、R6は水素、R7はアルキル、そしてR8はア
    ルキルであり、 R4はアルキル、シアノ、シクロアルキルおよびシクロア
    ルキルアルキルから選択され、 そして 式において6位と14位の炭素原子とを結合する炭素−炭
    素の橋の17位と18位の炭素原子の間の破線は、単結合又
    は二重結合を表わす]の 化合物又は医薬として許容されるその塩。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の化合物であって、 R1が、3−ヒドロキシ、3−メトキシ、3−エトキシ、
    3−n−プロポキシ、3−イソプロポキシ、3−n−ブ
    トキシ、3−イソブトキシ、3−sec−ブトキシおよび
    3−tert−ブトキシから選択され、 R2がメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n
    −ブチル、イソブチル、sec−ブチルおよびtert−ブチ
    ルから選択され、 R5、R7及びR8はそれぞれ独立にメチル、エチル、n−プ
    ロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec
    −ブチル、tert−ブチルから選択され、R6は水素であ
    り、 R4はシアノ、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロ
    ピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−
    ブチルおよびシクロプロピルから選択される化合物。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の化合物であって、 R5、R7及びR8がそれぞれ、メチル、エチル、n−プロピ
    ル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブ
    チル及びtert−ブチルから選択され、R6が水素である化
    合物。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の化合物であって、 R3が 【化3】 から選択される化合物。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の化合物であって、同化合
    物が、6位及び14位の炭素原子をつなぐ炭素−炭素の橋
    の、17位と18位の炭素原子の間に二重結合を有する化合
    物。
  6. 【請求項6】請求項5に記載の化合物であって、 7α−(1−(R)−ヒドロキシ−1−メチルブチル)
    −6、14−エンド−エテノテトラヒドロオリパビンの
    (+)エナンチオマーである化合物。
  7. 【請求項7】請求項5に記載の化合物であって、 7α−(1−(R)−ヒドロキシ−1−メチルブチル)
    −6、14−エンド−エテノテトラヒドロテバインの
    (+)エナンチオマーである化合物。
  8. 【請求項8】請求項5に記載の化合物であって、 7α−アセチル−6、14−エンド−エテノテトラヒドロ
    テバインの(+)エナンチオマーである化合物。
  9. 【請求項9】請求項4に記載の化合物であって、同化合
    物が、6位及び14位の炭素原子をつなぐ炭素−炭素の橋
    の、17位と18位の炭素原子の間に単結合を有する化合
    物。
  10. 【請求項10】請求項9に記載の化合物であって、 7α−アセチル−6、14−エンド−エタノテトラヒドロ
    テバインの(+)エナンチオマー、7α−(1−ヒドロ
    キシ−1−メチルエチル)−6、14−エンド−エタノテ
    トラヒドロテバインの(+)エナンチオマー、N−シア
    ノ−7α−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−
    6、14−エンド−エタノテトラヒドロノルテバインの
    (+)エナンチオマー、7α−(1−ヒドロキシ−1−
    メチルエチル)−6、14−エンド−エタノテトラヒドロ
    ノルオリパビンの(+)エナンチオマー、N−シクロプ
    ロピルカルボニル−7α−(1−ヒドロキシ−1−メチ
    ルエチル)−6、14−エンド−エタノテトラヒドロノル
    オリパビンの(+)エナンチオマー及び、N−シクロプ
    ロピルメチル−7α−(1−ヒドロキシ−1−メチルエ
    チル)−6、14−エンド−エタノテトラヒドロノルオリ
    パビンの(+)エナンチオマーからなる群から選択され
    る化合物。
  11. 【請求項11】請求項10に記載の化合物であって、 N−シクロプロピルメチル−7α−(1−(R)−ヒド
    ロキシ−1−メチルエチル)−6、14−エンド−エタノ
    テトラヒドロノルオリパビンの(+)エナンチオマーで
    ある化合物。
  12. 【請求項12】請求項9に記載の化合物であって、 7α−(1−ヒドロキシ−1,2,2−トリメチルプロピ
    ル)−6、14−エンド−エタノテトラヒドロテバインの
    (+)エナンチオマー、N−シアノ−7α−(1−ヒド
    ロキシ−1,2,2−トリメチルプロピル)−6、14−エン
    ド−エタノテトラヒドロノルテバインの(+)エナンチ
    オマー、7α−(1−ヒドロキシ−1,2,2−トリメチル
    プロピル)−6、14−エンド−エタノテトラヒドロノル
    オリパビンの(+)エナンチオマー、N−シクロプロピ
    ルカルボニル−7α−(1−ヒドロキシ−1,2,2−トリ
    メチルプロピル)−6、14−エンド−エタノテトラヒド
    ロノルオリパビンの(+)エナンチオマー及びN−シク
    ロプロピルメチル−7α−(1−ヒドロキシ−1,2,2−
    トリメチルプロピル)−6、14−エンド−エタノテトラ
    ヒドロノルオリパビンの(+)エナンチオマーから選択
    される化合物。
  13. 【請求項13】請求項12に記載の化合物であって、 N−シクロプロピルメチル−7α−(1−(R)−ヒド
    ロキシ−1,2,2−トリメチルプロピル)−6、14−エン
    ド−エタノテトラヒドロノルオリパビンの(+)エナン
    チオマーである化合物。
  14. 【請求項14】実質的に非催眠性の、エポキシモルヒナ
    ン誘導体及び1個又はそれ以上の医薬的に許容性がある
    賦形剤を含む鎮咳医薬組成物であって、 同非催眠性の、エポキシモルヒナン誘導体が、下記の式
    の1個又はそれ以上の化合物 【化4】 [ここに、R1は3−ヒドロキシおよび3−アルコキシか
    ら選択され、 R2はアルキルであり、 R3は、 【化5】 から選択され、 R5はアルキル、R6は水素、R7はアルキル、そしてR8はア
    ルキルであり、 R4はアルキル、シアノ、シクロアルキルおよびシクロア
    ルキルアルキルから選択され、 6位と14位の炭素原子を結合する炭素−炭素の橋の17位
    と18位の炭素原子の間の破線が、単結合又は二重結合を
    表わす] 又は、医薬的に許容されるそれらの塩である鎮咳医薬組
    成物。
  15. 【請求項15】請求項14に記載の医薬組成物であって、 R1が、3−ヒドロキシ、3−メトキシ、3−エトキシ、
    3−n−プロポキシ、3−イソプロポキシ、3−n−ブ
    トキシ、3−イソブトキシ、3−sec−ブトキシおよび
    3−tert−ブトキシから選択され、 R2がメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n
    −ブチル、イソブチル、sec−ブチルおよびtert−ブチ
    ルから選択され、 R5、R7及びR8はそれぞれ独立にメチル、エチル、n−プ
    ロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec
    −ブチル、tert−ブチルから選択され、R6は水素であ
    り、 R4はシアノ、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロ
    ピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−
    ブチルおよびシクロプロピルから選択される組成物。
  16. 【請求項16】請求項15に記載の医薬組成物であって、 R5、R7及びR8がそれぞれ、メチル、エチル、n−プロピ
    ル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブ
    チル及びtert−ブチルから選択され、R6が水素である組
    成物。
  17. 【請求項17】請求項16に記載の医薬組成物であって、 R3が 【化6】 から選択される組成物。
  18. 【請求項18】請求項17に記載の医薬組成物であって、
    実質的に非催眠性のエポキシモルヒナン誘導体が、6位
    及び14位の炭素原子をつなぐ炭素−炭素の橋の、17位と
    18位の炭素原子の間に二重結合を有する組成物。
  19. 【請求項19】請求項18に記載の医薬組成物であって、
    非催眠性のエポキシモルヒナン誘導体が、7α−(1−
    (R)−ヒドロキシ−1−メチルブチル)−6、14−エ
    ンド−エテノテトラヒドロオリパビンの(+)エナンチ
    オマーである組成物。
  20. 【請求項20】請求項18に記載の医薬組成物であって、
    非催眠性のエポキシモルヒナン誘導体が、7α−(1−
    (R)−ヒドロキシ−1−メチルブチル)−6、14−エ
    ンド−エテノテトラヒドロテバインの(+)エナンチオ
    マーである組成物。
  21. 【請求項21】請求項18に記載の医薬組成物であって、
    非催眠性のエポキシモルヒナン誘導体が、 7α−アセチル−6、14−エンド−エテノテトラヒドロ
    テバインの(+)エナンチオマーである組成物。
  22. 【請求項22】請求項17に記載の医薬組成物であって、
    実質的に非催眠性のエポキシモルヒナン誘導体が、6位
    及び14位の炭素原子をつなぐ炭素−炭素の橋の、17位と
    18位の炭素原子の間に単結合を有する組成物。
  23. 【請求項23】請求項22に記載の医薬組成物であって、
    非催眠性のエポキシモルヒナン誘導体が、 7α−アセチル−6、14−エンド−エタノテトラヒドロ
    テバインの(+)エナンチオマー、7α−(1−ヒドロ
    キシ−1−メチルエチル)−6、14−エンド−エタノテ
    トラヒドロテバインの(+)エナンチオマー、N−シア
    ノ−7α−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−
    6、14−エンド−エタノテトラヒドロノルテバインの
    (+)エナンチオマー、7α−(1−ヒドロキシ−1−
    メチルエチル)−6、14−エンド−エタノテトラヒドロ
    ノルオリパビンの(+)エナンチオマー、N−シクロプ
    ロピルカルボニル−7α−(1−ヒドロキシ−1−メチ
    ルエチル)−6、14−エンド−エタノテトラヒドロノル
    オリパビンの(+)エナンチオマー及びN−シクロプロ
    ピルメチル−7α−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチ
    ル)−6、14−エンド−エタノテトラヒドロノルオリパ
    ビンの(+)エナンチオマーからなる群から選択される
    組成物。
  24. 【請求項24】請求項23に記載の医薬組成物であって、
    非催眠性のエポキシモルヒナン誘導体が、 N−シクロプロピルメチル−7α−(1−(R)−ヒド
    ロキシ−1−メチルエチル)−6、14−エンド−エタノ
    テトラヒドロノルオリパビンの(+)エナンチオマーで
    ある組成物。
  25. 【請求項25】請求項24に記載の医薬組成物であって、
    非催眠性のエポキシモルヒナン誘導体が、 7α−(1−ヒドロキシ−1,2,2−トリメチルプロピ
    ル)−6、14−エンド−エタノテトラヒドロテバインの
    (+)エナンチオマー、N−シアノ−7α−(1−ヒド
    ロキシ−1,2,2−トリメチルプロピル)−6、14−エン
    ド−エタノテトラヒドロノルテバインの(+)エナンチ
    オマー、7α−(1−ヒドロキシ−1,2,2−トリメチル
    プロピル)−6、14−エンド−エタノテトラヒドロノル
    オリパビンの(+)エナンチオマー、N−シクロプロピ
    ルカルボニル−7α−(1−ヒドロキシ−1,2,2−トリ
    メチルプロピル)−6、14−エンド−エタノテトラヒド
    ロノルオリパビンの(+)エナンチオマー及びN−シク
    ロプロピルメチル−7α−(1−ヒドロキシ−1,2,2−
    トリメチルプロピル)−6、14−エンド−エタノテトラ
    ヒドロノルオリパビンの(+)エナンチオマーからなる
    群から選択される組成物。
  26. 【請求項26】請求項25に記載の医薬組成物であって、
    非催眠性のエポキシモルヒナン誘導体が、 N−シクロプロピルメチル−7α−(1−(R)−ヒド
    ロキシ−1,2,2−トリメチルプロピル)−6、14−エン
    ド−エタノテトラヒドロノルオリパビンの(+)エナン
    チオマーである組成物。
JP22414290A 1989-08-24 1990-08-24 抗咳剤としてのエンドエテノ/エンドエタノ―エポキシモルヒナン誘導体の(+)―アイソマー Expired - Fee Related JP3313361B2 (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US39821389A 1989-08-24 1989-08-24
US398213 1989-08-24
US56873290A 1990-08-20 1990-08-20
US568732 1990-08-20

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03163083A JPH03163083A (ja) 1991-07-15
JP3313361B2 true JP3313361B2 (ja) 2002-08-12

Family

ID=27016167

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22414290A Expired - Fee Related JP3313361B2 (ja) 1989-08-24 1990-08-24 抗咳剤としてのエンドエテノ/エンドエタノ―エポキシモルヒナン誘導体の(+)―アイソマー

Country Status (11)

Country Link
EP (1) EP0418591B1 (ja)
JP (1) JP3313361B2 (ja)
KR (1) KR0172596B1 (ja)
AT (1) ATE124046T1 (ja)
CA (1) CA2023858C (ja)
DE (1) DE69020277T2 (ja)
DK (1) DK0418591T3 (ja)
ES (1) ES2072946T3 (ja)
GR (1) GR3017445T3 (ja)
IE (1) IE67526B1 (ja)
PT (1) PT95069B (ja)

Families Citing this family (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ATE166229T1 (de) * 1992-12-22 1998-06-15 Toray Industries Antitussivum
KR100204659B1 (ko) * 1996-05-28 1999-06-15 강재헌 신규한 부프레노핀계 진통제용 화합물
ES2297882T3 (es) 1997-03-27 2008-05-01 Toray Industries, Inc. Derivados de morfinano y usos medicos de los mismos.
ES2329296T3 (es) * 2006-01-05 2009-11-24 Mallinckrodt, Inc. El uso de oripavina como material de partida para buprenorfina.
ES2392594T3 (es) 2006-10-17 2012-12-12 Penick Corporation Procedimiento para preparar oximorfona
US20080125592A1 (en) 2006-10-17 2008-05-29 Penick Corporation Process for preparing oxymorphone, naltrexone, and buprenorphine
CA2674915C (en) 2006-10-17 2015-06-30 Penick Corporation Process for preparing oxymorphone
US8530494B2 (en) 2008-07-30 2013-09-10 Purdue Pharma Lp Buprenophine analogs
PL2344507T5 (pl) 2008-09-30 2021-10-11 SpecGx LLC Sposoby zwiększania wydajności hydrolizy grupy 3-O-metylowej i 17-N-nitrylowej w wytwarzaniu pochodnych alkaloidów opiatowych
TWI541246B (zh) 2008-12-08 2016-07-11 歐陸斯迪公司 二氫羥戊甲嗎啡
US8946419B2 (en) 2009-02-23 2015-02-03 Mallinckrodt Llc (+)-6-hydroxy-morphinan or (+)-6-amino-morphinan derivatives
EP2398807A1 (en) * 2009-02-23 2011-12-28 Mallinckrodt LLC (+)-6-hydroxy-morphinan or (+)-6-amino-morphinan derivatives
EP2398806A1 (en) * 2009-02-23 2011-12-28 Mallinckrodt LLC (+)-morphinanium n-oxides and processes for their production
CN102325776A (zh) 2009-02-23 2012-01-18 马林克罗特公司 (+)-***喃*季盐及其制备方法
WO2011009020A2 (en) 2009-07-16 2011-01-20 Mallinckrodt Inc. Compounds and compositions for use in phototherapy and in treatment of ocular neovascular disease and cancers
US10363251B2 (en) 2009-07-16 2019-07-30 Mallinckrodt Llc (+)-morphinans as antagonists of toll-like receptor 9 and therapeutic uses thereof
JP5864417B2 (ja) * 2009-07-16 2016-02-17 マリンクロッド エルエルシー トール様受容体9のアンタゴニストとしての(+)−モルフィナンおよびその治療的使用
WO2012008984A1 (en) 2010-07-16 2012-01-19 Mallinckrodt Llc (+)-morphinans as antagonists of toll-like receptor 9 and therapeutic uses thereof
MX2014002630A (es) 2011-09-08 2014-04-14 Mallinckrodt Llc Produccion de alcaloides sin el aislamiento de compuestos intermediarios.
US8969358B2 (en) 2013-03-15 2015-03-03 Purdue Pharma L.P. Buprenorphine analogs
GB201309654D0 (en) 2013-05-30 2013-07-17 Euro Celtique Sa Method
US11505556B2 (en) 2017-12-12 2022-11-22 Xalud Therapeutics, Inc. Halogenated derivatives of morphinans and uses thereof

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3474101A (en) * 1960-09-05 1969-10-21 Reckitt & Sons Ltd Thebaine and oripavine derivatives
GB1178537A (en) * 1966-10-20 1970-01-21 Reckitt & Sons Ltd Antitussive and Analgesic Compositions
GB1300419A (en) * 1969-05-16 1972-12-20 Organon Labor Ltd New morphinone derivatives and their preparation
US4521601A (en) * 1981-05-20 1985-06-04 The United States Of America As Represented By The Department Of Health & Human Services Practical total synthesis unnatural enantiomers of opium-derived morphinans
US4806543A (en) * 1986-11-25 1989-02-21 Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University Method and compositions for reducing neurotoxic injury

Also Published As

Publication number Publication date
KR910004625A (ko) 1991-03-29
EP0418591B1 (en) 1995-06-21
CA2023858A1 (en) 1991-02-25
KR0172596B1 (ko) 1999-02-01
ES2072946T3 (es) 1995-08-01
IE903099A1 (en) 1991-02-27
IE67526B1 (en) 1996-04-03
ATE124046T1 (de) 1995-07-15
PT95069A (pt) 1991-04-18
EP0418591A3 (en) 1991-08-07
GR3017445T3 (en) 1995-12-31
JPH03163083A (ja) 1991-07-15
CA2023858C (en) 2002-01-01
PT95069B (pt) 1997-10-31
DE69020277T2 (de) 1995-12-21
DK0418591T3 (da) 1995-08-14
EP0418591A2 (en) 1991-03-27
DE69020277D1 (de) 1995-07-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3313361B2 (ja) 抗咳剤としてのエンドエテノ/エンドエタノ―エポキシモルヒナン誘導体の(+)―アイソマー
Archer et al. Pentazocine. 1 Strong Analgesics and Analgesic Antagonists in the Benzomorphan Series2
US6472422B2 (en) Analogs of ***e
TWI275591B (en) Opiod and opioid-like coumpounds and uses thereof
US6348456B1 (en) Method of treating chemical dependency in mammals and a composition therefor
JPH08504189A (ja) 低/非たんでき性オピオイド鎮痛剤の確認及び使用方法
US20030153552A1 (en) Method of treating chemical dependency in mammals and a composition therefor
HUE034290T2 (en) Preparations containing opioid antagonist and bupropion to affect weight loss
JPH07508731A (ja) P物質拮抗薬としてのキヌクリジン誘導体
JP4532109B2 (ja) 新規オリパビン誘導体および医薬としてのその使用
WO1997042950A1 (en) Method for treating ***e and amphetamine dependency
KR101285645B1 (ko) 진통제
US4042707A (en) 3α-Arylhydroisoindoles
US4179567A (en) 2-Aryltropane compounds
DE69530205T2 (de) Heterocyclisch kondensierte morphinoid-derivate
WO1990012574A1 (en) Dopamine agonist compounds
JPH06508348A (ja) テトラヒドロチエノ(2,3−c)ピリジン誘導体、その製造方法およびその医薬用途
JPH05500822A (ja) 経口的に活性な非中毒性鎮痛薬
JP2877231B2 (ja) スピロキヌクリジン誘導体の光学異性体、それらの製造法、それらからなる薬剤組成物およびそれらを使用した治療法
DE2615623A1 (de) Neue derivate des eckige klammer auf 9h eckige klammer zu -pyrido eckige klammer auf 3,4-b eckige klammer zu indols und ihre salze, verfahren zu ihrer herstellung und pharmazeutische zusammensetzungen
KR880001009B1 (ko) 디하이드로리세르그산 에스테르 및 그의 제조방법
US4183939A (en) Glaucine analgesic method
DE2244471A1 (de) Neue chromonverbindung und verfahren zu deren herstellung
Abdel-Rahman et al. Synthesis and Pharmacology of 6-Methylenedihydrodesoxymorphine1
JPH04505926A (ja) ムスカリン受容体アンタゴニスト

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees