JP3292009B2 - 電極一体型グリーンシート及び積層セラミック電子部品の製造方法 - Google Patents

電極一体型グリーンシート及び積層セラミック電子部品の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、セラミックグリ
ーンシート(以下、単に「グリーンシート」)の所定の
位置に電極パターンが配設された電極一体型グリーンシ
ートの製造方法及びそれを用いた積層セラミック電子部
品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、その内部にコンデンサ、抵抗、イ
ンダクタ、バリスタなどを構成してなる、いわゆる積層
セラミック電子部品は、例えば、図3に示すように、セ
ラミック21中に複数層の内部電極22を所定の間隔を
おいて配設してなる積層体23の両端側に、内部電極2
2と導通する外部電極24が配設された構造を有してい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の積層セ
ラミック電子部品を製造する場合において、例えば、図
4に示すように、支持体(例えば樹脂フィルム)30の
表面に形成されたセラミックグリーンシート21a上に
内部電極となる電極パターン22aを配設してなるシー
ト(電極配設シート)25を積層するようにした場合、
図5に示すように、内部電極22(電極パターン22
a)の厚みによる段差Aが顕著になり、圧着時の圧力が
不均一に加わることになるため、電極パターン22aの
変形や位置ずれ、あるいはそれらに伴う積層精度の低下
などを引き起こすという問題点がある。
【0004】また、電極パターン22aが積層されてい
る積層部26とその両端側の引出部27におけるセラミ
ックのパッキング状態及び各セラミックグリーンシート
層の接着状態にばらつきが生じ、かつ、積層部26と引
出部27の間に段差Aが生じるため、焼成時に積層体2
3の内部に剥がれやクラックなどの内部欠陥が発生する
という問題点がある。
【0005】これらに対応するため、(1) 図6に示すように、内部電極22(電極パターン2
2a)の引出部(電極引出部)22bの厚みを大きくし
たり、(2) 図7に示すように、支持体30上に電極パターン2
2aを形成した後、その上に電極パターン22aを覆う
ようにセラミックグリーンシート21aを形成してなる
電極配設シート25を用いたりする方法が提案されてい
る。
【0006】しかし、(1)の方法には、電極引出方向の
段差を減少させるには有効であるが、電極引出方向と直
交する方向の、電極が積層されている部分と電極が積層
されていない部分との段差を減少させることができない
という問題点がある。
【0007】また、(2)の方法は、電極パターン上に形
成されるセラミックグリーンシートがレベリングによっ
て平滑化され、段差が低減されることを期待する方法で
あるが、レベリングによる方法では、コントロールが困
難で、所望の構造精度を得ることができず、また、電極
パターンとセラミックグリーンシートの体積変化率を考
慮することができないという問題点がある。
【0008】本願発明は、上記の問題点を解決するもの
であり、電極パターンを配設した部分とその周囲との段
差の小さい電極一体型グリーンシートの製造方法、及び
内部電極が積層されている積層部とその両端側の引出部
との間に大きな段差が発生することを防止して、所望の
特性を有する積層セラミック電子部品を確実に製造する
ことが可能な積層セラミック電子部品の製造方法を提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願発明(請求項1)の電極一体型グリーンシート
の製造方法は、電極パターンが配設されていないセラミ
ックグリーンシート(全面用グリーンシート)を形成す
る工程と、前記全面用グリーンシートの上面に、表面が
撥水性を有する電極パターンを形成した後、その周囲
に、セラミック原料を水系分散媒に分散させた水系セラ
ミック原料スラリーを用いてセラミックグリーンシート
を形成し、電極パターンの撥水性により水系セラミック
原料スラリーをはじかせることにより、電極パターンの
周囲に、所定の厚みを有するセラミックグリーンシート
(段差排除用グリーンシート)を、前記電極パターンと
重ならないように配設する工程とを具備することを特徴
としている。
【0010】また、本願発明(請求項2)の電極一体型
グリーンシートの製造方法は、表面が撥水性を有する
極パターンの周囲に、セラミック原料を水系分散媒に分
散させた水系セラミック原料スラリーを用いてセラミッ
クグリーンシートを形成し、電極パターンの撥水性によ
り水系セラミック原料スラリーをはじかせることによ
り、電極パターンの周囲に、所定の厚みを有するセラミ
ックグリーンシート(段差排除用グリーンシート)を、
前記電極パターンと重ならないように形成して、所定の
位置に電極パターンが配設されたシート(電極配設シー
ト)を形成する工程と、前記電極配設シートの上面にセ
ラミックグリーンシート(全面用グリーンシート)を配
設する工程とを具備することを特徴としている。
【0011】また、請求項3の電極一体型グリーンシー
トの製造方法は、前記全面用グリーンシートを、表面が
撥水性を有する前記電極パターンとなじみやすい、セラ
ミック原料を有機系分散媒に分散させた有機系セラミッ
ク原料スラリーを用いて形成することを特徴としてい
る。
【0012】また、本願発明(請求項4)の積層セラミ
ック電子部品の製造方法は、セラミック中に内部電極が
配設された構造を有する積層セラミック電子部品の製造
方法において、請求項1〜3のいずれかに記載の方法に
より製造された電極一体型グリーンシートを積層・圧着
して、内部に電極パターンが埋設された積層体を形成す
る工程を具備することを特徴としている。
【0013】
【作用】本願発明(請求項1)の電極一体型グリーンシ
ートの製造方法においては、電極パターンが配設されて
いないセラミックグリーンシート(全面用グリーンシー
ト)上に、表面が撥水性を有する電極パターンを形成す
るとともに、その周囲に、セラミック原料を水系分散媒
に分散させた水系セラミック原料スラリーを用いてセラ
ミックグリーンシートを形成し、電極パターンの撥水性
により水系セラミック原料スラリーをはじかせることに
より、電極パターンの周囲に、所定の厚みを有するセラ
ミックグリーンシート(段差排除用グリーンシート)を
形成するようにしているので、電極パターンとその周囲
との間の段差が小さい電極一体型グリーンシートを確実
に製造することができるようになる。
【0014】なお、電極パターンとして、その表面が撥
水性を有する電極パターンを形成するとともに、段差排
除用グリーンシートを、セラミック原料を水系分散媒に
分散させた水系セラミック原料スラリーを用いて形成す
るようにしているので、電極パターンが水系セラミック
原料スラリーをはじいて、容易に、電極パターンの周囲
にセラミックグリーンシート(段差排除用グリーンシー
ト)を形成することができる。
【0015】表面が撥水性を有する電極パターンを形成
する方法としては、例えば、導電粉末をシリコーン成分
を含有するワニスと混合することにより製造した導電ペ
ーストをスクリーン印刷法により印刷する方法などを用
いることが可能である。
【0016】また、本願発明(請求項2)の電極一体型
グリーンシートの製造方法においては、表面が撥水性を
有する電極パターンの周囲に、セラミック原料を水系分
散媒に分散させた水系セラミック原料スラリーを用いて
セラミックグリーンシートを形成し、電極パターンの撥
水性により水系セラミック原料スラリーをはじかせるこ
とにより、電極パターンの周囲に、所定の厚みを有する
セラミックグリーンシート(段差排除用グリーンシー
ト)を、電極パターンと重ならないように配設して電極
配設シートを形成した後、この電極配設シート上にセラ
ミックグリーンシート(全面用グリーンシート)を配設
するようにしているので、電極パターンとその周囲との
間の段差が小さい電極一体型グリーンシートを確実に製
造することができるようになる。
【0017】また、請求項3の電極一体型グリーンシー
トの製造方法は、全面用グリーンシートを、撥水性を有
する電極パターンとなじみやすい、有機系セラミック原
料スラリーを用いて形成するようにしているので、電極
パターンと段差排除用グリーンシートにより形成される
電極配設シートの全面にセラミックグリーンシート(全
面用グリーンシート)を確実に形成することが可能にな
り、電極パターンとその周囲との間の段差が小さい電極
一体型グリーンシートを確実に製造することができるよ
うになる。
【0018】また、本願発明(請求項4)の積層セラミ
ック電子部品の製造方法は、上記方法により製造された
電極一体型グリーンシートを積層・圧着して、内部に電
極パターンが埋設された積層体を形成するようにしてい
るので、内部電極が埋設(積層)されている積層部とそ
の両端側の引出部との間に大きな段差が発生することを
防止して、所望の特性を有する積層セラミック電子部品
を確実に製造することが可能になる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施の形態を示
してその特徴とするところをさらに詳しく説明する。
【0020】[実施形態1] ここでは、電極一体型グリーンシートの製造方法につい
て説明する。
【0021】まず、セラミック原料に、有機バインダー
や、溶剤などを加えて混合することにより得られたスラ
リーを、ドクターブレード法によりシート化し、図1
(a)に示すように、支持体(樹脂フィルム)10上に、
セラミックグリーンシート(全面用グリーンシート)1
aを形成した。
【0022】次に、図1(b)に示すように、セラミック
グリーンシート(全面用グリーンシート)1a上に、金
属粉末とシリコーン成分を含有するワニスとを混合する
ことにより製造した導電ペーストをスクリーン印刷法に
より印刷して、所定の寸法、形状、厚みを有する電極パ
ターン2aを形成した。次いで、この電極パターン2a
を乾燥し、表面が撥水性を有する電極(電極パターン)
を形成した。
【0023】それから、図1(c)に示すように、電極
(電極パターン)2a上に、再度、上記のセラミック原
料スラリーをドクターブレード法によりセラミックグリ
ーンシート(段差排除用グリーンシート)1bをコーテ
ィングした。このとき、図1(d)に示すように、2度目
にコーティングされたセラミックグリーンシート(段差
排除用グリーンシート)1bの電極パターン2a上の部
分は、電極パターン2aの表面の撥水性によりはじかれ
て、電極パターン2a上から除去されるため、その後
に、乾燥することにより、電極パターン2aとその周囲
との間の段差(表面段差)が小さい電極一体型グリーン
シート5を確実に得ることができる。なお、電極一体型
グリーンシート5は、通常は支持体10を取り除いた
後、乾燥などの処理に付されるが、場合によっては、支
持体10を取り除くことなく乾燥などの処理を行うこと
も可能である。
【0024】上述のようにして得られた電極一体型グリ
ーンシート5について調べた、段差排除用グリーンシー
ト1bの厚み(目標値)と表面段差の関係を表1に示
す。なお、ここでいう表面段差は、電極パターン2aの
表面とその周囲の段差排除用グリーンシート1bの表面
の段差(凹凸)を接触式表面粗さ計により測定した結果
であり、その値に+を付したものは、電極パターンを形
成した部分が周囲より盛り上がっている(凸状となって
いる)ことを示しており、−を付したものは、電極パタ
ーンを形成した部分が周囲よりくぼんでいる(凹状とな
っている)ことを示している。
【0025】
【表1】
【0026】なお、表1において、試料番号に*印を付
したものは本願発明の範囲外の比較例である。
【0027】表1より、段差排除用グリーンシートを形
成した本願発明の試料(試料番号3,4,5)は、段差
排除用グリーンシートを形成していない比較例の試料
(試料番号1,2)に比べて、大幅に表面段差が減少し
ていることがわかる。
【0028】なお、上記実施形態においては、支持体上
に、水系のセラミック原料スラリーを用いて全面用グリ
ーンシートを形成し、その上に電極パターンを形成した
後、同じく水系のセラミック原料スラリーを用いて段差
排除用グリーンシートを形成するようにした場合につい
て説明したが、上記実施形態の方法以外にも、(1) 支持体上に、電極パターンを形成した後、水系セラ
ミック原料スラリーを用いて段差排除用グリーンシート
を形成し、その後に有機系セラミック原料スラリーを用
いて全面用グリーンシートを形成する方法、(2) 支持体上に、有機系セラミック原料スラリーを用い
て全面用グリーンシートを形成した後、その表面に電極
パターンを形成し、さらに水系セラミック原料スラリー
を用いて段差排除用グリーンシートを形成する方法など
によっても、上記実施形態の場合と同様の効果を得るこ
とができた。
【0029】[実施形態2] この実施形態においては、上述の実施形態1の方法によ
り製造した電極一体型グリーンシート5(図1(d))を
用いて、図2に示すような積層セラミック電子部品(す
なわち、セラミック1を誘電体とし、内部電極2を有す
る積層体3の両端に外部電極4を備えた積層セラミック
コンデンサ)を製造する場合を例にとって説明を行う。
なお、この積層セラミックコンデンサの主な仕様は次の
通りである。 誘電体厚(内部電極間のセラミック厚):4.5μm (但し、セラミックグリーンシートの成形厚:6.0μm) 電極厚 :1.2μm 層数 :200層 外径寸法(長さ(L)×幅(W)) :2.0mm×1.24mm 段差排除用グリーンシートの厚み(目標値) :1.0μm,1.5μm,2.0μm ギャップ寸法(目標値) :150μm
【0030】上述の実施形態1の方法により製造し、支
持体を取り除いた後の電極一体型グリーンシートを積み
重ねた後、加圧成型した。それから、得られた積層体を
切断装置により個々の素子に切断した。そして、このと
きに、内部電極(電極パターン)の引出方向に直交する
方向の端部から、積層体の端面までの距離が設計値の2
0%以下のものを不良(ギャップ不良)と判定した。
【0031】さらに、個々の素子を焼成して積層セラミ
ック電子部品素子を得た。そして、得られた積層セラミ
ック電子部品素子について、内部欠陥(すなわち、クラ
ック・剥がれ)の発生の有無を調べるとともに、電極パ
ターンが埋設(積層)されている積層部と電極パターン
が引き出されている部分(引出部)の段差を調べた。そ
の結果を表2に示す。
【0032】
【表2】
【0033】なお、表2において、試料番号に*印を付
したものは本願発明の範囲外の比較例である。
【0034】表2により、段差排除用グリーンシートを
形成していない比較例の試料(試料番号1,2)の場
合、積層・圧着時に積層体内部での圧力の加わり方が不
均一になり、積層される電極パターンの変形や位置ずれ
が大きく、切断後のギャップ不良の発生数が増加してい
ることがわかる。さらに、焼成後の素子においては、積
層部とその周囲の段差が大きいため、焼成時に大きな内
部応力が発生してクラックや剥がれなどの内部欠陥の発
生数が増加していることがわかる。
【0035】これに対して、本願発明の実施形態にかか
る試料の場合、積層・圧着時に積層体に均一に圧力が加
わるため、電極パターンの変形や位置ずれが小さく、ギ
ャップ不良の発生数が著しく減少している。また、積層
部とその周囲の段差が小さいため、焼成時に大きな内部
応力が発生せず、クラックや剥がれなどの内部欠陥の発
生が認められなくなっている。
【0036】なお、上記実施形態では、支持体を取り除
いた後の電極一体型グリーンシートを積層、圧着するよ
うにした場合について説明したが、焼成時に分解したり
燃焼したりして消失するような材料からなる支持体を用
いることにより、電極一体型グリーンシートを支持体ご
と積層、圧着した後、焼成工程で支持体を分解、燃焼さ
せるようにして製造工程を簡略化することができる場合
もある。
【0037】なお、本願発明は、上記実施形態に限定さ
れるものではなく、セラミックの種類、電極パターンの
具体的な形状や電極パターンを構成する材料の種類、あ
るいは形成すべき積層セラミック電子部品の種類などに
関し、発明の要旨の範囲内において種々の応用、変形を
加えることが可能である。
【0038】
【発明の効果】上述のように、本願発明(請求項1)
電極一体型グリーンシートの製造方法は、電極パターン
が配設されていない全面用グリーンシート上に、表面が
撥水性を有する電極パターンを形成するとともに、その
周囲に、セラミック原料を水系分散媒に分散させた水系
セラミック原料スラリーを用いてセラミックグリーンシ
ートを形成し、電極パターンの撥水性により水系セラミ
ック原料スラリーをはじかせることにより、電極パター
ンの周囲に、所定の厚みを有する段差排除用グリーンシ
ートを形成するようにしているので、電極パターンとそ
の周囲との間の段差が小さい電極一体型グリーンシート
効率よくかつ確実に製造することができる。
【0039】また、本願発明(請求項2)の電極一体型
グリーンシートの製造方法は、表面が撥水性を有する電
極パターンの周囲に、セラミック原料を水系分散媒に分
散さ せた水系セラミック原料スラリーを用いてセラミッ
クグリーンシートを形成し、電極パターンの撥水性によ
り水系セラミック原料スラリーをはじかせることによ
り、電極パターンの周囲に、所定の厚みを有する段差排
除用グリーンシートを形成して、所定の位置に電極パタ
ーンが配設された電極配設シートを形成した後、その上
面にセラミックグリーンシート(全面用グリーンシー
ト)を配設するようにしているので、電極パターンとそ
の周囲との間の段差が小さい電極一体型グリーンシート
効率よくかつ確実に製造することができる。
【0040】また、請求項3の電極一体型グリーンシー
トの製造方法のように、全面用グリーンシートを、撥水
性を有する電極パターンとなじみやすい、有機系セラミ
ック原料スラリーを用いて形成することにより、電極パ
ターンと段差排除用グリーンシートにより形成される電
極配設シートの全面にセラミックグリーンシート(全面
用グリーンシート)を確実に形成することが可能にな
り、電極一体型グリーンシートを確実に製造することが
できる。
【0041】また、本願発明(請求項4)の積層セラミ
ック電子部品の製造方法においては、請求項1〜3のい
ずれかに記載の方法により製造された電極一体型グリー
ンシートを積層・圧着して、内部に電極パターンが埋設
された積層体を形成するようにしているので、内部電極
が埋設(積層)されている積層部とその両端側の引出部
との間に大きな段差が発生することを防止して、所望の
特性を有する積層セラミック電子部品を確実に製造する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の電極一体型グリーンシートの製造方
法の一実施形態を示す図である。
【図2】本願発明の方法により製造された電極一体型グ
リーンシートを用いて製造した積層セラミック電子部品
を示す断面図である。
【図3】積層セラミック電子部品の構造を示す断面図で
ある。
【図4】従来の電極一体型グリーンシートを示す図であ
る。
【図5】従来の製造方法により製造された積層セラミッ
ク電子部品を示す断面図である。
【図6】従来の他の製造方法により製造された積層セラ
ミック電子部品を示す断面図である。
【図7】従来の電極配設シートの他の例を示す図であ
る。
【符号の説明】
1a セラミックグリーンシート(全面用グリ
ーンシート) 1b セラミックグリーンシート(段差排除用
グリーンシート) 2a 電極パターン 3 積層体 4 外部電極 5 電極一体型グリーンシート 10 支持体

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電極パターンが配設されていないセラミッ
    クグリーンシート(全面用グリーンシート)を形成する
    工程と、 前記全面用グリーンシートの上面に、表面が撥水性を有
    する電極パターンを形成した後、その周囲に、セラミッ
    ク原料を水系分散媒に分散させた水系セラミック原料ス
    ラリーを用いてセラミックグリーンシートを形成し、電
    極パターンの撥水性により水系セラミック原料スラリー
    をはじかせることにより、電極パターンの周囲に、所定
    の厚みを有するセラミックグリーンシート(段差排除用
    グリーンシート)を、前記電極パターンと重ならないよ
    うに配設する工程とを具備することを特徴とする電極一
    体型グリーンシートの製造方法。
  2. 【請求項2】表面が撥水性を有する電極パターンの周囲
    に、セラミック原料を水系分散媒に分散させた水系セラ
    ミック原料スラリーを用いてセラミックグリーンシート
    を形成し、電極パターンの撥水性により水系セラミック
    原料スラリーをはじかせることにより、電極パターンの
    周囲に、所定の厚みを有するセラミックグリーンシート
    (段差排除用グリーンシート)を、前記電極パターンと
    重ならないように形成して、所定の位置に電極パターン
    が配設されたシート(電極配設シート)を形成する工程
    と、 前記電極配設シートの上面にセラミックグリーンシート
    (全面用グリーンシート)を配設する工程とを具備する
    ことを特徴とする電極一体型グリーンシートの製造方
    法。
  3. 【請求項3】前記全面用グリーンシートを、表面が撥水
    性を有する前記電極パターンとなじみやすい、セラミッ
    ク原料を有機系分散媒に分散させた有機系セラミック原
    料スラリーを用いて形成することを特徴とする請求項
    又は2記載の電極一体型グリーンシートの製造方法。
  4. 【請求項4】セラミック中に内部電極が配設された構造
    を有する積層セラミック電子部品の製造方法において、 請求項1〜のいずれかに記載の方法により製造された
    電極一体型グリーンシートを積層・圧着して、内部に電
    極パターンが埋設された積層体を形成する工程を具備す
    ることを特徴とする積層セラミック電子部品の製造方
    法。
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