JP3286334B2 - 移動体の制御装置 - Google Patents
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- B62—LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
- B62D—MOTOR VEHICLES; TRAILERS
- B62D6/00—Arrangements for automatically controlling steering depending on driving conditions sensed and responded to, e.g. control circuits
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- G—PHYSICS
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- G05D—SYSTEMS FOR CONTROLLING OR REGULATING NON-ELECTRIC VARIABLES
- G05D1/00—Control of position, course, altitude or attitude of land, water, air or space vehicles, e.g. using automatic pilots
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-
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Description
舶、自動歩行ロボット、ロボットのアーム並びに、コン
ピュータゲームやシミュレーション装置等における仮想
的移動物等の移動体を目標経路に略沿って移動させるた
めの制御装置に関する。
移動し得る移動体としては、自動車、航空機、船舶、自
動歩行ロボット、ロボットのアーム並びに、コンピュー
タゲームやシミュレーション装置等における仮想的移動
物等、種々のものが挙げられる。そして、この種の移動
体においては、あらかじめ設定された目標経路に略沿っ
て移動体を自動的に移動させるように該移動体を制御す
るものも従来から知られている。
可能領域上に目標経路を設定し、その目標経路に略沿っ
て走行するように、自動的に操舵を行う自動走行車とし
て、本出願人が特開平2−027688号公報に開示し
たものが知られている。
載した撮像装置から得られる画像を処理することによ
り、路面上の走行可能領域を求め、その走行可能領域上
に、車両を走行させる目標経路を定めるようにしてい
る。そして、この目標経路に略沿って車両が移動するよ
うに、車輪の操舵量、すなわち舵角を制御するようにし
ている。
行われる。
標経路Mとが同図に示すような位置関係にあるとし、車
両Wを原点o、車両Wの前後方向をx軸、車両Wの車幅
方向をy軸とするx−y座標を想定する。
を行う際には、まず、車両Wの前方の目標経路M上に一
つの目標点Pを定める。
速Vで、x軸方向に所定の予見時間Tだけ移動した距離
xp (=VT)をx座標成分とする目標経路M上の点と
して定められる。
度)をγとすると、そのヨーレートγに応じて同図仮想
線で示す円弧状の走行経路Sに沿って車両Wが走行する
こととなり、この時、この走行経路Sに沿ってx軸方向
に距離xp だけ移動した点Qにおける車両Wの車幅方向
(y軸方向)の変位(点Qのy座標成分)yは、同号公
報に開示されているように、近似的に次の一般式で与え
られる。
向(y軸方向)の変位(目標点Pのy座標成分)をyp
とし、これを(1)式に代入してγについて解けば、目
標点Pに車両Wを到達させるためのヨーレートγp が次
式(2)により求められる。
の求めたヨーレートγp となるように修正すれば、車両
Wは目標点Pに向かって同図仮想線示の円弧状の走行経
路S p に沿って走行することとなる。
6の舵角をδとすると、同号公報に開示されているよう
に、舵角δとヨーレートγとの間には次の関係式が一般
に成り立つ。
リング特性に応じたスタビリティファクタである。
を(3)式に代入することにより、ヨーレートγp を生
ぜしめる舵角δが求まり、この求めた舵角δとなるよう
に車輪を操舵すれば、車両Wを目標点Pに向かって走行
させることができる。
舵角制御を所定時間毎に逐次行うことにより、車両Wを
目標経路Mに向かって走行させ、最終的には目標経路M
に沿って走行させるようにしたものである。
は、基本的には、所定の予見時間T後の車両Wの走行位
置において、車両Wの車幅方向(y軸方向)における目
標経路Mとの位置偏差のみを小さくするように舵角制御
して、車両Wを目標経路Mに沿わせるようにしたもので
あるため、目標経路Mの曲がり具合等によっては、図3
に示すように目標点Pにおける車両Wの傾斜角度θpwが
目標経路Mの傾斜角度θPMに対して大きく異なってしま
うことがある。
際の走行経路は目標経路Mの両側に大きく振動しながら
徐々に目標経路Mに収束し、従って、車両Wはその走行
方向を頻繁に変更しながら走行し、車両Wの走行経路が
目標経路Mに対して蛇行する。
路M上の目標点Pを車両Wに対して可能な限り遠方に設
定すること、すなわち、目標点Pのx座標成分xp を大
きくする(この場合、xp =VTであるから予見時間T
を長くする)ことが考えられる。
目標点Pが車両Wから遠方にある程、目標点Pに車両W
を到達させるためのヨーレートγp が小さくなり、従っ
て、目標点Pにおける車両Wの傾斜角度θpWも小さくな
るからである。
両Wに対して遠方に設定するためには、目標経路Mも車
両Wから遠方の距離まで定めておかなければならず、特
に高速においては、設定すべき目標経路Mの距離が非常
に大きくなる。
られる車両前方の画像情報を基に求められるものである
から、設定し得る目標経路Mの距離にも限界がある。
特に高速において、滑らかな走行経路で目標経路Mに追
従させて車両Wを走行させることが困難であった。
を解消し、移動体を目標経路に略沿って移動させるに際
して、移動体を滑らかな移動経路で目標経路に追従させ
て走行することができ、特に、高速における目標経路へ
の円滑な追従性を得ることができる移動体の制御装置を
提供することを目的とする。
成するために、移動体を目標経路に略沿って移動させる
べく該移動体を制御する制御装置において、前記目標経
路上に目標点を定める手段と、移動体を任意の位置から
前記目標点まで到達させるのに要する移動体の操作量を
目標点到達操作量として求める手段と、該目標点到達操
作量に基づいて前記目標点における移動体の移動方向を
求める手段と、該目標点における移動体の移動方向と該
目標点における前記目標経路とのなす角度を目標点角度
偏差として求める手段と、該目標点角度偏差に基づいて
前記目標点到達操作量を補正することにより前記移動体
の目標操作量を求める手段と、該目標操作量に基づいて
前記移動体を操作する手段とを備えたことを特徴とす
る。
前記目標経路の状態量としての該目標経路の曲率及び幅
を用い、前記目標点到達操作量から前記目標操作量への
補正量を、前記目標経路の曲率が大きい程小さく、且
つ、前記目標経路の幅が大きい程大きくすることを特徴
とする。
記移動体の状態量としての該移動体の速度を用い、前記
目標点到達操作量から前記目標操作量への補正量を、前
記移動体の速度が大きい程大きくすることを特徴とす
る。
の速度であって、前記目標点到達操作量から前記目標操
作量への補正量は、前記移動体の速度が大きい程大きく
設定されていることを特徴とする。
の目標点に到達させるための前記目標点到達操作量は、
基本的には該移動体と目標経路上の目標点との相対的位
置関係により定まるものである。そして、前記目標操作
量は、該目標点到達操作量を該移動体と目標経路との前
記目標点角度偏差に基づいて補正することにより求めら
れるので、前記移動体と目標経路との相対的位置関係に
加えて、両者の方向性を考慮して求められたものとな
る。従って、該目標操作量に基づいて該移動体を操作す
ることにより、目標経路に対する移動体の位置的な追従
性のみならず、方向的な追従性をもたせて移動体の移動
を行うことが可能となる。
基づいた前記目標点到達操作量から目標操作量への補正
量を比較的小さなものとすれば、移動体を迅速に目標経
路に向かって移動させて目標経路に対する移動体の位置
的な追従性を向上することが可能となり、該補正量を比
較的大きなものとすれば、目標経路に対する移動体の方
向的な追従性を向上することが可能となる。
らその補正により求めるに際しては、前記目標経路の曲
率や幅等の目標経路の状態量や、前記移動体の速度等の
移動体の状態量を用いて該目標操作量を求めることが好
ましい。
を用いて前記目標操作量を求めるときには、前記目標点
到達操作量から目標操作量への補正量を、前記曲率が大
きい程小さく、また、前記幅が大きい程大きくすること
が好ましい。
体を目標経路に向かって迅速に移動させ、すなわち、目
標経路に対する移動体の位置的な追従性を重視すること
が好ましく、また、目標経路の幅が大きい程、目標経路
に対する移動体の方向的な追従性を重視して、移動体を
滑らかな経路で目標経路に追従させることが好ましいと
考えられるからである。
量を求めるときには、前記目標点到達操作量から目標操
作量への補正量を、移動体の速度が大きい程大きくする
ことが好ましい。
路に対する移動体の方向的な追従性を重視して、移動体
を滑らかな経路で目標経路に追従させることが好ましい
と考えられるからである。
図12に従って説明する。
ロック構成図、図2は該自動走行車の作動を説明するた
めのフローチャート、図3乃至図6は該自動走行車の作
動を説明するための線図、図7は該自動走行車のシステ
ム構成を示すブロック線図、図8乃至図12が該自動走
行車のシミュレーション結果を示す線図である。
えば、通常の4輪自動車を基礎とするものであり、その
自動走行に係わる主要構成は、車両Wの前方の道路等の
画像情報を得る撮像部1と、この撮像部1により得られ
た画像情報を演算・処理する画像処理部2と、この画像
処理部2により処理された画像情報から走行可能な経路
を認識する走行可能経路認識部3と、その走行可能経路
上に車両Wを走行させるべき目標経路を設定する目標経
路設定部4と、後述の各種演算・制御を行う演算制御部
5と、操舵輪(本実施例では前輪)6,6を操舵する操
舵部7と、車速Vを検知する車速センサ8と、車両Wに
生じるヨーレートγを検知するヨーレートセンサ9と、
操舵輪6,6の舵角δを検知する舵角センサ10とから
成る。
り構成され、画像処理部2、走行可能経路認識部3、目
標経路設定部4及び演算制御部5はマイクロコンピュー
タ等により構成される。また、操舵部7は、例えば、通
常的なステアリング系及びこのステアリング系を駆動す
るアクチュエータにより構成される。
目標経路設定部4における画像処理手法等は公知のもの
であり(例えば本出願人による特開平2−027688
号公報を参照)、その詳細な説明は省略するが、基本的
には、撮像部1により得られた画像情報から道路線分を
抽出し、その抽出した道路線分から走行可能領域を平面
的に認識し、さらに、その走行可能領域上に、あらかじ
め定められた規則(例えば、走行可能領域の中心に目標
経路を設定する等)に従って、目標経路を設定するもの
である。
ように、車両Wを原点o、車両Wの前後方向をx軸、車
両Wの車幅方向をy軸とするx−y座標において、点列
により形成された曲線Mとして表現される。
目標経路が設定された後に、図2に示すフローチャート
に従って所定の演算・制御を行うものであり、その概要
を説明すると、所定のサイクルタイム(例えば10m
s)毎に、前記各センサ8〜10により検知された車速
V、ヨーレートγ及び舵角δを基に、車両Wを目標経路
に沿わせて走行させるための目標ヨーレートγm を求
め、さらに、この求めた目標ヨーレートγm から目標舵
角δm を求め、前記操舵輪6,6の実際の舵角δがその
目標舵角δm となるように、操舵部7を介して操舵輪
6,6の舵角制御を行うようにしている。
ついて図2を参照しつつ、図3に従って詳説する。
情報と前記撮像部1等を介して新たに得られた画像情報
(道路情報)とが初期設定時等に路面上に想定・固定さ
れたX−Y固定座標において処理されると共に、同図に
示すように目標経路Mが設定され、該目標経路Mと車両
Wとが、現在、例えば同図に示すような位置関係にある
とする。
定座標内において、車両Wを原点o、車両Wの前後方向
をx軸、車両Wの車幅方向をy軸とするx−y相対座標
を想定する。
ためには、X−Y固定座標における車両Wの現在位置、
すなわち原点oの座標成分(XW ,YW )と、X−Y固
定座標における車両Wの傾斜角度ΘW とを求めておく必
要があるが、その求め方については後述する。
座標において、前述した従来の自動走行車と同様に、目
標経路M上に目標点Pを設定する。
座標において、車両Wが現在の車速Vで、x軸方向に所
定の予見時間Tだけ移動した距離xP (=VT)をx座
標成分とする目標経路M上の点として設定される。
Pを設定するためには、X−Y固定座標において設定し
た目標経路Mをx−y相対座標における点列として表現
しておく必要があるが、これは、周知の座標変換の公式
を用いて、目標経路M上の点のX−Y固定座標における
座標成分(X,Y)をx−y相対座標における座標成分
(x,y)に変換することにより行われる。
る。
における点列として表現すれば、目標経路M上の点のう
ち、xP =VTをx座標成分とするものを探索すること
により目標点Pを設定することができる。
Wの現在の車速Vは前記車速センサ8により検知され
る。
自動走行車と同様に、車両Wを現在位置(原点o)から
目標点Pに到達させるための車両Wのヨーレートγ
p (以下、目標点到達ヨーレートγp という)を前記
(2)式により求める。
標点Pのy座標成分であり、これはX−Y固定座標にお
ける目標点PのY座標成分YP を用いると、次のように
求められる。
(xP ,yP )、X−Y座標成分を(XP ,YP )とす
れば、xP =VTであることと、前記(4)式とによ
り、
により求められる。
充分小さいものとすれば、sinΘ W ≒ΘW 、cosΘ
W ≒1であるから、
置(原点o)から目標点到達ヨーレートγp で目標点P
に向かって走行した場合、すなわち、車両Wが図3中、
仮想線で示す走行経路SP に沿って走行した場合を想定
し、この走行時の車両Wの目標点Pにおけるx−y相対
座標での傾斜角度θPWを求める。
る。
座標の原点oに位置する車両Wがヨーレートγで円弧状
の走行経路Sに沿って走行する場合を想定する。
に距離xp (=VT)だけ移動した点Qにおける車両W
のx−y相対座標での傾斜角度をθ、走行経路Sの半径
をRとすると、同図から明らかに、
あるからR=V/γであり、これを(8)式に代入して
整理すると、
れば、実際上、γT<<1と考えてよいから、sin-1
(γT)≒γTとなり、これを(9)式に代入すれば、
到達するまでの時間をtq とすれば、正確にθ=γtq
であるから、これを(10)式と比較すると、予見時間
Tを比較的小さいものとすれば、車両WがQ点に到達す
るまでの時間tq と予見時間Tとは略一致することが判
る。
ーレートγでx軸方向に距離xp (=VT)だけ移動し
た位置における車両Wの傾斜角度θを求める一般式であ
るから、車両Wが原点oから目標点到達ヨーレートγp
で目標点Pに向かって走行した場合における車両Wの目
標点Pでの傾斜角度θPWは、次式により求められる。
度θPWを求めた後には、演算制御部5は、次式により、
目標点Pにおける車両Wの傾斜角度θPWと目標経路Mの
傾斜角度θPMとの差、すなわち、目標点Pにおける車両
Wの走行方向と目標経路Mとのなす角度ΔθP (目標点
角度偏差ΔθP )を求め、
(零にする)のに必要なヨーレートの補正分ΔγP を求
める。
P =ΔγP Tであるから、これを(12)式に代入して
ΔγP について解けば、
る。
補正分ΔγP を求めるためには、あらかじめ目標経路M
の目標点Pにおけるx−y相対座標での傾斜角度θPMを
求めておく必要があるが、その求め方ついては後述す
る。
置において、車両Wを目標経路Mに沿わせるための目標
ヨーレートγm を次式により求める。
1),(13)式、並びにxp =VTを代入して、
m は、0〜1の範囲で適宜、定められる補正係数であ
り、この定め方については後述する。
のような意味を持つ。
=γP −ΔγP となり、上述のΔγ P の定義から明らか
に、車両Wをその現在位置から目標ヨーレートγm で走
行させれば、車両Wがx軸方向に距離xP だけ移動した
位置における車両Wの傾斜角度θ、換言すれば、予見時
間T後の車両Wの傾斜角度θが目標点Pにおける目標経
路Mの傾斜角度θPMと一致し、これらの間の角度偏差Δ
θP が解消することとなる。但し、この時、一般には、
車両Wは目標点Pには到達しない。
P となり、この目標ヨーレートγm で車両Wを走行させ
れば、予見時間T後に、車両Wは目標点Pに到達するこ
ととなる。換言すれば、予見時間T後の車両Wと目標点
Pとのy軸方向の位置偏差が解消されることとなる。但
し、この時、一般には、目標点Pにおける車両Wの傾斜
角度θPWと目標経路Mの傾斜角度θPMとは一致しない。
きめに設定すれば、目標経路Mに対する車両Wのy軸方
向(車幅方向)の位置追従性は低下するものの、方向追
従性を向上させることができ、逆に、補正係数Km を0
〜1の範囲で小さめに設定すれば、目標経路Mに対する
車両Wの方向追従性は低下するものの、位置追従性を向
上させることができる。また、補正係数Km を0〜1の
範囲で中程度の大きさに設定すれば、目標経路Mに対す
る車両Wの位置追従性及び方向追従性の両者をある程
度、満足させることができる。そして、(14)式にお
けるKm ΔγP で表された項は、Km =0である場合を
除き、予見時間T後における車両Wと目標経路Mとの角
度偏差ΔθP を目標点到達ヨーレートγP の場合に対し
て減少させるのに要するヨーレートの補正分を示すもの
となる。
4)式あるいは(15)式により目標ヨーレートγm を
求めるに際して、目標経路Mを設定した走行可能経路の
曲率、道幅及び車速Vに応じて補正係数Km を定め、こ
の定めた補正係数Km を用いて目標ヨーレートγm を求
めるようにしている。
ートγm を車両Wに生ぜしめるような前記操舵輪6,6
の舵角δ(以下、目標舵角δm という)を求める。
と舵角δとの間には、前記(3)式の関係があるので、
目標舵角δm は次式により求められる。
ら目標ヨーレートγm へのヨーレートの補正分(以下、
ヨーレート目標補正分という)をΔγm (=γm −
γ)、現在の舵角δから目標舵角δm への舵角の補正分
(以下、舵角目標補正分という)をΔδm (=δm −
δ)とすれば、前記(3)式から明らかに、
現在のヨーレートγ及び舵角δはそれぞれ前記ヨーレー
トセンサ9及び舵角センサ10により検知されるもので
ある。
Lは車両Wのホイールベース、Kはステアリング特性の
スタビリティファクタである。
標舵角δm 、あるいは、舵角目標補正分Δδm を前記操
舵部7(図1参照)に指示し、操舵輪6,6の舵角が目
標舵角δm となるように、操舵輪6,6を操舵部7を介
して制御する。そして、かかる演算制御を所定のサイク
ルタイムで繰り返す。
いて、X−Y固定座標における車両Wの現在位置、すな
わちx−y相対座標の原点oのX−Y座標成分(XW ,
YW )及び傾斜角度ΘW 、並びに目標点Pにおける目標
経路Mの傾斜角度θPMの求め方を図4に従って説明す
る。
が同図に示すような位置関係にあるとし、車両Wの現在
のヨーレートをγ、車速をVとする。そして、この状態
から、前述の演算制御を行うサイクルタイム内に、車両
WがQ点まで走行するものとする。
間隔とすれば、このサイクルタイム内に、車両Wのヨー
レートγ及び車速Vは変化しないとみなすことができ、
車両Wはヨーレートγで定まる半径Rの円弧状の走行経
路S上を現在位置からQ点まで走行することとなる。
Wの傾斜角度の変化量を同図示のようにΔθとすれば、
該変化量Δθは、走行経路S上における車両Wの現在位
置からQ点までの回転角度に等しく、従って、サイクル
タイムをΔtとすれば、
を基準とするx−y相対座標とX−Y固定座標とが一致
するように初期設定しておけば、X−Y固定座標におけ
る車両Wの傾斜角度ΘW は、サイクルタイムΔt毎にヨ
ーレートγを積分することにより求められる。
られる。
れば、X−Y固定座標における車速VのX座標成分及び
Y座標成分はそれぞれVcosΘW 、VsinΘW であ
るから、サイクルタイムΔt内の車両WのX軸方向の変
位量及びY軸方向の変位量をそれぞれΔXW 、ΔYW と
すれば、
停止時に車両Wを基準とするx−y相対座標とX−Y固
定座標とが一致するように初期設定しておけば、X−Y
固定座標における車両WのX座標成分XW 及びY座標成
分YW は、それぞれサイクルタイムΔt毎にVcosΘ
W 、VsinΘW を積分(累積加算)することにより求
められる。
座標成分YW は、次式により求められる。
より求めた値を用いればよい。
ば、cosΘW ≒1、sinΘW ≒ΘW であるから、
(22),(23)式は、
y相対座標での傾斜角度θPMは次のように求められる。
置に対応する前述の演算制御における目標点をP、その
1サイクル前の演算制御における目標点をP’とする
と、演算制御のサイクルタイムΔtが充分小さければ、
目標点P,P’は充分、近接していると考えられる。
方向の変位量をΔXP 、Y軸方向への変位量をΔYP 、
目標点PにおけるX−Y固定座標での目標経路Mの傾斜
角度をΘPMとすれば、近似的に次式が成り立つ。
Wの現在位置を基準とするx−y相対座標においてVT
をx座標とする目標経路M上の点として設定され、ま
た、目標点P’は、サイクルタイムΔt前の車両Wの位
置を基準とするx−y相対座標においてVTをx座標と
する目標経路M上の点として設定されるのであるが、充
分小さいサイクルタイムΔt内では、車両Wの傾斜角度
の変化は充分小さいと見なして無視することができる。
−y相対座標において、目標点P’から目標点Pへのx
軸方向の変位量をΔxp とすると、近似的に次式が成り
立つ。
における車両Wの現在の傾斜角度をΘW とすれば、
理により展開した後に、分母、分子をcosΘPMで割
り、さらに、(27)式を代入すれば、
連立方程式としてtanΘPMについて解けば、
標経路MのX−Y固定座標での傾斜角度ΘPMが求められ
る。そして、目標点Pにおける目標経路Mのx−y固定
座標での傾斜角度θPMは、傾斜角度ΘPMと車両Wの傾斜
角度ΘW との差であるから、次式により求められる。
YP が充分小さいものとすれば、tanΘPM≒ΘPM、c
osΘW ≒1、VΔt>>ΔYP sinΘW と見なすこ
とができるので、(30)式は、
Y固定座標におけるY座標成分を時間微分し、これを車
速Vで割れば求められる。
制御の手順を示したものである。
角δm を求める際に必要となる補正係数Km の定め方に
ついて図2、図5及び図6を参照して説明する。
路に対する車両Wの位置追従性及び方向追従性に影響を
及ぼす要因であり、補正係数Km の値が大きい程、位置
追従性が向上し、補正係数Km の値が小さい程、方向追
従性が向上する。
は、目標経路を設定する走行可能経路の状態や、車両W
の走行状態に応じて補正係数Km を定めることが好まし
いと考えられ、特に、車両Wの前方の走行可能経路の状
態量である曲率及び道幅、並びに、車両Wの状態量であ
る車速Vに応じて補正係数Km を定めることが好ましい
と考えられる。
程、走行可能経路は車両Wの前方で大きく曲がることと
なるので、車両Wをこの走行可能経路上に設定した目標
経路に迅速に追従させることが好ましいと考えられ、従
って、補正係数Km を小さめに設定して位置追従性を向
上させることが好ましいと考えられる。
は、走行可能経路及びこれに設定した目標経路は直線的
となるので、車両Wを迅速に目標経路に追従させるより
も、滑らかに追従させる方が好ましいと考えられ、従っ
て、補正係数Km を大きめに設定して方向追従性を向上
させることが好ましいと考えられる。
は、車両Wをこの走行可能経路上の目標経路に迅速に追
従させることが好ましいと考えられ、従って、補正係数
Km を小さめに設定して位置追従性を向上させることが
好ましいと考えられる。
速に目標経路に追従させるよりも、滑らかに追従させる
方が好ましいと考えられ、従って、補正係数Km を大き
めに設定して方向追従性を向上させることが好ましいと
考えられる。
目標経路に滑らかに追従させる方が好ましいと考えら
れ、従って、補正係数Km を大きめに設定して方向追従
性を向上させることが好ましいと考えられる。
経路の曲率及び道幅との兼ね合いで、補正係数Km を設
定することが好ましいと考えられる。
は、図2のフローチャートに示すように、まず、前述の
演算制御と並行して走行可能経路の曲率ρ及び道幅Dを
求め、この求めた曲率ρ及び道幅Dと、前記車速センサ
8により検知された車速Vとから、周知のファジー推論
手法を用いて補正係数Km を定めるようにしている。
Dは、例えば、前記走行可能領域認識部3(図1参照)
により認識された走行可能領域の画像データを基に、次
のように求められる。
固定座標上で、車両Wに対して走行可能領域(走行可能
経路)Aが認識されているとすると、道幅Dは、例え
ば、最も車両W寄りの位置において、走行可能経路Aを
規定する一対の道路線分a,aの間隔として求められ
る。
Aの中心線上で3点U1 ,U2 ,U 3 を抽出し、この3
点U1 ,U2 ,U3 を通る円弧Cの半径Rの逆数として
求められる。
は、例えば、走行可能経路Aの一対の道路線分a,aの
間隔を数カ所で求め、その平均値をとるようにしてもよ
い。
一方の道路線分a、あるいは走行可能経路A上に設定さ
れる目標経路上の3点を抽出し、この3点を通る円弧の
曲率を求めるようにしてもよい。
幅D、並びに車速Vから、ファジー推論手法を用いて補
正係数Km を定めるに際しては、あらかじめ、例えば、
図6(a)〜(d)に示すように、走行可能経路の曲率
ρ及び道幅D、車速V、並びに補正係数Km のメンバー
シップ関数を設定し、さらに、ファジールールを次の表
1に示すように定めておく。
基本的には、前述した補正係数Km と、曲率ρ、道幅D
及び車速Vとの好適な関係に適合するものとされてい
る。
ーシップ関数及びファジールールに基づいて、曲率ρ、
道幅D及び車速Vから、例えば、所謂“MAX−MIN
法”により推論演算を行い、その推論結果から、例え
ば、所謂“重心法”により補正係数Km の値を定めるよ
うにしている。
に示すように、求められた曲率ρ及び道幅D、並びに検
知された車速Vの値がそれぞれ、ρ0 ,D0 ,V0 であ
るとすると、表1のNO.11,12のファジールール
における適合度がそれぞれμ 11,μ12であり、その他の
ファジールールにおける適合度は明らかに“0”である
から、推論結果は、図6(d)の斜線示の部分として得
られる。そして、この斜線示の部分の重心Gの位置を求
めることにより、曲率ρ0 、道幅D0 及び車速V0 に応
じた具体的な補正係数Km の値“Km0”が定められる。
をラプラス変換による伝達関数を用いたブロック線図と
して図7(a)〜(c)に示した。
は、前述の演算制御における目標点PのX−Y固定座標
でのY座標成分YP を初段入力として車両Wの現在位置
のY座標成分YW を最終出力とするシステムとして自動
走行車を表現したものであり(図3参照)、図中、11
は前記(7)式(前記(6)式の近似式)により目標点
Pのx−y相対座標でのy座標成分yP を求める加減演
算部、12は目標点PのY座標成分YP を入力として前
記(32)式(前記(30)式の近似式)の微分演算に
より目標点Pにおける目標経路Mの傾斜角度ΘPMを求め
て出力する微分伝達部、13は傾斜角度ΘPMから車両W
の傾斜角度ΘW を減算して目標点Pにおける目標経路M
の傾斜角度θPMを求める加減演算部、14は傾斜角度θ
pM及び目標点Pのy座標成分yP を入力として、前記
(15)式により目標ヨーレートγm を求めて出力する
伝達部、15は目標ヨーレートγm から現在のヨーレー
トγを減算してヨーレート目標補正分Δγm (=γm −
γ)を求める加減演算部、16はヨーレート目標補正分
Δγm を入力として前記(16)式により舵角目標補正
分Δδm を求めて出力する伝達部、17は舵角目標補正
分Δδm に現在の舵角δを加算して目標舵角δm を求め
る加減演算部、18は目標舵角δm を入力として実際の
舵角δを出力するステアリング系に相当する伝達部、1
9は実際の舵角δを入力として実際のヨーレートγを出
力する全体的車両系に相当する伝達部、20は実際のヨ
ーレートγを入力として前記(19)式の積分により車
両Wの傾斜角度ΘW を求めて出力する積分伝達部、21
は傾斜角度ΘW を入力として前記(25)式(前記(2
3)式の近似式)の積分により車両Wの現在位置のY座
標成分YW を求めて出力する積分伝達部、22は傾斜角
度ΘW を入力として前記(7)式における括弧内の第2
項の値を求めて出力する伝達部、23は車両Wの現在位
置のY座標成分YW 及び伝達部22の出力を加算して前
記(7)式における括弧内の加算演算を行い、その演算
結果を前記加減演算部11に出力する加減演算部であ
る。
力特性を表現する伝達関数が対応付けられており、これ
らの伝達関数は、周知のラプラス変換法におけるラプラ
ス演算子sを用いた裏関数により表現したものである。
8,19に対応するものを除き、各伝達部12,14,
……に対応する上記の各式(32),(15),……を
裏関数により表現したものであるが、伝達部18,19
に対応する伝達関数は、以下に説明するように、ステア
リング系や車両系の機械的特性を考慮して定めたもので
ある。
部18においては、一般にステアリング系の機械的応答
遅れにより、入力舵角(目標舵角)δm に対して出力舵
角(実際の舵角)δの応答遅れを生じ、この応答遅れ
は、通常、ステアリング系に固有の時定数Td (以下、
舵角時定数Td という)により規定される指数関数的な
ものとなる。
達関数は、周知のように、ラプラス演算子sを用いて1
/(1+sTd )と表され、これが伝達部18に対応す
る伝達関数となる。
ては、一般に、その入力(実際の舵角)δに対する出力
(実際のヨーレート)γは、瞬時に前述の舵角とヨーレ
ートとの関係式(3)で定まるヨーレートとなるわけで
はなく、車両Wの慣性力等により、応答遅れを生じる。
そして、この応答遅れは、伝達部18の場合と同様に、
通常、車両系に固有の時定数Tr (以下、ヨー時定数T
r という)により規定される指数関数的なものとなる。
は、その入力δを前記(3)式によりヨーレートに変換
する伝達関数V/{L(1+KV2 )}と、そのヨーレ
ートに対する応答遅れを表現する伝達関数1/(1+s
Tr )とにより構成される。
図7(a)に示したブロック線図の一部をまとめて整理
したものであり、図中、参照符号24を付した伝達部2
4は、前記伝達部17〜19を一つにまとめて整理した
ものである。
γm を入力として実際のヨーレートγを出力とするもの
であり、その入出力特性を示す伝達関数を図中に示し
た。
は、図7(a)に示したブロック線図の全体を一つにま
とめ、前記目標点PのY座標成分YP を入力として車両
Wの現在位置のY座標成分YW を出力とする一つの伝達
部25により表現したものであり、該伝達部25の入出
力特性を示す伝達関数を図中に示した。
ンについて図8乃至図12に従って説明する。図8乃至
図12は、そのシミュレーション結果を示したものであ
る。
達関数を基に、予見時間T等の種々の条件の元で、目標
経路に対して車両Wの走行経路がどのように追従してい
くかのシミュレーションを行った。
種条件は次の通りとした。
座標(図3参照)におけるX軸に平行な直線とし、車両
WはX−Y固定座標の原点を出発点としてX軸方向に走
行を開始するものとした。
ーション毎に、一定値とした。
間T等の値は次の表2に示すように設定した。
(a)、図11(a)、図12(a)は、いずれも補正
係数Km の値を“0”としたものであり、この場合は、
前記(14)式を参照して明らかなように、目標ヨーレ
ートγm が車両Wを目標点Pに到達させるための目標点
到達ヨーレートγP と一致するので、これは従来の自動
走行車において行っていた手法と基本的には同一とな
る。
係数Km の値をKm =0とした場合に相当する従来の自
動走行車においては、迅速に目標経路Mに達するもの
の、車両Wの走行経路Sは、目標経路Mの両側に比較的
大きく振動しながら徐々に目標経路Mに収束し、目標経
路Mに対する方向追従性に欠けるものとなる。
いは図10及び図11を比較して明らかなように、特
に、予見時間Tを小さくした場合に顕著となり、さらに
は、図8及び図12を比較して明らかなように、舵角時
定数Td が大きい場合、すなわち、ステアリング系の機
械的応答遅れが大きい場合には、著しく顕著となる。ま
た、このことは、図9及び図11を比較して明らかなよ
うに、ヨー時定数Tr が大きい場合、すなわち、車両系
の実際の舵角δに対する実際のヨーレートγの応答遅れ
が大きい場合にも顕著となる。
には0<Km <1とする本実施例の自動走行車において
は、補正係数Km の値を大きくする程、車両Wが最初に
目標経路Mに達するまでの時間は多少長くなるものの、
Km の値を大きくする程、走行経路Sが滑らかに目標経
路Mに収束していく。
照して明らかなように、予見時間Tを小さくした場合、
あるいは、舵角時定数Td が大きい場合、あるいは、ヨ
ー時定数Tr が大きい場合においても、大きく損なわれ
るようなことはなく、特に、補正係数Km の値を大きく
する程、予見時間T、舵角時定数Td 及びヨー時定数T
r の大小にかかわらず、車両Wの走行経路Sが円滑に目
標経路Mに収束していく。
ては、車両Wを目標経路Mに滑らかに追従させて走行す
ることができ、従って乗り心地にも優れたものとなる。
も、車両Wを目標経路Mに滑らかに追従させることがで
きるので、前述の演算制御に際して、車速Vが比較的大
きくとも、目標点Pを車両Wから比較的近い位置に設定
することができ、このことは、本実施例のように、車両
Wの前方の画像情報を基に目標経路Mを設定し、その設
定し得る目標経路Mの距離が限られているような場合で
あっても、車両Wを高速で走行させながら、目標経路M
に滑らかに追従させて走行することができることを意味
する。さらに、このことは、車速Vが中速程度であれ
ば、目標点Pを設定するために必要な目標経路Mのデー
タ量や、これを設定するための画像情報のデータ量が少
なくても支障がないことを意味し、従って、画像情報の
処理時間の短縮化を図ることができる。
走行可能経路の曲率ρ及び道幅D、並びに、車速Vに応
じて定めるようにすれば、道路状況や、走行状態に応じ
た適切な走行を目標経路Mに沿って行うことができる。
うに、目標点Pにおける車両Wの傾斜角度θpwを求める
際に、車両Wのヨーレートが現在のヨーレートγから目
標点到達ヨーレートγP に瞬時に変わった場合を想定し
て傾斜角度θpwを求めたが、実際には、車両Wのヨーレ
ートは、このように瞬時に変更されるものではなく、目
標点到達ヨーレートγP を生ぜしめる舵角となるよう
に、操舵輪6,6の舵角δを補正することにより、ヨー
レートの変更が行われる。
レートの変更を想定した場合、前述したように、ステア
リング系や車両系の機械的特性による応答遅れを生じ
る。
角度θpw、換言すれば、予見時間T後の車両Wの傾斜角
度θpwを求めるに際しては、これらの機械的応答遅れを
考慮して求めることが好ましい。
した傾斜角度θpwは次のように求められる。
たように、ステアリング系及び車両系を併せた系におけ
る入力ヨーレート(目標ヨーレート)γm に対する出力
ヨーレート(実際のヨーレート)γの伝達特性は、同図
中に示した伝達関数を用いて、次式により与えられる。
ーレートγP で置き換え、該(33)式を時間領域の微
分方程式で表現する(表関数に変換する)と、次式を得
る。
とにより、目標点到達ヨーレートγ P を生じるように舵
角補正をした場合における、実際のヨーレートγが時間
関数として求められる。
時間関数として求められれば、予見時間T後における車
両Wの傾斜角度θPWは、ヨーレートγを0〜Tまでの時
間範囲で定積分することにより求められる。
角度θPWを求めるに際して、ステアリング系や車両系の
機械的応答遅れを考慮すれば、予見時間T後の車両Wの
傾斜角度θPWをより精度よく求めることができ、ひいて
は、実車に則した舵角制御を行うことができる。
γP を補正して目標ヨーレートγm を求めるに際して、
目標経路の状態量としての走行可能経路の曲率ρ及び道
幅D、並びに自動車の状態量としての車速Vを用いた
が、これに限らず、目標経路の状態量としての路面μや
坂道の傾斜度、自動車の状態量としての制動状態、加速
状態、クラッチの作動状態、操舵状態、変速状態、スポ
イラーの作動状態等を用いて目標点到達ヨーレートγP
を補正するようにすることも可能であることはもちろん
である。
移動体としての自動車について説明したが、これに限ら
ず、本発明は航空機や船舶、歩行ロボット、ロボットの
アーム、あるいは、コンピュータゲームやシミュレーシ
ョン装置等における仮想的移動物等の移動体において
も、本実施例と同様に、目標経路上の目標点に移動体を
到達させるための移動体の目標点到達操作量を目標点に
おける目標経路と移動体とのなす角度に基づいて補正し
て目標操作量を求めることにより、目標経路に対する移
動体の方向性を考慮して、該移動体を目標経路に追従さ
せるようにすることが可能である。
標操作量を求める際に用いる目標経路の状態量として
は、例えば航空機の空路や船舶の航路における曲率、
幅、傾斜度等が挙げられ、移動体の状態量としては、航
空機や船舶の操舵状態、フラップの作動状態等が挙げら
れる。
移動する移動体にあっては、目標操作量を求めるに際し
て、本実施例のようにヨー方向において移動体と目標経
路とのなす2次元的な角度だけでなく、ピッチング方向
等を加えた3次元的な角度に基づいて、目標操作量を求
めるようにすることも可能である。
によれば、目標経路上に設定した目標点に移動体を到達
させるための目標点到達操作量を、該目標点到達操作量
に基づく移動体の目標経路に対する目標点角度偏差に基
づいて補正することにより目標補正量を求め、その目標
操作量に基づいて移動体の操作を行うようにしたことに
よって、目標経路に対する移動体の方向追従性を向上さ
せることができ、移動体を滑らかに目標経路に向かって
移動させて該目標経路に沿って移動させることができ
る。そして、このように移動体を目標経路に滑らかに追
従させることができることにより、特に自動車や航空
機、船舶等の乗物にあっては、その乗り心地を向上する
ことができる。
た距離の位置に目標点を設定する場合にあっては、移動
体と目標点との距離を短くしても移動体を滑らかに目標
経路に追従させることができることによって、目標経路
が移動体の前方に限られた範囲で設定される場合であっ
ても、高速における目標経路への円滑な追従性を得るこ
とができる。
への補正量を、目標経路の曲率、幅等、目標経路の状態
量や、移動体の速度等、移動体の状態量を用いて設定す
ることにより、目標経路の状態や移動体の移動状態に応
じた適切な移動経路で移動体を目標経路に追従させるこ
とができる。
ャート、
図、
図、
図、
線図、
線図、
線図。
(移動体)、γ…ヨーレート、γP …目標点到達ヨーレ
ート、γm …目標ヨーレート、ΔγP …ヨーレートの補
正量、ΔθP …目標点角度偏差、ρ…走行可能経路の曲
率、D…道幅、V…車速。
Claims (3)
- 【請求項1】移動体を目標経路に略沿って移動させるべ
く該移動体を制御する制御装置において、前記目標経路
上に目標点を定める手段と、移動体を任意の位置から前
記目標点まで到達させるのに要する移動体の操作量を目
標点到達操作量として求める手段と、該目標点到達操作
量に基づいて前記目標点における移動体の移動方向を求
める手段と、該目標点における移動体の移動方向と該目
標点における前記目標経路とのなす角度を目標点角度偏
差として求める手段と、該目標点角度偏差に基づいて前
記目標点到達操作量を補正することにより前記移動体の
目標操作量を求める手段と、該目標操作量に基づいて前
記移動体を操作する手段とを備えたことを特徴とする移
動体の制御装置。 - 【請求項2】前記目標操作量を求める手段は、前記目標
点到達操作量から前記目標操作量への補正量を、前記目
標経路の曲率が大きい程小さく、且つ、前記目標経路の
幅が大きい程大きくすることを特徴とする請求項1記載
の移動体の制御装置。 - 【請求項3】前記目標操作量を求める手段は、前記目標
点到達操作量から前記目標操作量への補正量を、前記移
動体の速度が大きい程大きくすることを特徴とする請求
項1記載の移動体の制御装置。
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