JP2021105751A - 制御装置、制御方法、および、プログラム - Google Patents

制御装置、制御方法、および、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】移動体が回転運動および並進運動を行うタイミングにおいて、当該タイミングよりも前に特定された、当該移動体に関連する遅延情報に基づいて当該移動体の移動を制御することが可能な、制御装置、制御方法、および、プログラムを提案する。【解決手段】第1のタイミングに特定された、移動体に関連する遅延情報と、前記移動体が回転運動および並進運動を行う、前記第1のタイミングよりも後の第2のタイミングにおける前記移動体の目標の速度とに基づいて、前記第2のタイミングにおける前記移動体の移動を制御する制御部、を備える、制御装置。【選択図】図5

Description

本開示は、制御装置、制御方法、および、プログラムに関する。
従来、例えばオムニホイールやメカナムホイールなどの車輪を有する車両が各種開発されている。この車両は、ほぼ全方位に移動可能であり得る。
例えば、下記特許文献1には、全移動区間を複数の小区間に分割し、小区間ごとに車両の目標の移動速度を計算し、そして、小区間ごとに、計算された車両の目標の移動速度に基づいてオムニホイールの目標の回転速度を計算する全方向移動車両が記載されている。
特開2003−330542号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、全方向移動車両が回転運動および並進運動を行うタイミングにおいて、当該全方向移動車両に関連する遅延情報を当該タイミングよりも前に特定し、特定した遅延情報に基づいて制御を行うことは考慮されていなかった。
そこで、本開示では、移動体が回転運動および並進運動を行うタイミングにおいて、当該タイミングよりも前に特定された、当該移動体に関連する遅延情報に基づいて当該移動体の移動を制御することが可能な、新規かつ改良された制御装置、制御方法、および、プログラムを提案する。
本開示によれば、第1のタイミングに特定された、移動体に関連する遅延情報と、前記移動体が回転運動および並進運動を行う、前記第1のタイミングよりも後の第2のタイミングにおける前記移動体の目標の速度とに基づいて、前記第2のタイミングにおける前記移動体の移動を制御する制御部、を備える、制御装置が提供される。
また、本開示によれば、第1のタイミングに特定された、移動体に関連する遅延情報と、前記移動体が回転運動および並進運動を行う、前記第1のタイミングよりも後の第2のタイミングにおける前記移動体の目標の速度とに基づいて、プロセッサが、前記第2のタイミングにおける前記移動体の移動を制御すること、を含む、制御方法が提供される。
また、本開示によれば、コンピュータを、第1のタイミングに特定された、移動体に関連する遅延情報と、前記移動体が回転運動および並進運動を行う、前記第1のタイミングよりも後の第2のタイミングにおける前記移動体の目標の速度とに基づいて、前記第2のタイミングにおける前記移動体の移動を制御する制御部、として機能させるためのプログラムが提供される。
以上説明したように本開示によれば、移動体が回転運動および並進運動を行うタイミングにおいて、当該タイミングよりも前に特定された、当該移動体に関連する遅延情報に基づいて当該移動体の移動を制御することができる。なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
本開示の各実施形態に共通する自律移動体10の物理構成の例を示した図である。 各実施形態に係る自律移動体10が回転運動および並進運動を同時に行う例を示した図である。 既存のロボット90が回転運動および並進運動を同時に行う場面において、ロボット90の目標の速度方向とロボット90の実際の速度方向との差が生じる例を説明するための図である。 既存のロボット90が回転運動および並進運動を同時に行う場面において、ロボット90の目標の速度方向とロボット90の実際の速度方向との差が生じる例を説明するための図である。 既存のロボット90が回転運動および並進運動を同時に行う場面においてロボット90の目標軌道と実際の軌道との間にズレが生じる例を示した図である。 各実施形態に係る自律移動体10の機能構成の例を示したブロック図である。 本開示の第1の実施形態に係る処理の流れの例を示したフローチャートである。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
また、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素を、同一の符号の後に異なるアルファベットを付して区別する場合もある。例えば、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素を、必要に応じて車輪102aおよび車輪102bのように区別する。ただし、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素の各々を特に区別する必要がない場合、同一符号のみを付する。例えば、車輪102aおよび車輪102bを特に区別する必要が無い場合には、単に車輪102と称する。
また、以下に示す項目順序に従って当該「発明を実施するための形態」を説明する。
1.概要
2.第1の実施形態
3.第2の実施形態
4.変形例
<<1.概要>>
本開示は、一例として「2.第1の実施形態」および「3.第2の実施形態」において詳細に説明するように、多様な形態で実施され得る。
<1−1.物理構成>
まず、各実施形態に係る自律移動体10の物理構成について、図1を参照して説明する。自律移動体10は、本開示に係る制御装置および移動体の一例である。
各実施形態において、自律移動体10は、電気的および/または磁気的な作用を用いて自律的に移動可能な装置(機械)であり得る。自律移動体10は、例えば地面、または、空中などを自律的に移動可能なロボットであり得る。但し、各実施形態はかかる例に限定されず、自律移動体10は、電気的および/または磁気的な作用を用いて自律的に動作可能な機械(装置)あるいはその他一般的な移動体装置であればよい。例えば、自律移動体10は、他の種類のロボット(例えばヒューマノイドロボットやドローンなど)、乗り物(例えば、車両、船舶、飛行体など)、各種の産業用機械、または、玩具などであってもよい。
また、自律移動体10は、回転運動および並進運動(以下では、回転並進運動と称する場合がある)を同時に実行可能な装置(機械)であり得る。例えば、自律移動体10は、全方位移動型の移動体であり得る。回転並進運動の具体例としては、例えば図2に示したような、自律移動体10がある一点(対象物20など)を凝視しながら移動すること、自律移動体10が連続的に回転を行い、かつ、周囲の環境をセンシングしながら移動すること、または、任意の方向へ移動する他の移動体(例えば人や車など)をリアルタイムに追跡することなどが挙げられる。
図1は、各実施形態に係る自律移動体10の物理構成の一例を示した図である。図1に示したように、自律移動体10は、本体部100、複数(例えば4個など)の車輪102、および、個々の車輪102を駆動するための一以上の車輪アクチュエータ184を有し得る。
{1−1−1.車輪102}
車輪102は、例えば、オムニホイール、または、メカナムホイールである。なお、自律移動体10が有する複数の車輪102の種類は、基本的には全て同じ(例えば、オムニホイールもしくはメカナムホイール)であり得る。但し、本開示はかかる例に限定されず、当該複数の車輪102の中には、オムニホイールとメカナムホイールとが混在していてもよい。
例えば、各車輪102にメカナムホイールが用いられている場合、各車輪102の回転速度の違いによって自律移動体10は任意の方向に速度を出すことが可能である。これにより、自律移動体10は、全方位に移動可能であり得る。
{1−1−2.車輪アクチュエータ184}
個々の車輪アクチュエータ184は、少なくとも一つの車輪102に連結されているアクチュエータ(例えばモータなど)である。例えば、個々の車輪アクチュエータ184は、互いに異なる一つの車輪102に連結されている。
個々の車輪アクチュエータ184は、後述する制御部150の制御に従って、目標指令値に対応する力またはトルクを発生し得る。発生された力が、該当の車輪アクチュエータ184に対応する少なくとも一つの車輪102に伝達されることにより、当該少なくとも一つの車輪102が回転し得る。これにより、自律移動体10は、回転運動および並進運動を行い得る。ここで、目標指令値は、例えば、自律移動体10の目標の角度、目標の姿勢、目標の位置、または、目標の軌道などに関する指令値である。
{1−1−3.本体部100}
本体部100内には、例えばCPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)などの、少なくとも一つの処理回路が配置され得る。さらに、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などの、少なくとも一つのメモリが本体部100内に配置され得る。また、本体部100内には、バッテリーが配置され得る。
また、本体部100と個々の車輪アクチュエータ184との間には、当該バッテリーから電力を供給するための電源ケーブルが連結され得る。これにより、当該バッテリーから当該電源ケーブルを介して個々の車輪アクチュエータ184に対して、個々の車輪アクチュエータ184を駆動するための電力が供給され得る。
<1−2.課題の整理>
以上、各実施形態に係る自律移動体10の物理構成について説明した。ところで、全方位に移動可能になり得るというメリットから、既存のロボットではメカナムホイールがしばしば利用されている。
一般的に、メカナムホイールはその機構上、回転運動および並進運動のそれぞれを実現するために同一のモータを使用する。このため、並進速度と回転速度とが同時に指示された場合、これらの速度を目標値通りに実現することが極めて困難であり、目標値からのずれが生じてしまうという問題がある。
ここで、図3Aおよび図3Bを参照して、上記の内容についてより詳細に説明する。図3Aおよび図3Bは、既存のロボット90が回転運動および並進運動を同時に行う場面において、ロボット90の目標の速度方向とロボット90の実際の速度方向との差が生じる例を説明するための図である。図3Aに示した例では、ロボット90は、4個のメカナムホイールを有している。
一般的に、例えばアクチュエータや通信の遅延などの理由により、ロボット90は、目標方向に対する目標の速度を瞬時に出すことはできない。このため、実際に指令速度が反映される頃にはロボット90の角度が変わり得る。その結果、実際に生成したい速度ベクトルとは異なる方向の速度が生成され得る。例えば、図3Aに示した例では、ロボット90の当初の姿勢角は「30度」である。一方、実際に指令速度が反映される頃には、図3Bに示したように、ロボット90の姿勢角は「40度」に代わっており、その結果、目的の速度方向と、実際に生成される速度方向との間にズレが生じている。上記の理由により、例えば図4に示したように、ロボット90は、目標軌道に沿って移動することができず、目標軌道と実際の軌道との間にズレが生じ得る。
この問題を解決するための方法として、以下の2種類の方法が考えらえる。第1の方法として、そもそも回転と並進を同時に実行しないように運動を計画する方法が考えられる。しかしながら、この方法では、例えば図2に示したような、特定の場所を向いたまま連続的に移動する動作を実現することができない。つまり、この方法では、ロボット90が特定の場所を向いたまま滑らかに移動することはできない。
第2の方法として、目標の速度と実際の速度との誤差をフィードバックによって補正(修正)する方法が考えられる。しかしながら、この方法では、誤差が生じてから対応するので、誤差の発生自体を防ぐことができない。従って、走行安定性が低く、また、振動などの問題が生じる恐れがある。さらに、上記の誤差を小さくするためには制御理論における安定性の技術などが必要となるので設計が難しいというデメリットもある。
そこで、上記事情を一着眼点にして、各実施形態に係る自律移動体10を創作するに至った。各実施形態に係る自律移動体10は、第1のタイミングに特定された、自律移動体10に関連する遅延情報と、自律移動体10が回転並進運動を行う、当該第1のタイミングよりも後の第2のタイミングにおける自律移動体10の目標の速度とに基づいて、当該第2のタイミングにおける自律移動体10の移動を制御する。このため、自律移動体10が回転並進運動を行う際の自律移動体10の目標の速度と実際の速度との差をより小さくすることができる。以下、各実施形態の内容について順次詳細に説明する。
<<2.第1の実施形態>>
<2−1.機能構成>
まず、本開示に係る第1の実施形態について説明する。最初に、第1の実施形態に係る自律移動体10の機能構成について、図5を参照して説明する。図5は、第1の実施形態に係る自律移動体10の機能構成の一例を示したブロック図である。図5に示したように、自律移動体10は、制御部150、駆動機構180、地図DB190、および、外界センサー部192を有し得る。以下では、上記の説明と重複する内容については説明を省略する。
{2−1−1.外界センサー部192}
外界センサー部192は、自律移動体10の外界情報をセンシングするように構成されている。当該外界情報は、自律移動体10の周囲の環境に関する情報であり得る。例えば、当該外界情報は、自律移動体10の周囲の撮像画像、自律移動体10から他の各物体までの距離、自律移動体10の周囲の音、自律移動体10の周囲の地磁気、および/または、自律移動体10の周囲における無線通信用の電波状況などを含み得る。
外界センサー部192は、例えば、カメラ(イメージセンサ)、LIDAR(LIght Detection And Ranging)、デプスセンサ(例えばToF(Time of Flight)センサやステレオカメラなど)、および/または、磁気センサなどを含んで構成され得る。さらに、外界センサー部192は、例えばBluetooth(登録商標)やWi‐Fi(登録商標)などの所定の通信規格に沿った通信用の通信インターフェースなどを含んでもよい。さらに、外界センサー部192は、例えばGPS(Global Positioning System)やGLONASS(Global Navigation Satellite System)などの測位衛星から測位信号を受信する受信機を含んでもよい。
{2−1−2.地図DB190}
地図DB190は、実世界の地図情報が格納されているデータベースであり得る。地図DB190は、外界センサー部192によるセンシング結果に基づいて生成されてもよいし、または、人的作業により生成されてもよい。
{2−1−3.制御部150}
制御部150は、例えばCPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)などの処理回路を含んで構成され得る。さらに、制御部150は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などのメモリを含んで構成されてもよい。
制御部150は、自律移動体10の動作を統括的に制御し得る。例えば、制御部150は、第1のタイミングに特定された、自律移動体10に関連する遅延情報と、自律移動体10が回転並進運動を行う、当該第1のタイミングよりも後の第2のタイミングにおける自律移動体10の目標の速度とに基づいて、当該第2のタイミングにおける自律移動体10の移動を制御する。なお、具体的な内容については後述する。
また、図5に示したように、制御部150は、自己位置推定部160、および、制御計算部170を有する。
{2−1−4.自己位置推定部160}
自己位置推定部160は、外界センサー部192によるセンシング結果に基づいて、現在の自律移動体10の位置および姿勢(以下、これらを纏めて「自律移動体10の自己位置」と称する場合がある)を推定する。例えば、自己位置推定部160は、さらに、地図DB190に格納されている情報、および、後述する内界センサー部186によるセンシング結果を用いて、自律移動体10の自己位置を推定する。
一例として、自己位置推定部160は、地図DB190に格納されている情報、(外界センサー部192に含まれる)LIDARによるセンシング結果、(内界センサー部186に含まれる)IMUによるセンシング結果、および、(内界センサー部186に含まれる)車輪エンコーダによるセンシング結果を用いることにより、自律移動体10の自己位置を推定してもよい。または、自己位置推定部160は、(外界センサー部192に含まれる)ステレオカメラによるセンシング結果、(内界センサー部186に含まれる)IMUによるセンシング結果、および、(外界センサー部192に含まれる)GPSによるセンシング結果を用いることにより、自律移動体10の自己位置を推定してもよい。
(2−1−4−1.変形例)
変形例として、自己位置推定部160は、外界センサー部192の一部または全部によるセンシング結果の代わりに、自律移動体10が位置する環境内に配置されている複数のセンサ(カメラなど)による自律移動体10の位置に関するセンシング結果を用いることにより、自律移動体10の自己位置を推定してもよい。
{2−1−5.内界センサー部186}
内界センサー部186は、例えば所定の周期ごとに自律移動体10の内界情報をセンシングするように構成されている。当該内界情報は、自律移動体10の内部の状態を示す情報であり得る。例えば、当該内界情報は、自律移動体10の速度、自律移動体10の加速度、自律移動体10の相対位置、または、自律移動体10の角速度を含む。
例えば、内界センサー部186は、後述する車輪アクチュエータ184に連結されている車輪エンコーダ、IMU(Inertial Measurement Unit)、3軸加速度センサー、3軸ジャイロセンサ、および/または、エンコーダなどを含む。なお、内界センサー部186の一部または全部は、後述する駆動機構180に含まれ得る。
{2−1−6.制御計算部170}
図5に示したように、制御計算部170は、指令速度・角速度計算部172、および、制御遅延計算部174を有する。
{2−1−7.指令速度・角速度計算部172}
指令速度・角速度計算部172は、事前またはリアルタイムに特定された、自律移動体10に関連する遅延情報、自己位置推定部160による推定結果、および、前述した目標指令値に基づいて、自律移動体10を駆動するための指令速度(速度の指令値)を計算する。また、当該指令速度は、後述する駆動機構180へ送られ、そして、当該指令速度に沿って自律移動体10が移動し得る。
例えば、自律移動体10の移動中に、指令速度・角速度計算部172は、まず、与えられた目標指令値(目標運動や目標軌道など)と、自己位置推定部160により推定された自己位置とを照合する。そして、指令速度・角速度計算部172は、上記の自律移動体10に関連する遅延情報と、この照合結果とに基づいて、次のタイミングにおける指令速度を計算する。ここで、当該次のタイミングは、本開示に係る第2のタイミングの一例である。
第1の実施形態では、自律移動体10に関連する遅延情報は、自律移動体10の所定の処理に関連する遅延パラメータを含み得る。例えば、当該所定の処理に関連する遅延パラメータは、自律移動体10が当該所定の処理を行うことに基づき発生するむだ時間を含む。ここで、当該所定の処理は、例えば、各種の計算処理、および、各種の通信処理(例えば、自律移動体10内での各種の情報(例えば、各種の制御信号など)の通信処理や、外部の装置(例えば汎用PC(Personal Computer)やスマートフォンなど)と自律移動体10との通信処理など)を含む。また、第1の実施形態では、当該むだ時間δは、指令速度と実際の速度との時間差として定義され得る。
(2−1−7−1.具体例)
ここで、上記の指令速度の計算例についてより詳細に説明する。今、実際の速度(v_actual)を以下の数式(1)、また、指令速度(v_ref)を以下の数式(2)のようにそれぞれ定める。
Figure 2021105751
Figure 2021105751
この場合、実際の速度(v_actual)と指令速度(v_ref)との関係式は、一般的に、以下の数式(3)のようになり得る。なお、tは、時間を示す変数である。
Figure 2021105751
つまり、むだ時間が存在する場合、角速度ωを一定値と仮定すると、指令速度(v_ref)と実際の速度(v_actual)との間には、以下の数式(4)のように、行列Tに相当する誤差が生じ得る。なお、行列Tは、数式(5)のように定義され得る。
Figure 2021105751
Figure 2021105751
既存の技術では、当該誤差が実際に生じた後に、フィードバックにより当該誤差を補正する。一方、第1の実施形態に係る指令速度・角速度計算部172は、当該誤差をフィードフォワードを用いて予め取り除き得る。より具体的に説明すると、まず、遅延のない、目標の速度(理想的な速度)(v_ideal)を以下の数式(6)のように定めたとする。この場合、指令速度・角速度計算部172は、以下の数式(7)のように、目標の速度(v_ideal)に対して、Tの逆行列を掛けることにより、(最終的な)指令速度(v_ref)を計算し得る。
Figure 2021105751
Figure 2021105751
前述したように、指令速度と実際の速度との差は上記の数式(4)のようになり得るので、この計算例によれば、以下の数式(8)のように、実際の速度が目標の速度と同一になり得る。従って、自律移動体10が回転並進動作を行うタイミング(換言すれば、むだ時間が発生するタイミング)であっても、目標の速度通りに自律移動体10を移動させることが可能になる。
Figure 2021105751
(2−1−7−2.δの推定)
なお、上記の自律移動体10に関連する遅延情報(例えばδ)は、予め自律移動体10が有する記憶部(図示省略)に記憶されていてもよい。または、当該遅延情報は、自律移動体10の移動中に、後述する制御遅延計算部174により例えばリアルタイムに特定されてもよい。このようにδの値は、オフラインで計算されてもよいし、オンラインで計算されてもよい。
一例として、所定の条件(例えば、自律移動体10に載せられている荷物の重量が所定の閾値以上になった場合など)が満たされるまでの間は、指令速度・角速度計算部172は、記憶部に記憶されている、自律移動体10に関連する遅延情報を用いることにより、指令速度を計算してもよい。また、当該所定の条件が満たされた場合以降は、指令速度・角速度計算部172は、制御遅延計算部174により例えばリアルタイムに計算される、自律移動体10に関連する遅延情報を用いることにより、指令速度を計算してもよい。
{2−1−8.制御遅延計算部174}
制御遅延計算部174は、指令速度・角速度計算部172により計算された指令速度と、例えば、内界センサー部186によるセンシング結果などに基づいて算出された、自律移動体10の実際の速度との差に基づいて、上記の自律移動体10に関連する遅延情報を特定する。例えば、自律移動体10の移動中に、制御遅延計算部174は、まず、指令速度・角速度計算部172により直前のタイミングに計算された指令速度と、内界センサー部186によるセンシング結果に基づいて算出された、当該直前のタイミングにおける自律移動体10の実際の速度との差を算出する。そして、制御遅延計算部174は、上記の自律移動体10に関連する遅延情報を当該差に基づいて特定する。ここで、当該直前のタイミングは、本開示に係る第1のタイミングの一例であり、第1のタイミングとして他のタイミングが用いられてもよい。例えば、制御遅延計算部174は、直前のタイミングにおける上記の速度差に加えて、または代えて、過去のセンシング結果を用いて、過去のタイミングにおける上記の速度差に基づいて自律移動体10に関連する遅延情報を特定してもよい。
例えば、制御遅延計算部174は、観測された遅れ(例えば、「直前のタイミングにおける目標の速度と当該直前のタイミングにおける実際の速度との差」など)の平均を取るような直接的な方法を用いることにより、δの値を推定してもよい。または、制御遅延計算部174は、例えば、最小二乗法、または、拡張カルマンフィルタなどの既存のアルゴリズムを用いることによりδの値を推定してもよい。または、制御遅延計算部174は、当該直接的な方法と当該既存のアルゴリズムとを併用してもよい。
通常、δ(むだ時間)は、通信遅延などに起因する。このため、制御遅延計算部174は、自己位置が観測された際の時刻と、例えば車輪アクチュエータ184が指令値(例えば、指令速度)を受け取った時刻との差を一回以上求めることにより、δの値を推定してもよい。
{2−1−9.駆動機構180}
駆動機構180は、自律移動体10を駆動するための機構である。図5に示したように、駆動機構180は、トルク・電流計算部182、車輪アクチュエータ184、および、内界センサー部186を有する。
{2−1−10.トルク・電流計算部182}
トルク・電流計算部182は、指令速度・角速度計算部172により計算された指令速度と、内界センサー部186によるセンシング結果とに基づいて、当該指令速度に対応する、電流の指令値および/またはトルクの指令値を計算する。つまり、トルク・電流計算部182は、自律移動体10の(実際の)速度が、指令速度・角速度計算部172から受け取った指令速度と同一になるように、車輪アクチュエータ184を駆動する電流の指令値やトルクの指令値を計算し得る。
例えば、内界センサー部186によるセンシング結果は、トルク・電流計算部182に逐次フィードバックされ得る。そして、トルク・電流計算部182は、指令速度・角速度計算部172により逐次計算された指令速度と、内界センサー部186から逐次取得されるセンシング結果とに基づいて、当該指令速度に対応する、電流の指令値および/またはトルクの指令値を逐次計算し得る。
{2−1−11.変形例}
第1の実施形態に係る自律移動体10の構成は、前述した例に限定されない。例えば、前述したトルク・電流計算部182は、指令速度・角速度計算部172に統合(一体化)されていてもよい。この場合、指令速度・角速度計算部172が、指令速度(または、指令角速度)だけでなく、当該指令速度に対応する電流の指令値や出力トルクの指令値を自ら計算し得る。
<2−2.処理の流れ>
以上、第1の実施形態に係る自律移動体10の機能構成について説明した。次に、第1の実施形態に係る処理の流れについて、図6を参照して説明する。図6は、第1の実施形態に係る処理の流れの一例を示したフローチャートである。
図6に示したように、例えば目的地に対する移動指示が外部の装置から受信された際などに、自律移動体10は、当該目的地へ向かって移動を開始する(S101)。
その後、当該目的地に到着するまでの間(S103:No)、自律移動体10は、後述するS105〜S115の処理を繰り返す。なお、当該目的地に到着した際(S103:Yes)、当該処理は終了する。
具体的には、まず、自律移動体10の制御遅延計算部174は、直前のタイミングにおける内界センサー部186によるセンシング結果などに基づいて、当該直前のタイミングにおける自律移動体10の実際の速度を計算する(S105)。
続いて、制御遅延計算部174は、当該直前のタイミングにおける目標の速度と、S105で計算された実際の速度との差を計算する。そして、制御遅延計算部174は、上記の自律移動体10に関連する遅延情報(例えばδ)を、この差に基づいて特定する(S107)。
続いて、自己位置推定部160は、外界センサー部192によるセンシング結果、および、地図DB190に格納されている情報などに基づいて、自律移動体10の現在の自己位置(位置および姿勢)を推定する(S109)。
続いて、指令速度・角速度計算部172は、次のタイミングにおける目標指令値(例えば、自律移動体10が移動すべき目標軌道または姿勢など)と、S109で推定された自己位置とに基づいて、次のタイミングにおける目標の速度を計算する(S111)。
続いて、指令速度・角速度計算部172は、S111で計算された目標の速度と、S107で特定された遅延情報(例えばδ)とに基づいて、当該次のタイミングにおける指令速度を計算する(S113)。
続いて、トルク・電流計算部182は、S113で計算された指令速度に対応する電流の指令値またはトルクの指令値を計算する。その後、車輪アクチュエータ184は、計算された指令値に対応する力を当該次のタイミングにおいて発生させることにより、自律移動体10は移動する(S115)。
<2−3.効果>
{2−3−1.効果1}
以上説明したように、第1の実施形態に係る自律移動体10は、第1のタイミングに特定された、自律移動体10に関連する遅延情報と、自律移動体10が回転並進運動を行う、当該第1のタイミングよりも後の第2のタイミングにおける自律移動体10の目標の速度とに基づいて、当該第2のタイミングにおける自律移動体10の移動を制御する。このため、自律移動体10が回転並進運動を行う際の自律移動体10の目標の速度と実際の速度との差をより小さくすることができる。その結果、例えば振動の発生を大幅に抑制することができるなど、自律移動体10の移動の安定性が向上する。
例えば、自律移動体10は、第1のタイミングに特定された、自律移動体10の所定の処理(例えば各種の計算処理や各種の通信処理など)に関連する遅延パラメータを考慮したフィードフォワード制御を行うことにより、自律移動体10が回転並進運動を行う際に発生し得る運動誤差(具体的には、目標の速度と実際の速度との誤差)を予め大幅に小さくすることができる。これにより、自律移動体10が例えば図2に示したような回転並進運動を行う場面において、目標速度の追従誤差を生じさせないようにすることができる。従って、例えば、メカナムホイールまたはオムニホイールを用いた既存の移動体と比較して、より滑らかで、かつ、より安定的な運動(走行)を実現することができる。
{2−3−2.効果2}
通常、既存の自己位置推定技術では、誤差や振動が生じ得る。特に、暗所などで自己位置推定の精度が低くなり得る。このため、自己位置推定と、誤差を抑制するフィードバック制御とが併用されると、機体の発振が生じ得る。一方、フィードフォワード制御においては、このような発振現象は生じないので、自律移動体10を安定的に移動させることが可能となる。
<<3.第2の実施形態>>
以上、第1の実施形態について説明した。次に、本開示に係る第2の実施形態について説明する。後述するように、第2の実施形態によれば、自律移動体10が回転並進運動を行う場面において、自律移動体10の駆動(例えば車輪アクチュエータ184の駆動遅延など)に関連する遅れを考慮したフィードフォワード制御を行うことができる。
第2の実施形態では、自律移動体10に関連する遅延情報は、自律移動体10の駆動に関連する遅延パラメータを含み得る。例えば、自律移動体10の駆動に関連する遅延パラメータは、自律移動体10が有する少なくとも一つのアクチュエータ(例えば車輪アクチュエータ184など)の駆動に関連する一次遅れ系の時定数を含む。
例えば、アクチュエータモデルを以下の数式(9)のように近似したときのτが、当該時定数(遅延パラメータ)であり得る。
Figure 2021105751
なお、第2の実施形態に係る自律移動体10に含まれる各構成要素は、図5に示した第1の実施形態と同様であり得る。以下では、第1の実施形態とは異なる内容についてのみ説明することとし、同一の内容については説明を省略する。
<3−1.機能構成>
{3−1−1.指令速度・角速度計算部172}
第2の実施形態に係る指令速度・角速度計算部172は、以下の数式(10)のように、目標の速度(v_ideal)に対して、τを含む所定の行列を掛けることにより、(最終的な)指令速度(v_ref)を計算し得る。
Figure 2021105751
{3−1−2.制御遅延計算部174}
第2の実施形態に係る制御遅延計算部174は、上記の数式(9)が変形された以下の数式(11)を用いることによりτ(時定数)を計算し得る。
Figure 2021105751
例えば、所定の時刻の間隔で取得された、自律移動体10の速度v(t)のデータをV、v_ref(t−δ)のデータをV_refとすると、制御遅延計算部174は、以下の数式(12)により、τの最小二乗推定値を算出してもよい。
Figure 2021105751
または、制御遅延計算部174は、第1の実施形態で述べた方法と概略同様の方法を用いることにより、τを計算してもよい。
<3−2.効果>
以上説明したように、第2の実施形態によれば、自律移動体10の駆動(例えば車輪アクチュエータ184の駆動遅延など)に関連する一次遅れ系の時定数を考慮したフィードフォワード制御を行うことができる。このため、自律移動体10が回転並進運動を行う際に発生し得る運動誤差を大幅に抑制することができる。
一般的に、自律移動体10の質量が増加した場合(例えば自律移動体10に荷物が載せられた場合など)には、車輪アクチュエータ184(モーター)の時定数が増加する。従って、このような場合、既存の技術では、指令速度と実際の速度との差が、より大きくなってしまう。一方、第2の実施形態によれば、当該時定数を考慮したフィードフォワード制御を行うので、このような場合であっても、自律移動体10が回転並進運動を行う際に発生し得る運動誤差を大幅に抑制することができる。
<3−3.変形例>
第2の実施形態は、前述した例に限定されない。例えば、制御遅延計算部174は、第1の実施形態に係る指令速度の計算方法と、第2の実施形態に係る指令速度の計算方法との組み合わせに基づいて、(最終的な)指令速度を計算することも可能である。一例として、自律移動体10の運動のダイナミクスが、以下の数式(13)のようになると仮定する。
Figure 2021105751
この場合、指令速度・角速度計算部172は、以下の数式(14)のように、遅延パラメータδを含む変換行列と、遅延パラメータτを含む変換行列とを、目標の速度(v_ideal)に対して掛けることにより、(最終的な)指令速度(v_ref)を計算してもよい。
Figure 2021105751
<<4.変形例>>
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示はかかる例に限定されない。本開示の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
<4−1.変形例1>
例えば、各実施形態に係るフィードフォワード制御(例えば、制御計算部170による指令速度の計算処理など)と既存のフィードバック制御とは組み合わされて適用されてもよい。つまり、各実施形態に係る制御部150は、上記の第2のタイミングにおける自律移動体10の目標の速度と、当該第2のタイミングにおける自律移動体10の実際の速度のセンシング結果との差に基づいて、この差を補正するように当該第2のタイミングの後の自律移動体10の移動を制御してもよい。なお、各実施形態に係るフィードフォワード制御は、誤差を発生させないようにする方法であるのに対して、既存のフィードバック制御は、遅延によって生じた誤差を補正する方法である。このため、各実施形態に係るフィードフォワード制御と既存のフィードバック制御とは、容易に組み合わせ可能であり得る。
より具体的には、自律移動体10は、まず、自律移動体10に関連する遅延情報と、次のタイミングにおける自律移動体10の目標の速度とに基づいて指令速度を計算し、そして、当該指令速度に基づいて車輪アクチュエータ184の駆動を制御してもよい。その後、自律移動体10は、内界センサー部186によるセンシング結果に基づいて算出された当該次のタイミングにおける自律移動体10の実際の速度と、当該次のタイミングにおける上記の指令速度との差に基づいて、既存のフィードバック制御を行ってもよい。
これにより、自律移動体10が回転並進運動を行う際に発生し得る運動誤差をさらに小さくすることが可能となる。例えば、弱いフィードバック制御が用いられる場合であっても、運動誤差をさらに小さくすることができる。従って、自律移動体10の動作の安定性がさらに向上する。例えば、ノイズにより、自己位置推定部160による推定結果が振動する場合であっても、自律移動体10は、発振することなく、運動することができる。
<4−2.変形例2>
前述した各実施形態は、例えばメカナムホイールやオムニホイールを有する車両に適用される例を中心に説明したが、本開示はかかる例に限定されない。各実施形態は、回転並進運動を行うシステム全般に適用可能である。
例えば、各実施形態に係る自律移動体10は、飛行体(ドローンなど)であってもよい。この場合、例えば、撮影目標(例えば別の飛行物体など)に対してカメラを向けた姿勢のままで、当該撮影目標に当該飛行体が追従する時(例えば当該撮影目標の撮影時)などの動作時において、当該飛行体は、事前またはリアルタイムに特定された、当該飛行体に関連する遅延情報と、当該飛行体の目標の速度とに基づいて、当該飛行体の飛行を制御してもよい。
なお、当該飛行体は、3次元空間において回転するので、前述した各数式(1)〜(14)は、3次元の式に変更される必要がある。当該飛行体は、変更後の各数式により、例えば指令速度などを計算し得る。
<4−3.変形例3>
前述した各実施形態では、本開示に係る制御装置が自律移動体10である例について説明したが、本開示はかかる例に限定されない。当該制御装置は、自律移動体10とは異なる装置であってもよい。例えば、当該制御装置は、サーバ、汎用PC(Personal Computer)、タブレット型端末、ゲーム機、スマートフォンなどの携帯電話、例えばHMD(Head Mounted Display)やスマートウォッチなどのウェアラブルデバイス、車載装置(カーナビゲーション装置など)、または、別のロボット(例えばヒューマノイドロボットやドローンなど)であってもよい。
この場合、当該制御装置が、所定のネットワーク(例えば、インターネット、各種のLAN(Local Area Network)、または、電話回線網など)を介して自律移動体10の行動を制御し得る。例えば、当該制御装置は、まず、事前またはリアルタイムに特定された、自律移動体10に関連する遅延情報と、自律移動体10が回転並進運動を行う次のタイミングにおける自律移動体10の目標の速度とに基づいて、当該次のタイミングにおける自律移動体10の移動を制御してもよい。
<4−4.変形例4>
また、前述した処理の流れにおける各ステップは、必ずしも記載された順序に沿って処理されなくてもよい。例えば、各ステップは、適宜順序が変更されて処理されてもよい。また、各ステップは、時系列的に処理される代わりに、一部並列的に又は個別的に処理されてもよい。また、記載されたステップのうちの一部が省略されたり、または、別のステップがさらに追加されてもよい。
また、前述した各実施形態によれば、CPU、ROM、およびRAMなどのハードウェアを、前述した各実施形態に係る自律移動体10の各構成要素(例えば制御部150など)と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも提供可能である。また、当該コンピュータプログラムが記録された記録媒体も提供される。
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
第1のタイミングに特定された、移動体に関連する遅延情報と、前記移動体が回転運動および並進運動を行う、前記第1のタイミングよりも後の第2のタイミングにおける前記移動体の目標の速度とに基づいて、前記第2のタイミングにおける前記移動体の移動を制御する制御部、
を備える、制御装置。
(2)
前記移動体に関連する遅延情報は、前記移動体の所定の処理に関連する遅延パラメータ、および、前記移動体の駆動に関連する遅延パラメータのうちの少なくとも一つを含む、前記(1)に記載の制御装置。
(3)
前記移動体の所定の処理に関連する遅延パラメータは、前記移動体が前記所定の処理を行うことに基づき発生するむだ時間を含み、
前記移動体の駆動に関連する遅延パラメータは、前記移動体が有する少なくとも一つのアクチュエータの駆動に関連する時定数を含む、前記(2)に記載の制御装置。
(4)
前記移動体に関連する遅延情報は、前記移動体が前記所定の処理を行うことに基づき発生するむだ時間を少なくとも含む、前記(3)に記載の制御装置。
(5)
前記移動体に関連する遅延情報は、前記移動体が有する少なくとも一つのアクチュエータの駆動に関連する時定数を少なくとも含む、前記(3)または(4)に記載の制御装置。
(6)
前記少なくとも一つのアクチュエータの駆動に関連する時定数は、前記少なくとも一つのアクチュエータの駆動に関連する一次遅れ系の時定数である、前記(5)に記載の制御装置。
(7)
さらに、前記制御部は、前記第2のタイミングにおける前記移動体の目標の速度と、前記第2のタイミングにおける前記移動体の実際の速度のセンシング結果との差に基づいて、当該差を補正するように前記第2のタイミングの後の前記移動体の移動を制御する、前記(3)〜(6)のいずれか一項に記載の制御装置。
(8)
前記制御部は、前記第1のタイミングにおける前記移動体の目標の速度と、前記第1のタイミングにおける前記移動体の実際の速度のセンシング結果とに基づいて、前記移動体に関連する遅延情報を特定し、かつ、
特定した前記移動体に関連する遅延情報と、前記第2のタイミングにおける前記移動体の目標の速度とに基づいて、前記第2のタイミングにおける前記移動体の移動を制御する、前記(3)〜(7)のいずれか一項に記載の制御装置。
(9)
前記第1のタイミングに特定された前記移動体に関連する遅延情報を記憶する記憶部をさらに備え、
前記制御部は、前記記憶部に記憶されている前記移動体に関連する遅延情報と、前記第2のタイミングにおける前記移動体の目標の速度とに基づいて、前記第2のタイミングにおける前記移動体の移動を制御する、前記(3)〜(7)のいずれか一項に記載の制御装置。
(10)
さらに、前記制御部は、特定した前記移動体に関連する遅延情報と、前記第2のタイミングにおける前記移動体の目標の速度とに基づいて、前記第2のタイミングにおける前記移動体の指令速度を計算し、かつ、
計算した前記第2のタイミングにおける前記移動体の指令速度に基づいて、前記第2のタイミングにおける前記移動体の移動を制御する、前記(8)または(9)に記載の制御装置。
(11)
前記移動体に関連する遅延情報は、前記移動体が前記所定の処理を行うことに基づき発生するむだ時間、および、前記移動体が有する少なくとも一つのアクチュエータの駆動に関連する時定数を含む、前記(10)に記載の制御装置。
(12)
前記移動体は、全方位移動型の移動体である、前記(10)または(11)に記載の制御装置。
(13)
前記移動体は、複数のメカナムホイールまたは複数のオムニホイールを有し、
前記制御部は、前記複数のメカナムホイールまたは前記複数のオムニホイールに連結されている一以上のアクチュエータの各々を制御することにより前記移動体の移動を制御する、前記(10)〜(12)のいずれか一項に記載の制御装置。
(14)
前記制御装置は、前記移動体である、前記(10)〜(13)のいずれか一項に記載の制御装置。
(15)
第1のタイミングに特定された、移動体に関連する遅延情報と、前記移動体が回転運動および並進運動を行う、前記第1のタイミングよりも後の第2のタイミングにおける前記移動体の目標の速度とに基づいて、プロセッサが、前記第2のタイミングにおける前記移動体の移動を制御すること、
を含む、制御方法。
(16)
コンピュータを、
第1のタイミングに特定された、移動体に関連する遅延情報と、前記移動体が回転運動および並進運動を行う、前記第1のタイミングよりも後の第2のタイミングにおける前記移動体の目標の速度とに基づいて、前記第2のタイミングにおける前記移動体の移動を制御する制御部、
として機能させるためのプログラム。
10 自律移動体
20 対象物
90 既存のロボット
100 本体部
102 車輪
150 制御部
160 自己位置推定部
170 制御計算部
172 指令速度・角速度計算部
174 制御遅延計算部
180 駆動機構
182 トルク・電流計算部
184 車輪アクチュエータ
186 内界センサー部
190 地図DB
192 外界センサー部

Claims (16)

  1. 第1のタイミングに特定された、移動体に関連する遅延情報と、前記移動体が回転運動および並進運動を行う、前記第1のタイミングよりも後の第2のタイミングにおける前記移動体の目標の速度とに基づいて、前記第2のタイミングにおける前記移動体の移動を制御する制御部、
    を備える、制御装置。
  2. 前記移動体に関連する遅延情報は、前記移動体の所定の処理に関連する遅延パラメータ、および、前記移動体の駆動に関連する遅延パラメータのうちの少なくとも一つを含む、請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記移動体の所定の処理に関連する遅延パラメータは、前記移動体が前記所定の処理を行うことに基づき発生するむだ時間を含み、
    前記移動体の駆動に関連する遅延パラメータは、前記移動体が有する少なくとも一つのアクチュエータの駆動に関連する時定数を含む、請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記移動体に関連する遅延情報は、前記移動体が前記所定の処理を行うことに基づき発生するむだ時間を少なくとも含む、請求項3に記載の制御装置。
  5. 前記移動体に関連する遅延情報は、前記移動体が有する少なくとも一つのアクチュエータの駆動に関連する時定数を少なくとも含む、請求項3に記載の制御装置。
  6. 前記少なくとも一つのアクチュエータの駆動に関連する時定数は、前記少なくとも一つのアクチュエータの駆動に関連する一次遅れ系の時定数である、請求項5に記載の制御装置。
  7. さらに、前記制御部は、前記第2のタイミングにおける前記移動体の目標の速度と、前記第2のタイミングにおける前記移動体の実際の速度のセンシング結果との差に基づいて、当該差を補正するように前記第2のタイミングの後の前記移動体の移動を制御する、請求項3に記載の制御装置。
  8. 前記制御部は、前記第1のタイミングにおける前記移動体の目標の速度と、前記第1のタイミングにおける前記移動体の実際の速度のセンシング結果とに基づいて、前記移動体に関連する遅延情報を特定し、かつ、
    特定した前記移動体に関連する遅延情報と、前記第2のタイミングにおける前記移動体の目標の速度とに基づいて、前記第2のタイミングにおける前記移動体の移動を制御する、請求項3に記載の制御装置。
  9. 前記第1のタイミングに特定された前記移動体に関連する遅延情報を記憶する記憶部をさらに備え、
    前記制御部は、前記記憶部に記憶されている前記移動体に関連する遅延情報と、前記第2のタイミングにおける前記移動体の目標の速度とに基づいて、前記第2のタイミングにおける前記移動体の移動を制御する、請求項3に記載の制御装置。
  10. さらに、前記制御部は、特定した前記移動体に関連する遅延情報と、前記第2のタイミングにおける前記移動体の目標の速度とに基づいて、前記第2のタイミングにおける前記移動体の指令速度を計算し、かつ、
    計算した前記第2のタイミングにおける前記移動体の指令速度に基づいて、前記第2のタイミングにおける前記移動体の移動を制御する、請求項8に記載の制御装置。
  11. 前記移動体に関連する遅延情報は、前記移動体が前記所定の処理を行うことに基づき発生するむだ時間、および、前記移動体が有する少なくとも一つのアクチュエータの駆動に関連する時定数を含む、請求項10に記載の制御装置。
  12. 前記移動体は、全方位移動型の移動体である、請求項10に記載の制御装置。
  13. 前記移動体は、複数のメカナムホイールまたは複数のオムニホイールを有し、
    前記制御部は、前記複数のメカナムホイールまたは前記複数のオムニホイールに連結されている一以上のアクチュエータの各々を制御することにより前記移動体の移動を制御する、請求項10に記載の制御装置。
  14. 前記制御装置は、前記移動体である、請求項10に記載の制御装置。
  15. 第1のタイミングに特定された、移動体に関連する遅延情報と、前記移動体が回転運動および並進運動を行う、前記第1のタイミングよりも後の第2のタイミングにおける前記移動体の目標の速度とに基づいて、プロセッサが、前記第2のタイミングにおける前記移動体の移動を制御すること、
    を含む、制御方法。
  16. コンピュータを、
    第1のタイミングに特定された、移動体に関連する遅延情報と、前記移動体が回転運動および並進運動を行う、前記第1のタイミングよりも後の第2のタイミングにおける前記移動体の目標の速度とに基づいて、前記第2のタイミングにおける前記移動体の移動を制御する制御部、
    として機能させるためのプログラム。
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