JP3276182B2 - 表面反射鏡 - Google Patents

表面反射鏡

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秀雄 藤井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザプリンタおよび
バーコードリーダ等に用いられるポリゴンミラーに適し
た表面反射鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザプリンタや、バーコードリーダ等
に用いられるポリゴンミラーとしては、今日、比較的耐
久性に優れかつ高反射率のアルミニウムを鏡面とする表
面反射鏡が多用されている。また、このような用途で
は、表面反射鏡の鏡面から高反射率で光を反射させるた
めにs偏光の光を発生させる光源を用いることが一般的
である。ところが、このs偏光の光は、鏡面への入射角
度が変化すると、それに応じて反射率が変化する傾向が
ある。例えば、アルミニウムを鏡面の材料として用いた
場合、図9に示すように、入射角度0°、30°および
60°の光を入射させると、その反射率は、図中曲線
a、曲線bおよび、曲線cの各々で示すように変化し、
何れの波長においても、各入射角度の光の反射率が一致
することはない。
【0003】このような反射率の変化を防止するため
に、従来では、物理的膜厚をdf、屈折率をnf、使用
する光の波長をλとした場合に、式df=λ/4×nf
を各々満たす高屈折率誘電体層と、低屈折率誘電体層と
を交互に積層してなる反射増加膜を鏡面上に形成してい
た。さらに具体的には、使用する光の波長が780nm
の時アルミニウムからなる鏡面上に、低屈折率誘電体層
として物理的膜厚141nmのフッ化マグネシウム(n
f=1.380)を用い、かつ高屈折率誘電体層とし
て、物理的膜厚86nmの酸化チタン(nf=2.25
8)を用い、これらを交互に積層することによって4層
反射増加膜を形成した場合、得られた表面反射鏡は、図
10に示されるような反射特性を示す。図示されるよう
に、この表面反射鏡では、入射角度0°、30°および
60°の光を入射させると、その反射率は、図中曲線
a、曲線b、曲線cの各々で示すように変化し、使用光
の波長が700nmを越えるあたりから、各入射角度の
光の反射率が、図9に示される例と比較してかなり接近
する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の表面反射鏡では、鏡面上に2種以上の材料を
交互に積層して反射増加膜を形成しなければならないた
め、表面反射鏡の製造工程が煩雑となり、その作成に長
時間を要するという問題があった。また、近年では、表
面反射鏡の基板として、アクリル、ポリカーボネート、
アモルファスポリオレフィン等の樹脂基板が用いられて
きている。ところが、これら樹脂基板上にアルミニウム
からなる反射層を形成してその表面を鏡面とし、さらに
この鏡面上に上記のような多層の反射増加膜を形成する
と、層形成に時間がかかるために、各層材料の蒸発源か
らの輻射熱によって基板が加熱される時間が長くなって
しまう。
【0005】その結果、従来の表面反射鏡では、樹脂基
板と、反射層あるいは反射増加膜との熱膨張率差の影響
によって残留応力が発生し、反射増加膜にクラックが発
生し易くなり、反射鏡の歩止り、あるいは耐久性が低下
するという問題があった。本発明は、上述した従来技術
に伴う問題点を解決するためになされたものであり、製
造に要する時間が短く、反射する光の入射角度による反
射率の変化が少なく、さらに耐久性に優れた製品を歩止
り良く製造できる表面反射鏡を提供することを目的とし
ている。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明に係る表面反射鏡は、アルミニウムからな
る鏡面上に、透明誘電体層を形成した表面反射鏡におい
て、前記透明誘電体層は、光の波長が780nmである
とき屈折率nfが1.820以上であり、かつ使用する
光の波長をλとした場合に、式df={λ/(4.14
24×nf−2.6186)}−11.0926から求
められる値dfの±5%の物理的膜厚を有することを特
徴としている。
【0007】本発明に係る表面反射鏡によれば、アルミ
ニウムからなる鏡面に積層される膜が、式df={λ/
(4.1424×nf−2.6186)}−11.09
26を満たす値dfの±5%の物理学的膜厚を有する透
明誘電体層1層で形成されているため、表面反射鏡の作
成時間を短縮できる。したがって、表面反射鏡の基板と
して樹脂を用いた場合でも、誘電体層からの輻射熱によ
って基板が加熱される時間が短く、樹脂基板と、透明誘
電体層との熱膨張率差の影響が小さいため、透明誘電体
層にクラックが発生し難くなる。
【0008】また、本発明に係る表面反射鏡は、s偏光
の光の入射角度を変化させても、各入射角度毎の反射率
の変化が小さいので、レーザプリンタやバーコードリー
ダ等に用いられるポリゴンミラーに好適となる。本発明
に係る表面反射鏡では、少なくとも鏡面がアルミニウム
で構成されていればよく、アルミニウム板に形成した鏡
面に透明誘電体層を形成してもよく、或は、適当な材料
からなる基板上にアルミニウム層を形成してその表面を
鏡面とし、この鏡面上に透明誘電体層を形成してもよ
い。
【0009】本発明に係る表面反射鏡では、鏡面を構成
するアルミニウム層が形成される基板は、アクリル、ポ
リカーボネート、アモルファスポリオレフィン等の樹脂
基板であっても、ガラス等の無機材料基板であってもよ
い。また、透明誘電体層としては、酸化イットリウム
(nf=1.820)、酸化ハフニウム(nf=2.0
00)、酸化ジルコニウム(nf=2.100)、酸化
タンタル(nf=2.160)および酸化チタン(nf
=2.258)等を挙げることができ、これら材料は、
単独で用いても、2種以上が混合されていてもよい。な
お、括弧内の屈折率nfは、使用する光の波長が780
nmの場合の値を示した。
【0010】
【実施例1〜8】真空蒸着法により、アモルファスポリ
オレフィンからなる基板上に、不透明となるまでアルミ
ニウムを蒸着して物理的膜厚がほぼ100nmのアルミ
ニウム反射層を形成し、このアルミニウム反射層の表面
(鏡面)に表1に示される材料からなる透明誘電体層を
形成した。また、表1には誘電体層の屈折率および物理
的膜厚を併記した。物理学的膜厚は、入射させるs偏光
のレーザ光の波長を780nmとした場合に、式df=
{λ/(4.1424×nf−2.6186)}−1
1.0926を満たすように決定されている。
【0011】次いで、このようにして得られた表面反射
鏡に、各々入射角度0°、30°および60°を有する
s偏光の光に付き、その反射率を測定した。得られた結
果を図1〜8に示した。図1〜8中、曲線a(入射角0
°)、曲線b(入射角30°)、曲線c(入射角60
°)で示すように、使用光の波長780nm近傍におい
て、各入射角度の光の反射率がほぼ完全に一致してい
る。なお、本発明で示される関係式df={λ/(4.
1424×nf−2.6186)}−11.0926で
は、使用波長λ=350〜950nm、透明誘電体層の
屈折率nf=1.35〜2.35の範囲において、入射
角度変化に供なう反射率の変化が小さい透明誘電体膜厚
を求めるのに有効であることが、計算によって確認でき
た。
【0012】
【表1】
【0013】
【発明の効果】本発明に係る表面反射鏡によれば、アル
ミニウムからなる鏡面上に、光の波長が780nmであ
るとき屈折率nfが1.820以上であり、かつ使用す
る光の波長をλとした場合に、式df={λ/(4.1
424×nf−2.6186)}−11.0926から
求められる値dfの±5%の物理的膜厚を有する透明誘
電体層を形成しており、透明誘電体層を1層形成するだ
けで製造できるため、誘電体層形成時に誘電体層からの
輻射熱によって基板が加熱される時間を短くでき、した
がって、表面反射鏡の基板として樹脂を用いた場合にお
ける樹脂基板と、透明誘電体層との熱膨張率差の影響に
よって発生する透明誘電体層のクラックを減少させ、製
品の歩止りおよび耐久性を向上させることができる他、
s偏光の光の入射角度を変化させても、各入射角度の反
射率の変化が小さく、レーザプリンタやバーコードリー
ダ等に用いられるポリゴンミラーに最適な表面反射鏡を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る表面反射鏡の反射特性
を示すグラフである。
【図2】本発明の実施例2に係る表面反射鏡の反射特性
を示すグラフである。
【図3】本発明の実施例3に係る表面反射鏡の反射特性
を示すグラフである。
【図4】本発明の実施例4に係る表面反射鏡の反射特性
を示すグラフである。
【図5】本発明の実施例5に係る表面反射鏡の反射特性
を示すグラフである。
【図6】本発明の実施例6に係る表面反射鏡の反射特性
を示すグラフである。
【図7】本発明の実施例7に係る表面反射鏡の反射特性
を示すグラフである。
【図8】本発明の実施例8に係る表面反射鏡の反射特性
を示すグラフである。
【図9】従来の表面反射鏡の反射特性を示すグラフであ
る。
【図10】従来の表面反射鏡の反射特性を示すグラフで
ある。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウムからなる鏡面上に、透明誘
    電体層を形成した表面反射鏡において、 前記透明誘電体層は、光の波長が780nmであるとき
    屈折率nfが1.820以上であり、かつ使用する光の
    波長をλとした場合に、式df={λ/(4.1424
    ×nf−2.6186)}−11.0926から求めら
    れる値dfの±5%の物理的膜厚を有することを特徴と
    する表面反射鏡。
  2. 【請求項2】 前記透明誘電体層が、酸化イットリウ
    ム、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、酸化タンタル
    および酸化チタンからなる群から選択される少なくとも
    1種で構成されることを特徴とする請求項1記載の表面
    反射鏡。
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