JP3266851B2 - 内燃機関の冷却制御装置 - Google Patents

内燃機関の冷却制御装置

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JP3266851B2
JP3266851B2 JP10580198A JP10580198A JP3266851B2 JP 3266851 B2 JP3266851 B2 JP 3266851B2 JP 10580198 A JP10580198 A JP 10580198A JP 10580198 A JP10580198 A JP 10580198A JP 3266851 B2 JP3266851 B2 JP 3266851B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車用エ
ンジン等の内燃機関を冷却するための冷却制御装置に関
し、特に内燃機関内に循環させる冷却媒体の流量を、加
熱用ヒータが具備されたサーモエレメントにより駆動さ
れるバタフライバルブによって制御することで、温度制
御の応答性並びに制御精度を改善することができるよう
にした冷却制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等に使用される内燃機関(以下エ
ンジンと称する)においては、これを冷却するために一
般にラジエータを用いる水冷式の冷却装置が使用されて
いる。この種の冷却装置においては、冷却水の温度を制
御するために冷却水の温度変化に感応する熱膨張体とし
てワックスを用いたサーモスタットが用いられており、
これによりラジエータ側への冷却水の循環量を制御する
ように構成されている。
【0003】図11は、サーモスタットを用いたエンジ
ンの冷却水路の構成を示したものであり、符号1はシリ
ンダブロック1aおよびシリンダヘッド1bより構成さ
れたエンジンであり、このエンジン1のシリンダブロッ
ク1aおよびシリンダヘッド1b内には矢印cで示した
流体通路が形成されている。また符号2は熱交換器、す
なわちラジエータを示し、このラジエータ2には周知の
とおり流体通路2cが形成されており、ラジエータ2の
冷却水流入口2aおよび冷却水流出口2bは、前記エン
ジン1との間で冷却水を循環させる冷却水路3に接続さ
れている。
【0004】冷却水路3は、エンジン1の上部に設けら
れた冷却水の流出口1dからラジエータ2の上部に設け
られた冷却水の流入口2aまで連通する流出側冷却水路
3aと、ラジエータ2の下部に設けられた冷却水の流出
口2bからエンジン1の下部に設けられた冷却水の流入
口1eまで連通する流入側冷却水路3bと、両冷却水路
3a,3bの途中部位を接続するバイパス水路3cより
構成されている。また、冷却水路3における流出側冷却
水路3aとバイパス水路3cの分岐部には、サーモスタ
ット4が配置されている。このサーモスタット4は、冷
却水温の変化により膨張、収縮する熱膨張体(例えばワ
ックス)を内蔵していて、冷却水温が高いとき(例えば
80℃以上の場合)には、前記熱膨張体の膨張によって
ポペット弁を開き、エンジン1の流出口1dから流出す
る冷却水を流出側冷却水路3aを通してラジエータ2に
流入できるようにし、ラジエータ2で放熱されて低い温
度となった冷却水が流出口2bから流出して流入側冷却
水路3bを通り、エンジン1の流入口1eからエンジン
1内に流れ込むように構成されている。
【0005】また、冷却水温が低いときには熱膨張体の
収縮によってサーモスタット4のポペット弁は閉じら
れ、エンジン1の流出口1dから流出した冷却水は、バ
イパス水路3cを通してエンジン1の流入口1eよりエ
ンジン1内の冷却通路cに流れ込むようにされている。
なお、図11において符号5はエンジン1の流入口1e
部分に配置されたウォーターポンプであり、エンジン1
の図示しないクランクシャフトの回転により回転軸が回
転されて冷却水を強制的に循環させるものである。ま
た、符号6はラジエータ2に強制的に冷却風を取り入れ
るためのファンユニットであり、冷却ファン6aと、こ
れを回転駆動するファンモータ6bより構成されてい
る。
【0006】前記したようなサーモスタットによる開弁
および閉弁作用は冷却水の温度により決定されるもので
あり、しかもワックス等の熱膨張体による膨張、収縮作
用によるものであるため、開弁時の温度および閉弁時の
温度が一定ではない。すなわちワックス等の熱膨張体は
冷却水の温度変化を受けてから弁が動作するまでにしば
らくの時間を要するものであり、特に温度上昇時に比較
して温度下降時の応答性が悪く、いわゆるヒステリシス
特性を有している。このために、冷却水の温度が常に上
下するハンチング現象が発生するという技術的課題を有
している。
【0007】そこで、ワックス等の熱膨張体による開弁
および閉弁作用を利用せず、電気的に冷却水の流量を制
御するようにしたものも提案されている。これは、例え
ばステッピングモータによりバタフライバルブの回転角
を制御するものである。この場合、図11におけるサー
モスタット4が除かれ、サーモスタット4の代りに例え
ばバタフライバルブを備えたバルブユニット7が図11
に破線で示すように流出側冷却水路3aに配置される。
そして、エンジンより検出される各種の運転パラメータ
を取り込む制御ユニット(ECU)からの制御信号に応
じて、バタフライバルブを回動させるステッピングモー
タ(図示せず)を駆動し、ラジエータ側への冷却水の流
量を制御するように構成されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記したよ
うなECUからの制御信号を受けて、ステッピングモー
タによりバルブユニット7を制御する構成においては、
図には示されていないものの、バタフライバルブを回転
駆動するステッピングモータはもとより、弁の開閉度合
いを検出する開度センサなども必須となる場合がある。
そして、この開度センサの情報をECUに帰還させてス
テッピングモータを駆動するなどの複雑な制御構成を採
用せざるを得ず、このために価格的にも高価なものとな
る。
【0009】本発明は、このような技術的課題を解決す
るために成されたものであり、ワックス等の熱膨張体を
封入したサーモエレメントによりバタフライ弁の開弁度
合いを制御すると共に、さらにサーモエレメントをヒー
タによって強制的に熱応動させるように構成したことを
特徴とするものである。これにより、低コストで冷却水
の温度制御の応答性並びに制御精度を改善することがで
きる冷却制御装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記した課題を解決する
ためになされた本発明にかかる内燃機関の冷却制御装置
は、内燃機関内に形成された流体通路と熱交換器に形成
された流体通路との間で冷却媒体の循環路を形成し、前
記循環路中に冷却媒体を循環させることによって内燃機
関において発生する熱を前記熱交換器によって放熱させ
るように構成した内燃機関の冷却制御装置であって、前
記内燃機関と熱交換器間の循環路における冷却媒体の流
量をその開弁度合いに応じて制御するバタフライバルブ
と、前記バタフライバルブの開弁度合いを温度変化に感
応して制御すると共に、加熱用のヒータが具備されたサ
ーモエレメントと、少なくとも前記冷却媒体の温度情報
に基づいて、前記サーモエレメントに具備されたヒータ
に供給する加熱用の電力量を制御するための制御信号を
発生する制御ユニットより構成される。
【0011】この場合、好ましくは前記制御ユニット
は、さらに熱交換器を強制冷却するためのファンモータ
の駆動を制御するための制御信号を発生するように構成
される。そして前記制御ユニットには、内燃機関の回転
数、エンジン負荷情報がさらに加えられるように構成さ
れ、サーモエレメントに具備された前記ヒータに供給す
る加熱用電力量の制御および/またはファンモータの駆
動制御を実行するように構成される。
【0012】また好ましい実施の形態においては、サー
モエレメントに具備された前記ヒータに供給する加熱用
電力量の制御信号およびファンモータの駆動制御信号
は、PWM信号によりなされ、PWM信号のデューティ
値を変更することで供給電力量を制御するように構成さ
れる。
【0013】一方、前記サーモエレメントは冷却媒体と
熱接触できるように配置され、前記冷却媒体の温度と前
記制御ユニットにより供給される電力に応じた加熱用ヒ
ータの発熱とに感応して前記バタフライバルブの開弁度
合いを制御するように構成される。または、前記サーモ
エレメントが冷却媒体に対して熱的に絶縁されるように
配置され、前記制御ユニットにより供給される電力に応
じた加熱用ヒータの発熱に感応して前記バタフライバル
ブの開弁度合いを制御するように構成する場合もある。
【0014】そして好ましくは、前記サーモエレメント
には、冷却媒体の温度および/または加熱用ヒータの発
熱に感応するワックスを封入したワックスエレメント
と、このワックスエレメント内のワックスの膨張作用に
伴いワックスエレメントより突出するピストン部材と、
このピストン部材の突出に伴い支持軸に対して回転運動
を行うカム部材とが具備され、前記カム部材の回転運動
に伴って前記バタフライバルブの開度を変更できるよう
に構成される。
【0015】以上のように構成された冷却制御装置によ
ると、内燃機関と熱交換器間の循環路における冷却媒体
の流量がバタフライバルブの開弁度合いによって調節さ
れ、冷却媒体は最適な温度に調整制御される。そして前
記バタフライバルブは加熱用のヒータが具備されたサー
モエレメントにより開弁状態が調節されるようになされ
るため、内燃機関の運転状態に応じて前記加熱用ヒータ
へ供給する電力量を調整することで、バタフライバルブ
の開度を制御することが可能である。しかも、前記バタ
フライバルブは周知のとおり、支持軸を中心として回動
させることで流量を調整することが可能であり、また冷
却媒体の圧力に殆ど影響を受けずに開閉することができ
る。したがって、冷却媒体の流量の調整に要する回動ト
ルクはきわめて小さなもので済むという特質を有してい
る。
【0016】よって、熱膨張体としてワックスを用い、
ポペット弁の開閉を制御する従来の冷却制御装置に比較
して遥かに小さな駆動力で、弁を開閉制御することが可
能となり、機械的なストレスを受ける要素も少なく、寿
命および信頼性を向上させることができ、また小型化を
図ることもできる。また、ステッピングモータによって
バタフライバルブの開度を制御する従来の冷却装置に比
較しても、その構成を簡素化することが可能となり、装
置全体のコストを低減することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる内燃機関の
冷却制御装置について、図に示した実施の形態に基づい
て説明する。図1は自動車用エンジンの冷却制御装置に
適用した全体構成を示したものである。なお図1におい
て、図11に示した従来の構成に相当する部分はそれぞ
れ同一符号で示しており、したがって個々の構成および
作用の説明は適宜省略する。図1に示すように、内燃機
関としてのエンジン1の上部に設けられた冷却水の流出
口1dと、熱交換器としてのラジエータ2の上部に設け
られた冷却水の流入口2aとの間に配置された流出側冷
却水路3aには、流量制御ユニット11が介在されてい
る。これにより、流量制御ユニット11を含んだ形で冷
却媒体、すなわち冷却水の循環路12が形成されてい
る。
【0018】また、前記エンジン1における冷却水の流
出口1dには、例えばサーミスタ等の温度センサ13が
配置されている。この温度センサ13による検出値は、
変換器14によって制御ユニット(以下ECUと称す
る)15が認識可能なデータに変換され、エンジン全体
の運転状態を制御する前記ECU15に供給されるよう
に構成されている。また、図1に示す実施の形態におい
ては、エンジン1のスロットルバルブ16の開度を検出
するスロットル開度センサ17からの開度情報もECU
15に供給されるように構成されている。さらに、図示
していないが前記ECU15には、他にエンジンの回転
数N、吸入空気の負圧Pなどの情報も供給されるように
構成されている。
【0019】一方、ECU15からは後述するPTC駆
動回路18に対してPTCヒータ加熱制御用のPWM信
号が供給されるように構成されており、またECU15
からは後述するファンモータ駆動回路19に対して、フ
ァンモータ駆動制御用のPWM信号が供給されるように
も構成されている。このPTC駆動回路18並びにファ
ンモータ駆動回路19は、バッテリー20から供給され
る電流をそれぞれPWM信号によって制御し、流量制御
ユニット11に具備された後述するPTCヒータ、並び
にファンモータに対して制御電流(電力)が供給される
ように構成されている。
【0020】図2は、前記流量制御ユニット11の第1
の構成を断面状態で示したものである。この流量制御ユ
ニット11には、エンジン側に接続される筒体部31が
具備されている。この筒体部31の内底部には、その中
央部に支持軸32が配置され、この支持軸32によって
回転可能に支持されたバタフライバルブ33が配置され
ている。このバタフライバルブ33は、後述するサーモ
エレメントが非作動の状態においては、前記支持軸32
に配置された図示せぬリターンスプリングによって図2
(a)に示すように閉弁状態となるように構成されてい
る。そして、前記バタフライバルブ33の閉弁状態にお
いては、筒体部31の内底部に配置された可撓性物質に
より構成されたバルブシート34が弁体に接触するよう
に構成されている。
【0021】このバタフライバルブ33の弁体は、周知
のとおり円盤状に形成されており、冷却水の流通方向に
対してその平面方向の角度が支持軸32の回転角により
冷却水の流量が制御されるように成される。すなわち、
冷却水の流通方向に対して、その平面方向の角度が90
度付近で閉弁状態となり、その平面方向の角度が0度付
近で全開状態となる。そして、その中間角度を適宜とる
ことにより、冷却水の流量はほぼリニアに制御される。
前記バタフライバルブ33の冷却水の流出側、すなわち
ラジエータ側にはサーモエレメント35が配置されてい
る。図2に示す例においては、このサーモエレメント3
5は冷却水路3aの冷却水中に配置され、冷却水と熱接
触できるように構成されている。
【0022】前記サーモエレメント35には、熱膨張体
としてのワックスを封入した円筒状のワックスエレメン
ト36が、冷却水中に位置するように配置されている。
そして、ワックスエレメント36にはワックスの膨張度
合いに応じて上下方向に可動されるように埋設されたピ
ストン部材37が配置されている。このピストン部材3
7の上部には、このピストン部材37を囲撓するように
円筒状のリテーナ38が配置されており、ピストン部材
37の上昇によりリテーナ38は、前記支持軸32に同
軸状に配置されたカム部材39に当接し、これを支持軸
32を中心として回動させることができるように構成さ
れている。
【0023】したがって、ピストン部材37の作動によ
る前記カム部材39の回動に伴って、バタフライバルブ
33は図2(b)に示すように開弁され、冷却水が循環
するようになされる。一方、ワックスエレメント36を
囲むように正特性サーミスタを発熱体とした環状のPT
Cヒータ40が配置されており、このPTCヒータ40
の上下には、PTCヒータ40に電流を供給するための
それぞれ環状に形成された一対の電極41,42が配置
されている。そして、この電極41,42には流量制御
ユニット11の側面に形成されたソケット43よりリー
ド線を介して電流が供給されるように構成されている。
【0024】したがって、ソケット43を介してPTC
ヒータ40に通電することにより、前記ワックスエレメ
ント36を加熱することができる。よって、ワックスエ
レメント36に封入されたワックスの熱膨張により、前
述したとおりピストン部材37が上部に突出して、バタ
フライバルブ33を開弁させることができる。この図2
に示す第1の構成の流量制御ユニット11によれば、冷
却水の温度並びにPTCヒータに加える電力量に応じて
バタフライバルブ33の開弁度合いを制御することがで
きる。
【0025】次に図3は、前記流量制御ユニット11の
第2の構成を断面状態で示したものである。なお図3に
おいて、図2と同一部分は同一符号で示しており、した
がってその詳細な説明は省略する。この図3に示す流量
制御ユニット11におけるサーモエレメント35は、冷
却水に対して熱的に絶縁されるように構成されている。
このためにバタフライバルブ33の出口側においてサー
モエレメント35との間で冷却水の熱を遮断する壁体4
4が配置されている。そして、円盤状のPTCヒータ4
0が、円盤状の各電極41,42によって挟持されてサ
ーモエレメント35の下底部に配置されている。なお、
前記壁体44は合成樹脂等の材料により成形すること
で、熱的な絶縁性をより向上させることができる。
【0026】ここで、図3はバタフライバルブ33の閉
弁状態を示しており、PTCヒータ40に通電すること
により、ワックスエレメント36に封入されたワックス
の熱膨張によりピストン部材37が上部に突出し、図2
(b)に示した場合と同様の作用によりバタフライバル
ブ33を開弁させることができる。この図3に示す第2
の構成の流量制御ユニット11によれば、冷却水の温度
に関係なく、PTCヒータに加える電力量に応じてバタ
フライバルブ33の開弁度合いを制御させることができ
る。
【0027】次に図4は、図1に示したECU15の基
本構成を示したものである。このECU15には、各セ
ンサから供給される信号をECUが認識可能なデジタル
信号等に変換する信号処理部15aと、この信号処理部
15aにより処理された入力データと、RAM等のメモ
リ15cにテーブル形式で格納された後述する各種のデ
ータと比較する比較部15bと、この比較部15bによ
る比較結果を演算処理して制御信号としてのPWM信号
を出力する信号処理部15dより構成されている。そし
て、信号処理部15dより出力されるPWM信号は、図
5および図6に示したPTC駆動回路18およびファン
モータ駆動回路19に供給されるように構成されてい
る。
【0028】図5に示すPTC駆動回路18は、NPN
型トランジスタ18bにより構成されており、前記信号
処理部15dより出力されるPWM信号は、ベース入力
抵抗18aを介してトランジスタ18bのベースに供給
されるように構成されている。トランジスタ18bのコ
レクタは、前記流量制御ユニット11に配置されたPT
Cヒータ40を介してバッテリーに接続されており、そ
のエミッタは基準電位点(自動車のボディー)に接続さ
れている。またPTCヒータ40に対して並列に保護用
のダイオード18cが接続されている。ここで、トラン
ジスタ18bのベースには図5にPWM1およびPWM
2として示すように、デューティ(DUTY)値が制御
されたヒータ加熱制御用のパルス信号がECU15より
供給される。したがってトランジスタ18bは、パルス
信号のデューティ値に応じてPTCヒータ40に対して
電流を流し、これによりPTCヒータ40の発熱量が制
御される。
【0029】図6に示すファンモータ駆動回路19も同
様に、NPN型トランジスタ19bにより構成されてお
り、前記信号処理部15dより出力されるPWM信号
は、ベース入力抵抗19aを介してトランジスタ19b
のベースに供給されるように構成されている。トランジ
スタ19bのコレクタは、ファンモータ6bを介してバ
ッテリーに接続されており、そのエミッタは基準電位点
(自動車のボディー)に接続されている。ここで、トラ
ンジスタ19bのベースには、図5にPWM1およびP
WM2として示したものと同様に、デューティ(DUT
Y)値が制御されたファンモータ制御用のパルス信号が
ECU15より供給される。したがってトランジスタ1
9bは、パルス信号のデューティ値に応じてファンモー
タ6bに対して電流を流し、これによりファンモータ6
bの回転数が設定され、ラジエータによる放熱効率を制
御することができる。
【0030】<第1の構成の流量制御ユニット(図2)
を用いた場合の作用>以下、冷却水の温度並びにPTC
ヒータに加える電力量に応じてバタフライバルブの開弁
度合いが制御される図2に示す第1の構成の流量制御ユ
ニットを用いた場合の作用について、図7に示す制御工
程図に基づいて説明する。なお図7に示す例は、エンジ
ンの冷却水出口温度を所定の範囲内に制御する場合を示
している。これには、先ずエンジンの冷却水出口温度の
目標設定温度Tsが用いられ、工程K1において前記目
標設定温度Tsと、エンジンの冷却水出口温度を測定す
る温度センサ13により得られる冷却水温度Twoとの
偏差ΔT(=Two−Ts)を演算する。
【0031】そして工程K2において、前記偏差ΔTに
応じたサーモエレメント35による必要なエレメントリ
フト量を演算する。この場合においては、冷却水温度T
woと、冷却水の流量(エンジンの回転数に依存)と、
PTCヒータに通電するためのPWM信号のデューティ
値によってエレメントリフト量がほぼ決定される。そし
て、これらのパラメータによってPTCヒータに通電す
るためのPWM信号のデューティ値が決定される。な
お、PWM信号のデューティ値を決定する場合において
は、周知のPID(追従制御量)の演算が採用される。
これは現実には種々の外乱要素によって前記したパラメ
ータのみによって正確な制御が不可能な場合が多い。そ
こで制御系の時間的な遅れ等を補正するためにPWM信
号のデューティ値に微小な正負方向の補正を加えるよう
にしている。
【0032】そして、図5に示したPTC駆動回路18
に対してPTCヒータ加熱制御用のPWM信号が供給さ
れ、これにより工程K3においてPTCヒータ40が発
熱し、工程K5においてサーモエレメントがリフトす
る。この場合、工程K4においてエレメントリフト量に
ついて、他の要件が加わるがこれは後述する。このエレ
メントリフトによって、工程K6においてカムを介して
機械的な直線運動が回転運動に変換される。すなわちバ
タフライバルブ33の支持軸3が回動されることにな
る。このバタフライバルブの支持軸32には、前記した
とおりリターンスプリングが配置されており、工程K7
においてリターンスプリングによるリターン(戻り)要
素を含め、工程K8においてバタフライバルブの開閉動
作が行われることになる。
【0033】これにより、工程K9においてラジエータ
に流入する冷却液の流量が変化し、工程K11に示すよ
うに、エンジン入口における冷却水の温度が変化するこ
とになる。この場合、工程K10において冷却水の温度
変化をもたらす他の要件も加わるがこれは後述する。そ
して工程K12において、冷却水はエンジン内を通過
し、この際の熱交換によって温度変化がもたらされエン
ジンの出口温度となる。この時、第1の構成の流量制御
ユニットにおいては、サーモエレメント35はPTCヒ
ータ40による加熱作用と冷却水の温度による作用とを
同時に受けてエレメントリフトがなされる。すなわち工
程K13に示すようにエンジンの出口温度がサーモエレ
メントに作用し、その熱量(温度と流量)が工程K4に
おいて、PTCヒータによる熱量に加えられて、エレメ
ントのリフト量が決定される。また、冷却水のエンジン
出口温度は、工程K14に示すように温度センサにより
検出され、その出口温度は前記工程K1において、目標
目標設定温度Tsに対して負要因として加算され、前記
偏差ΔTを生成する。
【0034】一方、前記偏差ΔTの情報は工程K15に
おいて、ラジエータファンを駆動するファンモータの回
転数に対応するPWM信号のデューティ値を演算させ
る。この場合においても、工程K2と同様にPIDの演
算が採用される。こうして生成されたファンモータ駆動
用のPWM信号は、図6に示したファンモータ駆動回路
19に供給されて、工程K16に示すようにラジエータ
ファンの回転数の調整(変化)がなされる。この場合、
工程K17に示すように車速による風速の変化、外気温
度の変化の要素が加わり、工程K18に示すようにラジ
エータにおける冷却効率が変化する。この冷却効率の要
素は、前記した工程K10においてラジエータに流入す
る冷却液の流量の変化要素に加わり、エンジンの入口温
度変化に作用する。
【0035】<第2の構成の流量制御ユニット(図3)
を用いた場合の作用>次に、冷却水の温度に依存せず、
主にPTCヒータに加える電力量に応じてバタフライバ
ルブの開弁度合いが制御される図3に示す第2の構成の
流量制御ユニットを用いた場合の作用について、図8に
示す制御工程図に基づいて説明する。なお図8に示す例
は、前例と同様にエンジンの冷却水出口温度を所定の範
囲内に制御する場合を示している。そして、図8に示す
各工程K1〜K18において、前記した図7に示す工程
と同一の工程はそれぞれ同一の符号で示しており、した
がって重複する説明は省略する。
【0036】図3に示す第2の構成の流量制御ユニット
においては、前述したようにサーモエレメント35が冷
却水に対して熱的に絶縁されるように配置されており、
したがって図7に比較すると、K13に示す工程が実質
的に削除される。すなわち、エンジンの出口温度がサー
モエレメントに作用する工程が削除される。そして、サ
ーモエレメント35には外気温度が作用するために、図
8に示すように工程K4において、PTCヒータによる
熱量に対して外気温度の要素が加わり、エレメントリフ
ト量が決定されることになる。
【0037】本発明にかかる冷却装置は、以上説明した
図7または図8に示すような制御工程によって冷却作用
が実行されるが、次に図9および図10に示す主に前記
ECU15が実行する制御フローについて説明する。な
お、図9および図10に示す制御フローは、図7および
図8に示す主に制御工程K1〜K4およびK15に対応
するものである。そして、第1の構成の流量制御ユニッ
ト(図2)を用いた場合と、第1の構成の流量制御ユニ
ット(図3)を用いた場合とにおいては、その制御フロ
ーに若干の相違があり、それぞれに別けて以下に説明す
る。
【0038】<第1の構成の流量制御ユニット(図2)
を用いた場合の制御フロー>図9に示すようにステップ
S1において、先ずECU15はサーモエレメントの開
弁開始温度To(70℃〜80℃)を読み出し取得す
る。続いてECU15はステップS2においてエンジン
回転数N、エンジン負荷情報としての吸入空気の負圧P
およびスロットルバルブ16の開度を検出するスロット
ル開度センサ17からのスロットル開度θT 、並びに温
度センサ13による冷却水温Twを検出する。そしてス
テップS3においてECUは、図4に示すメモリ15c
に格納されたテーブルより、エンジン回転数Nとスロッ
トル開度θT との関係で記述されたエンジン出口におけ
る冷却液の目標設定水温Tsを読み出す。続いてECU
は、ステップS4において、先にテーブルより読み出し
た目標設定水温Tsと、ステップS2において検出した
温度センサ13による冷却水温Twとの偏差ΔT(=T
s−Tw)を演算する。
【0039】そして、ECUはステップS5において、
前記ステップS1において取得したサーモエレメントに
よる開弁開始温度Toと、ステップS2において検出し
た冷却水温Twとを用いて、〔Tw<To〕であるか否
かの判断を行う。ここで前記条件がNoの場合には、ス
テップS6に移行する。すなわちこれは冷却水温の実測
値Twがサーモエレメントによる開弁開始温度Toに等
しいか、または冷却水温wがサーモエレメントによる開
弁開始温度Toよりも大きい状態を意味する。ステップ
S6においては、ステップS4において演算した偏差Δ
Tを用いて、〔ΔT=Ts−Tw<0〕であるか否かの
判断を行う。これがYesの場合においては、ステップ
S7に進行する。これは、目標設定水温Tsと実測冷却
水温Twとが等しいか、または目標設定水温Tsよりも
実測冷却水温Twが高い場合を意味し、冷却水を早急に
冷やす必要がある場合である。
【0040】ECUはステップS7において、これを受
けてファンモータ6bを駆動するためのPWM信号の生
成ステップを実行する。すなわち、ステップS4におい
て演算した温度偏差ΔTと、これに対応するPWM信号
のデューティ値であるDF (回転数NF )を記述したテ
ーブルよりデューティ値を検索し、これに対応したPW
M信号を作成する。このPWM信号は図6に示したファ
ンモータ駆動回路19に供給され、ファンモータ6bが
回転駆動される。続いてステップS8およびS9におい
て、PTCヒータに供給する電力を制御するためのPW
M信号の生成ステップを実行する。すなわち、ステップ
S8においては、ステップS2において取得したエンジ
ン回転数Nと、スロットル開度θT との関係から、設定
水温Tsになるようなデューティ値を記述したデューテ
ィ値Doテーブルよりデューティ値Donを検索する。
【0041】そして、図10に示すステップS9に移
り、PIDの演算が実行される。すなわち温度偏差ΔT
に対応するPTCヒータ駆動用のPWM信号の比例デュ
ーティ値を記述したテーブルより比例分デューティ値D
pnを検索し、また温度偏差ΔTに対応するPTCヒー
タ駆動用のPWM信号の積分デューティ値を記述したテ
ーブルより積分デューティ値Dinを検索する。続いて
ステップS10において、すでにステップS8において
得たデューティ値Donと、ステップS9において検索
した比例分デューティ値Dpn、および積分デューティ
値DinとによりPTC駆動パルスのデューティ値D
を、〔D=Don±(Dpn+Din)〕の演算を実行
することで求める。そして、ステップS11において図
5に示したPTC駆動回路18に対してデューティ値D
のPWM信号を供給する。したがって前記デューティ値
Dにより制御された電流がPTCヒータ40に加えら
れ、サーモエレメント35はその電流量(電力量)に応
じて発熱し、ステップS11においてサーモエレメント
35のリフト量ΔLH が決定される。
【0042】一方、図2に示す第1の構成の流量制御ユ
ニットを用いた場合においては、サーモエレメント35
は冷却水温に感応し、以上のステップによる作用と並行
して冷却水温によりリフト量が制御される。図9の符号
Eに続く図10に示すステップS13において、冷却水
温Twによるサーモエレメントリフト量ΔLwが作用
し、これが前記ステップS11においてなされたサーモ
エレメント35のリフト量にΔLH に加算される。すな
わちステップS14に示すように、サーモエレメント合
成リフト量ΔLは、ΔL=ΔLH +ΔLwとされる。
【0043】この合成リフト量ΔLに基づいて、ステッ
プS15においてバタフライバルブ33は回転駆動さ
れ、バタフライバルブの開度がθvとされる。そしてス
テップS15から図9に示す符号Dを介してステップS
2にリターンされ、このフローが循環して実行される。
こうしてステップS16に示すように冷却水の流量が制
御され、終局的に冷却水の出口温度が目標設定水温Ts
に収束するように制御される。以上の説明は、ステップ
S6において冷却水温が所定よりも高い状態において、
これを冷却する必要がある場合についての制御フローを
示している。
【0044】次に前記した状態以外の場合における制御
フローについて説明する。すなわち、ステップS6にお
ける判定がNoの場合、すなわち目標設定水温Tsに対
して実測冷却水温度Twが低い場合においては、ステッ
プS17のルーチンに入る。このステップS17におい
ては、ラジエータファンを駆動するモータがOFFとさ
れ、続いてステップS18においてPTCヒータに加え
る電流を制御するPWM信号のデューティ値は“0”と
される。すなわちこの場合には図9および図10に示す
符号Bを経由してステップS11に移り、PTCヒータ
40に加わる電流は遮断状態とされる。したがってラジ
エータファン6bの停止と共に、PTCヒータ40の発
熱も停止してバタフライバルブ33は閉弁方向に付勢さ
れる。これにより実測冷却水温度Twが目標設定水温T
sを越えるまでは、放熱効率を低下させて冷却水温の早
急な上昇を図るように作用する。
【0045】また、ステップS5において冷却水温の実
測値Twがサーモエレメントによる開弁開始温度Toよ
り低い場合、すなわち判定がYesの場合には、ステッ
プS19に示すルーチンに入り、PTCヒータに加える
電流を制御するPWM信号のデューティ値は“0”とさ
れる。この場合においても図9および図10に示す符号
Cを経由してステップS11に移り、PTCヒータ40
に加わる電流は遮断状態とされる。したがってPTCヒ
ータの発熱は停止状態とされ、冷却水温の早急な上昇を
図るように作用する。
【0046】<第2の構成の流量制御ユニット(図3)
を用いた場合の制御フロー>次に冷却水の温度に依存せ
ず、主にPTCヒータに加える電力量に応じてバタフラ
イバルブの開弁度合いを制御することができる図3に示
す第2の構成の流量制御ユニットを用いた場合の制御フ
ローについて説明する。この場合においては、図9およ
び図10に示すフローチャートにおいて、符号Eで結ば
れるルーチンが実質的に削除される。すなわち、ステッ
プS13における冷却水温Twによるサーモエレメント
のリフト量ΔLwは作用せず、専らステップS12に示
したPTCヒータに依存したサーモエレメントのリフト
量ΔLHのみの制御となる。
【0047】以上のように、実施の形態に示した冷却制
御装置によると、エンジンの回転数および負荷情報(ス
ロットル開度θT ) 等のパラメータより目標設定水温を
導き、目標設定水温に対する冷却水温の偏差を演算して
サーモエレメントを加熱するPTCヒータへの電流の供
給量を制御するようになされる。この結果、バタフライ
バルブの開弁状態が制御され、冷却水の放熱効率が変更
される。加えてファンモータの回転制御をも行うように
なされるため、常に最適なエンジンの運転温度を確保す
ることができる。
【0048】なお、図9および図10に示したフローチ
ャートにおいては、それぞれのデータが格納されたテー
ブルを構築し、このテーブルより必要なデータを読み出
すように説明しているが、特にテーブル形式にデータを
格納する必要はなく、これらは演算処理によって導出す
るように構成してもよいことは勿論である。また以上
は、本発明の冷却制御装置を自動車用エンジンに適用し
た実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこのよう
な特定なものに限られることなく、その他の内燃機関に
適用することで、同様の作用効果を得ることができる。
【0049】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
かかる内燃機関の冷却制御装置は、バタフライバルをサ
ーモエレメントによって駆動する形態を採用し、サーモ
エレメントを内燃機関の運転パラメータに基づいて加熱
することで、バタフライバルの開度を制御するように構
成した点に特徴を有する。したがって、課題を解決する
ための手段の項で説明したとおり、冷却媒体の流量の調
整を行うための回動トルクをきわめて小さなものとする
ことができるバタフライバルブの特質を利用することが
でき、よって機械的なストレスを受ける要素も少なく、
装置の寿命および信頼性を向上させることができる。さ
らに装置全体の構成を簡素化することが可能となり、こ
れにより装置全体のコストを低減した冷却制御装置を実
現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る冷却制御装置を自動車用エンジン
に適用した実施の形態を示した構成図である。
【図2】図1に示す装置に用いられる第1の構成の流量
制御ユニットを一部断面状態で示した構成図である。
【図3】図1に示す装置に用いられる第2の構成の流量
制御ユニットを一部断面状態で示した構成図である。
【図4】図1に示すエンジン制御ユニット(ECU)の
基本構成を示したブロック図である。
【図5】PTCヒータを駆動するためのPTCヒータ駆
動回路の構成を示した結線図ある。
【図6】ファンモータを駆動するためのモータ駆動回路
の構成を示した結線図ある。
【図7】図2に示す第1の構成の流量制御ユニットを用
いた場合の制御工程図である。
【図8】図3に示す第2の構成の流量制御ユニットを用
いた場合の制御工程図である。
【図9】ECUにおいてなされる作用を説明するための
フローチャートである。
【図10】ECUにおいてなされる作用を説明するため
の図9に続くフローチャートである。
【図11】従来の冷却制御装置の例を示した構成図であ
る。
【符号の説明】
1 エンジン(内燃機関) 2 ラジエータ(熱交換器) 3 冷却水路 5 ウォータポンプ 6 ファンユニット 6a 冷却ファン 6b ファンモータ 11 流量制御ユニット 12 冷却媒体循環路 13 温度検知素子 15 ECU(制御ユニット) 16 スロットルバルブ 18 PTC駆動回路 19 ファンモータ駆動回路 32 支持軸 33 バタフライバルブ 35 サーモエレメント 36 ワックスエレメント 37 ピストン部材 39 カム部材 40 PTCヒータ 44 壁体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−183216(JP,A) 特開 平3−258916(JP,A) 特開 平8−232661(JP,A) 実開 平6−25682(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01P 7/16 502 F16K 31/68

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関内に形成された流体通路と熱交
    換器に形成された流体通路との間で冷却媒体の循環路を
    形成し、前記循環路中に冷却媒体を循環させることによ
    って内燃機関において発生する熱を前記熱交換器によっ
    て放熱させるように構成した内燃機関の冷却制御装置で
    あって、 前記内燃機関と熱交換器間の循環路における冷却媒体の
    流量をその開弁度合いに応じて制御するバタフライバル
    ブと、 前記バタフライバルブの開弁度合いを温度変化に感応し
    て制御すると共に、加熱用のヒータが具備されたサーモ
    エレメントと、 少なくとも前記冷却媒体の温度情報に基づいて、前記サ
    ーモエレメントに具備されたヒータに供給する加熱用の
    電力量を制御するための制御信号を発生する制御ユニッ
    トとを具備し、 前記サーモエレメントが冷却媒体に対して熱的に絶縁さ
    れるように配置され、前記制御ユニットにより供給され
    る電力に応じた加熱用ヒータの発熱に感応して前記バタ
    フライバルブの開弁度合いを制御するように構成したこ
    とを特徴とする内燃機関の冷却制御装置。
  2. 【請求項2】 内燃機関内に形成された流体通路と熱交
    換器に形成された流体通路との間で冷却媒体の循環路を
    形成し、前記循環路中に冷却媒体を循環させることによ
    って内燃機関において発生する熱を前記熱交換器によっ
    て放熱させるように構成した内燃機関の冷却制御装置で
    あって、 前記内燃機関と熱交換器間の循環路における冷却媒体の
    流量をその開弁度合いに応じて制御するバタフライバル
    ブと、 前記バタフライバルブの開弁度合いを温度変化に感応し
    て制御すると共に、加熱用のヒータが具備されたサーモ
    エレメントと、 少なくとも前記冷却媒体の温度情報に基づいて、前記サ
    ーモエレメントに具備されたヒータに供給する加熱用の
    電力量を制御するための制御信号を発生する制御ユニッ
    トとを具備し、 前記サーモエレメントには、冷却媒体の温度および/ま
    たは加熱用ヒータの発熱に感応するワックスを封入した
    ワックスエレメントと、このワックスエレメント内のワ
    ックスの膨張作用に伴いワックスエレメントより突出す
    るピストン部材と、このピストン部材の突出に伴い支持
    軸に対して回転運動を行うカム部材とが具備され、 前記カム部材の回転運動に伴って前記バタフライバルブ
    の開度を変更できるように構成したことを特徴とする内
    燃機関の冷却制御装置。
  3. 【請求項3】 前記サーモエレメントが冷却媒体と熱接
    触できるように配置され、前記冷却媒体の温度と前記制
    御ユニットにより供給される電力に応じた加熱用ヒータ
    の発熱とに感応して前記バタフライバルブの開弁度合い
    を制御するように構成したことを特徴とする請求項2記
    載の内燃機関の冷却制御装置。
  4. 【請求項4】 内燃機関内に形成された流体通路と熱交
    換器に形成された流体通路との間で冷却媒体の循環路を
    形成し、前記循環路中に冷却媒体を循環させることによ
    って内燃機関において発生する熱を前記熱交換器によっ
    て放熱させるように構成した内燃機関の冷却制御装置で
    あって、 前記内燃機関と熱交換器間の循環路における冷却媒体の
    流量をその開弁度合いに応じて制御するバタフライバル
    ブと、 前記バタフライバルブの開弁度合いを温度変化に感応し
    て制御すると共に、加熱用のヒータが具備されたサーモ
    エレメントと、 少なくとも前記冷却媒体の温度情報に基づいて、前記サ
    ーモエレメントに具備されたヒータに供給する加熱用の
    電力量を制御するための制御信号を発生する制御ユニッ
    トとを具備し、 前記サーモエレメントには、加熱用ヒータの発熱に感応
    するワックスを封入したワックスエレメントと、このワ
    ックスエレメント内のワックスの膨張作用に伴いワック
    スエレメントより突出するピストン部材と、このピスト
    ン部材の突出に伴い支持軸に対して回転運動を行うカム
    部材とが具備され、前期カム部材の回転運転に伴って前
    記バタフライバルブの開度を変更できるように構成し、 前記サーモエレメントが冷却媒体に対して熱的に絶縁さ
    れるように配置され、前記制御ユニットにより供給され
    る電力に応じた加熱用ヒータの発熱に感応して前記バタ
    フライバルブの開弁度合いを制御するように構成したこ
    とを特徴とする内燃機関の冷却制御装置。
  5. 【請求項5】 前記制御ユニットは、さらに熱交換器を
    強制冷却するためのファンモータの駆動を制御するため
    の制御信号を発生するように構成したことを特徴とする
    請求項1乃至請求項4のいずれか記載の内燃機関の冷却
    制御装置。
  6. 【請求項6】 前記制御ユニットには、内燃機関の回転
    数、エンジン負荷情報がさらに加えられるように構成さ
    れ、サーモエレメントに具備された前記ヒータに供給す
    る加熱用電力量の制御および/またはファンモータの駆
    動制御を実行するように構成したことを特徴とする請求
    項1乃至請求項4のいずれか記載の内燃機関の冷却制御
    装置。
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