JPH10131753A - 水冷式エンジンの冷却装置 - Google Patents

水冷式エンジンの冷却装置

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JPH10131753A
JPH10131753A JP28880296A JP28880296A JPH10131753A JP H10131753 A JPH10131753 A JP H10131753A JP 28880296 A JP28880296 A JP 28880296A JP 28880296 A JP28880296 A JP 28880296A JP H10131753 A JPH10131753 A JP H10131753A
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JP
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temperature
water
cooling water
engine
cooling
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JP28880296A
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Inventor
Shinji Aoki
青木  新治
Toshio Morikawa
敏夫 森川
Yoshimitsu Inoue
美光 井上
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジン負荷に応じて冷却水温を制御する冷
却装置において、燃費の向上を目的とする。 【解決手段】 エンジン負荷が、低負荷から高負荷とな
ったか否かを判定(ステップS30)し、この判定結果
がYESで、この高負荷の状態が所定時間持続する間
は、高負荷に係わらず低負荷水温制御(ステップS6
0)とし、冷却水温を高温に制御する。そして、高負荷
の状態が所定時間経過すると、高負荷水温制御(ステッ
プS50)とし、冷却水温を低温に制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水冷式エンジンの
冷却装置において、特に水冷式エンジン(以下、エンジ
ン)負荷に応じて冷却水温を制御するものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般的なエンジンの冷却装置は、
ラジエータの放熱量を制御することでエンジン冷却水温
(以下、冷却水温)を適温となるように制御している。
具体的には、エンジン冷却水が所定温度(例えば、10
0°C)以上となると、ラジエータに冷却水を流通させ
ることで、エンジン冷却水を冷却している。一方、エン
ジン冷却水が所定温度より低いときは、ラジエータの放
熱量を0として冷却水がラジエータをバイパスさせるバ
イパス回路に流すようにしている。
【0003】そして、このようなラジエータでの放熱量
の制御、つまり、ラジエータまたはバイパス回路への切
換は、感温弁体であるサーモスタットによって自動的に
行われている。つまり、サーモスタットに当たる冷却水
の温度が所定温度以下となると、サーモスタットがバイ
パス回路を開弁するようになっている。そして、このよ
うな冷却装置をさらに発展させたものであり、エンジン
のエンジン負荷に応じて冷却水温を制御するものとし
て、特開平7─127752号公報に記載されているも
のがある。
【0004】この従来装置は、エンジンの吸入負圧(イ
ンマニ負圧)とエンジン負荷との大小関係に着目して、
エンジン負荷が大きいときには、冷却水をエンジンとラ
ジエータとの間で循環させることで低温に制御してい
る。一方、エンジン負荷が小さいときには、冷却水が上
記サーモスタットに当たらないようにして、サーモスタ
ットを開弁させずに、上記バイパス回路に冷却水に送る
ことで高温に制御している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、本発明者ら
の検討によると、上述したようにエンジン負荷を小さい
ときには冷却水を高温(例えば100°C)とし、エン
ジン負荷が大きいときには冷却水を低温(例えば80°
C)とすると、エンジンのフリクションロス(摩擦損
失)等が低減されて、エンジン効率が向上し、燃費が向
上するということが分かっている。また、エンジン負荷
が大きいときに、冷却水を低温とすることにより、エン
ジンの充填効率向上、ノック抑制の効果があることが分
かっている。
【0006】そして、上記従来装置では、例えば夏場の
ように外気温が高いとき、車両が信号待ち(停止状態)
から急発進すると、エンジン負荷が低負荷から高負荷と
なるので、サーモスタットに冷却水が当たり、この冷却
水がラジエータに流れる。すると、この冷却水は、ラジ
エータにて冷却されて急激に温度が低下する。そして、
上記高負荷の状態が短時間である場合、この後エンジン
負荷が小さくなった際に、再度冷却水の温度を上昇させ
るにはかなりの時間がかかり、燃費向上の効果があまり
得られないということが分かった。
【0007】
【課題を解決するための手段】つまり、本発明者らは、
通常の車両走行において、上述したように信号待ち等の
車両停止状態から急発進して高負荷となり、この高負荷
が短時間しか無く、その後低負荷が続くといった頻度が
非常に高いという点に着眼し、このようなときに上記従
来装置のものでは、実用上燃費の向上の効果が小さいと
いうことが分かった。
【0008】そこで、請求項1ないし5記載の発明で
は、温度制御機構(5、7、13、16、18、30)
は、エンジン負荷検出手段(23)が検出するエンジン
負荷が、所定値より小さいときから大きくなり、この所
定値より大きい状態が所定時間持続している間では、水
冷式エンジン(1)内を流れる冷却水温が、第1所定温
度となるように制御し、エンジン負荷が前記所定値より
大きい状態が所定時間経過すると、水冷式エンジン
(1)内を流れる冷却水温が第1所定温度より低い第2
所定温度となるように制御することを特徴としている。
【0009】これにより、エンジン負荷が低負荷から高
負荷となり、この高負荷の状態が所定時間持続している
間は、温度調整機構によって、高負荷に係わらず冷却水
温を高温の第1所定値となるように制御される。従っ
て、エンジン負荷が低負荷から高負荷となっても、冷却
水温が下がりにくく高温の状態が維持される。この結
果、次に低負荷となったときに水冷式エンジンのエミッ
ションを低減でき、燃費を向上させることができる。
【0010】一方、エンジン負荷が低負荷から高負荷と
なり、この高負荷の状態が所定時間経過すると、温度調
整機構によって、冷却水温が低温の第2所定温度となる
ように制御されるので、高負荷においても水冷式エンジ
ンのエミッションを低減でき、燃費を向上させることが
できる。また、特に請求項5記載の発明では 水冷式エ
ンジン(1)内を流れる冷却水温を検出する冷却水温検
出手段(21)と、外気温度を検出する外気温度検出手
段(20)と、ラジエータ(2)に向かって空気を送風
するとともに、冷却水温検出手段(21)によって検出
された冷却水温が所定の設定温度より高いときに駆動さ
れる冷却ファンとを有し、流量調整手段(13、16、
30)が調整する前記ラジエータ(2)への冷却水量が
少ないほど、前記設定温度を小さくなるように設定する
ことを特徴としている。
【0011】これにより、ラジエータへの冷却水量を少
なくすることで、冷却水温を高温に維持するときに、冷
却水量が少ないほど冷却ファン5が駆動されにくくな
る。この結果、冷却水温を高温に維持し易くなる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施の形
態について説明する。 (第1実施形態)図1は、車両用の水冷式エンジン(以
下、エンジンと呼ぶ。)1の冷却水回路200を示して
いる。2は、この冷却水回路200に設けられ、エンジ
ン1から流出した冷却水を放熱よって冷却するラジエー
タであり、3はエンジン1から駆動力を得てエンジン1
から流出した冷却水を吸引してエンジン1に圧送するウ
ォータポンプである。なお、このウォーターポンプ3
は、粘性式(体積式で無い)のものである。
【0013】5は、ラジエータ2に向かって空気(外
気)を送風する冷却ファンであり、この冷却ファン5
は、ファンモータ7によって駆動されるようになってい
る。また、本実施形態において冷却ファン5は、通常冷
却水温が所定温度(92°C)以上になると駆動される
ようになっている。100は、エンジン1から流出した
冷却水をラジエータ2を経てエンジン1に還流させるラ
ジエータ水路である。101はエンジン1から流出した
冷却水をラジエータ2を迂回させてエンジン1に還流さ
せるバイパス水路(感温水路)である。このバイパス水
路101は、ラジエータ水路100のうちラジエータ2
の冷却水出口側でラジエータ水路100に合流してお
り、この合流部位100aには、冷却水温度に応じて弁
体を開閉作動させる周知のサーモスタット(感温作動
弁)13が配設されている。
【0014】そして、バイパス水路101は、合流部位
100aのうちバイパス水路101を流通してきた冷却
水がサーモスタット13の感温部(熱膨張するワックス
材が充填されているワックスボックス)13aに導かれ
るように合流部位100aに接続されている。また、こ
の感温部13aは、エンジン1から吐出された冷却水温
度を感知する。なお、サーモスタット13は、合流部位
100aよりラジエータ2側に位置に弁体部13bを配
設してラジエータ水路100を開閉しているので、サー
モスタット13が閉じた状態であっても、バイパス水路
101は連通可能である。また、感温部13aは、ラジ
エータ水路100およびバイパス水路101を流れる冷
却水が当たるようになっている。
【0015】ここでサーモスタット13は、周知のもの
であるが、簡単に作動を説明しておく。例えば感温部1
3aに当たる冷却水温が例えば83°Cより高くなる
と、感温部13a図中上方向伸びて弁体部13cにてバ
イパス水路101を閉じ、ラジエータ水路100を開け
るように作動する。一方、感温部13aに当たる冷却水
温が例えば83°Cより低くなると、感温部13aは図
中下方向伸びて弁体部13cにてバイパス水路101を
開け、ラジエータ水路100を閉じるように作動する。
【0016】このようにしてサーモスタット13は、ラ
ジエータ水路100およびバイパス水路101を流通す
る冷却水量を調整するようになっている。バイパス水路
101には、サーモスタット13の上流側に、このバイ
パス水路101を流通する冷却水量を調整する流量調整
手段である、流量調整弁16が設けられている。なお、
この流量調整弁16は、図1中実際には断面図である
が、ここではハッチングは省略してある。
【0017】流量制御弁16は、本実施形態では樹脂性
の弁ハウジング16aと、この弁ハウジング16a内に
回動可能に設置されたロータリ式の弁体16bとからな
る。弁体16bには、図に示すように制御流路16cが
形成されている。そして、この弁体16bが回動する
と、この制御流路16cによってバイパス水路101の
流通面積が調整されるようになっている。因みに、16
dは弁体16bと弁ハウジング16aとの隙間を密閉す
るフッ化樹脂製のシール部材である。
【0018】この弁体16aには、回動軸方向の一端部
に、図示しない軸部が一体形成されており、この軸部に
は駆動手段であるサーボモータ等のアクチュエータ17
が連結されている。これにより、弁体16aは、アクチ
ュエータ17によって回転駆動される。また、このアク
チュエータ17は、図2に示すように、制御装置18に
よって制御されており、この制御装置18には、車室外
の温度(外気温度)を検出する外気温センサ20、エン
ジン流出直後の冷却水温度(またはエンジン1内の冷却
水温度)を検出する水温センサ21、エンジン1の吸入
負圧を電気的に検出する圧力センサ(エンジン負荷検出
手段)23、およびエンジン1の稼動状態を検出するた
めのイグニッションスイッチ24からの信号が入力され
ている。
【0019】そして、制御装置18は、水温センサ20
および空調センサ22からの信号に基づいて予め設定さ
れたプログラムに従ってアクチュエータ17および冷却
ファン7等を制御する。なお、水温センサ21は、応答
性に優れた(時定数が1〜2秒程度)のサーミスタ式の
ものである。また、制御装置18は、上記弁体16bの
弁開度が分かるようにポテンショメータ等の位置検出機
能を有する。
【0020】次に、本実施形態における上記制御装置1
8の制御内容を図3のフローチャートに沿って説明す
る。なお、このフローチャートは、上記イグニッション
スイッチがオンされたときに実行するようになってい
る。先ず、ステップS10では、各種情報読み込みとし
て、上記水温センサ21および圧力センサ23等を読み
込み、記憶する。
【0021】次にステップS20にて、エンジン負荷に
応じた冷却水温制御として、上述したように燃費向上の
ために、エンジン負荷を小さいときには冷却水を高温
(例えば100°C)とし、エンジン負荷が大きいとき
には冷却水を低温(例えば80°C)とする。具体的に
は、先ず、本実施形態では圧力センサ23が検出する吸
入負圧の絶対値Pinが所定置(本実施形態では26k
pa)より高いときは、エンジン負荷が小さく低負荷と
し、吸入負圧の絶対値Pinが26kpaより小さいと
きは、エンジン負荷が大きく高負荷と判定する。
【0022】そして、エンジン負荷が低負荷のときは、
低負荷水温制御として、図1に示す流量調整弁16の弁
開度を、バイパス水路101を流れる冷却水量が少なく
なるように絞る。これにより、バイパス水路101を流
れる冷却水量が少なくなるので、サーモスタット13の
作動が鈍くなり、ラジエータ水路100を開けにくくな
る。この結果、冷却水はラジエータ2を流通する冷却水
量は少なく、ラジエータ2での放熱量は小さくなって、
冷却水温は高温(例えば100°C)となるように制御
される。
【0023】一方、エンジン負荷が高負荷のときは、低
負荷水温制御として、流量調整弁16の弁開度を図1に
示すような全開状態とする。これにより、上記エンジン
負荷が低負荷のときより、バイパス水路101を流れる
冷却水量は大となる。従って、感温部13aに冷却水が
当たりにくくなり、サーモスタット13の作動が敏感に
なり、ラジエータ水路100を流通する冷却水量は多く
なる。この結果、冷却水はラジエータ2に送られにくく
なるので、ラジエータ2での放熱量は大きくなり、冷却
水温は低温(例えば80°C)となるように制御され
る。
【0024】次にステップS30では、エンジン負荷が
低負荷から高負荷となったか否かを判定する。具体的に
は、上述したように吸入負圧の絶対値Pinが26kp
aより高いときから小さくなったか否かを判定する。な
お、これは、上述したように車両が信号待ち(停止状
態)から急発進するとき等である。そして、ステップS
30での判定結果が、YESの場合はステップS40に
進んで、NOの場合はステップS70に進む。
【0025】そして、ステップS40では、エンジン負
荷が高負荷の状態が所定時間(本実施形態では30秒)
持続したか否かを判定する(所定時間判定手段)。つま
り、このステップS40ではステップS30と合わせ
て、エンジン負荷が低負荷の状態から高負荷となり、こ
の高負荷の状態が所定時間持続しているか否かを判定し
ている。そして、この判定結果がYESの場合、つまり
高負荷の状態が30秒以上持続した場合ステップS50
に進んで、上述の高負荷水温制御とする。
【0026】一方、ステップS40での判定結果がNO
の場合、つまり、エンジン負荷が低負荷から高負荷とな
り、高負荷の状態が所定時間の間(30秒)では、以上
持続した場合ステップS60に進んで、上述の低負荷水
温制御とする。つまり、本実施形態では、エンジン負荷
が低負荷から高負荷となったときに、高負荷であっても
冷却水温が高温となるように低負荷水温制御を行い、流
量調整弁16を図1に示す開度から、バイパス水路10
1を絞るような開度とする。
【0027】このような考えは、上述したように通常の
車両走行において、信号待ち等の車両停止状態から急発
進して高負荷となり、この高負荷が短時間しか無く、そ
の後低負荷が続くといった頻度が非常に高く、短時間の
高負荷の後に必ず低負荷となるということを予測した事
に基づいている。これにより、エンジンの負荷が、低負
荷から高負荷となって、この高負荷の状態が短時間の間
は、高負荷に係わらず冷却水温は低負荷水温制御とな
り、冷却水温は低温の状態が持続される。この結果、こ
の次に低負荷となったときに、冷却水温が高温の状態を
持続しているので、この際のエンジン1のエミッション
を低減でき、格段の燃費の向上を実現することができ
る。
【0028】一方、本実施形態では、高負荷の状態が所
定時間持続(経過)する、例えば長い上り坂を走行した
ときは、ステップS50に示したように高負荷水温制御
となり、冷却水を低温の状態とするので、この際のエン
ジン1のエミッションを低減でき、燃費の向上を実現す
ることができる。ところで、上述したように流量調整弁
16によってバイパス水路101を流れる冷却水量を絞
るのであるが、この際感温部13aに当たる冷却水温に
よってはラジエータ水路100は若干ながら開く。
【0029】従って、上述したように高負荷であるに係
わらず、低負荷水温制御として冷却水温を下げずに高温
の状態を維持するとき、ラジエータ水路100に冷却水
が流れ、この際冷却水温が92°Cより高く、冷却ファ
ン5が駆動されていると、冷却水温が下がり易い。この
結果、冷却水温を高温に維持したいのに係わらず、冷却
ファン5のラジエータ2の送風によって冷却水温の低下
が助長されてしまう。
【0030】そこで、本実施形態では、低負荷水温制御
となるとステップS70(第1段階)に進んで、冷却フ
ァン5が駆動する設定温度Tfを設定し直す。具体的に
は図4に示すように流量調整弁16の弁体16aの弁開
度が小さいほど、つまりラジエータ2に流通する冷却水
量が少なくなるほど、設定温度Tfが小さくなるように
設定する。
【0031】これにより、上述したようにバイパス水路
101を絞って、ラジエータへの冷却水量を少なくする
ことで、冷却水温を下げずに高温に維持するときに、ラ
ジエータ2に冷却水が流れこんだとしても、冷却ファン
5が駆動しにくくなる。この結果、冷却水温を高温に維
持し易くなる。そして、さらにステップS80に進ん
で、第2段階としてステップS70にて設定し直された
設定温度Tfを以下の数式1にてもう一度設定しなお
す。
【0032】
【数1】 真の設定温度TF=Tf+ΔTf′ 具体的には、この数式1中ΔTf′は、図5に示すよう
に外気温センサ20の検出温Tamが高くなると正とな
り、検出温Tamが低くなると負となるように設定され
る。このようにΔTf′を設定する理由は、外気温セン
サ20の検出温は、周囲の外気温度によって若干である
が影響を受ける。つまり、外気温センサ20の検出値
は、外気温が高いと実際の冷却水温より高くなる傾向が
あり、外気温が低いと実際の冷却水温より低くなる傾向
がある。
【0033】従って、例えば外気温度が高いときには、
上述の低負荷水温制御を行って冷却水温を100°Cに
しようとしたときに、冷却ファン5が早めに駆動されて
しまうことを未然に防止できる。この結果、精度良く冷
却水温を制御することができる。なお、上記ΔTf′
は、実車試験において車両に応じて外気温の影響を加味
して設定してやれば良い。
【0034】(第2実施形態)上記第1実施形態では、
本実施形態では図6に示すようにサーモスタット13お
よび流量調整弁16を無くして、ラジエータ水路100
に、ラジエータ2を流れる冷却水量を調整する冷却水量
調整弁30を設けた点にある。なお、上記第1実施形態
と同一の機能のものは、同一の符号を付ける。また、図
7は、図6のA−A断面図である(ラジエータ水路10
0の全体を図示してある。)。また、図6に示す冷却水
量調整弁30は実際には断面図であるが、ここではハッ
チングは入れていない。
【0035】冷却水量調整弁30は、ラジエータ水路1
00開閉する円板状の弁体30aと、この弁体30aを
駆動する駆動手段であるサーボモータ31にて駆動され
るようになっている。そして、このサーボモータ31
は、図2に示すように制御装置18によって外気温セン
サ21および圧力センサ23の検出値に基づいて、弁開
度が制御されるようになっている。
【0036】次に、この冷却水量調整弁30の制御内容
を図3に示すフローチャートにて説明する。なお、図3
は、上記第1実施形態における流量調整弁16および冷
却ファン5の制御内容を示すものであったが、本実施形
態も考え方としては、上記第1実施形態と同様なもので
あるため、そのまま利用する。先ず、ステップS10、
20は、上記第1実施形態と同様であるが、ステップS
20における低負荷水温制御、および高負荷水温制御が
若干異なる。
【0037】つまり、ステップS20では、エンジン負
荷が低負荷のときは、低負荷水温制御として、図6に示
す冷却水量調整弁30の弁体30aの弁開度を、ラジエ
ータ水路100を流れる冷却水量が少なくなるように絞
る。これにより、ラジエータ水路100を流れる冷却水
量が少なくなるので、ラジエータ2での放熱量は小さく
なり、冷却水温は高温(例えば100°C)となるよう
に制御される。
【0038】一方、エンジン負荷が高負荷のときは、低
負荷水温制御として、冷却水量調整弁30の弁体30a
の弁開度を図6、7に示すような全開状態とする。これ
により、上記エンジン負荷が低負荷のときより、ラジエ
ータ水路100を流れる冷却水量は大となる。従って、
ラジエータ2での放熱量が大きくなり、冷却水温は低温
(例えば80°C)となるように制御される。
【0039】次にステップS30〜80は、上記第1実
施形態と同様であるので、ここでは説明を省略する。こ
のようにすることでも、上記第1実施形態と同様な効果
が得られる。また、本実施形態では、冷却水量調整弁3
0をラジエータ水路100に設けることで、、サーモス
タット13を廃止することができ、部品点数の削減によ
る低コスト化を実現できる。
【0040】(他の例)上記各実施形態では、流量調整
弁16および冷却水量調整弁30の弁開度を、低負荷水
温制御と高負荷低温制御とで2段階に切り換えたが、エ
ンジン負荷が大きくなるほど、言い換えると圧力センサ
23が検出する吸入負圧Pinの絶対値が小さくなるほ
ど、さらに多段階に切り換えるようにしても良いし、連
続的に切り換えるようにしても良い。
【0041】また、上記各実施形態では、流量調整弁1
6および冷却水量調整弁30にて低負荷水温制御と高負
荷低温制御とを切り換えたが、例えば以下のようなもの
でも良い。先ず、図1において流量調整弁16を無くす
代わりに、サーモスタット13の感温部13a内に加熱
手段である電熱ヒータを配置する。そして、この電熱ヒ
ータのオンオフ(通電、遮断)は、上記制御装置18に
て制御されるようにしておく。また、ここで感温部13
aの膨張開始温度を上記各実施形態より高めに設定して
おく。そして、例えば低負荷水温制御では、冷却水温を
高温とするために、電熱ヒータをオフとすることで、冷
却水温が高温に維持される。一方、高負荷水温制御で
は、冷却水温を低温とするために、電熱ヒータをオンと
することで、早めにサーモスタット13を作動させてラ
ジエータ水路100を開ける。これにより、冷却水温が
低温に維持される。
【0042】また、上記実施形態おいて、エンジン負荷
が低負荷から高負荷となり、この高負荷の状態が所定時
間以上持続されたときに、単に冷却ファン5の設定温度
を上げるようにしても良い。また、低負荷水温制御また
は高負荷水温制御とするかするの敷居値である26kp
a(吸入負圧Pinの絶対値)は、周知の如く、エンジ
ン負荷の大きさを示す指標であるので、26kpaに限
定されるものでなく、エンジン排気量やエンジン1の出
力特性等によって適宜決定されるものである。
【0043】また、上記各実施形態では、エンジン負荷
を検出する手段として、エンジン1の吸入負圧Pinを
用いたが、これに代わって例えばアクセル開度や、車速
等でエンジン負荷を検出するようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態におけるエンジン1の冷
却水回路200を示す図である。
【図2】本発明の第1、第2実施形態における制御装置
18を示す図である。
【図3】本発明の第1、第2実施形態における制御装置
18の制御内容を示すフローチャートである。
【図4】上記第1、第2実施形態における設定温度Tf
と、エンジン負荷との相関を表す図である。
【図5】上記第1、第2実施形態における設定温度Tf
の補正項Tf′と、外気温度との相関を表す図である。
【図6】本発明の第2実施形態におけるエンジン1の冷
却水回路200を示す図である。
【図7】図6のA−A断面図である。
【符号の説明】
1…水冷式エンジン、2…ラジエータ、5…冷却ファ
ン、7…ファンモータ 13…サーモスタット、16…流量調整弁、18…制御
装置 23…圧力センサ、30…冷却水量調整弁

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水冷式エンジン(1)と、この水冷式エ
    ンジン(1)の冷却水回路(200)にエンジン(1)
    冷却水を放熱によって冷却するラジエータ(2)を設
    け、 前記水冷式エンジン(1)のエンジン(1)負荷を検出
    するエンジン負荷検出手段(23)を有し、 前記水冷式エンジン(1)内を流れる冷却水温を、前記
    エンジン負荷検出手段(23)が検出するエンジン負荷
    が小さくなるほど高温となるように、前記ラジエータ
    (2)での放熱量を制御する温度制御機構(5、7、1
    3、16、18、30)を備える水冷式エンジンの冷却
    装置において、 前記温度制御機構(5、7、13、16、18、30)
    は、 前記エンジン負荷検出手段(23)が検出するエンジン
    負荷が、所定値より小さいときから大きくなり、この所
    定値より大きい状態が所定時間持続している間では、前
    記水冷式エンジン(1)内を流れる冷却水温が、第1所
    定温度となるように制御し、 前記エンジン負荷が前記所定値より大きい状態が前記所
    定時間経過すると、前記水冷式エンジン(1)内を流れ
    る冷却水温が前記第1所定温度より低い第2所定温度と
    なるように制御することを特徴とする水冷式エンジンの
    冷却装置。
  2. 【請求項2】 水冷式エンジン(1)と、この水冷式エ
    ンジン(1)の冷却水回路(200)にエンジン(1)
    冷却水を放熱によって冷却するラジエータ(2)を設
    け、 水冷式エンジン(1)のエンジン(1)負荷を検出する
    エンジン負荷検出手段(23)を有し、 前記水冷式エンジン(1)内を流れる冷却水温を、前記
    エンジン負荷検出手段(23)が検出するエンジン負荷
    が所定値より小さいと第1所定温度となるように、前記
    エンジン負荷検出手段(23)が検出するエンジン負荷
    が所定値より大きいと第1所定温度より高温な第2所定
    温度となるように、前記ラジエータ(2)での放熱量を
    制御する温度制御機構(5、7、13、16、18、3
    0)を備える水冷式エンジンの冷却装置において、 前記温度制御機構(5、7、13、16、18、30)
    は、 前記エンジン負荷検出手段(23)が検出するエンジン
    負荷が、所定値より小さいときから大きくなり、この所
    定値より大きい状態が所定時間持続している間では、前
    記水冷式エンジン(1)内を流れる冷却水温が、前記第
    1所定温度となるように制御し、 前記エンジン負荷が前記所定値より大きい状態が前記所
    定時間経過すると、前記水冷式エンジン(1)内を流れ
    る冷却水温が前記第2所定温度となるように制御するこ
    とを特徴とする水冷式エンジンの冷却装置。
  3. 【請求項3】 前記冷却水回路(200)に設けられ、
    前記水冷式エンジン(1)から吐出されて前記ラジエー
    タ(2)に送られる冷却水量を調節する流量調整手段
    (13、16、30)を有し、 前記温度制御機構(5、7、13、16、18、30)
    は、前記流量調整手段(13、16、18、30)にて
    構成されており、 前記流量調整手段(13、16、18、30)は、 前記エンジン負荷検出手段(23)が検出するエンジン
    負荷が、前記所定値より小さいときから前記所定値より
    大きくなり、この所定値より大きい状態が所定時間持続
    している間では、前記ラジエータ(2)を流通する冷却
    水量を調整することで、前記冷却水温が前記第1所定温
    度となるように制御し、 前記エンジン負荷が前記所定値より大きい状態が前記所
    定時間経過すると、前記ラジエータ(2)を流通する冷
    却水量を増加させることで、前記冷却水温が前記第2所
    定温度となるように制御することを特徴とする請求項1
    または2記載の水冷式エンジンの冷却装置。
  4. 【請求項4】 前記冷却水回路(100)に設けられ、
    前記水冷式エンジン(1)から流出した冷却水を前記ラ
    ジエータ(2)に導くラジエータ水路(100)と、 前記ラジエータ水路(100)に配設され、前記水冷式
    エンジン(1)から吐出した冷却水温度を感知する感温
    部(13a)を有し、この感温部(13a)で感知され
    た冷却水温度に応じて前記ラジエータ水路(100)を
    開閉する感温作動弁(13)と、 前記水冷式エンジン(1)から吐出した冷却水を前記感
    温部(13a)に導く感温水路(101)とを有し、 前記流量調整手段(13、16、30)は、前記ラジエ
    ータ水路(100)に配設されて前記感温水路(10
    1)を流通する冷却水量を調整するようになっているこ
    とを特徴とする請求項3記載の水冷式エンジンの冷却装
    置。
  5. 【請求項5】 前記水冷式エンジン(1)内を流れる冷
    却水温を検出する冷却水温検出手段(21)と、 外気温度を検出する外気温度検出手段(20)と、 前記ラジエータ(2)に向かって空気を送風するととも
    に、前記冷却水温検出手段(21)によって検出された
    冷却水温が所定の設定温度より高いときに駆動される冷
    却ファンとを有し、 前記流量調整手段(13、16、30)が調整する前記
    ラジエータ(2)への冷却水量が少ないほど、前記設定
    温度を小さくなるように設定することを特徴とする請求
    項2ないし4いずれか1つに記載の水冷式エンジンの冷
    却装置。
  6. 【請求項6】 前記水冷式エンジン(1)内を流れる冷
    却水温を検出する冷却水温検出手段(21)と、 外気温度を検出する外気温度検出手段(20)と、 前記ラジエータ(2)に向かって空気を送風するととも
    に、前記冷却水温検出手段によって検出された冷却水温
    が所定の設定温度より高いときに駆動される冷却ファン
    (5)と、 前記外気温度検出手段(20)が検出する外気温度が高
    くなるほど、前記設定温度を高く設定することを特徴と
    する請求項1ないし5いずれか1つに記載の水冷式エン
    ジンの冷却装置。
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