JP3216926B2 - ポリオレフィン反応器の運転方法 - Google Patents

ポリオレフィン反応器の運転方法

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JP3216926B2 JP36000492A JP36000492A JP3216926B2 JP 3216926 B2 JP3216926 B2 JP 3216926B2 JP 36000492 A JP36000492 A JP 36000492A JP 36000492 A JP36000492 A JP 36000492A JP 3216926 B2 JP3216926 B2 JP 3216926B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、気相重合法によりポリ
オレフィンを製造する際の反応器の運転法に関する。更
に詳しくは、気相重合法によりポリオレフィンを製造す
る際、重合反応器の運転を停止した場合の再運転法に関
する。
【0002】
【従来の技術】オレフィンを気相状態で重合してポリオ
レフィンを製造する方法は、経費が安いなどの理由から
近年広く用いられるようになった。オレフィンの気相重
合に用いる反応器の形式としては、流動床式や撹拌床式
が主である(例えば特公昭47−13962号、特開昭
51−86584号各公報等)。気相重合法でポリオレ
フィンを製造する際には、各種のトラブル、機器の修理
等で重合反応器の運転をその途中で停止しなければなら
ない場合が生じる。例えば、重合反応の後続工程(パウ
ダー処理工程、ペレット化工程等)においてトラブルが
発生し、しかもポリマー粒子の中間貯槽に余裕がない場
合、あるいは機器の補修や修理が必要になった場合など
である。すなわち、完全な停止ではなく、一旦停止はす
るが、トラブルが解消すれば通常は直ちに運転を再開す
る場合である。このような場合に反応を停止させる方法
としては、反応停止剤を系内へ導入する方法を採用する
こともあるが、運転の状況によっては反応停止剤の影響
を考慮して、これを使用しない方法を採る場合もある。
【0003】反応停止剤を系内へ導入することなく、重
合反応を一旦停止する方法およびその際の運転再開方法
は、通常以下の通りである。すなわち、停止方法として
は、(1)固体触媒成分と有機アルミニウム化合物の反
応器内への供給を停止し、反応量の低下に応じて適宜オ
レフィンを含む原料ガスの供給速度を減少させ、反応量
が定常時の1/2〜1/3に低下した後、全ての原料ガ
スを停止する方法、あるいは(2)固体触媒成分と有機
アルミニウム化合物の供給停止と同時に全ての原料ガス
の供給を停止し、圧力や温度を低下させる方法などいく
つかの方法がある。いずれの停止方法の場合でも、圧力
および温度を低下させ、反応系内のガスを窒素でパージ
した後、反応器内に残留しているポリオレフィン粒子を
系外へ抜き出すことが行われている。反応器内に残留し
ているポリオレフィン粒子を系外へ抜き出す理由として
は、残留ポリマー中の固体触媒成分および有機アルミニ
ウム化合物の各濃度が運転停止ごとに相違して一定でな
いため、残留ポリマーを使用して運転を再開する場合
に、初期において急激な反応が生じたり、またはその逆
に反応開始に長時間を要するなど反応開始の状態が一定
せず、かつシート状ポリマーの生成によるトラブルが多
いことなどが挙げられる。
【0004】このため、通常は反応器内に残留するポリ
オレフィン粒子を反応系外へ抜き出し、運転を再開する
際には、定常時に生産され、または別途生産された新た
なポリオレフィン粒子をまず反応器内へ充填し、窒素で
系内をパージした後、反応のスタートアップの手順を繰
り返す方法が一般的である。しかしこの方法は、系内の
内容物を全て交換して再開するのであるから、いわば全
く新たに反応を開始する場合と異ならない。ポリオレフ
ィンの気相重合反応器の運転において、運転開始の初期
にシート状ポリマーの生成によるトラブルが多いことは
既往の特許公報に詳細に記載されている通りであり(例
えば、特公表昭63−500176号、特開平1−23
0607号、特開平2−145608号および特開平2
−135205号各公報)、この場合も同様にシート状
ポリマーの生成によるトラブルその他による運転開始初
期のトラブルが多い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、反応停
止剤を使用することなく、ポリオレフィンの気相重合反
応を実質的に停止させた後、再び反応器の運転を再開す
る場合には、従来の方法では以下のような欠点があっ
た。 (1)ポリオレフィン反応器の運転の初期にはシート状
ポリマーが生成し易く、これが生成すると配管およびバ
ルブを閉塞して、運転の停止を余儀なくされる。 (2)運転開始時には、通常触媒供給量を徐々に増大し
て、ポリオレフィンの生成速度を少しずつ高める方法が
採用されている。従って過渡的な非定常状態が続くた
め、この期間には規格外の製品が生ずる。 (3)反応器内のポリオレフィン粒子を系外へ排出した
り、新しいポリオレフィン粒子を導入する際に、反応器
を大気に開放することが必要となり、水分や酸素等の不
純物が混入し易い。そのため、運転再開にあたって重合
反応が起こり難く定常運転までに長時間を要した。特
に、長期間にわたって反応系を大気に開放したときには
この現象が著しい。 従って、反応停止剤を導入することなくポリオレフィン
反応器の運転を停止した場合の簡単な運転再開方法が強
く望まれていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、反応停止剤を使用
することなく実質的に反応を停止させ、その後ポリマー
粒子を反応系外へ排出することなく系内に保持したまま
とし、運転再開に当たっては、初めに有機アルミニウム
化合物を供給することにより、再開後の運転が容易にな
ることを見出して本発明に到達した。すなわち本発明の
第一は、少なくともチタンおよび/またはバナジウムな
らびにマグネシウムを含有する固体触媒成分と有機アル
ミニウム化合物とからなる触媒を反応器へ供給し、オレ
フィンを気相状態で定常的に重合または共重合させた
後、反応停止剤を系内へ加えることなく実質的に該重合
反応を停止させ、その後該反応器の運転を再開する方法
において、反応再開の最初に有機アルミニウム化合物を
系内へ導入する工程を含み、かつ反応停止時に反応系内
に存在していたポリマ−粒子を実質的に系外へ排出する
ことなく、反応停止から反応再開までの全操作を行うこ
とを特徴とするポリオレフィン反応器の運転方法を提供
するものである。また、本発明の第二は、上記の反応再
開にあたり、重合反応停止前に反応系内に存在していた
有機アルミニウム化合物のアルミニウム1原子に対し
て、アルミニウム 0.2〜10原子に相当する量の有機
アルミニウム化合物を初めに反応系内へ供給した後に、
重合反応を再開することを特徴とする請求項1に記載の
ポリオレフィン反応器の運転方法を提供するものであ
る。
【0007】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明で用いるオレフィンとしては、通常炭素数2〜8、
好ましくは2〜6のオレフィン、例えば、エチレン、プ
ロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、
4−メチルペンテン−1等のα−オレフィンが挙げられ
る。これらを用いて単独(ホモ)重合または適宜の割合
による共重合を行うことができる。共重合としては、例
えばエチレン/プロピレン、エチレン/ブテン−1、エ
チレン/ヘキセン−1、エチレン/4−メチルペンテン
−1等のエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンと
の共重合、プロピレンとブテン−1との共重合、および
エチレンと他の2種以上のα−オレフィンとの共重合等
が挙げられる。また、ポリオレフィンの改質を目的とし
て、ジエンを用いる共重合も可能である。 これに用い
るジエンとしては、ブタジエン、1,4−ヘキサジエ
ン、エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン等
が例示される。反応系へのオレフィンの供給は、好まし
くは適宜の不活性キャリアーガス、例えば窒素と共に供
給することができる。
【0008】上記オレフィンの重合に使用する触媒とし
ては、少なくともチタンおよび/またはバナジウムなら
びにマグネシウムを含有する固体触媒成分と有機アルミ
ニウム化合物とからなるものを用いる。少なくともチタ
ンおよび/またはバナジウムならびにマグネシウムを含
有する固体触媒成分としては、オレフィン重合用触媒と
して従来公知のチーグラー系触媒に用いられるチタンお
よびマグネシウムを含有する固体触媒成分、バナジウム
およびマグネシウムを含有する固体触媒成分、またはチ
タン、バナジウムおよびマグネシウムを含有する固体触
媒成分等を使用することができる。
【0009】上記固体触媒成分としては、例えば金属マ
グネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、
酸化マグネシウム、塩化マグネシウム等、またケイ素、
アルミニウム、カルシウムから選ばれる元素とマグネシ
ウム原子とを含有する複塩、複酸化物、炭酸塩、塩化物
あるいは水酸化物等、更にこれらの無機固体化合物を含
酸素化合物、含硫黄化合物、芳香族炭化水素、ハロゲン
含有物質で処理しまたは反応させたもの等のマグネシウ
ムを含む無機固体化合物に、チタン化合物および/また
はバナジウム化合物を公知の方法により担持させたもの
が挙げられる。
【0010】上記含酸素化合物としては、例えば水;ポ
リシロキサン;アルコール、フェノール、ケトン、アル
デヒド、カルボン酸、エステル、酸アミドなどの有機含
酸素化合物;金属アルコキシド;金属のオキシ塩化物な
どの無機含酸素化合物を例示することができる。含硫黄
化合物としては、チオール、チオエーテル等の有機硫黄
化合物あるいは二酸化硫黄、三酸化硫黄、硫酸等の無機
硫黄化合物が挙げられる。また芳香族炭化水素として
は、ベンゼン、トルエン、キシレン、アントラセン、フ
ェナントレン等の各種単環または多環芳香族炭化水素を
例示することができる。ハロゲン含有物質としては、塩
素、塩化水素、金属塩化物、有機ハロゲン化物等が挙げ
られる。
【0011】前記のチタン化合物としては、チタンのハ
ロゲン化物、アルコキシハロゲン化物、アルコキシド、
ハロゲン化酸化物等を挙げることができる。これらのう
ち、4価のチタン化合物と3価のチタン化合物が好適で
あり、4価のチタン化合物としては、具体的には一般式
Ti(OR)n4ーn(ここで、Rは炭素数1〜20のアル
キル基、アリール基またはアラルキル基等の炭化水素基
を示し、Xはハロゲン原子を示す。nは0≦n≦4の範
囲の数である。)で示されるものが好ましく、具体的に
は四塩化チタン、四臭化チタン、四ヨウ化チタン、モノ
メトキシトリクロロチタン、ジメトキシジクロロチタ
ン、トリメトキシモノクロロチタン、テトラメトキシチ
タン、 モノエトキシトリクロロチタン、 ジエトキシジ
クロロチタン、トリエトキシモノクロロチタン、テトラ
エトキシチタン、モノイソプロポキシトリクロロチタ
ン、ジイソプロポキシジクロロチタン、トリイソプロポ
キシモノクロロチタン、 テトライソプロポキシチタ
ン、 モノブトキシトリクロロチタン、ジブトキシジク
ロロチタン、トリブトキシモノクロロチタン、テトラブ
トキシチタン、 モノペントキシトリクロロチタン、 モ
ノフェノキシトリクロロチタン、ジフェノキシジクロロ
チタン、トリフェノキシモノクロロチタン、テトラフェ
ノキシチタン等を挙げることができる。3価のチタン化
合物としては、一般式 Ti(OR)m4-m(ここで、Rは
炭素数1〜20のアルキル基、アリール基またはアラル
キル基等の炭化水素基を示し、Xはハロゲン原子を示
す。mは0<m<4の範囲の数である。)で示される4
価のアルコキシハロゲン化チタンを、水素、アルミニウ
ム、チタンあるいは周期律表第 I から III 族金属の有
機金属化合物により還元して得られる3価のチタン化合
物が挙げられる。
【0012】上記のチタン化合物のうち、4価のチタン
化合物が特に好ましい。これらの触媒の具体的なものと
しては、例えばMgO−RX−TiCl4系(特公昭51−
3514号公報)、 Mg−SiCl4−ROH−TiCl4
(特公昭50−23864号公報)、MgCl2−Al(O
R)3−TiCl4系(特公昭51−152号公報、特公昭
52−15111号公報)、 MgCl2−SiCl4−RO
H−TiCl4系(特開昭49−106581号公報)、M
g(OOCR)2−Al(OR)3−TiCl4系(特公昭52−
11710号公報)、Mg−POCl3−TiCl4系(特公
昭51−153号公報)、MgCl2−AlOCl−TiCl4
系(特公昭54−15316号公報)、MgCl2−Al
(OR)n−X3-n−Si(OR')m−TiCl4系(特開昭56
−95909号公報)等の固体触媒成分(前記式中にお
いて、 RおよびR'は有機残基、Xはハロゲン原子を示
す。)に有機アルミニウム化合物を組み合わせたものが
好ましい触媒系の例として挙げられる。
【0013】前記バナジウム化合物としては、四塩化バ
ナジウム、四臭化バナジウム、四ヨウ化バナジウム等の
4価のバナジウム化合物、オキシ三塩化バナジウム、オ
ルソアルキルバナデート等の5価のバナジウム化合物、
三塩化バナジウム、バナジウムトリエトキシド等の3価
のバナジウム化合物などが挙げられる。バナジウム化合
物は、単独であるいはチタン化合物と併用して用いられ
る。
【0014】他の触媒系の例としては、固体触媒成分と
していわゆるグリニャール化合物などの有機マグネシウ
ム化合物とチタン化合物および/またはバナジウム化合
物との反応生成物を用い、これに有機アルミニウム化合
物を組み合わせた触媒系を例示することができる。有機
マグネシウム化合物としては、例えば一般式RMgX、
2Mg、RMg(OR) 等で示されるマグネシウム化合物
(ここで、Rは炭素数1〜20の有機残基、Xはハロゲ
ン原子を示す。)およびこれらのエーテル錯体、または
これらの有機マグネシウム化合物に、更に他の有機金属
化合物、例えば有機ナトリウム、有機リチウム、有機カ
リウム、有機ホウ素、有機カルシウム、有機亜鉛等を加
えて変性したものを用いることができる。上記触媒系の
具体的な例としては、例えば、RMgX−TiCl4系(特
公昭50−39470号公報)、RMgX−フェノール
−TiCl4系(特公昭54−12953号公報)、RMg
X−ハロゲン化フェノール−TiCl4系(特公昭54−
12954号公報)、RMgX−CO2−TiCl4系(特開
昭57−73009号公報)等の固体触媒成分に有機ア
ルミニウム化合物を組み合わせたものを挙げることがで
きる。
【0015】また他の触媒系の例としては、固体触媒成
分としてSiO2、Al23およびSiO2・Al23等の無
機酸化物と前記のチタンおよび/またはバナジウムなら
びにマグネシウムを含有する固体触媒成分とを接触させ
て得られる固体物質を用い、これに有機アルミニウム化
合物を組み合わせたものを例示することができる。無機
酸化物としては上記SiO2、Al23およびSiO2・Al
23等のほかにCaO、B23、SnO2等を挙げること
ができ、またこれらの酸化物の複酸化物も使用すること
ができる。これら各種の無機酸化物とチタンおよび/ま
たはバナジウムならびにマグネシウムを含有する固体触
媒成分とを接触させる方法としては、公知の方法を採用
することができる。すなわち、不活性炭化水素、アルコ
ール類、フェノール類、エーテル類、ケトン類、エステ
ル類、アミン類、ニトリル類またはこれらの混合物等の
有機溶媒の存在下または不存在下で、温度20〜400
℃、好ましくは50〜300℃において通常5分〜20
時間反応させる方法が用いられるが、共粉砕処理による
方法、あるいはこれらを適宜に組み合わせる方法により
反応させてもよい。上記触媒系の具体的な例としては、
例えばSiO2−ROH−MgCl2−TiCl4(特開昭56
−47407号公報)、SiO2−ROR'−MgO−AlC
l3−TiCl4(特開昭57−187305号公報)、 Si
2−MgCl2−Al(OR)3−TiCl4−Si(OR')4
(特開昭58−21405号公報)、 SiO2−TiCl4
−RnAlCl3-n−MgCl2−Al(OR')nCl3-n(特開平
3−35004号公報)、SiO2−TiCl4−RnAlX
3-n−MgCl2−Al(OR')nCl3-n−Si(OR'')mCl
4-m(特開平3−64306号公報)、 SiO2−MgCl
2−Al(OR')nCl3-n−Ti(OR'')4−RnAlCl
3-n(特開平3−153707号公報)、SiO2−MgC
l2−Al(OR')nCl3-n−Ti(OR'')nCl4-n−RnAl
Cl3-n(特開平3−185004号公報)、SiO2−Ti
Cl4−RnAlCl3-n−MgCl2−Al(OR')nCl3-n
R''mSi(OR''')n4-(m+n)(特願平2−41526
5号公報)、SiO2−RnMgX2-n−Al(OR')nCl3-n
−Ti(OR'')nCl4-n−R'''OH−RnAlX3-n(特願
平3−94983号公報)、 SiO2−MgCl2−Al(O
R')nCl3-n−Ti(OR'')nCl4-n−R'''OH−RnAl
Cl3-n−Al(OR')nCl3-n (特願平3−48643号
公報)(前記式中においてR、R'、R''およびR'''は
炭化水素残基を示す。)等に有機アルミニウム化合物を
組み合わせたものを挙げることができる。
【0016】これらの触媒系において、チタン化合物お
よび/またはバナジウム化合物を有機カルボン酸エステ
ルとの付加物として使用することもでき、また前記のマ
グネシウムを含む無機固体化合物を有機カルボン酸エス
テルと接触処理した後使用することもできる。更に、有
機アルミニウム化合物を有機カルボン酸エステルとの付
加物として使用することもできる。また、あらゆる場合
において、有機カルボン酸エステルの存在下で調製され
た触媒系を使用することができる。ここで使用する有機
カルボン酸エステルとしては、脂肪族、脂環族、芳香族
カルボン酸の各種エステルが挙げられ、好ましくは炭素
数7〜12の芳香族カルボン酸エステルが用いられる。
具体的な例としては安息香酸、アニス酸、トルイル酸の
メチル、エチル等のアルキルエステルを挙げることがで
きる。
【0017】本発明において上記固体触媒成分と共に用
いる有機アルミニウム化合物とは、分子内に少なくとも
一個のアルミニウム−炭素原子の結合を有する有機アル
ミニウム化合物化合物をいう。例えば、(i)一般式Rm
Al(OR')npq(ここで、RおよびR'は炭素原子を
通常1〜15個、好ましくは1〜4個を含む炭化水素
基、例えばアルキル基、アリール基、アルケニル基、シ
クロアルキル基等であり、アルキル基の場合にはメチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル、se
c−ブチル、 tert−ブチル、ヘキシル、オクチル等が挙
げられる。 RおよびR'は同一であっても異なってもよ
い。Xはハロゲン原子を示し、m、n、pおよびqはそ
れぞれ0<m≦3、0≦n<3、0≦p<3および0≦
q<3の範囲にあり、かつm+n+p+q=3を満足す
る数である。)で表される有機アルミニウム化合物、
(ii)一般式MAlR4(ここで、Mはリチウム、ナトリ
ウムまたはカリウムから選ばれる金属であり、Rは前記
と同じ炭化水素基である。)で表される、周期律表第 I
族金属とアルミニウムとの錯アルキル化物などを挙げる
ことができる。
【0018】前記(i)に属する有機アルミニウム化合
物としては、例えば 一般式 RmAl(OR')3m (ここで、RおよびR'は前記と同じ炭化水素基であ
る。mは好ましくは1.5≦m≦3の範囲の数であ
る。)、 一般式 RmAlX3m (ここで、Rは前記と同じ炭化水素基である。Xはハロ
ゲン原子を示し、mは好ましくは0<m<3の範囲の数
である。)、 一般式 RmAlH3m (ここで、Rは前記と同じ炭化水素基である。mは好ま
しくは2≦m<3の範囲の数である。)および 一般式 RmAl(OR')nq (ここで、RおよびR'は前記と同じ炭化水素基であ
る。 Xはハロゲン原子を示し、m、nおよびqは好ま
しくはそれぞれm0<m≦3、0≦n<3、0≦q<3
の範囲にあり、かつm+n+q=3を満足する数であ
る。)で表されるものなどを例示することができる。
(i)に属する有機アルミニウム化合物として、具体的に
は、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウ
ム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルア
ルミニウム、トリ−sec−ブチルアルミニウム、 トリ−
tert−ブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウ
ム、トリオクチルアルミニウム等のトリアルキルアルミ
ニウム;トリアルケニルアルミニウム;ジエチルアルミ
ニウムエトキシド、ジブチルアルミニウムブトキシド等
のジアルキルアルミニウムアルコキシド;エチルアルミ
ニウムセスキエトキシド、ブチルアルミニウムセスキブ
トキシド等のアルキルアルミニウムセスキアルコキシド
のほかに、 R2.5Al(OR)0.5などで表される平均組成
を有する部分的にアルコキシ化されたアルキルアルミニ
ウム;ジエチルアルミニウムクロリド、ジブチルアルミ
ニウムクロリド、ジエチルアルミニウムブロミド等のジ
アルキルアルミニウムハライド;エチルアルミニウムセ
スキクロリド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エ
チルアルミニウムセスキブロミド等のアルキルアルミニ
ウムセスキハライドのような部分的にハロゲン化された
アルキルアルミニウム;ジエチルアルミニウムヒドリ
ド、ジブチルアルミニウムヒドリド等のジアルキルアル
ミニウムヒドリドおよびエチルアルミニウムジヒドリ
ド、プロピルアルミニウムジヒドリド等のアルキルアル
ミニウムジヒドリドなど、部分的に水素化されたアルキ
ルアルミニウム;エチルアルミニウムエトキシクロリ
ド、ブチルアルミニウムブトキシクロリド、エチルアル
ミニウムエトキシブロミド等の部分的にアルコキシ化お
よびハロゲン化されたアルキルアルミニウムなどを例示
することができる。前記(ii)に属する有機アルミニウ
ム化合物としては、LiAl(C25)4、LiAl(C715)
4等が挙げられる。また、(i)に類似する有機アルミニ
ウム化合物として、 酸素原子や窒素原子を介して2個
以上のアルミニウム原子が結合した有機アルミニウム化
合物を用いることもできる。これらの化合物として、例
えば(C25)2AlOAl(C25)2、(C49)2AlOAl
(C49)2、(C25)2AlN(C25)Al(C25)2等を
例示することができる。これらの中でも、トリアルキル
アルミニウムが好ましい。
【0019】定常運転中における有機アルミニウム化合
物の使用量は特に制限されないが、通常、 チタン化合
物1モルに対して0.05〜1000モルを使用するこ
とができる。
【0020】重合反応は、通常のチグラー型触媒による
オレフィンの重合反応と同様にして行われる。すなわ
ち、反応は実質的に気相で行われる。オレフィンの重合
条件として、温度は20〜300℃、好ましくは40〜
200℃であり、圧力は常圧〜70kgf/cm2・G、好まし
くは2〜60kgf/cm2・Gである。分子量の調節は、重合
温度、触媒のモル比等の重合条件を変えることによって
もある程度行うことができるが、重合系中に水素を添加
することにより効果的に行われる。また本発明におい
て、オレフィンを気相状態で重合または共重合するため
に使用する反応器は、実質的に気−固系で運転される流
動床系および撹拌床系をすべてを包含し、撹拌機を有す
るものまたは有しないもののいずれであってもよい。定
常運転中は、定常的に、オレフィン、固体触媒成分、有
機アルミニウム化合物が反応系に導入され、その一方生
成したポリマー粒子が抜き出される。
【0021】反応の停止方法としては、前述のように、
(1)固体触媒成分と有機アルミニウム化合物の反応器
内への供給を停止し、反応量の低下に応じて適宜オレフ
ィンを含む原料ガスの供給速度を減少し、反応量が定常
時の約1/2〜1/3に低下した後、全ての原料ガスを
停止する方法、あるいは(2)固体触媒成分と有機アル
ミニウム化合物の供給停止と同時に全ての原料ガスの供
給を停止し、圧力や温度を低下させる方法などを適宜に
採用することができる。いずれの停止方法においても、
停止後、適宜に系内圧力および温度を下げ、反応系内の
ガスを窒素でパージする。本発明においては、反応器内
に残留するポリマー粒子は、系外へ排出することなく、
そのまま運転再開まで系内に保持する。保持する期間
は、反応器の気密が保たれる限り特に制限がなく、数週
間あるいはそれ以上継続してもよい。すなわち、故障が
発生して反応停止の原因となった重合反応の後続工程
(パウダー化工程、ペレット化工程等)あるいは重要機
器類の修理などを行う間、ポリマーを反応器内に保持し
ておく。
【0022】本発明においては、系内にポリマー粒子を
保持すると共に、運転再開にあたり初めに有機アルミニ
ウム化合物を供給する。すなわち、固体触媒成分の供給
を開始する前に有機アルミニウム化合物を供給する。初
めに固体触媒成分のみ、あるいは固体触媒成分と有機ア
ルミニウム化合物とを同時に供給する方法なども考えら
れるが、本発明では初めに有機アルミニウム化合物のみ
を供給することが肝要である。運転再開時における有機
アルミニウム化合物の供給は、有機アルミニウム化合物
の分散を均一にするために、反応系内に窒素を循環して
いるとき行うことが望ましい。なお、窒素の循環は圧力
0〜10kgf/cm2・G、望ましくは3〜6kgf/cm2・Gで行
う。また、温度は重合温度とし、通常10〜100℃で
あり、望ましくは40〜90℃である。
【0023】運転再開の初めに供給する有機アルミニウ
ム化合物の量は、定常運転時の供給割合としてもよい
が、好ましくは停止前に反応系内に残存していた有機ア
ルミニウム化合物のアルミニウム1原子に対してアルミ
ニウム0.2〜10原子、 より好ましくは、0.5〜5
原子、 更に好ましくは1〜2原子に相当する量であ
る。10原子に相当する量を超える有機アルミニウム化
合物を加えても、特に効果は増大せず不経済である。こ
こで、反応系内とは、反応器内のポリオレフィン粒子
内、循環ガス中および反応系各部の器壁等を含む。この
際の供給速度は適宜に選択することができる。なお、停
止前に反応系内に残存していた有機アルミニウム化合物
の量は、例えば有機アルミニウムの供給速度とポリマー
粒子の反応器内における平均滞留時間との積として求め
ることができる。
【0024】所定量の有機アルミニウム化合物を供給し
た後、窒素を循環しながらオレフィンガスおよび分子量
調節剤として水素を導入し、これらにより徐々に圧力を
上昇させる。なお、各オレフィンガスおよび水素の供給
流量比は、最終的な反応系の組成比と同じにしておくこ
とが望ましい。次いで、固体触媒成分を、例えば窒素の
ような不活性ガスに同伴させる方法で反応器内へ導入す
る。固体触媒成分の供給と共に重合反応が開始し、ポリ
オレフィン生成量は徐々に上昇し、定常運転の状態に達
する。その後はオレフィン、固体触媒成分、有機アルミ
ニウム化合物等の供給量を定常状態における各所定供給
量とすることにより、重合反応は定常的に進行する。
【0025】
【実施例】以下に、本発明を実施例および比較例に基づ
いて具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定
されるものではない。
【0026】<固体触媒成分の調製例>撹拌機および還
流冷却機を付けた500mlの三つ口フラスコに600
℃で焼成したSiO2 50gを入れて、 脱水ヘキサン1
60ml、 四塩化チタン2.2mlを加え、ヘキサンの
還流下で3時間反応させた。冷却後、ジエチルアルミニ
ウムクロライドのヘキサン溶液(1mmol/cc)を30m
l加え、 再びヘキサンの還流下で2時間反応させた
後、120℃で減圧乾燥を行いヘキサンを除去した。得
られた反応生成物を成分(I)とする。別に、直径1/
2インチのステンレススチール製ボール25個を入れた
内容積400mlのステンレススチール製ポットに、市
販の無水塩化マグネシウム10gおよびアルミニウムト
リエトキシド4.2gを入れ、 窒素雰囲気下の室温にお
いて、16時間ボールミリングを行い反応生成物を得
た。これを成分(II)とする。上記成分(II)の5.4
gを脱水エタノール160mlに溶解し、 その溶液全
量を成分(I)を収容する三つ口フラスコに加え、 エタ
ノールの還流下で3時間反応させた後、150℃で6時
間減圧乾燥を行い、固体触媒成分を得た。得られた固体
触媒成分1g中のチタンの含有量は15mgであった。
【0027】<実施例1>図1に示したものと同様な、
直径25cmの流動床反応器1を使用した。あらかじめ
乾燥した平均粒径810μmの直鎖低密度ポリエチレン
12kgを種ポリマ−として反応器へ充填した。 次い
で反応系内を窒素ガスで5kgf/cm2・Gに昇圧し、ブロワ
ー12を用いて、系内のガスを流動床反応器1、ガス循
環配管11、 ブロワー12および冷却器13からなる
経路を通して流量88m3/hrで循環し、循環ガス温度の
調節により温度を85℃に保持した。気相中の水素/エ
チレン/ブテン−1比(モル比、以下同様)=0.1/
1/0.4、および窒素濃度25モル%となるように各
ガス量の調節を行い、 全圧は20kgf/cm2・Gに保持し
た。助触媒として、 トリエチルアルミニウムを1.1g/
hrの速度でヘキサン溶液として助触媒供給配管5から供
給し、前記固体触媒成分の調製例で得たTiとMgを含有
する固体触媒成分を1.0g/hrの速度で触媒供給配管8
により供給し、 重合反応を開始させた。12時間後に
反応は定常状態となり、その後運転は順調に継続した。
重合体粒子排出バルブ14および15を通して排出され
たエチレン・ブテン−1共重合体の生成速度は4.0kg/
hrであり、その性状はMFR0.90g/10min、密度0.
921g/cm3であり、外観は白色で、平均粒径780μ
mのきれいな粒子であった。なお、流動床反応器内に滞
留しているポリマー粒子の量は流動床上下の差圧計(図
示せず)の指示から推定して12kgであり、従ってポ
リマー粒子の平均滞留時間は3時間であった。
【0028】次に重合反応の停止を行うため、固体触媒
成分およびトリエチルアルミニウムの供給を停止した。
その直後から、重合反応器入口の循環ガス温度が上昇
し、反応温度と入口ガス温度との温度差が定常時の1/
3に減少した時点でオレフィンの供給を停止した。循環
ガスをベント配管10から放出し、 系内の圧力を20
分間で6kgf/cm2・Gまで下げ、また同時に温度を50℃
まで低下させた。ブロワー12を用いて系内のガスを流
量16m3/hrでベント配管から放出しながら、 他方にお
いて窒素供給配管9により窒素を導入し、圧力を6kgf/
cm2・Gに保持した。5時間後にブロワー12を停止し、
系内の圧力が常圧に達するまでガスをベント配管10か
ら放出した。 続いて、系内を窒素で5kgf/cm2・Gまで昇
圧した後、常圧まで放出する操作を3回繰り返し、オレ
フィンガスのパージを行った。なお、流動床反応器内に
は、ポリマー粒子を残したまま48時間保持した。
【0029】流動床反応器内を窒素で5kgf/cm2・Gまで
昇圧した後、 ブロワー12を用いて系内のガスを流量
88m3/hrで循環し、 温度の調節により85℃まで昇温
した。その後、トリエチルアルミニウムを3.3g/hrの
速度で1時間(合計3.3g)供給した。この量は、反
応停止前にポリマー粒子内に残存していたトリエチルア
ルミニウムの量とほぼ同じである。続いて、気相中の水
素/エチレン/ブテン−1比=0.1/1/0.4、およ
び窒素濃度25モル%となるように各ガスを供給し、
全圧を20kgf/cm2・Gまで昇圧した。全圧が20kgf/cm2
・Gに到達した後、 最初の運転開始時と同様にトリエチ
ルアルミニウムを1.1g/hrの速度で、また固体触媒成
分を1.0g/hrの速度でそれぞれ供給を開始した。6時
間後に反応は定常状態に達し、ポリマー粒子の生成速度
は最初と同様に4.0kg/hrであり、運転は順調に継続し
た。また得られたエチレン・ブテン−1共重合体は、M
FR0.89g/10min、密度0.921g/cm3であり、最初
の運転で得られたポリマー粒子とほぼ一致する値であっ
た。
【0030】<比較例1>運転再開前に、 実施例1で
行ったトリエチルアルミニウムの供給(3.3g/hr×1
時間、合計3.3g)を行わなかった以外は、 すべて実
施例1と同様に実施した。すなわち、定常状態の際と同
様なオレフィンの供給割合ならびに固体触媒成分1.0g
/hrおよびトリエチルアルミニウム1.1g/hrの速度で反
応器へ供給することにより運転を再開した。その結果、
反応は容易に起こらず、12時間後に始めて重合反応が
開始した。しかも、その後にシート状ポリマーが生成
し、固体触媒の供給開始から15時間後に流動床反応器
からのポリマー抜出し配管に詰まりを生じたため運転を
停止した。
【0031】<比較例2>実施例1ではトリエチルアル
ミニウムを3.3g/hrの速度で1時間(合計3.3g)を
供給し、続いて運転を開始したが、本比較例において
は、上記トリエチルアルミニウムの供給を固体触媒成分
を供給する際に同時に行った。上記以外はすべて実施例
1と同様に操作を行った。すなわち、運転再開にあたっ
ては、オレフィン、固体触媒成分およびトリエチルアル
ミニウムを同時に供給し、 オレフィンおよび固体触媒
成分1.0g/hrの供給は定常状態の際の供給割合および
供給速度と同一であり、トリエチルアルミニウムの供給
は実施例1の運転再開時と同様に3.3g/hrの速度で行
った。各反応原料の供給開始から30分後に重合反応が
開始したが、チップ状のポリマーが生成した。 同1時
間後にトリエチルアルミニウムの供給速度を3.3g/hr
から実施例1における定常状態の供給速度である1.1g
/hrに変更したが、 同1時間45分後に流動床反応器か
らのポリマー抜出し配管に詰まりを生じたため運転を停
止した。
【0032】<比較例3>実施例1と同様に運転を開始
し、重合反応の停止を行った後、流動床反応器内のポリ
マー粒子をすべて系外へ排出した。その後、運転を再開
するにあたり、あらかじめ乾燥した平均粒径810μm
の直鎖低密度ポリエチレンである種ポリマー12kgを
新たに流動床反応器へ装入し、系内を窒素でパージした
後、実施例1の最初の運転開始時と同様にして行った。
すなわち、反応系内を窒素ガスで5kgf/cm2・Gに昇圧
し、ブロワー12を用いて、系内のガスを流動床反応器
1、ガス循環配管11、ブロワー12および冷却器13
からなる経路を通して流量88m3/hrで循環し、 循環ガ
ス温度の調節により温度を85℃に保持した。気相中の
水素/エチレン/ブテン-1比=0.1/1/0.4、 お
よび窒素濃度25モル%となるように各ガス量の調節を
行い、全圧は20kgf/cm2・Gに保持した。助触媒とし
て、 トリエチルアルミニウムを1.1g/hrの速度でヘキ
サン溶液として助触媒供給配管5から供給し、前記固体
触媒成分の調製例で得たTiとMgを含有する固体触媒成
分を1.0g/hrの速度で触媒供給配管8により供給し、
重合反応を開始させた。しかしながら、系内に存在する
不純物のために重合反応が容易に安定せず、運転が定常
状態に達したのは4日後であった。
【0033】
【発明の効果】ポリオレフィン気相重合反応器の運転に
おいて、反応停止剤を用いることなく運転を停止した
後、反応器内のポリマー粒子を系外へ排出せず、固体触
媒成分の供給を開始する前に、反応系内に残存していた
有機アルミニウム化合物のアルミニウムの量の 0.2〜
10倍モルの有機アルミニウム化合物を供給することに
よって、再開後における運転を迅速に定常状態に到達さ
せることができると共に、ポリマー粒子の詰まりなどが
ない定常運転を容易に継続することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】気相重合反応装置の説明図である。
【符号の説明】
1 流動床反応器 2 上部空間区域 3 流動床区域 4 ガス分散板 5 助触媒供給配管 6 水素供給配管 7 オレフィン供給配管 8 触媒供給配管 9 窒素供給配管 10 ベント配管 11 ガス循環配管 12 ブロワー 13 冷却器 14、15 重合体粒子排出バルブ 16 触媒装入用窒素供給配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 米国特許4326048(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 2/34 C08F 10/00 - 10/14 C08F 110/00 - 110/14 C08F 210/00 - 210/18

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともチタンおよび/またはバナジ
    ウムならびにマグネシウムを含有する固体触媒成分と有
    機アルミニウム化合物とからなる触媒を反応器へ供給
    し、オレフィンを気相状態で定常的に重合または共重合
    させた後、反応停止剤を系内へ加えることなく実質的に
    該重合反応を停止させ、その後該反応器の運転を再開す
    る方法において、運転再開にあたり、はじめに有機アル
    ミニウム化合物を系内へ導入することにより反応を開始
    させる工程を含み、かつ反応停止時に反応系内に存在し
    ていたポリマ−粒子を実質的に系外へ排出することな
    く、反応停止から反応再開までの全操作を行うことを特
    徴とするポリオレフィン反応器の運転方法。
  2. 【請求項2】 前記有機アルミニウム化合物がアルキル
    アルミニウムである請求項1に記載のポリオレフィン反
    応器の運転方法。
  3. 【請求項3】 前記反応再開にあたり、重合反応停止前
    に反応系内に存在していた有機アルミニウム化合物のア
    ルミニウム 1原子に対して、 アルミニウム0.2〜1
    0 原子に相当する量の有機アルミニウム化合物を初め
    に反応系内へ供給した後に、重合反応を再開することを
    特徴とする請求項1に記載のポリオレフィン反応器の運
    転方法。
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DE69320163T DE69320163T2 (de) 1992-12-29 1993-12-28 Verfahren zum Betreiben eines Olefinpolymerisationreaktors
US08/174,269 US5543478A (en) 1992-12-29 1993-12-28 Method for operating reactor for polymerizing olefins
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US4326048A (en) 1980-05-27 1982-04-20 Standard Oil Company (Indiana) Method for emergency shutdown of gas phase polyolefin reactor

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