JP3202682B2 - 液体浸透探傷検査装置およびその検査方法 - Google Patents

液体浸透探傷検査装置およびその検査方法

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JP3202682B2 JP16995898A JP16995898A JP3202682B2 JP 3202682 B2 JP3202682 B2 JP 3202682B2 JP 16995898 A JP16995898 A JP 16995898A JP 16995898 A JP16995898 A JP 16995898A JP 3202682 B2 JP3202682 B2 JP 3202682B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、液体浸透探傷検査
装置およびその方法に関し、更に詳しくは、原子力プラ
ント、火力発電プラント等の配管の内面検査に適用され
る液体浸透探傷検査装置およびその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】原子力プラント、火力発電所では、その
構築物の部分である配管の内面検査が定期的に行われ
る。このような内面検査は、目視検査、超音波探傷検査
(UT)、液体浸透探傷検査(PT検査)等により行わ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】管径が大きい場合、例
えば、管径が200mm超であれば、その管中への検査
工具の搬入が比較的に容易であるが、管径が小さい場合
(例えば管径が200mm以下の場合)、その管中への
検査工具の搬入等の点で種々の障害がある。
【0004】特開平9−196863号公報等に開示さ
れる液体浸透探傷検査の場合には特に、管内面への液体
(現像液等)の吹付けの問題がある。すなわち、現像液
等を噴霧状にして被検査材内面に吹き付けることができ
れば良好な塗布が得られるのに対し以下の問題が指摘さ
れている。
【0005】すなわち、図9(a)に記載されているよ
うに、現像液100を噴霧する吹出しノズル101を配
管102の中心軸Oと略平行にした状態で、現像液10
0を上記中心軸Oと略平行に噴霧した場合には、検査対
象の配管102の内面103に現像液100が塗布され
ない部分等が生じ、塗布厚さが不均一となる問題があ
る。
【0006】また、図9(b)に示すように、現像液1
00を噴霧する吹出しノズル101と配管の中心軸Oと
のなす角θを比較的大きな角度として、直接、現像液1
00を配管102の内面103に吹付けた場合には、吹
付け距離Lが短いので図示中の現像液100aのよう
に、塗布厚さが不均一となる。この場合、厚く塗布され
た部分は微細な欠陥の検出が困難であるという問題があ
る(特開平10−1980号公報参照)。
【0007】このような問題は、管内径が50mm以下
で小さな曲率を有する小径管になればより深刻である。
50mm以下の小径管の内面に適用され得る液体浸透探
傷検査装置であり、その小径配管の内面への液体の吹付
け及び小径配管の微小欠陥の検出状況を観察することが
できる検査装置又はその検査方法の開発が望まれてい
る。
【0008】本発明の目的は、小径管の内面の液体浸透
検査の信頼性を向上させる液体浸透探傷検査装置および
その方法を提供することにある。本発明の他の目的は、
小径管の内面の微細な欠陥を液体浸透検査法により検出
することができる液体浸透探傷検査装置およびその方法
を提供することにある。本発明の更に他の目的は、50
mm弱の小径管の内面の液体浸透検査を可能にする液体
浸透探傷検査装置およびその方法を提供することにあ
る。本発明の更に他の目的は、小径管の内面への液体の
吹き付けを均質にする液体浸透探傷検査装置およびその
方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の液体浸透探傷検
査装置は、管の内部を液体浸透探傷検査する装置であっ
て、検査用流体を噴出するためのノズル部と、前記ノズ
ル部よりも前記噴出する方向前方に設けられ、前記管の
内面との間隔を制御可能な間隔制御部とを備え、前記間
隔制御部は、前記管の内径、前記検査用液体の種類、前
記検査用流体の充填空間の容積、前記検査用流体の噴出
量、前記検査用流体の噴出圧力、前記検査用流体の噴出
部位から前記管の内部までの距離、前記検査用流体の噴
出部位から前記間隔制御部までの距離、および前記検査
用流体の噴出角度のうちの少なくともいずれか一つに応
じて、前記間隔を制御する。
【0010】本発明の液体浸透探傷検査装置は、請求項
1記載の液体浸透探傷検査装置において、前記間隔制御
部には、前記ノズル部から噴出された前記検査用流体を
前記間隔に向けて案内するための案内部が設けられてい
る。
【0011】本発明の液体浸透探傷検査装置は、請求項
1または2記載の液体浸透探傷検査装置において、前記
間隔制御部は、その内部に供給される流体量によって膨
張収縮自在に構成されている。
【0012】本発明の液体浸透探傷検査方法は、管の内
部を液体浸透探傷検査する方法であって、前記管の内部
に検査用流体を噴出するステップと、前記管の内部の前
記検査用流体の噴出方向前方にて、該検査用流体の充填
空間を開閉するステップとを備え、前記充填空間の開閉
の有無および前記開閉のレベルは、前記管の内径、前記
検査用液体の種類、前記充填空間の容積、前記検査用流
体の噴出量、前記検査用流体の噴出圧力、前記検査用流
体の噴出部位から前記管の内部までの距離、前記検査用
流体の噴出部位から前記充填空間の開閉部までの距離、
および前記検査用流体の噴出角度のうちの少なくともい
ずれか一つに応じて決定される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明による液体浸透探傷検査装置の一実施の形態について
説明する。
【0014】液体浸透探傷検査(liquid pen
etrant test)とは、一般に、浸透性の強い
着色した液またはけい光を発する液を、被検査面に塗布
して、欠陥の有無を調べる検査をいう。塗布した液を、
表面開口欠陥に十分浸み込ませた後、表面の浸透液を除
去して、白色微粉末の現像液で、内部欠陥内に浸み込ん
だ浸透液を吸出し、それを直接または紫外線灯で照らし
て観察することで欠陥の場所と大きさを知るものであ
る。
【0015】図1は、本実施形態に係る液体浸透探傷検
査装置(以下、PT検査装置という)10が、小径の管
6内に挿入された状態を示している。
【0016】PT検査装置10は、検査ヘッド部1と、
膨縮部(エアバルーン部)2とを備えている。膨縮部2
は、検査ヘッド部1より先行する位置に設けられてい
る。検査ヘッド部1の後方には、駆動部3が配置されて
いる。駆動部3は、連結ホース4を介して検査ヘッド部
1に連結されている。連結ホース4は、可撓性を有し、
且つ、軸線方向に伸縮自在である。
【0017】管6の外には、挿入装置14が設けられて
いる。挿入装置14は、送給ケーブル5により駆動部3
と接続されている。送給ケーブル5は、屈撓自在であ
る。挿入装置14は、送給ケーブル5を繰り出して駆動
部3(PT検査装置10)を管6の中で前進させ、ま
た、送給ケーブル5を引戻して駆動部3を管6の中で後
退させる。送給ケーブル5には、途中の随所に後方側フ
ロート7を備えている。
【0018】膨縮部2の前部には、フロート支持棒8が
設けられている。フロート支持棒8の先端には、誘導フ
ロート9が設けられている。誘導フロート9は、管6内
に挿入され易いように、先端に向けて漸次径寸法が小さ
くなっている。
【0019】誘導フロート9と膨縮部2との間におい
て、フロート支持棒8には所定間隔を空けて前方側フロ
ート11が複数設けられている。後方側フロート7と誘
導フロート9と前方側フロート11とは、管6の中の液
体中で浮力により浮き、検査ヘッド部1、膨縮部2、駆
動部3を管6の中で支持する。送給ケーブル5中には、
エアホース(エア用および液用)12と電気制御ケーブ
ル15が屈撓自在に通されている。
【0020】電気制御ケーブル15は、操作盤16に接
続されている。操作盤16には、モニタリングディスプ
レイ17が接続されている。PT液は、第1液タンク1
8と、第2液タンク19と、第3液タンク21とにそれ
ぞれ分けられて充填されている。各液タンク18、1
9、21の中のPT液および空気は、操作盤16を操作
することにより、空配盤22内、エアホース12を通り
先端の検査ヘッド部1に送給されPT検査作業が行われ
る。PT検査作業は、遠隔半自動操作で行われ、検査後
の欠陥検出状況は、モニタリングディスプレイ17で観
察できるようになっている。
【0021】次に、図2から図5を参照して、検査ヘッ
ド部1と膨縮部2と駆動部3のそれぞれの詳細について
説明する。
【0022】まず、図2を参照して、駆動部3について
説明する。
【0023】駆動部3は、駆動部外筒23を備えてい
る。駆動部外筒23の後端側には、ホース固定リング2
4が設けられている。ホース固定リング24には、送給
ケーブル5の前端部が取り付けられている。駆動部外筒
23の前端側には、固定金具25が設けられている。固
定金具25には、連結ホース4の後端部分が取り付けら
れている。
【0024】駆動部3には、第1調芯具26が設けられ
ている。第1調芯具26は、複数の板ばねから構成され
ている。それら板ばねのそれぞれの基部が、駆動部外筒
23の周囲に固定されている。それら板ばねの先端側は
管6の内面に当接して、それぞれ均一な力で管6の内面
を押圧し、その反力により駆動部3は、管6の径方向中
心部に配設(センタリング)される。駆動部外筒23の
内側には、モータ取付用ケーシング27を介して、旋回
用モータ28が設けられている。符号29は、旋回用モ
ータ28の駆動用出力軸を示している。
【0025】次に、図2から図5を参照して、検査ヘッ
ド部1について説明する。
【0026】検査ヘッド部1は、第1外筒31を備えて
いる。第1外筒31には、固定金具32が取り付けられ
ている。固定金具32は、連結ホース4の前端部分を固
定している。また、第1外筒31には、固定金具32に
より固定された第2調芯具33が設けられている。第2
調芯具33は、前記第1調芯具26と同様に、複数の板
ばねから構成されている。それら板ばねのそれぞれの基
部が、第1外筒31の周囲に固定されている。第2調芯
具33の作用効果は、前記第1調芯具26と同様であ
る。
【0027】図2および図5に示すように、検査ヘッド
部1の内部には、シリンダハウジング30が設けられて
いる。シリンダハウジング30には、シリンダ41と、
監視カメラ36が固定されている。同図において、符号
42はシリンダ41のシリンダ軸を示している。
【0028】検査ヘッド部1の内部前方には、ブロック
32aが設けられている。図2および図3に示すよう
に、ブロック32aには、反射鏡37と、照明ランプ3
8と、シャッタ39と、位置確認用の振子43が設けら
れている。振子43は、ブロック32aに揺動自在に支
持されている。振子43は、検査ヘッド部1の回転角度
位置を検出するために用いられる。
【0029】検査ヘッド部1は、第2外筒34を備えて
いる。第2外筒34は、軸受35を介して第1外筒31
に対して旋回自在に支持されている。すなわち、第2外
筒34は、旋回モータ28の駆動力を受けて旋回する旋
回体である。この場合、第2外筒34は、シリンダハウ
ジング30およびブロック32aとともに旋回する。
【0030】監視カメラ36には、反射鏡37と照明ラ
ンプ38とシャッタ39が付属している。照明ランプ3
8の前方には、シャッタ39が設けられている。シャッ
タ39は、シリンダハウジング30内のシリンダ軸42
と、引張ばね38a(図5参照)の協動により開閉す
る。後述する液噴霧時には、監視カメラ36と照明ラン
プ38等の光学系は、閉位置のシャッタ39により保護
される(図3参照)。
【0031】図5に示すように、第2外筒34とシリン
ダハウジング30との左右の隙間には、液用・エア用の
エアホース44が数本配置されている。液用・エア用ホ
ース44の基端部は、前記エアホース(液用およびエア
用)12に接続されている。液用・エア用ホース44の
先端部は、検査ヘッド部1の先端部に設けられたノズル
群45に接続されている(図2および図4参照)。図4
に示すように、ノズル群45は、浸透液ノズル46と現
像液ノズル47と洗浄液ノズル48とから構成されてい
る。液用・エア用ホース44には、後述するエアホース
59が含まれ、連結具51を介して連結された膨縮部2
に接続されている(詳細は後述する)。
【0032】浸透液ノズル46は浸透液を噴射し、現像
液ノズル47は現像液を噴射し、洗浄液ノズル48は洗
浄液を噴射する。浸透液、現像液、洗浄液は、それぞれ
に、第1液タンク18、第2液タンク19、第3液タン
ク21に貯留されている。図2および図4に示すよう
に、第2外筒34には、液吹付後の液だれを受けるため
の液だれ受け部49が設けられている。
【0033】次に、膨縮部2について説明する。
【0034】図2に示すように、膨縮部2は、検査ヘッ
ド部1に対して連結具51により連結されている。膨縮
部2は、本体軸部52を備えている。本体軸部52の後
端部には、後方押え金具53が結合されている。この後
方押え金具53には、連結具51の前端部が嵌め込まれ
ている。本体軸部52の前端部には、前方押え金具54
が結合されている。前方押え金具54には、フロート支
持棒8の後端部が嵌め込まれている。
【0035】本体軸部52の内部には、空気通路55が
形成されている。本体軸部52には、環状体(スリー
ブ)56が外装され固定されている。環状体56の周囲
には、膨縮袋(バルーン、膨縮体)57が設けられてい
る。膨縮袋57は、弾性的で膨張収縮することができる
各種合成ゴム、エラストマーなどで形成されている。
【0036】環状体56には、軸線と直交する方向に貫
通する空気導入孔58が設けられている。空気導入孔5
8の内側端は、本体軸部52の空気通路55に接続され
ている。空気導入孔58の外側端は、膨縮袋57に直
接、対面している。空気通路55は、液用・エア用ホー
ス44の一部であるエアホース59に接続されている。
【0037】エアホース59を介して供給されたエアー
は、空気通路55、空気導入孔58を通り、膨縮袋57
を膨らませる(図2の二点鎖線参照)。逆に、エアーを
抜くと、膨縮袋57は縮んで自らの圧縮力により環状体
56の外周面に密着する。
【0038】後方押え金具53は、先端方向(管6への
進入部から離間する向き。図2中での左方)に向かうに
連れて、漸次径寸法が大きく形成されている。本体軸部
52は、フランジ部52aを有している。フランジ部5
2aの外周部は、前記先端方向に向かうに連れて漸次径
寸法が大きな略滑らかな傾斜面52bに形成されてい
る。後方押え金具53は、本体軸52に取り付けられた
とき、フランジ部52aの傾斜面52bに略連続する傾
斜面53aを有している。
【0039】膨縮袋57は、略円環状に形成され、その
内周部は周方向に連続して開口している。膨縮袋57の
開口縁部には、軸線方向に延びる取付部57aが設けら
れている。環状体56は、略円環状に形成され、その内
周部に本体軸部52が挿入される。本体軸部52が挿入
されたときに、環状体56の内周部には、膨縮袋57の
取付部57aと係合可能な凹部が形成される。同様に、
本体軸部52のフランジ部52aおよび前方押え金具5
4にも、膨縮袋57の取付部57aと係合可能な凹部が
形成される。膨縮袋57の先方部は、前方押え金具54
および環状体56により、前記凹部と取付部57aとが
互いに係合した状態で挟持される。膨縮袋57の後方部
は、本体軸部52および環状体56により、前記凹部と
取付部57aとが互いに係合した状態で挟持される。
【0040】環状体56の外周部には、膨縮袋57が取
り付けられる。環状体56の外周部は、膨縮袋57が取
り付けられた状態(膨縮袋57内に空気が供給されてい
ない状態)で、膨縮袋57の外周面部と本体軸部52の
フランジ部52aの最先端部(最拡径部)との略径寸法
が、略同一となるような大きさに構成されている(図2
参照)。
【0041】図1に示すように、小径配管6内にPT検
査装置10を挿入装置14により挿入し、検査対象部に
位置決めを行った後、遠隔操作により浸透・洗浄作業を
行う。
【0042】操作盤16の操作により、旋回用モータ2
8を駆動して、第2外筒34を旋回させる。光学系とと
もに浸透液ノズル46、現像液ノズル47、洗浄液ノズ
ル48が管6の軸線のまわりに回転する。第1液タンク
18、第2液タンク19、第3液タンク21から液・空
気配給盤22を介して3種の液である浸透液、現像液、
洗浄液がそれぞれに独立に浸透液ノズル46、現像液ノ
ズル47、洗浄液ノズル48に送給され、それぞれの液
が浸透液ノズル46、現像液ノズル47、洗浄液ノズル
48から噴射される。
【0043】図6は、浸透液と洗浄液とで管6の内面を
浸透・洗浄する工程を示している。この浸透・洗浄工程
では、膨縮部2の膨縮袋57が縮んだ状態で吹付けを行
う。このとき、膨縮袋57の外周面部と、本体軸部52
のフランジ部52aの最先端部(最拡径部)との略径寸
法は、略同一となっている。
【0044】図7は、内径Dが30mm以下の管6の内
面に現像液を吹き付ける吹付工程を示している。内径D
が30mm以下であれば、膨張状態の膨縮袋57と管6
の内面との間に、隙間61が設けられている。現像液ノ
ズル47から噴霧される霧状の現像液49の流体圧力
は、隙間61の程度に対応する圧力を保持する。適正な
圧力を保持する圧力流体である現像液49は、現像液の
流れを示す流線62に沿って流れ、適正な均質さで管6
の内面に付着する。
【0045】図7に示すように、後方押え金具53の傾
斜面53aおよび該傾斜面53aに略連続するフランジ
部52aの傾斜面52bは、現像液49を隙間61に円
滑に案内する機能を有している。すなわち、現像液ノズ
ル47から噴霧される霧状の現像液49は、放射状に広
がりながら隙間61に向かうが、このとき、二つの前記
傾斜面53a,52aは、現像液ノズル47から所定の
放射角度で噴出される現像液49の進路を阻害すること
無く、隙間61まで導く。
【0046】膨縮袋57へのエアー供給量により調整さ
れる隙間61の大きさは、現像液49の噴霧状態をコン
トロールする。したがって、現像液49の噴霧状態のコ
ントロール量を大きくするには、隙間61の大きさの調
整幅(可変量)が大きいのが望ましい。この点に関し、
本実施形態では、図6に示すように、膨縮袋57が縮ん
だときの膨縮袋57の外周部とフランジ部52aの最拡
径部とが略面一となっており、隙間61の大きさとして
構造上の最大値を確保することが可能となっている。
【0047】図8は、内径が30mm以上の管6の内面
に現像液49を吹き付ける吹付工程を示している。内径
が30mm以上であれば、膨縮袋57を管6の内面に密
着させる。現像液ノズル47から噴射される現像液49
は、膨縮部2で反射してチャンネルフロー状に管6内を
流れる。このため、実質的な吹付け距離が延長され、現
像液49等が霧状となって管6の内部に漂い、管6の内
表面に付着するので良好な塗布状態が得られる。すなわ
ち、図7のケースに比べて、内径が大きく管6の内部空
間が大きい分、現像液49の密度は過度に高くならず、
適正な均質さで管6の内面に付着する。
【0048】以上述べたように、本実施形態では、噴霧
流体の調整が膨縮体の外表面と管の内面との間の隙間幅
の制御により行われる。このような隙間幅は、一種の弁
開閉度に相当し、管内の噴霧流体の圧力を調整すること
ができる。隙間幅が一定であれば、その圧力を一定にす
ることができる(噴霧流量が一定であれば)。隙間幅
は、膨縮体の内部空間である密閉空間部への膨縮用流体
の量、圧力などにより制御されうる。このような制御
は、管外の制御盤を操作することにより可能である。
【0049】このような検査装置を用いて、ノズルから
膨縮体の方に向けて検査用液を噴射する際に、膨縮体と
管内面との間の隙間幅を管の内径に対応させて制御する
ことにより、噴霧状態を良好に制御することができる。
一般的にいえば、その制御は、内径が小さくなればなる
ほど隙間幅を大きくする。実用化試験から、従来、観察
不能であった30mmより小さい内径の管の内面を観察
することができる。
【0050】このような現像噴霧液の管内面への付着状
況は、監視カメラ36により映像化され、モニタリング
ディスプレイ17に表示される。付着度合いに影響する
噴霧状態の修正は、膨縮袋57と管内面との間の隙間6
1の程度の調整により行われる。
【0051】図6から図8に示すように、検査用液体の
充填空間Sの開閉の有無および前記開閉のレベルは、前
記管6の内径D、前記検査用液体の種類、前記充填空間
Sの容積、前記検査用流体の噴出量、前記検査用流体の
噴出圧力、前記検査用流体の噴出部位から前記管6の内
部までの距離、前記検査用流体の噴出部位から前記充填
空間Sの開閉部57までの距離、および前記検査用流体
の噴出角度のうちの少なくともいずれか一つに応じて決
定される。
【0052】噴霧作業時は、監視カメラ36と反射鏡3
7は、シャッタ39で常時保護されており、管6の内面
の観察時は、シャッタ39を開き、駆動部3の旋回用モ
ータ28により検査ヘッド部1を旋回させて管6の内面
全周を観察することができる。
【0053】上記のことから、従来不可能であった小径
配管内面のPT検査が可能となり、問題となる現像液の
吹付けが、膨縮部2の調整により良好な噴霧状態とな
り、PT検査の信頼性を高めることができる。
【0054】
【発明の効果】本発明の液体浸透探傷検査装置によれ
ば、管の内部を液体浸透探傷検査する装置であって、検
査用流体を噴出するためのノズル部と、前記ノズル部よ
りも前記噴出する方向前方に設けられ、前記管の内面と
の間隔を制御可能な間隔制御部とを備え、前記間隔制御
部は、前記管の内径、前記検査用液体の種類、前記検査
用流体の充填空間の容積、前記検査用流体の噴出量、前
記検査用流体の噴出圧力、前記検査用流体の噴出部位か
ら前記管の内部までの距離、前記検査用流体の噴出部位
から前記間隔制御部までの距離、および前記検査用流体
の噴出角度のうちの少なくともいずれか一つに応じて、
前記間隔を制御するため、前記検査用液体の噴霧状態を
制御でき、小径管の内面検査が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による液体浸透探傷検査装置の
一実施の形態を示す側断面図である。
【図2】図2は、図1の一部の詳細を示す側断面図であ
る。
【図3】図3は、図1のIII−III線における断面
図である。
【図4】図4は、図1のIV−IV線における断面図で
ある。
【図5】図5は、図1のV−V線における断面図であ
る。
【図6】図6は、本発明による液体浸透探傷検査方法の
一実施の形態を示す断面図である。
【図7】図7は、本発明による液体浸透探傷検査方法の
他の実施の形態を示す断面図である。
【図8】図8は、本発明による液体浸透探傷検査方法の
更に他の実施の形態を示す断面図である。
【図9】図9(a)、(b)は、従来の液体浸透探傷検
査方法の欠点を示す図である。
【符号の説明】
1…検査ヘッド部 2…膨縮部 3…駆動部 4…連結ホース 5…送給ケーブル 6…管 7…後方側フロート 8…フロート支持棒 9…誘導フロート 10…PT検査装置(液体浸透探傷検査装置) 11…前方側フロート 12…エアホース 14…挿入装置 15…電気制御ケーブル 16…操作盤 17…モニタリングディスプレイ 18…第1液タンク 19…第2液タンク 21…第3液タンク 22…空配盤 23…駆動部外筒 24…ホース固定リング 25…固定リング 26…第1調芯具 27…モータ取付用ケーシング 28…旋回用モータ 29…駆動用出力軸 30…シリンダハウジング 31…第1外筒 32…固定金具 32a…ブロック 33…第2調芯具 34…第2外筒 35…軸受 36…監視カメラ 37…反射鏡 38…照明ランプ 38a…引張ばね 39…シャッタ 41…シリンダ 42…シリンダ軸 43…振子 44…液用・エア用ホース 45…ノズル群 46…浸透液ノズル 47…現像液ノズル 48…洗浄液ノズル 49…現像液 49a…液だれ受け部 51…連結具 52…本体軸部 52a…フランジ部 52b…傾斜面 53…後方押え金具 53a…傾斜面 54…前方押え金具 55…空気通路 56…環状体 57…膨縮袋 57a…取付部 58…空気導入孔 59…エアホース 61…隙間 D…管の内径 S…検査用液体の充填空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 辻 洋 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番 1号 三菱重工業株式会社神戸造船所内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 21/91

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管の内部を液体浸透探傷検査する装置で
    あって、 検査用流体を噴出するためのノズル部と、 前記ノズル部よりも前記噴出する方向前方に設けられ、
    前記管の内面との間隔を制御可能な間隔制御部とを備
    え、 前記間隔制御部は、前記管の内径、前記検査用液体の種
    類、前記検査用流体の充填空間の容積、前記検査用流体
    の噴出量、前記検査用流体の噴出圧力、前記検査用流体
    の噴出部位から前記管の内部までの距離、前記検査用流
    体の噴出部位から前記間隔制御部までの距離、および前
    記検査用流体の噴出角度のうちの少なくともいずれか一
    つに応じて、前記間隔を制御する液体浸透探傷検査装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の液体浸透探傷検査装置に
    おいて、 前記間隔制御部には、前記ノズル部から噴出された前記
    検査用流体を前記間隔に向けて案内するための案内部が
    設けられている液体浸透探傷検査装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の液体浸透探傷検
    査装置において、 前記間隔制御部は、その内部に供給される流体量によっ
    て膨張収縮自在に構成されている液体浸透探傷検査装
    置。
  4. 【請求項4】 管の内部を液体浸透探傷検査する方法で
    あって、 前記管の内部に検査用流体を噴出するステップと、 前記管の内部の前記検査用流体の噴出方向前方にて、該
    検査用流体の充填空間を開閉するステップとを備え、 前記充填空間の開閉の有無および前記開閉のレベルは、
    前記管の内径、前記検査用液体の種類、前記充填空間の
    容積、前記検査用流体の噴出量、前記検査用流体の噴出
    圧力、前記検査用流体の噴出部位から前記管の内部まで
    の距離、前記検査用流体の噴出部位から前記充填空間の
    開閉部までの距離、および前記検査用流体の噴出角度の
    うちの少なくともいずれか一つに応じて決定される液体
    浸透探傷検査方法。
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