JP3167423B2 - 撥水・撥油性化粧用粉体及び該粉体を含有する化粧料 - Google Patents

撥水・撥油性化粧用粉体及び該粉体を含有する化粧料

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JP3167423B2 JP15371592A JP15371592A JP3167423B2 JP 3167423 B2 JP3167423 B2 JP 3167423B2 JP 15371592 A JP15371592 A JP 15371592A JP 15371592 A JP15371592 A JP 15371592A JP 3167423 B2 JP3167423 B2 JP 3167423B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、撥水・撥油性に優れ、
化粧くずれがなく、肌上での伸びが良く、使用感触の良
好な撥水・撥油性化粧用粉体及び該粉体を含有する化粧
料に関する。更に詳しくは、アミドスルホン酸多価金属
塩を、フッ素化合物で表面処理してなる、撥水・撥油性
化粧用粉体及び該粉体を含有する化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】化粧用
粉体を含有する化粧料としては、ファンデーション、白
粉、ほほ紅、アイシャドー、アイブロー等のメイクアッ
プ化粧品、ボディーパウダー、ベビーパウダー等のボデ
ィー化粧品等が市販されている。これらの化粧用粉体を
含有する化粧料においては、肌上での伸び、平滑性、及
び化粧崩れ、中でも皮脂による化粧くずれなどの化粧性
能が問題とされる。
【0003】近年、上記化粧料の皮脂による化粧崩れを
防止する目的で、フッ素化合物で粉体を処理して、該粉
体に撥水・撥油性を付与することが提案されている(特
開昭55−167209号、特開昭62−250074
号及び特開平1−180811号の各公報並びに米国特
許第3632744号明細書等参照)。しかし、これら
の撥水・撥油性粉体は、使用感触の面で、フッ素化合物
で処理する前に比べて平滑性が極端に悪いという欠点を
有している。
【0004】一方、平滑性の改善を目的として、アミド
スルホン酸多価金属塩を配合することが提案されている
(特開平3−294210号公報参照)が、上記撥水・
撥油性粉体にアミドスルホン酸多価金属塩を併用する
と、皮脂による化粧崩れの防止効果が低下してしまうと
いう問題があった。従って、本発明の目的は、撥水・撥
油性に優れ、且つ使用感触、特に平滑性の優れた撥水・
撥油性化粧用粉体、及び該粉体を含有し、耐水性、耐皮
脂性及び耐油性が良好で、皮脂等による化粧崩れの防止
効果(化粧持ち)に優れ、かつ肌上での伸びが良く、使
用感触、特に平滑性の優れた化粧料を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意研究を行った結果、アミドスルホン酸
多価金属塩からなる顔料を、フッ素化合物で表面処理し
て得られる処理粉体、及び該処理粉体を配合した化粧料
が、優れた平滑性を有し、且つ撥水・撥油性に優れたも
のであることを知見した。本発明は、上記知見に基づい
てなされたもので、下記〔化2〕(〔化1〕と同じ)の
一般式(I)で表されるアミドスルホン酸多価金属塩か
らなる粉体を、下記〔化2〕の一般式(III)で表される
パーフルオロアルキル基を有するリン酸エステルで表面
処理してなる、撥水・撥油性化粧用粉体を提供するもの
である。
【化2】
【0006】
【化2】
【0007】また、本発明は、上記の本発明の撥水・撥
油性化粧用粉体を含有する化粧料を併せて提供するもの
である。
【0008】以下、まず本発明の撥水・撥油性化粧用粉
体について詳述する。本発明の化粧用粉体を構成するア
ミドスルホン酸多価金属塩を表す上記一般式(I)中、
1 で示されるアルキル基としては、ヘプチル基、オク
チル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル
基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、
ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノ
ナデシル基、エイコシル基、ヘニコシル基等が挙げら
れ、R1 で示されるアルケニル基としては、2−ヘプテ
ニル基、2−オクテン−8−イニル基、3,4−ジプロ
ピル−1,3−ヘキサジエン−5−イニル基、5,5−
ジメチル−1−ヘキシル基、4−ビニル−1−ヘプテン
−5−イニル基、5−(3−ペンテニル)−3,6,8
−デカトリエン−1−イニル基、6−(1,3−ペンタ
ジエニル)−2,4,7−ドデカトリエン−9−イニル
基、2−ノニル−2−ブテニル基等が挙げられ、また、
1 で示されるヒドロキシアルキル基としては、ヒドロ
キシヘプチル基、ヒドロキシデシル基、ヒドロキシテト
ラデシル基、ヒドロキシノナデシル基等が挙げられる。
また、Mで示される多価金属原子としては、Al、C
a、Zn、Zr、Mg、Fe、Ti等が挙げられる。
【0009】従って、上記一般式(I)で表されるアミ
ドスルホン酸多価金属塩としては、例えば、N−ラウロ
イルタウリンCa塩、N−ラウロイルタウリンZn塩、
N−ラウロイルタウリンBa塩、N−パルミトイルタウ
リンCa塩、N−パルミトイルタウリンZn塩、N−パ
ルミトイルタウリンBa塩、N−テトラデカノイルタウ
リンCa塩、N−テトラデカノイルタウリンZn塩、N
−テトラデカノイルタウリンBa塩等が挙げられる。
【0010】上記一般式(I)で表されるアミドスルホ
ン酸多価金属塩は、化粧料の顔料成分として用いられる
ため、水不溶性又は難溶性であることが必要である。
【0011】上記一般式(I)で表されるアミドスルホ
ン酸多価金属塩(粉体)は、例えば、通常の金属セッケ
ンの合成法と同様にして製造することができる。すなわ
ち、下記〔化3〕の一般式(II) で表されるアミドスル
ホン酸の可溶性金属塩を水に溶解し、これに水溶性多価
金属塩の水溶液をほぼ等量となるように加え、塩交換し
た後十分攪拌し、濾過、水洗した後乾燥する等の方法で
製造することができる。上記水溶性多価金属塩として
は、例えば、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硝
酸アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム、塩化マグ
ネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、硫酸
マグネシウムカリウム、塩化カルシウム、塩化亜鉛、硝
酸亜鉛、硫酸亜鉛、酢酸亜鉛、硫酸ジルコニウム、塩化
ジルコニウム、オキシ硫酸チタン、四塩化チタン等が挙
げられる。
【0012】
【化3】
【0013】上記一般式(I)で表されるアミドスルホ
ン酸多価金属塩は、特開平3−294210号公報に記
載の方法等により製造することができ、例えば、アミド
スルホン酸の可溶性金属塩と、水溶性多価金属塩との反
応によって析出する沈殿物を洗浄、ろ過、乾燥する等の
方法により粉体とされ、後述するようにフッ素化合物で
表面処理されることにより、本発明の撥水・撥油性化粧
用粉体とされ、この化粧用粉体は、主として化粧料の顔
料成分として用いられる。その粒径は、特に限定されな
いが、0.1〜50μm(平均粒径)の範囲が好まし
い。上記平均粒径が0.1μm未満であると、得られる
撥水・撥油性化粧用粉体の平滑性が損なわれるおそれが
あり、また、50μm超であると、ざらつきが感じられ
る。
【0014】
【0015】
【0016】また、本発明の化粧用粉体を構成する上記
一般式(III) で表されるパーフルオロアルキル基を有す
るリン酸エステル(以下、フッ素化合物という)として
は、具体的には、例えば、ジヘプタデカフルオロデシル
リン酸〔(C8 172 4O)2 PO(OH)〕、ヘ
プタデカフルオロデシルリン酸〔C8 172 4 OP
O(OH)2 〕、ジヘプタデカフルオロデシルリン酸と
ヘプタデカフルオロデシルリン酸のセスキ体〔(C8
172 4 O)p PO(OH)3-p ,2>p>1〕、上
記一般式(III) において、Rfが炭素数6〜18(平均
9)のパーフルオロアルキル基、yがほぼ1.5、且つ
Mが水素であるリン酸エステル及びパーフルオロアルキ
ルジオキシエチルアミン塩リン酸エステル〔( Cm F
2m+1C2H4O)q PO(ONH2(CH2CH2OH)2)3-q, m=6〜18
(平均9),2>q>1、特開昭62−250074号
公報参照〕等が挙げられる。
【0017】本発明の撥水・撥油性化粧用粉体は、上記
一般式(I)で表されるアミドスルホン酸多価金属塩
(粉体)を、上記フッ素化合物で処理したもので、その
処理法は、特に限定されないが、一般にはフッ素化合物
を溶解させた溶液と該粉体とを混合し、濾過または溶媒
の留去を行う方法が好ましい。
【0018】上記一般式(I)で表されるアミドスルホ
ン酸多価金属塩(粉体)に対する上記フッ素化合物の処
理量は、アミドスルホン酸多価金属塩(粉体)100重
量部に対し、好ましくは0.01〜30重量部、更に好
ましくは0.5〜15重量部である。上記処理量が0.
01重量部未満であると、充分な耐水性及び耐油性が得
られ難く、また30重量部超であると、使用感が悪くな
る傾向にある。
【0019】次に、本発明の化粧料について詳述する。
本発明の化粧料は、上述の本発明の化粧用粉体を含有す
るものであり、その含有量は、目的とする化粧料の種類
に応じて適宜決定できるが、該化粧料中に、通常、好ま
しくは0.1〜99重量%、更に好ましくは1〜50重
量%の範囲内である。
【0020】本発明の化粧料の上記化粧用粉体以外の成
分としては、目的とする化粧料の種類に応じて、通常の
化粧料に配合される成分から適宜選択した成分を配合し
うる。例えば、ワセリン、ラノリン、セレシン、マイク
ロクリスタリンワックス、カルナウバロウ、キャンデリ
ラロウ、高級脂肪酸、高級アルコール等の固形・半固形
油分;スクワラン、流動パラフィン、エステル油、ジグ
リセライド、トリグリセライド、シリコン油等の流動油
分;パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカリ
ン、パーフルオロオクタン等のフッ素系油剤;水溶性及
び油溶性ポリマー、界面活性剤、無機及び有機顔料、シ
リコンまたはフッ素化合物で処理された無機及び有機顔
料、有機染料等の色剤、エタノール、防腐剤、酸化防止
剤、色素、増粘剤、pH調整剤、香料、紫外線吸収剤、
保湿剤、血行促進剤、冷感剤、制汗剤、殺菌剤、皮膚賦
活剤等が挙げられ、本発明の目的、効果を損なわない質
的、量的範囲内で配合可能である。
【0021】本発明の化粧料は通常の方法に従って製造
することができ、ファンデーション、アイシャドー、頬
紅等のメイクアップ化粧料や乳液、クリーム等の基礎化
粧料等に適用することができる。
【0022】
【作用】本発明の化粧用粉体は、化粧料に配合され、皮
脂等による化粧崩れを防止し、且つ肌上での化粧料の伸
びを改善し、肌に良好な感触を付与する。
【0023】
【実施例】次に実施例を挙げ、本発明の化粧用粉体及び
化粧料について更に詳細に説明するが、本発明はこれに
限定されるものではない。
【0024】実施例1 N−ラウロイルタウリンNa塩50g及びイオン交換水
423gを四つ口フラスコに入れ、攪拌しながら40℃
に加熱した。溶液を40℃に保ちながら滴下ロートより
337.5gの5%塩化カルシウム水溶液を15分かけ
て滴下した。滴下と同時にN−ラウロイルタウリンCa
塩の結晶が析出してきた。滴下終了後、室温まで放冷し
た後、濾過、洗浄、更に室温にて乾燥を行い、N−ラウ
ロイルタウリンCa塩の白色結晶50gを得た。得られ
たN−ラウロイルタウリンCa塩の粉体50gを丸底フ
ラスコ(またはニーダー)に入れ、これにC8 17CH
2CH2 P(O)(OH)2と(C8 17CH2 CH2)2
(O)OHとのほぼ1:1の混合物2.42gをイソプ
ロピルアルコール500gに加熱溶解(50℃)してお
いたものを加え、60℃で4時間混合した。その後、4
0〜50℃にてイソプロピルアルコールを減圧留去し、
乾燥して目的の本発明の撥水・撥油性粉体(本発明粉体
1)51gを得た。
【0025】実施例2 N−ラウロイルタウリンNa塩50g及びイオン交換水
410gを四つ口フラスコに入れ、攪拌しながら40℃
に加熱した。溶液を40℃に保ちながら滴下ロートより
360gの5%塩化亜鉛水溶液を15分かけて滴下し
た。滴下と同時にN−ラウロイルタウリンZn塩の結晶
が析出してきた。滴下終了後、室温まで放冷した後、濾
過、洗浄、更に室温にて乾燥を行い、N−ラウロイルタ
ウリンZn塩の白色結晶50gを得た。得られたN−ラ
ウロイルタウリンZn塩の粉体50gを丸底フラスコ
(またはニーダー)に入れ、これに〔Cm 2m+12
4 O) p PO(OH)3-p〕(m=6〜18、m=9、2
>p>1)2.42gをイソプロピルアルコール500
gに加熱溶解(50℃)しておいたものを加え、60℃
で4時間混合した。その後、40〜50℃にてイソプロ
ピルアルコールを減圧留去し、乾燥して目的の本発明の
撥水・撥油性粉体(本発明粉体2)51gを得た。
【0026】実施例3 N−ラウロイルタウリンNa塩50g及びイオン交換水
423gを四つ口フラスコに入れ、攪拌しながら40℃
に加熱した。溶液を40℃に保ちながら滴下ロートより
337.5gの5%塩化カルシウム水溶液を15分かけ
て滴下した。滴下と同時にN−ラウロイルタウリンCa
塩の結晶が析出してきた。滴下終了後、室温まで放冷し
た後、濾過、洗浄、更に室温にて乾燥を行い、N−ラウ
ロイルタウリンCa塩の白色結晶50gを得た。得られ
たN−ラウロイルタウリンCa塩の粉体50gを丸底フ
ラスコ(またはニーダー)に入れ、これにパーフルオロ
アルキルリン酸エステルジエタノールアミン塩〔AG5
30、旭硝子(株)製〕の15%水溶液6.7gを水5
00gに溶解しておいたものを加え、60℃で4時間混
合した。次いで、塩酸を加えた後、濾過して数回水洗し
た。これを乾燥して目的の本発明の撥水・撥油性粉体
(本発明粉体3)51gを得た。
【0027】比較例1 N−ラウロイルタウリンNa塩50g及びイオン交換水
423gを四つ口フラスコに入れ、攪拌しながら40℃
に加熱した。溶液を40℃に保ちながら滴下ロートより
337.5gの5%塩化カルシウム水溶液を15分かけ
て滴下した。滴下と同時にN−ラウロイルタウリンCa
塩の結晶が析出してきた。滴下終了後、室温まで放冷し
た後、濾過、洗浄、更に室温にて乾燥を行い、N−ラウ
ロイルタウリンCa塩の白色結晶の粉体(比較粉体1)
50gを得た。
【0028】比較例2 N−ラウロイルタウリンNa塩50g及びイオン交換水
410gを四つ口フラスコに入れ、攪拌しながら40℃
に加熱した。溶液を40℃に保ちながら滴下ロートより
360gの5%塩化亜鉛水溶液を15分かけて滴下し
た。滴下と同時にN−ラウロイルタウリンZn塩の結晶
が析出してきた。滴下終了後、室温まで放冷した後、濾
過、洗浄、更に室温にて乾燥を行い、N−ラウロイルタ
ウリンZn塩の白色結晶の粉体(比較粉体2)50gを
得た。
【0029】比較例3 丸底フラスコ(またはニーダー)にセリサイト50gを
入れた。これにC8 17CH2 CH2 P(O)(OH)2
(C8 17CH2 CH2)2 P(O)OHとのほぼ1:1
の混合物2.42gをイソプロピルアルコール500g
に加熱溶解(50℃)しておいたものを加え、60℃で
4時間混合した。その後、40〜50℃にてイソプロピ
ルアルコールを減圧留去し、乾燥してフッ素化合物処理
粉体(比較粉体3)51gを得た。
【0030】試験例1 上記実施例1、3及び比較例1、3で得られた各粉体
(本発明粉体1,3及び比較粉体1,3)について、撥
水性、撥油性及び使用感触を、下記評価方法により評価
した。その結果を下記〔表1〕に示す。
【0031】(撥水性の評価方法)各粉体約0.05g
を30ml用ビーカーに水15mlを入れた上に浮かせ、ビ
ーカーを揺すって水及びスクワラン中への粉体の分散性
を観察した。評価は下記の基準によった。 0:粉体が水及びスクワランに分散した。 1:ビーカーを揺すると30秒以内に粉体が殆ど分散し
た。 2:ビーカーを揺すると1分後水が白く濁ったが、水に
浮いた粉もみられた。 3:ビーカーを揺すると1分後水が白く濁ったが、水に
浮いた粉も多い。 4:ビーカーを揺すると1分後水が白く濁らないし、水
に分散した粉体も認められなかった。 5:1分以上ビーカーを揺すっても水及びスクワランに
分散する粉は認められなかった。
【0032】(撥油性の評価方法)水の代わりにスクワ
ランを30ml用ビーカーに入れた以外は撥水性の評価方
法の場合と同様にして評価を行った。
【0033】(使用感触の評価方法)専門パネラー5名
によって粉体の平滑感、きしみ感、ざらつき感等から粉
体の感触を以下に示す1〜5の5段階に評価してもら
い、その平均値で示した。 1:平滑感等の感触が悪い。 2:平滑感等の感触がやや悪い。 3:ふつう。 4:平滑感等の感触がややよい。 5:平滑感等の感触がよい。
【0034】
【表1】
【0035】上記〔表1〕に示した結果より、本発明の
撥水・撥油性化粧用粉体(本発明粉体1及び3)は、N
−ラウロイルタウリン金属塩単独(比較粉体1)、ある
いはセリサイトをフッ素化合物で処理した場合(比較粉
体3)に比べて撥水性・撥油性及び使用感触ともに優れ
たものであることが分かる。
【0036】実施例4:パウダーファンデーション 下記〔表2〕に示す組成のプレス状のパウダーファンデ
ーション(本発明品1、比較品1及び比較品2)を、次
の(製法)に従って製造し、汗及び皮脂に対する化粧持
ち、使用感について下記(評価方法)により評価した。
その結果を下記〔表3〕に示す。
【0037】(製法)粉体成分を混合粉砕して、これを
ヘンシェルミキサーに移し、油剤と香料とを加えて均一
になる様に混合した。これを金皿にプレス成型して製品
を得た。
【0038】
【表2】
【0039】(評価方法)上記製品の化粧持ち及び使用
感触について、10人の専門パネラーにより官能評価を
行い、次の基準で示した。 ○:8人以上が良いと評価。 △:4人〜7人が良いと評価。 ×:4人未満が良いと評価。
【0040】
【表3】
【0041】上記〔表3〕から明らかなように、本発明
品1は、比較品1及び2と比べて化粧持ち及び使用感触
に優れたプレス状フェイスパウダーであった。
【0042】実施例5:ルースタイプフェイスパウダー 下記(組成)のルースタイプフェイスパウダー(本発明
品2)を、次の(製法)に従って製造した。 (製法)粉体成分を混合粉砕して、これをヘンシェルミ
キサーに移し、油剤と香料とを加えて均一になる様に混
合した。これを金皿にプレス成型して製品を得た。 (組成) (重量%) (1) 本発明粉体2 50 (2) フッ素化合物処理粉体(顔料) 〔下記顔料(タルク、酸化チタン及びベンガラ)を それぞれ実施例1に従って処理したもの〕 ・タルク 残量 ・酸化チタン 0.5 ・ベンガラ 0.1 (5) 流動パラフィン 1 (6) 香料 0.1 ────────────────────────────────── 合計 100
【0043】実施例6:油性ファンデーション 下記(組成)の油性ファンデーション(本発明品3)
を、次の(製法)に従って製造した。 (製法)粉体成分を混合粉砕して、これを別に加温して
溶解した油相成分に攪拌しながら添加し、均一になる様
に混合した。これを金皿に充填、冷却して製品を得た。 (組成) (重量%) (1) 本発明粉体2 20 (2) フッ素化合物処理粉体(顔料) 〔下記顔料(タルク、カオリン、酸化チタン、 ベンガラ、黒酸化鉄及び黄酸化鉄)をそれぞ れ実施例1に従って処理したもの〕 ・タルク 残量 ・カオリン 5 ・酸化チタン 5 ・ベンガラ 1 ・黒酸化鉄 0.1 ・黄酸化鉄 0.6 (3) スクワラン 25 (4) パルミチン酸イソプロピル 15 (5) セレシン 7 (6) 香料 0.1 ────────────────────────────────── 合計 100
【0044】実施例7:クリーム状ファンデーション 下記(組成)のクリーム状ファンデーション(本発明品
4)を、次の(製法)に従って製造した。 (製法)水相成分 (6)〜(9) を混合した溶液に、別に混
合粉砕した粉体成分 (1)〜(5)を分散させた後、75℃
に加熱した。油相成分(10)〜(15)を80℃に加熱溶解し
たものを、先に調製した水相に攪拌しながら加え、乳化
した。これを攪拌しながら冷却して、50℃で香料(16)
を加え、更に攪拌しながら冷却して製品を得た。 (組成) (重量%) (1) 本発明粉体3 15 (2) フッ素化合物処理粉体(顔料) 〔下記顔料(酸化チタン、ベンガラ、 黒酸化鉄及び黄酸化鉄)をそれぞれ 実施例1に従って処理したもの〕 ・酸化チタン 5 ・ベンガラ 1 ・黒酸化鉄 0.1 ・黄酸化鉄 0.6 (3) 水 残量 (4) 防腐剤 0.1 (5) トリエタノールアミン 1.2 (6) ソルビット 3 (7) ステアリン酸 5 (8) 親油性モノステアリン酸グリセリン 2.5 (9) セトステアリルアルコール 1 (10)モノラウリン酸プロピレングリコール 3 (11)スクワラン 25 (12)オリーブ油 8 (13)香料 0.1 ────────────────────────────────── 合計 100
【0045】実施例8:固形おしろい 下記(組成)の固形おしろい(本発明品5)を、次の
(製法)に従って製造した。 (製法)成分 (1)〜(7) を混合粉砕した。これを高速ブ
レンダーに移し、更にこれに成分 (8)〜(10)を80℃で
混合溶解したものを加え混合した後、再び粉砕し、ふる
いを通し、これを金皿に圧縮成形して製品を得た。 (組成) (重量%) (1) 本発明粉体2 50 (2) フッ素化合物処理粉体(顔料) 〔下記顔料(マイカ、タルク、酸化チ タン、ベンガラ、黒酸化鉄及び黄酸 化鉄をそれぞれ実施例1に従って処 理したもの〕 ・マイカ 残量 ・タルク 20 ・酸化チタン 0.5 ・ベンガラ 0.1 ・黒酸化鉄 0.01 ・黄酸化鉄 0.1 (3) 流動パラフィン 8 (4) ミツロウ 2 (5) 防腐剤 適量 (6) 香料 微量 ────────────────────────────────── 合計 100
【0046】実施例9:O/Wクリーム 下記(組成)のO/Wクリーム(本発明品6)を、次の
(製法)に従って製造した。 (製法)成分 (8)、(10)、(12)及び(13)の水相部を攪拌
混合し、80℃に保った。他の成分を混合し、加熱溶解
して80℃とした。この油相部に先の水相部を加えて予
備乳化し、ホモミキサーで均一に乳化した後30℃まで
冷却して製品を得た。 (組成) (重量%) (1) ミツロウ 5.5 (2) セタノール 4.5 (3) 水添ラノリン 7 (4) スクワラン 33 (5) 脂肪酸グリセリン 3.5 (6) 親油性モノステアリン酸グリセリン 2 (7) ポリオキシエチレンソルビタンモノラウリル酸エステル (20E.O) 2 (8) 本発明粉体2 8 (9) 香料 微量 (10)防腐剤 適量 (11)酸化防止剤 適量 (12)プロピレングリコール 5 (13)水 適量 ────────────────────────────────── 合計 100
【0047】実施例10:頬紅 下記(組成)の頬紅(本発明品7)を、次の(製法)に
従って製造した。 (製法)成分 (1)〜(7) を混合し、展色した。次に、混
合機の中で成分 (8)〜(10)を噴霧して加え、均一に混合
し、ふるいを通した後プレス機を使って金皿の中に圧縮
して固めて製品を得た。 (組成) (重量%) (1) 本発明粉体2 50 (2) フッ素化合物処理粉体(顔料) 〔下記顔料(マイカ、タルク及び酸化 チタンをそれぞれ実施例1に従って 処理したもの〕 ・マイカ 残量 ・タルク 20 ・酸化チタン 4 (3) ステアリン酸亜鉛 5 (4) コメデンプン 5 (5) 色材 3 (6) 流動パラフィン 3 (7) 防腐剤 適量 (8) 香料 微量 ────────────────────────────────── 合計 100
【0048】実施例11:アイシャドー 下記(組成)のアイシャドー(本発明品8)を、次の
(製法)に従って製造した。 (製法)成分 (1)〜(7) を混合し、展色した。次に、混
合機の中で成分 (8)〜(10)を噴霧して加え、均一に混合
し、ふるいを通した後プレス機を使って金皿の中に圧縮
して固めて製品を得た。 (組成) (%) (1) 本発明粉体3 50 (2) フッ素化合物処理粉体(顔料) 〔下記顔料(マイカ、タルク及び雲母 チタンをそれぞれ実施例1に従って 処理したもの〕 ・マイカ 残量 ・タルク 5 ・雲母チタン 5 (3) ステアリン酸亜鉛 5 (4) ラウリン酸亜鉛 3 (5) 着色顔料 10 (6) 流動パラフィン 7.5 (7) 防腐剤 適量 (8) 香料 微量 ────────────────────────────────── 合計 100
【0049】実施例4〜11で得られた本発明の化粧料
(本発明品1〜8)は、いずれも、使用感触に優れ、化
粧持ちが極めて良好なものであった。
【0050】
【発明の効果】本発明の撥水・撥油性化粧用粉体は、撥
水・撥油性に優れ、且つ使用感触、特に平滑性の優れた
ものである。また、本発明の化粧料は、本発明の化粧用
粉体を含有し、耐水性、耐皮脂性及び耐油性が良好で、
皮脂等による化粧崩れの防止効果(化粧持ち)に優れ、
かつ肌上での伸びが良く、使用感触、特に平滑性の優れ
たものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−285373(JP,A) 特開 平2−218603(JP,A) 特開 平1−180811(JP,A) 特開 昭62−250074(JP,A) 特開 昭55−167209(JP,A) 特開 平3−294210(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 7/00 - 7/50

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記〔化1〕の一般式(I)で表される
    アミドスルホン酸多価金属塩からなる粉体を、下記〔化
    1〕の一般式(III)で表されるパーフルオロアルキル基
    を有するリン酸エステルで表面処理してなる、撥水・撥
    油性化粧用粉体。 【化1】
  2. 【請求項2】 請求項1記載の撥水・撥油性化粧用粉体
    を含有することを特徴とする化粧料。
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