JP3167226B2 - スピーカ - Google Patents
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- JP3167226B2 JP3167226B2 JP22161093A JP22161093A JP3167226B2 JP 3167226 B2 JP3167226 B2 JP 3167226B2 JP 22161093 A JP22161093 A JP 22161093A JP 22161093 A JP22161093 A JP 22161093A JP 3167226 B2 JP3167226 B2 JP 3167226B2
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- coil bobbin
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は全ての動電形のスピーカ
に関する。
に関する。
【０００２】
【従来の技術】近年、オーディオアンプの大出力化にと
もない、特に業務用において使用されるスピーカは高耐
入力かつ重低音の再生が可能で、しかも低歪であること
が要求されている。
もない、特に業務用において使用されるスピーカは高耐
入力かつ重低音の再生が可能で、しかも低歪であること
が要求されている。
【０００３】以下に図面を参照しながら従来のスピーカ
について説明する。（図７）に従来のスピーカの構造断
面図を示す。構成要素として図中の１はセンターポー
ル、２はセンターポール１の下面に接合され、厚み方向
に着磁された磁石、３は磁石２の下面に接合されたアン
ダープレート、４はアンダープレート３の外周部に接合
されたヨーク、５はヨーク４の上面に接合され、内周面
がセンターポール１の外周面と磁気ギャップを形成する
トッププレート、６はトッププレート５に接合されたフ
レーム、７は磁気ギャップ中に保持され電気信号に応じ
て振幅するボイスコイル、８はボイスコイル７に発生し
た駆動力を振動系に伝達するボイスコイルボビン、９は
ボイスコイルボビン８の先端に接合された振動板、１０
は内周部がボイスコイルボビン８の途中部位に接合さ
れ、外周部がフレーム６に接合された通気性を有するダ
ンパー、１１は内周部が振動板９の外周部に接合され、
外周部がフレーム６に接合されたロール状のエッジであ
る。
について説明する。（図７）に従来のスピーカの構造断
面図を示す。構成要素として図中の１はセンターポー
ル、２はセンターポール１の下面に接合され、厚み方向
に着磁された磁石、３は磁石２の下面に接合されたアン
ダープレート、４はアンダープレート３の外周部に接合
されたヨーク、５はヨーク４の上面に接合され、内周面
がセンターポール１の外周面と磁気ギャップを形成する
トッププレート、６はトッププレート５に接合されたフ
レーム、７は磁気ギャップ中に保持され電気信号に応じ
て振幅するボイスコイル、８はボイスコイル７に発生し
た駆動力を振動系に伝達するボイスコイルボビン、９は
ボイスコイルボビン８の先端に接合された振動板、１０
は内周部がボイスコイルボビン８の途中部位に接合さ
れ、外周部がフレーム６に接合された通気性を有するダ
ンパー、１１は内周部が振動板９の外周部に接合され、
外周部がフレーム６に接合されたロール状のエッジであ
る。
【０００４】上記構成要素よりなる従来のスピーカで
は、センターポール１の上面とボイスコイルボビン８の
内周面と振動板９の下面とで形成された空間Ｃは、セン
ターポール１の外周面とボイスコイルボビン８の内周面
で形成された細隙を介して、センターポール１および磁
石２の外周面とアンダープレート３の上面とヨーク４の
内周面とトッププレート５の下面とで形成された空間Ｂ
との通気がなされ、さらに、トッププレート５の内周面
とボイスコイル７の外周面で形成された細隙と、通気性
を有するダンパー１０を介してフレーム外部、すなわち
スピーカ外部空間との通気がなされている。
は、センターポール１の上面とボイスコイルボビン８の
内周面と振動板９の下面とで形成された空間Ｃは、セン
ターポール１の外周面とボイスコイルボビン８の内周面
で形成された細隙を介して、センターポール１および磁
石２の外周面とアンダープレート３の上面とヨーク４の
内周面とトッププレート５の下面とで形成された空間Ｂ
との通気がなされ、さらに、トッププレート５の内周面
とボイスコイル７の外周面で形成された細隙と、通気性
を有するダンパー１０を介してフレーム外部、すなわち
スピーカ外部空間との通気がなされている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】上記構成のスピーカに
大入力が印加されると、ボイスコイル７に大電流が流れ
てボイスコイル７が発熱する。ボイスコイル７に発生し
た熱は、センターポール１の外周面とボイスコイルボビ
ン８の内周面で挟まれた空間の空気を介してセンターポ
ール１に伝達し、トッププレート５の内周面とボイスコ
イル７の外周面で挟まれた空間の空気を介してトッププ
レート５に伝達することで冷却され、さらに、トッププ
レート５の内周面とボイスコイル７の外周面で形成され
た細隙での空気移動によっても冷却される。しかしなが
ら、空気は熱伝導率が低く、しかも、空間Ｃとスピーカ
外部空間との通気が、センターポール１の外周面とボイ
スコイルボビン８の内周面の細隙と、トッププレート５
の内周面とボイスコイル７の外周面の細隙を介してなさ
れるため、通気が不十分となり、ボイスコイル７の熱は
十分に冷却されない。この結果、発熱によってボイスコ
イル７の抵抗値が増大し、電流が減少して、電気入力に
対応した出力音圧が得られなくなってしまう。
大入力が印加されると、ボイスコイル７に大電流が流れ
てボイスコイル７が発熱する。ボイスコイル７に発生し
た熱は、センターポール１の外周面とボイスコイルボビ
ン８の内周面で挟まれた空間の空気を介してセンターポ
ール１に伝達し、トッププレート５の内周面とボイスコ
イル７の外周面で挟まれた空間の空気を介してトッププ
レート５に伝達することで冷却され、さらに、トッププ
レート５の内周面とボイスコイル７の外周面で形成され
た細隙での空気移動によっても冷却される。しかしなが
ら、空気は熱伝導率が低く、しかも、空間Ｃとスピーカ
外部空間との通気が、センターポール１の外周面とボイ
スコイルボビン８の内周面の細隙と、トッププレート５
の内周面とボイスコイル７の外周面の細隙を介してなさ
れるため、通気が不十分となり、ボイスコイル７の熱は
十分に冷却されない。この結果、発熱によってボイスコ
イル７の抵抗値が増大し、電流が減少して、電気入力に
対応した出力音圧が得られなくなってしまう。
【０００６】また、スピーカの動作時には、空間Ｃの空
気の膨張圧縮が繰り返され、特に低音域の大振幅時に
は、通気が十分でないために空気の膨張圧縮率が大きく
なり、振幅が抑制されて再生音圧レベルの低下を招くだ
けでなく、空気のコンプライアンスの非線形性による歪
が発生していた。
気の膨張圧縮が繰り返され、特に低音域の大振幅時に
は、通気が十分でないために空気の膨張圧縮率が大きく
なり、振幅が抑制されて再生音圧レベルの低下を招くだ
けでなく、空気のコンプライアンスの非線形性による歪
が発生していた。
【０００７】本発明では、ボイスコイルの温度上昇を低
減した高耐入力かつ低歪のスピーカを提供することを目
的とする。
減した高耐入力かつ低歪のスピーカを提供することを目
的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、磁気回路部は、概略円柱状のセンターポー
ルと、前記センターポールの下面に接合された円板状の
磁石と、前記磁石の下面に接合された円板状のアンダー
プレートと、前記アンダープレートの外周部に接合され
た円筒状のヨークと、前記ヨークの上面に接合された円
環状のトッププレートとから構成され、前記磁石が厚み
方向に着磁され、磁気ギャップが前記センターポールの
外周面と前記トッププレートの内周面とで形成され、通
気路が、前記トッププレートの上面と前記フレームの内
周面と前記ボイスコイルボビンの外周面と前記ダンパー
の下面とで取り囲まれた空間と、前記センターポールお
よび前記磁石の外周面と前記アンダープレートの上面と
前記ヨークの内周面と前記トッププレートの下面で取り
囲まれた空間と、前記磁気回路の外部空間との間におい
て、前記トッププレートに前記トッププレートの内周面
の一部を除去して形成された第１の通気孔と、前記アン
ダープレートと前記ヨークの少なくとも一方に形成され
た第２の通気孔とで形成される構成とする。
するために、磁気回路部は、概略円柱状のセンターポー
ルと、前記センターポールの下面に接合された円板状の
磁石と、前記磁石の下面に接合された円板状のアンダー
プレートと、前記アンダープレートの外周部に接合され
た円筒状のヨークと、前記ヨークの上面に接合された円
環状のトッププレートとから構成され、前記磁石が厚み
方向に着磁され、磁気ギャップが前記センターポールの
外周面と前記トッププレートの内周面とで形成され、通
気路が、前記トッププレートの上面と前記フレームの内
周面と前記ボイスコイルボビンの外周面と前記ダンパー
の下面とで取り囲まれた空間と、前記センターポールお
よび前記磁石の外周面と前記アンダープレートの上面と
前記ヨークの内周面と前記トッププレートの下面で取り
囲まれた空間と、前記磁気回路の外部空間との間におい
て、前記トッププレートに前記トッププレートの内周面
の一部を除去して形成された第１の通気孔と、前記アン
ダープレートと前記ヨークの少なくとも一方に形成され
た第２の通気孔とで形成される構成とする。
【０００９】
【作用】本発明は上記した構成により、ボイスコイルの
外周面を通過するスピーカの内外部空間を連結した通気
路を、ダンパーの動きとともに移動する気流によってボ
イスコイルを冷却することとなる。
外周面を通過するスピーカの内外部空間を連結した通気
路を、ダンパーの動きとともに移動する気流によってボ
イスコイルを冷却することとなる。
【００１０】
【実施例】本発明の第１の実施例のスピーカの構造断面
図およびスピーカの磁気回路部の斜視図を、それぞれ図
１および図２に示す。ここで図中の１２は概略円柱状の
センターポール、１３は厚み方向に着磁された円板状の
磁石、１４は円板状のアンダープレート、１５は円筒状
のヨーク、１６は円環状のトッププレート、１７はフレ
ーム、１８はボイスコイル、１９はボイスコイルボビ
ン、２０は振動板、２１は気密性の高いダンパー、２２
はエッジであり、その相互の組立構成は前述の従来例と
同様である。本実施例の特徴は、トッププレート１６の
内周面に一部を除去して第１の通気孔２３を設け、ヨー
ク１５に第２の通気孔２４を設けた構成にある。
図およびスピーカの磁気回路部の斜視図を、それぞれ図
１および図２に示す。ここで図中の１２は概略円柱状の
センターポール、１３は厚み方向に着磁された円板状の
磁石、１４は円板状のアンダープレート、１５は円筒状
のヨーク、１６は円環状のトッププレート、１７はフレ
ーム、１８はボイスコイル、１９はボイスコイルボビ
ン、２０は振動板、２１は気密性の高いダンパー、２２
はエッジであり、その相互の組立構成は前述の従来例と
同様である。本実施例の特徴は、トッププレート１６の
内周面に一部を除去して第１の通気孔２３を設け、ヨー
ク１５に第２の通気孔２４を設けた構成にある。
【００１１】上記構成において動作を説明する。通気路
は、トッププレート１６の上面とフレーム１７の内周面
とボイスコイルボビン１９の外周面とダンパー２１の下
面とで形成された空間Ａと、トッププレート１６の内周
面の一部を除去して設けられた第１の通気孔２３と、セ
ンターポール１２および磁石１３の外周面とアンダープ
レート１４の上面とヨーク１５の内周面とトッププレー
ト１６の下面とで形成された空間Ｂと、ヨーク１５に設
けられた第２の通気孔２４と、スピーカの外部空間との
間に形成される。動作時に振動板２０が下方へ移動する
場合、空間Ａの空気は、第１の通気孔２３を介して、空
間Ｂに移動し、さらに、第２の通気孔２４を介して、ス
ピーカの外部空間へと排出される。逆に、振動板２０が
上方に移動する場合、スピーカの外部空間の空気は、第
２の通気孔２４を介して、空間Ｂに移動し、さらに、第
１の通気孔２３を介して、空間Ａへと流入する。したが
って、第１の通気孔２３を通過する気流が、熱源である
ボイスコイル１８の外周面を直接冷却し、しかも、ボイ
スコイル１８の熱が伝達しやすい部位、すなわち、ボイ
スコイル１８の内外周面と隣接するセンターポール１２
とトッププレート１６と、ボイスコイル１８に直接接合
されたボイスコイルボビン１９を冷却するため、ボイス
コイル１８の温度上昇が低減される。
は、トッププレート１６の上面とフレーム１７の内周面
とボイスコイルボビン１９の外周面とダンパー２１の下
面とで形成された空間Ａと、トッププレート１６の内周
面の一部を除去して設けられた第１の通気孔２３と、セ
ンターポール１２および磁石１３の外周面とアンダープ
レート１４の上面とヨーク１５の内周面とトッププレー
ト１６の下面とで形成された空間Ｂと、ヨーク１５に設
けられた第２の通気孔２４と、スピーカの外部空間との
間に形成される。動作時に振動板２０が下方へ移動する
場合、空間Ａの空気は、第１の通気孔２３を介して、空
間Ｂに移動し、さらに、第２の通気孔２４を介して、ス
ピーカの外部空間へと排出される。逆に、振動板２０が
上方に移動する場合、スピーカの外部空間の空気は、第
２の通気孔２４を介して、空間Ｂに移動し、さらに、第
１の通気孔２３を介して、空間Ａへと流入する。したが
って、第１の通気孔２３を通過する気流が、熱源である
ボイスコイル１８の外周面を直接冷却し、しかも、ボイ
スコイル１８の熱が伝達しやすい部位、すなわち、ボイ
スコイル１８の内外周面と隣接するセンターポール１２
とトッププレート１６と、ボイスコイル１８に直接接合
されたボイスコイルボビン１９を冷却するため、ボイス
コイル１８の温度上昇が低減される。
【００１２】また、第１の通気孔２３および第２の通気
孔２４の形状をそれぞれ等しくし、トッププレート１６
およびヨーク１５に等間隔に配置すれば、ボイスコイル
１８、ボイスコイルボビン１９およびダンパー２１に、
通気路を移動する空気から加わる径方向の圧力は互いに
相殺されるため、通気路からの風圧のアンバランスによ
るローリングの発生を防止できる。
孔２４の形状をそれぞれ等しくし、トッププレート１６
およびヨーク１５に等間隔に配置すれば、ボイスコイル
１８、ボイスコイルボビン１９およびダンパー２１に、
通気路を移動する空気から加わる径方向の圧力は互いに
相殺されるため、通気路からの風圧のアンバランスによ
るローリングの発生を防止できる。
【００１３】なお、本実施例において第２の通気孔２４
はヨーク１５に設けているが、アンダープレート１４
に、あるいはアンダープレート１４とヨーク１５の両方
に設けても同様の効果が得られるものである。また、内
磁型の磁気回路を用いているが、磁気回路は内磁型に限
ったものでなくとも、たとえば外磁型を用いても同様の
効果が得られる。
はヨーク１５に設けているが、アンダープレート１４
に、あるいはアンダープレート１４とヨーク１５の両方
に設けても同様の効果が得られるものである。また、内
磁型の磁気回路を用いているが、磁気回路は内磁型に限
ったものでなくとも、たとえば外磁型を用いても同様の
効果が得られる。
【００１４】次に、本発明の第２の実施例のスピーカの
構造断面図およびスピーカの磁気回路部の斜視図を、そ
れぞれ図３および図４に示す。図中に付した符号につい
ては第１の実施例と全く同じである。ここで、第１の実
施例と大きく異なるのは、第１の通気孔２３をトッププ
レート１６の外周面を削除するまで拡張し、第２の通気
孔２４をヨーク１５の上面を除去するように設け、第１
の通気孔２３の２つの対向する内周面と第２の通気孔２
４の２つの対向する内周面とをそれぞれ同一平面上に位
置させて、第１の通気孔２３と第２の通気孔２４とが連
続した１つの通気孔を形成し、さらに、フレーム１７を
トッププレート１６との接合部において、第１の通気孔
２３を回避して設けていることである。本実施例におけ
る動作は第１の実施例と同様であるが、第１の通気孔２
３を拡張し、第２の通気孔２４と連続させた場合、通気
路がボイスコイル１８の外周面を通過する部位において
拡大される。したがって、大振幅時に通気路を移動する
の空気量が増大した場合にも通気が容易となるため、通
気路中の空気のコンプライアンスに起因した再生音中に
含まれる歪を低減できる。
構造断面図およびスピーカの磁気回路部の斜視図を、そ
れぞれ図３および図４に示す。図中に付した符号につい
ては第１の実施例と全く同じである。ここで、第１の実
施例と大きく異なるのは、第１の通気孔２３をトッププ
レート１６の外周面を削除するまで拡張し、第２の通気
孔２４をヨーク１５の上面を除去するように設け、第１
の通気孔２３の２つの対向する内周面と第２の通気孔２
４の２つの対向する内周面とをそれぞれ同一平面上に位
置させて、第１の通気孔２３と第２の通気孔２４とが連
続した１つの通気孔を形成し、さらに、フレーム１７を
トッププレート１６との接合部において、第１の通気孔
２３を回避して設けていることである。本実施例におけ
る動作は第１の実施例と同様であるが、第１の通気孔２
３を拡張し、第２の通気孔２４と連続させた場合、通気
路がボイスコイル１８の外周面を通過する部位において
拡大される。したがって、大振幅時に通気路を移動する
の空気量が増大した場合にも通気が容易となるため、通
気路中の空気のコンプライアンスに起因した再生音中に
含まれる歪を低減できる。
【００１５】なお、本実施例において第２の通気孔２４
はヨーク１５のみに設けているが、アンダープレート１
４にも設けてよい。次に、本発明の第３の実施例のスピ
ーカの構造断面図を図５に示す。ここで、図中の２５は
ボイスコイルボビン１９に設けられた第３の通気孔であ
る。また、図中に付した他の符号についてはこれまでの
実施例と全く同じである。
はヨーク１５のみに設けているが、アンダープレート１
４にも設けてよい。次に、本発明の第３の実施例のスピ
ーカの構造断面図を図５に示す。ここで、図中の２５は
ボイスコイルボビン１９に設けられた第３の通気孔であ
る。また、図中に付した他の符号についてはこれまでの
実施例と全く同じである。
【００１６】ここで、これまでの実施例と大きく異なる
のは、ボイスコイルボビン１９において、ダンパー２１
との接合部と振動板２０との接合部の間に第３の通気孔
２５を設けたことである。本実施例における動作もこれ
までの実施例と同様であるが、第３の通気孔２５を設け
たことで、センターポール１２の上面とボイスコイルボ
ビン１９の内周面と振動板２０の下面とで形成された空
間Ｃと、スピーカの外部空間との間に、第３の通気孔２
５を介して十分な通気が可能となる。したがって、大振
幅時において、空間Ｃの空気の膨張圧縮のために生じる
コンプライアンスの低下および非線形性を改善できるた
め、出力音圧レベルの低下および再生音中の歪を低減で
きる。また、センターポール１２の上面およびボイスコ
イルボビン１９の内周面の冷却効果が増すため、ボイス
コイル１８の温度上昇をさらに低減できる。
のは、ボイスコイルボビン１９において、ダンパー２１
との接合部と振動板２０との接合部の間に第３の通気孔
２５を設けたことである。本実施例における動作もこれ
までの実施例と同様であるが、第３の通気孔２５を設け
たことで、センターポール１２の上面とボイスコイルボ
ビン１９の内周面と振動板２０の下面とで形成された空
間Ｃと、スピーカの外部空間との間に、第３の通気孔２
５を介して十分な通気が可能となる。したがって、大振
幅時において、空間Ｃの空気の膨張圧縮のために生じる
コンプライアンスの低下および非線形性を改善できるた
め、出力音圧レベルの低下および再生音中の歪を低減で
きる。また、センターポール１２の上面およびボイスコ
イルボビン１９の内周面の冷却効果が増すため、ボイス
コイル１８の温度上昇をさらに低減できる。
【００１７】次に、本発明の第４の実施例の構造断面図
を図６に示す。図中に付した符号については第３の実施
例と全く同じである。ここで、第３の実施例と大きく異
なるのは、ボイスコイルボビン１９に設けられた第３の
通気孔２５が、ダンパー２１との接合部とボイスコイル
１８との間に位置していることである。本実施例におけ
る動作は第３の実施例と同様であるが、第３の通気孔２
５をダンパー２１の下面側に設けたことで、空間Ｃと、
空間Ａとの間で十分な通気が可能となる。したがって、
空間Ｃが、ボイスコイル１８の外周面を通過する通気路
の一部となる結果、これまでの実施例と比較して、同じ
振幅量おいて通気路を移動する空気量が増加して、ボイ
スコイル１８をはじめ、センターポール１２、トッププ
レート１６およびボイスコイルボビン１９の冷却効果が
増すため、ボイスコイル１８の温度上昇はさらに低減さ
れる。
を図６に示す。図中に付した符号については第３の実施
例と全く同じである。ここで、第３の実施例と大きく異
なるのは、ボイスコイルボビン１９に設けられた第３の
通気孔２５が、ダンパー２１との接合部とボイスコイル
１８との間に位置していることである。本実施例におけ
る動作は第３の実施例と同様であるが、第３の通気孔２
５をダンパー２１の下面側に設けたことで、空間Ｃと、
空間Ａとの間で十分な通気が可能となる。したがって、
空間Ｃが、ボイスコイル１８の外周面を通過する通気路
の一部となる結果、これまでの実施例と比較して、同じ
振幅量おいて通気路を移動する空気量が増加して、ボイ
スコイル１８をはじめ、センターポール１２、トッププ
レート１６およびボイスコイルボビン１９の冷却効果が
増すため、ボイスコイル１８の温度上昇はさらに低減さ
れる。
【００１８】
【発明の効果】以上の実施例の説明より明らかなよう
に、本発明は高耐入力かつ低歪のスピーカを提供するも
のであり、気密性を高めたダンパーの振動とともに発生
する気流が、磁気回路部に設けられた通気路を通過し
て、ボイスコイルの外周面を直接空冷するため、大入力
時におけるボイスコイルの温度上昇の低減を実現できる
ものである。
に、本発明は高耐入力かつ低歪のスピーカを提供するも
のであり、気密性を高めたダンパーの振動とともに発生
する気流が、磁気回路部に設けられた通気路を通過し
て、ボイスコイルの外周面を直接空冷するため、大入力
時におけるボイスコイルの温度上昇の低減を実現できる
ものである。
【図１】本発明の第１の実施例のスピーカの断面図
【図２】同スピーカの磁気回路部の斜視図
【図３】本発明の第２の実施例のスピーカの断面図
【図４】同スピーカの磁気回路部の斜視図
【図５】本発明の第３の実施例のスピーカの断面図
【図６】本発明の第４の実施例のスピーカの断面図
【図７】従来例のスピーカの断面図
１２ センターポール １３ 磁石 １４ アンダープレート １５ ヨーク １６ トッププレート １７ フレーム １８ ボイスコイル １９ ボイスコイルボビン ２０ 振動板 ２１ ダンパー ２２ エッジ ２３ 第１の通気孔 ２４ 第２の通気孔 ２５ 第３の通気孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) H04R 9/02 102 H04R 9/00
Claims (7)
- 【請求項１】 磁気回路部と、前記磁気回路部に接合さ
れたフレームと、前記磁気回路部の磁気ギャップ中に保
持されたボイスコイルと、前記ボイスコイルに接合され
たボイスコイルボビンと、前記ボイスコイルボビンの上
端に接合された振動板と、前記ボイスコイルボビンおよ
び前記フレームの途中部位にそれぞれ内外周部が接合さ
れかつ気密性をもつダンパーと、前記振動板の外周部お
よびフレームの上端部にそれぞれ内外周部が接合された
エッジとを具備し、前記磁気回路部は、概略円柱状のセ
ンターポールと、前記センターポールの下面に接合され
た円板状の磁石と、前記磁石の下面に接合された円板状
のアンダープレートと、前記アンダープレートの外周部
に接合された円筒状のヨークと、前記ヨークの上面に接
合された円環状のトッププレートとから構成され、前記
磁石が厚み方向に着磁され、磁気ギャップが前記センタ
ーポールの外周面と前記トッププレートの内周面とで形
成され、通気路が、前記トッププレートの上面と前記フ
レームの内周面と前記ボイスコイルボビンの外周面と前
記ダンパーの下面とで取り囲まれた空間と、前記センタ
ーポールおよび前記磁石の外周面と前記アンダープレー
トの上面と前記ヨークの内周面と前記トッププレートの
下面で取り囲まれた空間と、前記磁気回路の外部空間と
の間において、前記トッププレートに前記トッププレー
トの内周面の一部を除去して形成された第１の通気孔
と、前記アンダープレートと前記ヨークの少なくとも一
方に形成された第２の通気孔とで形成されることを特徴
とするスピーカ。 - 【請求項２】 第１の通気孔は複数個設けられ、その形
状は全て等しく、前記トッププレートの内周面に等間隔
に位置していることを特徴とする請求項１記載のスピー
カ。 - 【請求項３】 第２の通気孔は複数個設けられ、その形
状は全て等しく、前記アンダープレートの同心円上、あ
るいは前記ヨークの同一高さにおける円周上に等間隔に
位置することを特徴とする請求項１記載のスピーカ。 - 【請求項４】 第１の通気孔を前記トッププレートの外
周面を除去するまで拡張し、第２の通気孔を前記ヨーク
の上面を除去する位置に設けて、前記第１の通気孔の対
向する２つの内周面と、前記第２の通気孔の対向する２
つの内周面と は、それぞれ実質的に同一面上に位置する
ことを特徴とする請求項１記載のスピーカ。 - 【請求項５】 ボイスコイルボビンに少なくとも１つの
第３の通気孔を設けたことを特徴とする請求項１記載の
スピーカ。 - 【請求項６】 第３の通気孔は、ボイスコイルボビンと
ダンパーの接合部と振動板との間に位置していることを
特徴とする請求項５記載のスピーカ。 - 【請求項７】 第３の通気孔は、ボイスコイルボビンと
ダンパーの接合部とボイスコイルとの間に位置している
ことを特徴とする請求項５記載のスピーカ。
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| JP22161093A JP3167226B2 (ja) | 1993-09-07 | 1993-09-07 | スピーカ |
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