JP3150576B2 - 有機けい素化合物 - Google Patents

有機けい素化合物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な有機けい素化
合物に関し、特に、シラン変性ポリマーを製造するに適
した有機けい素化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、保護膜やレジスト材料等、種々の
硬化膜が知られている。これらの硬化膜の硬化は架橋反
応によってなされる。この場合、けい素原子に直接結合
したアルケニル基とけい素原子に直接結合した水素原子
を付加させる反応は室温で進行させることができるの
で、上記の付加反応を架橋反応として利用することは、
加熱硬化を嫌う場合には特に有効である。そこで、本発
明者等は、硬化性ポリマーの架橋性基として、アルケニ
ルを含有するシリル基を導入させることについて鋭意研
究するうち、シリルフェニル基をポリマー末端に導入す
るに適した新規な有機けい素化合物を見い出し、本発明
に到達した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の第1
の目的は、シリルフェニル基をポリマー末端に導入する
に適した、新規な有機けい素化合物を提供することにあ
る。本発明の第2の目的は、ポリマー末端に不飽和基を
有するシリルフェニル基を導入し、種々のポリマーに室
温硬化能を付与するに適した新規な化合物を提供するこ
とにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の諸目的
は、下記化3で表されることを特徴とする有機けい素化
合物によって達成された。
【化3】 但し、化3中のR1 は水素原子、又は、下記化4で表さ
れる基、R2 〜R5 は置換または非置換の1価の炭化水
素基である;
【化4】 但し、化4中のR6 〜R8 は置換または非置換の1価の
炭化水素基である。
【0005】本発明の新規な有機けい素化合物の具体例
としては、下記化5及び化6に示される化合物等が挙げ
られる。
【化5】
【化6】 但し、式中のMe及びPhは、それぞれメチル基及びフ
ェニル基を表わす。
【0006】上記化5に示された新規な有機けい素化合
物は、化3中のR1 が水素原子である場合の具体例であ
り、化6に示された化合物は、化3中のR1 が化4で表
される場合の具体例である。又、R2 〜R8 の置換また
は非置換の1価の炭化水素基の具体例としては、メチル
基、エチル基及びプロピル基などのアルキル基、シクロ
ヘキシル基などのシクロアルキル基、ビニル基、アリル
基などのアルケニル基、フェニル基、トリル基などのア
リール基、或いはこれらの基の水素原子が部分的にハロ
ゲン原子などで置換された基が挙げられるが、特に、ポ
リマーに硬化性を付与する場合には、R3 〜R6 の少な
くとも一つの基はアルケニル基である必要がある。
【0007】本発明における有機けい素化合物は、下記
化7又は化8で表される一般式を有するシリル化メタハ
ロアニリン誘導体をマグネシウムと反応させてグリニヤ
試薬を調製した後、これをトリオルガノクロロシランと
反応させることによりオルガノシリル基を導入して得る
ことができる。
【0008】
【化7】 化7で表される化合物からは、R1 が化4で表される基
である場合の誘導体が得られる。
【0009】上述した化7で表される化合物から得られ
た新規化合物を加水分解することにより、R1 が水素原
子の場合である本発明の新規有機けい素化合物を合成す
ることができる。尚、この反応における溶剤はエーテル
系の溶剤であれば良いが、特にTHF等の環状エーテル
が好ましい。また、反応温度は40〜70℃であること
が好ましい。
【0010】
【発明の効果】本発明の新規な有機けい素化合物は、ポ
リマー末端に反応性シリル基を導入するための化合物と
して有用である。また、本発明の化合物を用いて、末端
にビニルシリル基を導入したポリマーは、ヒドロシリル
基を有するシロキサンとの白金触媒によるヒドロシリル
化反応により硬化物を得ることができる。この硬化物
は、得られたポリマーの分子量により、樹脂、エラスト
マー、ゲル状等の形態をとり、接着剤、ゲル、シーリン
グ材、コーティング材、離型剤等に有用である。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を具体
的に述べる。本願化合物を下記化9で表されるように使
用して、硬化性の含フッ素アミド化合物を得ることがで
きる。
【化9】 但し、式中R2 、R3 及びR4 は化3中のR2 、R3
びR4 と同じであり、置換又は非置換の一価炭化水素基
を表わし、Qは下記化10で表される基、Rfは二価の
パーフルオロアルキレン基又は二価のパーフルオロポリ
エーテル基であり、bは0以上の整数である。
【0012】
【化10】 但し、R13は結合途中に、酸素原子、窒素原子及びけい
素原子の1種又は2種以上を介在させてもよい、置換又
は非置換の二価炭化水素基、R14及びR15は置換又は非
置換の二価炭化水素基を表わす。
【0013】前記化9で得られた含フッ素アミド化合物
は、フッ素含有率を高くすることにより、表面エネルギ
ーが低いエラストマーあるいは樹脂となり得るものであ
り、耐熱性、耐溶剤性及び耐薬品性のゴム材料用素材、
又は、離型剤用素材等として有効である。上記含フッ素
アミド化合物に、下記のイ、ロ二成分を更に加えて硬化
させた硬化物は耐溶剤性、耐薬品性に優れるのみなら
ず、透湿性が低い上、表面エネルギーが低いので離型性
及び撥水性にも優れる。
【0014】(イ)一分子中に一個のパーフルオロオキ
シアルキル基、一価のパーフルオロアルキル基、二価の
パーフルオロオキシアルキレン基又は二価のパーフロロ
アルキレン基を有し、且つ二個以上のヒドロシリル基を
有する含フッ素オルガノ水素シロキサン。 (ロ)触媒量の白金族化合物 この場合、上記(イ)成分の量は、該組成物中の脂肪族
不飽和基1モルに対し、ヒドロシリル(Si−H)基が
0.5〜5モルなる量であることが好ましい。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に詳述する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。
【0016】実施例1.攪拌棒、温度計、ジムロート及
び滴下ロートが付いた、1リットルの4つ口セパラブル
フラスコに、マグネシウム粉末24.0g、テトラヒド
ロフラン400g及びヨウ素0.06gを仕込み、加熱
しながら、シリル化メタブロモアニリン78.8gを滴
下してグリニヤ試薬を調製した。60℃、2時間で熟成
した後、ビニルジメチルクロロシラン30.1gを滴下
ロートより滴下した。60℃で2時間熟成した後生成し
たマグネシウム塩を濾過し、濾液を減圧蒸留したとこ
ろ、沸点が124〜127℃/3mmHgで、屈折率が
1.4864(25℃)の下記化11で表される化合物
63.1g(収率:78.6%)が得られた。
【化11】
【0017】上記化合物の構造式は、下記の1 H−NM
R、IR及び表1で示した元素分析によって確認され
た。1 H−NMR δ0.12(s,N−Si−CH3 ,18H) δ0.42(s,C−Si−CH3 ,6H) δ5.4〜6.4(m,Si−CH=CH2 ,3H) δ6.7〜7.3(m,arom.,4H)
【0018】IR(図1を参照) 1590cm-1 arom. 1650cm-1 νc=c
【0019】
【表1】
【0020】
【実施例2】シリル化メタブロモアニリン78.8gを
シリル化メタクロロアニリン213.6gに代えると共
に、ビニルジメチルクロロシランの使用量を120.5
gにした他は、実施例1と全く同様にして反応を行い、
沸点が101〜102℃/1mmHg、屈折率が1.5
116(25℃)で、下記化12で表される化合物19
1.3g(収率:72.7%)を得た。
【化12】
【0021】上記化合物の構造式は、下記の1 H−NM
R、IR及び表2で示した元素分析によって確認され
た。1 H−NMR δ0.20(s,N−Si−CH3 ,9H) δ0.31(s,C−Si−CH3 ,6H) δ2.81(s,N−CH3 ,3H) δ5.4〜6.2(m,Si−CH=CH2 ,3H) δ6.5〜7.2(m,arom.,4H)
【0022】IR(図2を参照) 1595cm-1 arom. 1650cm-1 νc=c
【0023】
【表2】
【0024】実施例3.実施例2で得られた化合物10
1.8gを、水100gと混合して加水分解した後上層
を分取し、減圧蒸留することにより、沸点が99〜10
0℃/1mmHg、屈折率が1.5425(25℃)
で、下記化13で表される化合物65.1g(収率:8
8%)を得た。
【化13】
【0025】上記化合物の構造式は、下記の1 H−NM
R、IR及び表3で示した元素分析によって確認され
た。1 H−NMR δ0.31(s,Si−CH3 ,6H) δ2.67(s,N−CH3 ,3H) δ3.33(s,N−H,1H) δ5.4〜6.1(m,Si−CH=CH2 ,3H) δ6.2〜7.2(m,arom.,4H)
【0026】IR(図3を参照) 1595cm-1 arom. 1650cm-1 νc=c 3300〜3500cm-1 νN-H
【0027】
【表3】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた化合物のIRスペクトルで
ある。
【図2】実施例2で得られた化合物のIRスペクトルで
ある。
【図3】実施例3で得られた化合物のIRスペクトルで
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 靖 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社 シリコーン電 子材料技術研究所 内 (56)参考文献 英国特許1153132(GB,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07F 7/10 C08G 77/20 CA(STN) CAOLD(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記化1で表されることを特徴とする有
    機けい素化合物。 【化1】 但し、化1中のR1 は水素原子、又は、下記化2で表さ
    れる基、R2 〜R5 は置換または非置換の1価の炭化水
    素基である; 【化2】 但し、化2中のR6 〜R8 は置換または非置換の1価の
    炭化水素基である。
  2. 【請求項2】 化1中のR3 〜R5 の少なくとも何れ1
    つの基がアルケニル基である、請求項1に記載された有
    機けい素化合物。
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