JP3120324B2 - 多気筒エンジン - Google Patents

多気筒エンジン

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JP3120324B2
JP3120324B2 JP08190497A JP19049796A JP3120324B2 JP 3120324 B2 JP3120324 B2 JP 3120324B2 JP 08190497 A JP08190497 A JP 08190497A JP 19049796 A JP19049796 A JP 19049796A JP 3120324 B2 JP3120324 B2 JP 3120324B2
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cylinder engine
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正寛 明田
雅彦 杉本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多気筒エンジンに
関する。
【0002】
【従来の技術】多気筒エンジンの従来技術として図8に
示すものがある。これは、本発明と同様、次のような基
本構造を備えている。すなわち、シリンダ102とクラ
ンク室104とを有するシリンダブロック101を備
え、クランク室104内に軸受けケース取付壁109を
設け、クランク室104の幅方向を左右方向と見て、左
右のクランク室壁108に軸受けケース取付壁109を
固定し、この軸受けケース取付壁109にケース嵌入部
110を設け、クランク軸111のジャーナル部112
に軸受けケース113を外嵌し、このクランク軸111
をその軸長方向に沿ってケース嵌入部110に挿入し
て、このケース嵌入部110に軸受けケース113を内
嵌させるように構成してある。
【0003】この従来技術では、シリンダ102の中心
軸線134の向きを上下の向きと見て、シリンダヘッド
103側を上、クランク室104側を下として、軸受け
ケース取付壁109に取付ボルト127を上向きに貫通
させ、軸受けケース113の下部に取付ボルト127の
オネジ部128をネジ嵌合させ、取付ボルト127の締
結力で軸受けケース113を引き下げることにより、こ
の軸受けケース113をケース嵌入部110の下側周肉
部129に引き付けて固定してある。尚、図8中の符号
106はヘッドボルト、107はヘッドボルト106の
オネジ部、116はシリンダ最下端縁を示す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、シ
リンダ102内での爆発圧力によってシリンダヘッド1
03が受ける力は、シリンダブロック101の上部で受
け止められ、ここに上向きの力130がかかる。一方、
シリンダ102内での爆発圧力によってピストンが受け
る力は、コンロッド、クランク軸111、軸受けケース
113、ケース嵌入部110の下側周肉部129、軸受
けケース取付壁109を順に介して左右のクランク室壁
108で受け止められ、クランク室壁108に比較的大
きな下向きの力131がかかる。これらの力130・1
31は爆発の度毎に繰り返し発生し、シリンダ102の
下部に固定された箱型のクランク室壁108を上下に引
っ張り、このクランク室壁108をクランク室104の
内外方向に振動させ、騒音を生じさせる。
【0005】本発明の課題は、上記問題を解決できる多
気筒エンジンを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(第1発明)第1発明は、図1、図6、図7のいずれか
に示すように、シリンダ2とクランク室4とを有するシ
リンダブロック1を備え、クランク室4内に軸受けケー
ス取付壁9を設け、クランク室4の幅方向を左右方向と
見て、左右のクランク室壁8に軸受けケース取付壁9を
固定し、この軸受けケース取付壁9にケース嵌入部10
を設け、クランク軸11のジャーナル部12に軸受けケ
ース13を外嵌し、このクランク軸11をその軸長方向
に沿ってケース嵌入部10に挿入して、このケース嵌入
部10に軸受けケース13を内嵌させるように構成し
た、多気筒エンジンにおいて、次のようにしたことを特
徴とする。
【0007】すなわち、シリンダ中心軸線34の向きを
上下の向きと見て、シリンダヘッド3側を上、クランク
室4側を下とし、クランク軸11のジャーナル部12の
左右両側で、軸受けケース13に吊り上げボルト15を
上向きに貫通させ、吊り上げボルト15のオネジ部17
の全部または一部を、シリンダ最下端縁16よりも上側
で、シリンダブロック1にネジ嵌合させ、吊り上げボル
ト15の締結力で軸受けケース13を吊り上げることに
より、この軸受けケース13をケース嵌入部10の上側
周肉部18に押し付けて固定したことを特徴とする。
【0008】(第2発明)第2発明は、図1、図6、図
7のいずれかに示すように、第1発明において、シリン
ダブロック1の壁38に沿って上下方向にリブ47を設
け、吊り上げボルト15のオネジ部17をネジ嵌合させ
たシリンダブロック1のネジ嵌合部分45とシリンダブ
ロック1の上部とを上記リブ47で連結したことを特徴
とする。
【0009】(第3発明)第3発明は、図1、図6のい
ずれかに示すように、第1発明または第2発明におい
て、軸受けケース13の下周縁に沿わせて吊り上げ片1
9を設け、この吊り上げ片19に吊り上げボルト15を
上向きに貫通させ、吊り上げボルト15の締結力で吊り
上げ片19を吊り上げることにより、軸受けケース13
を吊り上げるように構成したことを特徴とする。
【0010】(第4発明)第4発明は、図1、図6のい
ずれかに示すように、第3発明において、吊り上げ片1
9を左右の連結体20で左右のクランク室壁8に連結
し、吊り上げボルト15の締結力で連結体20を変形さ
せながら吊り上げ片19を吊り上げるように構成したこ
とを特徴とする。
【0011】(第5発明)第5発明は、図5に示すよう
に、第4発明において、シリンダ2の中心軸線34と平
行な向きに見て、連結体20とクランク室壁8との隅角
部に沿って板状の補強リブ22を設けたことを特徴とす
る。
【0012】(第6発明)第6発明は、図5に示すよう
に、第5発明において、クランク軸11の中心軸線14
と平行な向きに沿って、左右のクランク室壁8の一部に
厚肉部46を形成し、この厚肉部46に連結体20と補
強リブ22とを接続したことを特徴とする。
【0013】(第7発明)第7発明は、図1、図6のい
ずれかに示すように、第4発明から第6発明のいずれか
において、軸受けケース取付壁9と吊り上げ片19と連
結体20とクランク室壁8とを一体成型物で構成し、吊
り上げ片19と連結体20とを除肉部21で軸受けケー
ス取付壁9から分離させたことを特徴とする。
【0014】(第8発明)第8発明は、図1、図6、図
7のいずれかに示すように、第1発明から第7発明にお
いて、クランク軸11の中心軸線14と平行な向きに見
て、クランクピン23の一部を軸受けケース13の外周
縁よりも外側にはみ出させ、ケース嵌入部10の周縁に
凹設部24を形成し、クランク軸11をその軸長方向に
沿ってケース嵌入部10に挿入する際に、軸受けケース
13の外周縁よりも外側にはみ出したクランクピン23
の一部が凹設部24を通過できるように構成したことを
特徴とする。
【0015】(第9発明)第9発明は、図1、図6、図
7のいずれかに示すように、第1発明から第8発明のい
ずれかにおいて、左右のクランク室壁8の少なくとも一
方にバランサ軸ケース25を設け、このバランサ軸ケー
ス25内にバランサ軸26を収容したことを特徴とす
る。
【0016】
【発明の作用及び効果】
(第1発明)第1発明によれば、次の作用効果を奏する
(図1、図6、図7参照)。シリンダ2内での爆発圧力
によってシリンダヘッド3が受ける力は、シリンダブロ
ック1の上部で受け止められ、ここに上向きの力30が
かかる。一方、シリンダ2内での爆発圧力によってピス
トンが受ける力は、コンロッド、クランク軸11、軸受
けケース13、吊り上げボルト15を順に介して、吊り
上げボルト15のオネジ部17をネジ嵌合させてあるシ
リンダブロック1のネジ嵌合部分45で受け止められ、
ここに下向きの力31がかかる。このネジ嵌合部分45
は、シリンダ最下端縁16よりも上側か、或いはシリン
ダ最下端縁16と同程度の高さ位置に形成されるため、
クランク室壁8には上記下向きの力31が伝わりにく
く、クランク室壁8がクランク室4の内外方向に振動す
るのを抑制でき、騒音を抑制できる。
【0017】(第2発明)第2発明によれば、第1発明
の作用効果に加え、次の作用効果を奏する(図1、図
6、図7参照)。吊り上げボルト15のオネジ部17を
ネジ嵌合させたシリンダブロック1のネジ嵌合部分45
を、リブ45を介してシリンダブロック1の壁38とシ
リンダブロック1の上部に連結してあるため、クランク
室壁8には上記下向きの力31が一層伝わりにくい。
【0018】(第3発明)第3発明は、第1発明または
第2発明の作用効果に加え、次の作用効果を奏する(図
1、図6参照)。軸受けケース13の下周縁に沿う吊り
上げ片19を介して軸受けケース13を吊り上げるた
め、軸受けケース13の下周縁全体に吊り上げ力が均等
にかかり、軸受けケース13の歪みが起こりにくい。
【0019】(第4発明)第4発明は第3発明の作用効
果に加え、次の作用効果を奏する(図1、図6参照)。
吊り上げボルト15を左右交互に締め込んで行く際に、
吊り上げ片19が左右にずれるのを連結体20によって
抑制できるので、軸受けケース13を吊り上げ片19で
左右均等に吊り上げることができ、軸受けケース13の
歪みが起こりにくい。尚、吊り上げボルト15の締結力
で連結体20を変形させながら吊り上げ片19を吊り上
げてあるため、吊り上げ片19で下向きの力を受け止め
ても、この力は連結体20からクランク室壁8へは伝わ
りにくい。
【0020】(第5発明)第5発明は、第4発明の作用
効果に加え、次の作用効果を奏する(図4、図5参
照)。クランク軸11の中心軸線14と平行な向きを前
後方向と見て、吊り上げ片19にかかる前後方向の力3
2を補強リブ22を介してクランク室壁8で受け止める
ため、軸受けケース13の下側部分が前後方向に振動す
るのを抑制でき、騒音を抑制できる。尚、吊り上げ片1
9を吊り上げる際、板状の補強リブ22は連結体20の
変形に伴って容易に吊り上げ側に変形するので、吊り上
げ片19の吊り上げ作業が補強リブ22によって邪魔さ
れることはない。
【0021】(第6発明)第6発明は、第5発明の作用
効果に加え、次の作用効果を奏する(図4、図5参
照)。吊り上げ片19にかかる前後方向の力32をクラ
ンク室壁8の一部に形成した厚肉部46で受け止めるた
め、クランク室壁8全体を厚肉にする必要がなく、エン
ジンを軽量化できる。
【0022】(第7発明)第7発明は、第4発明から第
6発明のいずれかの作用効果に加え、次の作用効果を奏
する(図1、図6参照) 軸受けケース取付壁9と吊り上げ片19と連結体20と
はクランク室壁8を成型する過程で一体に形成されるた
め、個別に製作する必要がないうえ、クランク室壁8と
不離一体であるため、個別に部品管理する必要もない。
また、除肉部21の分だけエンジンを軽量化できる。
【0023】(第8発明)第8発明は、第1発明から第
7発明のいずれかの作用効果に加え、次の作用効果を奏
する(図1、図6、図7参照)。ケース取付孔10の大
きさに制限されることなく、クランク軸11の中心軸線
14からクランクピン23までのうで長さを長く設定
し、ピストンのストロークを大きくして、大きな排気量
を確保できる。また、上記うで長さを長くしても、これ
に合わせて軸受けケース13に大型のものを用いる必要
がなく、部品コストの上昇によってエンジンの製造コス
トが上がるのを抑制できる。また、ケース嵌入部10を
大きくする必要がないため、軸受けケース取付壁9の強
度、ひいてはクランク室壁8の強度をあまり低下させな
くて済む。
【0024】(第9発明)第9発明は、第1発明から第
8発明のいずれかの作用効果に加え、次の作用効果を奏
する(図1、図6、図7参照)。振動しにくくしたクラ
ンク室壁8にバランサ軸ケース25を設けるため、バラ
ンサ軸26の中心軸線33がずれにくく、バランサ軸2
6の制振性能が高い。また、バランサ軸26をクランク
室4の横側に配置するので、エンジンの上下方向の寸法
を小さくできる。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。図1〜図5は本発明の第1実施形態にか
かる多気筒エンジンを説明する図である。この第1実施
形態では、縦形の水冷4気筒ディーゼルエンジンを用い
ており、その構成は次の通りである。
【0026】図1に示すように、シリンダ2とクランク
室4とを有するシリンダブロック1を備えている。シリ
ンダ2の中心軸線34の向きを上下の向きと見て、シリ
ンダヘッド3側を上、クランク室4側を下と、シリンダ
ヘッド3内にヘッドボルト6を下向きに貫通させ、シリ
ンダブロック1の上部にヘッドボルト6のオネジ部7を
ネジ嵌合させ、ヘッドボルト6の締結力でシリンダヘッ
ド3をシリンダブロック1に押し付けて固定してある。
尚、シリンダヘッド3とシリンダブロック1とを一体成
型物で構成してもよい。
【0027】クランク室4内に軸受けケース取付壁9を
設け、クランク室4の幅方向を左右方向と見て、左右の
クランク室壁8に軸受けケース取付壁9を固定し、この
軸受けケース取付壁9にケース嵌入部10をあけ、クラ
ンク軸11のジャーナル部12に軸受けケース13を外
嵌し、このクランク軸11をその軸長方向に沿ってケー
ス嵌入部10に挿入して、このケース嵌入部10に軸受
けケース13を内嵌させるようにしてある。軸受けケー
ス13は円環形で上下2つ割り構造となっており、ノッ
クピン43で相互の連結がなされる。軸受けケース13
には軸受けメタル44を内嵌してある。ノックピン43
に代えて仮止めボルトで連結した軸受けケース13をケ
ース嵌入部10に内嵌した後、仮止めボルトを取り除く
ようにしてもよい。
【0028】図1に示すように、クランク軸11のジャ
ーナル部12の左右両側で、軸受けケース13に吊り上
げボルト15を上向きに貫通させ、吊り上げボルト15
のオネジ部17の全部を、シリンダ最下端縁16よりも
上側で、シリンダブロック1にネジ嵌合させ、吊り上げ
ボルト15の締結力で軸受けケース13を吊り上げるこ
とにより、この軸受けケース13をケース嵌入部10の
上側周肉部18に押し付けて固定してある。吊り上げボ
ルト15のオネジ部17は、シリンダ2の下部の高さに
位置させてある。吊り上げボルト15のオネジ部17の
上側部分を、シリンダ最下端縁16よりも上側で、シリ
ンダブロック1にネジ嵌合させ、オネジ部17の下側部
分を、シリンダ最下端縁16よりも下側で、シリンダブ
ロック1にネジ嵌合させるようにしてもよい。
【0029】図1に示すように、シリンダブロック31
の壁38に沿って上下方向のリブ47を設け、吊り上げ
ボルト15のオネジ部17をネジ嵌合させたシリンダブ
ロック1のネジ嵌合部分45とシリンダブロック1の上
部とを上記リブ47で連結してある。
【0030】図3に示すように、隣合うシリンダ2・2
のシリンダ壁35・35同士は一体に連なっており、そ
の周囲にはシリンダジャケット37を形成してある。そ
して、シリンダ間周肉壁36の左右両側でシリンダジャ
ケット37の壁38に吊り上げボルト15のオネジ部1
7をネジ嵌合させてある。図1に示すように、シリンダ
間の左右両側でシリンダブロック1の上部にヘッドボル
ト6のオネジ部をネジ嵌合させてある。吊り上げボルト
15のオネジ部17をネジ嵌合させたシリンダジャケッ
ト37の壁38のネジ嵌合部分45と、ヘッドボルト6
のオネジ部をネジ嵌合させたシリンダブロック1の上部
のネジ嵌合部分48とを上記リブ47で連結してある。
このリブ47はシリンダジャケット37の壁38の内面
から***させてある。
【0031】図2に示すように、シリンダ2の下端部は
クランク室4内に突出させてあるが、クランク軸11を
ケース嵌入部10に挿入する際に、軸受けケース13と
の干渉を避けるため、シリンダ2の下端部には上向きの
凹設部39を設けている。この凹設部39はクランク軸
11の中心軸線14と平行な向きを前後方向と見て、シ
リンダ2の下端部の前後に設けてある。また、図4に示
すように、コンロッドの大端部(図外)との干渉を避け
るため、シリンダ2の下端部には上向きの切欠部40を
設けてある。この切欠部40はシリンダ2の下端部の左
右に設けてある。このため、上記凹設部39と切欠部4
0を除く部分がシリンダ最下端縁16となる。
【0032】図1または図2に示すように、軸受けケー
ス13の下周縁に沿わせて吊り上げ片19を設け、この
吊り上げ片19に吊り上げボルト15を上向きに貫通さ
せ、吊り上げボルト15の締結力で吊り上げ片19を吊
り上げることにより、軸受けケース13を吊り上げるよ
うに構成してある。
【0033】図1または図2に示すように、吊り上げ片
19を左右の連結体20で左右のクランク室壁8に連結
し、吊り上げボルト15の締結力で連結体20を変形さ
せながら吊り上げ片19を吊り上げるようにしてある。
【0034】図5に示すように、シリンダ2の中心軸線
34と平行な向きに見て、連結体20とクランク室壁8
との隅角部に沿って板状の補強リブ22を設けてある。
図1、図2、図4に示すように、補強リブ22は、表裏
面を上下方向に向けた板状のものである。
【0035】図5に示すように、クランク軸11の中心
軸線14と平行な向きに沿って、左右のクランク室壁8
にの一部に厚肉部46を形成し、この厚肉部46に連結
体20と補強リブ22とを接続してある。
【0036】図1または図2に示すように、軸受けケー
ス取付壁9と吊り上げ片19と連結体20とクランク室
壁8とを一体成型物で構成し、吊り上げ片19と連結体
20とを除肉部21で軸受けケース取付壁9から分離さ
せてある。吊り上げ片19の下方には左右のクランク室
壁8を連結する補強フレーム49を架設してある。この
補強フレーム49もクランク室壁8と一体成型で形成
し、除肉部50で補強フレーム49と吊り上げ片19と
を分離させてある。補強フレーム49には吊り上げボル
ト15を差し込むボルト差し込み孔51をあけてある。
吊り上げ片19のケース接当面52を加工するため、ク
ランク室壁8の成型時に吊り上げ片19と補強フレーム
49とを連結する連結体を一体成型で形成しておき、吊
り上げ片19が加工時に上下に揺れないようにしてお
く。連結体はケース接当面52の加工後に削り取る。
尚、図3に示すシリンダ壁35、シリンダジャケット壁
38もクランク室壁8と一体成型により一体化させてあ
る。
【0037】図1または図2に示すように、クランク軸
11の中心軸線14と平行な向きに見て、クランクピン
23の一部を軸受けケース13の外周縁よりも外側には
み出させ、ケース嵌入部10の周縁に凹設部24を形成
し、クランク軸11をその軸長方向に沿ってケース嵌入
部10に挿入する際に、軸受けケース13の外周縁より
も外側にはみ出したクランクピン23の一部が凹設部2
4を通過できるように構成してある。凹設部24はケー
ス取付孔10の左右両側で、180゜の位相差で配置し
てある。4気筒用のクランク軸11のクランクピン23
は180゜の位相差があるため、クランク軸11をケー
ス嵌入部10に挿入する際、クランクピン23の位相毎
にクランク軸11を回転させる必要がなくなる。
【0038】図1または図2に示すように、左右のクラ
ンク室壁8の双方にバランサ軸ケース25を設け、この
バランサ軸ケース25内にバランサ軸26を収容してあ
る。左右のクランク室壁8の一方にのみバランサ軸ケー
ス25を設けてもよい。クランク室4とオイルパン5と
の間にはオイルクーラ53を挟み込んである。オイルク
ーラ53は複数の吸熱管54を備え、吸熱管54内に冷
却液を通過させるようにしてある。エンジンオイルの規
定油面を吸熱管54よりも高い位置に設定して、吸熱管
54がエンジンオイル中に浸漬されるようにしてある。
並設された吸熱管54の間にはオイル通過隙間55を設
けている。
【0039】図6に示す第2実施形態では、縦形の水冷
3気筒ディーゼルエンジンを用いている。その構成は次
の通りである。左右のクランク室壁8の一方にのみバラ
ンサ軸ケース25を設けてある。凹設部24はケース嵌
入部10の左右斜め上に120゜の位相差で配置してあ
る。3気筒用のクランク軸11のクランクピン23は1
20゜の位相差があるため、クランク軸11をケース嵌
入部10に挿入する際、クランクピン23の位相毎にク
ランク軸11を回転させる必要がなくなる。それ以外の
構造は、第1実施形態と同一である。図6中、第1実施
形態と同一の要素には、同一の符号を付しておく。
【0040】図7に示す第3実施形態では、縦形の水冷
4気筒ディーゼルエンジンを用いている。その構成は次
の通りである。軸受けケース取付壁9に吊り上げボルト
差し込み孔41をあけ、ここから差し込んだ吊り上げボ
ルト15の締結力で軸受けケース13を直接に吊り上げ
るようになっている。ケース嵌入部10の下側周肉部2
9に廻り止めボルト42を上向きに貫通させて軸受けケ
ース13を廻り止めしてある。吊り上げボルト15を左
右交互に締め込んで行く際に、軸受けケース13が廻る
のを防止できるので、軸受けケース13を左右均等に吊
り上げることができ、軸受けケース13の歪みが起こり
にくい。この第3実施形態では、第1実施形態のよう
に、軸受けケース13を吊り上げ片19を介して吊り上
げるものではないため、これに関連する連結体20や補
強リブ22等は備えていない。それ以外の構造は、第1
実施形態と同一である。図7中、第1実施形態と同一の
要素には、同一の符号を付しておく。
【0041】本発明の実施形態の内容は以上の通りであ
るが、本発明は上記実施形態に限定されるものではな
い。例えば、上記各実施形態では縦形エンジンを用いた
が、本発明は横形エンジンや縦軸エンジンにも適用でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るエンジンを軸受け
ケース取付壁の部分で切断した縦断面図である。
【図2】図1のエンジンを軸受けケース取付壁の手前で
切断した縦断面図である。
【図3】図1のIII−III線断面図である。
【図4】図1のIV−IV線断面図である。
【図5】図1のV−V線断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係るエンジンの図1相
当図である。
【図7】本発明の第3実施形態に係るエンジンの図1相
当図である。
【図8】従来技術に係るエンジンの図1相当図である。
【符号の説明】
1…シリンダブロック、2…シリンダ、3…シリンダヘ
ッド、4…クランク室、8…クランク室壁、9…軸受け
ケース取付壁、10…ケース嵌入部、11…クランク
軸、12…ジャーナル部、13…軸受けケース、14…
中心軸線、15…吊り上げボルト、16…シリンダ最下
端縁、17…オネジ部、18…上側周肉部、19…吊り
上げ片、20…連結体、21…除肉部、22…補強リ
ブ、23…クランクピン、24…凹設部、25…バラン
サ軸ケース、26…バランサ軸、34…中心軸線、38
…壁、45…ネジ嵌合部分、46…厚肉部、47…リ
ブ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02B 75/18 F02B 77/00 F02F 7/00 F16C 9/02 F16C 35/02 F02F 1/00

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ(2)とクランク室(4)とを有す
    るシリンダブロック(1)を備え、クランク室(4)内に軸
    受けケース取付壁(9)を設け、クランク室(4)の幅方向
    を左右方向と見て、左右のクランク室壁(8)に軸受けケ
    ース取付壁(9)を固定し、この軸受けケース取付壁(9)
    にケース嵌入部(10)を設け、クランク軸(11)のジャ
    ーナル部(12)に軸受けケース(13)を外嵌し、このク
    ランク軸(11)をその軸長方向に沿ってケース嵌入部
    (10)に挿入して、このケース嵌入部(10)に軸受けケ
    ース(13)を内嵌させるように構成した、多気筒エンジ
    ンにおいて、 シリンダ(2)の中心軸線(37)の向きを上下の向きと見
    て、シリンダヘッド(3)側を上、クランク室(4)側を下
    とし、クランク軸(11)のジャーナル部(12)の左右両
    側で、軸受けケース(13)に吊り上げボルト(15)を上
    向きに貫通させ、吊り上げボルト(15)のオネジ部(1
    7)の全部または一部を、シリンダ最下端縁(16)より
    も上側で、シリンダブロック(1)にネジ嵌合させ、吊り
    上げボルト(15)の締結力で軸受けケース(13)を吊り
    上げることにより、この軸受けケース(13)をケース嵌
    入部(10)の上側周肉部(18)に押し付けて固定した、
    ことを特徴とする多気筒エンジン。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した多気筒エンジンにお
    いて、シリンダブロック(1)の壁(38)に沿って上下方
    向にリブ(47)を設け、吊り上げボルト(15)のオネジ
    部(17)をネジ嵌合させたシリンダブロック(1)のネジ
    嵌合部分(45)とシリンダブロック(1)の上部とを上記
    リブ(47)で連結した、ことを特徴とする多気筒エンジ
    ン。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載した多気
    筒エンジンにおいて、軸受けケース(13)の下周縁に沿
    わせて吊り上げ片(19)を設け、この吊り上げ片(19)
    に吊り上げボルト(15)を上向きに貫通させ、吊り上げ
    ボルト(15)の締結力で吊り上げ片(19)を吊り上げる
    ことにより、軸受けケース(13)を吊り上げるように構
    成した、ことを特徴とする多気筒エンジン。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載した多気筒エンジンにお
    いて、吊り上げ片(19)を左右の連結体(20)で左右の
    クランク室壁(8)に連結し、吊り上げボルト(15)の締
    結力で連結体(20)を変形させながら吊り上げ片(19)
    を吊り上げるように構成した、ことを特徴とする多気筒
    エンジン。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載した多気筒エンジンにお
    いて、シリンダ(2)の中心軸線(34)と平行な向きに見
    て、連結体(20)とクランク室壁(8)との隅角部に沿っ
    て板状の補強リブ(22)を設けた、ことを特徴とする多
    気筒エンジン。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載した多気筒エンジンにお
    いて、クランク軸(11)の中心軸線(14)と平行な向き
    に沿って、左右のクランク室壁(8)の一部に厚肉部(4
    6)を形成し、この厚肉部(46)に連結体(20)と補強
    リブ(22)とを接続した、ことを特徴とする多気筒エン
    ジン。
  7. 【請求項7】 請求項4から請求項6のいずれかに記載
    した多気筒エンジンにおいて、軸受けケース取付壁(9)
    と吊り上げ片(19)と連結体(20)とクランク室壁(8)
    とを一体成型物で構成し、吊り上げ片(19)と連結体
    (20)とを除肉部(21)で軸受けケース取付壁(9)から
    分離させた、ことを特徴とする多気筒エンジン。
  8. 【請求項8】 請求項1から請求項7のいずれかに記載
    した多気筒エンジンにおいて、クランク軸(11)の中心
    軸線(14)と平行な向きに見て、クランクピン(23)の
    一部を軸受けケース(13)の外周縁よりも外側にはみ出
    させ、ケース嵌入部(10)の周縁に凹設部(24)を形成
    し、クランク軸(11)をその軸長方向に沿ってケース嵌
    入部(10)に挿入する際に、軸受けケース(13)の外周
    縁よりも外側にはみ出したクランクピン(23)の一部が
    凹設部(24)を通過できるように構成した、ことを特徴
    とする多気筒エンジン。
  9. 【請求項9】 請求項1から請求項8のいずれかに記載
    した多気筒エンジンにおいて、左右のクランク室壁(8)
    の少なくとも一方にバランサ軸ケース(25)を設け、こ
    のバランサ軸ケース(25)内にバランサ軸(26)を収容
    した、ことを特徴とする多気筒エンジン。
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