JP3117014B2 - ショックアブソーバ - Google Patents

ショックアブソーバ

Info

Publication number
JP3117014B2
JP3117014B2 JP17779189A JP17779189A JP3117014B2 JP 3117014 B2 JP3117014 B2 JP 3117014B2 JP 17779189 A JP17779189 A JP 17779189A JP 17779189 A JP17779189 A JP 17779189A JP 3117014 B2 JP3117014 B2 JP 3117014B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
passage
compression
damping force
extension
pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP17779189A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0342319A (ja
Inventor
忍 柿崎
史之 山岡
光雄 佐々木
浩行 清水
順一 江村
Original Assignee
株式会社ユニシアジェックス
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社ユニシアジェックス filed Critical 株式会社ユニシアジェックス
Priority to JP17779189A priority Critical patent/JP3117014B2/ja
Publication of JPH0342319A publication Critical patent/JPH0342319A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3117014B2 publication Critical patent/JP3117014B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Vehicle Body Suspensions (AREA)
  • Fluid-Damping Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、減衰力可変のショックアブソーバに関す
る。
(従来の技術) 従来の減衰力可変のショックアブソーバとしては、例
えば、実開昭63−112914号公報に記載のサスペンション
に用いられているものが知られている。
この従来のサスペンションは、ばね上−ばね下間の相
対変位を検出し、その変位が中立位置から離間する方向
の変化である場合には減衰力を低減衰力(ソフト)と
し、中立位置に復帰する方向の変化である場合には高減
衰力(ハード)とすると共に、ばね上−ばね下間の相対
変位状態が、ショックアブソーバの切換時間よりも短い
時間でハード・ソフトの切換が必要な状況であるときに
は、強制的にソフト状態とする構成となっていた。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上述の従来の車両用サスペンションに
あっては、ハードとした際には、伸側・圧側の両方をハ
ードとしていたため、以下に述べる問題があった。
低周波振動時において減衰力をハードとする状態であ
る時に、それと同時に路面の表面の細かな凹凸等により
中・高周波振動成分の入力が成された場合、低周波振動
を優先してハードとした場合には高周波振動成分のうち
の伸側成分も圧側成分も車体に入力されて乗り心地を悪
化させる。
また、中・高周波成分に対する応答を優先させて、強
制的にソフトとした場合には、車体への振動入力は抑制
されるが、操縦安定性が悪化してしまう。
即ち、操縦安定性と乗り心地の両立が図れなかった。
本発明は、上述のような従来の問題に着目して成され
たもので、低周波振動と中・高周波振動とが同時に入力
される状態において操縦安定性と乗り心地の両立を図る
ことのできるショックアブソーバを提供することを目的
としている。
(課題を解決するための手段) 上述のような目的を達成するために、本発明は、作動
液が封入されたシリンダ内を摺動するピストンによって
シリンダ内に2液室が画成され、これら2液室を互いに
連通する伸側通路および圧側通路の2つの通路が独立し
て形成され、前記伸側通路には、伸側行程時に一方の液
室から他方の液室への作動液の流通のみを許容する伸側
ディスクバルブが設けられ、前記圧側通路には、圧側行
程時に他方の液室から一方の液室への作動液の流通のみ
を許容する圧側ディスクバルブが設けられている液圧緩
衝器において、前記伸側通路および圧側通路を横断する
調整子を回転可能に配設し、該調整子を直径方向に貫通
する連通孔を設け、前記調整子の回転位置に応じて連通
孔が各通路中に位置する低圧通路状態と、位置しない高
圧通路状態を形成可能とするとともに、前記連通孔を伸
側通路および圧側通路にそれぞれ同径のものを2組形成
し、かつ、伸側通路の2組の連通孔のうち1組の連通孔
のみが前記低圧通路状態のときに、圧側通路の連通孔が
高圧通路状態となり形成される伸側が低減衰力で圧側が
高減衰力のS/Hポジションと、伸側通路の2組の連通孔
のうち他の1組が低圧通路状態のときに、圧側通路の2
組の連通孔のうち1組が低圧通路状態となり形成される
伸側・圧側共に低減衰力のS/Sポジションと、伸側通路
の連通孔が高圧通路状態のときに、圧側通路の2組の連
通孔のうち他の1組が低圧通路状態となり形成される伸
側が高減衰力で圧側が低減衰力のH/Sポジションと、を
順に形成可能に、各2組の伸側通路と圧側通路の連通孔
の位置を60度オフセットして配設したことを特徴とす
る。
(作用) 本発明のショックアブソーバをばね上上下速度とばね
上−ばね下間相対速度の符号に応じてポジションを変更
する車両用サスペンションに適用した場合の作動を説明
する。
制御信号出力手段には、ばね上速度計測手段で計測さ
れるばね上速度と、相対速度計測手段により計測され
る、ばね上とばね下との間の相対速度と、符号判定手段
における、ばね上速度の符号と相対速度の符号との一
致,不一致との判定結果が入力される。
そして、ばね上速度と相対速度の符号とが一致し、か
つ、相対速度が正である時には、ショックアブソーバの
減衰力が制振方向に働く状態であり、かつ、伸側行程で
あると判断し、伸側を高減衰力,圧側を低減衰力とした
H/Sポジションとする。
また、ばね上速度と相対速度の符号とが一致し、か
つ、相対速度が負である時には、ショックアブソーバの
減衰力が制振方向に働く状態であり、かつ、圧側行程で
あると判断し、伸側を低減衰力,圧側を高減衰力とした
S/Hポジションとする。
このように、ばね上速度と相対速度の符号とが一致す
る場合、ショックアブソーバの減衰力が制振方向に作用
するもので、この場合、行程方向の減衰力を高減衰力と
することにより、車体に伝達される加振エネルギに対す
る制振エネルギを大きくして、操縦安定性を向上させる
ことができると共に、行程とは逆方向の減衰力を低減衰
力とすることにより、車体に伝達される逆行程側の中・
高周波成分の入力を吸収し、乗り心地を向上させること
ができるものである。
一方、ばね上速度と相対速度の符号とが不一致である
時には、ショックアブソーバの減衰力が加振方向に働く
状態であるので、伸側・圧側共に低減衰力のS/Sポジシ
ョンとする。
従って、車体に伝達される加振エネルギを吸収して乗
り心地が向上する。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面により詳述する。
まず、実施例の構成について説明する。
第2図は、本発明実施例のショックアブソーバを適用
したサスペンションの構成を示す概略図であり、同図に
示すように、このサスペンションAは、車体Bと各車輪
Wとの間に介装されたストラット10と、このストラット
10の基端に設けられた荷重センサ11及び加速度センサ12
と、両センサ11,12からの入力信号d,aに基づいて制御信
号sを出力するコントローラ13から構成されている。
尚、この第2図では、1つの車輪Wと、それに対応し
て1組のストラット10及び両センサ11,12とを示してい
るが、この1組のストラット10及び両センサ11,12は、
各車輪W毎に設けられている。
また、第2図中14はマウントインシュレータである。
前記ストラット10は、減衰力可変型のショックアブソ
ーバ20と、スプリング30を有しており、このショックア
ブソーバ20の構造を、第3図の要部断面図に基づいて簡
単に説明する。
同図において、21は円筒状のシリンダを示している。
このシリンダ21は、内部に油等の流体が充填されると共
に、摺動自在に装填されたピストン22により、内部を上
部室23と下部室24とに画成されている。
前記ピストン22は、ピストンロッド25の先端に取り付
けられ、このピストン22の上面には圧側ディスク22aが
設けられると共に、下面側には伸側ディスクバルブ22b
が設けられている。
即ち、圧側行程時には、圧側連通孔22hから、内外の
溝22j,22kにおいてこの圧側ディスクバルブ22aを開弁す
る流体の流通が成され、減衰力が生じる。また、伸行程
時にも、同様に伸側連通孔22mから内外の溝22n,22pにお
いて、この伸側ディスクバルブ22bを開弁する流体の流
通が成され、減衰力が生じる。
尚、22cはリテーナ、22d,22eはワッシャ、22fはスプ
リングシート、22gはスプリングである。
また、前記ピストン22及びピストンロッド25には、溝
22jと溝22kを連通する圧側流路22qが形成されると共に
(第4図参照)、また、溝22nと溝22pとを連通する伸側
流路22rが形成されていて、その途中に、調整子26が設
けられている。
この調整子26は、円周方向に回転可能に設けられ、ま
た、図示のように、中空部26aを有した有底円筒形状に
形成され、さらに、圧側流路22qに符合して、圧側連通
孔26bが形成されると共に、伸側流路22rに符合して、伸
側連通孔26cが形成されている。
また、調整子26及びピストンロッド25のV−V断面で
ある第5図及びVI−VI断面である第6図に示すように、
圧側連通孔26bは、それぞれが相互に60゜ずれたα,
β,γの3軸のうちのα軸とβ軸との2軸上に形成さ
れ、一方、伸側連通孔22cは、α軸とγ軸との2軸上に
形成されている。
つまり、圧側流路22q及び伸側流路22rを、圧側連通孔
26b及び伸側連通孔26cにより、連通した場合には低減衰
力(以後ソフトという)になるし、両流路22q,22rを調
整子26で遮断した場合には高減衰力(以後ハードとい
う)となる。
従って、両流路22q,22rに対して、調整子26のα軸を
符合させた場合には、伸側・圧側共に、ソフトのS/Sポ
ジションとなるし、β軸を符合させた場合は、伸側ハー
ド,圧側ソフトのH/Sポジションとなるし、また、γ軸
を符合させた場合には、伸側ソフト,圧側ハードのS/H
ポジションとなる。
前記調整子26の回転は、ピストンロッド25の貫通孔25
a内に設けられたコントロールロッド27により成される
もので、このコントロールロッド27は、ピストンロッド
25の上端部まで延在され、このピストンロッド25の車体
取付部分に設けられたアクチュエータ28により回転力を
与えられるようになっている(第2図参照)。
前記荷重センサ11は、ピストンロッド25の車体Bへの
マウント部分に共締めされ、歪み抵抗を有した構造によ
りピストンロッド25のマウント部に入力される荷重に対
応した電気信号dを出力可能になっている。
即ち、この荷重センサ11は、ばね上−ばね下間の相対
速度を計測する相対速度計測手段として設けられたもの
で、ショックアブソーバ20が中立位置である時に得られ
る所定荷重を基準値とし、検出荷重がこの基準値よりも
高いか低いかにより相対速度が解るもので、つまり本実
施例の場合、相対速度が正となる伸側行程では、検出荷
重が基準値以上となり、一方、相対速度が負となる圧側
行程では、検出荷重が基準値未満となるようなマウント
構造となっている。
前記加速度センサ12は、前記アクチュエータ28内に設
けられ、ばね上であるピストンロッド25の上端に作用す
る上下方向加速度に応じた電気信号aを出力する。即
ち、この加速度センサ12が検出する加速度は、ばね上速
度の微分値であって、この加速度センサ12は、ばね上速
度計測手段として設けられている。尚、この加速度セン
サ12において、上方向の加速度が「正」の値として、ま
た、下方向の加速度が「負」の値として得られる。
前記コントローラ14は、荷重センサ11及び加速度セン
サ12からの入力信号d,aに基づいて、ショックアブソー
バ20を最適の減衰力とすべく、アクチュエータ28に制御
信号sを出力するもので、第7図はその構造を示してい
る。
即ち、コントローラ13は、両センサ11,12から信号d,a
を入力するインタフェース回路13a、入力されたアナロ
グ信号をデジタル信号に変換するA/D変換回路13b、入力
信号及びメモリ回路13cに記憶されている数値に基づき
後述する演算や判定を行うCPU13d、このCPU13dの演算・
判定結果に基づきアクチュエータ28に制御信号sを出力
する駆動回路13e,13fとを備えている。
次に、このコントローラ13の作動について第8図に示
すフローチャートに基づき説明する。
まず、ステップ101において、検出荷重D及び検出加
速度Aの符号を「正」とする初期設定を行う。
次に、ステップ102及びステップ103では、前記A/D変
換回路13bにおいて、荷重Dを示す入力信号d及び加速
度Aを示す入力信号aのA/D変換を行う。
次に、ステップ104において、ばね上の加速度Aが極
大かどうか判定する。即ち、この判定ステップ104及び
次の判定ステップ105は、ばね上の加速度Aによりばね
上速度の状態を判定するものであり、加速度Aが極大と
なってから次に極小となるまでの間では、ばね上速度が
「正」であると判定し、処理ステップ106において加速
度Aの符号を「正」とする処理を行う、一方、加速度A
が極小となってから次に極大となるまでの間は、ばね上
速度が「負」であると判定して、処理ステップ107にお
いて加速度Aの符号を「負」とする処理を行う。
次に、ステップ108では荷重Dが基準値以上であるか
どうか判定する。即ち、前述したように、この荷重D
は、相対速度を計測するために入力しており、この荷重
Dが、基準値以上である場合は、相対速度が正となる伸
側行程が成されている状態であり、ステップ109におい
て荷重Dの符号を「正」とする。
一方、この荷重Dが基準値未満である場合は、相対速
度が負となる圧側行程が成されている状態であり、ステ
ップ110において荷重の符号を「負」とする。
次に、ステップ111では、加速度Aと荷重Dの符号が
一致しているかどうかを判定するための前ステップとし
て、加速度Aと荷重Dとを掛け合せる演算を行う。即
ち、両符号が一致していれば、乗算した値Cは「正」と
なり、不一致であれば、その値Cは「負」となる。
そして、続く判定ステップ112において、この演算値
Cが正であるかどうかを判定し、「正」(YES)である
場合には、次の判定ステップ113に進み、荷重が「正」
であるかどうかを判定し、「正」(YES)であれば、ス
テップ114に進み、ショックアブソーバ20の減衰力特性
を伸側をハード,圧側をソフトのH/Sポジションとすべ
くモータアクチュエータ28に制御信号sを出力する。
即ち、圧側流路22q及び伸側流路22rに対し第5,6図に
示す調整子26のβ軸を符合させ、圧側流路22qを流通す
る状態とする一方、伸側流路22rを遮断する状態に調整
子26を回動させる。
また、荷重が「正」でない(NOの)場合ステップ115
に進み、ショックアブソーバ20の減衰力特性を、圧側を
ハード,伸側をソフトのS/Hポジションとすべくモータ
アクチュエータ28に制御信号sを出力する。
即ち、圧側流路22q及び伸側流路22rに対し調整子26の
γ軸(第5,6図)を符合させて、圧側流路22qを遮断する
一方、伸側流路22rを伸側連通孔26cにより連通する状態
に調整子26を回転させる。
一方、前記ステップ112においてNOと判定した場合に
は、ステップ116に進み、圧側・伸側を共にソフトのS/S
ポジションとすべく制御信号sを出力する。即ち、圧側
流路22q及び伸側流路22rに対し調整子26のα軸(第5,6
図)を符合させて、圧側流路22qと伸側流路22rの両方を
連通状態に調整子26を回転させる。
次に、車両の各走行状況における実施例の作動につい
て説明する。
(a)ロール時 例えば右旋回時には、車体Bがロールし、車体右側が
上方に変位すると共に、車体左側が下方に変位し、その
後、振動しながら中立位置に収束する。
第9図は、右旋回時における、車体左右のばね上変位
と、車体左右で検出される加速度A及び荷重Dの符号の
状態と、車体左右のショックアブソーバ20の減衰力特性
とを示すタイムチャートである。
この第9図のaRH変位とbLH変位は、それぞれ、車体右
側と左側の変位状態を示すもので、実線によりばね上変
位を示し、点線によりばね上速度を示している。尚、こ
の場合、路面は平な状態とする。
また、その下のcRH加速度A及び荷重Dは、a,bに示し
た変位に対応した車体右側における加速度センサ12及び
荷重センサ11からの入力信号に基づき、第8図の処理ス
テップ106,107,109,110により与えられた加速度A及び
荷重Dの符号を示している。
また、dLH加速度A及び荷重Dは、車体左側における
同様の加速度A及び荷重Dの符号の状態を示している。
尚、このc及びdの、最初の範囲は、ステップ101にお
ける初期設定に対応した符号を示している。
さらに、その下のe減衰力は、第8図のフロチャート
で示すコントローラ13の演算及び判定の結果決定された
ショックアブソーバ20の減衰力特性を示しており、RHが
車体右側のショックアブソーバ20の減衰力特性(H:ハー
ド,S:ソフト)を示し、LHが車体左側のショックアブソ
ーバ20の減衰力特性を示している。
従って、このようなロール時には、ショックアブソー
バ20は、常にその減衰力が制振方向に作用するようにし
て(符号が一致)、伸側行程と圧側行程が交互に繰り返
される。
よって、ショックアブソーバ20は、常に行程方向をハ
ードとして、ロールを抑制し、操縦安定性を得ることが
できる。また、この時に、逆行程側は、ソフトに制御さ
れ、このような制振時に、同時に路面から中・高周波入
力があるような際に、逆行程方向の振動を吸収して、乗
り心地を向上させることができる。
(b)ダイブ・スカット時 ブレーキング時や、加速時には、ダイブやスカットが
生じる。
この場合も、ロール時と同様に、このような姿勢変化
を抑制するような制御が成される。
従って、この場合の作動は、ロール時において左右で
成された制御をそのまま前後に置き換えた作動が成され
るもので、即ち、伸側をハードで圧側をソフトとして、
伸側行程を制振させる状態と、伸側をソフトで圧側をハ
ードとして、圧側行程を制振させる状態とに交互に制御
して、それによって、スカット及びダイブを抑制するも
のである。
(c)バウンジング時 第10図は悪路走行時のタイムチャートを示している。
このような悪路走行時には、各車輪の走行路面の凹凸
に応じ、各ショックアブソーバ20がストロークするもの
で、同図aばね上変位では、実線により、ばね上変位を
示し、点線でその変位速度を示している。
そして、その下のb路面変位は、路面R及び車輪Wの
状態を示している。
さらに、その下のc相対変位では、実線で相対変位
を、点線で相対速度を示している。
このような場合、コントローラ13における演算及び判
定により与えられる(ばね上速度の符号に対応した)加
速度Aの符号及び(相対速度の符号に対応した)荷重D
の符号は、同図dに示すようになる。
そして、この結果、コントローラ13により制御される
ショックアブソーバ20の減衰力特性は、e減衰力に示す
ようになる。
尚、同図fはショックアブソーバ20の行程方向を示し
ている。
即ち、このタイムチャートにおいて、(1)の範囲で
はステップ101の初期設定に基づいて、伸側がハード,
圧側がソフト(H/Sポジション)となっている(β軸符
合状態)。
そして、(2)の範囲では、加速度Aと荷重Dとの符
号が異なる状態、即ち、減衰力が加振方向に作用する状
態であるから、伸側・圧側の両方をソフト(S/Sポジシ
ョン)とする制御を行い、入力の吸収を行い乗り心地の
向上を図る(α軸符合状態)。
次に、(3)の範囲では、行程方向が伸側に切り換わ
り、かつ、減衰力が制振方向に作用する状態に変化する
ため、伸側をハード,圧側をソフト(H/Sポジション)
にし(β軸符合状態)、操縦安定性と乗り心地の向上の
両立を図る。
次に、(4)の範囲では、伸側行程中であり、減衰力
が加振方向に作用する状態に変化するため、伸側・圧側
をソフト(S/Sポジション)し(α軸符合状態)、乗り
心地の向上を図る。
次に、(5)の範囲では、行程方向が圧側に切り換わ
り、かつ、減衰力は制振方向に作用する状態に変化する
ため、伸側をソフト,圧側をハード(S/Hポジション)
とし(γ軸符合状態)、操縦安定性と乗り心地の向上の
両立を図る。
次に、(6)の範囲では圧側行程中であり、かつ、減
衰力が加振方向に作用する状態に変化するため、伸側・
圧側の両方をソフト(S/Sポジション)にし(α軸符合
状態)、乗り心地の向上を図る。
次に、(7)の範囲では、行程方向が伸側に切り換わ
り、かつ、減衰力が制振方向に作用する状態に変化する
ため、伸側をハード,圧側をソフト(H/Sポジション)
とし(β軸符合状態)、操縦安定性と乗り心地の向上の
両立を図る。
以上のようにして、路面Rからの入力とばね上の動き
に応じて、ばね上のエネルギー変化率を最小とする方向
にショックアブソーバ20の減衰力を制御し、バウンジン
グを制振する。
以上本発明の実施例を図面により詳述してきたが、具
体的な構成は、この実施例に限られるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっ
ても本発明に含まれる。
例えば、実施例では、ばね上速度を計測する手段とし
て、加速度を計測する手段を設けたが、ばね上速度計測
可能な手段であれば、他の手段を用いてもよい。
また、実施例では、相対速度を計測する手段として、
荷重センサを用いたが、ばね上−ばね下の相対変位を計
測する手段等、他の手段を用いてもよい。
(発明の効果) 以上説明してきたように、本発明のショックアブソー
バでは、行程方向側を高減衰力とする制振時において、
逆行程方向を低減衰力となるようにしたため、この制振
時に入力される中・高周波成分のうちの行程方向とは逆
側の入力伝達を防止することができ、操縦安定性と乗り
心地の両立を図ることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の基本構成を示すブロック図、第2図
は、本発明実施例のサスペンションAを示す全体図、第
3図は実施例サスペンションのショックアブソーバの要
部を示す断面図、第4図は実施例の要部であるピストン
の上端面部分を示す断面図、第5図は第3図のV−V断
面図、第6図は第3図のVI−VI断面図、第7図は実施例
サスペンションのコントローラを示すブロック図、第8
図は実施例のコントローラの作動流れを示すフローチャ
ート、第9図は右旋回時における実施例サスペンション
の作動を示すタイムチャート、第10図はバウンジング時
における実施例サスペンションの作動を示すタイムチャ
ートである。 1……ショックアブソーバ 2……ばね上速度計測手段 3……相対速度計測手段 4……符号判定手段 5……制御信号出力手段 A……サスペンション 11……荷重センサ(相対速度計測手段) 12……加速度センサ(ばね上速度計測手段) 13……コントローラ(符号判定手段,制御信号出力手
段) 20……ショックアブソーバ s……制御信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 光雄 神奈川県厚木市恩名1370番地 厚木自動 車部品株式会社内 (72)発明者 清水 浩行 神奈川県厚木市恩名1370番地 厚木自動 車部品株式会社内 (72)発明者 江村 順一 神奈川県厚木市恩名1370番地 厚木自動 車部品株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−163011(JP,A) 特開 昭62−253506(JP,A) 特開 昭63−173709(JP,A) 特開 昭60−199710(JP,A) 特開 昭62−198513(JP,A) 実開 昭62−70008(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60G 17/015

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】作動液が封入されたシリンダ内を摺動する
    ピストンによってシリンダ内に2液室が画成され、 これら2液室を互いに連通する伸側通路および圧側通路
    の2つの通路が独立して形成され、 前記伸側通路には、伸側行程時に一方の液室から他方の
    液室への作動液の流通のみを許容する伸側ディスクバル
    ブが設けられ、 前記圧側通路には、圧側行程時に他方の液室から一方の
    液室への作動液の流通のみを許容する圧側ディスクバル
    ブが設けられているショックアブソーバにおいて、 前記伸側通路および圧側通路を横断する調整子を回転可
    能に配設し、 該調整子を直径方向に貫通する連通孔を設け、 前記調整子の回転位置に応じて連通孔が各通路中に位置
    する低圧通路状態と、位置しない高圧通路状態を形成可
    能とするとともに、前記連通孔を伸側通路および圧側通
    路にそれぞれ同径のものを2組形成し、 かつ、伸側通路の2組の連通孔のうち1組の連通孔のみ
    が前記低圧通路状態のときに、圧側通路の連通孔が高圧
    通路状態となり形成される伸側が低減衰力で圧側が高減
    衰力のS/Hポジションと、伸側通路の2組の連通孔のう
    ち他の1組が低圧通路状態のときに、圧側通路の2組の
    連通孔のうち1組が低圧通路状態となり形成される伸側
    ・圧側共に低減衰力のS/Sポジションと、伸側通路の連
    通孔が高圧通路状態のときに、圧側通路の2組の連通孔
    のうち他の1組が低圧通路状態となり形成される伸側が
    高減衰力で圧側が低減衰力のH/Sポジションと、を順に
    形成可能に、各2組の伸側通路と圧側通路の連通孔の位
    置を60度オフセットして配設したことを特徴とするショ
    ックアブソーバ。
JP17779189A 1989-07-10 1989-07-10 ショックアブソーバ Expired - Fee Related JP3117014B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17779189A JP3117014B2 (ja) 1989-07-10 1989-07-10 ショックアブソーバ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17779189A JP3117014B2 (ja) 1989-07-10 1989-07-10 ショックアブソーバ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0342319A JPH0342319A (ja) 1991-02-22
JP3117014B2 true JP3117014B2 (ja) 2000-12-11

Family

ID=16037165

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17779189A Expired - Fee Related JP3117014B2 (ja) 1989-07-10 1989-07-10 ショックアブソーバ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3117014B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE4112007A1 (de) * 1991-04-12 1992-10-15 Bosch Gmbh Robert System zur bildung eines signals bei einem fahrzeug
JPH05169958A (ja) * 1991-07-19 1993-07-09 Nippondenso Co Ltd 減衰力可変ショックアブソーバ及びその制御装置
JP3137209B2 (ja) * 1992-04-03 2001-02-19 カヤバ工業株式会社 セミアクティブサスペンションシステム
US5425436A (en) * 1992-08-26 1995-06-20 Nippondenso Co., Ltd. Automotive suspension control system utilizing variable damping force shock absorber
JPH0858337A (ja) * 1994-08-23 1996-03-05 Nissan Motor Co Ltd サスペンション制御装置
JP4808481B2 (ja) * 2005-11-30 2011-11-02 富士重工業株式会社 自動車のパワーユニット支持構造
KR101986862B1 (ko) * 2011-11-30 2019-06-07 히다치 오토모티브 시스템즈 가부시키가이샤 완충기
US9500256B2 (en) 2012-09-20 2016-11-22 Hitachi Automotive Systems, Ltd. Suspension device
WO2022211661A1 (ru) * 2021-04-01 2022-10-06 Владимир Викторович РОМАНОВ Подвеска с демпфированием с помощью эквилибраторов

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0342319A (ja) 1991-02-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3089015B2 (ja) 車両用サスペンション
JP3342719B2 (ja) サスペンション制御装置
US7340334B2 (en) Control device of variable damping force damper
JP3038832B2 (ja) 車両用減衰力制御装置
JP3083113B2 (ja) 車両懸架装置
JP3117014B2 (ja) ショックアブソーバ
JPH0613246B2 (ja) サスペンション制御装置
JPS62253506A (ja) 車輌における減衰力制御方法
JPH07117443A (ja) サスペンション制御装置
JP4960715B2 (ja) 減衰力可変式ダンパ装着車両
JP3325130B2 (ja) 車両懸架装置
JPH02208108A (ja) 能動型サスペンション
JPH11321269A (ja) 懸架機構の制御装置
JPH03104726A (ja) 車両用サスペンション
JP3156480B2 (ja) サスペンション制御装置
JP3277244B2 (ja) 車両懸架装置
JP3358117B2 (ja) 車両懸架装置
JPH08207541A (ja) 車両用減衰力付与機構のための電気制御装置
JPH07172129A (ja) 減衰力可変ショックアブソーバ制御装置
JP3066396B2 (ja) 車両懸架装置
JPH06166316A (ja) 減衰力可変ショックアブソーバ制御装置
JPH08175145A (ja) サスペンション制御装置
JP2603385Y2 (ja) 車両懸架装置
JPH06115337A (ja) 減衰力可変ショックアブソーバ制御装置
JPH0214908A (ja) ショックアブソーバの減衰力制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees