JP3277244B2 - 車両懸架装置 - Google Patents

車両懸架装置

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JP3277244B2
JP3277244B2 JP02511995A JP2511995A JP3277244B2 JP 3277244 B2 JP3277244 B2 JP 3277244B2 JP 02511995 A JP02511995 A JP 02511995A JP 2511995 A JP2511995 A JP 2511995A JP 3277244 B2 JP3277244 B2 JP 3277244B2
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克也 岩崎
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ショックアブソーバの
減衰力特性を最適制御する車両の懸架装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ショックアブソーバの減衰力特性
制御を行う車両懸架装置としては、例えば、特開平4−
191109号公報に記載されたものが知られている。
【0003】この従来の車両懸架装置は、車体と後輪と
の間に介在された後輪に対する車体の支持力を増減可能
に設けられたアクチュエータと、路面凹凸による前輪か
らの振動入力を検出する振動入力検出手段と、車両の走
行速度を検出する車速検出手段と、上記各検出手段の検
出出力に基づき上記アクチュエータの作動を制御する制
御手段とを有し、同制御手段は、上記振動入力検出手段
から検出される前輪からの振動入力が所定値を越えたこ
と検知すると、上記車速検出手段の出力に基づいて同所
定の値以上の振動入力を与えた路面凹凸に上記後輪が到
達する時点を演算して同時点において上記振動入力を緩
和する方向に上記アクチュエータを作動させるように構
成されたものであった。即ち、この従来装置では、前輪
からの振動入力を後輪側制御の補正信号として用いるタ
イミングを車速に応じて遅らせるプレビュー制御を行な
うもので、前輪の路面凹凸通過時に比較的大きな振動が
車体に発生しても、後輪の該凹凸通過時には前輪の該凹
凸通過時における車体の振動入力を参照した制御が行な
われるもので、これにより、後輪の凹凸通過時には前輪
の凹凸通過時より振動入力を低減させることができるよ
うになるというものであった。
【0004】従って、この従来装置においては、振動入
力を検出するためのセンサが前輪側と後輪側の各車輪ご
とに独立して設けられたシステムとなっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来装
置にあっては、上述のように構成されていることから、
以下に述べるような問題点があった。即ち、この従来装
置では、ばね上上下速度および/またはばね上ばね下間
相対速度等の車両挙動を検出するためのセンサを車両の
前輪側と後輪側の左右各車輪ごとにそれぞれ独立に設け
る必要があることから、システム構成が複雑で車載性に
劣ると共に、システムコストが高くつく。
【0006】また、車両の前輪側と後輪側とではばね上
重量やサスペンションのばね定数が相違することから、
その共振振動数が相違し、このため、前輪側の振動入力
を単に後輪制御用にプレビューさせただけでは、後輪側
の正確な挙動を推定することができず、従って、最適な
制御力を発生させることができない。
【0007】本発明は、上述の従来の問題点に着目して
なされたもので、後輪側車両挙動を検出するためのセン
サの省略によりシステム構成の簡略化による車載性の向
上とシステムコストの低減化とを図ることができると共
に、特に後輪側における車両挙動を正確に推定できて最
適な制御力を発生させることが可能な車両懸架装置を提
供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明請求項1記載の車両懸架装置は、図1のク
レーム対応図に示すように、車体側と各車輪側の間に介
在されていて減衰力特性変更手段aにより減衰力特性を
変更可能なショックアブソーバb1 ,b2 と、左右各前
側タワー位置の上下方向状態量を検出する左右前輪側
状態量検出手段c1 ,c2 と、前輪側ばね上から路面ま
での伝達関数と、車体前後間の入力時間差のディレイ伝
達関数と、路面から後輪側ばね上までの伝達関数とから
路面入力を伝達経路とする路面伝達関数を求め、該路面
伝達関数と前記左右前輪側状態量検出手段c 1 ,c 2
検出された左右各前輪側タワー位置の上下方向状態量か
ら左右各後輪側タワー位置における上下方向成分として
後輪上下成分状態量を求めると共に、前記左右各前輪側
状態量検出手段c 1 ,c 2 で検出された左前輪側タワー
位置における上下方向状態量と右前輪側タワー位置にお
ける上下方向状態量との差から左右各後輪側タワー位置
のロール成分として後輪ロール成分状態量を求め、該後
輪ロール成分状態量と前記後輪上下成分状態量を合算す
ることにより左右各後輪側タワー位置における後輪側上
下方向状態量を求める左右後輪側状態量検出手段d1
2 と、前記左右各前輪側タワー位置の上下方向状態量
および左右各後輪側タワー位置の上下方向状態量から左
右各前輪側制御信号と左右各後輪側制御信号を求める制
御信号作成手段eと、前記左右各前輪側制御信号と左右
各後輪側制御信号に基づいて左右各前輪側ショックアブ
ソーバb1 と左右各後輪側ショックアブソーバb2 の減
衰力特性を制御する減衰力特性制御手段fと、を備えた
手段とした。
【0009】また、請求項2記載の車両懸架装置では、
前記左右前輪側状態量検出手段c1,c2 を左右各前輪
側のばね上上下加速度を検出する左右前輪側加速度セン
サで構成した。また、請求項3記載の車両懸架装置で
は、前記左右前輪側状態量検出手段c1,c2 を左右各
前輪側のばね上上下変位を検出する左右前輪側変位セン
サで構成した。
【0010】また、請求項4記載の車両懸架装置では、
前記左右前輪側状態量検出手段c1,c2 で検出された
左右各前輪側タワー位置の上下方向状態量および前記左
右後輪側状態量検出手段d1 ,d2求められた左右各
後輪側タワー位置の上下方向状態量から所定の伝達関数
に基づいて左右各前輪側および左右後輪側タワー位置の
ばね上ばね下間相対速度を求める左右前輪側相対速度検
出手段g1 ,g2 および左右後輪側相対速度検出手段g
3 ,g4 を備えた。
【0011】また、請求項5記載の車両懸架装置では、
左右各前輪側制御信号を求める前記制御信号作成手段e
には、左右前輪側状態量検出手段c1 ,c2 で検出され
た左右各前輪側タワー位置の上下方向状態量信号を左右
各前輪側速度信号に変換する速度変換手段hを含んでい
る構成とした。
【0012】また、請求項6記載の車両懸架装置では、
前記左右前輪側状態量検出手段c1,c2 が左右前輪側
タワー位置以外の場所に設けられていて、左右各前輪側
制御信号を求める制御信号作成手段には左右前輪側状態
検出手段c1 ,c2 で検出された左右各前輪側の上下
方向状態量から所定の達関数に基づいて左右各前輪側タ
ワー位置の上下方向状態量を求める位置補正手段iを含
んでいる構成とした。また、請求項7記載の車両懸架装
置では、前記左右前輪側状態量検出手段c1,c2 を左
右各前輪側タワー位置に設けた。
【0013】また、請求項8記載の車両懸架装置では、
前記ショックアブソーバb1 ,b2は、一方の行程側の
減衰力特性を可変制御する時はその逆行程側が低減衰力
特性となる減衰力特性変更手段aを有し、前記減衰力特
性制御手段fにおいて、前輪側または後輪側制御信号の
方向判別符号が上向きである時はショックアブソーバb
1 ,b2 の伸行程側の減衰力特性を、下向きである時は
圧行程側の減衰力特性を、制御信号作成手段eで作成さ
れた前輪側または後輪側制御信号に基づいて可変制御す
るようにした。
【0014】また、請求項9記載の車両懸架装置では、
車両の車速を検出する車速センサjを備え、前記左右後
輪側状態量検出手段c1 ,c2 で用いられる路面伝達関
数のうち、車体前後間の入力時間差のディレイ伝達関数
には、車両のホイールベースと車速によって求められる
前輪側路面入力から後輪側路面入力までの時間遅れ分
してのディレイ伝達関数よりシステム応答遅れ時間を差
し引いディレイタイムを設定し、該ディレイタイムの
関数として設定しディレイ伝達関数が含まれている構
成とした
【0015】
【作用】本発明請求項1記載の車両懸架装置では、上述
のように構成されるため、左右前輪側状態量検出手段c
1 ,c2 で左右各前輪側タワー位置の上下方向状態量
検出されると、左右後輪側状態量検出手段d1 ,d2
は、前輪側ばね上から路面までの伝達関数と、車体前後
間の入力時間差のディレイ伝達関数と、路面から後輪側
ばね上までの伝達関数とから路面入力を伝達経路とする
路面伝達関数を求め、該路面伝達関数と前記左右前輪側
状態量検出手段c 1 ,c 2 で検出された左右各前輪側タ
ワー位置の上下方向状態量から左右各後輪側タワー位置
における上下方向成分として後輪上下成分状態量を求め
ると共に、前記左右各前輪側状態量検出手段c 1 ,c 2
で検出された左前輪側タワー位置における上下方向状態
量と右前輪側タワー位置における上下方向状態量との差
から左右各後輪側タワー位置のロール成分として後輪ロ
ール成分状態量を求め、該後輪ロール成分状態量と前記
後輪上下成分状態量を合算することにより左右各後輪側
タワー位置における後輪側上下方向状態量が求められ
る。即ち、左右各後輪側タワー位置における上下方向状
態量を検出するためのセンサの設置を省略することがで
きるもので、これにより、システム構成の簡略化による
車載性の向上とシステムコストの低減化とを図ることが
できる。
【0016】また、前輪側の振動入力を単に後輪制御用
にプレビューさせるだけの従来例に比べ、路面入力を伝
達経路とする路面伝達関数を用い、かつ、左前輪側タワ
ー位置における上下方向状態量と右前輪側タワー位置に
おける上下方向状態量との差から求められる左右各後輪
側タワー位置のロール成分としての後輪ロール成分状態
量を加味することにより、左右各後輪側タワー位置にお
ける上下方向状態量を正確に推定できるもので、これに
より、最適な制御力を発生させることができる。
【0017】また、請求項4では、左右前輪側相対速度
検出手段g1 ,g2 および左右後輪側相対速度検出手段
3 ,g4 において、左右前輪側状態量検出手段c1
2および前記左右後輪側状態量検出手段d1 ,d2
検出された左右前輪側および左右後輪側タワー位置の上
下方向状態量から所定の伝達関数に基づいて左右各前輪
側および左右各後輪側タワー位置のばね上ばね下間相対
速度が求められるもので、これにより、左右各前輪側お
よび左右各後輪側の相対速度を検出するセンサの設置を
省略することができる。
【0018】また、請求項6では、前輪側制御信号を求
める制御信号作成手段eに含まれた位置補正手段jによ
り、左右前輪側状態量検出手段c1 ,c2 で検出された
前輪側の上下方向状態量から所定の伝達関数に基づいて
左右各前輪側タワー位置の上下方向状態量が求められる
もので、これにより、前輪側状態量検出手段c1 ,c2
を左右各前輪側タワー位置以外の任意の場所に設けるこ
とができるため、車両搭載性を高めることができる。
【0019】また、請求項8では、減衰力特性制御手段
fにおいて、制御信号作成手段eで作成された制御信号
の方向判別符号が上向きである時はショックアブソーバ
1,b2 の伸行程側の減衰力特性が、下向きである時
は圧行程側の減衰力特性が、制御信号に基づいて可変制
御される一方で、その逆行程側はそれぞれ低減衰力特性
に固定制御された状態となるものであり、このため、ば
ね上上下速度とばね上ばね下間相対速度の方向判別符号
が一致する制振域においては、その時のショックアブソ
ーバb1 ,b2 の行程側を高減衰力特性側で可変制御す
ることで車両の制振力を高めると共に、両者の方向判別
符号が不一致となる加振域においては、その時のショッ
クアブソーバb1 ,b2 の行程側を低減衰力特性にする
ことで車両の加振力を弱める、といったスカイフック理
論に基づいた基本的な減衰力特性の切り換え制御が行な
われることになる。
【0020】また、請求項9では、前記左右後輪側状態
検出手段d1 ,d2 で用いられる路面入力を伝達経路
とする伝達関数のうち、車体前後間の入力時間差のディ
レイ伝達関数には、車両のホイールベースと車速によっ
求められる前輪側路面入力から後輪側路面入力までの
時間遅れ分としてのディレイ伝達関数よりシステム応答
遅れ時間を差し引いディレイタイムを設定し、該ディ
レイタイムの関数として設定したディレイ伝達関数が含
まれている構成としたことで、後輪側においてはシステ
ム応答遅れ分をキャンセルした状態量信号を得ることが
でき、これにより、最適な制御力を発生させることがで
きる。
【0021】
【実施例】本発明実施例を図面に基づいて説明する。 (第1実施例)図2は、本発明第1実施例の車両懸架装
置を示す構成説明図であり、車体と4つの車輪との間に
介在されて、4つのショックアブソーバSAFL,S
FR,SARL,SARR(なお、ショックアブソーバを説
明するにあたり、これら4つをまとめて指す場合、およ
びこれらの共通の構成を説明する時にはただ単にSAと
表示する。また、右下の符号は車輪位置を示すもので、
FLは前輪左,FRは前輪右,RLは後輪左,RRは後輪右をそ
れぞれ示している。)が設けられている。そして、前輪
左右の各ショックアブソーバSAFL,SAFRの近傍位置
(タワー位置)の車体には、上下方向の加速度Gを検出
する上下加速度センサ(以後、上下Gセンサという)1
FL,1FRが設けられ、また、図示を省略した車両の車速
を検出する車速センサ2が設けられ、さらに、運転席の
近傍位置には、各上下Gセンサ1(1FL,1FR,)から
の信号を入力して、各ショックアブソーバSAのパルス
モータ3に駆動制御信号を出力するコントロールユニッ
ト4が設けられている。なお、前記各上下Gセンサ1
(1FL,1FR,)からの加速度G信号は、加速度方向が
上向きの時は正の値、下向きの時は負の値でそれぞれ得
られる。
【0022】以上の構成を示すのが図3のシステムブロ
ック図であって、コントロールユニット4は、インタフ
ェース回路4a,CPU4b,駆動回路4cを備え、前
記インタフェース回路4aに、前記左右両上下Gセンサ
FL,1FRからのばね上上下加速度GFL,GFR信号と、
車速センサ2からの車速信号が入力される。そして、前
記インタフェース回路4aには、図14に示すように、
各ショックアブソーバSAの減衰力特性制御を行なうた
めの制御信号V(およびショックアブソーバSAの目標
減衰力特性ポジションP)を求める信号処理回路が設け
られている。なお、この信号処理回路の詳細については
後述する。
【0023】次に、図4は、ショックアブソーバSAの
構成を示す断面図であって、このショックアブソーバS
Aは、シリンダ30と、シリンダ30を上部室Aと下部
室Bとに画成したピストン31と、シリンダ30の外周
にリザーバ室32を形成した外筒33と、下部室Bとリ
ザーバ室32とを画成したベース34と、ピストン31
に連結されたピストンロッド7の摺動をガイドするガイ
ド部材35と、外筒33と車体との間に介在されたサス
ペンションスプリング36と、バンパラバー37とを備
えている。
【0024】次に、図5は前記ピストン31の部分を示
す拡大断面図であって、この図に示すように、ピストン
31には、貫通孔31a,31bが形成されていると共
に、各貫通孔31a,31bをそれぞれ開閉する圧側減
衰バルブ20および伸側減衰バルブ12が設けられてい
る。また、ピストンロッド7の先端に螺合されたバウン
ドストッパ41には、ピストン31を貫通したスタッド
38が螺合して固定されていて、このスタッド38に
は、貫通孔31a,31bをバイパスして上部室Aと下
部室Bとを連通する流路(後述の伸側第2流路E,伸側
第3流路F,バイパス流路G,圧側第2流路J)を形成
するための連通孔39が形成されていて、この連通孔3
9内には前記流路の流路断面積を変更するための調整子
40が回動自在に設けられている。また、スタッド38
の外周部には、流体の流通の方向に応じて前記連通孔3
9で形成される流路側の流通を許容・遮断する伸側チェ
ックバルブ17と圧側チェックバルブ22とが設けられ
ている。なお、この調整子40は、前記パルスモータ3
によりコントロールロッド70を介して回転されるよう
になっている(図4参照)。また、スタッド38には、
上から順に第1ポート21,第2ポート13,第3ポー
ト18,第4ポート14,第5ポート16が形成されて
いる。一方、調整子40は、中空部19が形成されると
共に、内外を連通する第1横孔24および第2横孔25
が形成され、さらに、外周部に縦溝23が形成されてい
る。
【0025】従って、前記上部室Aと下部室Bとの間に
は、伸行程で流体が流通可能な流路として、貫通孔31
bを通り伸側減衰バルブ12の内側を開弁して下部室B
に至る伸側第1流路Dと、第2ポート13,縦溝23,
第4ポート14を経由して伸側減衰バルブ12の外周側
を開弁して下部室Bに至る伸側第2流路Eと、第2ポー
ト13,縦溝23,第5ポート16を経由して伸側チェ
ックバルブ17を開弁して下部室Bに至る伸側第3流路
Fと、第3ポート18,第2横孔25,中空部19を経
由して下部室Bに至るバイパス流路Gの4つの流路があ
る。また、圧行程で流体が流通可能な流路として、貫通
孔31aを通り圧側減衰バルブ20を開弁する圧側第1
流路Hと、中空部19,第1横孔24,第1ポート21
を経由し圧側チェックバルブ22を開弁して上部室Aに
至る圧側第2流路Jと、中空部19,第2横孔25,第
3ポート18を経由して上部室Aに至るバイパス流路G
との3つの流路がある。
【0026】即ち、ショックアブソーバSAは、調整子
40を回動させることにより、伸側・圧側のいずれとも
図6に示すような特性で減衰力特性を多段階に変更可能
に構成されている。つまり、図7に示すように、伸側・
圧側いずれもソフトとした状態(以後、ソフト領域SS
という)から調整子40を反時計方向に回動させると、
伸側のみ減衰力特性を多段階に変更可能で圧側が低減衰
力特性に固定の領域(以後、伸側ハード領域HSとい
う)となり、逆に、調整子40を時計方向に回動させる
と、圧側のみ減衰力特性を多段階に変更可能で伸側が低
減衰力特性に固定の領域(以後、圧側ハード領域SHと
いう)となる構造となっている。
【0027】ちなみに、図7において、調整子40を
,,のポジションに配置した時の、図5における
K−K断面,L−L断面およびM−M断面,N−N断面
を、それぞれ、図8,図9,図10に示し、また、各ポ
ジションの減衰力特性を図11,12,13に示してい
る。
【0028】次に、前記コントロールユニット4におけ
る制御作動のうち、各ショックアブソーバASの減衰力
特性制御作動の内容を図15のフローチャートに基づい
て説明する。
【0029】ステップ101では、制御信号Vが正の値
であるか否かを判定し、YESであればステップ102
へ進んで各ショックアブソーバSAを伸側ハード領域H
Sに制御し、NOであればステップ103へ進む。
【0030】ステップ103では、制御信号Vが負の値
であるか否かを判定し、YESであればステップ104
へ進んで各ショックアブソーバSAを圧側ハード領域S
Hに制御し、NOであればステップ105へ進む。
【0031】ステップ105は、ステップ101および
ステップ103でNOと判断された時、即ち、制御信号
Vの値が、0である時の処理ステップであり、この時
は、各ショックアブソーバSAをソフト領域SSに制御
する。
【0032】次に、減衰力特性制御の作動を図16のタ
イムチャートにより説明する。ばね上上下速度Δxおよ
びばね上ばね下間相対速度(Δx−Δx0 )に基づく制
御信号Vが、この図に示すように変化した場合、図に示
すように、制御信号Vの値が0である時には、ショック
アブソーバSAをソフト領域SSに制御する。また、制
御信号Vの値が正の値になると、伸側ハード領域HSに
制御して、圧側を低減衰力特性に固定する一方、伸側の
減衰力特性(目標減衰力特性ポジションPT )を制御信
号Vに比例させて変更する。
【0033】また、制御信号Vの値が負の値になると、
圧側ハード領域SHに制御して、伸側を低減衰力特性に
固定する一方、圧側の減衰力特性(目標減衰力特性ポジ
ションPC )を制御信号Vに比例させて変更する。
【0034】次に、コントロールユニット4の減衰力特
性制御作動のうち、主にショックアブソーバSAの制御
領域の切り換え作動状態を図16のタイムチャートに基
づいて説明する。
【0035】図16のタイムチャートにおいて、領域a
は、ばね上上下速度Δxおよび相対速度(Δx−Δx
0 )に基づく制御信号Vが負の値(下向き)から正の値
(上向き)に逆転した状態である、この時はまだ相対速
度(Δx−Δx0 )は負の値(ショックアブソーバSA
の行程は圧行程側)となっている領域であるため、この
時は、制御信号Vの方向に基づいてショックアブソーバ
SAは伸側ハード領域HSに制御されており、従って、
この領域ではその時のショックアブソーバSAの行程で
ある圧行程側がソフト特性となる。
【0036】また、領域bは、制御信号Vが正の値(上
向き)のままで、相対速度(Δx−Δx0 )は負の値か
ら正の値(ショックアブソーバSAの行程は伸行程側)
に切り換わった領域であるため、この時は、制御信号V
の方向に基づいてショックアブソーバSAは伸側ハード
領域HSに制御されており、かつ、ショックアブソーバ
の行程も伸行程であり、従って、この領域ではその時の
ショックアブソーバSAの行程である伸行程側が、制御
信号Vの値に比例したハード特性となる。
【0037】また、領域cは、制御信号Vが正の値(上
向き)から負の値(下向き)に逆転した状態であるが、
この時はまだ相対速度(Δx−Δx0 )は正の値(ショ
ックアブソーバSAの行程は伸行程側)となっている領
域であるため、この時は、制御信号Vの方向に基づいて
ショックアブソーバSAは圧側ハード領域SHに制御さ
れており、従って、この領域ではその時のショックアブ
ソーバSAの行程である伸行程側がソフト特性となる。
【0038】また、領域dは、制御信号Vが負の値(下
向き)のままで、相対速度(Δx−Δx0 )は正の値か
ら負の値(ショックアブソーバSAの行程は伸行程側)
になる領域であるため、この時は、制御信号Vの方向に
基づいてショックアブソーバSAは圧側ハード領域SH
に制御されており、かつ、ショックアブソーバの行程も
圧行程であり、従って、この領域ではその時のショック
アブソーバSAの行程である圧行程側が、制御信号Vの
値に比例したハード特性となる。
【0039】以上のように、この実施例では、ばね上上
下速度Δxおよび相対速度(Δx−Δx0 )に基づく制
御信号Vと相対速度(Δx−Δx0 )とが同符号の時
(領域b,領域d)は、その時のショックアブソーバS
Aの行程側をハード特性に制御し、異符号の時(領域
a,領域c)は、その時のショックアブソーバSAの行
程側をソフト特性に制御するという、スカイフック理論
に基づいた減衰力特性制御と同一の制御が行なわれるこ
とになる。そして、さらに、この実施例では、ショック
アブソーバSAの行程が切り換わった時点、即ち、領域
aから領域b,および領域cから領域d(ソフト特性か
らハード特性)へ移行する時には、切り換わる行程側の
減衰力特性ポジションは前の領域a,cで既にハード特
性側への切り換えが行なわれているため、ソフト特性か
らハード特性への切り換えが時間遅れなく行なわれるこ
とになる。
【0040】次に、コントロールユニット4の減衰力特
性制御作動のうち、制御信号Vおよび該制御信号に基づ
く目標減衰力特性ポジションPを求めるための信号処理
回路の構成を、図14のブロック図に基づいて説明す
る。なお、この信号処理回路は請求の範囲の制御信号作
成手段を構成するものである。
【0041】まず、B1では、速度変換用フィルタ(図
17にゲイン特性(イ) および位相特性(ロ) を示すよう
に、1次のローパスフィルタLPF(点線)、または、
位相進み補償フィルタPCF(実線))を用い、各上下
Gセンサ1FL,1FRで検出された前輪側左右各タワー位
置のばね上上下加速度GFL,GFRを、前輪側左右各タワ
ー位置のばね上上下速度信号に変換する。なお、位相進
み補償フィルタPCFを用いることにより、幅広い周波
数帯で、速度位相に変換することができる。
【0042】続くB2では、制御を行なう目標周波数帯
以外の成分を遮断するためのバンドパスフィルタ処理を
行なう。即ち、このバンドパスフィルタBPFでは、車
両のばね上共振周波数帯を目標とした(前輪側左右各タ
ワー位置の)ばね上上下速度Δx(ΔxFL,ΔxFR)信
号を求める。
【0043】なお、図18は前記B1とB2におけるフ
ィルタの組み合わせの相違によるゲイン特性(イ) および
位相特性(ロ) を示すもので、同図実線は速度変換フィル
タとして位相進み補償フィルタPCFを用い、バンドパ
スフィルタとして2次のものを用いた場合(NEW)、
また、同図点線は1次のローパスフィルタと1次のバン
ドパスフィルタを用いた場合(OLD)であり、この図
に示すように、位相進み補償フィルタPCFと2次のバ
ンドパスフィルタを用いた方が目標制御周波数帯におけ
る位相の傾きを小さくすることができる。
【0044】一方、B3では、次式(1) に示すように、
前輪側におけるばね上上下加速度からばね上ばね下間相
対速度までの伝達関数GUf(S) を用い、各上下Gセンサ
FL,1FRで検出された前輪側左右各タワー上の上下方
向加速度GFL,GFR信号から、前輪側左右各タワー位置
のばね上ばね下間の相対速度(Δx−Δx0 )[(Δx
−Δx0FL,(Δx−Δx0FR]信号を求める。 GUf(S) =−m1 s/(c1 s+k1 )・・・・・・・・(1) そして、図19および図20は伝達関数算出モデルを示
す説明図であり、この図にも示すように、x1 (x1L
1R)は前輪側ばね上マス状態量、x2 (x2L,x2R
は前輪側ばね下マス状態量、x3 (x3L,x3R)は前輪
側路面入力、m1は前輪側ばね上マス、m2 は前輪側ば
ね下マス、c1 は前輪側サスペンションの減衰係数、c
2 は前輪側タイヤの減衰係数、k1 は前輪側サスペンシ
ョンのばね定数、k2 は前輪側タイヤのばね定数、x4
(x4L,x4R)は後輪側ばね上マス状態量、x5
(x5L,x5R)は後輪側ばね下マス状態量、x6
(x6L,x6R)は後輪側路面入力、m3 は後輪側ばね上
マス、m4 は後輪側ばね下マス、c3 は後輪側サスペン
ションの減衰係数、c4 は後輪側タイヤの減衰係数、k
3 は後輪側サスペンションのばね定数、k4 は後輪側タ
イヤのばね定数である。なお、図21に前記伝達関数G
Uf(S) のゲイン特性(イ) と位相特性(ロ) を示す。
【0045】続くB4では、前記B2で求められた前輪
側左右各タワー位置のばね上上下速度Δx(ΔxFL,Δ
FR)信号と、前記B3で求められた前輪側左右各タワ
ー位置のばね上ばね下間の相対速度(Δx−Δx0
[(Δx−Δx0FL,(Δx−Δx0FR]信号に基
づき、次式(2) を用いて前輪側左右ショックアブソーバ
SAFL,SAFRの減衰力特性制御を行なうための制御信
号VFL,VFRが求められると共に、次式(3) により、制
御信号VFL,VFRに比例した目標減衰力特性ポジション
P(PFL,PFR)を算出する。
【0046】 V=Δx/(Δx−Δx0 )・・・・・・・・・・・・(2) P=V/VH ×Pmax ・・・・・・・・・・・・・・・・・・(3) ただし、V≧VH の時は、P=Pmax に設定する(図1
6参照)。なお、VH は比例範囲しきい値、Pmax は最
大減衰力特性ポジションである。また、制御信号Vは、
分母側の相対速度(Δx−Δx0 )が0になると無限大
に発散してしまうため、これを防止するために、微小し
きい値Xmin を設定し、相対速度の絶対値がこの微小し
きい値Xmin 以下である時(|Δx−Δx0 |≦Xmin
)は、目標減衰力特性ポジションPを最大減衰力特性
ポジションPmax とする。
【0047】続くB5では、左右前輪側タワー位置にお
ける上下方向の状態量x1L,x1Rである左右前輪側各タ
ワー位置のばね上上下加速度GFL,GFR信号から、次式
(4)に示す路面入力を伝達経路とする伝達関数GR(S)
基づく左右後輪側タワー位置における上下方向の状態量
4dL ,x4dR を求める(x4dL =GFL・GR(S),x
4dR =GFR・GR(S))(図19,図20参照)。
【0048】 GR(S)= x4d(S) /x1(S) = x3(S)/x1(S)・x6(S)/x3(S)・x4d(S) /x6(S) = G1(S)・G2(S)・G3(S)・・・・・・・・・・・・・・・(4) なお、G1(S)は、前輪側ばね上から路面までの伝達関
数、G2(S)は、車体前後間の入力時間差のディレイ伝達
関数、G3(S)は、路面から後輪側ばね上までの伝達関
数、また、図22に、前記各伝達関数GR(S)のゲイン特
性(イ) と位相特性(ロ) とをそれぞれ示す。
【0049】また、車体前後間の入力時間差のディレイ
伝達関数G2(S)には、車両のホイールベースWB と車速
V から求められる前輪側路面入力x3 から後輪側路
面入力x6 までの時間遅れ分としてのディレイ伝達関数
(W B /S V からシステム応答遅れ時間φを差し引
ディレイタイムR(=WB /SV −φ)を設定し
このディレイタイムRの関数として表されるディレイ伝
達関数(GD(S)=e-SR)が含まれており、このよう
に、システム応答遅れ時間φを差し引いたディレイタイ
ムRを設定することにより、後輪側においてはシステム
応答遅れをキャンセルした状態で制御力を発生させるこ
とができることになる。
【0050】続くB6では、左右前輪側タワー位置にお
ける上下方向の状態量x1L,x1Rである左右各前輪側タ
ワー位置のばね上上下加速度GFL,GFR信号の差分の挙
動(=1/2(GFR−GFL))が演算される。これは、
ロール方向の車体の干渉による左右各後輪側タワー位置
の状態量x4sL ,x4sR に相当するものである。
【0051】続くB7では、次式(5),(6) に示すよう
に、B5で得られた路面入力を伝達経路とする左右各後
輪側タワー位置における上下方向の状態量x4dL ,x
4dR に、B6で得られたロール方向の車体の干渉による
左右各後輪側タワー位置の状態量x4sL ,x4sR を加・
減算することにより、左右各後輪側タワー位置における
上下方向の状態量x4L,x4Rである左右各後輪側タワー
位置のばね上上下加速度GRL,GRRを求める処理が行な
われる。
【0052】 GRL=x4L=x4sL −x4dL =GFL・GR(S)−1/2(GFR−GFL))・・・・(5) GRR=x4R=x4sL +x4dR =GFR・GR(S)+1/2(GFR−GFL))・・・・(6) 続くB8では、前記B1と同様に、速度変換用フィルタ
を用い、前記B7で得られた左右各後輪側各タワー位置
のばね上上下加速度GRL,GRRを、左右各後輪側タワー
位置のばね上上下速度信号に変換する。
【0053】続くB9では、前記B2と同様に、制御を
行なう目標周波数帯以外の成分を遮断するためのバンド
パスフィルタ処理を行なう。即ち、このバンドパスフィ
ルタBPFでは、車両のばね上共振周波数帯を目標とし
た左右各後輪側タワー位置のばね上上下速度Δx(Δx
RL,ΔxRR)信号を求める。
【0054】続くB10では、前記B3と同様に、後輪
側におけるばね上上下加速度からばね上ばね下間相対速
度までの伝達関数GUr(S) を用い、前記B7で得られた
各左右後輪側各タワー上の上下方向加速度GRL,GRR
号から、左右後輪側各タワー位置のばね上ばね下間の相
対速度(Δx−Δx0 )[(Δx−Δx0RL,(Δx
−Δx0RR]信号を求める。
【0055】続くB11では、前記B4と同様に、前記
B9で求められた左右後輪側各タワー位置のばね上上下
速度Δx(ΔxRL,ΔxRR)信号と、前記B10で求め
られた左右後輪側各タワー位置のばね上ばね下間の相対
速度(Δx−Δx0 )[(Δx−Δx0RL,(Δx−
Δx0RR]信号に基づき、前記式(2) を用いて左右後
輪側ショックアブソーバSARL,SARRの減衰力特性制
御を行なうための制御信号VRL,VRRが求められると共
に、前記式(3) により、制御信号VRL,VRRに比例した
目標減衰力特性ポジションP(PRL,PRR)を算出す
る。
【0056】以上説明してきたように、この実施例の車
両懸架装置では、以下に列挙する効果が得られる。 左右各前輪側タワー位置におけるばね上上下速度Δ
FL,ΔxFR信号とばね上ばね下間相対速度(Δx−Δ
0FL,(Δx−Δx0FR信号、および、左右各後
輪側タワー位置におけるばね上上下速度ΔxRL,ΔxRR
信号とばね上ばね下間相対速度(Δx−Δx0RL
(Δx−Δx0RR信号とを必要とするシステムにおい
て、センサとしては左右各前輪側タワー位置に上下Gセ
ンサ1FL,1FRを備えるだけで、その他のセンサの設置
を省略することができるため、システム構成の簡略化に
よる車載性の向上と、システムコストの低減化とを図る
ことができるようになる。
【0057】 前輪側の振動入力を補正信号として単
に後輪制御用にプレビューさせるだけの従来例に比べ、
路面入力を伝達経路とする伝達関数GR(S)による左右各
後輪側タワー位置の状態量x4dL ,x4dR に、ロール方
向の車体の干渉による左右各後輪側タワー位置の状態量
4sL ,x4sR を加味することにより、左右各後輪側タ
ワー位置におけるばね上上下速度を正確に推定できるも
ので、これにより、最適な制御力を発生させることがで
きるようになる。
【0058】即ち、図23は、実車走行テストによる実
施例に基づく左右各後輪側タワー位置の推定状態量と左
右各後輪側タワー位置における実測値との比較値を示す
伝達特性図であって、(イ) は周波数に対する位相差特
性、(ロ) は周波数に対するゲイン差特性である。そし
て、点線は、路面入力を伝達経路とする伝達関数GR(S)
による左右各後輪側タワー位置の状態量x4dL ,x4dR
のみの場合を示し、実線は、路面入力を伝達経路とする
伝達関数GR(S)による左右各後輪側タワー位置の状態量
4dL ,x4dR にロール方向の車体の干渉による左右各
後輪側タワー位置の状態量x4sL ,x4sR を加味した場
合を示しており、この伝達特性図で明らかなように、こ
の実施例によると、左右各後輪側タワー位置のばね上上
下速度に極めて近い値を得ることができる。
【0059】 路面入力を伝達経路とする伝達関数の
うち、車両のホイールベースWB と車速SV から求めら
れる前輪側路面入力x3 から後輪側路面入力x6 までの
時間遅れ分のディレイ伝達関数からシステム応答遅れ時
間φを差し引いたディレイタイムRを設定したディレイ
伝達関数による処理を行なうことで、後輪側においては
システム応答遅れ時間をキャンセルした状態で制御力を
発生させることができ、これにより、より最適な制御力
を発生させることができるようになる。
【0060】以上、実施例について説明してきたが具体
的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明
の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明
に含まれる。例えば、実施例では、一方の行程側の減衰
力特性を可変制御する時はその逆行程側が低減衰力特性
となる減衰力特性変更手段を有するショックアブソーバ
を用いたが、伸圧両行程が同時に可変するショックアブ
ソーバを用いたシステムにも本発明を適用することがで
きる。
【0061】また、実施例では、前輪側ばね上上下加速
度から、前輪側ばね上ばね下間相対速度信号および後輪
側ばね上上下加速度信号を求める伝達関数として、前記
式(1),(4) 等を用いる場合を示したが、その伝達関数が
高次関数である時には、離散化した式が複雑となりプロ
グラム容量が大きくなるため、低次伝達関数、または、
通常のバンドパスフィルタBPFやハイパスフィルタH
PF等、減衰力特性制御に必要とする周波数帯のゲイン
および位相特性が大きく変化しない近似関数や近似フィ
ルタを用いることもできる。
【0062】また、実施例では、制御信号Vを求める式
として前記式(7) を用いる場合を示したが、制御信号が
無限大に発散するのを防止するために、次式(11)に示す
ように、相対速度(Δx−Δx0 )の逆数から補正値を
求めるようにしてもよい。 V=V’=Δx・ku ・・・・・・・・・・・・・・・・(7) また、この式(7) に代えて、図24に示す反比例マップ
を用いるようにしてもよい。なお、kumax は相対速度
(Δx−Δx0 )が所定の下限しきい値Smin 以下にな
ると固定する最大値であり、また、相対速度(Δx−Δ
0 )が所定の上限しきい値Smax 以上になるとその値
に固定するようなマップとなっている。
【0063】また、実施例では、制御信号から目標減衰
力特性ポジションを求める式として前記式(3) を用いる
場合を示したが、制御信号が0付近で小さく上下動する
ことで目標減衰力特性ポジションPがハンチングしない
ように、不感帯VNCを設けることができ、この場合の目
標減衰力特性ポジションPは次式(12)により求められる
ことになる。 P=(V−VNC/VH −VNC)Pmax ・・・・・・・・・・・・・・(12) また、制御信号を求める前記式(2) のゲインを車速によ
って変化させるようにしてもよい。
【0064】また、実施例では、左右前輪側車両挙動検
出手段としてばね上上下加速度センサを用いる場合を示
したが、ばね上の上下変位を検出する左右前輪側変位セ
ンサを用いることもできる。
【0065】また、実施例では、左右前輪側車両挙動検
出手段を左右各前輪側タワー位置に設ける場合を示した
が、左右前輪側車両挙動検出手段を左右各前輪側タワー
位置以外の場所に設けると共に、該左右前輪側車両挙動
検出手段で検出された左右前輪側車両挙動信号から所定
の伝達関数に基づいて左右各前輪側タワー位置の車両挙
動を求める位置補正手段を備えるようにしてもよい。
【0066】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明請求項1
記載の車両懸架装置では、上述のように、前輪側ばね上
から路面までの伝達関数と、車体前後間の入力時間差の
ディレイ伝達関数と、路面から後輪側ばね上までの伝達
関数とから路面入力を伝達経路とする路面伝達関数を求
め、該路面伝達関数と前記左右前輪側状態量検出手段で
検出された左右各前輪側タワー位置の上下方向状態量か
ら左右各後輪側タワー位置における上下方向成分として
後輪上下成分状態量を求めると共に、前記左右各前輪側
状態量検出手段で検出された左前輪側タワー位置におけ
る上下方向状態量と右前輪側タワー位置における上下方
向状態量との差から左右各後輪側タワー位置のロール成
分として後輪ロール成分状態量を求め、該後輪ロール成
分状態量と前記後輪上下成分状態量を合算することによ
左右各後輪側タワー位置における後輪側上下方向状態
を求める左右後輪側状態量検出手段を備えたことで、
左右各後輪側タワー位置における上下方向状態量を検出
するためのセンサの設置を省略することができ、従っ
て、システム構成の簡略化による車載性の向上とシステ
ムコストの低減化とを図ることができるようになるとい
う効果が得られる。
【0067】また、前輪側の振動入力を単に後輪制御用
にプレビューさせるだけの従来例に比べ、路面入力を伝
達経路とする路面伝達関数を用い、かつ、左前輪側タワ
ー位置における上下方向状態量と右前輪側タワー位置に
おける上下方向状態量との差から求められる左右各後輪
側タワー位置のロール成分としての後輪ロール成分状態
量を加味することにより、左右各後輪側タワー位置にお
ける上下方向状態量を正確に推定できるもので、これに
より、最適な制御力を発生させることができるようにな
るという効果が得られる。
【0068】また、請求項4記載の車両懸架装置では、
左右前輪側状態量検出手段で検出された左右各前輪側
ワー位置の上下方向状態量および左右後輪側状態量検出
手段で検出された左右各後輪側タワー位置の上下方向状
態量から所定の伝達関数に基づいて左右各前輪側および
左右後輪側タワー位置のばね上ばね下間相対速度を求め
る左右前輪側および左右後輪側相対速度検出手段を備え
たことで、各車輪タワー位置の相対速度を検出するセン
サの設置を省略することができる。
【0069】また、請求項6記載の車両懸架装置では、
左右前輪側状態量検出手段で検出された左右各前輪側
上下方向状態量から所定の伝達関数に基づいて左右各
輪側タワー位置の上下方向状態量を求める位置補正手段
を備えたことで、前輪側状態量検出手段を前輪側タワー
位置以外の任意の場所に設けることができ、これによ
り、車両搭載性を高めることができる。
【0070】また、請求項8記載の車両懸架装置では、
一方の行程側の減衰力特性を可変制御する時はその逆行
程側が低減衰力特性となる減衰力特性変更手段を有する
ショックアブソーバを用いると共に、減衰力特性制御手
段において、制御信号作成手段で作成された制御信号の
方向判別符号が上向きである時はショックアブソーバの
伸行程側の減衰力特性を、下向きである時は圧行程側の
減衰力特性を、制御信号に基づいて可変制御するように
したことで、ばね上上下速度とばね上ばね下間相対速度
の方向判別符号が一致する制振域においては、その時の
ショックアブソーバの行程側を高減衰力特性側で可変制
御することで車両の制振力を高めると共に、両者の方向
判別符号が不一致となる加振域においては、その時のシ
ョックアブソーバの行程側を低減衰力特性にすることで
車両の加振力を弱める、といったスカイフック理論に基
づいた基本的な減衰力特性の切り換え制御を行なうこと
ができるようになる。
【0071】また、請求項9記載の車両懸架装置では、
前記左右後輪側状態量検出手段で用いられる路面伝達関
数のうち、車体前後間の入力時間差のディレイ伝達関数
には、車両のホイールベースと車速によって求められる
前輪側路面入力から後輪側路面入力までの時間遅れ分
してのディレイ伝達関数よりシステム応答遅れ時間を差
し引いディレイタイムを設定し、該ディレイタイムの
関数として設定しディレイ伝達関数が含まれている構
成としたことで、後輪側においてはシステム応答遅れ分
をキャンセルした状態量信号を得ることができ、これに
より、より最適な制御力を発生させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両懸架装置を示すクレーム概念図で
ある。
【図2】本発明実施例の車両懸架装置を示す構成説明図
である。
【図3】実施例の車両懸架装置を示すシステムブロック
図である。
【図4】実施例装置に適用したショックアブソーバを示
す断面図である。
【図5】前記ショックアブソーバの要部を示す拡大断面
図である。
【図6】前記ショックアブソーバのピストン速度に対応
した減衰力特性図である。
【図7】前記ショックアブソーバのパルスモータのステ
ップ位置に対応した減衰力特性図である。
【図8】前記ショックアブソーバの要部を示す図5のK
−K断面図である。
【図9】前記ショックアブソーバの要部を示す図5のL
−L断面およびM−M断面図である。
【図10】前記ショックアブソーバの要部を示す図5の
N−N断面図である。
【図11】前記ショックアブソーバの伸側ハード時の減
衰力特性図である。
【図12】前記ショックアブソーバの伸側・圧側ソフト
状態の減衰力特性図である。
【図13】前記ショックアブソーバの圧側ハード状態の
減衰力特性図である。
【図14】実施例装置における信号処理回路を示すブロ
ック図である。
【図15】実施例装置におけるコントロールユニットの
減衰力特性制御作動を示すフローチャートである。
【図16】実施例装置におけるコントロールユニットの
減衰力特性制御作動を示すタイムチャートである。
【図17】実施例装置における速度変換用フィルタ(点
線:1次のローパスフィルタLPF、実線:位相進み補
償フィルタPCF)のゲイン特性(イ) および位相特性
(ロ)を示す図である。
【図18】実施例装置における速度変換用フィルタと不
要成分遮断用バンドパスフィルタとの組み合わせ(点
線:1次のローパスフィルタLPFと1次のバンドパス
フィルタ、実線:位相進み補償フィルタPCFと2次の
バンドパスフィルタ)によるゲイン特性(イ) および位相
特性(ロ) を示す図である。
【図19】実施例装置における伝達関数算出モデルを示
す説明図(側面図)である。
【図20】実施例装置における伝達関数算出モデルを示
す説明図(斜視図)である。
【図21】実施例装置におけるばね上上下加速度からば
ね上ばね下間相対速度までの伝達関数GUf(S) のゲイン
特性(イ) および位相特性(ロ) を示す図である。
【図22】実施例装置における前輪側ばね上上下加速度
から後輪側ばね上上下速度までの伝達関数GR(S)のゲイ
ン特性(イ) および位相特性(ロ) を示す図である。
【図23】実施例に基づいた実車走行テスト結果を示す
伝達特性図である。
【図24】他の手段を示す反比例マップである。
【符号の説明】
a 減衰力特性変更手段 b1 前輪側ショックアブソーバ b2 後輪側ショックアブソーバ c1 左前輪側車両挙動検出手段 c2 右前輪側車両挙動検出手段 d1 左後輪側車両挙動検出手段 d2 右後輪側車両挙動検出手段 e 制御信号作成手段 f 減衰力特性制御手段 g1 左前輪側相対速度検出手段 g2 右前輪側相対速度検出手段 g3 左前輪側相対速度検出手段 g4 右前輪側相対速度検出手段 h 速度変換手段 i 位置補正手段 j 車速センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60G 1/00 - 25/00

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体側と各車輪側の間に介在されていて
    減衰力特性変更手段により減衰力特性を変更可能なショ
    ックアブソーバと、 左右各前輪側タワー位置の上下方向状態量を検出する左
    右前輪側状態量検出手段と、前輪側ばね上から路面までの伝達関数と、車体前後間の
    入力時間差のディレイ伝達関数と、路面から後輪側ばね
    上までの伝達関数とから 路面入力を伝達経路とする路面
    伝達関数を求め、該路面伝達関数と前記左右前輪側状態
    量検出手段で検出された左右各前輪側タワー位置の上下
    方向状態量から左右各後輪側タワー位置における上下方
    向成分として後輪上下成分状態量を求めると共に、前記
    左右各前輪側状態量検出手段で検出された左前輪側タワ
    ー位置における上下方向状態量と右前輪側タワー位置に
    おける上下方向状態量との差から左右各後輪側タワー位
    置のロール成分として後輪ロール成分状態量を求め、該
    後輪ロール成分状態量と前記後輪上下成分状態量を合算
    することにより左右各後輪側タワー位置における後輪側
    上下方向状態量を求める左右後輪側状態量検出手段と、前記 左右各前輪側タワー位置の上下方向状態量および左
    右各後輪側タワー位置の上下方向状態量から左右各前輪
    側制御信号と左右各後輪側制御信号を求める制御信号作
    成手段と、前記 左右各前輪側制御信号と左右各後輪側制御信号に基
    づいて左右各前輪側ショックアブソーバと左右各後輪側
    ショックアブソーバの減衰力特性を制御する減衰力特性
    制御手段と、 を備えたことを特徴とする車両懸架装置。
  2. 【請求項2】 前記左右前輪側状態量検出手段が左右各
    前輪側のばね上上下加速度を検出する左右前輪側加速度
    センサで構成されていることを特徴とする請求項1に記
    載の車両懸架装置。
  3. 【請求項3】 前記左右前輪側状態量検出手段が左右各
    前輪側のばね上上下変位を検出する左右前輪側変位セン
    サで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の
    車両懸架装置。
  4. 【請求項4】 前記左右前輪側状態量検出手段で検出さ
    れた左右各前輪側 ワー位置の上下方向状態量および左
    右後輪側状態量検出手段で求められた左右各後輪側タワ
    ー位置の上下方向状態量から所定の伝達関数に基づいて
    左右各前輪側および左右後輪側タワー位置のばね上ばね
    下間相対速度を求める左右前輪側および左右後輪側相対
    速度検出手段を備えていることを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2に記載の車両懸架装置。
  5. 【請求項5】 左右各前輪側制御信号を求める前記制御
    信号作成手段には、左右前輪側状態量検出手段で検出さ
    れた左右各前輪側タワー位置の上下方向状態量信号を左
    右各前輪側速度信号に変換する速度変換手段を含んでい
    ることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の車
    両懸架装置。
  6. 【請求項6】 前記左右前輪側状態量検出手段が左右前
    輪側タワー位置以外の場所に設けられていて、左右各前
    輪側制御信号を求める制御信号作成手段には左右前輪側
    状態量検出手段で検出された左右各前輪側の上下方向状
    態量から所定の伝達関数に基づいて左右各前輪側タワー
    位置の上下方向状態量を求める位置補正手段を含んでい
    ることを特徴とする請求項1〜5に記載の車両懸架装
    置。
  7. 【請求項7】 前記左右前輪側状態量検出手段が左右各
    前輪側タワー位置に設けられていることを特徴とする請
    求項1〜6のいずれかに記載の車両懸架装置。
  8. 【請求項8】 前記ショックアブソーバは、一方の行程
    側の減衰力特性を可変制御する時はその逆行程側が低減
    衰力特性となる減衰力特性変更手段を有し、前記減衰力
    特性制御手段において、前輪側または後輪側制御信号の
    方向判別符号が上向きである時はショックアブソーバの
    伸行程側の減衰力特性を、下向きである時は圧行程側の
    減衰力特性を、制御信号作成手段で作成された前輪側ま
    たは後輪側制御信号に基づいて可変制御するようにした
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の車両
    懸架装置。
  9. 【請求項9】 車両の車速を検出する車速センサを備
    え、前記左右後輪側状態量検出手段で用いられる路面
    達関数のうち、車体前後間の入力時間差のディレイ伝達
    関数には、車両のホイールベースと車速によって求めら
    れる前輪側路面入力から後輪側路面入力までの時間遅れ
    としてのディレイ伝達関数よりシステム応答遅れ時間
    を差し引いディレイタイムを設定し、該ディレイタイ
    ムの関数 として設定しディレイ伝達関数が含まれてい
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の車
    両懸架装置。
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