JP3070399B2 - 車体の強度部材構造 - Google Patents

車体の強度部材構造

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JP3070399B2
JP3070399B2 JP6166634A JP16663494A JP3070399B2 JP 3070399 B2 JP3070399 B2 JP 3070399B2 JP 6166634 A JP6166634 A JP 6166634A JP 16663494 A JP16663494 A JP 16663494A JP 3070399 B2 JP3070399 B2 JP 3070399B2
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    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
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    • B62D25/082Engine compartments
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D21/00Understructures, i.e. chassis frame on which a vehicle body may be mounted
    • B62D21/15Understructures, i.e. chassis frame on which a vehicle body may be mounted having impact absorbing means, e.g. a frame designed to permanently or temporarily change shape or dimension upon impact with another body
    • B62D21/152Front or rear frames

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はフロントサイドメンバや
リヤサイドメンバ等、車体の前後方向に配設されて車体
の前後方向骨格を構成する強度部材の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図14〜18は従来の車体前後方向強度
部材であるフロントサイドメンバの構造を示すもので、
フロントサイドメンバ10はプレス成形された2枚のパ
ネル材1,2を、それらのフランジ1a,1bおよび2
a,2bを重合してスポット溶接により接合して閉断面
に形成してある。
【0003】このフロントサイドメンバ10は、車両の
前面衝突時に衝突端となる前端から長さの前半部a,中
間部b,後半部cとで断面形状を異ならせて形成してあ
る。
【0004】前半部aは8角形断面に形成して4角形断
面よりも高い圧潰強度が得られるようにしてある。
【0005】中間部bはパネル材1の上側の角部1cの
角度を前半部aよりも鈍角に形成してあり、後半部cで
は該角部1cがなくなり7角形断面としてある。
【0006】即ち、中間部bでは前述の角部1cを漸次
大きくして、閉断面形状が8角形から7角形へと変化す
るようにしてある。
【0007】また、閉断面の高さ寸法は前半部aから中
間部b、後半部cへ至るに従ってh1 ,h2 ,h3 と徐
々に大きく形成して、車両の前面衝突時には前端側から
順次圧潰するようにしてある。
【0008】更に、後半部cでは中間部bから角部1c
が減少した部位を中心にパネル材2の上側部内面に補強
板3を接合して多重パネル構造とし、角部1cの減少に
伴う圧潰強度の低下を補う構造としてある。
【0009】11はフロントサイドメンパ10の後端を
接合したダッシュロアパネル、12はダッシャロアパネ
ル20の下面側に廻り込んで接合されてフロア下面後方
に延びるエクステンションメンバ、13はフロントサイ
ドメンバ10と図外のサイドシルとを接合するガセット
メンバを示す(***特許明細書第3909388号参
照)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前述のようなフロント
サイドメンバ10の構造にあっては、圧潰強度の高い8
角形断面をもつ前半部aが圧潰する間、後半部cの支持
強度を確保するために、フロントサイドメンバ10全体
を真直に、かつ、車体後方に向けて閉断面高さを拡大す
るような形状としなければならず、車両のエンジンルー
ム内での占有体積が大きくなってしまう不具合を生じ
る。
【0011】また、フロントサイドメンバ10の後端部
は車室を隔成するダッシュロアパネル11の前面に接合
すると共に、エクステンションメンバ12やガセットメ
ンバ13等、他の強度部材と結合する関係でこれら隣接
部材との整合性および接続性を確保するために圧潰強度
の高い8角形断面にすることができず、車両の前面衝突
時に圧潰強度の高い8角形断面の前半部aが圧潰する
間、後半部cが折れを生じないようにするため該後半部
cの全長領域に補強板3を配設する必要があって、コス
ト的におよび重量的に不利となってしまう。
【0012】そこで、本発明は強度部材の衝突端側から
長さの前半部を圧潰強度の高い8角形断面等の多角形断
面形状として曲げ剛性、捩れ剛性を向上し、後半部は隣
接部材との整合性、接続性を考慮して4角形断面等、前
半部よりも圧潰強度の低い断面形状としながらも、専用
の補強板等を用いたり閉断面積を拡大することなく車両
衝突時には中間部および後半部に折れを生じることなく
前半部をスムーズに圧潰変形させて、効果的な衝突エネ
ルギー吸収を行わせることができる車体の強度部材構造
を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1にあっては、閉
断面に形成されて車体前後方向に延在し、車両の衝突時
に軸方向に圧縮荷重を受ける4角形以上の多角形断面を
有する強度部材において、該強度部材の衝突端側から長
さの前半部を後半部よりも高い圧潰強度を持つ断面形状
とし、前半部と後半部の間に前半部から後半部の閉断面
形状に形状変化する断面変化部を設け、かつ、該断面変
化部の圧潰強度を前半部および後半部よりも高く設定し
て、該断面変化部を重量物の支持部としてある。
【0014】請求項2にあっては、強度部材の衝突端側
から長さの前半部を8角形断面に、後半部を4角形断面
に形成してある。
【0015】請求項3にあっては、強度部材の衝突端側
から長さの前半部を7角形断面に、後半部を4角形断面
に形成してある。
【0016】請求項4にあっては、強度部材を全長に亘
って4角形の閉断面に形成し、その衝突端側から長さの
前半部の閉断面積を後半部よりも上下方向に大きく形成
して、該前半部の圧潰強度を後半部よりも高く設定して
ある。
【0017】請求項5にあっては、強度部材の衝突端の
近傍に易圧潰部を形成してある。
【0018】請求項6にあっては、強度部材の衝突端部
から長さの前半部を、後半部よりも薄肉に形成してあ
る。
【0019】請求項7にあっては、強度部材の断面変化
部に重量物を支持するマウントブラケットを重合して接
合し、該断面変化部の圧潰強度を高めてある。
【0020】請求項8にあっては、強度部材の断面変化
部をエンジンの支持部としてある。
【0021】請求項9にあっては、強度部材の断面変化
部をフロントサスペンションメンバの支持部としてあ
る。
【0022】請求項10にあっては、強度部材の断面変
化部をリヤサスペンションメンバの支持部としてある。
【0023】請求項11にあっては、強度部材の断面変
化部を燃料タンクの支持部としてある。
【0024】
【作用】請求項1によれば、車両の衝突時には強度部材
の衝突端から長さの前半部に断面変化部に支持した重量
物による慣性力と、後半部の後端に作用する車体重量分
の慣性力とが、前記衝突端側に向けて作用する一方、強
度部材の後半部には重量物の重量を除いた車体重量分の
慣性力が同様に衝突端側に向けて作用して、強度部材が
軸方向に圧縮される。
【0025】従って、強度部材の後半部を圧潰強度の低
い断面形状に形成してあっても、前半部に軸方向に発生
する圧縮荷重が大きくなるため、該前半部が衝突端側か
ら後半部側に向けてスムーズに圧潰変形して衝突エネル
ギーを吸収する。
【0026】この時、強度部材の前半部と後半部との中
間の断面変化部は圧潰強度が高く設定されて重量物を支
持しているから、該断面変化部に折れを生じることはな
く、前半部のスムーズな軸方向の圧潰変形を促進させる
ことができる。
【0027】この結果、強度部材に十分な圧潰ストロー
クが得られて、衝突エネルギー吸収性能を向上させるこ
とができる。
【0028】また、強度部材の後半部は圧潰強度の低い
断面形状としてあっても、該後半部側からの圧潰変形や
折れの発生がないため、専用の補強材の付設あるいは閉
断面積の拡大化を必要とすることがなく、断面形状を単
純化することができて隣接部材との整合性および接続性
を向上することができる。
【0029】請求項2によれば、強度部材の衝突端側か
ら長さの前半部を8角形断面として強度部材の全体的な
曲げ剛性、捩れ剛性を高められる一方、後半部を4角形
断面として断面形状を単純化してあるから、該後半部の
隣接部材との整合性および接続性を向上できると共に、
該後半部の占有体積が小さくレイアウトの自由度を拡大
することができる。
【0030】請求項3によれば、強度部材の衝突端側か
ら長さの前半部を7角形断面として所要の曲げ剛性、捩
れ剛性を確保するようにしてあるから、該前半部の占有
体積を可及的に小さくできてレイアウトの自由度を高め
られる一方、後半部を4角形断面として断面形状を単純
化してあるから、該後半部の隣接部材との整合性および
接続性を向上できると共に、該後半部の占有体積が小さ
くレイアウトの自由度を拡大することができる。
【0031】請求項4によれば、強度部材を全長に亘っ
て4角形断面に形成してあるから、該強度部材の成形性
を向上できると共に全長に亘って隣接部材との整合性お
よび接続性を向上することができる。
【0032】しかも、強度部材の衝突端側から長さの前
半部の閉断面積を後半部よりも上下方向に大きく形成し
て圧潰強度を高めてあるので、車幅方向の嵩張りがな
く、特にエンジンルーム内に配設される場合、エンジン
ルーム内の車幅方向の占有体積が小さくレイアウトの自
由度を拡大することができる。
【0033】請求項5によれば、強度部材の折れ曲がり
が殆ど生じることのない衝突端の近傍に易圧潰部を形成
してあるから、該強度部材の前半部の圧潰変形をより一
層スムーズに行わせることができて、衝突エネルギー吸
収特性を安定化することができる。
【0034】請求項6によれば、強度部材の衝突端側か
ら長さの前半部を、後半部よりも薄肉に形成してあるか
ら、該前半部の先端側からの圧潰変形を確実、かつ、ス
ムーズに行わせることができて、衝突エネルギー吸収特
性をより一層安定化することができる。
【0035】請求項7によれば、強度部材の断面変化部
に重量物を支持するマウントブラケットを重合して接合
することによって、該断面変化部の圧潰強度を高めてあ
るから、該断面変化部の強度設定を適切、かつ、容易に
行うことができると共に、強度部材の成形性を向上する
ことができる。。
【0036】請求項8によれば、強度部材の圧潰強度の
高い断面変化部をエンジンの支持部としてあるから、エ
ンジンとの剛体結合によって衝突時における断面変化部
の折れ曲がり防止を確実に行えると共に、エンジンの重
量を慣性力発生マスとして有効利用することができ、か
つ、エンジンの支持剛性を高めることができる。
【0037】請求項9によれば、強度部材の圧潰強度の
高い断面変化部をフロントサスペンションメンバの支持
部としてあるから、フロントサスペンションメンバとの
剛体結合によって衝突時における断面変化部の折れ曲が
り防止を確実に行えると共に、フロントサスペンション
メンバの重量を慣性力発生マスとして有効利用すること
ができ、かつ、フロントサスペンションメンバの支持剛
性を高めることができる。
【0038】請求項10によれば、強度部材の圧潰強度
の高い断面変化部をリヤサスペンションメンバの支持部
としてあるから、リヤサスペンションメンバとの剛体結
合によって衝突時における断面変化部の折れ曲がり防止
を確実に行えると共に、リヤサスペンションメンバの重
量を慣性力発生マスとして有効利用することができ、か
つ、リヤサスペンションメンバの支持剛性を高めること
ができる。
【0039】請求項11によれば、強度部材の圧潰強度
の高い断面変化部を燃料タンクの支持部としてあるか
ら、燃料タンクとの剛体結合によって衝突時における断
面変化部の折れ曲がり防止を確実に行えると共に、燃料
タンクの重量を慣性力発生マスとして有効利用すること
ができ、かつ、燃料タンクの支持剛性を高めることがで
きる。
【0040】また、燃料タンクを折れ曲がりを生じるこ
とのない断面変化部に支持することによって、燃料タン
クを安全に保護することができる。
【0041】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面と共に詳述す
る。
【0042】図1〜6は本発明をエンジンルームERの
両側部に車体前後方向に配設されるフロントサイドメン
バに適用したものである。
【0043】フロントサイドメンバ100は車両の前面
衝突時に衝突端となる前端101aから長さの前半部、
即ち、範囲aで示す前半部101、範囲cで示す後半部
103と、これら前半部101と後半部103との中間
部分で範囲bで示す断面変化部102とから構成されて
いる。
【0044】前半部101は上下4隅部に斜壁101b
を形成した圧潰強度の高い8角形の閉断面形状に形成し
てあり、後半部103は前半部101よりも圧潰強度の
低い4角形の閉断面形状に形成してある。
【0045】これら前半部101および後半部103
は、それぞれ範囲a,cの領域で断面形状を一定にして
ある。
【0046】断面変化部102は、範囲b内において前
半部101に連なって上下4隅部に斜壁102bをもつ
8角形から、この斜壁102bを後方に至るに従って減
少乃至消失させて後半部103に連なる4角形に漸次断
面形状を変化させた閉断面に形成してある。
【0047】フロントサイドメンバ100は、後半部の
4角形の閉断面形状に押出し成形した後、前半部101
および断面変化部102を型成形により2次加工した一
体押出し成形体として得られるが、前半部101,断面
変化部102,後半部103をそれぞれ別体成形し、そ
れらを突き合わせてシーム溶接等により接合して一体的
に形成することができる。
【0048】断面変化部102は前半部101および後
半部103よりも厚い板厚又は硬い材質として、これら
前半部101および後半部103よりも圧潰強度が高
く、かつ、後述する重量物を支持するために十分な剛性
を有している。
【0049】本実施例では、断面変化部102のエンジ
ンルームER側の側面に、その側面形状と同一形状の当
接面を持つマウントブラケット104を重合して接合
し、該断面変化部102の圧潰強度を更に高めてある。
【0050】前半部101の前端101aにはフロント
バンパー105をバンパーステイ105aを介して結合
してあり、後半部103の後端103aは車室を隔成す
るダッシュロアパネル106の前面に突き合わせて接合
してある。
【0051】この後半部103の後端部には、ダッシュ
ロアパネル106の下面側に廻り込んで接合されてフロ
ア下面後方に延びるエクステンションメンバ107を結
合してあると共に、フロントサイドメンバ100をサイ
ドシル109に継げるガセットメンバ108を結合して
ある。
【0052】そして、断面変化部102のマウントブラ
ケット104には、重量物としてのエンジン110をマ
ウント部材110aを介して連結して、該エンジン11
0を断面変化部102に支持している。
【0053】以上の実施例構造によれば、車両の前面衝
突時にフロントバンパー105およびバンパーステイ1
05aを介してフロントサイドメンバ100の前端10
1aに軸方向に衝突入力が作用すると、該フロントサイ
ドメンバ100には前端101a側に向けて圧潰反力が
生じ、フロントサイドメンバ100は軸方向に圧潰変形
して衝突エネルギーを吸収する。
【0054】具体的にはフロントサイドメンバ100に
は、車体重量および断面変化部102に結合したエンジ
ン110の重量による慣性力成分が圧潰反力として前端
101a側に作用するが、断面変化部102にはマウン
トブラケット104を介してエンジン110の重量Me
分の慣性力F1 が、および後半部103の後端103a
にはエンジン110の重量Meを除いた車体重量Mb分
の慣性力F2 がフロントサイドメンバ100の前方に向
けて作用する。
【0055】慣性力F2 はフロントサイドメンバ100
全体に、即ち前半部101から後半部103にかけて作
用するのに対して、慣性力F1 は前半部101だけに作
用する。
【0056】ここで、断面変化部102は前半部101
および後半部103よりも圧潰強度を高くしてあるの
で、これらの慣性力の作用による変形を無視すると、結
局、前半部101はF1 +F2 、後半部103はF2
力で圧縮されることになる。
【0057】従って、前半部101の圧潰強度を後半部
103の圧潰強度の(F1 +F2 )/F2 倍にしても、
フロントサイドメンバ100は前端101aから後方に
向ってスムーズに圧潰変形するようになる。
【0058】例えば、マウントブラケット104にかか
るエンジン110の重量の片側分を200(kg)、後
半部103の後端103aにかかる車体重量からエンジ
ン重量を除いた重量の片側分を400(kg)とし、ま
た、エンジン110の減速加速度αeと車両の減速加速
度αbをともにα(m/s2 )とすると、F1 =200
α(N)、F2 =400α(N)となり、前半部101
は200α(N)+400α(N)=600α(N)、
後半部103は400α(N)の力で圧縮されることに
なる。
【0059】従って、前半部101と後半部103の圧
縮力の比は(F1 +F2 ):F2 =600:400=
3:2となる。
【0060】実験によれば同一断面積、同一板厚の8角
形閉断面部材と4角形閉断面部材の圧潰強度の比は約
3:2であり、本実施例のフロントサイドメンバ100
の前半部101と後半部103の圧潰強度の比も約3:
2であると考えられる。
【0061】この結果、フロントサイドメンバ100の
前半部101と後半部103の強度バランスは同等とな
り、車両の前面衝突時には該フロントサイドメンバ10
0は前端101aから順次圧潰変形されることになる。
【0062】従って、フロントサイドメンバ100の前
半部101の長さaをエンジンルームER内の実質的な
有効潰れ量に等しくしておけば、衝突時においてフロン
トサイドメンバ100の前半部101が圧潰変形する間
は高い圧潰反力が期待できるので、衝突エネルギーを十
分に吸収することができる。
【0063】因みに、断面変化部102にエンジン11
0等の重量物を支持していない構成であれば、前述の
3:2の圧潰強度を持つ前半部101と後半部103の
双方に400α(N)の慣性力が均等に働くので、相対
的に圧潰強度の低い後半部103から圧潰が開始される
ことになる。
【0064】以上のことから、フロントサイドメンバ1
00の前半部101を圧潰強度の高い8角形の閉断面形
状に、および後半部103を前半部101よりも圧潰強
度の低い4角形の閉断面形状に形成してあっても、車両
の前面衝突時には前半部101の前端101aから順次
スムーズに圧潰変形させることができるから、フロント
サイドメンバ100全体の曲げ剛性および捩れ剛性を高
められると共に、効果的な衝突エネルギー吸収作用を行
わせることができる。
【0065】また、フロントサイドメンバ100の後半
部103は圧潰強度の低い4角形断面としてあっても、
該後半部103側からの圧潰変形や折れを生じることが
ないため、該後半部103の長さ領域に専用の補強板を
付設したり、あるいは後半部103の閉断面積を拡大す
る必要がなく、従って、コスト的におよび重量的に有利
になることは勿論、単純な4角形断面を採用することに
よって隣接部材106,107,108等との整合性お
よび接続性を向上することができる。
【0066】図7に示す実施例は、フロントサイドメン
バ100の前半部101の前端101a近傍の両側壁
に、縦方向に閉断面内側に膨出するビード111aを形
成して易圧潰部111を設けたものである。
【0067】このビード111aの突出高さは前半部1
01の板厚の5〜10倍程度に設定してあり、該前半部
101の最大圧潰荷重を半減させる効果をもつ。
【0068】フロントサイドメンバ100の前端101
aの近傍では後述するように軸方向に圧縮荷重が働いて
も曲げモーメントが殆んど生じないため、本実施例のよ
うに該前端101aの近傍に易圧潰部111を設定する
ことにより、車両の前面衝突時には該易圧潰部111か
ら圧潰変形を誘起させ、前半部101の圧潰変形をより
一層スムーズに行わせて安定した衝突エネルギー吸収を
行わせることができる。
【0069】前述のように車両の前面衝突時には、フロ
ントサイドメンバ100の前半部101には車体重量M
bとエンジン重量Meの和の分の慣性力F1 +F2 が働
き、後半部103には車体重量Mb分の慣性力F2 だけ
が働く。
【0070】ここで、例えば片側分の車体重量Mbが第
1実施例の場合よりも重く600(kg)、片側分のエ
ンジン重量Meが200(kg)とすると、車両および
エンジン110の減速加速度をα(m/s2 )とすれ
ば、前半部101は800α(N)、後半部103は6
00α(N)の力で圧縮される。
【0071】従って、前半部101と後半部103の圧
縮力の比は(F1 +F2 ):F2 =800:600≒
1.3:1であり、同一板厚における8角形閉断面部材
と4角形閉断面部材の圧潰強度の比は前述のように約
1.5:1であるから、前半部101と後半部103と
を同一板厚とすると、第1実施例の場合と較べて後半部
103の負荷が大きくなって該後半部103から圧潰変
形する可能性がる。
【0072】しかし、本実施例のように前半部101の
前端101a近傍に易圧潰部111を設定することによ
り、該易圧潰部111から圧潰変形が誘起されるように
なって、前半部101の圧潰強度が半減し、前半部10
1と後半部103の圧潰強度の比は0.75:1となる
から、フロントサイドメンバ100は前半部101の前
端101a側から確実に圧潰変形するようになる。
【0073】図8に示す実施例は、フロントサイドメン
バ100の断面変化部102に重量物としてフロントサ
スペンションメンバ112を支持するようにしたもので
ある。
【0074】断面変化部102の下壁から側壁に亘って
マウントブラケット113を接合又は締結固定して、該
断面変化部102の圧潰強度を前半部101および後半
部103よりも高めてある。
【0075】フロントサスペンションメンバ112はマ
ウントブラケット113の下面に結合してある。
【0076】また、本実施例では前半部101を後半部
103よりも板厚を薄く設定してある。
【0077】車両の前面衝突時には、フロントサイドメ
ンバ100の前半部101には車体重量Mbとフロント
サスペションメンバ112およびその付設部材の重量M
sの和の分の慣性力F1 +F2 が働き、後半部103に
は車体重量Mb分の慣性力F2 が働く。
【0078】ここで、例えば片側分の車体重量Mbを4
00(kg)、片側分のフロントサスペンションメンバ
112の重量Msを50(kg)、車両およびフロント
サスペンションメンバ112の減速加速度をα(m/s
2 )とすれば、前半部101は450α(N)、後半部
103は400α(N)の力で圧縮される。
【0079】従って、前半部101と後半部103の圧
縮力の比は1.13:1となるから、8角形断面の前半
部101と4角形断面の後半部103を同一板厚とする
と、第1実施例の場合と較べて後半部103の負荷が大
きくなって該後半部から圧潰変形する可能性がある。
【0080】そこで、前述のように前半部101の板厚
を後半部103の板厚よりも薄く形成することにより、
前半部101と後半部103の強度バランスを同等に、
もしくは強度バランスを前半部101<後半部103と
することができ、前半部101の前端101a側から確
実に圧潰変形させることができる。
【0081】この実施例の場合も図7に示した実施例と
同様に、前半部101の前端101aの近傍に易圧潰部
111を設けるようにすれば、該前半部101の圧潰変
形をより一層スムーズに行わせることができる。
【0082】図9に示す実施例は、フロントサイドメン
バ100を2枚のパネル材113,114で閉断面に形
成したものである。
【0083】パネル材113,114はそれぞれの上下
フランジ113a,113bと114a,114bを重
合してスポット溶接により接合してある。
【0084】本実施例ではフロントサイドメンバ100
の前半部115では、パネル材113の下側隅部とパネ
ル材114の上下2隅部にそれぞれ斜壁115bを形成
した圧潰強度の高い7角形の閉断面形状に形成してあ
り、後半部117はパネル材113を平板状に、および
パネル材114をハット形断面にして前半部115より
も圧潰強度の低い4角形の閉断面形状に形成してある。
【0085】これら前半部115および後半部117は
範囲a,cの領域で断面形状を一定にしてある。
【0086】断面変化部116は、前半部115と後半
部117の中間の範囲b内において前半部115に連な
ってパネル材113側の下側隅部とパネル材114側の
上下2隅部に斜壁116bをもつ7角形から、この斜壁
116bを後方に至るに従って減少乃至消失させて後半
部117に連なる4角形に漸次断面形状を変化させた閉
断面に形成してある。
【0087】断面変化部116のエンジンルームER側
の側面に、第1実施例と同様にその側面形状と同一形状
の当接面をもつマウントブラケット104を重合して接
合し、該断面変化部116の圧潰強度を前半部115お
よび後半部117よりも高めてあり、該マウントブラケ
ット104に重量物としてのエンジン110(図1参
照)を連結して、該エンジン110を断面変化部116
に支持するようにしている。
【0088】従って、この実施例の場合も車両の前面衝
突時には、フロントサイドメンバ100の前半部115
には車体重量Mbとエンジン110の重量Me(図1参
照)の和の分の慣性力F1 +F2 が働き、後半部117
には車体重量Mb分の慣性力F2 が働く。
【0089】例えばマウントブラケット104にかかる
エンジン110の重量の片側分の重量を200(k
g)、後半部117の後端117aにかかる車体重量の
片側分を400(kg)とし、また、車両およびエンジ
ン110の減速加速度α(m/s2 )とすれば、前半部
115は600α(N)、後半部117は200α
(N)の力で圧縮させることになり、前半部115と後
半部117の圧縮力の比は3:2となる。
【0090】実験によれば同一断面積、同一の板厚の7
角形閉断面の強度部材と4角形閉断面の強度部材の圧潰
強度の比は約2.7:2であるから、このフロントサイ
ドメンバ100の前半部115と後半部117の強度バ
ランスは前半部115<後半部117となり、前面衝突
時には確実に前半部115の前端115aから順次スム
ーズに圧潰変形するようになる。
【0091】ここで、車体サイドメンバに用いられる閉
断面構造の強度部材の軸方向圧潰の開始位置と折れ易さ
の関係について考察すると、図10,11に示すように
強度部材MBの先端部MBF は自由端に近く後端部MB
R は固定端に近い条件とされるから、例えば図10に示
すように圧潰の開始位置Pが長さの中央付近であると、
衝突方向のずれなど何らかの不整を契機として、この点
Pを中心に部材前半部aを腕とした曲げモーメントが働
くため折れ変形を生じ易い。
【0092】逆に圧潰の開始位置Pが図11に示すよう
に部材前半部aの先端に近い場合は、部材後端部が固定
されているので曲げモーメントが発生しないため折れ変
形を生じることはない。
【0093】本実施例では前半部115と断面変化部1
16の閉断面形状は7角形になっており、かつ、2枚の
パネル材113,114を接合して構成しているため、
厳密には閉断面の左右が線対称ではなく、パネル材11
4側がパネル材113側よりも圧潰強度が強い構成とな
っている。
【0094】従って、第1実施例で示したような閉断面
の左右が線対称な押出し材を用いた場合よりも不整によ
る折れ変形が生じ易い条件であると云える。
【0095】しかし、最も曲げモーメントの中心となり
易い長さの中央部bの断面変化部116は、マウントブ
ラケット104の接合によって強度剛性が高められてい
るから、この断面変化部116からの折れ変形を確実に
阻止することができる。
【0096】なお、この実施例にあっても図7に示した
ように前端近傍に易圧潰部111を設けたり、あるいは
第3実施例と同様に前半部115を後半部117よりも
板厚を薄く形成すれば、前半部115の圧潰変形をより
一層スムーズに行わせることができる。
【0097】図12は本発明をリヤサイドメンバに適用
して車両の後面衝突時の衝突エネルギー吸収を行わせる
ようにしたものである。
【0098】図12では説明の整合性をとるため便宜的
に図1〜3に示した実施例と同様に車両の後面衝突時の
衝突端を図の左側として、リヤサイドメンバ200の車
体後方を前半部201に、車体前方を後半部203とし
ている。
【0099】リヤサイドメンバ200は図1〜3に示し
た第1実施例と全く同様に押出し成形体が用いられてい
て、前半部201は上下4隅部に斜壁201bをもつ8
角形の閉断面形状に形成してあると共に後半部203は
4角形の閉断面形状に形成してあり、これら前半部20
1と後半部203の中間の断面変化部202は、前半部
201の上下4隅部の斜壁202bが後方に至るに従っ
て減少乃至消失する形状除変した閉断面に形成してあ
る。
【0100】断面変化部202の下壁から内側の側壁に
亘ってマウントブラケット213を接合又は締結固定し
て、該断面変化部202の圧潰強度を前半部201およ
び後半部203よりも高めてある。
【0101】また、本実施例では前半部201を後半部
203よりも板厚を薄く設定してある。
【0102】そして、このマウントブラケット213に
リヤサスペンションメンバ212の取付部または燃料タ
ンク214の取付部を結合して、断面変化部202に重
量物としてのリヤサスペンションメンバ212又は燃料
タンク214を支持するようにしている。
【0103】この実施例構造によれば、車両の後面衝突
時には、リヤサイドメンバ200の前半部201には車
体重量Mbとリヤサスペンション重量Mr又は燃料タン
ク重量Mfの和の分の慣性力F1 +F2 が働くのに対し
て後半部203には車体重量Mb分の慣性力F2 が働
く。
【0104】例えば、片側分の車体重量Mbを400
(kg)、片側分のリヤサスペンションメンバ重量Mr
又は燃料タンク重量Mfを60(kg)、車両とリヤサ
スペンションメンバ又は燃料タンクの減速加速度をα
(m/s2 )とすれば、リヤサイドメンバ200の前半
部201は460α(N)、後半部203は400α
(N)の力で圧縮されることになる。
【0105】従って、前半部201と後半部203の圧
縮力の比は1.15:1となるから、8角形断面の前半
部201と4角形断面の後半部203を同一板厚とする
と、第1実施例の場合と較べて後半部203の負荷が大
きくなって該後半部203から圧潰変形する可能性があ
る。
【0106】そこで、前述のように前半部201の板厚
を後半部203の板厚よりも薄く形成することにより、
前半部201と後半部203の強度バランスを同等に、
もしくは強度バランスを前半部201<後半部203と
することができ、前半部201の前端201a側から確
実に圧潰変形させることができる。
【0107】特に、本実施例構造にあって、断面変化部
202に支持する重量物として燃料タンク214を有効
利用すれば、リヤサイドメンバ200の圧潰変形が燃料
タンク214配設部前方で止まるため、燃料タンク21
4を安全に保護することができる。
【0108】図13はフロントサイドメンバ100をそ
の前半部101から103の全長に亘って4角形の閉断
面に形成した押出し成形体を用いて構成したものであ
る。
【0109】前半部101は後半部103よりも閉断面
積を下方に拡大して形成し、断面変化部102は後半部
103側から前半部101に至るに従って閉断面積が漸
増するように形状を除変させて形成してある。
【0110】断面変化部102のエンジンルームER内
側の側面には、その側面形状と同一形状の当接面を持つ
マウントブラケット104を重合して接合し、該断面変
化部102の圧潰強度を前半部101および後半部10
3よりも高めてあり、該マウントブラケット104に重
量物としてのエンジン110(図1参照)を連結して、
該断面変化部102にエンジン110(図1参照)を連
結し、該断面変化部102にエンジン110を支持する
ようにしている。
【0111】この実施例構造によれば、エンジンの重量
をMe、エンジン重量を除いた車体重量をMb、車両お
よびエンジンの減速加速度をα(m/s2 )とすると、
エンジン重量Meによる慣性力はF1 =Me・α、車体
重量による慣性力はF2 =Me・αとなり、車両の前面
衝突時にフロントサイドメンバ100の前半部101は
1 +F2 、後半部103はF2 の力で圧縮されること
になる。
【0112】ここで、前半部101の閉断面積は後半部
103の(Me+Mb)/Mb倍としてあり、従って、
その圧潰強度の比は(Me+Mb):Mbとなる。
【0113】この結果、前半部101と後半部103の
強度バランスは同等であり、フロントサイドメンバ10
0は前半部101の前端101a側から順次スムーズに
圧潰変形するようになる。
【0114】なお、この実施例にあっても図7に示した
ように前端近傍に易圧潰部111を設けたり、あるいは
第3実施例と同様に前半部101を後半部103よりも
板厚を薄くすれば、前半部101の圧潰変形をより一層
スムーズに行わせることができる。
【0115】
【発明の効果】以上、本発明によれば次に列挙する効果
を奏せられる。
【0116】請求項1によれば、強度部材の前半部を後
半部よりも高い圧潰強度の断面形状としてあるから、強
度部材全体の曲げ剛性および捩れ剛性を高められること
は勿論、車両衝突時にはこれら前半部と後半部の中間の
圧潰強度の高い断面変化部に支持した重量物の慣性作用
によって、該断面変化部および後半部に折れ変形を生じ
ることなく前半部の前端側から順次スムーズに圧潰変形
させることができるから、圧潰変形ストロークを十分に
確保できて効果的な衝突エネルギー吸収作用を行わせる
ことができる。
【0117】また、後半部には専用の補強材の付設ある
いは閉断面積の拡大化を必要としないので、コスト的に
および重量的に有利となる。
【0118】更には、該後半部の断面形状を単純化する
ことができるので、隣接部材との整合性および接続性を
向上できて、車体の組立作業を向上することができ、コ
ストダウンに大きく寄与することができる。
【0119】請求項2によれば、強度部材の前半部を8
角形断面として強度部材の全体的な曲げ剛性および捩れ
剛性を高められる一方、後半部を4角形断面として断面
形状を単純化してあるから、該後半部の隣接部材との整
合性および接続性を向上できると共に、該後半部の占有
体積が小さくレイアウトの自由度を拡大することができ
る。
【0120】請求項3によれば、強度部材の前半部を7
角形断面として所要の曲げ剛性、捩れ剛性を確保するよ
うにしてあるから、該前半部の占有体積を可及的に小さ
くできてレイアウトの自由度を高められる一方、後半部
を4角形断面として断面形状を単純化してあるから、該
後半部の隣接部材との整合性および接続性を向上できる
と共に、該後半部の占有体積が小さくレイアウトの自由
度を拡大することができる。
【0121】請求項4によれば、強度部材を全長に亘っ
て単純な4角形断面に形成してあるから、該強度部材の
成形性を向上できてコスト的に有利となることは勿論、
全長に亘って隣接部材との整合性および接続性を向上す
ることができる。
【0122】また、強度部材の衝突端側から長さの前半
部の閉断面積を後半部よりも上下方向に大きく形成して
圧潰強度を高めてあるので、車幅方向の嵩張りがなく、
特にエンジンルーム内に配設される場合、エンジンルー
ム内の車幅方向の占有体積が小さくレイアウトの自由度
を拡大することができる。
【0123】請求項5によれば、強度部材の折れ変形が
殆んど生じることのない衝突端の近傍に易圧潰部を形成
してあるから、該強度部材の前半部の圧潰変形をより一
層スムーズに行わせることができて、衝突エネルギー吸
収特性を安定化することができる。
【0124】請求項6によれば、強度部材の衝突端側か
ら長さの前半部を、後半部よりも薄肉に形成してあるか
ら、該前半部の先端側からの圧潰変形を確実、かつ、ス
ムーズに行わせることができて、衝突エネルギー吸収を
より一層安定化することができる。
【0125】請求項7によれば、強度部材の断面変化部
に重量物を支持するマウントブラケットを重合して接合
することによって、該断面変化部の圧潰強度を高めてあ
るから、該断面変化部の強度設定を適切、かつ、容易に
行うことができると共に、強度部材の成形性を向上する
ことができる。
【0126】請求項8によれば、強度部材の圧潰強度の
高い断面変化部をエンジンの支持部としてあるから、エ
ンジンとの剛体結合によって衝突時における断面変化部
の折れ変形を確実に防止できると共に、エンジンの重量
を慣性力発生マスとして有効利用することができ、か
つ、エンジンの支持剛性を高めることができる。
【0127】請求項9によれば、強度部材の圧潰強度の
高い断面変化部をフロントサスペンションメンバの支持
部としてあるから、フロントサスペンションメンバとの
剛体結合によって衝突時における断面変化部の折れ変形
を確実に防止できると共に、フロントサスペンションメ
ンバの支持剛性を高めることができる。
【0128】請求項10によれば、強度部材の圧潰強度
の高い断面変化部をリヤサスペンションメンバの支持部
としてあるから、リヤサスペンションメンバとの剛体結
合によって衝突時における断面変化部の折れ変形を確実
に防止しできると共に、リヤサスペンションメンバの重
量を慣性力発生マスとして有効利用することができ、か
つ、リヤサスペンションメンバの支持剛性を高めること
ができる。
【0129】請求項11によれば、強度部材の圧潰強度
の高い断面変化部を燃料タンクの支持部としてあるか
ら、燃料タンクとの剛体結合によって衝突時における断
面変化部の折れ変形を確実に防止できると共に、燃料タ
ンクの重量を慣性力発生マスとして有効利用することが
でき、かつ、燃料タンクの支持剛性を高めることができ
る。
【0130】また、燃料タンクを折れ変形を生じること
のない断面変化部に支持することによって、燃料タンク
を安全に保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の配設状態を示す略示的平
面説明図。
【図2】同実施例の要部を示す拡大平面図。
【図3】図2のA−A線に沿う断面図。
【図4】図2のB−B線に沿う断面図。
【図5】図2のC−C線に沿う断面図。
【図6】同実施例の強度部材の斜視図。
【図7】本発明の第2実施例を示す斜視図。
【図8】本発明の第3実施例を示す斜視図。
【図9】本発明の第4実施例を示す斜視図。
【図10】強度部材の圧潰開始位置と折れ易さの関係の
第1例を示す側面説明図。
【図11】強度部材の圧潰開始位置と折れ易さの関係の
第2例を示す側面説明図。
【図12】本発明の第5実施例を示す斜視図。
【図13】本発明の第6実施例を示す斜視図。
【図14】従来の強度部材を示す斜視図。
【図15】同従来の強度部材の配設状態を示す略示的平
面説明図。
【図16】図15のA1 −A1 線に沿う断面図。
【図17】図15のB1 −B1 線に沿う断面図。
【図18】図15のC1 −C1 線に沿う断面図。
【符号の説明】
100 強度部材 101 前半部 101a 前半部の前端 102 断面変化部 103 後半部 110 重量物
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 21/15 B62D 25/20

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 閉断面に形成されて車体前後方向に延在
    し、車両の衝突時に軸方向に圧縮荷重を受ける4角形以
    上の多角形断面を有する強度部材において、該強度部材
    の衝突端側から長さの前半部を後半部よりも高い圧潰強
    度を持つ断面形状とし、前半部と後半部の間に前半部か
    ら後半部の閉断面形状に形状変化する断面変化部を設
    け、かつ、該断面変化部の圧潰強度を前半部および後半
    部よりも高く設定して、該断面変化部を重量物の支持部
    としたことを特徴とする車体の強度部材構造。
  2. 【請求項2】 強度部材の衝突端側から長さの前半部を
    8角形断面に、後半部を4角形断面に形成したことを特
    徴とする請求項1記載の車体の強度部材構造。
  3. 【請求項3】 強度部材の衝突端側から長さの前半部を
    7角形断面に、後半部を4角形断面に形成したことを特
    徴とする請求項1記載の車体の強度部材構造。
  4. 【請求項4】 強度部材を全長に亘って4角形の閉断面
    に形成し、その衝突端側から長さの前半部の閉断面積を
    後半部よりも上下方向に大きく形成して、該前半部の圧
    潰強度を後半部よりも高く設定したことを特徴とする請
    求項1記載の車体の強度部材構造。
  5. 【請求項5】 強度部材の衝突端の近傍に易圧潰部を形
    成したことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の
    車体の強度部材構造。
  6. 【請求項6】 強度部材の衝突端部から長さの前半部
    を、後半部よりも薄肉に形成したことを特徴とする請求
    項1〜5の何れかに記載の車体の強度部材構造。
  7. 【請求項7】 強度部材の断面変化部に重量物を支持す
    るマウントブラケットを重合して接合し、該断面変化部
    の圧潰強度を高めたことを特徴とする請求項1〜6の何
    れかに記載の車体の強度部材構造。
  8. 【請求項8】 強度部材の断面変化部をエンジンの支持
    部としたことを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載
    の車体の強度部材構造。
  9. 【請求項9】 強度部材の断面変化部をフロントサスペ
    ンションメンバの支持部としたことを特徴とする請求項
    1〜7の何れかに記載の車体の強度部材構造。
  10. 【請求項10】 強度部材の断面変化部をリヤサスペン
    ションメンバの支持部としたことを特徴とする請求項1
    〜7の何れかに記載の車体の強度部材構造。
  11. 【請求項11】 強度部材の断面変化部を燃料タンクの
    支持部としたことを特徴とする請求項1〜7の何れかに
    記載の車体の強度部材構造。
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