JP3060694B2 - シート状セパレータ及び密閉形鉛蓄電池 - Google Patents

シート状セパレータ及び密閉形鉛蓄電池

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JP3060694B2
JP3060694B2 JP4031856A JP3185692A JP3060694B2 JP 3060694 B2 JP3060694 B2 JP 3060694B2 JP 4031856 A JP4031856 A JP 4031856A JP 3185692 A JP3185692 A JP 3185692A JP 3060694 B2 JP3060694 B2 JP 3060694B2
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    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシート状セパレータ及び
密閉形鉛蓄電池に係り、特に電解液の成層化が生じ難く
長寿命でかつ廉価なシート状セパレータ及び密閉形鉛蓄
電池に関する。
【0002】
【従来の技術】密閉形鉛蓄電池は、密閉容器内にセパレ
ータと極板とが積層配置された構成のものであり、電池
内の電解液はこのセパレータ及び正・負両極の孔内に流
動することがないように保持されている。この密閉形鉛
蓄電池は、耐漏液性に優れ、補水を必要とせず、また自
己放電が少ないといった特徴を有している。
【0003】ところで、特公昭63−27826号公報
に記載されている如く、極板高さが高い大容量の密閉形
鉛蓄電池にあっては、注液時は均一であるにも拘らず充
放電をくり返すとセパレータ及び極板の多孔内に保持さ
れた電解液の濃度は上下方向で差が出てくる。即ち、セ
パレータの下部ほど電解液濃度が高くなる成層化現象が
生ずるのである。この成層化現象は主としてセパレータ
部分で生じ易いためこれを防止するためには、セパレー
タの保液力を高めること及び、セパレータの上下におい
ても保液性に差がないようにすることあるいは電解液に
ケイ酸微粉末を添加することによってその粘度を高くす
ることが要請される。
【0004】従来より、前記セパレータとしてはガラス
繊維を主体としたものが主として用いられている。そし
て、この成層化現象が発生するのを防止するために、用
いるセパレータの保液性(液保持特性)を向上させるこ
とに関して種々の改良が試みられている。
【0005】例えば、特開昭62−133669号、同
62−136751号には、SiO2 、TiO2 又は希
土類元素酸化物などの粉末を塗布ないし混合したセパレ
ータが記載されている。特開昭63−152853号、
同62−221954号、同61−269852号には
粉末としてシリカ又は発泡パーライトを用いることが記
載されている。また、特開昭63−143742号、同
63−146348号には中空細管状のガラス繊維より
なるセパレータが記載されている。
【0006】上記公報に代表される従来の改良技術は、
大きく分けて次の〜に分類される。 ガラス繊維の平均繊維径を小さくする。 有機繊維を併用する。 シリカ粉末を併用する。
【0007】しかしながら、ガラス繊維の平均繊維径を
小さくすることはコストアップを招く。また、ガラス繊
維製セパレータは、毛細管現象の力で良好な液吸収が得
られるが、注液時の反撥力の低下を招く問題も残されて
いる。
【0008】また、有機繊維を併用すると、液中への不
純物溶出の可能性がある。
【0009】シリカ粉末の併用では、セパレータ密度が
大となり、空間率が小さくなり、保液量が低下し、この
ため、電池容量が低下する。また、シリカ粉末を併用す
る場合、電解液中にシリカ粉末を添加することは容易で
はあるが、工程上複雑になり、結果的には得られる電池
は高価になり、一方、セパレータ中にシリカを混抄する
ことは、次のような理由から実用化に到っていないのが
現状である。即ち、シリカ粉末のみではセパレータとし
て抄紙することはできず、従って、ガラス繊維を主体と
するものにシリカ粉末を加えて混抄することになるが、
シリカ粉末の割合が少ないと成層化現象の防止効果が低
く、逆にシリカ粉末の割合が多いと抄紙が困難になる。
【0010】このように、従来においては、成層化現象
の防止効果に優れ、しかも製造が容易な密閉形鉛蓄電池
用セパレータは提供されていなかった。それ故、従来の
密閉形鉛蓄電池は成層化を生じ、寿命が短いものであっ
た。
【0011】上記従来の問題点を解決し、電解液の成層
化が生じ難く、長寿命でかつ廉価な密閉形鉛蓄電池を提
供するものとして、本出願人らは、電解液の流下速度が
100mm/時間以下であるセパレータを使用した密閉
形鉛蓄電池を提案し、先に特許出願した(特開平2−2
26654号)。また、電解液の成層化が生じ難く、長
寿命でかつ廉価な密閉形鉛蓄電池として、本出願人は、
電解液の流化速度が100mm/時間以下であるセパレ
ータを使用したものを見出し、先に特許出願した(特願
平1−45584。以下「先願」という。)。この先願
セパレータは、実用上は、平均繊維径0.65μm以下
のガラス繊維のみから実質的に構成されるか、或いは、
平均繊維径2μm以下の含アルカリガラス繊維95〜3
0重量%、及び、湿式法で製造された比表面積100m
2 /g以上のシリカ粉末5〜70重量%から実質的に構
成される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】特開平2−22665
4号によれば、成層化が生じ難く、長寿命で廉価な密閉
形鉛蓄電池が提供されるが、なお、更に、次のような問
題点があった。
【0013】即ち、極群を電槽内にセットして、電解液
を注入してゆくと、乾燥状態でのセット圧力より槽内緊
圧が小さくなる。この場合には、 陽極活物質の軟化速度が大となり、活物質が脱落し
易くなる。 セパレータと極板とが密着し難く、隙間ができて電
池容量が低下し、その結果、電解液流下速度は小さい
が、前述の如く、注液反撥力が小さいため電池性能の向
上が十分になされない。 といった問題が生じる。また、先願に係る平均繊維径
0.65μm以下の極細のガラス繊維のみから実質的に
構成されるセパレータでは、コスト高となる。一方、シ
リカ粉末を混抄するセパレータでは、前述の如く、成層
化現象を防止するためには、硬度が大きくなり過ぎ好ま
しくない。
【0014】しかも、従来においては、極板の厚さのバ
ラツキを吸収し、一定の緊圧を確保できるセパレータは
なく、過少な緊圧では放電特性(特に高率放電)が劣っ
たり、過大な緊圧では電槽への挿入が困難で、電槽が膨
れたり挿入不可能な場合さえおきるのが現状である。
【0015】このように、上記先願も含め、従来におい
ては、成層化現象の防止効果に優れ、しかも製造が容易
で一定の緊圧が確保できる密閉形鉛蓄電池用セパレー
タ、及び、このようなセパレータを用いることにより、
電池性能を改善すると共に、寿命を延長し、かつ廉価な
ものとした密閉形鉛蓄電池は提供されていなかった。
【0016】本発明は上記従来の問題点を解決し、電解
液の成層化が生じ難く、活物質の軟化防止効果が高く、
長寿命でかつ廉価な密閉形鉛蓄電池を提供することがで
きるシート状セパレータ及びそれを用いた密閉形鉛蓄電
池を提供することを目的とする。
【0017】本発明はまた、電解液の成層化が生じ難
い、一定の緊圧が確保できるシート状セパレータ及びそ
れを用いた密閉形鉛蓄電池を提供することを目的とす
る。
【0018】
【課題を解決するための手段及び作用】請求項1のシー
ト状セパレータは電解液の流下速度が100mm/hr
以下のシート状セパレータであって、図1に示す希硫酸
を注入した時の注液反撥力曲線において、反撥力の値
が、 S点=Pkg/dm2 とする時 B点≧0.55Pkg/dm2 C点≧0.40Pkg/dm2 であることを特徴とする。
【0019】請求項2のシート状セパレータは、請求項
1のセパレータにおいて、電解液の流下速度が80mm
/hr以下であることを特徴とする。
【0020】請求項3のシート状セパレータは、請求項
1又は2のセパレータにおいて、ガラス繊維のみから実
質的に構成されていることを特徴とする。
【0021】請求項4のシート状セパレータは、請求項
3のセパレータにおいて、平均繊維径0.4〜0.7μ
mの細径ガラス繊維40〜60重量%、平均繊維径0.
7μmを超え1.1μm未満の中細径ガラス繊維20重
量%以下、平均繊維径1.1〜5.0μmの中太径ガラ
ス繊維60〜40重量%、及び、平均繊維径5.0μm
を超え30μm以下の太径ガラス繊維15重量%以下で
実質的に構成されていることを特徴とする。
【0022】請求項5のシート状セパレータは、請求項
4のセパレータにおいて、平均繊維径0.50〜0.6
5μmの細径ガラス繊維44〜56重量%、平均繊維径
0.65μmを超え2.0μm未満の中細径ガラス繊維
10重量%以下、平均繊維径2.0〜4.5μmの中太
径ガラス繊維44〜56重量%、及び、平均繊維径4.
5μmを超え30μm以下の太径ガラス繊維10重量%
以下で実質的に構成されていることを特徴とする。
【0023】請求項6のシート状セパレータは、請求項
1ないし3のセパレータにおいて、ガラス繊維の一部又
は全部が撥水処理を施したものであることを特徴とす
る。
【0024】請求項7のシート状セパレータは、請求項
6のセパレータにおいて、撥水処理はシランカップリン
グ剤によりなされていることを特徴とする。
【0025】請求項8のシート状セパレータは、請求項
7のセパレータにおいて、撥水処理したガラス繊維のガ
ラス繊維に対するシランカップリング剤の平均付着率が
0.01〜4.0重量%であることを特徴とする。
【0026】請求項9のシート状セパレータは、請求項
7又は8のセパレータにおいて、撥水処理したガラス繊
維の割合が、セパレータを構成するガラス繊維に対して
5〜100重量%であることを特徴とする。
【0027】請求項10のシート状セパレータは、請求
項6ないし9のセパレータにおいて、ガラス繊維の平均
繊維径が2μm以下であることを特徴とする。
【0028】請求項11のシート状セパレータは、請求
項6ないし9のセパレータにおいて、ガラス繊維が、平
均繊維径2μm以下の細径ガラス繊維と平均繊維径2μ
mを超える太径ガラス繊維とで構成され、細径ガラス繊
維及び/又は太径ガラス繊維の一部又は全部が撥水処理
されていることを特徴とする。
【0029】請求項12のシート状セパレータは、請求
項6〜10のセパレータにおいて、平均繊維径0.4〜
0.7μmの細径ガラス繊維40〜60重量%、平均繊
維径0.7μmを超え1.1μm未満の中細径ガラス繊
維20重量%以下、平均繊維径1.1〜5.0μmの中
太径ガラス繊維60〜40重量%、及び、平均繊維径
5.0μmを超え30μm以下の太径ガラス繊維15重
量%以下で実質的に構成されていることを特徴とする。
【0030】請求項13のシート状セパレータは、請求
項12のセパレータにおいて、平均繊維径0.50〜
0.65μmの細径ガラス繊維44〜56重量%、平均
繊維径0.65μmを超え2.0μm未満の中細径ガラ
ス繊維10重量%以下、平均繊維径2.0〜4.5μm
の中太径ガラス繊維44〜56重量%、及び、平均繊維
径4.5μmを超え30μm以下の太径ガラス繊維10
重量%以下で実質的に構成されていることを特徴とす
る。
【0031】請求項14のシート状セパレータは、請求
項1又は2のセパレータにおいて、有機繊維及びガラス
繊維より実質的に構成されていることを特徴とする。
【0032】請求項15のシート状セパレータは、請求
項14のセパレータにおいて、有機繊維が平均繊維径2
〜20μmで、平均繊維長さ2〜25mmのポリプロピ
レン繊維であることを特徴とする。
【0033】請求項16のシート状セパレータは、請求
項14又は15のセパレータにおいて、有機繊維7〜3
5重量%及びガラス繊維93〜65重量%より実質的に
構成されていることを特徴とする。
【0034】請求項17のシート状セパレータは請求項
14ないし16のセパレータにおいて、ガラス繊維の平
均繊維径が2μm以下であることを特徴とする。
【0035】請求項18のシート状セパレータは、請求
項14ないし16のセパレータにおいて、ガラス繊維は
平均繊維径2μm以下のガラス繊維と平均繊維径2μm
を超えるガラス繊維とで構成されることを特徴とする。
【0036】請求項19のシート状セパレータは、請求
項14ないし16のセパレータにおいて、ガラス繊維
は、平均繊維径0.4〜0.7μmの細径ガラス繊維4
0〜60重量%、平均繊維径0.7μmを超え1.1μ
m未満の中細径ガラス繊維20重量%以下、平均繊維径
1.1〜5.0μmの中太径ガラス繊維60〜40重量
%、及び、平均繊維径5.0μmを超え30μm以下の
太径ガラス繊維15重量%以下で構成されることを特徴
とする。
【0037】請求項20のシート状セパレータは、請求
項19のセパレータにおいて、ガラス繊維は、平均繊維
径0.50〜0.65μmの細径ガラス繊維44〜56
重量%、平均繊維径0.65μmを超え2.0μm未満
の中細径ガラス繊維10重量%以下、平均繊維径2.0
〜4.5μmの中太径ガラス繊維44〜56重量%、及
び、平均繊維径4.5μmを超え30μm以下の太径ガ
ラス繊維10重量%以下で構成されることを特徴とす
る。
【0038】請求項21のシート状セパレータは、請求
項1のセパレータにおいて、ガラス繊維を主体として構
成され、ポリエチレン粉末が0.5〜5.0重量%混抄
されていることを特徴とする。
【0039】請求項22のシート状セパレータは、請求
項21のセパレータにおいて、ガラス繊維は、平均繊維
径0.4〜0.7μmの細径ガラス繊維25〜60重量
%、平均繊維径0.7μmを超え1.1μm未満の中細
径ガラス繊維0〜20重量%、平均繊維径1.1〜5.
0μmの中太径ガラス繊維75〜40重量%、及び、平
均繊維径5.0μmを超え30μm以下の太径ガラス繊
維0〜15重量%で構成されることを特徴とする。
【0040】請求項23のシート状セパレータは、請求
項22のセパレータにおいて、ガラス繊維は、平均繊維
径0.50〜0.65μmの細径ガラス繊維24〜56
重量%、平均繊維径0.65μmを超え2.0μm未満
の中細径ガラス繊維0〜10重量%、平均繊維径2.0
〜4.5μmの中太径ガラス繊維71〜36重量%、及
び、平均繊維径4.5μmを超え30μm以下の太径ガ
ラス繊維0〜10重量%で構成されることを特徴とす
る。
【0041】請求項24の密閉形鉛蓄電池は、請求項1
ないし23のいずれか1項に記載のシート状セパレータ
を用いたことを特徴とする。
【0042】以下に本発明を詳細に説明する。まず、図
1に示す注液反撥力曲線の原理について説明する。図1
において、横軸は液飽和度、縦軸は反撥力である。
【0043】微細ガラス繊維マット一定荷重下の状態で
徐々(2分毎)に電解液を投入していくと、図1のよう
な軌跡を取る。この曲線のA点、B点、C点の各位置は
ガラス繊維マットを構成するガラス繊維径を変化させる
ことにより上下する。
【0044】 S点→B点の軌跡 セパレータの収縮によって下って行く。 B点→A点の軌跡 微細ガラス繊維マットの膨張による。A点で液飽和度は
ほぼ100%となる。 A点→C点の軌跡 セパレータの再収縮による。原理は、S点→B点の軌跡
と同様(但し、B点とC点の位置は常にB点>C点とな
る。)。 B点とC点の位置のズレ 測定方法により、反撥力の測定は、短時間(2分間隔)
で行っているため、注液後の電解液が微細ガラス繊維マ
ットに均一に拡散する前に反撥力を測定しているため、
B点>C点のような現象が発生する。
【0045】本発明のシート状セパレータは、電解液の
流下速度が100mm/hr以下のセパレータである。
電解液の流下速度が100mm/hrを超えるもので
は、電解液の保持能力が小さいため、充放電をくり返し
た時に電解液濃度がセパレータ上下方向で変わるいわゆ
る成層化現象が顕著になる。この電解液の流下速度はそ
の成層化現象を防止する点からは小さい程好ましいが、
過度に小さいと注液に多大の時間が必要になる。従っ
て、本発明の密閉形鉛蓄電池に用いるセパレータにおい
て、その電解液の流下速度は80mm/hr以下、好ま
しくは5〜80mm/hr、より好ましくは20〜70
mm/hrであるのが良い。
【0046】なお、本発明において、シート状セパレー
タの注液反撥力及び電解液の流下速度は、後述の実施例
に記載する方法により求めることができる。
【0047】本発明のシート状セパレータは、次のよう
な態様を採用し得る。 (1)ガラス繊維のみより構成されているもの。 (2)ガラス繊維のみから構成され、その一部が撥水処
理されているもの。 (3)有機繊維及びガラス繊維で構成されるもの。 (4) ガラス繊維とポリエチレン粉末とで構成される
もの。
【0048】上記(1)の場合、ガラス繊維径が細いと
液流下速度が小さいが反面注液反撥力が小さくなる。逆
に、ガラス繊維径が太いと注液反撥力は大きいが、液流
下速度が大きくなる。従って、本発明で特定される液流
下速度及び注液反撥力を満足するために、ガラス繊維径
の組み合せが必要となり、下記繊維配合I、より好まし
くは繊維配合IIとするのが良い。
【0049】繊維配合I 平均繊維径0.4〜0.7μmの細径ガラス繊維:40
〜60重量% 平均繊維径0.7μmを超え1.1μm未満の中細径ガ
ラス繊維:20重量%以下 平均繊維径1.1〜5.0μmの中太径ガラス繊維:6
0〜40重量% 平均繊維径5.0μmを超え30μm以下の太径ガラス
繊維:15重量%以下繊維配合II 平均繊維径0.50〜0.65μmの細径ガラス繊維:
44〜56重量% 平均繊維径0.65μmを超え2.0μm未満の中細径
ガラス繊維:10重量%以下 平均繊維径2.0〜4.5μmの中太径ガラス繊維:4
4〜56重量% 平均繊維径4.5μmを超え30μm以下の太径ガラス
繊維:10重量%以下 前記(2)の場合、撥水処理はシランカップリング剤に
よりなされていることが好ましく、撥水処理したガラス
繊維のガラス繊維に対するシランカップリング剤の平均
付着率が0.01〜4.0重量%、特に0.05〜2.
0重量%であり、撥水処理したガラス繊維の割合が、セ
パレータを構成するガラス繊維に対して5〜100重量
%であることが好ましい。シランカップリング剤は、ガ
ラス繊維表面に強固に付着し、表面を撥水性にする。こ
のため、注液反撥力を高め、液流下速度を下げることが
できる。撥水処理の程度が上記範囲外では、このような
効果を十分に達成することができない場合がある。な
お、シランはガラス繊維表面への付着力が著しく高いた
め、電解液中への溶出は殆どなく、極めて有利である。
【0050】(2)の態様において、ガラス繊維構成と
しては、 (A)ガラス繊維の平均繊維径が2μm以下である。 (B)ガラス繊維は、平均繊維径2μm以下の細径ガラ
ス繊維と平均繊維径2μmを超える太径ガラス繊維とで
構成される。 (C)ガラス繊維は、前記繊維配合I、好ましくは繊維
配合IIで構成される。 を採用することができ、(B)、(C)の場合におい
て、撥水処理されるガラス繊維の繊維径には特に制限は
なく、細径及び太径ガラス繊維の少なくとも一方、細
径、中細径、中太径及び太径ガラス繊維の少なくとも1
種を撥水処理することができる。
【0051】なお、この場合、電池に無害な他の物質を
補強材として少量混抄しても良い(特開昭64−523
75号参照)。
【0052】前記(3)の態様において、有機繊維とし
ては、平均繊維径2〜20μmで、平均繊維長さ2〜2
5mmのポリプロピレン繊維が好ましく、有機繊維7〜
35重量%及びガラス繊維93〜65重量%より実質的
に構成されていることが好ましい。
【0053】即ち、ポリプロピレン繊維は撥水性が高
く、本発明に有効である。ポリプロピレン繊維の平均繊
維径は2μm未満では高価であり、20μmを超えると
効果が小さい。また、平均繊維長さが2mm未満では切
断コストが高くつき実用性が低く、25mmを超えると
分散性が悪くなる。また、有機繊維配合割合が7重量%
未満では効果が小さく、35重量%を超えると保液性が
悪くなる。
【0054】(3)の態様においても、ガラス繊維構成
としては、前記(A)〜(C)のガラス繊維構成を採用
することができる。
【0055】前記(4)の態様において、ポリエチレン
粉末としては、平均粒径2〜10μmのものが好まし
い。ポリエチレン粉末の平均粒径が2μm未満ではコス
ト高となり、10μmを超えると液流下速度を小さくす
る効果が少なくなり、いずれの場合も好ましくない。
【0056】このようなポリエチレン粉末の割合が0.
5重量%未満であるとポリエチレン粉末を混抄したこと
による十分な効果が得られず、5.0重量%を超えると
ポリエチレン粉末量が多過ぎて、電解液がセパレータに
浸み込み難くなる。従って、セパレータ中のポリエチレ
ン粉末の割合は0.5〜5.0重量%とする。
【0057】ポリエチレン粉末は疎水性であるため、こ
れを混抄することにより、セパレータ内の電解液流下速
度を効果的に小さくすることができる。このためセパレ
ータの成層化現象が防止される。
【0058】また、ポリエチレン粉末は、ガラス繊維同
志の接着を弱くする作用があり、このためセパレータは
柔軟性に富むソフトなものとなる。このため一定の緊圧
を確保することが可能とされる。
【0059】しかも、ポリエチレン粉末を用いることに
より、細径のガラス繊維を用いなくても必要特性を確保
することが可能となる。このため、比較的太径のガラス
繊維を用いて、セパレータを低コストにて提供すること
が可能とされる。
【0060】このため、ガラス繊維の配合は前記の繊維
配合I,IIより比較的太径のガラス繊維の配合比率を大
きくすることができ、例えば次の繊維配合III 、好まし
くは繊維配合IVの如く、平均繊維径1.1〜5.0μm
の中太径のガラス繊維の比率を大きくすることができ
る。
【0061】繊維配合III 平均繊維径0.4〜0.7μmの細径ガラス繊維:25
〜60重量% 平均繊維径0.7μmを超え1.1μm未満の中細径ガ
ラス繊維:0〜20重量% 平均繊維径1.1〜5.0μmの中太径ガラス繊維:7
5〜40重量% 平均繊維径5.0μmを超え30μm以下の太径ガラス
繊維:0〜15重量%繊維配合IV 平均繊維径0.50〜0.65μmの細径ガラス繊維:
24〜56重量% 平均繊維径0.65μmを超え2.0μm未満の中細径
ガラス繊維:0〜10重量% 平均繊維径2.0〜4.5μmの中太径ガラス繊維:7
1〜36重量% 平均繊維径4.5μmを超え30μm以下の太径ガラス
繊維:0〜10重量% (4)の態様によるセパレータによれば、後掲の実施例
における測定方法において、次のような特性を確保する
ことができる。
【0062】 電解液流下速度 :100mm/時間以下 見掛密度/緊圧 :1.3×10-4以上 20kg/dm2 加圧時密度:0.165g/cm3 以下 引張強度 :200g/15mm幅以上 保液性 :0.6g/cc以上 吸液性 :50mm/5分以上 なお、本発明で使用されるガラス繊維は、含アルカリ珪
酸塩ガラス繊維のうちでも、蓄電池に使用されることか
ら、耐酸性の良好なものが好適に使用される。この耐酸
性の程度は、平均繊維径1μm以下のガラス繊維の状態
で、JIS C−2202に従って測定した場合の重量
減が2%以下であるのが望ましい。また、このようなガ
ラス繊維の組成としては重量比で60〜75%のSiO
2 及び8〜20%のR2 O(Na2 O、K2 Oなどのア
ルカリ金属酸化物)を主として含有し(ただしSiO2
+R2 Oは75〜90%)、その他に例えばCaO、M
gO、B23 、Al23 、ZnO、Fe23 など
の1種又は2種以上を含んだものが挙げられる。尚好ま
しい含アルカリ珪酸塩ガラスの一例を次の表1に示す。
【0063】
【表1】
【0064】本発明のセパレータを製造するには、例え
ば次のような方法によるのが有利である。即ち、FA法
(火炎法)、遠心法その他のガラス短繊維製造法により
製造された、比較的長さの短いガラス繊維を用意し、こ
れをパルパーで離解、切断、分散させる。あるいは、こ
れを抄紙機ネットに供給する途中において、適宜の切断
手段により、ガラス繊維を短く切断しても良い。
【0065】なお、切断されたガラス繊維及びポリエチ
レン粉末(前記(4)の態様において)はネット上に抄
紙される。この湿式抄造されたガラス繊維抄造体は、一
般にドラムやドライヤに沿わせて乾燥され製品とされ
る。
【0066】なお、抄造にあたり、繊維を水中に分散さ
せるときに分散剤を使用しても良い。又、湿式抄造され
た繊維抄造体、例えば抄造ネット上にある繊維抄造体に
ジアルキルスルフォサクシネートをスプレーして、ガラ
ス繊維に対して0.005〜10重量%付着させること
によって、ジアルキルスルフォサクシネートの有する親
水性によりセパレータの保液性を向上させることができ
る。ジアルキルスルフォサクシネートを上記の如くスプ
レーする代わりに抄造槽中の分散水に混入しても良い。
【0067】本発明のセパレータの厚さは特に限定され
るものではないが、ガラス繊維の平均繊維長さ以上の厚
さとするのが好ましい。
【0068】本発明の密閉形鉛蓄電池は、このような本
発明のセパレータを用いて、常法に従って、容易に製造
することができる。
【0069】
【実施例】以下、実施例及び比較例について説明する。
なお、実施例及び比較例における電解液の流下速度、注
液反撥力、電池寿命サイクル、引張強度、吸液性、保液
性、厚さ及び目付の測定方法は次の通りである。
【0070】電解液の流下速度 試料を50mm×250mmの大きさに切断する。 試料の重量が約6.75gになるように(充填密度
0.16〜0.21g/cm3 )、両端にスペーサを介
して対向して設置された2枚のアクリル板(幅70〜8
0mm×長さ500mm)の間にセットする。 試料を水に漬ける。 湿潤状態の試料を測定治具にセットする。 アクリル板の上方から比重1.3の硫酸液をピペッ
トで静かに注液する。 硫酸液の注液は、サンプルの上から100mmにしてお
き、随時液を追加して高さを一定にしておく。硫酸液
は、予め赤インクまたはメチルオレンジで着色してお
く。 電解液を入れ終えた後から5分、10分、30分、
60分後の落下距離を鋼尺で測定する。時間はストップ
ウォッチで正確に測定する。 測定は、サンプル毎3回づつ行なう。
【0071】注液反撥力 図2に示す反撥力試験機を用いて次のように測定する。 (1) 試料を100mm×100mmに30枚(10
枚1組)裁断する。 (2) 1組の試料1の重量を測定する。 (3) 始めに予備実験を行なう。
【0072】予備実験手順: 試料1を反撥力試験機にかけ、ハンドル2を回して
試料1を圧縮して、圧縮力をロードセル3で検出して圧
力計4で読み取り、40kg/m2圧力にセットする。 セットした後、水5を試料1の上から徐々に加え何
cc加えた時に試料の横から水が出てくるかを確認す
る。 横から水が出た時の液量を(W)とする。
【0073】(4) 予備実験終了後、試料を反撥力試
験機にかけ再度40kg/m2 圧力にセットする。(セ
ット後は1分毎に再度40kgに圧力を合わせ直し、5
分後でも40kgになるようにする) (5) セット後、試料の厚みをノギスで4点測定す
る。 (6) 水を10gづつ投入し、2分後の圧力の変化を
測定する。 (7) 水の量がW(予備実験値)−20gの周辺から
水の投入量を5gと半分にして(6)と同じ測定を行な
う。 (8) 次に、余分な水(試料が吸いきれない水)をス
ポイト及び注射器で吸い取り、吸い取った水の量を測定
し記録する。 (9) 最後に注射器により試料中の水を吸い取る。 (10) (9)の操作は圧力が変化しなくなるまで細
目に行なうこととする。 (11) 測定は2回以上行なうこととする。 (12) 結果は図1のグラフにスタート時緊圧を1と
した時の変化率でS、B、C点として示す。
【0074】電池寿命サイクル 各種セパレータを用いて、密閉形鉛蓄電池を組み立て
た。組み立てた密閉形鉛蓄電池は、巾40mm×高さ7
0mm×厚さ3.3mmの正極板2枚と同じ大きさで厚
さが2.0mmである負極板とを所定のセパレータを介
して20kg/dm2 の圧力をかけて積層したものであ
り、比重1.30のH2SO4 をセル当り43cc注液
し、そのセル当りの容量は5Ah/20HRである。こ
のようにして組み立てた電池を「1.4Aで3時間放
電、1.02Aで5時間充電」を1サイクルとして交互
充放電寿命試験した。電池の容量が4.2Ah(=1.
4A×3h)以下になった時点を寿命とした。
【0075】引張強度 幅15mmの試料の両端を引張り、それが切断するとき
の外力の値(g)で表示する。
【0076】吸液性 試料を垂直にしてその下部を比重1.03の希硫酸液に
浸漬し、5分間に上昇する液位を測定することにより求
める。
【0077】保液性 あらかじめ試料の重量及び厚さを測定する。これを水を
満したバンドに30秒間浸漬後傾斜台に引上げ、45°
で5分間保持した後、試料の重量を測定し次式により保
液性を求める。 保液性(g/cc)=(W2 −W1 )/l×W×t W1 :浸漬前の試料重量(g) W2 :浸漬後の試料重量(g) l :長さ 25cm W :巾(cm) 5cm t :試料の実厚さ(cm)見掛密度/緊圧 60kg/dm2 加圧時の見掛密度D60と10kg/d
2 加圧時の見掛密度D10との差を50kg/dm2 で除
した値(D60−D10)/50即ち(見掛密度/緊圧)で
表す。
【0078】目付 試料重量を試料面積で除して得られる値である。
【0079】厚さ 試料をその厚み方向に20kg/dm2 の荷重で押圧し
た状態で測定する。(JISC−2202) 実施例1,2、比較例1〜5 表2に示す値の液流下速度及び注液反撥力のシート状セ
パレータを製造し、その電池寿命サイクルを調べ、結果
を表2に示した。
【0080】
【表2】
【0081】実施例3〜5、比較例6〜11 表3に示すガラス繊維配合のセパレータについて、各種
物性及び特性を調べ、結果を表3に示した。
【0082】
【表3】
【0083】実施例6 下記図3に示す平均繊維径のガラス繊維配合系につい
て、液流下速度と注液反撥力(B点)を調べ、結果を図
3に示した。なお、図3において、実線は0.6μmと
2.0μmの平均繊維径のガラス繊維の配合系、破線は
0.6μmと4.0μmの平均繊維径のガラス繊維の配
合系の結果を示す。図3よりαの配合範囲が好適である
ことが明らかである。
【0084】なお、表3より、実施例5の如く、平均繊
維径5μmを超え30μmの太径のガラス繊維を少量混
入する場合、コストの低減が図れるが、この繊維は径が
太く、繊維自体の柔軟性が低いため、あまり多く混合す
ると、比較例11の如く、液流下速度、注液反撥力共に
悪くなるため、15重量%以下、好ましくは10重量%
以下にする必要がある。
【0085】実施例7〜23、比較例12〜14 下記ガラス繊維を表4〜6に示す配合としたセパレータ
について、各種特性を調べ、結果を表4〜6に示した。
【0086】
【表4】
【0087】
【表5】
【0088】
【表6】
【0089】実施例24,25、比較例15〜20 表7に示す繊維配合のセパレータについて各種特性を調
べ、結果を表7に示した。なお、用いた有機繊維は次の
通りである。
【0090】ポリプロピレン繊維=平均繊維径 8μm 平均繊維長さ 5mm ポリエチレン繊維=平均繊維径 8μm 平均繊維長さ 2mm ポリエステル繊維=平均繊維径 7μm 平均繊維長さ 5mm
【0091】
【表7】
【0092】実施例26〜29、比較例21〜26 表8に示す繊維配合のセパレータについて各種特性を調
べ、結果を表8に示した。
【0093】
【表8】
【0094】実施例30〜37、比較例27〜34 表9及び表10に示す材料配合にて蓄電池用セパレータ
を製造し、その諸特性の測定結果を表9及び表10に示
した。また、各特性の測定結果から、総合的に評価した
結果を、×=不可、○=良として表9及び表10に併記
した。
【0095】
【表9】
【0096】
【表10】
【0097】表9及び表10より次のことが明らかであ
る。即ち、本発明の(4)の態様のセパレータは、成層
化防止効果が優れているため寿命性能、特に交互充放電
寿命性能にすぐれるものとなる。また、保液性が著しく
高く、見掛密度/緊圧が1.3×10-4以上であり、密
閉形鉛蓄電池のケースに組み込み易い。なお、見掛密度
/緊圧は、それが大きいほど弾力性に富み、電槽に入れ
る時圧縮しやすく又入れた後の圧迫力に優れ、セパレー
タとして好適であることを示す。このように、このセパ
レータは、弾力性に富むソフトなものであるため、極板
の枚数が多くても緊圧が吸収され、密閉形鉛蓄電池のケ
ースにセパレータを入れやすく、緊圧がバラつくことが
ない。
【0098】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明のシート状セ
パレータは電解液の保液性が著しく高く、セパレータ上
下方向での保液性が均等化されるようになり、成層化現
象及び活物質の軟化が防止されるため、極めて長寿命の
性能を有する。
【0099】従って、小容量の密閉形鉛蓄電池はもちろ
ん、極板高さが高い大容量の密閉形鉛蓄電池においても
安定したかつ優れた電池性能を有する長寿命のものとな
る。この長寿命化が、試験したような交互充放電のみで
なく、浮動充電される用途であっても長い寿命性能を発
揮することは明らかである。
【0100】請求項4〜20のシート状セパレータであ
れば、特に電解液の流下速度が小さく、注液反撥力の大
きいシート状セパレータが提供される。
【0101】特に、請求項21〜23のシート状セパレ
ータは、ソフトで弾力性に富むための、電池のケースに
組み込み易い。また、緊圧が一定である。しかも、この
セパレータは、比較的太径のガラス繊維を主体として構
成することができ、セパレータコストを低減し、製造作
業性に優れた安価な密閉形鉛蓄電池を提供することが可
能とされる。
【0102】請求項24の密閉形鉛蓄電池によれば、長
寿命かつ廉価で、電池性能に優れた密閉形鉛蓄電池が提
供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】注液反撥力曲線を示すグラフである。
【図2】注液反撥力の測定器を説明する図である。
【図3】実施例5の結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 試料 2 ハンドル 3 ロードセル 4 圧力計 5 水
フロントページの続き (72)発明者 杉山 昌司 大阪府大阪市中央区道修町3丁目5番11 号 日本板硝子株式会社内 (72)発明者 中山 恭秀 大阪府高槻市城西町6番6号 湯浅電池 株式会社内 (72)発明者 北川 勝美 大阪府高槻市城西町6番6号 湯浅電池 株式会社内 (72)発明者 岸本 健二郎 大阪府高槻市城西町6番6号 湯浅電池 株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−226654(JP,A) 特開 平1−248459(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 2/14 - 2/18

Claims (24)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電解液の流下速度が100mm/hr以
    下のシート状セパレータであって、図1に示す希硫酸を
    注入した時の注液反撥力曲線において、反撥力の値が、 S点=Pkg/dm2 とする時 B点≧0.55Pkg/dm2 C点≧0.40Pkg/dm2 であることを特徴とするシート状セパレータ。
  2. 【請求項2】 電解液の流下速度が80mm/hr以下
    である請求項1に記載のシート状セパレータ。
  3. 【請求項3】 ガラス繊維のみから実質的に構成されて
    いる請求項1又は2に記載のシート状セパレータ。
  4. 【請求項4】 平均繊維径0.4〜0.7μmの細径ガ
    ラス繊維40〜60重量%、平均繊維径0.7μmを超
    え1.1μm未満の中細径ガラス繊維20重量%以下、
    平均繊維径1.1〜5.0μmの中太径ガラス繊維60
    〜40重量%、及び、平均繊維径5.0μmを超え30
    μm以下の太径ガラス繊維15重量%以下で実質的に構
    成されている請求項3に記載のシート状セパレータ。
  5. 【請求項5】 平均繊維径0.50〜0.65μmの細
    径ガラス繊維44〜56重量%、平均繊維径0.65μ
    mを超え2.0μm未満の中細径ガラス繊維10重量%
    以下、平均繊維径2.0〜4.5μmの中太径ガラス繊
    維44〜56重量%、及び、平均繊維径4.5μmを超
    え30μm以下の太径ガラス繊維10重量%以下で実質
    的に構成されている請求項4に記載のシート状セパレー
    タ。
  6. 【請求項6】 ガラス繊維の少なくとも一部が撥水処理
    を施したものである請求項1ないし3のいずれか1項に
    記載のシート状セパレータ。
  7. 【請求項7】 撥水処理はシランカップリング剤により
    なされている請求項6に記載のシート状セパレータ。
  8. 【請求項8】 撥水処理したガラス繊維のガラス繊維に
    対するシランカップリング剤の平均付着率が0.01〜
    4.0重量%である請求項7に記載のシート状セパレー
    タ。
  9. 【請求項9】 撥水処理したガラス繊維の割合が、セパ
    レータを構成するガラス繊維に対して5〜100重量%
    である請求項7又は8に記載のシート状セパレータ。
  10. 【請求項10】 ガラス繊維の平均繊維径が2μm以下
    である請求項6ないし9のいずれか1項に記載のシート
    状セパレータ。
  11. 【請求項11】 ガラス繊維が、平均繊維径2μm以下
    の細径ガラス繊維と平均繊維径2μmを超える太径ガラ
    ス繊維とで構成され、細径ガラス繊維及び/又は太径ガ
    ラス繊維の一部又は全部が撥水処理されている請求項6
    ないし9のいずれか1項に記載のシート状セパレータ。
  12. 【請求項12】 平均繊維径0.4〜0.7μmの細径
    ガラス繊維40〜60重量%、平均繊維径0.7μmを
    超え1.1μm未満の中細径ガラス繊維20重量%以
    下、平均繊維径1.1〜5.0μmの中太径ガラス繊維
    60〜40重量%、及び、平均繊維径5.0μmを超え
    30μm以下の太径ガラス繊維15重量%以下で実質的
    に構成されている請求項6〜10のいずれか1項記載の
    シート状セパレータ。
  13. 【請求項13】 平均繊維径0.50〜0.65μmの
    細径ガラス繊維44〜56重量%、平均繊維径0.65
    μmを超え2.0μm未満の中細径ガラス繊維10重量
    %以下、平均繊維径2.0〜4.5μmの中太径ガラス
    繊維44〜56重量%、及び、平均繊維径4.5μmを
    超え30μm以下の太径ガラス繊維10重量%以下で実
    質的に構成されている請求項12に記載のシート状セパ
    レータ。
  14. 【請求項14】 有機繊維及びガラス繊維より実質的に
    構成されている請求項1又は2に記載のシート状セパレ
    ータ。
  15. 【請求項15】 有機繊維が平均繊維径2〜20μm
    で、平均繊維長さ2〜25mmのポリプロピレン繊維で
    ある請求項14に記載のシート状セパレータ。
  16. 【請求項16】 有機繊維7〜35重量%及びガラス繊
    維93〜65重量%より実質的に構成されている請求項
    14又は15に記載のシート状セパレータ。
  17. 【請求項17】 ガラス繊維の平均繊維径が2μm以下
    である請求項14ないし16のいずれか1項に記載のシ
    ート状セパレータ。
  18. 【請求項18】 ガラス繊維は平均繊維径2μm以下の
    ガラス繊維と平均繊維径2μmを超えるガラス繊維とで
    構成される請求項14ないし16のいずれか1項に記載
    のシート状セパレータ。
  19. 【請求項19】 ガラス繊維は、平均繊維径0.4〜
    0.7μmの細径ガラス繊維40〜60重量%、平均繊
    維径0.7μmを超え1.1μm未満の中細径ガラス繊
    維20重量%以下、平均繊維径1.1〜5.0μmの中
    太径ガラス繊維60〜40重量%、及び、平均繊維径
    5.0μmを超え30μm以下の太径ガラス繊維15重
    量%以下で構成される請求項14ないし16のいずれか
    1項に記載のシート状セパレータ。
  20. 【請求項20】 ガラス繊維は、平均繊維径0.50〜
    0.65μmの細径ガラス繊維44〜56重量%、平均
    繊維径0.65μmを超え2.0μm未満の中細径ガラ
    ス繊維10重量%以下、平均繊維径2.0〜4.5μm
    の中太径ガラス繊維44〜56重量%、及び、平均繊維
    径4.5μmを超え30μm以下の太径ガラス繊維10
    重量%以下で構成される請求項19に記載のシート状セ
    パレータ。
  21. 【請求項21】 ガラス繊維を主体として構成され、ポ
    リエチレン粉末が0.5〜5.0重量%混抄されている
    請求項1に記載のシート状セパレータ。
  22. 【請求項22】 ガラス繊維は、平均繊維径0.4〜
    0.7μmの細径ガラス繊維25〜60重量%、平均繊
    維径0.7μmを超え1.1μm未満の中細径ガラス繊
    維0〜20重量%、平均繊維径1.1〜5.0μmの中
    太径ガラス繊維75〜40重量%、及び、平均繊維径
    5.0μmを超え30μm以下の太径ガラス繊維0〜1
    5重量%で構成される請求項21に記載のシート状セパ
    レータ。
  23. 【請求項23】 ガラス繊維は、平均繊維径0.50〜
    0.65μmの細径ガラス繊維24〜56重量%、平均
    繊維径0.65μmを超え2.0μm未満の中細径ガラ
    ス繊維0〜10重量%、平均繊維径2.0〜4.5μm
    の中太径ガラス繊維71〜36重量%、及び、平均繊維
    径4.5μmを超え30μm以下の太径ガラス繊維0〜
    10重量%で構成される請求項22に記載のシート状セ
    パレータ。
  24. 【請求項24】 請求項1ないし23のいずれか1項に
    記載のシート状セパレータを用いた密閉形鉛蓄電池。
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