JP3060443B2 - 印字装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は印字装置に関し、特に同
一印字行の種々の文字サイズの文字や記号を、下端揃
え、センター揃え、上端揃え、のうちの設定された１つ
のモードで印字可能にした印字装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、印字媒体にドットパターンで
印字する印字ヘッドを備えた印字装置が種々開発され実
用化されている。更に、本願出願人は、ドットパターン
で印字する印字ヘッドであって、１列状に配設された複
数の印字素子を有し且つ固定的に設けられた印字ヘッド
を備え、印字媒体としてのテープに印字するように構成
したテープ印字装置を提案し実用化した。例えば、ファ
イルの「表題」や「内容」をテープに印字してそのテー
プをファイルの所定位置に貼付けたり、或いは「名前」
をテープに印字してネームプレートに貼付けたり、この
印字装置は種々の用途に適用可能である。一般に、前記
テープ印字装置を含めて、従来の印字装置は、印字時の
文字や記号のサイズを種々のサイズに設定でき、同一印
字行の種々のサイズの文字や記号を、下端揃えで印字す
るように構成されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の印字
装置においては、同一印字行の種々のサイズの文字や記
号を、下端揃えでしか印字することができないため、印
字レイアウトの自由度に欠けるという問題がある。特
に、テープ印字装置においては、印字されたテープが種
々の用途に用いられる関係上、下端揃え以外に、センタ
ー揃えや上端揃えで印字できることが望ましい。

【０００４】本発明の目的は、同一印字行の種々のサイ
ズの文字や記号を、下端揃えで印字する下端モード、セ
ンター揃えで印字するセンターモード、上端揃えで印字
する上端モード、の１つを択一的に設定可能にした印字
装置を提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１に係る印字装置
は、図１の機能ブロック図に示すように、印字媒体にド
ットパターンで印字する印字ヘッドを含む印字手段と、
文字や記号及び種々の指令を入力する為の入力手段と、
入力された文字や記号のデータを記憶するデータ記憶手
段と、このデータ記憶手段のデータを受け、キャラクタ
ジェネレータから読み出したデータを用いてドットパタ
ーンデータを作成し印字手段に印字させる印字制御手段
とを備えた印字装置において、文字サイズを指定するサ
イズ指定データを文字や記号のデータに付随させてデー
タ記憶手段に記憶させるサイズ指定手段と、同一印字行
の種々のサイズの文字や記号を、下端揃えで印字する下
端モード、センター揃えで印字するセンターモード、上
端揃えで印字する上端モード、の１つを択一的に設定す
る為のモード設定手段とを備え、前記印字制御手段は、
各文字や記号をそのサイズ指定データで指定されたサイ
ズとするドットパターンデータであって、モード設定手
段で設定されたモードとなるドットパターンデータを作
成して印字手段に印字させるように構成され、この印字
制御手段は、前記ドットパターンデータの作成の際に、
印字領域に印字可能な最大サイズの文字は印字領域のセ
ンターラインを中心に上下幅が均等になるように配置す
るとともに、各行の文字のうちの最大サイズの文字を基
準にして印字基準位置を設定し、その印字基準位置と前
記モード設定手段により設定されたモードに基づいて前
記各行の文字を配置するように構成されたものである。

【０００６】請求項２に係る印字装置は、請求項１に記
載の印字装置において、前記印字媒体がテープであり、
前記印字手段は、１列状に配設された複数の印字素子を
有し且つ固定的に設けられた印字ヘッドと、この印字ヘ
ッドの各ドット列の印字作動に同期して前記テープを複
数の印字素子の列方向と直交する方向へ送るテープ送り
手段とを備えたものである。

【０００７】

【作用】請求項１に係る印字装置においては、入力手段
により入力された文字や記号はデータ記憶手段に記憶さ
れる。文字や記号の文字サイズを指定するサイズ指定デ
ータは、サイズ指定手段により文字や記号のデータに付
随させてデータ記憶手段に記憶される。モード設定手段
により下端モード、センターモード、上端モード、の１
つを択一的に設定すると、印字制御手段により、同一印
字行の種々のサイズの文字や記号の夫々について、サイ
ズ指定データで指定されたドットパターンデータであっ
て、モード設定手段で設定されたモードとなるドットパ
ターンデータが作成され、このドットパターンデータに
基いて、印字手段により設定されたモードに印字され
る。このように、同一印字行の種々のサイズの文字や記
号を、モード設定手段で設定したモードで印字出来、印
字レイアウトの自由度が増加し、印字装置の実用性を高
めることが出来る。前記印字制御手段は、印字可能な最
大サイズの文字は印字領域のセンターラインを中心に上
下幅が均等になるように配置するので、印字媒体として
のテープに印字するような場合に、各行の文字は必ずテ
ープの中央に印字される。 また、この印字制御手段は、
各行の文字のうちの最大サイズの文字を基準にして印字
基準位置を設定し、その印字基準位置と前記設定された
モードに基づいて前記各行の文字を配置するので、各行
の印字基準位置を適切に設定し、各行の文字列を適切に
配置することができる。

【０００８】請求項２に係る印字装置においては、基本
的に請求項１と同様の作用が得られる。加えて、印字媒
体がテープであり、印字手段は、１列状に配設された複
数の印字素子を有し且つ固定的に設けられた印字ヘッド
と、この印字ヘッドの各ドット列の印字作動に同期して
前記テープを複数の印字素子の列方向と直交する方向へ
送るテープ送り手段とを備えているので、印字媒体とし
てのテープに下端モード、センターモード、上端モー
ド、の１つを選択して印字することが出来、テープに印
字する印字装置の実用性を大幅に高めることが出来る。

【０００９】

【発明の効果】本発明に係る印字装置によれば、以上作
用の項で説明したように次のような効果が得られる。請
求項１に係る印字装置によれば、サイズ指定手段と、モ
ード設定手段とを設け、印字制御手段は、各文字や記号
をそのサイズ指定データで指定されたサイズとするドッ
トパターンデータであって、モード設定手段で設定され
たモードとなるドットパターンデータを作成して印字手
段に印字させるように構成したので、同一印字行の種々
のサイズの文字や記号を、モード設定手段で設定したモ
ードで印字出来、印字レイアウトの自由度が増加し、印
字装置の実用性を高めることが出来る。しかも、印字可
能な最大サイズの文字は印字領域のセンターラインを中
心に上下幅が均等になるように配置するので、印字媒体
としてのテープに印字するような場合に、各行の文字は
必ずテープの中央に印字される。 そして、各行の文字の
うちの最大サイズの文字を基準にして印字基準位置を設
定し、その印字基準位置と前記設定されたモードに基づ
いて前記各行の文字を配置するので、各行の印字基準位
置を適切に設定し、各行の文字列を適切に配置すること
ができ、見栄え良くテープに印字することでき、印字レ
イアウトの自由度を高め、印字装置の実用性を高めるこ
とができる。

【００１０】請求項２に係る印字装置によれば、基本的
に請求項１と同様の効果が得られる。加えて、印字媒体
がテープであり、印字手段は、テープに印字するように
構成されているので、印字媒体としてのテープに下端モ
ード、センターモード、上端モード、の１つを選択して
印字することが出来、テープを印字媒体とする印字装置
の実用性を大幅に高めることが出来る。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の実施例について図面に基いて
説明する。本実施例は、印字媒体として印字用テープを
用い、アルファベット文字や記号などの多数のキャラク
タを印字用テープに印字可能な英語専用の印字装置（以
下、テープ印字装置という）に本発明を適用した場合の
ものである。図２に示すように、テープ印字装置１の本
体フレーム２の前部にはキーボード３が配設され、キー
ボード３の後方で本体フレーム２内には印字機構ＰＭが
配設され、またキーボード３の後方には文字や記号を表
示可能な液晶ディスプレイ４が設けられている。

【００１２】キーボード３には、アルファベットや数字
や記号（以下、文字という）を入力する為の文字キー、
カーソル移動キー、文書データを作成する為の文書作成
キー、文書作成の終了を指令する為の作成終了キー、印
字時の文字サイズを指定するときにサイズ指定モードを
設定する為のサイズキー、同一印字行の種々のサイズの
文字を印字するときの印字モードを設定する為のモード
設定キー、図５に示すように、印字モードを下端揃えで
印字する下端モードに設定する為の下端モードキー、図
６に示すように、印字モードをセンター揃えで印字する
センターモードに設定する為のセンターモードキー、図
７に示すように、印字モードを上端揃えで印字する上端
モードに設定する為の上端モードキー、印字を指令する
為の印字キー、文字間スペースを設ける為のスペースキ
ー、電源をＯＮ・ＯＦＦする為の電源キーなどが設けら
れている。

【００１３】次に、印字機構ＰＭについて簡単に説明す
る。図３に示すように、本体フレーム２には、矩形状の
テープ収納カセットＣＳが着脱自在に装着され、このテ
ープ収納カセットＣＳには、透明なフィルムからなる幅
約２４mmの印字用テープ５が巻装されたテープスプール
６と、インクリボン７が巻装されたリボン供給スプール
８と、このインクリボン７を巻取る巻取りスプール９
と、印字用テープ５と同一幅を有する両面テープ１０が
剥離紙を外側にして巻装された供給スプール１１と、こ
れら印字用テープ５と両面テープ１０とを接合させる接
合ローラ１２とが回転自在に設けられている。印字用テ
ープ５とインクリボン７とが重なる位置には、サーマル
ヘッド１３が固定的に立設され、これら印字用テープ５
とインクリボン７とをサーマルヘッド１３に押圧するプ
ラテンローラ１４と、印字用テープ５と両面テープ１０
とを接合ローラ１２に押圧する送りローラ１５とは支持
体１６に回転可能に枢支されている。このサーマルヘッ
ド１３には、上下方向に１列に列設された１２８個の発
熱素子からなる発熱素子群１３ａ（図８参照）が設けら
れている。テープ送りモータ２４を回転駆動して接合ロ
ーラ１２と巻取りスプール９とを夫々所定方向に同期回
転駆動しながら、これに同期して発熱素子群１３ａに所
定のタイミングで複数回通電することにより、印字用テ
ープ５上には複数のドット列からなるドットパターンの
文字が印字され、その後、印字用テープ５の印字面には
両面テープ１０が貼付けられて送り方向Ａにテープ送り
される。尚、印字機構ＰＭの詳細については、特開平２
─１０６５５５号公報を参照。

【００１４】図８に示すように、印字用テープ５には、
発熱素子群１３ａに対応する印字領域ＰＥが設定され、
この印字領域ＰＥに、最小１０ポイントから最大５０ポ
イントまで５ポイントおきの種々の文字サイズで印字可
能になっている。また、種々のサイズの複数の文字のう
ち、最大サイズの文字は、センターラインＣＬを中心に
上下幅が均等になるように印字され、図８の文字「Ａ」
のように、５０ポイントの文字サイズで印字した場合で
も、文字は、印字下限ラインＢＬと印字上限ラインＴＬ
より夫々所定ドット数ｄＴ分内側に印字されるようにな
っている。

【００１５】次に、テープ印字装置１の制御系について
説明する。図４に示すように、キーボード３と、液晶デ
ィスプレイ（ＬＣＤ）４に表示データを出力する為の表
示用ＲＡＭを有するディスプレイコントローラ（ＬＣＤ
Ｃ）２３と、サーマルヘッド１３を駆動する為の駆動回
路２５と、テープ送りモータ２４を駆動する為の駆動回
路２６と、警告用ブザー２０の為の駆動回路２１とは制
御装置Ｃの入出力インターフェース２７に夫々接続され
ている。制御装置Ｃは、ＣＰＵ２９と、このＣＰＵ２９
にデータバスなどのバス２８を介して接続された入出力
インターフェース２７、ＣＧＲＯＭ３０、ＲＯＭ３１及
びＲＡＭ４０とから構成されている。

【００１６】ＣＧＲＯＭ３０には、多数の文字の各々に
関して、最小１０ポイントから最大５０ポイントまで５
ポイントおきの文字サイズのドットパターンデータがコ
ードデータに対応させて格納され、ディスプレイコント
ローラ２３には、ＣＧＲＯＭ３０からディスプレイ４に
表示する為の所定サイズの文字コードデータが出力され
る。ＲＯＭ３１には、データ入力処理制御、表示処理制
御、印字処理制御及び本願特有の印字モードを設定する
為のモード設定処理制御などを含むテープ印字制御の制
御プログラムと、図９の印字基準位置のテーブルに示す
ように、下端モード、センターモード及び上端モードの
夫々の印字モードについて、文字サイズ毎に印字下限ラ
インＢＬからの上方向ドット数が印字基準位置のデータ
として格納されている。

【００１７】前記印字基準位置は、一行の文字のうち最
大サイズの文字を基準にして設定される。例えば、
「Ａ」の文字サイズを３０ポイントとし、「Ｄ」の文字
サイズを１５ポイントとして、文字列「ＡＤ」を下端モ
ードで印字するときには、図１０に示すように、最大文
字サイズ３０ポイントに基づいて、最大サイズ以外の文
字「Ｄ」が印字下限ラインＢＬから設定されたＢ３０の
ドット分だけ上方にシフトした印字基準位置に配設され
る。また、これらの文字列「ＡＤ」をセンターモードで
印字するときには、図１１に示すように、文字「Ｄ」は
印字下限ラインＢＬから設定されたＣのドット（例え
ば、６４ドット）分だけ上方にシフトした印字基準位置
に配設される。更に、これらの文字列「ＡＤ」を上端モ
ードで印字するときには、図１２に示すように、文字
「Ｄ」は印字下限ラインＢＬから設定されたＴ３０のド
ット分だけ上方にシフトした印字基準位置に配設され
る。

【００１８】ＲＡＭ４０のラインバッファ４１には、図
１３に示すように、キーボード３から入力された各文字
について、文字のコードデータと、文字サイズを指定す
るサイズ指定データなどの文字修飾データとが一時的に
格納される。テキストメモリ４２には、ラインバッファ
４１から転送されたデータが格納される。サイズメモリ
４３には、サイズ指定データが一時的に格納される。フ
ラグメモリ４４には、印字モードが下端モードに設定さ
れたときにセットされる下端モードフラグＢＦと、印字
モードがセンターモードに設定されたときにセットされ
るセンターモードフラグＣＦとのフラグデータが夫々格
納される。印字基準位置メモリ４５には、印字基準位置
のテーブルから読み出された１つの印字基準位置のデー
タが格納される。印字ポインタ（この内容を印字ポイン
タＰとする）４６には、印字する文字コードデータなど
を読み出す為にテキストメモリ４２の１つのアドレスが
格納される。印字バッファ４７には、ドットパターンデ
ータに展開された複数文字の印字データが格納される。

【００１９】次に、テープ印字装置１の制御装置Ｃで行
なわれるテープ印字制御のルーチンについて、図１４〜
図１７のフローチャートに基いて説明する。尚、図中符
号Ｓｉ（ｉ＝１０、１１、１２・・・・）は各ステップ
である。また、以下の説明では、図７に示すように、文
字列「ＡＢＣＤＥＦＧＨＩＪＫＬ」を一行印字する場合
において、「ＡＢＣ」の各文字を３０ポイントに、「Ｄ
ＥＦ」の各文字を２５ポイントに、「ＧＨＩ」の各文字
を２０ポイントに、「ＪＫＬ」の各文字を３０ポイント
の文字サイズに印字するとともに、印字モードを上端モ
ードに設定して印字する場合について説明する。電源キ
ー操作により電源が投入されるとこの制御が開始され、
先ず各メモリ４１〜４７をクリアするなどの初期設定が
実行され（Ｓ１０）、文書作成キーが操作されると（Ｓ
１１・Ｓ１２：Ｙｅｓ）、文字キーを操作することによ
り入力されるデータを入力処理するデータ入力処理制御
（図１５参照）が開始される（Ｓ１３）。

【００２０】データ入力処理制御が開始され、サイズキ
ーが操作されサイズ指定モードが指令されると（Ｓ２
０：Ｙｅｓ）、図１８に示すように、１０ポイントから
５０ポイントまで５ポイントおきの文字サイズがカーソ
ル移動キーの操作により順次ディスプレイ４に表示され
（Ｓ２１）、文字サイズを示す数字キーを操作すること
により文字サイズが設定される（Ｓ２２）。即ち、最初
の「ＡＢＣ」の各文字の文字サイズを３０ポイントに設
定するために数字キー「５」を操作すると、３０ポイン
トを示すサイズ指定データがサイズメモリ４３に格納さ
れる。

【００２１】次に、文字キーが操作されると（Ｓ２０：
Ｎｏ、Ｓ２３：Ｙｅｓ）、その文字の文字コードデータ
が順次ラインバッファ４１に格納され（Ｓ２４）、更に
その文字がディスプレイ４に表示される（Ｓ２５）。こ
のようにして、「ＡＢＣ」の各文字が入力され、次に
「ＤＥＦ」の各文字の文字サイズを２５ポイントに設定
する為にサイズキーを操作すると（Ｓ２０：Ｙｅｓ）、
サイズメモリ４３に格納されていたサイズ指定データが
ラインバッファ４１に「ＡＢＣ」の各文字の文字コード
データに夫々付随して格納される。以下、同様にＳ２１
〜Ｓ２５が繰り返され、文字コードデータとサイズ指定
データとがラインバッファ４１に格納される。このよう
にして、文字入力が終わって作成終了キーが操作される
と（Ｓ２０・Ｓ２３：Ｎｏ、Ｓ２６：Ｙｅｓ）、サイズ
メモリ４３に格納されていたサイズ指定データがライン
バッファ４１に各文字の文字コードデータに夫々付随し
て格納されてラインバッファ４１のデータはテキストメ
モリ４２に転送され（Ｓ２７）、その後Ｓ１１に移行す
る。尚、作成終了キー以外のキーが操作されたときには
（Ｓ２６：Ｎｏ）、警告の為にブサー２０が鳴動され
（Ｓ２８）、その後前記Ｓ２０に移行する。

【００２２】次に、モード設定キーが操作されると（Ｓ
１１：Ｙｅｓ、Ｓ１２：Ｎｏ、Ｓ１４：Ｙｅｓ）、印字
モードを設定する為のモード設定処理制御（図１６参
照）が開始される（Ｓ１５）。この制御が開始され、テ
キストメモリ４２に文字コードデータが格納されていて
（Ｓ３０：Ｙｅｓ）、下端モードキーが操作されたとき
には（Ｓ３１：Ｙｅｓ）、下端モードフラグＢＦがセッ
トされるとともにセンターモードフラグＣＦがリセット
され（Ｓ３２）、センターモードキーが操作されたとき
には（Ｓ３１：Ｎｏ、Ｓ３３：Ｙｅｓ）、センターモー
ドフラグＣＦがセットされるとともに下端モードフラグ
ＢＦがリセットされ（Ｓ３４）、上端モードキーが操作
されたときには（Ｓ３１・Ｓ３３：Ｎｏ、Ｓ３５：Ｙｅ
ｓ）、下端モードフラグＢＦとセンターモードフラグＣ
Ｆがともにリセットされる（Ｓ３６）。本実施例では、
印字モードを上端モードに設定するので、下端モードフ
ラグＢＦとセンターモードフラグＣＦがともにリセット
される。尚、Ｓ３０において、テキストメモリ４２に文
字コードデータが格納されていないときには、警告の為
にブザー２０が鳴動される（Ｓ３７）。そして、前記Ｓ
３２、Ｓ３４、Ｓ３６Ｓ３７の何れかの処理の終了に伴
ってリターンし、Ｓ１１に移行する。

【００２３】次に、印字キーが操作されると（Ｓ１１：
Ｙｅｓ、Ｓ１２・Ｓ１４：Ｎｏ、Ｓ１６：Ｙｅｓ）、印
字処理制御（図１７）が開始される（Ｓ１７）。この制
御が開始されると、先ずテキストメモリ４２内の各文字
についてのサイズ指定データから最大文字サイズが検索
される（Ｓ４０）。この場合、「ＡＢＣ」と「ＪＫＬ」
の各文字のサイズ指定データから、３０ポイントが最大
文字サイズとして検索される。次に、下端モードフラグ
ＢＦがセットされているときには（Ｓ４１：Ｙｅｓ）、
検索した最大文字サイズに基いて、その文字サイズに対
応する下端モードの印字基準位置のデータが印字基準位
置のテーブルから読み出されて印字基準位置メモリ４５
に格納され（Ｓ４２）、センターモードフラグＣＦがセ
ットされているときには（Ｓ４１：Ｎｏ、Ｓ４３：Ｙｅ
ｓ）、検索した最大文字サイズに基いて、その文字サイ
ズに対応するセンターモードの印字基準位置のデータが
印字基準位置のテーブルから読み出されて印字基準位置
メモリ４５に格納され（Ｓ４４）、下端モードフラグＢ
ＦとセンターモードフラグＣＦともにリセットされてい
るときには（Ｓ４１・Ｓ４３：Ｎｏ）、検索した最大文
字サイズに基いて、その文字サイズに対応する上端モー
ドの印字基準位置のデータが印字基準位置のテーブルか
ら読み出されて印字基準位置メモリ４５に格納される
（Ｓ４５）。

【００２４】次に、印字ポインタＰにこのテキストメモ
リ４２の先頭アドレスがセットされ（Ｓ４６）、次に、
この印字ポインタＰで指示するデータが読み出され（Ｓ
４７）、このデータに基いて印字バッファ４７にドット
パターンデータとして展開処理される（Ｓ４８）。即
ち、この場合、最初の文字である「Ａ」の文字コードデ
ータと、文字修飾データのうちサイズ指定データに基い
て、ＣＧＲＯＭ３０から３０ポイントのドットパターン
データが発生され、このドットパターンデータと印字基
準位置メモリ４５に格納された印字基準位置のデータに
基いて、図１９に示すように、ドットパターンデータが
印字バッファ４７に展開される。次に、印字ポインタＰ
がインクリメントされ（Ｓ４９）、テキストメモリ４２
に文字コードデータが存在する場合には（Ｓ５０：Ｙｅ
ｓ）、Ｓ４７に移行し、Ｓ４７〜Ｓ５０が繰り返えさ
れ、「ＢＣＤＥＦＧＨＬＪＫＬ」の各文字について、印
字基準位置のデータに基いて上端揃えに印字バッファ４
７にドットパターンデータが展開される。尚、Ｓ５０に
おいて、文字と文字の間のスペース入力は文字コードデ
ータとして判断されＳ４７に移行する。

【００２５】こうして、全ての文字についてドットパタ
ーンデータとして展開されると（Ｓ５０：Ｎｏ）、テー
プ送りモータ２４が回転駆動されて接合ローラ１２と巻
取りスプール９とが同期回転駆動されるとともに、印字
バッファ４７のドットパターンデータに基いて発熱素子
群１３ａが所定のタイミングで通電されて印字用テープ
５上には複数のドット列により文字が印字され、印字テ
ープ５の印字面には両面テープ１０が貼付けられる（Ｓ
５１）。その後、全ての文字の印字が終わると、所定量
のテープ送り処理と切断処理の実行が指令され（Ｓ５
２）、この制御を終了してリターンする。

【００２６】このように、１つの印字行の種々のサイズ
の文字を、下端モード、センターモード、上端モードの
うちの１つの印字モードに択一的に設定して印字出来る
ので、印字レイアウトの自由度が増加し、テープ印字装
置１の実用性を高めることが出来る。

【００２７】尚、一行印字に限らず、２行以上の複数行
に印字することも可能である。この場合、印字行数に応
じて、各印字モード毎に印字基準位置を前記同様に設定
すればよい。更に、印字用にＣＧＲＯＭを別途設け、こ
のＣＧＲＯＭにドットパターンデータに代えて、各文字
についての輪郭線データを格納するようにしてもよい。
加えて、文字サイズは、前記文字サイズ以外に、種々の
文字サイズを設定することも可能である。前記実施例で
は、テープ印字装置について説明したが、本発明は、テ
ープ印字装置に限らず、ワードプロセッサやタイプライ
ターなどの種々の印字装置に適用することも可能であ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の構成を示す機能ブロック図である。

【図２】テープ印字装置の平面図である。

【図３】印字機構の概略平面図である。

【図４】テープ印字装置の制御系のブロック図である。

【図５】下端モードの印字例を示す図である。

【図６】センターモードの印字例を示す図である。

【図７】上端モードの印字例を示す図である。

【図８】印字用テープ及びサーマルヘッドを示す印字機
構の部分正面図である。

【図９】文字サイズと印字基準位置のデータのテーブル
を示す説明図である。

【図１０】下端モードの印字基準位置の説明図である。

【図１１】センターモードの印字基準位置の説明図であ
る。

【図１２】上端モードの印字基準位置の説明図である。

【図１３】ラインバッファ内のデータを示す説明図であ
る。

【図１４】テープ印字制御のルーチンの概略フローチャ
ートである。

【図１５】データ入力処理制御のサブルーチンの概略フ
ローチャートである。

【図１６】モード設定処理制御のサブルーチンの概略フ
ローチャートである。

【図１７】印字処理制御のサブルーチンの概略フローチ
ャートである。

【図１８】文字サイズ指定画面を示す説明図である。

【図１９】印字バッファ内のドットパターンデータを模
式的に示す図である。

【符号の説明】

１ テープ印字装置 ３ キーボード ２９ ＣＰＵ ３０ ＣＧＲＯＭ ３１ ＲＯＭ ４０ ＲＡＭ Ｃ 制御装置 ＰＭ 印字機構

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平１−152070（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−199457（ＪＰ，Ａ) 特開 昭57−64875（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−47766（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−293066（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−71657（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−177875（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) B41J 21/00 B41J 2/485 B41J 3/36 G06F 3/12 G06F 17/21 G09G 5/32

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 印字媒体にドットパターンで印字する印
   字ヘッドを含む印字手段と、文字や記号及び種々の指令
   を入力する為の入力手段と、入力された文字や記号のデ
   ータを記憶するデータ記憶手段と、このデータ記憶手段
   のデータを受け、キャラクタジェネレータから読み出し
   たデータを用いてドットパターンデータを作成し印字手
   段に印字させる印字制御手段とを備えた印字装置におい
   て、 文字サイズを指定するサイズ指定データを文字や記号の
   データに付随させてデータ記憶手段に記憶させるサイズ
   指定手段と、 同一印字行の種々のサイズの文字や記号を、下端揃えで
   印字する下端モード、センター揃えで印字するセンター
   モード、上端揃えで印字する上端モード、の１つを択一
   的に設定する為のモード設定手段とを備え、 前記印字制御手段は、各文字や記号をそのサイズ指定デ
   ータで指定されたサイズとするドットパターンデータで
   あって、モード設定手段で設定されたモードとなるドッ
   トパターンデータを作成して印字手段に印字させるよう
   に構成され、 この印字制御手段は、前記ドットパターンデータの作成
   の際に、印字領域に印字可能な最大サイズの文字は印字
   領域のセンターラインを中心に上下幅が均等になるよう
   に配置するとともに、各行の文字のうちの最大サイズの
   文字を基準にして印字基準位置を設定し、その印字基準
   位置と前記モード設定手段により設定されたモードに基
   づいて前記各行の文字を配置するように構成された、 ことを特徴とする印字装置。
2. 【請求項２】 前記印字媒体がテープであり、前記印字
   手段は、１列状に配設された複数の印字素子を有し且つ
   固定的に設けられた印字ヘッドと、この印字ヘッドの各
   ドット列の印字作動に同期して前記テープを複数の印字
   素子の列方向と直交する方向へ送るテープ送り手段とを
   備えたことを特徴とする請求項１に記載の印字装置。