JP3046079U - オフセット印刷機において印刷物をインライン式でコーティングするための装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い顔料分ないしは粗顔料を含有した速蒸発
性の印刷インキの問題のないインライン処理を印刷−ま
たはコーティング過程と組合せて簡単な形式で可能にす
る、コーティング装置を開発する。 【解決手段】 フレキソ印刷装置（６）が以下の要素：
圧胴（８．１）と接触する、凸版印刷版を支持した版胴
（１０．１）、版胴（１０．１）と接触する、格子構造
を持ったアプリケータローラ（１１）、および液体供給
のための送出ポンプおよび液体還流のための吸引ポンプ
と接続された接近調整可能なチェンバドクタ（１２）を
備えており、フレキソ印刷装置（６）の後に直接または
間接的にラッカー塗布装置（７）が配置されており、か
つラッカー塗布装置（７）内にアプリケータローラ（１
４）が設けられており、該アプリケータローラに一緒に
調量隙間を形成するために接近調整可能に調量ローラ
（１３）が配設されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、複数のラッカー塗布装置を備えた多色−オフセット印刷機で印刷物 をコーティングするための装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

Zeitschrift FlexoDruck（フレキソドルック誌）2-93、42〜43頁所収の記事“G oldlackdruck loest Metall-Bronzierung ab(金ラッカー印刷、金属−金付けに代 わる）”に２つのいわゆるラッカー塔を備えた多色−オフセット印刷機において 金ラッカーインキが処理されることが記載されている。そのためには１つのラッ カー塔がフレキソ印刷装置として構成されており、フレキソ印刷版は通常のラッ カー塗布技術を用いてコーティングに使用される。通常のラッカー調量に対して チェンバドクタの使用がオプションとして指摘されている。

【０００３】 高粘度、含油性の、または低粘度、水溶性の皮膜のための塗布装置は独国特許 公開第３９０６６４８号公報から公知である。この塗布装置はラッカー塗布装置 として、選択的にオフセット−、凸版−，または凹版印刷装置として構成されて いる。これらの構成は構造化されたスクープローラ（これがドクタブレードと対 応）ないしはアプリケータローラおよび構造化された版胴（これがドクタブレー ドに対応）から出発する。凸版印刷装置はセルを刻み付けられたスクープローラ と、渡しローラと、凸版印刷版を支持した版胴とを備えており、スクープローラ にはドクタブレードが配設され、かつ渡しローラには平滑なローラが配設されて いる。

【０００４】 独国特許公開第４１２２９９０号公報から金付け−および装飾印刷インキおよ び金付け−および装飾印刷の製作方法が公知である。ここでは高い粘度および高 顔料分を含有した、水で希釈可能な印刷インキが記載されている。これはオフセ ット機のラッカー装置またはフレキソ印刷装置で処理されるものである。少数の カラースプリットを有する短い処理工程距離が利点として挙げられる。

【０００５】 例えば独国特許公開第３６１４５８２号公報からコーティング物質をコーティ ングローラへ適用するためのいわゆるチェンバドクタが公知である。ローラに当 接した少なくとも２つのドクタブレードが物質を受容するためのチェンバを形成 しており、物質は加圧下に供給される。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の課題は、高い顔料分ないしは粗顔料を含有した速蒸発性の印刷インキ の問題のないインライン処理を他の印刷−またはコーティング処理過程と組合せ て簡単な形式で可能にする、請求項１の上位概念によるコーティング装置を開発 することである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記の課題は請求項１の特徴部分によって解決される。他の構成は請求項２か ら４に記載されている。

【０００８】

【考案の効果】

本考案の手段は、オフセット印刷機で高粘度の液体でのインライン−コーティ ングを水性ベースのラッカーないしは顔料着色インキ（金属光沢印刷）の特別な 配慮下に実施することを許す。限定ラッカー塗布（スポットラッカー塗布）また は全面ラッカー塗布の用途がある。チェンバドクタではチェンバが閉じられてい るために使用液体の蒸発が低減される。これにより速蒸発性の、例えば水溶性の 液体の処理が改善される。複数のオフセット印刷装置と少なくとも１つのフレキ ソ印刷装置の組合せは種々の配置で行うことができ、これらの装置の後方にもう １つのラッカー塗布装置（例えば全面ラッカー塗布のための）が配置される。

【０００９】

【実施例】

図１には２つのラッカー塗布装置を備えた多色−オフセット印刷機が示されて いる。オフセット印刷機（図には給紙装置と排紙装置なし）は５つの印刷装置１ 〜５と、これらにシート走行方向で続いた、フレキソ印刷装置６として構成され たコーティング装置と、この後に配置された従来のラッカー塗布装置７とを備え ている。フレキソ印刷装置６はスポットラッカー塗布装置（ラッカー節約のため に）として、かつ後続のラッカー塗布装置７は全面的な表面仕上げに使用するこ とができる。

【００１０】 フレキソ印刷装置６並びにラッカー塗布装置７はそれぞれ１つの圧胴８．１， ８．２、と、１つの渡しドラム９．１，９．２と、版胴１０．１，１０．２とを 備えている。

【００１１】 フレキソ印刷装置６において版胴１０．１上に柔軟な凸版印刷版、例えばフレ キソ印刷版が緊張せしめられている。版胴１０．１と接触して格子セルを刻み付 けられたアプリケータローラ１１、いわゆる格子ローラが配置されている。アプ リケータローラ１１にはこれに接近調整可能にチェンバドクタ１２が配設されて いる。チェンバドクタ１２は例えば上側中央に液体供給部を、かつ側方部の領域 内に２つの液体流出部を備えていてよい。液体供給部は送出ポンプと、それに対 して液体流出部は吸引ポンプと接続されている。ポンプは、例えば水性ベースの 、特に顔料着色のために高粘度である液体、例えば金−および銀印刷インキ、酸 化亜鉛（Deckweiss)またはラッカーを処理し得るために必要である。

【００１２】 コーティング物質はアプリケータローラ１１の格子セルを介して凸版印刷版の 着色のために版胴１０．１へ移送され、かつ圧胴８．１によって供給された印刷 物へ適用される。アプリケータローラ１１によって行われる液体の移送の間チェ ンバドクタ１２は、液体が専ら格子セル内にとどまるように配慮する。

【００１３】 それに対してラッカー塗布装置７は調量隙間の形成のためにローラ対を備えて いる。調量ローラ１３はアプリケータローラ１４に接近調整せしめられる。コー ティング物質は直接両ローラ間の隙間内へ導入され、かつアプリケータローラ１ ４を介して版胴１０．２へ供給される。次いで版胴はコーティング物質を圧胴８ ．２において供給された印刷物へ適用する。

【００１４】 オフセット印刷、フレキソ印刷、ラッカー塗布のジグザグ配置によって特に金 属光沢−コーティングに良好な作業結果が達成可能である。蒸発し易い金属印刷 インキないしは印刷ラッカーの迅速処理と後からの、光沢を高めるラッカーコー ティングとの組合せは強調されるべきである。

【００１５】 比較し得るシステムが図２に示されている。ここではフレキソ印刷装置６はオ フセット印刷機の１番目の印刷装置１の前で使用されている。このような構成で もって印刷前に基本コーティング、例えば薄板材料、プラスチックシート、また は厚紙上で酸化亜鉛−コーティングを適用することができる。さらに最終的なラ ッカー塗布は、ラッカー塗布装置７が最後の印刷装置５の後に配置されるかまた は通常の印刷装置に組込まれたラッカー塗布装置が配置されることによって可能 になる。

【００１６】 フレキソ印刷装置を例えば乾燥機能を持たせて中間コーティング適用のために オフセット印刷機内に配置することも適当である。

【図面の簡単な説明】

【図１】コーティングするための装置の第１の実施例の
図である。

【図２】コーティングするための装置の別の実施例の図
である。

【符号の説明】

１，２，３，４，５ 印刷装置、 ６ フレキソ印刷装
置、 ７ ラッカー塗布装置、 ８．１，８．２ 圧
胴、 ９．１，９．２ 渡しドラム、 １０．１，１
０．２ 版胴、 １１，１４ アプリケータローラ、
１２ チェンバドクタ、 １３ 調量ローラ

フロントページの続き (72)考案者 ウルリッヒ ユング ドイツ連邦共和国 リムブルク ガルテン シュトラーセ 17 (72)考案者 ユルゲン シュナイダー ドイツ連邦共和国 フランクフルト アム マイン エーゲルスバッハー シュトラ ーセ １

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 多色オフセット印刷のための輪転印刷機
   で印刷物をコーティングするための装置であって、少な
   くとも２つのラッカー塗布装置を備えており、各ラッカ
   ー塗布装置が圧胴（８）と版胴（１０）とアプリケータ
   ローラ（１１，１４）とを有しており、かつシート走行
   方向でみて前置されたラッカー塗布装置がフレキソ印刷
   装置（６）として構成されている形式のものにおいて、
   フレキソ印刷装置（６）が以下の要素：圧胴（８．１）
   と接触する、凸版印刷版を支持した版胴（１０．１）、
   版胴（１０．１）と接触する、格子構造を持ったアプリ
   ケータローラ（１１）、および液体供給のための送出ポ
   ンプおよび液体還流のための吸引ポンプと接続された接
   近調整可能なチェンバドクタ（１２）を備えており、フ
   レキソ印刷装置（６）の後に直接または間接的にラッカ
   ー塗布装置（７）が配置されており、かつラッカー塗布
   装置（７）内にアプリケータローラ（１４）が設けられ
   ており、該アプリケータローラに一緒に調量隙間を形成
   するために接近調整可能に調量ローラ（１３）が配設さ
   れている、ことを特徴とする、オフセット印刷機におい
   て印刷物をインライン式でコーティングするための装
   置。
2. 【請求項２】 フレキソ印刷装置（６）がオフセット印
   刷機内で印刷装置（１〜５）間に配置されている、請求
   項１記載の装置。
3. 【請求項３】 フレキソ印刷装置（６）がオフセット印
   刷機内で印刷装置（１〜５）の前に配置されている、請
   求項１記載の装置。
4. 【請求項４】 フレキソ印刷装置（６）がオフセット印
   刷機内で印刷装置（１〜５）の後に配置されている、請
   求項１記載の装置。