JP3032652B2 - 水噴射式織機の緯糸検知装置 - Google Patents

水噴射式織機の緯糸検知装置

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JP3032652B2
JP3032652B2 JP4308236A JP30823692A JP3032652B2 JP 3032652 B2 JP3032652 B2 JP 3032652B2 JP 4308236 A JP4308236 A JP 4308236A JP 30823692 A JP30823692 A JP 30823692A JP 3032652 B2 JP3032652 B2 JP 3032652B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、水噴射式織機におい
て、緯入れされた緯糸を光学的検知手段により検知する
緯糸検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、水噴射式織機の光学的緯糸検知装
置は、緯糸通過による受光信号の変化の振幅を、所定の
しきい値と比較して検知していた。さらに、特公昭57
−13653号公報に開示されているように、緯入れさ
れた緯糸が筬打ちされる際に通過する移動軌跡をはさん
で、投光器と受光器を対向して配置し、この投光器と受
光器との間隔を狭くし、その間隙部に水が表面張力によ
り常時保持されるようにしたものがある。これは、緯入
れ時のウォータジェットにより水滴が飛散し、投受光器
間を横切るようなことがあると、ノイズとして検出さ
れ、また、緯糸の通過時においても濡れた緯糸が通過し
て水滴が投受光器に付着してノイズとなったりするのを
防止するためのものである。これにより、常時水が投受
光器間に存在し、水滴による影響が無く、検知精度も向
上するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術の場合、筬打ちやモータの回転等の製織運動に
ともなう振動が投受光器に伝わると、その間に保持され
た水が揺らぎ、この水の揺らぎにより受光器の受光量が
減少しノイズとなる波形が検知されるという問題があ
る。特に、この揺らぎによる信号は、外部振動による揺
らぎ方により波形も変化し、大きな揺らぎでは波形の振
幅も大きくなり、緯糸の通過による信号と区別できず、
緯糸として検知してしまうことがある。また特に、細い
緯糸の場合、糸の通過による信号の振幅も小さいため、
投受光器間の通過の仕方によっては信号波形が変形した
り検知用のしきい値に達しない場合がある。さらに、細
い緯糸の場合、検知用のしきい値も低く設定されている
ため、水の揺らぎ等によるノイズを緯糸と誤検知し易い
という問題もあった。
【0004】この発明は上記従来の技術の問題点に鑑み
て成されたもので、投受光器間に保持された水の揺らぎ
等によるノイズ信号や緯糸の通過の仕方により影響され
ることなく、正確な緯糸検知を行うことができる水噴射
式織機の緯糸検知装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、筬打ちされ
る緯糸が通過する軌跡をはさんで互いに狭い間隔で対向
して設けられた投光器および受光器と、その対向した部
分の間に表面張力で保持された水と、上記投光器及び受
光器の緯入れ側に設けられ噴射水を遮蔽する遮蔽部材を
設け、上記受光器から得られた信号の振幅を所定の基準
値と比較する第一の比較手段と、上記受光器から得られ
た信号の変化率を検出する信号変化率検出手段を設け、
この信号変化率検出手段により得られた信号を各々異な
る増幅度で処理する信号増幅手段と、上記受光器から得
られた信号の振幅が上記第一の比較器により所定の基準
値以上であるか否かによって上記異なる増幅度を択一的
に選択する切替手段を設け、上記切替手段により選択さ
れた出力信号と他の所定の基準値とを第二の比較手段に
より比較する水噴射式織機の緯糸検知装置である。
【0006】またこの発明は、上記信号変化率検出手段
により得られた信号を、複数の基準値と選択的に比較す
る第二の比較手段を設け、上記受光器から得られた信号
の振幅が上記第一の比較器により所定の基準値以上であ
るか否かによって切替手段により上記第二の比較手段の
複数の基準値を択一的に選択する水噴射式織機の緯糸検
知装置である。
【0007】またこの発明は、上記受光器から得られた
信号の変化率を検出する信号変化率検出手段と、この信
号変化率検出手段から得られた信号を所定の基準値と比
較する第一の比較手段を設け、上記受光器から得られた
信号を各々異なる増幅度で増幅する信号増幅手段と、上
記信号変化率検出手段から得られた信号の振幅が上記第
一の比較器により所定の基準値以上であるか否かによっ
て上記異なる増幅度を択一的に選択する切替手段を設
け、上記切替手段により選択された出力信号と他の所定
の基準値と第二の比較手段により比較する水噴射式織機
の緯糸検知装置である。
【0008】またこの発明は、上記増幅手段から出力さ
れる信号と他の複数の所定の基準値と比較する第二の比
較手段を設け、上記信号変化率検出手段から得られた信
号の振幅が上記第一の比較器により所定の基準値以上で
あるか否かによって上記第二の比較手段の複数の基準値
を切替手段により択一的に選択する水噴射式織機の緯糸
検知装置である。
【0009】
【作用】この発明の水噴射式織機の緯糸検知装置は、受
光器の出力信号の振幅と、この出力信号の変化率のうち
の一方の信号の値を用いて所定の基準値と比較し、緯糸
の有無を判別する際に、他方の値が大きい場合は、一方
の信号の増幅度を上げるか又は上記基準値を下げるか
し、他方の信号の値が小さい場合は、一方の信号の増幅
度を下げるか上記基準値を上げるかすることにより、上
記二種類の信号の一方が相対的に小さい場合の緯糸検知
精度を向上させたものである。これによって、例えば、
何らかの原因で投受光器間を緯糸がスムーズに通過でき
ず、緯糸の通過による受光器からの信号が滑らかな曲線
状の信号になった場合でも、信号の振幅が基準値以上で
あって、その信号の変化率も所定以上の値であればこれ
を水の揺らぎの信号であると判断せず、緯糸であると判
断することができるようにしたものである。
【0010】
【実施例】以下この発明の実施例について図面に基づい
て説明する。図1〜図4はこの発明の水噴射式織機の緯
糸検知装置の第一実施例を示すもので、この実施例の緯
糸検知装置は、図3,図4に示すように、水噴射式織機
の反緯入れ側端部に配設され、図示しない綜絖により開
口された経糸10が挿通された筬12の一端部と対面し
て設けられている。経糸10の開口部には、緯入れ用ノ
ズル14から噴射されるウォータジェットにより緯入れ
される緯糸16が挿通される。
【0011】この緯糸検知装置は、緯入れされた緯糸1
6が通過可能な幅の狭いスリット18が形成された保持
部材20と、このスリット18をはさんでスリット18
の両側の保持部材20内に設けられた投光器22と受光
器24とを有している。投光器22の発光面と受光器2
4の受光面とは、スリット18をはさんで対面してお
り、スリット18の、投光器22と受光器24との間の
部分には、水がその表面張力により保持されている。さ
らに、この保持部材20の緯入れ側の側面には、緯入れ
時のウォータジェットの水滴等が、投受光器22,24
が対面しているスリット18内に入らないように、遮蔽
板26が取り付けられている。そして、スリット18
は、筬打ちされた緯糸16の移動軌跡上に位置するよう
に、保持部材20が、図示しない織機に取り付けられた
取付部材28に固定されている。
【0012】この実施例の緯糸検知装置の検知回路は、
図1に示すように、投光器22に設けられた発光ダイオ
ード22aと、受光器24に設けられたフォトダイオー
ド24aとを有し、発光ダイオード22aは、直流電源
30により、抵抗32を介して、織機の運転中は常時発
光するように設けられている。フォトダイオード24a
は、コンデンサ34、抵抗36を介して反転増幅回路を
形成するオペアンプ等の増幅器38の反転入力端子に接
続されている。また、増幅器38の非反転入力端子は、
グランド側に接続されている。
【0013】増幅器38の出力は、コンデンサ40と抵
抗42からなる信号変化率検出手段である微分回路4
4、及びコンデンサ41と抵抗43からなる微分回路4
5に、各々並列に接続されている。微分回路44,45
は、各々微分増幅度G1とこれより大きい微分増幅度G
2に設定された信号増幅手段である微分増幅器48,4
9を経て、各々スイッチSW1,SW2の一方の側の端子
に接続されている。この微分回路44,45はほぼ同一
の回路定数に設定されているものであるが、両回路を共
通のものにしても良いものである。また、スイッチSW
1,SW2の他方の側の端子は共に、オペアンプ等から成
る比較器46の非反転入力端子に接続されている。ま
た、比較器46の反転入力端子は、所定の基準電圧E2
を介して接地されている。この比較器46の出力は、緯
糸有無判別信号として図示しない織機停止手段に接続さ
れている。さらに、増幅器38の出力は、比較器50の
非反転入力端子にも接続され、この比較器50の反転入
力端子は、所定の基準電圧E1を介して接地されてい
る。そして、比較器50の出力は、スイッチSW1,S
W2を択一的に切り替えるスイッチ切替装置52に接続
されている。
【0014】次に、この実施例の緯糸検知装置の動作に
ついて、図1,図2に基づいて説明する。先ず、織機の
運転中は、発光ダイオード22aから常時光が発せら
れ、フォトダイオード24aは、常時受光状態にあり、
受光による出力信号を出している。この状態で、所定タ
イミングで緯糸16が緯入れされ、筬12により筬打ち
されると、緯糸16は、スリット18の投受光器22,
24間を通過する。これによって、緯糸16が、投光器
22の光を遮り、フォトダイオード24aの出力信号A
は、図2に示すように、光が遮られた期間だけ出力が減
少する。この信号Aは、増幅器38を経て反転増幅さ
れ、信号Bとなって微分回路44,45及び比較器50
に入力する。
【0015】微分回路44,45では、微分増幅器4
8,49を経て信号Bの変化率に対応した微分信号C,
Dを各々出力し、この微分信号C,Dは択一的に比較器
46に入力し、所定の基準電圧E2と比較される。また
この時、比較器50によって、信号Bの振幅と基準電圧
E1とが比較され、信号BがE1より大きい時はスイッチ
切替装置52により、SW2がONしSW1がOFFにな
り、相対的に大きい微分増幅度G2の微分増幅器49が
選択される。また、信号BがE1より小さい時は、SW2
がOFFしSW1がONに切り替えられ、相対的に小さ
い微分増幅度G1の微分増幅器48が選択される。従っ
て、比較器46には、信号BがE1より大きい時は、信
号Dが入力し、信号BがE1より小さい時は信号Cが入
力する。そして、比較器46の出力Fは、入力する微分
信号CまたはDが基準電圧E2より大きいときが(H)
で緯糸検知信号となり、低いときが(L)となる。この
出力信号Fが、緯糸有無判別信号として、図示しない織
機停止手段に出力される。
【0016】従って、正常に緯糸16が投受光器22,
24間を通過した場合(図2においてA1の波形)、受
光器24の出力信号Aの変化が比較的急峻であり、微分
回路44,45の出力C,Dはともに基準電圧E2より
高い値が得られる。ここで信号Bの振幅も大きく現れ、
基準電圧E1より大きく、この間は比較器50の出力が
(H)となり、スイッチ切替装置52により、スイッチ
SW2がONし、微分増幅度の大きい信号Dが比較器4
6に入力する。従って、比較器46の出力Fは、信号D
が基準電圧E2より大きい期間は(H)になり、緯糸検
知信号が出される。
【0017】また、緯糸16が投受光器22,24間を
通過したものの、その通過がスムーズでなく、検知信号
Aがゆるかやな変化をした場合(A2)、信号Bは、一
般に波形が正常な緯糸通過時の信号(A1)と比較して
相対的に滑らかであるが、振幅は正常な緯糸通過時の信
号(A1)と同様に大きく現われる。一方、緯糸は通過
せず単に水揺らぎが生じた場合であっても、信号Aの振
幅が大きく現われる場合もある。しかし、この場合は、
スムーズでない緯糸通過時の信号(A2)に比較してよ
りいっそう滑らかな波形の信号となる。これらの場合、
いずれも信号Bの振幅は基準電圧E1より大きいので、
比較器50により、スイッチSW2がONし、微分増幅
度の大きい微分信号Dが、比較器46に入力される。従
って、信号Dが、上述の前者のスムーズでない緯糸通過
時の信号の場合、信号(A1)と比較して相対的に滑ら
かな信号Bは、大きな微分増幅度で増幅され、比較器4
6には、基準電圧E2より大きい微分信号Dが入力さ
れ、比較器46の出力Fには(H)の信号が得られ、緯
糸検知信号が出力される。一方、信号Bが上述の後者の
水の揺らぎの信号の場合、同様に、大きな微分増幅度で
増幅されるが、信号Bは、スムーズでない緯糸通過時の
信号(A2)に比較してよりいっそう滑らかな波形の信
号であるから、その微分信号Dは基準電圧E2よりも大
きくならず、比較器46の出力Fが(H)にならず、緯
糸検知信号は出力されない。
【0018】他方、緯糸が受光器24を横切ったもので
はない場合であって、例えば、投受光器22,24間の
比較的小さい水の揺らぎにより受光レベルの低下が生じ
た場合(A4)、信号Aは、振幅の小さいゆるやかな変
化の波形となり、信号Bの振幅は基準電圧E1より小さ
くなるので、比較器50により、スイッチSW1がON
になり、微分増幅度の小さい信号Cが、比較器46に入
力される。従って、比較器46の出力は、(H)になら
ず、緯糸検知信号は出力されない。
【0019】また、比較的細い緯糸の場合(A3)、図
2に示すように、遮光量が小さいので、信号A及びBの
信号は、前述の緯糸通過時の信号(A1)に比較して相
対的に振幅が小さくなるが、信号変化は信号(A1)と
同様に比較的急峻となる。一方、緯糸は通過せず単に小
さな水揺らぎが生じた場合であっても、信号Aの変化が
急峻になって現われる場合もある。しかし、この場合
は、急峻とは言っても、細い緯糸の通過時の信号(A
3)に比較すれば、相対的に滑らかな信号となる。これ
らの場合、いずれも信号Bの振幅は基準電圧E1より小
さいので、比較器50により、スイッチSW1がON
し、微分増幅度の小さい微分信号Cが、比較器46に入
力される。
【0020】従って、信号Bが前者の細い緯糸の通過時
の信号の場合、小さな微分増幅度で増幅されるものの、
信号Bは、信号(A1)と同様に急峻な変化の信号であ
るから、その微分信号Cは基準電圧E2よりも大きくな
り、比較器46の出力Fには(H)の信号が得られ、緯
糸検知信号が出力される。一方、信号Bが後者の単に水
揺らぎの信号の場合、同様に、小さな微分増幅度で増幅
される。その場合、信号Bは、前者の細い緯糸の通過時
の信号に比較して相対的に滑らかな信号であるから、そ
の微分信号Cは基準電圧E2よりも大きくならず、比較
器46の出力Fは(H)にならず、緯糸検知信号は出力
されない。
【0021】この実施例の緯糸検知装置によれば、緯糸
16の通過と、投受光器22,24間の水の揺らぎ等に
よる信号とが確実に区別され、正確な緯入れ検知が可能
なものである。特に、緯糸がスムーズに通過しなかった
場合、緯糸16の通過による信号Bが滑らかな信号とな
っても、その微分信号は、振幅が同レベルの水の揺らぎ
等のノイズと比べれば信号変化率が大きくなるので、相
対的に大きい微分増幅度で増幅して比較器46で判別す
ることにより、確実に緯糸検知信号が得られる。また、
振幅の小さい水揺らぎの信号が比較的急峻に現れた場合
でも、その微分信号は、振幅が同レベルの緯糸通過時の
信号と比べれば小さくなるので、相対的に小さい微分増
幅度で増幅して比較器46で判別することにより、確実
に誤検知信号を出力しないようにできる。なお、この実
施例において、増幅器48,49の微分増幅度を変える
代わりに、比較器46の基準電圧を大小選択的に設定
し、比較器50の出力が(H)の期間は相対的に低い基
準電圧で比較し、その他の期間は相対的に高い基準電圧
で比較するようにしても良い。また、微分増幅度及び基
準電圧の両者を選択的に変更しても良い。
【0022】次にこの発明の第二実施例の緯糸検知装置
について、図5,図6を基にして説明する。ここで、上
記第一実施例と同様の部材は同一符号を付して説明を省
略する。この実施例の緯糸検知装置は、受光器からの信
号を増幅する図示しない増幅器の出力が、第一実施例と
同様に微分回路44に入力されているとともに、オペア
ンプ等の増幅器60の非反転入力端子にも入力されてい
る。増幅器60の反転入力端子は抵抗R1を介して接地
され、さらにこの増幅器60の増幅度を選択的に定める
抵抗R2,R3が接続されている。抵抗R2,R3は、スイ
ッチSW3,SW4により択一的に選択される。そして、
微分回路44は、比較器61の非反転入力端子に接続さ
れ、この比較器61の反転入力端子は、所定の基準電圧
E3を介して接地されている。比較器61の出力は、ス
イッチ切替装置62に接続され、スイッチSW3,SW4
を択一的に切り替える。この実施例では、抵抗R2,R3
は、R2<R3であり、R3を選択した場合の方が増幅度
が大きい。
【0023】増幅器60の出力は、比較器64の非反転
入力端子に接続され、この比較器64の反転入力端子
は、所定の基準電圧E5,E6を介して接地されている。
基準電圧E5,E6は、スイッチSW5,SW6により切り
替えられ、スイッチ切替装置62により択一的に選択さ
れる。そして、この基準電圧E5,E6は、E5>E6であ
り、スイッチSW3,SW5が同時にON,OFFし、ス
イッチSW4,SW6が逆に同時にOFF,ONする。
【0024】この実施例の緯糸検知装置の動作は、受光
器の出力の増幅信号Bの微分信号Gが、所定レベルE3
以上である場合、その間の出力Iが(H)になり、スイ
ッチ切替装置62により、スイッチSW4,SW6を選
択してONさせる。これにより、このONの期間は、増
幅器60の出力は大きい増幅度の出力となり、比較器6
4の基準電圧は小さい方の電圧E6に切り替えられる。
従って、比較的急峻な変化の信号を示す通常の緯糸が通
過した場合、その振幅は大きいので、確実に緯糸検知信
号を得ることができる。また、同じく比較的急峻な変化
の信号を示す比較的細い緯糸が通過した場合は、その振
幅は小さいが、大きな増幅度で増幅されかつ小さな基準
電圧と比較されるので、この場合も確実に緯糸検知信号
を得ることができる。なお、緯糸は通過せず単に小さな
水揺らぎが生じた場合であっても、信号変化が急峻に現
われる場合もある。この場合も同様に処理されることに
なるが、このときの信号の振幅は、本当に緯糸が通過し
たときに比べて相対的に小さく現われるので、大きな増
幅度で増幅されかつ小さな基準電圧と比較されても、比
較器64において基準電圧E5を越えることがなく、緯
糸検知信号は出力されない。
【0025】また、受光器の出力の増幅信号Bの微分信
号Gが、所定レベルE3以下の期間は、その出力Iが
(L)であり、スイッチ切替装置62により、スイッチ
SW3,SW5が選択されONしている。これにより、
このONの期間は、増幅器60の出力は相対的に小さい
増幅度の出力となり、比較器64の基準電圧は、大きい
方の電圧E5に切り替えられる。従って、比較的穏やか
な変化の信号を示すスムーズでない緯糸通過の場合、そ
の振幅は比較的大きく現れるので、小さな増幅度で増幅
されかつ大きな基準電圧と比較されても、比較器64に
おいて基準電圧E5以上の信号が得られることになり、
緯糸検知信号が出力される。なお、緯糸は通過せず単に
穏やかな水揺らぎが生じた場合であっても、その振幅が
大きく現われる場合もある。この場合も同様に処理され
ることになるが、このときの信号の振幅はスムーズでな
い緯糸通過時に比べて相対的に小さく現われるので、小
さな増幅度で増幅されかつ大きな基準電圧と比較するこ
とにより、比較器64において基準電圧E5を越えるこ
とがなく、緯糸検知信号は出力されない。
【0026】この実施例の緯糸検知装置によれば、振幅
の小さい緯糸通過時の信号Bであっても確実に緯糸を検
知した信号が得られる。さらに、緯入れは正常に行なわ
れているが緯糸がスムーズに投受光器間を通過せず、検
知信号が比較的ゆるやかな変化をした場合にも、確実に
緯入れを検知し、誤った緯入れミス信号を出力すること
がない。
【0027】なお、この発明の緯糸検知装置は、緯糸の
光学的検知に際して、受光素子の出力と、その変化率か
ら緯入れを判断するようにしたものであり、信号の変化
率を検出する装置は微分回路以外に、信号の立ち上がり
の傾斜の度合いを検出することができる他の任意の装置
を選択できるものである。例えば、受光器からの信号を
ディジタル化して、コンピュータにより演算処理を行
い、変化率を算出して比較しても良く、また、信号波形
を画像処理し、特徴抽出処理等によってその変化率等を
検出し、これを基に判別するようにしても良いものであ
る。また、切替手段は、機械的にスイッチを切り替える
ものの他、電気的回路により切り替えるようにしても良
く、デジタル回路やマイクロコンピュータによる制御で
も良いものである。
【0028】
【発明の効果】この発明の水噴射式織機の緯糸検知装置
は、受光器の出力信号の振幅と、この出力信号の変化率
とを検出し、そのうちの一方を用いて所定の基準値と比
較して緯糸の有無を判別する際に、他方の信号の値が大
きい場合は、一方の信号の増幅度を上げるか又は上記基
準値を下げるかし、他方の信号の値が小さい場合は、一
方の信号の増幅度を下げるか上記基準値を上げるかする
ことにより、上記二種類の信号の一方が相対的に小さい
場合の緯糸検知精度を向上させたものである。従って、
投受光器間の水の揺らぎ等による緯糸の誤検知がなく、
しかも、緯糸であるにもかかわらず見逃してしまうとい
うこともなく、正確な緯糸検知が可能となるものであ
る。また、投受光器間を通過する緯糸の通過状態にかか
わりなく、確実に水の揺らぎ等のノイズと緯糸の通過と
を区別して、正確に緯糸を検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の緯糸検知装置の第一実施例の緯糸検
知回路の回路図である。
【図2】この発明の第一実施例の緯糸検知回路の動作を
示すタイムチャートである。
【図3】この実施例の緯糸検知装置を示す部分斜視図で
ある。
【図4】この実施例の緯糸検知装置を示す平面図であ
る。
【図5】この発明の緯糸検知装置の第二実施例の検知回
路の回路図である。
【図6】この発明の第二実施例の緯糸検知回路の動作を
示すタイムチャートである。
【符号の説明】
16 緯糸 22 投光器 24 受光器 38,60 増幅器 44,45 微分回路 46,50,61,64 比較器 48,49 微分増幅器 52,62 スイッチ切替装置

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筬打ちされる緯糸が通過する軌跡をはさ
    んで互いに狭い間隔で対向して設けられた投光器および
    受光器と、その対向した部分の間に表面張力で保持され
    た水と、上記投光器及び受光器の緯入れ側に設けられ噴
    射水を遮蔽する遮蔽部材とを設けた水噴射式織機の緯糸
    検知装置において、上記受光器から得られた信号の振幅
    を所定の基準値と比較する第一の比較手段と、上記受光
    器から得られた信号の変化率を検出する信号変化率検出
    手段と、この信号変化率検出手段により得られた信号を
    各々異なる増幅度で処理する信号増幅手段と、上記受光
    器から得られた信号の振幅が上記第一の比較器により所
    定の基準値以上であるか否かによって上記異なる増幅度
    を択一的に選択する切替手段と、上記切替手段により選
    択された出力信号と他の所定の基準値と比較する第二の
    比較手段とを設けたことを特徴とする水噴射式織機の緯
    糸検知装置。
  2. 【請求項2】 筬打ちされる緯糸が通過する軌跡をはさ
    んで互いに狭い間隔で対向して設けられた投光器および
    受光器と、その対向した部分の間に表面張力で保持され
    た水と、上記投光器及び受光器の緯入れ側に設けられ噴
    射水を遮蔽する遮蔽部材とを設けた水噴射式織機の緯糸
    検知装置において、上記受光器から得られた信号の振幅
    を所定の基準値と比較する第一の比較手段と、上記受光
    器から得られた信号の変化率を検出する信号変化率検出
    手段と、この信号変化率検出手段により得られた信号と
    他の複数の所定の基準値と選択的に比較する第二の比較
    手段と、上記受光器から得られた信号の振幅が上記第一
    の比較器により所定の基準値以上であるか否かによって
    上記第二の比較手段の複数の基準値を択一的に選択する
    切替手段とを設けたことを特徴とする水噴射式織機の緯
    糸検知装置。
  3. 【請求項3】 筬打ちされる緯糸が通過する軌跡をはさ
    んで互いに狭い間隔で対向して設けられた投光器および
    受光器と、その対向した部分の間に表面張力で保持され
    た水と、上記投光器及び受光器の緯入れ側に設けられ噴
    射水を遮蔽する遮蔽部材とを設けた水噴射式織機の緯糸
    検知装置において、上記受光器から得られた信号の変化
    率を検出する信号変化率検出手段と、この信号変化率検
    出手段から得られた信号を所定の基準値と比較する第一
    の比較手段と、上記受光器から得られた信号を各々異な
    る増幅度で増幅する信号増幅手段と、上記信号変化率検
    出手段から得られた信号の振幅が上記第一の比較器によ
    り所定の基準値以上であるか否かによって上記異なる増
    幅度を択一的に選択する切替手段と、上記切替手段によ
    り選択された出力信号と他の所定の基準値と比較する第
    二の比較手段とを設けたことを特徴とする水噴射式織機
    の緯糸検知装置。
  4. 【請求項4】 筬打ちされる緯糸が通過する軌跡をはさ
    んで互いに狭い間隔で対向して設けられた投光器および
    受光器と、その対向した部分の間に表面張力で保持され
    た水と、上記投光器及び受光器の緯入れ側に設けられ噴
    射水を遮蔽する遮蔽部材とを設けた水噴射式織機の緯糸
    検知装置において、上記受光器から得られた信号の変化
    率を検出する信号変化率検出手段と、この信号変化率検
    出手段から得られた信号を所定の基準値と比較する第一
    の比較手段と、上記受光器から得られた信号を増幅する
    信号増幅手段と、この増幅手段から出力される信号と他
    の複数の所定の基準値と選択的に比較する第二の比較手
    段と、上記信号変化率検出手段から得られた信号の振幅
    が上記第一の比較器により所定の基準値以上であるか否
    かによって上記第二の比較手段の複数の基準値を択一的
    に選択する切替手段とを設けたことを特徴とする水噴射
    式織機の緯糸検知装置。
  5. 【請求項5】 上記切替手段は、上記第一の比較器の入
    力信号が所定の基準値以上と判断された場合には上記信
    号増幅手段の異なる増幅度のうちの高い方の増幅度を選
    択し、上記第一の比較器の入力信号が所定の基準値以下
    と判断された場合には上記信号増幅手段の異なる増幅度
    のうちの低い方の増幅度を選択することを特徴とする請
    求項1または3記載の水噴射式織機の緯糸検知装置。
  6. 【請求項6】 上記切替手段は、上記第一の比較器の入
    力信号が所定の基準値以上と判断された場合には上記複
    数の基準値のうちの小さい方の基準値を選択し、上記第
    一の比較器の入力信号が所定の基準値以下と判断された
    場合には上記複数の基準値のうちの大きい方の基準値を
    選択することを特徴とする請求項2または4記載の水噴
    射式織機の緯糸検知装置。
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