JP3026934B2 - カセットイジェクト装置およびカセットテーププレーヤ - Google Patents

カセットイジェクト装置およびカセットテーププレーヤ

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JP3026934B2
JP3026934B2 JP7343080A JP34308095A JP3026934B2 JP 3026934 B2 JP3026934 B2 JP 3026934B2 JP 7343080 A JP7343080 A JP 7343080A JP 34308095 A JP34308095 A JP 34308095A JP 3026934 B2 JP3026934 B2 JP 3026934B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モータの回転力に
よって装填状態にあるカセットをイジェクトするカセッ
トイジェクト装置およびこのカセットイジェクト装置を
備えたカセットテーププレーヤに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、カセットテーププレーヤ
においては、特公平3−79946号公報に記載されて
いるように、装填状態にあるカセットのイジェクト時
に、テープ走行用のモータを兼用し、このモータの回転
力によってそのカセットをイジェクトするカセットイジ
ェクト装置が知られている。
【0003】このようにテープ走行用のモータを兼用す
るカセットイジェクト装置では、イジェクト操作によっ
てソレノイドが作動し、このソレノイドの作動によって
モータからイジェクト機構への回転力の伝達経路が構成
され、モータの回転力が伝達されるイジェクト機構によ
ってカセットがイジェクトされる。
【0004】ところで、カセットの装填状態ではヘッド
プレートが再生位置(カセット装填対応位置)に進出
し、ヘッドプレート上のヘッドやピンチローラがカセッ
トハーフ内に進入しているため、イジェクト時には、ヘ
ッドプレートを退避位置(イジェクト対応位置)に移動
させ、ヘッドプレート上のヘッドやピンチローラをカセ
ットハーフから退避させる必要がある。そのため、イジ
ェクト時には、ヘッドプレートの退避移動が完了した後
に、カセットのイジェクト動作を開始するようにタイミ
ングを合わせなければ、カセットがイジェクト途中で詰
まるなどのイジェクト不良が生じる。したがって、ヘッ
ドプレートの退避移動とイジェクト動作とのタイミング
を正確にとることが、イジェクト不良の低減に大きく貢
献できる。
【0005】そこで、ヘッドプレートの退避移動とイジ
ェクト動作とのタイミングを正確に設定するためには、
ヘッドプレートの退避移動を開始させるための退避用ソ
レノイドとイジェクト動作を開始させるためのイジェク
ト用ソレノイドを用い、そして、イジェクト時には、ま
ず、退避用ソレノイドを作動させてヘッドプレートを退
避移動させ、そのヘッドプレートの退避移動が完了した
後に、イジェクト用ソレノイドを作動させてカセットを
イジェクトさせる必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ヘッド
プレートの退避移動とイジェクト動作とのタイミングを
正確に設定するためには、ヘッドプレートの退避移動を
開始させるための退避用ソレノイドとイジェクト動作を
開始させるためのイジェクト用ソレノイドをそれぞれ用
いなければならず、ソレノイドが増加する分、複雑化お
よび大形化する問題がある。
【0007】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、ヘッドプレートの退避移動とイジェクト動作との
タイミングを設定するために複数のソレノイドを用いる
ことがなく、イジェクト機構の伝達機構中でタイミング
を設定でき、簡素化および小形化できるカセットイジェ
クト装置およびこのカセットイジェクト装置を備えたカ
セットテーププレーヤを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のカセット
イジェクト装置は、装填状態にあるカセットのイジェク
ト時に、ヘッドを有するヘッドプレートをカセット装填
対応位置からイジェクト対応位置に移動させるととも
に、モータの回転力によって前記カセットをイジェクト
するカセットイジェクト装置において、イジェクト操作
によって作動するソレノイドと、このソレノイドのイジ
ェクト作動時に、前記ヘッドプレートをカセット装填対
応位置からイジェクト対応位置に移動させるヘッドプレ
ート移動機構と、前記ソレノイドのイジェクト作動時
に、前記モータからの回転力を受けて前記カセットをイ
ジェクトするイジェクト機構と、このイジェクト機構に
設けられ、前記ソレノイドのイジェクト作動時に、前記
ヘッドプレートがイジェクト対応位置に移動するまでの
間は前記モータからの回転力を非伝達とするとともにヘ
ッドプレートがイジェクト対応位置に移動した時点でモ
ータからの回転力を伝達する差動伝達手段とを具備して
いることを特徴とする。
【0009】そして、イジェクト操作により、ソレノイ
ドがイジェクト作動し、ヘッドプレートのイジェクト対
応位置への移動が開始されるとともに、イジェクト機構
にモータからの回転力が与えられる。イジェクト機構に
モータからの回転力が与えられても、イジェクト機構中
の差動伝達手段により、ヘッドプレートがイジェクト対
応位置に移動するまでの間はモータからの回転力が非伝
達とされ、ヘッドプレートのイジェクト対応位置への移
動のみが行なわれイジェクト動作は行なわれない。ヘッ
ドプレートがイジェクト対応位置に移動した後のタイミ
ングで、差動伝達手段によりモータからの回転力の伝達
が開始され、モータからの回転力を受けるイジェクト機
構によってカセットがイジェクトされる。
【0010】請求項2記載のカセットイジェクト装置
は、請求項1記載のカセットイジェクト装置において、
差動伝達手段は、モータの回転力を受けて回転する第1
のタイミングギヤ、および歯幅方向の一端側が第1のタ
イミングギヤと噛合して回転する第2のタイミングギヤ
を有し、前記第1のタイミングギヤには、周囲の歯部の
うちの1箇所の歯部から歯幅方向の他端側に突出する凸
歯部を設け、前記第2のタイミングギヤには、周囲の歯
部の一部に前記第1のタイミングギヤと非噛合状態とな
る切欠部を設けるとともに、この切欠部のギヤ回転方向
上流側の歯部に隣接する位置でかつ歯幅方向の他端側に
前記凸歯部と噛合可能とする受歯部を設けたことを特徴
とする。
【0011】そして、イジェクト動作前の待機状態で
は、第1のタイミングギヤが第2のタイミングギヤの切
欠部に臨んで非噛合状態となっている。ソレノイドのイ
ジェクト作動時に、モータの回転力を受けて第1のタイ
ミングギヤのみが回転し、この第1のタイミングギヤが
所定角度回転した後、すなわちヘッドプレートがイジェ
クト対応位置に移動するまでの時間経過後、第1のタイ
ミングギヤの凸歯部が第2のタイミングギヤの受歯部に
噛合して、第2のタイミングギヤが回転するとともに、
この回転する第2のタイミングギヤの切欠部に隣接する
周囲の歯部が第1のタイミングギヤに噛合して、第2の
タイミングギヤが回転し、カセットがイジェクトされ
る。
【0012】請求項3記載のカセットテーププレーヤ
は、カセットテープを所定のカセット装填位置に装填す
るカセット装填装置と、前記カセットテープの装填時に
ヘッドを有するヘッドプレートをイジェクト対応位置か
らカセット装填対応位置に移動させるヘッドプレート移
動装置と、前記カセットテープのテープを走行させる走
行装置と、請求項1または2記載のカセットイジェクト
装置と、前記ヘッドプレート移動装置、走行装置および
カセットイジェクト装置に回転力を与える共通のモータ
とを具備していることを特徴とする。
【0013】そして、請求項1または2記載のカセット
イジェクト装置を備えることにより、ヘッドプレート移
動装置や走行装置と共通のモータによってイジェクト動
作可能となる。なお、カセットテーププレーヤには再生
専用の他、再生記録用、記録用も含む。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明のカセットイジェク
ト装置を適用したカセットテーププレーヤの一実施の形
態を図面を参照して説明する。
【0015】図5はカセットテーププレーヤのカセット
装填前の斜視図、図6はカセットテーププレーヤのカセ
ット装填状態の斜視図を示す。
【0016】カセットテーププレーヤは、シャーシ1を
備え、このシャーシ1に、カセット装填装置2、ヘッド
プレート移動装置3(図1に示す)、走行装置4(図1
に示す)、カセットイジェクト装置5、モータ6を有す
る駆動装置7などが搭載されている。
【0017】カセット装着装置2は、カセットテープC
を所定の装填位置に装填するものであり、シャーシ1上
に配置されるカセットホルダ11を有し、このカセットホ
ルダ11の前面開口部(図5および図6の右下側)を通じ
てカセットテープCの挿入または取出が行なわれる。こ
のカセットホルダ11は、シャーシ1の後部側(図5およ
び図6の左上)に軸支されて上下に揺動可能とするカセ
ットホルダ支持板12の前端に回動可能に支持されてい
る。
【0018】シャーシ1の左側縁に立設された左側壁1a
の内面には、カセットホルダ支持板12およびカセットホ
ルダ11と係合するスライドレバー13が前後方向にスライ
ド自在に取り付けられている。スライドレバー13とカセ
ットホルダ支持板12とは、図5に示すようにスライドレ
バー13が後方に移動したときにカセットホルダ支持板12
を上方へ揺動させるとともに、図6に示すようにスライ
ドレバー13が前方に移動したときにカセットホルダ支持
板12を下方に下降させるように、スライドレバー13の突
起14がカセットホルダ支持板12の傾斜溝15に係合されて
いる。そして、スライドレバー13とカセットホルダ11と
は、図5に示すようにスライドレバー13が後方に移動し
たときにカセットホルダ11を上方のカセット着脱位置に
上昇させ、図6に示すようにスライドレバー13が前方に
移動したときにカセットホルダ11を下方のカセット装填
位置(再生位置)に下降させる。
【0019】スライドレバー13は、左側壁1aの前端との
間に張設されたスライドばね16によって前方に付勢さ
れ、図5に示すようにスライドレバー13が後方に移動し
た位置(カセットホルダ11がカセット着脱位置に移動し
た位置)で図示しないロック機構によってロックされる
ようになっている。ロック機構は、カセットテープCが
カセットホルダ11の所定位置まで挿入されることによ
り、カセットキャッチャ18を介して解除方向に作動され
て、スライドレバー13のロックが解除される。
【0020】カセットホルダ支持板12には前後方向に沿
ってスライド溝17が形成され、このスライド溝17にカセ
ットホルダ11に挿入されるカセットテープCと係合する
カセットキャッチャ18が前後方向にスライド自在に係合
されている。カセットホルダ支持板12の上面には回動レ
バー19が回動自在に軸支され、この回動レバー19とカセ
ットキャッチャ18との間にトグルばね20が連結されてい
る。このトグルばね20によってカセットキャッチャ18が
前方または後方のいずれかに反転して付勢するようにな
っている。
【0021】そして、カセット装填装置2は、図5に示
すように、カセット装填前の停止状態において、スライ
ドレバー13がスライドばね16に抗して後方に移動してロ
ック機構によりロックされ、カセットホルダ11がカセッ
ト着脱位置に上昇され、カセットキャッチャ18がトグル
ばね20によって前方に付勢されている。
【0022】この停止状態で、カセットテープCをカセ
ットホルダ11内に挿入していくと、カセットテープCで
カセットキャッチャ18がトグルばね20に抗して後方に押
動される。トグルばね20の弾性変形が最大となる所定位
置までカセットキャッチャ18が押動されると、トグルば
ね20の付勢方向が反転して、カセットキャッチャ18が後
方に押動される。カセットキャッチャ18が所定位置まで
押動されると、ロック機構によるスライドレバー13のロ
ックが解除され、スライドばね16によってスライドレバ
ー13が前方に移動され、カセットホルダ11およびカセッ
トテープCが下方の装填位置に下降される。この装填位
置への下降により、シャーシ1の底面に配置された走行
装置4の図示しない一対のリール軸および一対(オート
リバースなどの場合)のキャプスタン軸に対して、カセ
ットテープCの一対のリールおよびカセットハーフが位
置決め挿通され、再生可能となる。
【0023】また、カセットイジェクト装置5は、シャ
ーシ1の左側壁1aの外面に前後方向にスライド自在に支
持されたイジェクトレバー31を有し、このイジェクトレ
バー31は左側壁1aの前端との間に張設されたイジェクト
ばね32によって前方に付勢されている。イジェクトレバ
ー31の上部には連結部33が形成され、この連結部33と回
動レバー19との間に連結杆34が連結されている。
【0024】イジェクトレバー31の外面にはセフティレ
バー35が前後方向にスライド自在に支持され、このセフ
ティレバー35とイジェクトレバー31の前端との間にセフ
ティばね36が張設されている。セフティレバー35の後端
には係合片部37が形成されている。
【0025】なお、イジェクトばね32とセフティばね36
との弾性力の関係は、イジェクトばね32よりセフティば
ね36が強く設定されており、通常時にはセフティレバー
35に追従してイジェクトレバー31が移動する。
【0026】シャーシ1の後部左側に突設された支持板
部1bにイジェクトアーム38が支軸39を支点として揺動可
能に支持され、このイジェクトアーム38にセフティレバ
ー35の係合片部37の前側に係合する係合片40が立設され
ている。
【0027】なお、シャーシ1の支持板部1bには、モー
タ6やソレノイド41が取り付けられている。モータ6
は、ヘッドプレート移動装置3、走行装置4およびカセ
ットイジェクト装置5に回転力を与える。ソレノイド41
は、ヘッドプレート移動装置3およびカセットイジェク
ト装置5にモータ6からの回転力を与えさせるものであ
り、カセットテープCの装填時に図示しないソレノイド
駆動スイッチがオンされることにより励磁され、図示し
ないイジェクトボタンがオンされることにより非励磁と
なる。
【0028】そして、カセットイジェクト装置5では、
図6に示すように、カセットテープCが装填された状態
において、イジェクトアーム38が図中時計回り方向に回
動されていて、イジェクトレバー31がイジェクトばね32
の付勢で前方に位置されるとともに、このイジェクトレ
バー31にセフティばね36を介してセフティレバー35が前
方に位置されている。
【0029】イジェクトアーム38が図中反時計回り方向
に移動されると(詳細は後述するがモータ6の駆動力に
よる)、セフティレバー35が後方に移動されるととも
に、セフティばね36を介してイジェクトレバー31が後方
に移動される。イジェクトレバー31が後方に移動される
と、前方に位置するスライドレバー13がスライドばね16
の付勢に抗して後方に移動されてカセットホルダ11がカ
セット着脱位置に上昇され、スライドレバー13が後方の
位置でロック機構でロックされる。同時に、連結杆34に
よって回動レバー19が図中反時計回り方向に回動され、
トグルばね20の弾性変形が最大となる所定位置まで回動
されると、トグルばね20の付勢方向が反転して、カセッ
トキャッチャ18が前方に押動され、カセット着脱位置に
上昇されたカセットホルダ11内のカセットテープCが前
方へ押し出されてイジェクトされる。
【0030】なお、シャーシ1の底面上にはカセットテ
ープCの磁気テープと接触して磁気再生を行なう図示し
ないヘッドが搭載されるヘッドプレート45(図1参照)
が配設されている。ヘッドプレート移動装置3によっ
て、カセットテープCの装填時に、ヘッドプレート45が
図中右方向のイジェクト対応位置(以下、停止位置とい
う)から図中左方向のカセット装填対応位置(以下、再
生位置という)に移動され、ヘッドプレート45のヘッド
がカセットテープCのカセットハーフ内に進入して磁気
テープに接触されるとともに、ピンチローラがカセット
ハーフ内に進入してキャプスタン軸との間で磁気テープ
を挟持する。また、イジェクト時に、ヘッドプレート45
が再生位置から図中右方向の停止位置に移動され、ヘッ
ドおよびピンチローラがカセットハーフ内から退避され
る。
【0031】図1はカセットイジェクト装置5を含む機
構の一部の平面図、図3はカセットイジェクト装置5を
含む機構の一部の拡大平面図を示す。
【0032】駆動装置7のモータ6の駆動軸6aに駆動ギ
ヤ51が取り付けられ、この駆動ギヤ51に第1の伝達ギヤ
52の大径のギヤ部52a が噛合され、この第1の伝達ギヤ
52の小径のギヤ部52b に第2の伝達ギヤ53の大径のギヤ
部53a が噛合され、この第2の伝達ギヤ53には小径のギ
ヤ部53b が形成されている。そして、第2の伝達ギヤ53
は、モータ6の回転力が伝達されて、図中時計回り方向
(矢印方向)に回転される。
【0033】ヘッドプレート移動装置3は、カセットテ
ープCの装填時にヘッドプレート45を停止位置(図示位
置よりも図中右方向)から再生位置(図示位置)に移動
させるとともに、イジェクト時にヘッドプレート45を再
生位置(図示位置)から停止位置(図示位置よりも図中
右方向)に移動させるものであり、図1に示すようなヘ
ッドプレート移動機構61を有している。
【0034】ヘッドプレート移動機構61は、ロードアー
ム62を有し、このロードアーム62は支軸63を支点として
揺動可能に支持され、ロードばね64を介してヘッドプレ
ート45に連結されている。ヘッドプレート45と反対側で
第2の伝達ギヤ53側に臨むロードアーム62の縁部には、
突片65が突設され、この突片65の上面にロードピン66が
立設されている。なお、ヘッドプレート45は図示しない
ヘッドばねによって停止位置に向けて付勢されている。
そして、図1に示す再生位置状態では、ロードアーム62
が図中時計回り方向に回動されており、ロードばね64の
弾性がヘッドばねの弾性よりも勝って、ヘッドプレート
45が再生位置に移動されている。ロードアーム62が図中
反時計回り方向に回動されると、ロードばね64による弾
性が弱まり、ロードばね64の弾性よりもヘッドばねの弾
性が勝って、ヘッドプレート45が停止位置に移動され
る。
【0035】第2の伝達ギヤ53とロードアーム62との間
に隣接してロードギヤ67が回転自在に軸支されている。
図1および図4に示すように、ロードギヤ67の周縁の歯
部68の一部には切欠部69が形成されている。ロードギヤ
67の上面には後述するロックアーム75のロックピン77が
係合される環状の凹部70が形成され、凹部70の外周壁の
1箇所には外側突起71が突設され、内周壁には外側突起
71に隣接して内側突起72が突設され、内側突起72の外側
突起71に臨んで傾斜面73が形成されている。ロードギヤ
67の下面には、図4に示すように、ロードアーム62のロ
ードピン66が当接するカム74が形成されている。
【0036】なお、図4(a) はロードピン66を介してロ
ードアームが図1反時計回り方向に回動した停止位置状
態を示し、図4(b) はロードピン66を介してロードアー
ムが図1時計回り方向に回動した再生位置状態を示して
おり、図1に示す状態はロードギヤ67が再生位置から停
止状態に戻った位置を示し、他の機構は再生位置のまま
の状態を示している。
【0037】また、図1に示すように、ロードギヤ67に
隣接して、ロックアーム75が支軸76を支点として揺動可
能に支持されている。このロックアーム75の一端にはロ
ードギヤ67の凹部70に係合するロックピン77が突設さ
れ、他端にはソレノイド41に係合される係合片部78が突
出形成されている。
【0038】ソレノイド41のプランジャ79の先端にはロ
ックアーム75の係合片部78が係合される係合溝80が形成
されている。ソレノイド41の励磁時にプランジャ79がソ
レノイド41内の吸引され、非励磁時に内蔵されたスプリ
ングによってプランジャ79がソレノイド41内から突出さ
れる。
【0039】そして、図1に示す状態では、ソレノイド
41が非励磁状態にあり、この状態ではロックアーム75が
反時計回り方向に回動されていて、ロックピン77がロー
ドギヤ67の外側突起71に係合され、図4(a) に示すよう
にロードギヤ67のカム74に押圧係合されるロードアーム
62のロードピン66がロードギヤ67の中心方向に移動さ
れ、このカム74を押圧するロードピン66によってロード
ギヤ67が図中反時計回り方向に付勢され、ロックピン77
と外側突起71との係合状態が保持されている。ロードギ
ヤ67の切欠部69が第2の伝達ギヤ53のギヤ部53b に臨ん
で非噛合状態とされるとともに、切欠部69の一端側の歯
部68が第2の伝達ギヤ53のギヤ部53b に近接されてい
る。なお、図1にはロードアーム62が図中時計回り方向
に回動している状態を示すが、図示のロードギヤ67の位
置に対応すれば、ロードアーム62が図中反時計回り方向
に回動していてヘッドプレート45が停止位置にある。
【0040】そして、停止位置状態において、ソレノイ
ド41が励磁されると、ロックアーム75が図中時計回り方
向に回動され、ロックピン77がロードギヤ67の外側突起
71から外れ、カム74を押圧するロードピン66によってロ
ードギヤ67が図中反時計回り方向に回転されるととも
に、ロックピン77がロードギヤ67の内側突起72の傾斜面
73を押圧してロードギヤ67が図中反時計回り方向に回転
され、これにより、ロードギヤ67の歯部68が第2の伝達
ギヤ53のギヤ部53b に噛合され、ロードギヤ67がモータ
6の回転力を受けて図中反時計回り方向に回転される。
ロードギヤ67が回転されると、ロードギヤ67のカム74と
の係合を介してロードピン66がロードギヤ67の外方に移
動され、ロードアーム62が図1に示す位置に向けて図中
時計回り方向に回動されるとともに、ヘッドプレート45
が再生位置に向けて移動される。図4(b) に示す位置に
至る手前で、カム74を押圧するロードピン66によってロ
ードギヤ67が図中反時計回り方向に付勢され、その直後
に、ロードギヤ67の切欠部69が第2の伝達ギヤ53のギヤ
部53b に臨んで噛合が解除されて、ロードギヤ67が図中
反時計回り方向に回転され、図4(b) に示すように、ロ
ックピン77にロードギヤ67の内側突起72が当接してロー
ドギヤ67の回転が止められ、この状態で保持される。こ
の状態でヘッドプレート45が再生位置に移動完了されて
いる。
【0041】そして、再生位置状態において、ソレノイ
ド41が非励磁となると、図4(b) に示すように、ロック
アーム75が図中反時計回り方向に回動されることによっ
て、ロックピン77がロードギヤ67の内側突起72から外
れ、カム74を押圧するロードピン66によって付勢されて
いるロードギヤ67が図4(b) 中反時計回り方向に回転さ
れて、図4(a) に示ように、ロックピン77にロードギヤ
67の外側突起71が当接してロードギヤ67の回転が止めら
れ、停止位置状態に復帰される。これに伴って、図1に
おいて、ロードアーム62が図中反時計回り方向に回動さ
れ、ヘッドプレート45が再生位置から図中右方向の停止
位置に移動され、ヘッドおよびピンチローラがカセット
ハーフ内から退避される。
【0042】また、走行装置4は、キャプスタン軸およ
びリール軸を回動させてカセットテープCの磁気テープ
を再生、早送り、巻戻しするものであり、図1に示すよ
うに、第2の伝達ギヤ53のギヤ部53b に噛合するギヤ4a
を有し、このギヤ4aを通じてモータ6から回転力を受け
てキャプスタン軸およびリール軸を駆動するような機構
に構成されている。
【0043】また、カセットイジェクト装置5は、モー
タ6からの回転力を受けてイジェクトレバー31を後方へ
移動させてカセットテープCをイジェクトするものであ
り、図1および図3に示すようなイジェクト機構81を有
している。
【0044】イジェクト機構81は、第2の伝達ギヤ53に
隣接して配置されたギヤアーム82を有し、このギヤアー
ム82の一端が支軸83を支点として揺動可能に支持され、
ギヤアーム82の第2の伝達ギヤ53に臨む一端側にはギヤ
部53b に噛合可能とする可動ギヤ84が回転自在に軸支さ
れているとともにこの可動ギヤ84に噛合する中間ギヤ85
が回転自在に軸支されている。支軸83にはギヤアームば
ね86が装着されて、ギヤアーム82が図中反時計回り方向
に付勢され、そのギヤアーム82の図中反時計回り方向へ
の回動によって可動ギヤ84がギヤ部53b に噛合される。
ギヤアーム82の先端には再生位置に移動するヘッドプレ
ート45と係合可能とする係合部87が形成され、その係合
によってギヤアーム82が図中時計回り方向に回動されて
可動ギヤ84がギヤ部53b から離反される。ギヤアーム82
には係合部87が形成された先端側とはほぼ直角な方向に
突出する係合片部88が形成されている。
【0045】中間ギヤ85には差動伝達手段90が接続され
ている。差動伝達手段90は、第1のタイミングギヤ91お
よび第2のタイミングギヤ92を有している。
【0046】第1のタイミングギヤ91は、図2に示すよ
うに、中間ギヤ85に噛合する大径のギヤ部93およびこの
ギヤ部93の上面から突出する小径のギヤ部94を有し、小
径のギヤ部94の周囲の歯部95のうちの1箇所の歯部95か
ら歯幅方向の上方に突出する凸歯部96が形成されてい
る。図3に示すように、第1のタイミングギヤ91の下面
にはカム97が突出形成され、カム97の周面の一部に平坦
部98が形成され、この平坦部98にカムばね99の一端が押
し当てられている。このカムばね99がカム97の平坦部98
に係合している状態で、第1のタイミングギヤ91が所定
の回転待機位置に位置決め保持され、また、第1のタイ
ミングギヤ91の回動角度が所定角度以内であれば回転待
機位置に戻すように付勢力が作用する。
【0047】第2のタイミングギヤ92の周縁には歯部10
0 が形成され、図2に示すように、この歯部100 の歯幅
方向の下側が第1のタイミングギヤ91の小径のギヤ部94
に噛合可能とされている。この歯部100 の一部には第1
のタイミングギヤ91と非噛合状態となる切欠部101 が形
成され、この切欠部101 のギヤ回転方向(図中時計回り
方向)上流側の歯部100 に隣接する位置でかつ歯幅方向
の上側に凸歯部96と噛合可能とする受歯部102 が形成さ
れている。
【0048】第2のタイミングギヤ92の上面にはカム10
3 が形成され、このカム103 に対して、イジェクトアー
ム38のイジェクトピン38a が係合されている。イジェク
トアーム38は、図示しないスプリングによって図1時計
回り方向に付勢されているため、イジェクトピン38a が
カム103 に押圧係合されている。イジェクトピン38aが
カム103 を押圧して最も中心側に移動した係合状態で、
第2のタイミングギヤ92が所定の回転待機位置に位置決
め保持されている。また、第2のタイミングギヤ92の下
面には、凹部状のカム104 が形成されている。
【0049】そして、第1のタイミングギヤ91および第
2のタイミングギヤ92がそれぞれ回転待機位置にある場
合には、第1のタイミングギヤ91のギヤ部94および凸歯
部96が第2のタイミングギヤ92の切欠部101 に臨んで非
噛合状態となっている。この状態において、ギヤアーム
82の揺動により可動ギヤ84が第2の伝達ギヤ53のギヤ部
53b に噛合されると、モータ6の回転力が伝達されて、
第1のタイミングギヤ91のみが図中反時計回り方向に回
転される。この第1のタイミングギヤ91がほぼ1回転し
た後に、第1のタイミングギヤ91の凸歯部96が第2のタ
イミングギヤ92の受歯部102 に係合されて、第2のタイ
ミングギヤ92が図中時計回り方向に押動されるととも
に、この回転する第2のタイミングギヤ92の切欠部101
に隣接する歯部100 が第1のタイミングギヤ91に噛合さ
れ、モータ6の回転力が伝達されて、第2のタイミング
ギヤ92が図中時計回り方向に回転される。第2のタイミ
ングギヤ92の図中時計回り方向への回転により、カム10
3 でイジェクトピン38a が押動されてイジェクトアーム
38が図1反時計回り方向に回動し、イジェクトレバー31
が後方へ移動される。
【0050】なお、イジェクトアーム38には、図1反時
計回り方向に回動した際に、非励磁状態のソレノイド41
のプランジャ79に係合してプランジャ79の吸引移動を阻
止するロック片部38b が形成されている。
【0051】また、図1および図3に示すように、第1
および第2のタイミングギヤ91,92に隣接して、スイッ
チアーム111 が支軸112 を支点として揺動可能に支持さ
れている。スイッチアーム111 には、第2のタイミング
ギヤ92の凹部状のカム104 に係合する突起113 を有する
第1の突片部114 、ギヤアーム82の係合片部88の図中反
時計回り方向の縁部と係合可能とする突起115 を有する
第2の突片部116 、第1および第2の突片部114 ,116
とは反対方向に突出する第3の突片部117 がそれぞれ形
成されており、図示しないスイッチアームばねで図中反
時計回り方向に付勢されている。スイッチアーム111 に
はスイッチ作動片部118 が形成され、スイッチアーム11
1 の揺動に応じてスイッチ作動片部118 によりモータ駆
動スイッチ119 の作動部120 がオンオフされる。第3の
突片部117 は図示しない連結ばねを介してスライドレバ
ー13に連結されている。
【0052】なお、スイッチアーム111 のスイッチアー
ムばねと、ギヤアーム82のギヤアームばね86と、連結ば
ねとの弾性力の関係は、スライドレバー13が後方に移動
している状態ではスイッチアームばねの弾性が最も強
く、スライドレバー13が前方に移動した状態では連結ば
ねの弾性が最も強くなるように設定されている。
【0053】そして、カセット装填前のスライドレバー
13が後方に移動している状態では、スイッチアーム111
が図中反時計回り方向に回動して図示位置にあり、第2
の突片部116 の突起115 でギヤアーム82の係合片部88が
押動されて、ギヤアーム82が図中時計回り方向に回動さ
れる。これにより、スイッチ作動片部118 でモータ駆動
スイッチ119 の作動部120 が押動されてオフし、モータ
6が停止状態にあり、かつ、可動ギヤ84が第2の伝達ギ
ヤ53のギヤ部53b から離反されている。
【0054】カセット装填時にスライドレバー13が前方
に移動すると、連結ばねを介して、スイッチアーム111
が図中時計回り方向に回動される。これにより、モータ
駆動スイッチ119 の作動部120 の押動が解除されてオン
し、モータ6に通電されて、モータ6の駆動により、駆
動ギヤ51および第1の伝達ギヤ52を介して、第2の伝達
ギヤ53が回転される。かつ、ギヤアーム82の押動が解除
されて図中反時計回り方向に回動され、可動ギヤ84が第
2の伝達ギヤ53のギヤ部53b に噛合する。
【0055】次に、本実施の形態の作用を説明する。
【0056】まず、カセット装填前の停止状態において
は、図5に示すように、スライドレバー13がスライドば
ね16に抗して後方に移動してロック機構によりロックさ
れ、カセットホルダ11がカセット着脱位置に上昇され、
カセットキャッチャ18がトグルばね20によって前方に付
勢されている。
【0057】また、図1に示すように、ソレノイド41が
非励磁状態にあり、この状態ではロックアーム75が図中
反時計回り方向に回動されていて、ロックピン77がロー
ドギヤ67の外側突起71に係合され、図4(a) に示すよう
にロードギヤ67のカム74に押圧係合されるロードアーム
62のロードピン66がロードギヤ67の中心方向に移動さ
れ、このカム74を押圧するロードピン66によってロード
ギヤ67が図中反時計回り方向に付勢され、ロックピン77
と外側突起71との係合状態が保持されている。図1に示
すように、ロードギヤ67の切欠部69が第2の伝達ギヤ53
のギヤ部53b に臨んで非噛合状態とされるとともに、切
欠部69の一端側の歯部68が第2の伝達ギヤ53のギヤ部53
b に近接されている。ロードアーム62が図中反時計回り
方向に回動されていて、ロードばね64による弾性よりも
ヘッドばねの弾性が勝って、ヘッドプレート45が停止位
置(図1右方)に移動されている。
【0058】また、スライドレバー13が後方に移動して
いるため、図3に示すように、スイッチアーム111 が図
中反時計回り方向に回動して図示位置にあり、第2の突
片部116 の突起115 でギヤアーム82の係合片部88が押動
されて、ギヤアーム82が図中時計回り方向に回動され、
可動ギヤ84が第2の伝達ギヤ53のギヤ部53b から離反さ
れている。スイッチ作動片部118 でモータ駆動スイッチ
119 の作動部120 が押動されてオフしており、モータ6
が停止状態にある。
【0059】また、カムばね99がカム97の平坦部98に係
合して、第1のタイミングギヤ91が所定の回転待機位置
に位置決め保持されている。イジェクトピン38a が第2
のタイミングギヤ92のカム103 を押圧して最も中心側に
移動した係合状態で、第2のタイミングギヤ92が所定の
回転待機位置に位置決め保持されている。この第1およ
び第2のタイミングギヤ91,92がそれぞれ回転待機位置
にあることにより、第1のタイミングギヤ91のギヤ部94
および凸歯部96が第2のタイミングギヤ92の切欠部101
に臨んで非噛合状態となっている。
【0060】また、図1に示すように、回転待機位置に
ある第2のタイミングギヤ92のカム103 に係合するイジ
ェクトピン38a を介して、イジェクトアーム38が図中時
計回り方向に回動されていて、図5に示すように、イジ
ェクトレバー31がイジェクトばね32の付勢で前方に位置
されているとともに、このイジェクトレバー31にセフテ
ィばね36を介してセフティレバー35が前方に位置されて
いる。
【0061】次に、カセットテープCを装填する。
【0062】図5において、カセットテープCをカセッ
トホルダ11内に挿入していくと、カセットテープCでカ
セットキャッチャ18がトグルばね20に抗して後方に押動
される。トグルばね20の弾性変形が最大となる所定位置
までカセットキャッチャ18が押動されると、トグルばね
20の付勢方向が反転して、カセットキャッチャ18が後方
に押動される。カセットキャッチャ18が所定位置まで押
動されると、ロック機構によるスライドレバー13のロッ
クが解除され、図6に示すように、スライドばね16によ
ってスライドレバー13が前方に移動され、カセットホル
ダ11およびカセットテープCが下方の装填位置に下降さ
れる。この装填位置への下降により、シャーシ1の底面
に配置された走行装置4の図示しない一対のリール軸お
よび一対(オートリバースなどの場合)のキャプスタン
軸に対して、カセットテープCの一対のリールおよびカ
セットハーフが位置決め挿通され、再生可能となる。
【0063】また、カセットテープCの装填に伴ってス
ライドレバー13が前方に移動すると、図3において、連
結ばねを介して、スイッチアーム111 が図中時計回り方
向に回動される。これにより、モータ駆動スイッチ119
の作動部120 の押動が解除されてオンし、モータ6が駆
動されて、駆動ギヤ51および第1の伝達ギヤ52を介し
て、第2の伝達ギヤ53が回転される。かつ、ギヤアーム
82の押動が解除されて図中反時計回り方向に回動され、
可動ギヤ84が第2の伝達ギヤ53のギヤ部53b に噛合され
る。
【0064】また、カセットテープCの装填に伴ってソ
レノイド駆動スイッチがオンされ、図1において、ソレ
ノイド41が励磁され、ロックアーム75が図中時計回り方
向に回動され、ロックピン77がロードギヤ67の外側突起
71から外れ、カム74を押圧するロードピン66によってロ
ードギヤ67が図中反時計回り方向に回転されるととも
に、ロックピン77がロードギヤ67の内側突起72の傾斜面
73を押圧してロードギヤ67が図中反時計回り方向に回転
され、これにより、ロードギヤ67の歯部68が回転する第
2の伝達ギヤ53のギヤ部53b に噛合され、ロードギヤ67
がモータ6の回転力を受けて図中反時計回り方向に回転
される。
【0065】ロードギヤ67が回転されると、ロードギヤ
67のカム74との係合を介してロードピン66がロードギヤ
67の外方に移動され、ロードアーム62が図1に示す位置
に向けて図中時計回り方向に回動されるとともに、ヘッ
ドプレート45が再生位置に向けて移動される。図4(b)
に示す位置に至る手前で、カム74を押圧するロードピン
66によってロードギヤ67が図中反時計回り方向に付勢さ
れ、その直後に、ロードギヤ67の切欠部69が第2の伝達
ギヤ53のギヤ部53b に臨んで噛合が解除されて、ロード
ギヤ67が図中反時計回り方向に回転され、図4(b) に示
すように、ロックピン77にロードギヤ67の内側突起72が
当接してロードギヤ67の回転が止められ、この状態で保
持される。この状態でヘッドプレート45の再生位置への
移動が完了される。
【0066】ヘッドプレート45が再生位置に移動される
と、ヘッドプレート45のヘッドがカセットテープCのカ
セットハーフ内に進入されて磁気テープに接触されると
ともに、ピンチローラがカセットハーフ内に進入されて
キャプスタン軸との間で磁気テープが挟持される。キャ
プスタン軸およびリール軸が走行装置4によって回転さ
れているため、磁気テープが走行されて再生が行なわれ
る。
【0067】また、図3に示すように、ヘッドプレート
45が再生位置に移動する途中で、ヘッドプレート45がギ
ヤアーム82の係合部87に係合され、ギヤアーム82が図中
時計回り方向に回動され、可動ギヤ84が第2の伝達ギヤ
53のギヤ部53b から離反される。このとき、可動ギヤ84
が第2の伝達ギヤ53のギヤ部53b に噛合している間で第
1のタイミングギヤ91が所定角度回転しているが、第1
のタイミングギヤ91のカム97を押圧するカムばね99の作
用により、第1のタイミングギヤ91が回転待機位置に戻
される。
【0068】次に、カセットテープCをイジェクトす
る。
【0069】図示しないイジェクトボタンがオンされる
ことにより、ソレノイド41が非励磁となり、図4(b) に
おいて、ロックアーム75が図中反時計回り方向に回動さ
れることによって、ロックピン77がロードギヤ67の内側
突起72から外れ、カム74を押圧するロードピン66によっ
て付勢されているロードギヤ67が図4(b) 反時計回り方
向に回転されて、図4(a) に示ように、ロックピン77に
ロードギヤ67の外側突起71が当接してロードギヤ67の回
転が止められ、停止位置状態に復帰される。これに伴っ
て、図1において、ロードアーム62が図中反時計回り方
向に回動され、ヘッドプレート45が再生位置から図中右
方向の停止位置に移動され、ヘッドおよびピンチローラ
がカセットハーフ内から退避される。
【0070】図1において、ヘッドプレート45が停止位
置に移動する過程で、ヘッドプレート45によるギヤアー
ム82の押圧が解除されていく。このとき、スイッチアー
ム111 が図中時計回り方向に回動されていて突起115 が
ギヤアーム82の係合片部88から離反され、ギヤアーム82
の回動が許容されているため、ギヤアームばね86の付勢
によって、ギヤアーム82が図中反時計回り方向に回動さ
れ、可動ギヤ84が第2の伝達ギヤ53のギヤ部53b に噛合
される。
【0071】図3において、可動ギヤ84が第2の伝達ギ
ヤ53のギヤ部53b に噛合されると、モータ6の回転力が
伝達されて、まず、第1のタイミングギヤ91のみが図中
反時計回り方向に回転される。この第1のタイミングギ
ヤ91がほぼ1回転した後、すなわちヘッドプレート45が
再生位置から停止位置に移動完了するまでの時間経過
後、第1のタイミングギヤ91の凸歯部96が第2のタイミ
ングギヤ92の受歯部102に係合されて、第2のタイミン
グギヤ92が図中時計回り方向に押動されるとともに、こ
の回転する第2のタイミングギヤ92の切欠部101 に隣接
する歯部100 が第1のタイミングギヤ91に噛合され、モ
ータ6の回転力が伝達されて、第2のタイミングギヤ92
が図中時計回り方向に回転される。
【0072】第2のタイミングギヤ92の図中時計回り方
向への回転により、カム103 でイジェクトピン38a が押
動されてイジェクトアーム92が図1反時計回り方向に回
動される。このイジェクトアーム92が図1反時計回り方
向に回動されることにより、ロック片部38b が非励磁状
態のソレノイド41のプランジャ79に係合して、プランジ
ャ79の吸引移動が阻止される。これにより、仮に、異常
が生じて、イジェクト途中でソレノイド41が励磁されて
も、カセットテープCのイジェクト動作と再生状態への
移行が同時に行なわれて詰まりが生じることなく、イジ
ェクト動作のみが続行される。
【0073】図6において、イジェクトアーム38が図中
反時計回り方向に移動されると、セフティレバー35が後
方に移動されるとともに、セフティばね36を介してイジ
ェクトレバー31が後方に移動される。このとき、セフテ
ィレバー35とイジェクトレバー31との間にセフティばね
36を介在していることにより、例えばイジェクトレバー
31が動かないような異常時でも、セフティばね36が伸張
して無理な力を吸収できる。
【0074】イジェクトレバー31が後方に移動される
と、前方に位置するスライドレバー13がスライドばね16
の付勢に抗して後方に移動されてカセットホルダ11がカ
セット着脱位置に上昇され、スライドレバー13が後方の
位置でロック機構でロックされる。同時に、連結杆34に
よって回動レバー19が図中反時計回り方向に回動され、
トグルばね20の弾性変形が最大となる所定位置まで回動
されると、トグルばね20の付勢方向が反転して、カセッ
トキャッチャ18が前方に押動され、カセット着脱位置に
上昇されたカセットホルダ11内のカセットテープCが前
方へ押し出されてイジェクトされる。
【0075】また、スライドレバー13が後方に移動する
と、図3において、スイッチアーム111 の図中時計回り
方向への付勢が弱まり、スイッチアームばねの付勢によ
って、スイッチアーム111 が図中反時計回り方向に回動
される。このとき、スイッチアーム111 の第1の突片部
114 の突起113 が第2のタイミングギヤ92のカム104に
よって第2のタイミングギヤ92の中心側位置に保持され
て、スイッチアーム111 の図中反時計回り方向への回動
が規制される。これにより、モータ駆動スイッチ119 の
オン状態が保たれ、カセットテープCのイジェクト途中
でモータ6が停止されることなく、カセットテープCが
確実にイジェクトされるまでモータ6が継続して駆動さ
れる。
【0076】第2のタイミングギヤ92がほぼ1回転する
と、スイッチアーム111 の突起113は第2のタイミング
ギヤ92のカム104 による第2のタイミングギヤ92の中心
側位置での保持が解除され、スイッチアーム111 が図中
反時計回り方向に回動される。これにより、スイッチア
ーム111 の第2の突片部116 の突起115 でギヤアーム82
の係合片部88が押動されて、ギヤアーム82が図中時計回
り方向に回動され、可動ギヤ84が第2の伝達ギヤ53のギ
ヤ部53b から離反され、かつ、スイッチアーム111 のス
イッチ作動片部118 でモータ駆動スイッチ119 の作動部
120 が押動されてオフし、モータ6が停止される。
【0077】また、第2のタイミングギヤ92に回転力が
伝達されなくなる直前に、第2のタイミングギヤ92のカ
ム103 に係合するイジェクトピン38a が第2のタイミン
グギヤ92の中心側に移動される。これにより、図5に示
すように、イジェクトアーム38が図中時計回り方向に回
動され、セフティレバー35およびイジェクトレバー31が
セフティばね36およびイジェクトばね32によって前方に
戻される。
【0078】また、可動ギヤ84が第2の伝達ギヤ53のギ
ヤ部53b から離反されると、第1のタイミングギヤ91の
カム97を押圧するカムばね99の作用により、第1のタイ
ミングギヤ91が回転待機位置に戻され、かつ、イジェク
トピン38a が第2のタイミングギヤ92のカム103 を押圧
する作用により、第2のタイミングギヤ92が回転待機位
置に戻される。
【0079】このようにして、イジェクトが完了し、前
述したようなカセット装填前の停止状態に復帰する。
【0080】以上のように、イジェクト機構81に、ヘッ
ドプレート45が再生位置から停止位置に移動するまでの
間はモータ6からの回転力を非伝達とするとともにヘッ
ドプレート45が停止位置に移動した時点でモータ6から
の回転力を伝達する差動伝達手段90を設けたため、ソレ
ノイド41のイジェクト作動時にヘッドプレート45の再生
位置から停止位置への移動とイジェクト動作とが同時に
開始されても、ヘッドプレート45が再生位置から停止位
置に確実に移動した後のタイミングで、カセットテープ
Cを確実にイジェクトでき、従来のようにタイミング設
定用に複数のソレノイドを用いことがなく、イジェクト
機構81中でタイミングを設定でき、簡素化および小形化
できる。
【0081】また、差動伝達手段90として第1のタイミ
ングギヤ91および第2のタイミングギヤ92を有し、ソレ
ノイド41のイジェクト作動時に、モータ6の回転力を受
けて第1のタイミングギヤ91のみが所定角度回転した
後、第1のタイミングギヤ91から第2のタイミングギヤ
92に回転力が伝達されて、カセットテープCをイジェク
トでき、簡単なギヤ機構によって差動伝達手段90を構成
できる。
【0082】また、このようなカセットイジェクト装置
5を備えることにより、ヘッドプレート移動装置3や走
行装置4と共通のモータ6を用いてイジェクト動作させ
ることができ、簡素化および小形化できる。
【0083】なお、本発明のカセットテーププレーヤに
は、再生専用の他、再生記録用、記録用も含むものとす
る。
【0084】
【発明の効果】請求項1記載のカセットイジェクト装置
によれば、イジェクト機構に、ヘッドプレートがイジェ
クト対応位置に移動するまでの間はモータからの回転力
を非伝達とするとともにヘッドプレートがイジェクト対
応位置に移動した時点でモータからの回転力を伝達する
差動伝達手段を設けたため、ソレノイドのイジェクト作
動時にヘッドプレートのイジェクト対応位置への移動と
イジェクト動作とが同時に開始されても、ヘッドプレー
トがイジェクト対応位置に確実に移動した後のタイミン
グで、カセットを確実にイジェクトでき、従来のように
タイミング設定用に複数のソレノイドを用いことがな
く、イジェクト機構中でタイミングを設定でき、簡素化
および小形化できる。
【0085】請求項2記載のカセットイジェクト装置に
よれば、請求項1記載のカセットイジェクト装置の効果
に加えて、差動伝達手段として第1のタイミングギヤお
よび第2のタイミングギヤを有し、ソレノイドのイジェ
クト作動時に、モータの回転力を受けて第1のタイミン
グギヤのみが所定角度回転した後、第1のタイミングギ
ヤから第2のタイミングギヤに回転力が伝達されて、カ
セットをイジェクトでき、簡単なギヤ機構によって差動
伝達手段を構成できる。
【0086】請求項3記載のカセットテーププレーヤに
よれば、請求項1または2記載のカセットイジェクト装
置を備えることにより、ヘッドプレート移動装置や走行
装置と共通のモータを用いてイジェクト動作させること
ができ、簡素化および小形化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示すカセットイジェク
ト装置を含む機構の一部の平面図である。
【図2】同上実施の形態の差動伝達手段の第1のタイミ
ングギヤおよび第2のタイミングギヤの斜視図である。
【図3】同上実施の形態のカセットイジェクト装置を含
む機構の一部の拡大平面図である。
【図4】同上実施の形態のロードギヤの平面図を示し、
(a) は停止位置の状態を示し、(b) は再生位置の状態で
ある。
【図5】同上実施の形態のカセットテーププレーヤのカ
セット装填前の斜視図である。
【図6】同上実施の形態のカセットテーププレーヤのカ
セット装填状態の斜視図である。
【符号の説明】
2 カセット装填装置 3 ヘッドプレート移動装置 4 走行装置 5 カセットイジェクト装置 6 モータ 41 ソレノイド 45 ヘッドプレート 61 ヘッドプレート移動機構 81 イジェクト機構 90 差動伝達手段 91 第1のタイミングギヤ 92 第2のタイミングギヤ 95 歯部 96 凸歯部 100 歯部 101 切欠部 102 受歯部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 装填状態にあるカセットのイジェクト時
    に、ヘッドを有するヘッドプレートをカセット装填対応
    位置からイジェクト対応位置に移動させるとともに、モ
    ータの回転力によって前記カセットをイジェクトするカ
    セットイジェクト装置において、 イジェクト操作によって作動するソレノイドと、 このソレノイドのイジェクト作動時に、前記ヘッドプレ
    ートをカセット装填対応位置からイジェクト対応位置に
    移動させるヘッドプレート移動機構と、 前記ソレノイドのイジェクト作動時に、前記モータから
    の回転力を受けて前記カセットをイジェクトするイジェ
    クト機構と、 このイジェクト機構に設けられ、前記ソレノイドのイジ
    ェクト作動時に、前記ヘッドプレートがイジェクト対応
    位置に移動するまでの間は前記モータからの回転力を非
    伝達とするとともにヘッドプレートがイジェクト対応位
    置に移動した時点でモータからの回転力を伝達する差動
    伝達手段とを具備していることを特徴とするカセットイ
    ジェクト装置。
  2. 【請求項2】 差動伝達手段は、モータの回転力を受け
    て回転する第1のタイミングギヤ、および歯幅方向の一
    端側が第1のタイミングギヤと噛合して回転する第2の
    タイミングギヤを有し、 前記第1のタイミングギヤには、周囲の歯部のうちの1
    箇所の歯部から歯幅方向の他端側に突出する凸歯部を設
    け、 前記第2のタイミングギヤには、周囲の歯部の一部に前
    記第1のタイミングギヤと非噛合状態となる切欠部を設
    けるとともに、この切欠部のギヤ回転方向上流側の歯部
    に隣接する位置でかつ歯幅方向の他端側に前記凸歯部と
    噛合可能とする受歯部を設けたことを特徴とする請求項
    1記載のカセットイジェクト装置。
  3. 【請求項3】 カセットテープを所定のカセット装填位
    置に装填するカセット装填装置と、 前記カセットテープの装填時にヘッドを有するヘッドプ
    レートをイジェクト対応位置からカセット装填対応位置
    に移動させるヘッドプレート移動装置と、 前記カセットテープのテープを走行させる走行装置と、 請求項1または2記載のカセットイジェクト装置と、 前記ヘッドプレート移動装置、走行装置およびカセット
    イジェクト装置に回転力を与える共通のモータとを具備
    していることを特徴とするカセットテーププレーヤ。
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