JP2990057B2 - 車体側部のエネルギー吸収構造 - Google Patents
車体側部のエネルギー吸収構造Info
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Description
を保護するための車体側部のエネルギー吸収構造に関す
る。
車両、特に自動車においては、側面衝突(以下、「側
突」と略す)時における乗員の保護性能を向上させるべ
く、種々の側突対策がなされている。この種の側突対策
の一つの手法として、従来からサイドドア内にエネルギ
ー吸収構造を設定することが行われている。以下に、そ
の三例について検討する。
0の上部100Aとサイドドア102のドアインナパネ
ル104との間及びドアトリム100の下部(アームレ
スト)100Bとドアインナパネル104との間に、別
体で構成されかつ発泡ウレタンや発泡スチロール等から
成るエネルギー吸収部材106がそれぞれ配設されてい
る。
02のドアアウタパネル108が車室内側へ変形すると
(一次衝突時の挙動)、その際の反動で乗員の上体がド
アインナパネル104側へ移動する。このとき、上部側
のエネルギー吸収部材106の弾性変形によって乗員の
胸部が二次衝突した際のエネルギー吸収が行われ、下部
側のエネルギー吸収材106の弾性変形によって乗員の
腰部が二次衝突した際のエネルギー吸収が行われる。
及びエネルギー吸収特性を考慮してエネルギー吸収部材
106の圧縮率が約70%に設定されているため、乗員
の保護に必要な変形ストロークを得るためには、胸部用
として配設されているエネルギー吸収部材106の厚さ
D1 が厚くなるという不利がある。
リム100の上部100Aとサイドドア102のドアイ
ンナパネル104との間及びドアトリム100の下部1
00Bとドアインナパネル104との間に、ドアインナ
パネル104に一体化されかつ薄肉スチール等から成る
断面略ハット状のエネルギー吸収部材110がそれぞれ
配設されている。
ネルギー吸収については同様になされるが、加えてエネ
ルギー吸収部材110の圧縮率を90%以上にすること
ができるため、胸部用として配設されているエネルギー
吸収部材110の厚さ(奥行き寸法)D2 を厚くするこ
となく、乗員の保護に必要な変形ストロークを確保する
ことができる。
1に示される如く、乗員の二次衝突初期から変位の増加
に関係なく略一定の荷重を示す。ここで、同図の一点鎖
線で示される特性、即ち変位の増加に伴って一定の割合
で荷重が増加する特性が目標特性であることから改良の
余地がある。
材110に替えて円形断面のエネルギー吸収部材(例え
ば、アルミ合金のパイプ等)を配設することも考えられ
る(開示例としては、自動車技術事例集94602号が
ある)。しかしながら、この場合には、二次衝突初期に
は塑性変形しにくく(潰れにくく)、その後一気に塑性
変形が進行する傾向があるため、全体的には断面ハット
形状のエネルギー吸収部材110を用いる場合よりも目
標特性に近づくが、二次衝突初期の荷重の立上がりが急
峻になる点で改良の余地がある。
的な、即ち乗員の二次衝突初期の急峻な荷重の立上がり
を抑制しつつ、その後は変位の増加に伴って略一定の割
合で荷重が増加していくエネルギー吸収特性が得られる
車体側部のエネルギー吸収構造を得ることが目的であ
る。
は、側突時に乗員の上体側部と当接する車体側部の所定
部位に車体前後方向を長手方向として配置されかつ塑性
変形可能なエネルギー吸収部材を備えた車体側部のエネ
ルギー吸収構造であって、前記エネルギー吸収部材をサ
イドドアのドアインナパネルとこのドアインナパネルの
車室内側に配置されるドアトリムとの間に配置し、さら
に、前記エネルギー吸収部材を、車体幅方向を短軸方向
としかつ車体上下方向を長軸方向とする略中空楕円断面
形状に形成すると共に、短軸方向部分の肉厚に対して長
軸方向部分の肉厚を厚く設定した、ことを特徴としてい
る。
の発明において、前記エネルギー吸収部材の楕円率を略
0.7に設定すると共に、当該エネルギー吸収部材の肉
厚比を0.3≦短軸方向部分の肉厚/長軸方向部分の肉
厚≦0.6に設定した、ことを特徴としている。
求項2に記載の発明において、前記エネルギー吸収部材
の長軸方向部分に、車体幅方向に対する剛性を高める高
剛性部を設けた、ことを特徴としている。
上体側部と当接する車体側部の所定部位に車体前後方向
を長手方向として配置されかつ塑性変形可能なエネルギ
ー吸収部材を備えた車体側部のエネルギー吸収構造であ
って、前記エネルギー吸収部材をサイドドアのドアイン
ナパネルとこのドアインナパネルの車室内側に配置され
るドアトリムとの間に配置し、さらに、前記エネルギー
吸収部材を、車体幅方向を短軸方向としかつ車体上下方
向を長軸方向とする略中空楕円断面形状に形成すると共
に、当該エネルギー吸収部材の長軸方向部分に、車体幅
方向に対する剛性を高める高剛性部を設けた、ことを特
徴としている。請求項5記載の本発明は、請求項1乃至
請求項4のいずれかに記載の発明において、前記エネル
ギー吸収部材を、その短軸方向部分の車体幅方向内側に
てドアトリムの車室外側の面に接着剤で固定した、こと
を特徴としている。
の発明において、前記エネルギー吸収部材とドアインナ
パネルとの間に、所定の隙間を設定した、ことを特徴と
している。
りである。側突時になると、サイドドア(のドアアウタ
パネル)が車室内側へ変形してくるが、これが側突時に
おける所謂車両の一次衝突である。また、このときの反
動で、乗員の上体はサイドドアのドアインナパネル側へ
と移動し、当該ドアインナパネルの車室内側に配置され
たドアトリムに当接するが、これが所謂乗員の二次衝突
である。本発明は、かかる乗員の二次衝突時の荷重を吸
収することにより乗員の保護性能を向上させる観点に立
つ発明であることから、本発明におけるエネルギー吸収
部材は、サイドドアのドアインナパネルとその車室内側
に配置されるドアトリムとの間に配設される。上記を前
提として、本発明では、車体幅方向を短軸方向としかつ
車体上下方向を長軸方向とする略中空楕円断面形状にエ
ネルギー吸収部材を形成したので、エネルギー吸収部材
を中空円形断面形状とした場合に比し、乗員の上体側部
の二次衝突初期からエネルギー吸収部材が塑性変形しや
すくなる。
対して長軸方向部分の肉厚を厚く設定したので、乗員の
上体側部が二次衝突すると、薄肉側である短軸方向部分
から厚肉側である長軸方向部分へと順次塑性変形が進
み、それに伴って荷重が略一定の割合で増加する。
ルギー吸収特性は、乗員の二次衝突初期の急峻な荷重の
立上がりを抑制しつつ、その後は変位の増加に伴って略
一定の割合で荷重が増加していくエネルギー吸収特性と
なる。
に記載の発明において、エネルギー吸収部材の楕円率を
略0.7に設定すると共に、当該エネルギー吸収部材の
肉厚比を0.3≦短軸方向部分の肉厚/長軸方向部分の
肉厚≦0.6に設定したので、より緩やかな右上がりの
理想的なエネルギー吸収特性となる。
又は請求項2に記載の発明において、エネルギー吸収部
材の長軸方向部分に、車体幅方向に対する剛性を高める
高剛性部を設けたので、乗員の上体側部が二次衝突する
と、衝突初期からエネルギー吸収部材が塑性変形しやす
くなると共に、薄肉側である短軸方向部分から厚肉側で
ある長軸方向部分へと順次塑性変形が進み、更に高剛性
部が車体幅方向に塑性変形することにより荷重が上が
る。
発明と同様に、乗員の二次衝突を問題としているため、
サイドドアのドアインナパネルとその車室内側に配置さ
れるドアトリムとの間にエネルギー吸収部材が配置され
ることを前提とする。そして、本発明によれば、車体幅
方向を短軸方向としかつ車体上下方向を長軸方向とする
略中空楕円断面形状にエネルギー吸収部材を形成したの
で、エネルギー吸収部材を中空円形断面形状とした場合
に比し、乗員の上体側部の二次衝突初期からエネルギー
吸収部材が塑性変形しやすくなる。また、本発明では、
エネルギー吸収部材の長軸方向部分に、車体幅方向に対
する剛性を高める高剛性部を設けたので、乗員の上体側
部が二次衝突すると、高剛性部が車体幅方向に塑性変形
することにより荷重が上がる。請求項5記載の本発明に
よれば、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の発明
において、エネルギー吸収部材を、その短軸方向部分の
車体幅方向内側にてドアトリムの車室外側の面に接着剤
で固定したので、エネルギー吸収部材のドアトリムの車
室外側の面への接着部位が線接触による接着ではなく面
接触による接着となる。このため、エネルギー吸収部材
の接着面積を大きくすることができる。
記載の発明において、エネルギー吸収部材とドアインナ
パネルとの間に、所定の隙間を設定したので、車体振動
が加わっても、エネルギー吸収部材とドアインナパネル
とが相対的に摺動することはない。
第1実施形態について説明する。なお、図1及び図2に
おいて示される矢印UPは車両上方側を示しており、矢
印INは車両室内側を示している。
ア10は、車室外側に配置されるドアアウタパネル12
と、車室内側に配置されるドアインナパネル14と、こ
のドアインナパネル14の車室内側の面に取り付けられ
るドアトリム16と、を含んで構成されている。
向けて膨出されている。また、ドアトリム16の下部側
には、パワーウインドウの操作スイッチ類を備えたアー
ムレスト20が車室内側へ向けて膨出されている。な
お、上記構成のドアトリム16は、基板層、表皮層等を
積層させることにより構成された樹脂製の一体構成品で
ある。
インナパネル14との間並びにドアトリム16のアーム
レスト20とドアインナパネル14との間には、車体前
後方向を長手方向とするパイプ状のエネルギー吸収部材
22がそれぞれ配設されている。なお、側突時において
は、乗員の胸部がドアトリム16の上部18に当接する
と共に乗員の腰部がドアトリム16のアームレスト20
に当接することから、上部18側に配設されたエネルギ
ー吸収部材22が乗員の胸部保護の役目を果たすと共に
アームレスト20側に配設されたエネルギー吸収部材2
2が乗員の腰部保護の役目を果たす。
ルギー吸収部材22は、車体幅方向を短軸方向としかつ
車体上下方向を長軸方向とする略中空楕円断面形状に形
成されている。さらに、エネルギー吸収部材22の短軸
方向部分24の肉厚寸法t1よりも、長軸方向部分26
の肉厚寸法t2 の方が厚くなるように板厚が設定されて
いる。なお、短軸方向部分24と長軸方向部分26との
接続部位は、板厚が徐変されている。
軸方向の径/長軸方向の径≦0.75となるように、又
0.3≦肉厚比=肉厚寸法t1 /肉厚寸法t2 ≦0.6
となるようにそれぞれ設定されている。また、本実施形
態のエネルギー吸収部材22は、アルミ合金を用いた押
出し成形によって形成されている。
は、短軸方向部分24の車体幅方向内側の部分がドアト
リム16の車室外側の面に接着剤27(例えば、ホット
メルト接着剤やホットブチルゴム粘着シール材等)にて
接着されることにより、ドアトリム16に取り付けられ
ている。さらに、エネルギー吸収部材22がドアトリム
16に取付けられた状態では、エネルギー吸収部材22
の短軸方向部分24の車体幅方向外側の部分とドアイン
ナパネル14との間に所定の隙間28が形成されてい
る。
する。側突時になると、サイドドア10のドアアウタパ
ネル12が車室内側へ変形してくる(一次衝突)。ま
た、このときの反動で、乗員の上体はサイドドア10の
ドアインナパネル14側へと移動してドアトリム16に
当接する(二次衝突)。具体的には、乗員の胸部はドア
トリム16の上部18に当接し、乗員の腰部はドアトリ
ム16のアームレスト20に当接する。
の上部18とドアインナパネル14との間及びドアトリ
ム16のアームレスト20とドアインナパネル14との
間に、所定形状かつ所定肉厚に設定されたパイプ状のエ
ネルギー吸収部材22が配設されているため、以下の如
くして乗員の二次衝突時の荷重が吸収される。なお、以
下の説明においては、乗員の胸部を例にする。
ドアトリム16の上部18に当接することにより、エネ
ルギー吸収部材22はドアインナパネル14側へ押圧さ
れてドアインナパネル14の車室内側の面に当接する。
その結果、エネルギー吸収部材22は、ドアインナパネ
ル14から反力Fを受けて車体幅方向(短軸方向)に圧
縮塑性変形し、陸上競技のトラック形状の如くとなる
(図4(A)参照)。ここで、本実施形態では、衝突前
の状態(組付状態)におけるエネルギー吸収部材22が
車体幅方向を短軸方向としかつ車体上下方向を長軸方向
とする略中空楕円断面形状に形成されていることから、
短軸方向部分24において塑性変形しやすくなってい
る。このため、ドアインナパネル14からの反力Fを受
けた場合に、短軸方向部分24が比較的容易に塑性変形
し、衝突初期における急峻な荷重の立上がりが抑制され
る(図5に示されるエネルギー吸収特性におけるP線矢
視部分参照)。
状態から図4(B)図示状態に示される如く、エネルギ
ー吸収部材22が車体幅方向に圧縮塑性変形していきな
がら、乗員の胸部の二次衝突時のエネルギー吸収がなさ
れる。ここで、本実施形態では、短軸方向部分24の肉
厚寸法t1 に対して長軸方向部分26の肉厚寸法t2を
厚く設定し、両者の間を徐変させたので、エネルギー吸
収部材22の塑性変形は薄肉側である短軸方向部分24
から厚肉側である長軸方向部分26へと徐々に進行して
いく。このため、図5に示される如く、衝突初期以降
は、変位の増加に伴って荷重が略一定の割合で増加して
いく。なお、図5に一点鎖線で示される特性が、側突時
のエネルギー吸収についての目標特性である。
ルギー吸収部材22を車体幅方向を短軸方向としかつ車
体上下方向を長軸方向とする略中空楕円断面形状に形成
すると共に、短軸方向部分24の肉厚寸法t1 に対して
長軸方向部分26の肉厚寸法t2 を厚く設定したので、
側突時のエネルギー吸収部材22によるエネルギー吸収
特性を理想的な特性(乗員の二次衝突初期の急峻な荷重
の立上がりを抑制しつつ、その後は変位の増加に伴って
略一定の割合で荷重が増加していく右上がりの特性)に
することができる。
の径/長軸方向の径≦0.75となるように、又0.3
≦肉厚比=肉厚寸法t1 /肉厚寸法t2 ≦0.6となる
ようにそれぞれ設定したので、より緩やかな右上がりの
理想的なエネルギー吸収特性にすることができる。
収部材22の楕円率や短軸方向部分24と長軸方向部分
26との肉厚比を適宜変更することにより、エネルギー
吸収部材22のエネルギー吸収特性を任意に調整するこ
とができる。従って、エネルギー吸収特性のチューニン
グの容易化を図ることができる。
吸収部材22を略中空楕円断面形状としたので、中空円
形断面形状とした場合に比し、作業者がエネルギー吸収
部材22の組付作業を行う場合の組付方向が目視にて明
確に判る。このため、エネルギー吸収部材22の誤組付
を防止することができ、エネルギー吸収部材22の組付
作業性を向上させることができる。
収部材22を略中空楕円断面形状に形成した上で、エネ
ルギー吸収部材22の短軸方向部分24における車室内
側の部分をドアトリム16の車室外側の面に接着剤27
で固定する構成を採ったので、両者の接着部位を線接触
による接着ではなく面接触による接着にすることができ
る。このため、エネルギー吸収部材22のドアトリム1
6に対する接着面積を大きくすることができる。従っ
て、長期に亘る高温下の車体振動に対してエネルギー吸
収部材22がドアトリム16から剥離してずれ落ちるの
を防止することができる。
部材22とドアインナパネル14との間に所定の隙間2
8を設定したので、車体振動が加わっても、エネルギー
吸収部材22の短軸方向部分24における車体幅方向外
側の部分とドアインナパネル14とが相対的に摺動する
ことがなくなる。従って、両者の間に異音が発生するの
を防止することができる。 〔第2実施形態〕 以下、図6〜図8を用いて、本発明の第2実施形態を説
明する。なお、この第2実施形態が請求項3及び請求項
4記載の本発明の一実施形態に相当する。また、前述し
た第1実施形態と同一構成部分については同一番号を付
してその説明を省略する。
ルギー吸収部材30では、長軸方向部分26に車体幅方
向を面方向とするストレート部26Aが形成されている
点に特徴がある。なお、エネルギー吸収部材30が車体
幅方向を短軸方向としかつ車体上下方向を長軸方向とす
る略中空楕円断面形状とされている点、及び短軸方向部
分24の肉厚寸法t1 に対して長軸方向部分26の肉厚
寸法t2 が厚く設定されている点については、前述した
実施形態と同様である。また、楕円率及び肉厚比につい
ても、前述した実施形態と同様に設定されている。
二次衝突時の荷重が吸収される。まず、衝突初期におい
ては、前述した実施形態と同様の作用となる。すなわ
ち、エネルギー吸収部材30はドアインナパネル14か
ら反力Fを受けて車体幅方向(短軸方向)に圧縮塑性変
形し、トラック形状の如くとなる(図7(A)参照)。
このとき、本実施形態におけるエネルギー吸収部材30
も車体幅方向を短軸方向としかつ車体上下方向を長軸方
向とする略中空楕円断面形状とされていることから、短
軸方向部分24において塑性変形しやすく、衝突初期に
おける荷重の急峻な立上がりが抑制される(図8に示さ
れるエネルギー吸収特性におけるP線矢視部分参照)。
前述した実施形態と同様の作用となる。すなわち、図7
(A)図示状態から図7(B)図示状態に示される如く
エネルギー吸収部材30が車体幅方向に圧縮塑性変形し
ていくことで、乗員の胸部の二次衝突時のエネルギー吸
収がなされる。ここで、本実施形態では、エネルギー吸
収部材30の短軸方向部分24の肉厚寸法t1 に対して
長軸方向部分26の肉厚寸法t2 を厚く設定すると共に
両者の間を徐変させたことに加え、長軸方向部分26に
車体幅方向を面方向とするストレート部26Aを形成し
たので、エネルギー吸収部材30の塑性変形は薄肉側で
ある短軸方向部分24から厚肉側である長軸方向部分2
6へと徐々に進行していき、更にストレート部26Aが
車体幅方向に圧縮塑性変形する際に荷重が上がるため
(図8に示されるエネルギー吸収特性におけるQ線矢視
部分参照)、目標特性により近いエネルギー吸収特性を
示す。
ルギー吸収部材30の長軸方向部分26に車体幅方向を
面方向とするストレート部26Aを形成したので、側突
時のエネルギー吸収特性をより一層理想的なエネルギー
吸収特性にすることができる。
エネルギー吸収部材30の成形時に同時に形成すること
ができるので、製造工数が増加しないというメリットも
ある。
材30の長軸方向部分26に車体幅方向を面方向とする
ストレート部26Aを形成したが、これに限らず、車体
幅方向に対する剛性を高める高剛性部であればすべて適
用可能である。例えば、長軸方向部分26に所定の間隔
で車体幅方向に延びる複数のビードを形成する等の構成
を採ってもよい。
発明に係る車体側部のエネルギー吸収構造は、エネルギ
ー吸収部材をサイドドアのドアインナパネルとこのドア
インナパネルの車室内側に配置されるドアトリムとの間
に配置することを前提とし、さらに、当該エネルギー吸
収部材を、車体幅方向を短軸方向としかつ車体上下方向
を長軸方向とする略中空楕円断面形状に形成すると共
に、短軸方向部分の肉厚に対して長軸方向部分の肉厚を
厚く設定したので、側突時に理想的なエネルギー吸収特
性を得ることができるという優れた効果を有する。
適宜変更することにより、エネルギー吸収特性を任意に
調整することができ、その意味でエネルギー吸収特性の
チューニングの容易化を図ることができるという優れた
効果を有する。
部材を略中空楕円断面形状としたので、中空円形断面形
状とした場合に比し、組付方向が明確となり、誤組付が
無くなる。このため、エネルギー吸収部材の組付作業性
を向上させることができるという優れた効果を有する。
ネルギー吸収構造は、請求項1に記載の発明において、
エネルギー吸収部材の楕円率を略0.7に設定すると共
に、当該エネルギー吸収部材の肉厚比を0.3≦短軸方
向部分の肉厚/長軸方向部分の肉厚≦0.6に設定した
ので、側突時により理想的なエネルギー吸収特性を得る
ことができるという優れた効果を有する。
ネルギー吸収構造は、請求項1又は請求項2に記載の発
明において、エネルギー吸収部材の長軸方向部分に、車
体幅方向に対する剛性を高める高剛性部を設けたので、
側突時により一層理想的なエネルギー吸収特性を得るこ
とができるという優れた効果を有する。
ネルギー吸収構造は、請求項1記載の発明と同様に、エ
ネルギー吸収部材をサイドドアのドアインナパネルとこ
のドアインナパネルの車室内側に配置されるドアトリム
との間に配置することを前提とし、さらに、当該エネル
ギー吸収部材を、車体幅方向を短軸方向としかつ車体上
下方向を長軸方向とする略中空楕円断面形状に形成する
と共に、当該エネルギー吸収部材の長軸方向部分に、車
体幅方向に対する剛性を高める高剛性部を設けたので、
側突時に理想的なエネルギー吸収特性を得ることができ
るという優れた効果を有する。請求項5記載の本発明に
係る車体側部のエネルギー吸収構造は、請求項1乃至請
求項4のいずれかに記載の発明において、エネルギー吸
収部材を、その短軸方向部分の車体幅方向内側にてドア
トリムの車室外側の面に接着剤で固定したので、接着面
積を大きくすることができ、これにより長期に亘る高温
下の振動に対してエネルギー吸収部材がずれ落ちるのを
防止することができる。
ネルギー吸収構造は、請求項5記載の発明において、エ
ネルギー吸収部材とドアインナパネルとの間に、所定の
隙間を設定したので、車体振動によるエネルギー吸収部
材とドアインナパネルとの相対的な摺動を防止すること
ができ、これにより両者の間に異音が発生するのを防止
することができるという優れた効果を有する。
構造を縦断面視にて拡大して示す要部拡大断面図であ
る。
たサイドドアを乗員の上体との関係で示す正面図であ
る。
す斜視図である。
変形の過程を示す説明図である。
合の側突時のエネルギー吸収特性を示す特性図である。
構造を縦断面視にて拡大して示す要部拡大断面図であ
る。
変形の過程を示す説明図である。
合の側突時のエネルギー吸収特性を示す特性図である。
従来例を示す図2に対応する正面図である。
た従来例を示す図9に対応する正面図である。
た場合の側突時のエネルギー吸収特性を示す特性図であ
る。
Claims (6)
- 【請求項1】 側突時に乗員の上体側部と当接する車体
側部の所定部位に車体前後方向を長手方向として配置さ
れかつ塑性変形可能なエネルギー吸収部材を備えた車体
側部のエネルギー吸収構造であって、前記エネルギー吸収部材をサイドドアのドアインナパネ
ルとこのドアインナパネルの車室内側に配置されるドア
トリムとの間に配置し、 さらに、 前記エネルギー吸収部材を、車体幅方向を短軸
方向としかつ車体上下方向を長軸方向とする略中空楕円
断面形状に形成すると共に、 短軸方向部分の肉厚に対して長軸方向部分の肉厚を厚く
設定した、 ことを特徴とする車体側部のエネルギー吸収構造。 - 【請求項2】 前記エネルギー吸収部材の楕円率を略
0.7に設定すると共に、当該エネルギー吸収部材の肉
厚比を0.3≦短軸方向部分の肉厚/長軸方向部分の肉
厚≦0.6に設定した、 ことを特徴とする請求項1に記載の車体側部のエネルギ
ー吸収構造。 - 【請求項3】 前記エネルギー吸収部材の長軸方向部分
に、車体幅方向に対する剛性を高める高剛性部を設け
た、 ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車体側
部のエネルギー吸収構造。 - 【請求項4】 側突時に乗員の上体側部と当接する車体
側部の所定部位に車体前後方向を長手方向として配置さ
れかつ塑性変形可能なエネルギー吸収部材を備えた車体
側部のエネルギー吸収構造であって、前記エネルギー吸収部材をサイドドアのドアインナパネ
ルとこのドアインナパネルの車室内側に配置されるドア
トリムとの間に配置し、 さらに、 前記エネルギー吸収部材を、車体幅方向を短軸
方向としかつ車体上下方向を長軸方向とする略中空楕円
断面形状に形成すると共に、 当該エネルギー吸収部材の長軸方向部分に、車体幅方向
に対する剛性を高める高剛性部を設けた、 ことを特徴とする車体側部のエネルギー吸収構造。 - 【請求項5】 前記エネルギー吸収部材を、その短軸方
向部分の車体幅方向内側にてドアトリムの車室外側の面
に接着剤で固定した、 ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記
載の車体側部のエネルギー吸収構造。 - 【請求項6】 前記エネルギー吸収部材とドアインナパ
ネルとの間に、所定の隙間を設定した、 ことを特徴とする請求項5に記載の車体側部のエネルギ
ー吸収構造。
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