JP2987714B2 - ジルチアゼム中間体の製造法 - Google Patents
ジルチアゼム中間体の製造法Info
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- JP2987714B2 JP2987714B2 JP2333510A JP33351090A JP2987714B2 JP 2987714 B2 JP2987714 B2 JP 2987714B2 JP 2333510 A JP2333510 A JP 2333510A JP 33351090 A JP33351090 A JP 33351090A JP 2987714 B2 JP2987714 B2 JP 2987714B2
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07D—HETEROCYCLIC COMPOUNDS
- C07D281/00—Heterocyclic compounds containing rings of more than six members having one nitrogen atom and one sulfur atom as the only ring hetero atoms
- C07D281/02—Seven-membered rings
- C07D281/04—Seven-membered rings having the hetero atoms in positions 1 and 4
- C07D281/08—Seven-membered rings having the hetero atoms in positions 1 and 4 condensed with carbocyclic rings or ring systems
- C07D281/10—Seven-membered rings having the hetero atoms in positions 1 and 4 condensed with carbocyclic rings or ring systems condensed with one six-membered ring
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Description
【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明はベンゾチアゼピン合成に於いて有用な中間体
の製法に係わり、更に詳しくはジルチアゼム合成に有用
な中間体である 式 で表される(±)シス−2,3−ジヒドロ−3−ヒドロキ
シ−2−(4−メトキシフェニル)−1,5−ベンゾチア
ゼピン−4(5H)−オンの製造方法に関するものであ
る。
の製法に係わり、更に詳しくはジルチアゼム合成に有用
な中間体である 式 で表される(±)シス−2,3−ジヒドロ−3−ヒドロキ
シ−2−(4−メトキシフェニル)−1,5−ベンゾチア
ゼピン−4(5H)−オンの製造方法に関するものであ
る。
従来技術 ジルチアゼム、(+)−(2S,3S)−3−アセトキシ
−5−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−2,3−ジヒ
ドロ−2−(4−メトキシフェニル)−1,5−ベンゾチ
アゼピン−4(5H)−オン(メルス インデックス 11
版、3188号、505頁)は英国特許第1,236,467号(田辺製
薬)に記載されているカルシウム拮抗作用を有する衆知
の医薬である。
−5−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−2,3−ジヒ
ドロ−2−(4−メトキシフェニル)−1,5−ベンゾチ
アゼピン−4(5H)−オン(メルス インデックス 11
版、3188号、505頁)は英国特許第1,236,467号(田辺製
薬)に記載されているカルシウム拮抗作用を有する衆知
の医薬である。
ジルチアゼム合成のための各種方法が、例えば英国特
許第1,236,467号、欧州特許出願59,335号、日本特許71/
8982号等各種文献に記載され知られている。
許第1,236,467号、欧州特許出願59,335号、日本特許71/
8982号等各種文献に記載され知られている。
これらの大部分の方法は、下記反応系によるものであ
る。
る。
式中Rはアミノまたはニトロ基;R1は低級アルキル;
※は不斉炭素原子を表す。
※は不斉炭素原子を表す。
これらの方法はいづれも、(2R,3R)エナンシオマー
から(2S,3S)を分離するため合成のいづれか中間レベ
ルで光学分割を必要とする。事実、欧州特許出願98,892
号ではα−フェネチルアミンを、また英国特許2,130,57
8号では、L−リジンを光学活性塩基として用い式Vの
中間体を光学分割することが知られている。
から(2S,3S)を分離するため合成のいづれか中間レベ
ルで光学分割を必要とする。事実、欧州特許出願98,892
号ではα−フェネチルアミンを、また英国特許2,130,57
8号では、L−リジンを光学活性塩基として用い式Vの
中間体を光学分割することが知られている。
また日本特許出願59/110686号(ケミカル アブスト
ラクト 101:211188j)では適当なクロマトグラフカラ
ムを用い、また日本特許出願59/144776号(ケミカル
アブストラクト 102:62286f)ではカイラル マクロサ
イクリック ポリエーテルを用い、中間体I−シスの分
割を行うことが知られている。
ラクト 101:211188j)では適当なクロマトグラフカラ
ムを用い、また日本特許出願59/144776号(ケミカル
アブストラクト 102:62286f)ではカイラル マクロサ
イクリック ポリエーテルを用い、中間体I−シスの分
割を行うことが知られている。
中間体V−トレオのレベルで光学分割すればジルチア
ゼム合成に有用な異性体V−(2S,3S)と異性体V−(2
R,3R)とを与える。
ゼム合成に有用な異性体V−(2S,3S)と異性体V−(2
R,3R)とを与える。
同様に、化合物I−シスのレベルで光学分割すると、
ジルチアゼム合成に有用な異性体I−(2S,3S)と異性
体I−(2R,3R)とを与える。
ジルチアゼム合成に有用な異性体I−(2S,3S)と異性
体I−(2R,3R)とを与える。
異性体I−(2R,3R)はまた化合物V−(2R,3R)から
衆知方法で合成せられる。
衆知方法で合成せられる。
従ってジルチアゼム合成に不適当な(2R,3R)異性体
は不要物質である。
は不要物質である。
そこでかかる不要物質を回収するためそれらをラセミ
化する方法が見出されれば有用である。
化する方法が見出されれば有用である。
発明が解決しようとする問題点 本発明目的は異性体I−シスの(2R,3R)構造のもの
をラセミ混合物、即ち(2R,3R)と(2S,3S)エナンシオ
マー混合物に変換する方法を提供するにある。
をラセミ混合物、即ち(2R,3R)と(2S,3S)エナンシオ
マー混合物に変換する方法を提供するにある。
この混合物からジルチアゼム合成に用いられるエナン
シオマーI−(2S,3S)と、リサイクルされるエナンシ
オマーI−(2R,3R)とが分離される。あるいはまた、
ラセミ混合物I−シスから従来法により(±)−3−ア
セトキシ−5−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−2,
3−ジヒドロ−2−(4−メトキシフェニル)−1,5−ベ
ンゾチアゼピン−4(5H)−オンが得られ、これからジ
ルチアゼムの(+)−異性体が公知方法(例えば日本特
許出願58/32872;ケミカルアブストラクト 99:70782z)
で分離せられる。
シオマーI−(2S,3S)と、リサイクルされるエナンシ
オマーI−(2R,3R)とが分離される。あるいはまた、
ラセミ混合物I−シスから従来法により(±)−3−ア
セトキシ−5−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−2,
3−ジヒドロ−2−(4−メトキシフェニル)−1,5−ベ
ンゾチアゼピン−4(5H)−オンが得られ、これからジ
ルチアゼムの(+)−異性体が公知方法(例えば日本特
許出願58/32872;ケミカルアブストラクト 99:70782z)
で分離せられる。
問題点を解決するための手段 本発明に従えば、上記発明目的が シス(2R,3R)構造の2,3−ジヒドロ−3−ヒドロキシ
−2−(4−メトキシフェニル)−1,5−ベンゾチアゼ
ピン−4(5H)−オンをプロトン非受授性不活性溶媒中
カルボニル化合物と強塩基で酸化して、 式 で表される化合物を得、次いで不活性溶媒のハイドライ
ドによるか、あるいはアルコール中のナトリウムで該化
合物を還元することを特徴とするシス(2R,3R)構造の
2,3−ジヒドロ−3−ヒドロキシ−2−(4−メトキシ
フェニル)−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン
をシス(2R,3R)とシス(2S,3S)−の2,3−ジヒドロ−
3−ヒドロキシ−2−(4−メトキシフェニル)−1,5
−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オンの混合物に変換す
る方法により達成せられる。
−2−(4−メトキシフェニル)−1,5−ベンゾチアゼ
ピン−4(5H)−オンをプロトン非受授性不活性溶媒中
カルボニル化合物と強塩基で酸化して、 式 で表される化合物を得、次いで不活性溶媒のハイドライ
ドによるか、あるいはアルコール中のナトリウムで該化
合物を還元することを特徴とするシス(2R,3R)構造の
2,3−ジヒドロ−3−ヒドロキシ−2−(4−メトキシ
フェニル)−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン
をシス(2R,3R)とシス(2S,3S)−の2,3−ジヒドロ−
3−ヒドロキシ−2−(4−メトキシフェニル)−1,5
−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オンの混合物に変換す
る方法により達成せられる。
本発明方法は下記の2工程からなる。
反応1は不活性溶媒中、強塩基の存在下にカルボニル
化合物を用いて実施され、4−メトキシフェニル基に結
合している炭素原子がラセミックである化合物VIを与え
る。
化合物を用いて実施され、4−メトキシフェニル基に結
合している炭素原子がラセミックである化合物VIを与え
る。
使用せられるカルボニル化合物の具体例はアセトン、
2−ブタノン、シクロヘキサノン、ベンゾフェノン、フ
ルオレノン、ベンズアルデヒドである。
2−ブタノン、シクロヘキサノン、ベンゾフェノン、フ
ルオレノン、ベンズアルデヒドである。
適当な強塩基は金属アルコキシド、特にカリウムt−
ブトキシド、アルミニウムt−ブトキシド、カリウムア
ミレートである。かかるアルコキシドは反応環境で直接
作ることもできる。反応1に有用な不活性溶媒はプロト
ン非受授性溶媒、例えばテトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、トルエン、ジメチルホルムアミドである。
ブトキシド、アルミニウムt−ブトキシド、カリウムア
ミレートである。かかるアルコキシドは反応環境で直接
作ることもできる。反応1に有用な不活性溶媒はプロト
ン非受授性溶媒、例えばテトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、トルエン、ジメチルホルムアミドである。
反応温度は通常の範囲内で何ら限定的なものではない
が、室温乃室100℃の間が好ましい。
が、室温乃室100℃の間が好ましい。
化合物I−(2R,3R)に対し過剰量のカルボニル化合
物が、好ましくはI−(2R,3R)1モルに対し、3〜6
モルのカルボニル化合物が用いられる。塩基もまた過剰
に、例えば化合物I−(2R,3R)1モルに対し2〜4モ
ルが用いられる。
物が、好ましくはI−(2R,3R)1モルに対し、3〜6
モルのカルボニル化合物が用いられる。塩基もまた過剰
に、例えば化合物I−(2R,3R)1モルに対し2〜4モ
ルが用いられる。
化合物VIは公知である。該化合物は2H−1,4−ベンゾ
チアジン−3(4H)−オンの誘導体から出発して環を増
大させる方法(日本特許出願58/213764号;ケミカル
アブストラクト 100:174862f)あるいは式VIIの化合物
の加水分解(日本特許出願60/025982号;ケミカル ア
ブストラクト 103:87918x)により合成せられる。
チアジン−3(4H)−オンの誘導体から出発して環を増
大させる方法(日本特許出願58/213764号;ケミカル
アブストラクト 100:174862f)あるいは式VIIの化合物
の加水分解(日本特許出願60/025982号;ケミカル ア
ブストラクト 103:87918x)により合成せられる。
反応2で、化合物VIが不活性溶媒中ハイドライドを用
い、あるいはアルコール中のナトリウムを用い還元せら
れる。
い、あるいはアルコール中のナトリウムを用い還元せら
れる。
この反応で化合物I−シスのラセミ混合物が高収率、
高純度で得られる。
高純度で得られる。
好適なハライドはボラン、アルミニウムハイドライ
ド、NaBH4であり、特にNaBH4が工業的に扱い易く好適で
ある。ハイドライトは当モル量あるいは幾分過剰に用い
ることが好ましい。好適な不活性溶媒は使用せられる特
定のハイドライドにより異なる。NaBH4の場合、エーテ
ル系溶媒(テトラヒドロフラン、ジオキサン)、アルコ
ール(メタノール、エタノール)(水と混合も可)中で
実施せられる。
ド、NaBH4であり、特にNaBH4が工業的に扱い易く好適で
ある。ハイドライトは当モル量あるいは幾分過剰に用い
ることが好ましい。好適な不活性溶媒は使用せられる特
定のハイドライドにより異なる。NaBH4の場合、エーテ
ル系溶媒(テトラヒドロフラン、ジオキサン)、アルコ
ール(メタノール、エタノール)(水と混合も可)中で
実施せられる。
還元は−10℃〜70℃で実施せられるのが好ましい。
吾々の知る限り、反応2はそれ自体衆知であるが中間
体VIに対し実施されたことはない。類似の反応が日本特
許出願59/20273号に記載されているがそれは化合物VIの
同族体であるN−(2−ジメチルアミノエチル)−置換
同族体に対してである。本発明方法の出発化合物、即ち
化合物I−(2R,3R)は、中間体I−シスの分割法によ
り、あるいは上述の如く、V−(2R,3R)即ち(2R,3R)
−3−(2−アミノフェニルチオ)−3−(4−メトキ
シフェニル)−2−ヒドロキシ−プロピオン酸の環化に
より得られる。
体VIに対し実施されたことはない。類似の反応が日本特
許出願59/20273号に記載されているがそれは化合物VIの
同族体であるN−(2−ジメチルアミノエチル)−置換
同族体に対してである。本発明方法の出発化合物、即ち
化合物I−(2R,3R)は、中間体I−シスの分割法によ
り、あるいは上述の如く、V−(2R,3R)即ち(2R,3R)
−3−(2−アミノフェニルチオ)−3−(4−メトキ
シフェニル)−2−ヒドロキシ−プロピオン酸の環化に
より得られる。
好ましい一具体例に於いて、本発明方法は、化合物I
−(2R,3R)をプロトン非受授性不活性溶媒中カルボニ
ル化合物とカリウムt−ブトキシドを用いて酸化して化
合物VIを得、この化合物VIを不活性溶媒中NaBH4で還元
する工程からなる。より好ましい具体例に於いて、カル
ボニル化合物はベンゾフェノン、フルオレノンから選ば
れ、酸化反応の溶媒はテトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、トルエンから選ばれ、還元反応の溶媒はテトラヒド
ロフラン、メタノール、エタノールから選ばれる。
−(2R,3R)をプロトン非受授性不活性溶媒中カルボニ
ル化合物とカリウムt−ブトキシドを用いて酸化して化
合物VIを得、この化合物VIを不活性溶媒中NaBH4で還元
する工程からなる。より好ましい具体例に於いて、カル
ボニル化合物はベンゾフェノン、フルオレノンから選ば
れ、酸化反応の溶媒はテトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、トルエンから選ばれ、還元反応の溶媒はテトラヒド
ロフラン、メタノール、エタノールから選ばれる。
以下実施例により本発明を説明する。
実施例1 磁気攪拌器、温度計、還流冷却器を付した50ml反応器
に窒化気流下、油浴で加温しつつテトラヒドロフラン
(30ml)、(2R,3R)−(−)−シス−2,3−ジヒドロ−
3−ヒドロキシ−2−(4−メトキシフェニル)−1,5
−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン(1.5g:5ミリモ
ル)、ベンゾフェノン(4.7g:26ミリモル)およびカリ
ウムt−ブトキシド(1.95g:16ミリモル)を攪拌下に仕
込んだ。
に窒化気流下、油浴で加温しつつテトラヒドロフラン
(30ml)、(2R,3R)−(−)−シス−2,3−ジヒドロ−
3−ヒドロキシ−2−(4−メトキシフェニル)−1,5
−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン(1.5g:5ミリモ
ル)、ベンゾフェノン(4.7g:26ミリモル)およびカリ
ウムt−ブトキシド(1.95g:16ミリモル)を攪拌下に仕
込んだ。
反応混合物を還流温度(70℃)まで加熱し、この懸濁
液を20時間攪拌保持した。
液を20時間攪拌保持した。
次に反応混合物を一塩基性および二塩基性カリウムリ
ン酸塩の溶液(50ml、pH7)中に注入した。エチルアセ
テート(30ml)を加え、相を分離させた。水相をエチル
アセテート(30ml)で抽出し、有機相を合わせ、水(10
ml)で洗い、乾燥させ、減圧で溶媒を除去した。
ン酸塩の溶液(50ml、pH7)中に注入した。エチルアセ
テート(30ml)を加え、相を分離させた。水相をエチル
アセテート(30ml)で抽出し、有機相を合わせ、水(10
ml)で洗い、乾燥させ、減圧で溶媒を除去した。
得られた粗固体をテトラヒドロフラン(20ml)にとか
し、攪拌下にナトリウムボロハイドライド(1.2g:31.5
ミリモル)を15℃で加えた。
し、攪拌下にナトリウムボロハイドライド(1.2g:31.5
ミリモル)を15℃で加えた。
1時間後、反応混合物をpH7のバッファー液(20ml)
中に注入した。
中に注入した。
相を分離させ、水相をメチレンクロライド(20ml)で
抽出した。
抽出した。
得られた溶液はHPLC分析の結果、(2S,3S)と(2R,3
R)−シス−2,3−ジヒドロ−3−ヒドロキシ−2−(4
−メトキシフェニル)−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5
H)−オンの1:1混合物(1.1g)を含むことが判った(出
発化合物から70%収率)溶媒を減圧で蒸発させ粗生成物
を得、これからメタノールによる結晶化で所望のラセミ
混合物(m.p.168〜170℃)が分離された。
R)−シス−2,3−ジヒドロ−3−ヒドロキシ−2−(4
−メトキシフェニル)−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5
H)−オンの1:1混合物(1.1g)を含むことが判った(出
発化合物から70%収率)溶媒を減圧で蒸発させ粗生成物
を得、これからメタノールによる結晶化で所望のラセミ
混合物(m.p.168〜170℃)が分離された。
実施例2 実施例1と同様方法で、化合物(2R,3R)−(−)−
シス−2,3−ジヒドロ−3−ヒドロキシ−2−(4−メ
トキシフェニル)−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)
−オン(5g)を酸化した。
シス−2,3−ジヒドロ−3−ヒドロキシ−2−(4−メ
トキシフェニル)−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)
−オン(5g)を酸化した。
粗生成物をシリカゲル、メチレンクロライドとエチル
アセテートの9:1混合液を用いクロマトグラフし、ラセ
ミ化合物VI(4.25g:85%収率)を得た。溶液において、
この混合物は互変異性体混合物となっているようであっ
た。
アセテートの9:1混合液を用いクロマトグラフし、ラセ
ミ化合物VI(4.25g:85%収率)を得た。溶液において、
この混合物は互変異性体混合物となっているようであっ
た。
NMR:CDCl3(300MHz)デルタ5.45ppm CHCO;I.R.:C=O
1730cm-1ナトリウムボロハイドライド(0.567g;15ミリ
モル)を化合物VI(14.2ミリモル)のメタノール(65m
l)溶液に攪拌下15℃で1分を要し加え、反応混合物を1
5℃で1時間攪拌した。
1730cm-1ナトリウムボロハイドライド(0.567g;15ミリ
モル)を化合物VI(14.2ミリモル)のメタノール(65m
l)溶液に攪拌下15℃で1分を要し加え、反応混合物を1
5℃で1時間攪拌した。
次に混合物を二塩基性および一塩基性ホスフェートの
バッファー液(100ml、pH7)に注入し、減圧蒸留でメタ
ノールを除去し、次いでメチレンクロライド30mlづつで
2回抽出した。
バッファー液(100ml、pH7)に注入し、減圧蒸留でメタ
ノールを除去し、次いでメチレンクロライド30mlづつで
2回抽出した。
有機抽出液を乾燥させた後、減圧で溶媒を除き、(2
S,3S)および(2R,3R)−シス−2,3−ジヒドロ−3−ヒ
ドロキシ−2−(4−メトキシフェニル)−1,5−ベン
ゾチアゼピン−4(5H)−オンの1:1混合物(4.15g、97
%収率、m.p.=168〜170℃)を得た。
S,3S)および(2R,3R)−シス−2,3−ジヒドロ−3−ヒ
ドロキシ−2−(4−メトキシフェニル)−1,5−ベン
ゾチアゼピン−4(5H)−オンの1:1混合物(4.15g、97
%収率、m.p.=168〜170℃)を得た。
実施例3 化合物(2R,3R)−(−)−シス−2,3−ジヒドロ−3
−ヒドロキシ−2−(4−メトキシフェニル)−1,5−
ベンゾチアゼピン−4(5H)−オンを実施例1と同様方
法で、但しベンゾフェノンの代わりに当モル量のフルオ
レノンを用いた化合物VIへ酸化した。
−ヒドロキシ−2−(4−メトキシフェニル)−1,5−
ベンゾチアゼピン−4(5H)−オンを実施例1と同様方
法で、但しベンゾフェノンの代わりに当モル量のフルオ
レノンを用いた化合物VIへ酸化した。
実施例4 化合物(2R,3R)−(−)−シス−2,3−ジヒドロ−3
−ヒドロキシ−2−(4−メトキシフェニル)−1,5−
ベンゾチアゼピン−4(5H)−オンを実施例1と同様方
法で、但しトルエン(15ml)をテトラヒドロフランの代
わりに溶媒として用い酸化し、化合物VIを得た。
−ヒドロキシ−2−(4−メトキシフェニル)−1,5−
ベンゾチアゼピン−4(5H)−オンを実施例1と同様方
法で、但しトルエン(15ml)をテトラヒドロフランの代
わりに溶媒として用い酸化し、化合物VIを得た。
実施例5 本実施例はカリウムt−ブトキサイドをその場で作り
発明方法を実施する例である。カリウムハイトライド
(30ミリモル)を、t−ブチルアルコール(26ミリモ
ル)のDMF(30ml)溶液に15℃で加え、混合物を2時間
攪拌した。
発明方法を実施する例である。カリウムハイトライド
(30ミリモル)を、t−ブチルアルコール(26ミリモ
ル)のDMF(30ml)溶液に15℃で加え、混合物を2時間
攪拌した。
このカリウムt−ブトキサイドの溶液に(2R,3R)−
(−)−シス−2,3−ジヒドロ−3−ヒドロキシ−2−
(4−メトキシフェニル)−1,5−ベンゾチアゼピン−
4(5H)−オン(5ミリモル)とベンゾフェノン(26ミ
リモル)を加え、次に混合物を100℃に攪拌加熱し、窒
素気流、攪拌下100℃に2時間保った。
(−)−シス−2,3−ジヒドロ−3−ヒドロキシ−2−
(4−メトキシフェニル)−1,5−ベンゾチアゼピン−
4(5H)−オン(5ミリモル)とベンゾフェノン(26ミ
リモル)を加え、次に混合物を100℃に攪拌加熱し、窒
素気流、攪拌下100℃に2時間保った。
冷却後、実施例1と同様NaBH4を用いて還元し、(2S,
3S)と(2R,3R)−シス−2,3−ジヒドロ−3−ヒドロキ
シ−2−(4−メトキシフェニル)−1,5−ベンゾチア
ゼピン−4(5H)−オンの1:1混合物を得た。
3S)と(2R,3R)−シス−2,3−ジヒドロ−3−ヒドロキ
シ−2−(4−メトキシフェニル)−1,5−ベンゾチア
ゼピン−4(5H)−オンの1:1混合物を得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 281/00 - 281/18 C07B 57/00 CA(STN) REGISTRY(STN)
Claims (8)
- 【請求項1】シス(2R,3R)構造の2,3−ジヒドロ−3−
ヒドロキシ−2−(4−メトキシフェニル)−1,5−ベ
ンゾチアゼピン−4(5H)−オンをプロトン非受授性不
活性溶媒中カルボニル化合物と強塩基で酸化して、 式 で表される化合物を得、次いで不活性溶媒のハイドライ
ドによるか、あるいはアルコール中のナトリウムで該化
合物を還元することを特徴とするシス(2R,3R)構造の
2,3−ジヒドロ−3−ヒドロキシ−2−(4−メトキシ
フェニル)−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン
をシス(2R,3R)とシス(2S,3S)−の2,3−ジヒドロ−
3−ヒドロキシ−2−(4−メトキシフェニル)−1,5
−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オンの混合物に変換す
る方法。 - 【請求項2】酸化工程でのカルボニル化合物が、アセト
ン、2−ブタノン、シクロヘキサノン、ベンゾフェノ
ン、フルオレノンおよびベンズアルデヒドから選ばれる
請求項第1項記載の方法。 - 【請求項3】酸化工程での強塩基が金属アルコキシド、
好ましくはカリウムt−ブトキシド、アルミニウムt−
ブトキシド、カリウムアミレートから選ばれる請求項第
1項記載の方法。 - 【請求項4】酸化工程でのプロトン非受授性不活性溶媒
がテトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ジメチ
ルホルムアミドから選ばれる請求項第1項記載の方法。 - 【請求項5】還元工程でのハイトライドがボラン、アル
ミニウムハイドライド、NaBH4から選ばれる請求項第1
項記載の方法。 - 【請求項6】ハイドライドを用いる還元工程で不活性溶
媒がテトラヒドロフラン、メタノール、エタノールおよ
びそれらと水の混液から選ばれる請求項第1項記載の方
法。 - 【請求項7】出発物質が(2R,3R)−3−(2−アミノ
フェニルチオ)−3−(4−メトキシフェニル)−2−
ヒドロキシプロピオン酸の環化で作られる請求項第1項
記載の方法。 - 【請求項8】(2R,3R)−シス−2,3−ジヒドロ−3−ヒ
ドロキシ−2−(4−メトキシフェニル)−1,5−ベン
ゾチアゼピン−4(5H)−オンがプロトン非受授性不活
性溶媒中カリウムt−ブトキシドとベンゾフェノンとの
反応で化合物VIに酸化され、得られた化合物VIが不活性
溶媒中NaBH4により還元させられる請求項第1項記載の
方法。
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