JP2909451B1 - プレストレストコンクリート構造物における柱と梁の接合構造 - Google Patents
プレストレストコンクリート構造物における柱と梁の接合構造Info
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Abstract
構造変形によって吸収できるプレストレストコンクリー
ト構造物における柱と梁の接合構造を提供することであ
る。 【解決手段】 コンクリートの基礎上に多数の柱1が立
設され、該柱1に突設された梁受け用顎4に梁5の端部
6を支持させて多数の梁5が各柱1間に架設され、該梁
5がPC鋼線8によりプレストレスが付与されて柱1に
緊張定着されるとともに、該柱1の梁受け用顎4と梁5
の端部6との間に前記柱1と梁5よりも強度の大きい充
填材7を設けたことである。
Description
クリート構造物における柱と梁の接合構造に関するもの
である。
基礎上に立設したプレキャストコンクリート柱の梁受け
用顎にプレキャストコンクリート梁の端部を支持させて
プレキャストコンクリート梁を各プレキャストコンクリ
ート柱間に架設し、該プレキャストコンクリート梁がP
C鋼線の緊張力によりプレストレスが付与されて定着さ
れている。このようなプレストレストコンクリート構造
物は、一般的に弾性耐力がRC構造に比べて著しく高
い。
プレストレストコンクリート構造物は、地震などによる
正負繰り返しの荷重を受けると動的な応答が増大すると
ともに、大地震に対しては構造物の塑性変形によるエネ
ルギー消費能力が少ないと言われている。
たものであり、その目的は、大地震による正負繰り返し
の荷重を構造物の構造変形によって吸収できるプレスト
レストコンクリート構造物における柱と梁の接合構造を
提供することである。
めの本発明のプレストレストコンクリート構造物におけ
る柱と梁の接合構造は、コンクリートの基礎上に多数の
柱が立設され、該柱に突設された梁受け用顎に梁の端部
を支持させて多数の梁が各柱間に架設され、該梁がPC
鋼線によりプレストレスが付与されて柱に緊張定着され
るとともに、該柱の梁受け用顎と梁の端部の間に前記柱
と梁よりも強度の大きい充填材を設けたことである。
に前記柱と梁よりも強度の大きい充填材を設けたことに
より、プレストレストコンクリート構造物が大地震によ
る正負繰り返しの荷重を受けると、前記の充填材が破壊
される前に、充填材と梁の縁が切れてヒンジの働きをし
て地震エネルギーを吸収する。
耐力以下としたことにより、構造物が地震による水平荷
重を受けた場合に、柱と梁との接合部がヒンジ構造にな
りやすい。
ンクリート構造物における柱と梁の接合構造の実施の形
態を図面に基づいて詳細に説明する。図1はプレストレ
ストコンクリート構造物における柱と梁の接合構造の断
面図である。
リート柱(以下PC柱)1が基礎コンクリートの台座ブ
ロック2上に立設され、PC鋼棒3またはPC鋼線3な
どの緊張によりプレストレスが付与されている。このP
C柱1には、所定の高さ位置に梁受け用顎4が突出形成
されており、該梁受け用顎4上にプレキャストコンクリ
ート梁(以下PC梁)5の端部6を支持させて各PC柱
1間にPC梁5が架設されている。
受け用顎4の間には充填材7が設けられ、これを介して
PC梁5の端部6がPC柱1の梁受け用顎4に載置され
ている。前記充填材7はPC柱1やPC梁よりも強度の
大きいモルタル、樹脂モルタル、硬質プラスチック、グ
ラウトのいずれかであり、梁受け用顎4の上面から前面
にかけて適宜厚さで設けられている。また前記の充填材
7は高強度モルタルと硬質プラスチックの組み合わせ、
または樹脂モルタルと硬質プラスチックの組み合わせ、
あるいは高強度グラウトと硬質プラスチックの組み合わ
せで使用することもできる。
て貫通したPC鋼線8を緊張して所定のプレストレスを
付与して接合している。尚、この緊張はPC鋼線8にあ
る程度余裕をもたせて緊張することにより大変位に対応
できる構造とする。すなわち、従来の緊張がPC鋼線8
の耐力の80〜85%の緊張力で緊張していたのに対し
て、本発明はPC鋼線8の耐力の40〜70%の緊張力
で緊張することであり、この緊張力の範囲が最も好まし
い。
充填材7が破壊される前に、PC梁の端部6と充填材
7、またはPC柱1と充填材7との縁が切れてヒンジ構
造となることにより地震水平力は伝えるが、回転モーメ
ントは伝えない構造となり、水平変形で地震エネルギー
が吸収できる。
受けた場合に、充填材7とPC梁5との縁が切れてヒン
ジ構造となった状態を示したものであり、このような
(1)および(2)に示す構造変形で地震エネルギーを
吸収することにより、PC柱1およびPC梁3はともに
健全な状態を保つことができる。これは充填材7がPC
柱1およびPC梁5よりも強度が大きいため、これが破
壊される前にPC梁5との縁が切れる。また縁を切りや
すくするために図3(1)に示すように、パラフィン、
重油、鉱油、合成樹脂などの剥離剤9を設けておくこと
もできる。この剥離剤9は充填材7とPC梁5との間だ
けではなく、同図の(2)に示すように、充填材7とP
C柱1との間にも設けることができる。この場合は充填
材7がPC梁の端部6に接着されたままでPC柱1との
縁が切れた状態となる。
と梁よりも強度の大きい充填材を設けたことにより、プ
レストレストコンクリート構造物が大地震による正負繰
り返しの荷重を受けると、前記の充填材が破壊される前
に、充填材と梁との縁が切れてヒンジの働きをするので
地震エネルギーが吸収できる。
としたことや、充填材と梁との間に剥離剤が設けられた
ことをにより、充填材とPC梁の端部との縁が切れやす
くなる。
ンジ支持に至る過程においても、PC梁の端部がPC柱
の梁受け用顎に支持され、かつPC鋼線にぶら下がるの
でPC梁が落下する危険性がない。
耐力以下としたことにより、構造物が地震による水平荷
重を受けた場合に、柱と梁との接合部がヒンジ構造とな
って構造変化による地震エネルギーの吸収ができる。
状態を示す断面図である。
間に剥離剤を設けた断面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 コンクリートの基礎上に多数の柱が立設
され、該柱に突設された梁受け用顎に梁の端部を支持さ
せて多数の梁が各柱間に架設され、該梁がPC鋼線によ
りプレストレスが付与されて柱に緊張定着されるととも
に、該柱の梁受け用顎と梁の端部の間に前記柱と梁より
も強度の大きい充填材を設けたことを特徴とするプレス
トレストコンクリート構造物における柱と梁の接合構
造。 - 【請求項2】 前記充填材は高強度モルタル、樹脂モル
タル、硬質プラスチック、高強度グラウトの少なくとも
一つが選択されることを特徴とする請求項1に記載のプ
レストレストコンクリート構造物における柱と梁の接合
構造。 - 【請求項3】 前記充填材と柱の間、または充填材と梁
の間には剥離剤がそれぞれ設けられたことを特徴とする
請求項1または2に記載のプレストレストコンクリート
構造物における柱と梁の接合構造。 - 【請求項4】 前記梁におけるPC鋼線の緊張が、PC
鋼線の耐力以下であることを特徴とする請求項1、2、
3のいずれかに記載のプレストレストコンクリート構造
物における柱と梁の接合構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP34619997A JP2909451B1 (ja) | 1997-12-16 | 1997-12-16 | プレストレストコンクリート構造物における柱と梁の接合構造 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP34619997A JP2909451B1 (ja) | 1997-12-16 | 1997-12-16 | プレストレストコンクリート構造物における柱と梁の接合構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2909451B1 true JP2909451B1 (ja) | 1999-06-23 |
JPH11172762A JPH11172762A (ja) | 1999-06-29 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Country Status (1)
Country | Link |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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1997
- 1997-12-16 JP JP34619997A patent/JP2909451B1/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH11172762A (ja) | 1999-06-29 |
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