JP5408595B1 - 鉄骨ピンを用いた柱・梁のpc耐震接合構造とpc耐震接合方法 - Google Patents

鉄骨ピンを用いた柱・梁のpc耐震接合構造とpc耐震接合方法 Download PDF

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Abstract


【課題】 柱と梁とを鉄骨構造とした場合でも、梁端接合部においては、耐震設計基準以上の巨大地震にも充分耐えられるようにし、巨大地震時にも柱梁が無損傷で梁が落下することもなく建物全体が倒壊しないようにし、地震後に、軽微な損傷部分を修復し再利用することができ、安心且つ安全に利用することができる建造物を提供すること。
【解決手段】 柱と梁からなる建物構造であって、柱面と梁の端部との間に所要長さの間隔を設け、該間隔内で柱と梁とを連結する鉄骨ピンを設置すると共にPC鋼材を貫通して設け、該間隔内にコンクリートを充填し硬化させて接合間隔部とし、前記PC鋼材に緊張導入力を与えて緊張定着することによってコンクリートにプレストレスを付与し接合間隔部を介して柱と梁とを一体的に接合させる構成にしたことによって、柱と梁とが接合間隔部内で鉄骨ピンとPC鋼材によって接合・連結されており、巨大地震の時には、接合間隔部においてPC鋼材は余裕をもった緊張導入力としたことにより降伏せずに弾性変形すると共に、鉄骨ピンが靭性回転することによって接合間隔部の一部にひび割れや欠けが生ずるだけで地震エネルギーを吸収し軽微な損傷に留まり、柱と梁が無損傷で大地震時でも梁が落下することがなく建物構造を守ることができ、地震後に、接合間隔部のひび割れや欠けの部分を修復することができるから、元通りに復元して建物を再利用することができ、巨大地震に耐えられる建物が得られるのである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、鉄骨造やPC造の建物、またはこれらの組み合わせによる柱・梁とからなる建物構造であって、鉄骨ピンを用いた柱・梁のPC耐震接合構造及びPC耐震接合方法に関するものである。
この種の柱と梁との接合構造を用いた建物構造として、複数の発明(技術)が従来技術として公知になっている。その公知に係る第1の従来技術としては、柱と梁とからなる建物構造であって、両端部がPC造部材で中央部が鉄骨造部材の複合構造梁が柱に設けた顎に載せてあり、その顎が梁のせん断力を負担しており、鉄骨造部材の両端部には接合用アンカープレートが設けてあり、PC造部材と鉄骨造部材とが機械式継手と接合用アンカープレートで接合してあり、かつ、PC造部材には緊張鋼材が配設され、この緊張鋼材の一端が鉄骨造部材の接合用アンカープレートに緊張定着してあり、他端が柱梁接合部を貫通して隣接スパンの梁の鉄骨造部材の接合用アンカープレート、若しくは、柱に緊張定着してあり、緊張鋼材量が曲げ応力に対応するように決められており、機械式継手がせん断応力の一部を負担する複合構造梁を用いた建物構造である(特許文献1)。
この建物構造において、PC造部材と鉄骨造部材の接合部においては、前記柱梁の接合部に対する緊張鋼材量を共有するほか、PC造部材の鉄筋継手を使用して鉄骨造部材と接合することによりせん断応力の一部を機械式鉄筋継手に負担させることにより、接合に必要な緊張鋼材量を少なくすることができ、従来のPC造部材と鉄骨造部材を接合した複合構造梁に比較して経済的な設計をすることができる、というものである。
また、公知に係る第2の従来技術としては、基礎に立設下プレキャストコンクリート柱間にプレキャストコンクリート梁が架設され、該プレキャストコンクリート梁の接合端部がプレキャストコンクリート柱の梁受け用顎に設置され、前記プレキャストコンクリート梁とプレキャストコンクリート柱とにかけて配線したPC鋼材をPC鋼材降伏強度の30〜60%の有効緊張力で緊張したことを特徴とするプレストレストコンクリート構造物である(特許文献2)。
このプレストレストコンクリート構造物によれば、梁の接合端部を柱に設けた梁受け用顎に設置し、柱と梁を貫通して設けたPC鋼材を、PC鋼材降伏強度の30〜60%の有効緊張力で緊張したことにより、中地震には剛接合のPS構造物として対応し、中地震を越える大地震には弾性構造物として対応する、というものであり、大地震でも梁の端部は柱に設けた顎から外れることがないというものである。
さらに、公知に係る第3の従来技術としては、基礎上に立設された鋼管柱の梁接合用突部に、接合端部に突設した接合材を接合してプレキャスト鉄筋コンクリート梁を前記鋼管柱間に架設し、該鋼管柱に接合されたプレキャスト鉄筋コンクリート梁の接合端部同士にPC鋼線を掛け渡すとともに、PC鋼棒を、下端部を鋼管柱に設けた支持材に固定して配設し、前記鋼管柱の周囲に形成した型枠内にコンクリートを打設して鉄骨鉄筋コンクリート柱を形成した後、前記PC鋼線とPC鋼棒を緊張した柱と梁の接合構造である(特許文献3)。
この柱と梁の接合構造によれば、下端部を鋼管柱に設けた支持材に固定したことにより、均等な間隔でPC鋼棒を精度良く配設できるとともに、鋼管柱の型枠内にコンクリートを打設してもPC鋼棒の配設間隔が乱れることがない。及びPC鋼線を緊張して各接合端部を柱に圧着接合するとともに、下端部が鋼管柱に設けた支持材で固定されたPC鋼棒により、接合端部周辺の鉄骨鉄筋コンクリート柱にプレストレスが付与される、というものである。
特許第4888915号特許公報 特開2003−13496号公報 特許第2860294号特許公報
前記第1の従来技術においては、顎付のPC造柱と鉄骨造梁とを接合するに当たって、鉄骨梁の両端部にアンカープレートを介してPC造部材を取り付け、該PC造部材を柱の顎に載置し、柱とアンカープレートとを緊張鋼材で緊張定着するというものであるが、あくまでも、柱の顎で梁のせん断力を負担する構造であり、柱に顎が形成できない鉄骨造柱の場合には、最も大きな曲げ及びせん断応力が梁の端部に集中して柱と梁を破損し、梁が落下するという問題点を有している。
また、前記第2の従来技術においても、顎付のPC造柱とPC造梁とを柱と梁内に挿通したPC鋼材に、該PC鋼材降伏強度の30〜60%の有効緊張力で緊張した構成であって、PC鋼材の伸びにゆとりがあるので、中地震を越える大地震の際には、全体が弾性建造物として機能し、顎の存在によって梁が落下せず、建造物が倒壊しないのであるが、柱に顎が形成できない鉄骨造柱の場合には適用できず、やはり、大地震の場合には、曲げとせん断応力が梁の端部に集中して柱と梁を破損し、梁が落下して建造物が倒壊するという問題点を有している。
さらに、前記第3の従来技術においては、PC鋼棒の下端部が鋼管柱に設けた支持材に固定されているので、接合部がピン構造ではないから、回転機能を有しないばかりでなく、PC鋼線の緊張力が不明であることからして、PC鋼線の緊張力に余裕を持たせないと、巨大地震時には、PC鋼線が降伏していまい、地震後に復元することができないという問題点を有していると認められる。
いずれにしても従来のS造、RC造、SRC造の31m程度の建物は地震の周期0.5秒〜1.5秒程度の地震動で、地震が継続する時間が数分程度の短時間で終了する耐震基準で設計されてきた。また、構造体の耐震設計基準は震度5強程度で構造体の損傷を許容し、生命の安全性を確保した設計を行えば倒壊することも許容されてきた。
しかしながら、阪神大震災では、鉄骨梁で構築された多くの建物で、現実に鉄骨梁の下フランジが破断し、上フランジの破断はなかったとの報告がある。設計的な常識では、梁の自重と地震力を考えれば、引張力は梁上部の端部で最大となるので、計算上は上フランジが先に壊れる(切れる)はずであるが、下フランジが壊れて上フランジは壊れなかったのである。その理由を推測するに、上フランジにはコンクリートスラブによる拘束力等が作用し、上フランジの変形を押さえ応力が分散されたが、下フランジには周りからの拘束力等が全くない状態であるため、先に壊れたと推測される。
ところで、地震後において、建造物の鉄骨造部材に残留変形が残ったままで修復できない構造となっているのが現状である。また、最近の地震の大きさは耐震設計基準の震度5強以上の大地震から震度7を越える巨大地震が発生する可能性があると予測されている。この場合は、梁端接合部が破壊されることによって建物全体への崩壊に繋がる虞があり、建物の安全使用が不能となる。
さらに、柱と梁とを鉄骨構造とした場合、梁端を柱に溶接して接合されることが多く、溶接が脆弱であって繰り返し地震力を受けると、多くの建物で鉄骨梁の溶接部が破断して損壊するのである。
そこで、本発明は、柱と梁とを鉄骨構造とした場合でも、梁端接合部においては、耐震設計基準以上の巨大地震にも充分耐えられるようにし、巨大地震時にも柱梁が無損傷で梁が落下することもなく建物全体が倒壊しないようにし、地震後に、軽微な損傷部分を修復し再利用することができ、安心且つ安全に利用することができる柱・梁のPC耐震接合構造を備えた建造物を提供することを目的とする。
前述の従来例の課題を解決する具体的手段として、本発明に係る第1の発明は、柱と梁からなる建物構造であって、柱面と梁の端部との間に所要長さの間隔を設け、該間隔内で柱と梁とを連結する鉄骨ピンを設置すると共にPC鋼材を貫通して設け、該間隔内にコンクリートを充填し硬化させて接合間隔部とし、前記PC鋼材に緊張導入力を与えて緊張定着することによって前記コンクリートにプレストレスを付与し接合間隔部を介して柱と梁とを一体的に接合させることを特徴とする柱・梁のPC耐震接合構造を提供するものである。
第1の発明に係る柱・梁のPC耐震接合構造において、前記鉄骨ピンは、雌型接続体と、雄型接続体と、接続ピンとの組み合わせからなり、前記接合間隔内に少なくとも1組以上設置すること;前記PC鋼材に与えられる緊張導入力は、該PC鋼材の降伏荷重の40〜60%とすること;前記建物構造を鉄骨造とした場合は、梁は鉄骨造とし、柱は鉄骨造またはコンクリート充填鋼管構造(CFT構造)とすること;及び前記建物構造をコンクリート造とした場合は、梁と柱はプレキャストコンクリート造とすること;接合間隔部内にスパイラル補強筋を配設すること;及び前記間隔内に充填されるコンクリートは、高強度コンクリートであること;を付加的な要件として含むものである。
本発明に係る第2の発明は、建物構造の柱と梁とを接合する方法であって、接合される柱面と梁の端部との間に所要長さの接合間隔部を設け、該接合間隔部内に鉄骨ピンとPC鋼材とを配設して柱と梁とを連結すると共に、少なくともスパイラル補強筋を配設してコンクリートを充填して硬化させ、前記PC鋼材を所要の緊張導入力で緊張定着して前記コンクリートにプレストレスを付与し、前記鉄骨ピンが靭性回転できるように柱と梁とを接合させることを特徴とする柱・梁のPC耐震接合方法を提供するものである。
第2の発明に係る柱・梁のPC耐震接合方法において、前記所要の緊張導入力は、緊張定着されるPC鋼材の降伏荷重の40〜60%とすること;および前記建物構造は、鉄骨造またはプレキャストコンクリート造、若しくはこれらの組み合わせであること;を付加的な要件として含むものである。
なお、本発明において上記の緊張導入力とは、緊張定着完了後PC鋼材に与えた有効緊張力を意味するものである。
本発明に係る柱・梁のPC耐震接合構造及びPC耐震接合方法によれば、以下の(1)〜(3)の共通した優れた効果を奏する。
(1) 常時(長期荷重時)は、梁端における接合間隔部は一般的なPC構造と同様に剛結合しているが、巨大地震時には、接合間隔部においてPC鋼材は余裕をもった緊張導入力としたことにより降伏せずに弾性変形すると共に、鉄骨ピンが回転することによって接合間隔部の一部にひび割れや欠けが生ずるだけで軽微な損傷に留まり、柱と梁が無損傷で大地震時でも梁が落下することがなく建物構造を守ることができる。そして、地震後に、接合間隔部のひび割れや欠けの部分を修復することができるから、元通りに復元して建物を再利用することができる。
上記鉄骨ピンによる回転構造は、接合間隔部内に配設されたスパイラル補強筋が鉄骨ピンを囲むコンクリートを拘束するコンファインド効果によって、コンクリートの靭性と耐力とが大幅に向上した靭性回転PC接合構造に形成され、一種の粘り強さを高めた緩衝材として靭性回転しながら地震エネルギーを吸収する効果がある。特に、高強度コンクリートを使用することがより一層効果的であるから、接合間隔部内に打設されるコンクリートは、高強度コンクリートとすることが望ましい。
(2) 柱面と梁端部との接合間隔部における鉄骨ピンの接続位置について、梁断面の形状によって中立軸が変化するが、回転軸として梁の中立軸に合わせて自由に設けることができるので、地震時に最も大きな曲げ応力は接合間隔部の上下の端部に作用することになるが、梁端部の鉄骨ピンを中心に回転するので、コンクリートに付与されたプレストレスによって接合間隔部では常に圧縮ゾーンとなり、繰り返しの地震力を受けても、接合間隔部の上下端で生じた最大引張力による溶接破断を避けることができるのであり、地震後に、接合間隔部のひび割れや欠けの部分を修復することができるから、元通りに復元して建物を再利用することができる。
(3) さらに、鉄骨ピンを1組以上、例えば、ダブル(2組)で設置することによって、梁の仮設時にも安定した状態が得られ、支保工を使用せずに自立状態で架設でき、従来の顎方式と同様な効果が得られ、施工の手間とコストを大幅に削減することができる。
と言う種々の優れた効果を奏するのである。
本発明の第1の実施の形態に係る柱・梁のPC耐震接合構造における一部を省略し要部のみ略示的に示した側断面図である。 同実施の形態に係る柱・梁のPC耐震接合構造における一部を省略し要部のみ略示的に示した平断面図である。 同実施の形態に係る柱・梁のPCPC耐震接合構造における一部の要部を拡大して略示的に示した側断面図である。 図3のA−A線に沿う略示的な断面図である。 同実施の形態に係る柱・梁のPC耐震接合構造における一部の要部を拡大して略示的に示した平断面図である。 同実施の形態に係る柱・梁のPC耐震接合構造に使用される鉄骨ピンを示すもので、(A)は第1実施例を示す側面図、(B)は第2実施例を示す側面図、(C)は第3実施例を示す側面図、(D)は要部を拡大して示した略示的平面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る柱・梁のPC耐震接合構造における一部を省略し要部のみ略示的に示した側断面図である。 同実施の形態に係る柱・梁のPC耐震接合構造における一部を省略し要部のみ略示的に示した平断面図である。 同実施の形態に係る柱・梁のPC耐震接合構造における一部の要部を拡大して略示的に示した側断面図である。 図9のA−A線に沿う略示的な断面図である。 同実施の形態に係る柱・梁のPC耐震接合構造における一部の要部を拡大して略示的に示した平断面図である。 同実施の形態に係る柱・梁のPC耐震接合構造に使用される鉄骨ピンを拡大して示した平面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る柱・梁のPC耐震接合構造における一部を省略し要部のみ略示的に示した側断面図である。 同実施の形態に係る柱・梁のPC耐震接合構造における一部を省略し要部のみ略示的に示した平断面図である。 同実施の形態に係る柱・梁のPC耐震接合構造における一部の要部を拡大して略示的に示した側断面図である。 図15のA−A線に沿う略示的な断面図である。 同実施の形態に係る柱・梁のPC耐震接合構造における一部の要部を拡大して略示的に示した平断面図である。 同実施の形態に係る柱・梁のPC耐震接合構造に使用される鉄骨ピンを拡大して示した平面図である。
本発明を図示した複数の実施の形態に基づいて詳しく説明する。まず、図1〜6に示した第1の実施の形態に係る柱・梁のPC耐震接合構造において、柱1及び梁2からなる鉄骨造の建物構造であって、柱1は鉄骨造またはコンクリート充填鋼管構造(CFT構造)とし、梁2は鉄骨造とするものである。そして、柱1と梁との接合については、柱1の面と梁2の端部との間に所要長さの間隔dを設け、該間隔d内に少なくとも1組、好ましくは複数(2組)の鉄骨ピン3を配設し、該鉄骨ピン3で柱1と梁2とを連結すると共に、柱1を貫通して梁2の端部に至る複数のPC鋼材4を設け、複数本の軸方向鉄筋5とスパイラル補強筋6とを配設し、間隔d内にコンクリート7を充填し硬化させて接合間隔部8とし、前記PC鋼材4に緊張導入力を与えて緊張定着することによってコンクリート7にプレストレスを付与し、接合間隔部8を介して柱1と梁2とを一体的に接合させるのである。
この場合に、PC鋼材4に付与される緊張導入力は、該PC鋼材4の降伏荷重の40〜60%とするのであり、柱1と梁2との間の緊張だけではなく、全てのPC鋼材4に付与される緊張導入力である。また、柱1に対して接合される全ての梁2の端部に接合間隔部8が形成されるのであり、図示の実施の形態では、3方向と4方向について示してあるが、これに限定されることなく、1方向でも2方向でもその構成は同じである。
接合間隔部8における間隔dについては、経済性や施工性等によって概ね梁成hの1/2h〜1hの範囲にすることが好ましいが、これに限定されることなく、柱1と梁2の大きさ(断面の大きさと長さ)や接合部に生ずる最大地震応力によって任意に定めることができる。要するに、地震時に生ずる最大曲げモーメントの断面が柱面になるが、梁中央断面に向かって柱面からの長さに比例して減少していくのであるから、間隔dの長さは、柱面の高応力域から離して最大引張力による溶接破断を避けることができる長さとすればよい。また、柱1の両側の梁2が不等スパンである場合には、そのスパンに応じて柱両側の間隔dの長さを異なるものとすることもできる。
次いで、図3〜6に示した詳細図について、詳しく説明する。第1の実施の形態として柱1は断面四角形の角形鋼管を使用し、梁2が接合される位置の内部に、コンクリート9を打設するための打設孔10aを有する補強用のダイヤフラム10が上下に配設されると共に、PC鋼材4がそれぞれ挿通される鋼管シース11が柱1を貫通させ、所要長さ柱面から突出させて配設され、その柱1内にコンクリートを打設してCFT構造としたものである。なお、図示は省略するが、鉄骨柱は、角形鋼管の他に円形断面または多角形断面の鋼管とすることもできる。また、補強用のダイアフラム10は鋼管の内部とは限らず外部に取り付けることもできる。
梁2は上部フランジ12と下部フランジ13とを有するH形鋼とし、その梁2の端部には連結プレート14が溶接手段などにより一体的に取り付けられ、さらに、連結プレート14には、横方向に補強鋼材15が溶接手段などにより一体的に取り付けられ、鉄骨造の梁2と強固な一体化が図られている。そして、連結プレート14の外側、つまり、接合側に前記鋼管シース11と対応する位置に、同質で所要長さの鋼管シース16が溶接にて一体化してそれぞれ突出形成されている。
また、柱1の梁2が接合される面には、連結プレート17が溶接手段などにより取り付けられており、前記梁端部の連結プレート14との間に鉄骨ピン3を配設する。鉄骨ピン3は、図6(A)〜(C)に示したように、複数の形状・構成のものが使用できる。例えば、第1実施例を示す(A)の鉄骨ピン3は、連結プレートに取り付けられる端部側が広く形成され、ピン接続側が狭く形成されている。第2実施例を示す(B)の鉄骨ピン3は、第1実施例とは逆に連結プレートに取り付けられる端部側が狭く形成され、ピン接続側が広く形成されている。第3実施例を示す(C)の鉄骨ピン3は、連結プレートに取り付けられる端部側も、ピン接続側も同じ幅で形成されている。このように構成することで、これらの鉄骨ピン3から、荷重による応力や接合間隔部8の長さd及び鉄骨ピン3の納まり等によって適宜選択することができる。例えば、接合間隔部8の長さdが長い場合には、せん断力によって鉄骨ピン3の端部に生ずる曲げモーメントが大きくなるから、第1実施例の鉄骨ピン3を使用する方が好適である。一方、比較的せん断力が大きくて接合間隔部8の長さdが短い場合には、接続ピン20の断面が大きくなるため、雌型・雄型連結体18、19の接続ピン20を差し込む挿通孔の孔径も大きくなるから、断面欠損の補強として第2実施例の鉄骨ピン3を使用する方が好適である。その中間の場合には、第3実施例の鉄骨ピン3が適合される。
以下第1実施例の鉄骨ピン3の使用例について説明する。
鉄骨ピン3は、一方が雌型接続体18で他方が雄型接続体19であって、一方の雌型接続体18を前記連結プレート17に溶接等にて取り付け、他方の雄型接続体19を連結プレート14に溶接等にて取り付けてあり、両者の連結は接続ピン20を挿通させることにより行う。この場合に、両者間に弾性パッキン21を挟み、雌型接続体18に対して雄型接続体19が回転出来るようにコンクリートのノロが入らないようにしてある。雌型及び雄型接続体18、19に接続ピン20を挿通して接続するための挿通孔の孔径を大きく形成し、接続ピン20と雌型及び雄型接続体18、19との間に所要のクリアランスaを設け、接合間隔部8においてPC鋼材4の緊張によって生ずる弾性変形量よりクリアランスaを大きく取っておき、緊張後にも鉄骨ピン3の回転機能が確保されるようにする。この連結構成は、前記第2と第3実施例の鉄骨ピン3においても同じである。
柱1と梁2との接合については、前記したように、一方の柱1は、複数の鋼管シース11を取り付けると共に内部にコンクリート9を充填したCFT構造とし、さらに、2組の雌型接続体18を取り付けた連結プレート17を梁2が取り付けられる面に予め溶接手段などにより取り付けておき、他方の梁2は、その端部に、複数の鋼管シース16と2組の雄型接続体19とを取り付けた連結プレート14や補強鋼材15を溶接手段などにより予め取り付けておき、例えば、クレーンで梁2を吊り下げて、柱1の連結プレート17に対して梁2の端部における連結プレート14を位置合わせして配設すると共に、2個の鉄骨ピン3における各雌型接続体18と雄型接続体19とを弾性パッキン21を挟んで嵌合させ、それぞれ接続ピン20を装着してナット22を螺着させることにより連結または接続させることにより、支保工やサポートを使用しなくても、柱1に対して梁2が仮設時に自立でき、工事の省力化及びコスト軽減が図れるのである。
引き続きその状態を維持して、鋼管シース11と16との繋ぎ目にジョイントカバー23を取り付けると共に、所要長さの間隔d内に複数本の軸方向鉄筋5とスパイラル補強筋6と、その他所要の鉄筋(図示せず)を配設し、型枠を形成して間隔d内にコンクリート7を充填し硬化させ、鋼管シース11、16内にPC鋼材4をそれぞれ挿通し、各PC鋼材4の端部に定着具24を配設し、各PC鋼材4に該PC鋼材4の降伏荷重の40〜60%の緊張導入力を付与して定着させ、鋼管シース11、16内に高強度グラウト材を充填し付着力を有するボンドタイプPC鋼材を形成させ、コンクリート7にプレストレスが付与された接合間隔部8が形成され、梁2の上部には、各階毎に床スラブとなる合成スラブ26が一面に敷設されるのである。
このように構成した柱・梁のPC耐震接合構造は、PC鋼材4を緊張定着することによって、接合間隔部8内において、コンクリート7が常に圧縮状態に維持され、連結プレート14、17と雌型・雄型接続体18、19との溶接破断の虞がないばかりでなく、PC鋼材4を挿通するシースを鋼管シース11、16としたことにより、地震力による梁2の端部に生ずる曲げモーメントに対して、座屈しないのでPC鋼材4の緊張力が曲げモーメントに有効に抵抗する。梁2の端部と連結プレート14との溶接については、柱面の高応力域から接合間隔部8を介して一定の長さ間隔d離れている分、応力が小さくなるから、溶接破断を避けることができる。また、接合間隔部8内にスパイラル補強筋6を設けることによって、鉄骨ピン3周りのコンクリートをしっかり拘束し、コンファインド効果でコンクリートの軸圧縮耐力、曲げ耐力及び靭性を増大させることができ、靭性回転PC接合構造に形成される。そして、接合間隔部8自体は、大地震によってひび割れまたは一部に欠けが生ずることもあるが、柱1及び梁2には損傷は生じないのであり、一種の粘り強さを高めた緩衝材として靭性回転しながら地震エネルギーを吸収する効果があり、制震ダンパーのような働きを担うのであり、仮に、ひび割れや欠けが生じても、地震後に簡単に元通りに補修することができるのである。
前記靭性回転PC接合構造としては、高強度コンクリートによってコンファインド効果が顕著に得られるため、充填されるコンクリートを高強度コンクリートとすることが好ましい。また、PC鋼材4は、緊張定着後に鋼管シース11、16にグラウト材を充填してボンドタイプとすることを基本とするが、アンポンドタイプとすることもできる。アンボンドタイプとする場合は、定着端部から、或る長さ範囲までグラウト材を充填して端部のみボンドタイプにすることが望ましい。このようにすることによって、定着具が硬化されたグラウトによって保護され、繰り返しの地震力を受けても破壊される虞がなくなるのである。また、柱1が鉄骨造(コンクリート充填せず)とする場合には、柱1内に挿通したPC鋼材が外ケーブル形式になり、該PC鋼材の耐火被覆について、使用するPC鋼材4をアンポンドPC鋼材とし、該PC鋼材の外周に耐火シース、例えば、鋼管シース11、16を巻いて鋼管シース11、16との隙間にグラウト材を充填してもよいし、または、PC鋼材4を通常の非アンポンド鋼材とし、該鋼材外周に非耐火または耐火シースを巻いて、該シースの外周を不燃性の耐火被覆材料等で覆うことにしてアンポンドタイプとすることもできる。
次に、本発明の第2の実施の形態について、図7〜12を参照して説明する。
この第2の実施の形態に係る柱・梁のPC耐震接合構造は、前記第1の実施の形態とPC耐震接合構造という基本的な技術思想において実質的に同一であり、使用材料や大きさ・長さや係止位置関係が異なるのみあるので、同一部分には同一符号を付して、詳細な説明は重複するので省略する。
この実施の形態に係る柱・梁のPC耐震接合構造は、柱1及び梁2がコンクリート製であって、RC造、PC造、またはSRC造のいずれであってもよいが、好ましくは、柱と梁とをプレキャストコンクリート造(プレキャスト造と称する)とすることが望ましい。
プレキャスト造の柱1には、梁2が接合される位置に、予め鉄骨ピン3を構成する他方の2個の雄型接続体19と、PC鋼材4を挿通する複数の鋼管シース11とを埋め込み、それぞれの端部を所要長さ突出されて一体的に形成されている。また、プレキャスト造の梁2には、予めその両端部側に、同様の鉄骨ピン3を構成する一方の2個の雌型接続体18と、PC鋼材4を挿通する複数の鋼管シース16とを埋め込み、それぞれの端部を所要長さ突出されて一体的に形成されている。
この場合に、柱1について、いずれの部材も両側面に梁2が接合されるものについては、両側面に突出する所要長さに形成し、片側面に梁2が接合されるものについては、その片側面に所要長さ突出するように形成され、それぞれ後端部は定着プレート27、28を介して埋め込まれる。梁2については、両端部にそれぞれ所要長さ突出させて埋め込むので、各雌型接続体18の埋め込みは定着プレート29とアンカー筋30とを介してそれぞれ埋め込まれ、鋼管シース16の埋め込みについては、梁2の上面側に埋め込む鋼管シース16の後端部側は、梁2の端部から所要長さ後退した位置に形成した定着箱抜き部31内の側壁に設けた定着プレート32に連結して配設される。また、下面側に埋め込まれる鋼管シース16については、梁2の端部側下面に所要長さに渡る梁端ハンチ(垂直ハンチ)33を設け、該梁端ハンチ33の端部に設けた定着プレート34に連結して配設される。
そして、プレキャスト造の柱1と梁2との接合構造については、前記第1の実施の形態で説明したと同様に、接合間隔部8の構造、即ち、軸方向鉄筋5とスパイラル補強筋6とを配設すると共に、鉄骨ピン3の雌・雄接続体18、19の連結と鋼管シース11,16に挿通したPC鋼材4を降伏荷重の40〜60%の緊張導入力を付与し定着具24で定着して接続させるのである。また、接合後の各部材の作用についても、前記第1の実施の形態で説明した事項と実質的に同様である。なお、コンクリート造柱及び梁に打ち込むシースは、鋼管シースとしなくてもよい。つまり、接合間隔部8内だけ鋼管シースとすることが好ましい。
さらに、本発明の第3の実施の形態について図13〜18を参照して説明する。
この第3の実施の形態に係る柱・梁のPC耐震接合構造は、前記第1の実施の形態とPC耐震接合構造という基本的な技術思想において実質的に同一であり、使用材料や大きさ・長さや係止位置関係が異なるのみあるので、同一部分には同一符号を付して、詳細な説明は重複するので省略する。
この実施の形態に係る柱・梁のPC耐震接合構造は、前記第2の実施の形態と同様に、柱1及び梁2がコンクリート製であって、RC造、PC造、またはSRC造のいずれであってもよいが、好ましくは、柱と梁とをプレキャストコンクリート造(プレキャスト造と称する)とすることが望ましい。
プレキャスト造の柱1には、梁2が接合される位置に、予め鉄骨ピン3を構成する他方の1個の雄型接続体19と、PC鋼材4を挿通する複数の鋼管シース11とを埋め込み、それぞれの端部を所要長さ突出されて一体的に形成されている。また、プレキャスト造の梁2には、予めその両端部側に、同様の鉄骨ピン3を構成する一方の1個の雌型接続体18と、PC鋼材4を挿通する複数の鋼管シース16とを埋め込み、それぞれの端部を所要長さ突出されて一体的に形成されている。
この場合に、柱1について、いずれの部材も両側面に梁2が接合されるものについては、両側面に突出する所要長さに形成し、片側面に梁2が接合されるものについては、その片側面に所要長さ突出するように形成され、それぞれ後端部は定着プレート27、28を介して埋め込まれる。梁2については、各部材が両端部にそれぞれ所要長さ突出させて埋め込むので、各雌型接続体18の埋め込みは定着プレート29とアンカー筋30とを介してそれぞれ埋め込まれ、鋼管シース16の埋め込みについては、梁2の両端部において両側面に所要の長さに渡って梁端ハンチ(水平ハンチ)33がそれぞれ設けられ、該梁端ハンチ33内で上下に所要の間隔をもって鋼管シース16が埋め込まれ、該鋼管シース16の後端部は梁端ハンチ33の後端面に設けた定着具24に連結して配設される。
柱1と梁2との接合においては、柱1と梁2とがプレキャスト造であれば、基本的に前記第2の実施の形態と同じように鉄骨ピン3を2組とすることが好ましいが、図示のように、1組とする場合は、支保工を用いて梁2を支えるようにしてもよい。また、柱1と梁2は、現場打ちコンクリート造としてもよい。この場合は、鉄骨ピンは1組としてもよい。
次に、プレキャスト造の柱1と梁2との接合構造については、前記第1の実施の形態で説明したと同様に、接合間隔部8の構造、即ち、軸方向鉄筋5とスパイラル補強筋6とを配設すると共に、鉄骨ピン3の雌・雄接続体18、19の連結と鋼管シース11,16に挿通したPC鋼材4を降伏荷重の40〜60%の緊張導入力を付与し定着具24で定着して接続させるのである。また、接合後の各部材の作用についても、前記第1の実施の形態で説明した事項と実質的に同様である。なお、PC鋼材4は、緊張定着後に鋼管シース11,16内にグラウト材を充填してボンドタイプとすることが基本であるが、アンポンドPC鋼材4とすることもできる。
以上、第2と第3の実施の形態においては、梁端ハンチを有するものとして説明したが、これに限定されることなく、例えば、梁端ハンチ(垂直又は水平)がない場合は、梁端に設けられる緊張材としてのPC鋼より線は、上下段とも梁の上面側に箱抜き部を設け、該箱抜き部に定着すればよい。
以上説明したように、いずれの実施の形態に係る柱・梁のPC耐震接合構造における共通事項として、柱1と梁2の接合部に接合間隔部8を設けること、その接合間隔部8内で鉄骨ピン3とPC鋼材4で柱1と梁2とを接合または連結することであり、柱1と梁2が鉄骨造またはコンクリート造のいずれかであっても良いし、双方を組み合わせて構造物を構築することもできる。柱と梁は、鉄骨造及びプレキャストコンクリート造とする場合は、基本的に仮設時に梁が安定して自立できるようにするために鉄骨ピンを2組とするが、現場打ちコンクリート造とする場合は、鉄骨ピン3は1組で足りるから、1組としてもよい。
また、詳細な図示は省略するが、梁2を鉄骨造とする場合、梁2の両端における接合間隔部8のPC鋼材4の緊張定着によって、梁2の中央部に不都合な引張力が生ずる場合には、その引張力を打ち消すため、柱1間の1スパン以上に渡って、仮想線で示したように、PC鋼より線34を連続的に設けて緊張定着し、鉄骨造の梁2における中央部断面にプレストレスを与え、鉄骨造の梁2の断面をフルに利用できるようにすることが好ましい。梁2をコンクリート造とする場合は、プレテンション方式またはポストテンション方式で1次PC鋼材を配設することとしてもよいし、鉄骨造柱と同じように1スパン以上に渡らせてPC鋼より線34を連続的に設けることとしてもよい。
以上説明した建造物とは、建物の上部構造であるが、基礎について説明していないが、基礎が必要であることは云うまでもない。基礎構造の種類について、特に限定するものではなく、直接基礎や杭基礎などいずれでもよいのである。
また、本発明の柱・梁のPC耐震接合構造は、免震装置を用いた基礎免震、杭頭免震或いは中間層免震などと組み合わせとすれば、より一層顕著な耐震効果を奏する。
本発明に係る柱・梁のPC耐震接合構造は、柱1と梁2からなる建物構造であって、柱1面と梁2の端部との間に所要長さの間隔dを設け、該間隔d内で柱1と梁2とを連結する鉄骨ピン3を設置すると共にPC鋼材4を貫通して設け、該間隔d内にコンクリートを充填し硬化させて接合間隔部8とし、前記PC鋼材4に緊張導入力を与えて緊張定着することによってコンクリートにプレストレスを付与し接合間隔部8を介して柱1と梁2とを一体的に接合させる構成としたことによって、柱1と梁2とが接合間隔部8内で鉄骨ピン3とPC鋼材4によって接合・連結され、中地震程度では、実質的に剛接合の状態を維持し、設計で想定した以上の巨大地震の時には、PC鋼材4が弾性変形すると共に、柱1と梁2との接合間隔部8に設けた鉄骨ピン3が靭性回転することによって接合間隔部8の一部にひび割れや欠けが生ずるだけで地震エネルギーを吸収し軽微な損傷に留まり、柱1と梁2とが無損傷であって、大きな変形時にも梁2が落下することなく建物構造を守ることができ、地震後に、接合間隔部8のひび割れや欠けの部分を修復することができるから、元通りに復元して建物を再利用することができ、巨大地震に耐えられる建物が得られるのであり、この種建造物に広く利用できる。
1 柱
2 梁
3 鉄骨ピン
4 PC鋼材
5 軸方向鉄筋
6 スパイラル補強筋
7、9 コンクリート
8 接合間隔部
10 ダイヤフラム
10a 打設孔
11、16 鋼管シース
12 上部フランジ
13 下部フランジ
14、17 連結プレート
15 補強鋼材
18 雌型連結体
19 雄型連結体
20 接続ピン
21 弾性パッキン
22 ナット
23 ジョイントカバー
24 定着具
26 合成スラブ
27、28、29、32、34 定着プレート
30 アンカー筋
31 定着箱抜き部
33 梁端ハンチ
34 緊張鋼材としてのPC鋼より線

Claims (10)

  1. 柱と梁からなる建物構造であって、
    柱面と梁の端部との間に所要長さの間隔を設け、
    該間隔内で柱と梁とを連結する鉄骨ピンを設置すると共にPC鋼材を貫通して設け、
    該間隔内にコンクリートを充填し硬化させて接合間隔部とし、
    前記PC鋼材に緊張導入力を与えて緊張定着することによって前記コンクリートにプレストレスを付与し接合間隔部を介して柱と梁とを一体的に接合させること
    を特徴とする柱・梁のPC耐震接合構造。
  2. 前記鉄骨ピンは、
    雌型接続体と、雄型接続体と、接続ピンとの組み合わせからなり、
    前記接合間隔部内に少なくとも1組以上設置すること
    を特徴とする請求項1に記載の柱・梁のPC耐震接合構造。
  3. 前記PC鋼材に与えられる緊張導入力は、
    該PC鋼材の降伏荷重の40〜60%とすること
    を特徴とする請求項1または2に記載の柱・梁のPC耐震接合構造。
  4. 前記建物構造を鉄骨造とした場合は、梁は鉄骨造とし、柱は鉄骨造またはコンクリート充填鋼管構造(CFT構造)とすること
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の柱・梁のPC耐震接合構造。
  5. 前記建物構造をコンクリート造とした場合は、梁と柱はプレキャストコンクリート造とすること
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の柱・梁のPC耐震接合構造。
  6. 前記接合間隔部内に少なくともスパイラル補強筋を配設すること
    を特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の柱・梁のPC耐震接合構造。
  7. 前記間隔内に充填されるコンクリートは、高強度コンクリートであること
    を特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の柱・梁のPC耐震接合構造。
  8. 建物構造の柱と梁とを接合する方法であって、
    接合される柱面と梁の端部との間に所要長さの接合間隔部を設け、
    該接合間隔部内に鉄骨ピンとPC鋼材とを配設して柱と梁とを連結すると共に、少なくともスパイラル補強筋を配設してコンクリートを充填して硬化させ、
    前記PC鋼材を所要の緊張導入力で緊張定着して前記コンクリートにプレストレスを付与し、前記鉄骨ピンが靭性回転できるように柱と梁とを接合させること
    を特徴とする柱・梁のPC耐震接合方法。
  9. 前記所要の緊張導入力は、緊張定着されるPC鋼材の降伏荷重の40〜60%とすること
    を特徴とする請求項8に記載の柱・梁のPC耐震接合方法。
  10. 前記建物構造は、鉄骨造またはプレキャストコンクリート造、若しくはこれらの組み合わせであること
    を特徴とする請求項8乃至9に記載の柱・梁のPC耐震接合方法。
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