JP2873495B2 - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速制御装置

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JP2873495B2 JP22243890A JP22243890A JP2873495B2 JP 2873495 B2 JP2873495 B2 JP 2873495B2 JP 22243890 A JP22243890 A JP 22243890A JP 22243890 A JP22243890 A JP 22243890A JP 2873495 B2 JP2873495 B2 JP 2873495B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は複数の変速段を備えた自動変速機の変速制御
装置に関する。
(従来の技術) 通常の複数の変速段を備えた自動変速機を装備した車
両においては、スロットル開度と車速またはトルクコン
バータのタービン回転数とから変速機の最適な変速段を
求めて変速制御を行なう電子制御回路を備えている。
このような車両においては、路面の状態によって車速
が大きく変動した場合、変速段の変更が頻繁に行なわ
れ、これによって頻繁に変速ショックが生じるため、車
両の乗りごこちを悪化させるという問題があったので、
例えば特開平1−164846号公報に開示さた自動変速機の
変速制御装置では、変速機がシフトアップされた時点か
ら所定時間が経過するまではシフトダウンを禁止し、か
つ変速機がシフトダウンされた時点から所定時間が経過
するまではシフトアップを禁止するようにしている。
しかしながら、上記公報のもののように、変速機がシ
フトアップされた時点から所定時間が経過するまでは常
にシフトダウンが禁止される場合は、そのシフトダウン
禁止区間内で運転者がアクセルペダルを踏込んでシフト
ダウンによる加速を要求しても変速機がそれに応答しな
いことになり、運転者に異和感を与える欠点がある。一
方、変速機がシフトダウンされた時点から所定時間が経
過するまでは常にシフトアップが禁止される場合には、
運転者がもはや加速を要求しないにもかかわらずシフト
アップが行なわれないので、やはり運転者に異和感を与
えるのみでなく、燃費を悪化させる問題がある。
(発明の目的) そこで本発明は、運転者の要求駆動力を満足しつつ、
変速段の変更が頻繁に行なわれるのを抑制しうる自動変
速機の変速制御装置を提供することを目的とする。
(発明の構成) 本発明による自動変速機の変速制御装置においては、
変速機がシフトアップされた時点から所定時間以内にシ
フトダウンがなされた場合、その後の所定時間だけシフ
トアップを禁止する制御手段を備えていることを特徴と
する。
また上記制御手段は、上記シフトアップが禁止されて
いる時間内にエンジンの回転数が所定回転数を超えた場
合には、上記シフトアップの禁止を解除するようにして
いる。
(発明の効果) 本発明によれば、変速機がシフトダウンされた後の所
定時間内のシフトアップの禁止が、そのシフトダウン時
点以前の所定時間以内にシフトアップがなされた場合に
限られ、シフトアップ後のシフトダウンまでの時間が所
定値以上であるときには、その後のシフトアップに対し
制限を設けていないから、運転者の要求駆動力を満足し
つつ、変速段の変更が頻繁に行なわれるのを抑制するこ
とができる。
また、本発明によれば、たとえシフトアップの禁止期
間中であっても、エンジンの回転数が所定回転数を超え
た場合には、上記シフトアップの禁止が解除されるよう
になっているから、シフトアップの禁止による燃費の悪
化およびエンジンの過回転を防止することができる。
(実 施 例) 以下、本発明の実施例について図面を参照して詳細に
説明する。
第1図は本発明の一実施例に係る自動変速機の制御系
統図で、エンジン1の出力軸には自動変速機のトルクコ
ンバータ2が連結され、トルクコンバータ2の出力軸に
多段変速歯車機構3がそれぞれ連結されている。多段変
速歯車機構3は、流体式アクチュエータ4で操作される
変速切換手段5によって動力伝達径路が切換えられるよ
うになっており、この流体式アクチュエータ4はソレノ
イドよりなる電磁手段6によって圧力流体の供給を制御
される。
10は自動変速機の電磁手段6を制御するためのマイク
ロコンピュータよりなる電子制御回路(ECU)で、トル
クコンバータ2のタービン回転数NTを検出するためのタ
ービン回転数センサ7から出力される信号と、エンジン
1のスロットル開度θを検出するためのスロットル開度
センサ8から出力される負荷をあらわす信号とにもとづ
いて、変速のタイミングを判定するシフトチェンジ判定
手段11と、このシフトチェンジ判定手段11から発生する
信号にもとづいて電磁手段6を駆動制御して変速を行な
う制御手段12とを備えている。また、電子制御回路10は
計時手段13を備えており、この計時手段13は、セット時
間を所定時間TAとして、シフトアップが行なわれた時点
からスタートするダウンタイマである第1のタイマTA
と、セット時間を所定時間TBとして、第1のタイマTAが
ゼロとなる以前にシフトダウンが行なわれた場合、その
シフトダウン時点からスタートするダウンタイマである
第2のタイマTBとからなる。さらに電子制御回路10はシ
フトアップ禁止手段14を備えている。このシフトアップ
禁止手段14は、第1のダウンタイマTAがゼロになる前に
シフトダウンが行なわれた場合、このシフトダウンによ
ってスタートした第2のダウンタイマTBがゼロになるま
ではシフトアップを禁止している。
さらにこのシフトアップ禁止手段14は、エンジン回転
数センサ9から出力されるエンジン回転数Neをあらわす
信号を受け、エンジン回転数Neが所定回転数Novを超え
るときには、シフトアップ禁止期間中であってもシフト
アップの禁止を解除するようにしている。
次に電子制御回路(ECU)10が実行する変速制御ルー
チンについて第2図のフローチャートを参照して説明す
る。
まずステップS1において、トルクコンバータ2のター
ビン回転数センサ7から出力されるタービン回転数NT
よびスロットル開度センサ8から出力されるスロットル
開度θを読込み、次のステップS2で、シフトチェンジ判
定手段11が現在のタービン回転数NTとスロットル開度θ
からシフトアップ条件が成立したか否かを調べ、この判
定がYESのときには、ステップS3で制御手段12が電磁手
段(ソレノイド)6を駆動してシフトアップを実行する
とともに、ステップS4で計時手段13の第1のダウンタイ
マTAをスタートする。次のステップS5では、シフトチェ
ンジ判定手段11が現在のタービン回転数NTとスロットル
開度θとからシフトダウン条件が成立したか否かを調
べ、この判定がYESのときには、ステップS6で制御手段1
2がシフトダウンを実行する。次のステップS7では、こ
のシフトダウンが実行された時点で第1のダウンタイマ
TAがゼロになっているか否かを調べ、この判定がNOのと
き、すなわち、第3図のシフトアップ時点t0からシフト
ダウン時点t1までの時間T1が所定時間TAより短いと判定
されたときには、ステップS8で計時手段13の第2のダウ
ンタイマTBをスタートする。
次にステップS9へ進み、シフトチェンジ判定手段11が
現在のタービン回転数NTとスロットル開度θとからシフ
トアップ条件が成立したか否かを調べ、この判定がYES
のときステップS10へ進んで第2のダウンタイマTBがゼ
ロになっているか否かを調べる。そしてステップS10の
判定がNOのとき、すなわち、第3図に示すように、シフ
トダウン時点t1からシフトアップ条件成立時点t2までの
時間T2が所定時間TBよりも短いと判定されたときには、
シフトアップ禁止手段14がステップS11でシフトアップ
を禁止するが、ステップS10の判定がYESのときは、すな
わち、第4図に示すように、シフトダウン時点t1からシ
フトアップ条件成立時点t2までの時間T2が所定時間TB以
上であると判定されたときには、ステップS14へ進んで
シフトアップを実行する。
一方、ステップS11でシフトアップが禁止されている
期間中に、ステップS11でエンジン回転数センサ9から
の出力信号を読込み、かつステップS13で、エンジン回
転数Neが所定回転数Novを超えているか否かを調べる。
そしてステップS13の判定がNOである間はステップS10へ
戻ってシフトアップ禁止を継続するが、ステップS13の
判定がYESになれば、直ちにステップS14へ進み、シフト
アップ禁止を解除してシフトアップを実行する。
以上の説明で明らかなように、本実施例によれば、シ
フトアップ禁止手段14を備えていて、シフトダウンが行
なわれてから所定時間TAが経過する以前にシフトダウン
が行なわれた場合、シフトアップ禁止手段14は、このシ
フトダウン時点から所定時間TBが経過するまでシフトア
ップを禁止しているから、運転者の要求駆動力を満足し
つつ、変速が頻繁に行なわれるのを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例である自動変速機の構成図、第
2図は第1図の自動変速機を制御する電子制御回路が実
行する制御ルーチンのフローチャート、第3図および第
4図は第1図の自動変速機の動作を説明するタイミング
チャートである。 1……エンジン、2……トルクコンバータ 3……多段変速歯車機構、6……電磁手段 7……タービン回転数センサ 8……スロットル開度センサ 9……エンジン回転数センサ 10……電子制御回路 11……シフトチェンジ判定手段 12……制御手段、13……計時手段 14……シフトアップ禁止手段
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−286657(JP,A) 特開 平2−41941(JP,A) 特開 平3−56757(JP,A) 特開 昭62−93554(JP,A) 特開 昭60−211155(JP,A) 特開 昭62−188843(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の変速段を備えた自動変速機におい
    て、 上記自動変速機がシフトアップされた時点から所定時間
    以内にシフトダウンがなされた場合、その後の所定時間
    だけシフトアップを禁止するシフトアップ禁止手段を備
    えていることを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  2. 【請求項2】上記シフトアップ禁止手段は、上記シフト
    アップが禁止されている時間内にエンジン回転数が所定
    回転数を超えた場合には、上記シフトアップ禁止を解除
    する請求項1記載の変速制御装置。
JP22243890A 1990-08-27 1990-08-27 自動変速機の変速制御装置 Expired - Fee Related JP2873495B2 (ja)

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JP4894169B2 (ja) * 2005-06-10 2012-03-14 井関農機株式会社 作業車両の変速制御装置
JP4702099B2 (ja) * 2006-02-27 2011-06-15 トヨタ自動車株式会社 変速指示装置
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