JP3460244B2 - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

自動変速機の制御装置

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JP3460244B2
JP3460244B2 JP7001293A JP7001293A JP3460244B2 JP 3460244 B2 JP3460244 B2 JP 3460244B2 JP 7001293 A JP7001293 A JP 7001293A JP 7001293 A JP7001293 A JP 7001293A JP 3460244 B2 JP3460244 B2 JP 3460244B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動変速機の制御装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動変速機としては、従来より、ポンプ
インペラ、タービンランナ、ステータ等を備えたトルク
コンバータと、該トルクコンバータのタービンランナに
接続される多段歯車式の変速機構とを組み合わせたもの
が多用されている。そして、かかる自動変速機において
は、油圧回路部を主構成要素とする油圧制御装置が設け
られ、記憶装置に予め記憶された変速線図 (シフトスケ
ジュール)に基づいて変速条件が判定され、判定された
変速条件に従って油圧制御装置により変速が行われるよ
うになっている。
【0003】しかしながら、かかる従来の自動変速機で
は、エンジンブレーキが必要なときに、運転者の意志に
反してシフトアップが行われてエンジンブレーキが得ら
れない場合があるといった問題がある。具体的には、例
えば図9に示すような変速線図に基づいて変速が行われ
るようになった自動車において、P1で示す運転状態の
ときに運転者がエンジンブレーキを得ようとしてアクセ
ルペダルから足を離した場合、運転状態が瞬時に点P2
で示す状態に移行して4速へのシフトアップが起こるの
で、エンジンブレーキが得られないといった問題が生じ
る。
【0004】そこで、スロットル開度がほぼ全閉となる
領域では所定の低速段領域(例えば、3速領域)を高速側
(4速側)に延長させた変速線図を用いて、アクセルペダ
ルから足を離したときに上記のようなシフトアップが起
こるのを防止して確実にエンジンブレーキを得ることが
できるようにした自動変速機が提案されている(例え
ば、特公昭52−20630号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の自動変速機では、例えば停止目標位置のかなり手前
からアクセルペダルをゆっくりと戻して減速するような
場合には、アクセルペダルの踏込み量が少なくなってス
ロットル開度が0近くなったときに、突然シフトダウン
が発生することになり、スムーズに減速できないといっ
た問題がある。
【0006】これを改善するために、例えば図10に示
すように、3→4シフトアップ変速線、時速75km/h
の線、4速の通常走行負荷線、4→3シフトダウン変速
線及び車速軸で囲まれた斜線を付して示す領域(オート
エンブレ領域)では、減速時に自動的にシフトダウンし
てエンジンブレーキを作用させるといった制御、いわゆ
るオートエンブレ制御を行うようにした自動変速機が提
案されている。
【0007】しかしながら、かかる従来のオートエンブ
レ制御手法では、車速が比較的高いときにオートエンブ
レ制御が開始されると、オートエンブレ開始時にはまだ
タービンがかなりの慣性力で回転しているので、強い変
速ショックが生じるといった問題がある。
【0008】本発明は、上記従来の問題点を解決するた
めになされたものであって、オートエンブレ制御が行わ
れるようになった自動車に対して、オートエンブレ制御
開始時における変速ショックの発生を有効に防止するこ
とができる手段を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達するため、
第1の発明は、変速機構の動力伝達経路を切り替えて変
速を行う多段式の変速手段が設けられ、該変速手段が予
め設定された変速線図に基づいて変速動作を行うように
なっており、かつ上記変速線図が、エンジン負荷が所定
値以下の領域では所定の低速段領域が高速側に延長され
た変速パターンを有している自動変速機の制御装置にお
いて、運転状態が上記所定の低速段領域内へ移行したか
否かを検出する運転状態検出手段と、該運転状態検出手
段によって上記所定の低速段領域内への運転状態の移行
が検出されたときに、車両減速度がほぼ0になるまでの
時間、変速手段に対する変速指令信号の発信を遅延させ
る変速指令遅延手段とが設けられていることを特徴とす
る自動変速機の制御装置を提供する。
【0010】第2の発明は、第1の発明にかかる自動変
速機の制御装置において、最高速段で走行中に所定のオ
ートエンブレ条件が成立したときには、変速線図にかか
わりなく変速段を1段だけ低速側へシフトダウンさせる
オートエンブレ手段と、オートエンブレ条件が成立した
ときには、車両減速度がほぼ0になるまでの時間だけ経
過してからオートエンブレ手段に上記シフトダウンを行
わせるシフトダウン遅延手段とが設けられていることを
特徴とする自動変速機の制御装置を提供する。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
図1は、本発明にかかる自動変速機の制御装置の全体構
成である。図1に示すように、エンジン1の出力トルク
は自動変速機2で変速された後、プロペラシャフト8を
介して駆動輪(図示せず)に伝達されるようになってい
る。ここで、自動変速機2はトルクコンバータ3と遊星
歯車式の多段変速機構4とで構成されている。なお、ト
ルクコンバータ3にはロックアップクラッチ3aが設け
られている。多段変速機構4は、前進4段・後退1段と
され、コントローラ10からの切替指令信号に従って油
圧制御回路7の変速用ソレノイド5及びロックアップ用
ソレノイド6のオン・オフの組合せを切り替え、これに
よって自動変速機2の変速用及びロックアップ用の油圧
式アクチュエータの作動態様を切り替えるようになって
いる。これにより、各変速段の切り替え及びロックアッ
プクラッチ3aのオン・オフ切り替えが行われる。な
お、自動変速機2は、特許請求の範囲に記載された「変
速手段」に相当する。
【0012】コントローラ10は、詳しくは図示してい
ないが、CPU、ROM、RAM、CLOCK等の回路
と、A/D変換器、/A変換器等の入出力インターフェ
ースとからなる。コントローラ10には、エンジン1の
吸気通路1aに介設されたスロットル弁1bの開度(ス
ロットル弁開度)を検出するスロットル弁開度センサ1
1からスロットル弁開度信号が入力されるようになって
いる。さらに、コントローラ10には、車速センサ12
によって検出される車速、変速段センサ13によって検
出される変速段、アイドルスイッチ14から出力される
アイドルスイッチ信号、エンジン回転数センサ15によ
って検出されるエンジン回転数、ブレーキスイッチ16
から出力されるブレーキスイッチ信号、タービン回転数
センサ17によって検出されるタービン回転数等が制御
情報として入力されるようになっている。なお、これら
のセンサあるいはスイッチは、特許請求の範囲に記載さ
れた「運転状態検出手段」に相当する。
【0013】コントローラ10のROMには、例えば図
4に示すような変速線図が記憶されている。この変速線
図は、横軸が車速とされ縦軸がスロットル弁開度すなわ
ちエンジン負荷とされた座標平面上に、夫々実線で示す
1→2、2→3、3→4の各シフトアップ変速線と、夫
々破線で示す3←4、2←3、1←2の各シフトダウン
変速線とを有している。ここで、3→4シフトアップ変
速線は、エンジン無負荷すなわちスロットル弁開度が零
近傍では、低速段領域が高車速側の75km/h近傍の車
速域まで延長されている。したがって、例えば図4中に
おいて、運転状態が3速領域内の点P5からオフスロッ
トルとなって点P6へ移行した場合、変速段が3速に保
持され、エンジンブレーキが作用することになる。すな
わち、オートエンブレ機能が働くことになる。なお、3
→4シフトアップ変速線を超える領域において低スロッ
トル弁開度領域には、ロックアップクラッチ3aを締結
動作させるためのロックアップ領域が設定されている。
【0014】コントローラ10は、図5に示すように、
スロットル弁開度センサ11 (図1参照)で検出される
実際スロットル弁開度信号TVOaの変化を緩やかにし
た、緩変化スロットル弁開度信号TVObを演算する機
能を有する。この緩変化スロットル弁開度信号TVOb
は、実際スロットル弁開度信号TVOaに対するエンジ
ン1の応答遅れを反映したスロットル弁開度信号 (実質
上のエンジン負荷信号)に相当するものである。
【0015】また、コントローラ10は、実際スロット
ル弁開度信号TVOaの変化時に、この実際スロットル
弁開度信号TVOaと緩変化スロットル弁開度信号TV
Obとの間の偏差が時間の経過に伴って小さくなり所定
値k未満となった時点Tにて値が更新される擬似スロッ
トル弁開度信号TVO'を演算し、エンジン負荷の安定
状態を検出する機能をも有する。なお、このエンジン負
荷の安定状態は、スロットル弁開度の変化率から把握す
ることも可能である。
【0016】図2は、コントローラ10の制御回路の構
成を示す図である。図2に示すように、この制御回路は
実質的に、3→4シフトアップ禁止回路20と、オート
エンブレ回路30と、オートエンブレ解除判定回路40
と、オートエンブレ遅延タイマ50とからなるが、以下
これらの各回路等の構成及び機能を説明する。
【0017】(3→4シフトアップ禁止回路20)3→
4シフトアップ禁止回路20は、オア回路21とアンド
回路22とを備えている。オア回路21の第1の入力端
子には、今回の制御ルーチンで読み取られた擬似スロッ
トル弁開度TVO'(i)が図4の4速領域外にあるときに
「1」が入力される。また、オア回路21の第2の入力
端子には、前回の制御ルーチンで読み取られた擬似スロ
ットル弁開度TVO'(i−1)が図4の4速領域外にあ
るときに 「1」が入力される。
【0018】したがって、オア回路21は、TVO'(i
−1)とTVO'(i)とがいずれも4速領域内にあると
き以外は 「1」を出力する。すなわち、オア回路21
は、TVO'(i−1)及びTVO'(i)の少なくとも一方
が4速領域外にあれば 「1」を出力する。
【0019】アンド回路22の第1の入力端子には、実
際スロットル弁開度TVOaで判断して運転状態が図4
の4速領域にあるときに 「1」が入力される。また、第
2入力端子にはオア回路21の出力信号が入力される。
さらに、第3の入力端子には、車速が75km/h以下で
あるときに「1」が入力される。
【0020】すなわち、アンド回路22は、上記3つの
入力がすべて 「1」であるときに限り 「1」すなわち4
速へのシフトアップ禁止信号を出力し、上記3つの入力
の少なくとも一つが 「0」のときは 「0」すなわち4速
へのシフトアップ許可信号を出力する。なお、アンド回
路22の 「1」出力は所定時間経過後に解除されるよう
になっている。
【0021】つまり、3→4シフトアップ禁止回路20
は、今回の制御ルーチンにおける運転状態が実際スロッ
トル弁開度TVOaで判断して図4の4速領域内にあ
り、前回の制御ルーチンにおける擬似スロットル弁開度
TVO'(i−1)及び今回の制御ルーチンにおける擬似
スロットル弁開度TVO'(i)で判断して少なくとも一
方が4速領域外にあり、かつ車速が75km/h以下であ
るという条件が満足されたときに限り4速へのシフトア
ップ禁止信号を出力することになる。
【0022】(オートエンブレ回路30)オートエンブ
レ回路30は、アンド回路31,32,33,34と、オ
ア回路35と、夫々フリップフロップからなる保持回路
36とを備えている。このオートエンブレ回路30にお
いて、アンド回路31は、第1の入力端子に3→4シフ
トアップ禁止回路20のアンド回路22から「1」すなわ
ち4速へのシフトアップ禁止信号が入力されるととも
に、第2の端子にアクセルペダルの踏み込みが解除され
てアイドルスイッチ14がオンされていることを示す信
号「1」が入力されたときに限り 「1」を出力する。この
出力 「1」はオア回路35を介して保持回路36をセッ
トする。
【0023】アンド回路32は、第1の入力端子にアイ
ドルスイッチ14がオンであることを示す信号「1」が入
力され、第2の入力端子に車速が75km/h以下である
ことを示す信号 「1」が入力され、かつ第3の入力端子
に自動変速機2が4速であることを示す信号 「1」が入
力された場合に限り 「1」を出力する。したがって、ア
ンド回路32は、車速が75km/h以下であるときにお
いて4速時にアイドルスイッチ14がオンであるとき、
すなわちオートエンブレ機能の必要基本条件が成立した
ときに限り 「1」を出力する。
【0024】アンド回路33は、オートエンブレの上記
必要基本条件が成立しており、かつ緩変化スロットル弁
開度信号TVObと実際スロットル弁開度信号TVOa
との間の偏差が所定値k以上 (TVOb−TVOa≧
k)であるとき、すなわちスロットル弁開度の急激な閉
方向変化があるときに 「1」を出力する。アンド回路3
3のこの 「1」出力もまた、オア回路35を介して保持
回路36をセットする。
【0025】アンド回路34は、オートエンブレ機能の
上記必要基本条件が成立しており、かつブレーキスイッ
チ16がオン作動するとともに、車速の前回値V(i−
1)と今回値V(i)との間の偏差が車速Vの関数である
所定値f(V)以下であるときすなわち減速度合が低いと
きに限り 「1」を出力する。アンド回路34のこの
「1」出力もまた、オア回路35を介して保持回路36
をセットする。
【0026】このように、オア回路35には、アンド回
路31,33,34の各出力が入力され、その出力は保持
回路36のS端子に入力される。したがって、オア回路
35がアンド回路31,33,34の少なくとも一つから
「1」出力を受けると、保持回路36がセットされてそ
のQ端子から 「1」すなわち3速保持信号が出力され
る。
【0027】つまり、オートエンブレ回路30において
は、オートエンブレ機能が要求される領域(オートエン
ブレ領域)において4速時にアイドルスイッチ14のオ
ン信号が出力されたとき、オートエンブレ機能の上記必
要基本条件の成立時においてスロットル弁開度の急激な
閉方向変化があったとき、または減速度合が低いV(i−
1)−V(i)≧f(v)の状況で運転者がブレーキペダル
を踏込操作したときに、保持回路36から3速保持信号
「1」が出力され、その他の場合は通常マップ制御信号
「0」が出力される。
【0028】ここにおいて、保持回路36の出力信号は
オートエンブレ遅延タイマ50に入力されるようになっ
ている。なお、このオートエンブレ遅延タイマ50は、
特許請求の範囲に記載された「変速指令遅延手段」ないし
は「シフトダウン遅延手段」に相当する。このオートエン
ブレ遅延タイマ50は、後で説明するようにオートエン
ブレ開始時における変速ショック(切替ショック)の発生
を防止するため、保持回路36の出力信号が「0」から
「1」に変化したとき、すなわちオートエンブレ条件が成
立してオートエンブレが開始されたときに、4速から3
速へのシフトダウンを所定時間だけ遅延(ディレー)させ
るようになっている。
【0029】(オートエンブレ解除判定回路40)オー
トエンブレ解除判定回路40は、夫々フリップフロップ
回路よりなる保持回路41,46と、アンド回路42,4
4,45,48と、オア回路43と、タイマ回路47とで
構成され、オートエンブレ回路30による3速の保持制
御の解除をする機能を有する。
【0030】保持回路41は、オートエンブレ回路30
からの3速保持信号によりセットされてその状態を保持
し、かつオートエンブレ回路30からの通常マップ運転
信号によりリセットされる。アンド回路42は、3速保
持信号の出力を解除するための解除信号を出力する機能
を有する。すなわち、アンド回路42は、第1の入力端
子に保持回路41から3速保持信号が入力され、第2の
入力端子に今回の制御ルーチンにおいて運転状態が図6
に示す変速線図中のゾーン3でないことすなわちスロッ
トル弁が開き始めたことを示す信号が入力され、かつ第
3の入力端子にオア回路43から「1」が入力されたとき
に、 「1」すなわち3速解除信号を出力する。
【0031】アンド回路44は、前回及び前々回の制御
ルーチンにおける運転状態が図6中のゾーン2にある場
合に 「1」を出力する。保持回路46はこのアンド回路
44の 「1」出力を保持する。また、アンド回路45
は、第1の入力端子に保持回路46から 「1」が入力さ
れ、かつ第2の入力端子に擬似スロットル弁開度の前回
値と今回値の差TVO'(i−1)−TVO'(i)が0以上
の場合、すなわち加速後に定常運転に移行すべく若干減
速して安定している状況を示す信号「1」が入力された
ときに 「1」を出力する。
【0032】オア回路43は、今回の制御ルーチンにお
いてスロットル弁が開き始めたことを示す信号を遅延さ
せるタイマ47の出力 「1」、今回の制御ルーチンにお
ける運転状態が図6中のゾーン1にあることを示す信号
「1」、アンド回路45の 「1」出力、及び現在の車速
V(i)が図6中のゾーン3を出た際に記憶した車速値V
(MEMO)に微小値αを加算した値以上であることを示
す信号「1」すなわち車速が上昇したことを示す車速上昇
信号 「1」のいずれかが入力されると、 アンド回路4
2に「1」を出力する。
【0033】アンド回路42は、保持回路41からの3
速保持信号と、運転状態が図6中のゾーン3にないこと
すなわちスロットル弁が開き始めたことを示す信号と、
オア回路43の 「1」出力とが入力されると、オートエ
ンブレ解除信号「1」をオートエンブレ回路30の保持回
路36のリセット端子に出力するとともに、アンド回路
48に出力する。
【0034】アンド回路48は、アンド回路42よりオ
ートエンブレ解除信号「1」を受けるとともに、前回の制
御ルーチンにおいて3速保持信号(オートエンブレ信号)
がある場合の出力 と、今回の制御ルーチンにおいて3
速保持信号のない場合の出力と、今回の制御ルーチンに
おける運転状態が図6中のゾーン2にある場合の出力と
を受けたときに4速へのシフトアップ信号 「1」を出力
する。それ以外の場合には、アンド回路48は4速への
シフトアップなしの信号「0」を出力する。
【0035】このような構成において、例えば、図4の
変速線図中の矢印P5→P6のように、車速75km/h以
下で3速領域にある状態から、運転者がスロットル弁開
度を全閉にしたときには、実際スロットル弁開度TVO
aが図6中の3→4シフトアップ変速線を越えてゾーン
2に入った時点で、3→4シフトアップ禁止回路20の
アンド回路22から4速シフトアップ禁止信号が出力さ
れ4速へのシフトアップが禁止される。
【0036】その後、実際スロットル弁開度TVOaが
全閉状態となるのに伴ってアイドルスイッチ14がオン
作動し、運転状態が3→4シフトアップ変速線の3速の
延長領域に入ると、オートエンブレ回路30のアンド回
路31の出力が 「1」となって保持回路36のQ端子か
ら3速保持信号が出力されるので、自動変速機2は運転
状態が図6中のゾーン2に入っても4速へのシフトアッ
プを行わず、3速の変速段を保持する。その結果、エン
ジンブレーキが有効に作用して、車両の減速性能が有効
に発揮されることになる。
【0037】なお、実際スロットル弁開度TVOaと緩
変化スロットル弁開度信号TVObとの間の偏差が所定
値kとなった時点では、3→4シフトアップ禁止回路2
0のオア回路21の出力が 「0」に反転し、アンド回路
22からの4速へのシフトアップ禁止信号の出力は停止
されるが、この4速へのシフトアップ禁止信号は保持回
路36により保持されているので支障はない。
【0038】そして、上記のように運転状態が3→4シ
フトアップ変速線の3速の延長領域に入った後に、アク
セルペダルの踏込み又はアクセルペダルへの足乗せに起
因して、運転状態が図6中のゾーン3すなわち3速での
低速走行が不能な領域に移行しても、オートエンブレ解
除判定回路40では、そのゾーン3にある場合の信号の
反転信号 ( 「0」出力)によりアンド回路42は解除信
号の出力が阻止されるので、3速の保持が維持される。
したがって、このゾーン3では、4速へのシフトアップ
による運転性能の低下が防止される。
【0039】一方、運転状態が図6のゾーン3内からゾ
ーン2に移行し、かつ擬似スロットル弁開度の減少量が
0近くで安定した場合には、アンド回路45の出力が
「1」となって、アンド回路42から解除信号が出力さ
れる。これに伴って、アンド回路48が4速へのシフト
アップ信号を出力する。したがって、変速段はスロット
ル弁開度の変化の安定後に3速から4速にシフトアップ
され、アクセルペダルの踏込み直後に変速が行われず、
違和感が生じない。
【0040】さらに、運転状態が図6中のゾーン1すな
わち強い加速要求のあるゾーンに移行した場合には、ア
ンド回路45の出力が 「1」となって、アンド回路42
から解除信号が出力されるが、アンド回路48は4速へ
のシフトアップ信号を出力しない。したがって、変速段
は3速を保持するので強い加速性能が得られる。また、
この状態から3→4シフトアップ変速線を横切った場合
には、図4の変速線図に従って通常通り4速にシフトア
ップするので、変速時に違和感が生じない。
【0041】ところで、前記したとおり、保持回路36
の出力信号が「0」から「1」に変化したとき、すなわちオ
ートエンブレ条件が成立してオートエンブレが開始され
たときには、オートエンブレ遅延タイマ50によって、
4速から3速へのシフトダウンが所定時間だけ遅延(デ
ィレー)させられるようになっている。このため、オー
トエンブレ時において、4速から3速への変速が起こる
際には、エンジン回転数ないしはタービン回転数が十分
に低下しているので、変速ショック(切替ショック)が低
減ないしは防止される。
【0042】具体的には、図7に示すように時刻t1でオ
ートエンブレ条件が成立してオートエンブレが開始され
たときには、変速信号はt1より所定のディレー時間Tだ
け遅れて発せられる。この場合、図7から明らかなとお
り変速信号が発せられる時点では加速度ないしは減速度
がほぼ0G(加減速0)となっており、これによって変速
ショックの発生が抑制ないし防止されるわけである。な
お、図7に示す例では、R1の部分で若干の変速ショッ
クが生じているが、この程度の変速ショックは運転者に
はほとんど感知されないので、走行フィーリングは何ら
低下しない。比較のため、図8に、時刻t1'でオートエ
ンブレ条件が成立した場合において、時刻t1'で直ちに
変速信号を発した場合、すなわちオートエンブレ遅延タ
イマ50を設けない場合の加速度ないしは減速度の経時
変化の一例を示す。図8から明らかなとおり、R2の部
分では非常に強い変速ショックが生じている。
【0043】なお、図3に示すように、オートエンブレ
遅延タイマ50を設ける代わりに、減速度が0Gであり
かつオートエンブレ回路30の保持回路36から3速保
持信号「1」が出力されたときに限り「1」を出力するオー
トエンブレ遅延アンド回路60を設けてもよい。オート
エンブレ遅延アンド回路60から「1」が出力されたとき
には、3速保持信号、すなわち4速から3速への変速信
号が発せられるのはもちろんである。つまり、加速度な
いしは減速度がほぼ0Gになるまで変速信号を発信を遅
延させるわけである。なお、0Gの検出は、タービン回
転数センサ17によって検出されるタービン回転数の微
分値に基づいて行われる。この場合においても、オート
エンブレ遅延タイマ50を設けた場合と同様に、変速シ
ョックが有効に抑制ないしは防止される。
【0044】
【発明の作用・効果】第1の発明によれば、変速指令遅
延手段によって、所定の低速段領域への移行時(シフト
ダウン時)には変速指令信号の発信が、車両減速度がほ
ぼ0になるまでの時間だけ遅延させられるので、変速指
令信号が発信される時点ではエンジン回転数ないしはタ
ービン回転数が十分に低下して変速ショック(切替ショ
ック)の発生が防止される。
【0045】第2の発明によれば、基本的には第1の発
明と同様の作用・効果が得られる。さらに、オートエン
ブレ手段によってオートエンブレが実行される際には、
シフトダウン遅延手段によってシフトダウンの実行がオ
ートエンブレ条件成立後、車両減速度がほぼ0になるま
での時間だけ遅延させられるので、シフトダウン実行時
にはエンジン回転数ないしはタービン回転数が十分に低
下して変速ショック(切替ショック)の発生が一層有効に
防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる制御装置を備えた自動変速機
及びエンジンの全体概略構成図である。
【図2】 図1に示す自動変速機の変速制御装置のオー
トエンブレ制御回路の具体的な構成を示す回路図であ
る。
【図3】 オートエンブレ制御回路のもう1つの好まし
い例を示す回路図である。
【図4】 図1に示す自動変速機の変速制御装置の変速
線図である。
【図5】 擬似エンジン負荷信号の説明図である。
【図6】 オートエンブレの3→4シフトアップ禁止制
御及び解除制御のゾーンの説明図である。
【図7】 本発明にかかるオートエンブレ制御における
オートエンブレ実行時の、減速度、変速信号及びスロッ
トル弁開度の経時変化を示す図である。
【図8】 従来のオートエンブレ制御における図7と同
様の図である。
【図9】 従来の自動変速機の変速制御装置の変速線図
である。
【図10】 従来の自動変速機の変速制御装置の3→4
シフトアップ禁止領域の説明図である。
【符号の説明】
1…エンジン 2…自動変速機 4…変速機構 10…コントローラ 11…スロットル弁開度センサ 12…車速センサ 13…変速段センサ 14…アイドルスイッチ 15…エンジン回転数センサ 16…ブレーキスイッチ 17…タービン回転数センサ 20…3→4シフトアップ禁止回路 30…オートエンブレ回路 40…オートエンブレ解除判定回路 50…オートエンブレ遅延タイマ 60…オートエンブレ遅延アンド回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変速機構の動力伝達経路を切り替えて変
    速を行う多段式の変速手段が設けられ、該変速手段が予
    め設定された変速線図に基づいて変速動作を行うように
    なっており、かつ上記変速線図が、エンジン負荷が所定
    値以下の領域では所定の低速段領域が高速側に延長され
    た変速パターンを有している自動変速機の制御装置にお
    いて、 運転状態が上記所定の低速段領域内へ移行したか否かを
    検出する運転状態検出手段と、 該運転状態検出手段によって上記所定の低速段領域内へ
    の運転状態の移行が検出されたときに、車両減速度がほ
    ぼ0になるまでの時間、変速手段に対する変速指令信号
    の発信を遅延させる変速指令遅延手段とが設けられてい
    ることを特徴とする自動変速機の制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された自動変速機の制御
    装置において、 最高速段で走行中に所定のオートエンブレ条件が成立し
    たときには、変速線図にかかわりなく変速段を1段だけ
    低速側へシフトダウンさせるオートエンブレ手段と、 オートエンブレ条件が成立したときには、車両減速度が
    ほぼ0になるまでの時間を経過してからオートエンブレ
    手段に上記シフトダウンを行わせるシフトダウン遅延手
    段とが設けられていることを特徴とする自動変速機の制
    御装置。
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