JP2865765B2 - 乗物用タイヤ - Google Patents

乗物用タイヤ

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JP2865765B2 JP2027866A JP2786690A JP2865765B2 JP 2865765 B2 JP2865765 B2 JP 2865765B2 JP 2027866 A JP2027866 A JP 2027866A JP 2786690 A JP2786690 A JP 2786690A JP 2865765 B2 JP2865765 B2 JP 2865765B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、特にリブ（rib）、ブロック（block）ま
たはロッグ（log）およびこれらの間に配設された実質
上Ｕ字形もしくはＶ字形の溝を備えたトレッドを有する
乗物用タイヤに関する。
従来の技術 乗物用タイヤのトレッド部の溝形態は、該タイヤに要
求される性能特性を顧慮する場合には非常に重要な要因
となる。この場合特に、少なくとも部分的に相容れない
多数の要求を可能な限り満たすこと、就中、夏季走行と
冬季走行において問題となる特殊な要求を顧慮すること
は困難である。
発明が解決しようとする課題 この発明は、少なくとも部分的に相容れない多数の要
求を出来るだけ多く満たすと共に、特に牽引性能と摩耗
性能を改善する特殊な溝をトレッド部に有する乗物用タ
イヤを提供するためになされたものである。
課題を解決するための手段 この課題は、本発明の第一の観点によれば、溝の少な
くとも一部の両側壁の少なくとも一方に、該側壁の輪郭
線に沿った該溝の長手方向へ延びたグリップステップ
（grip step）を配設することによって解決された。
このような手段を採用することによって、実質上滑ら
かな内壁を有する溝を備えた従来のタイヤに比べて、特
に雪上における牽引性能が明確に改良される。
個々のグリップステップの段の高さと幅および段の迎
角を特別に選択することによって最適な状態を得ること
ができる。
本発明の第二の観点によれば、前記の課題は、ブロッ
クもしくはロッグの表面に溝をつけることによって解決
されるもので、より詳細には、リブ、ブロックもしくは
ロッグの少なくとも一部に、タイヤの円周方向に対して
実質上溝方向もしくは少なくとも角度を成した方向へ延
びるラメラ状スリットを形成させ、２つの連接するラメ
ラ状スリットの間に形成されるトレッド領域を少なくと
も後方もしくは前方に延びたラメラ状スリットに隣接さ
せると共に該ラメラ状スリットに配設されたラメラ状エ
ッジから遊離して面取りすることによって解決される。
この場合、面取り面は走行方向と逆方向および／または
同方向に傾斜させることができるので、牽引特性と制動
特性は合目的的に調整される。
この態様によれば、個々のブロックもしくはロッグは
弛緩され、またこれらのブロックもしくはロッグには、
路面のその時その時の構造に対する適応性によって個々
のタイヤの特性改良に実質上寄与するのに有効なグリッ
プエッジが配設される。
本発明の第三の観点による態様は、特にタイヤのショ
ルダー領域内のブロックもしくはロッグに、少なくとも
後方のエッジに隣接して走行方向と逆方向に傾斜した表
面を具有させるものであり、この態様は単独でも、また
前記の態様と組合せた場合でも、特に実用上有用なもの
である。
この態様によれば、特に、従来のタイヤのショルダー
領域において多かれ少なかれ形成されるきわだって硬質
の鋸歯状突起は少なくとも最大限に回避することがで
き、これと同時に、牽引性能が改善されると共に、騒音
の発生量を低減させることができる。
以下、本発明の実施例を添付図に基づいて説明する。
実 施 例 第１図は、溝の一つの形態を示す模式的な斜視図であ
る。
第２図は、第１図の（Ａ）で示す部分の拡大図であ
る。
第３図は、溝のブロックもしくはロッグの表面構造を
示す模式的斜視図である。
第４図は、第３図の（Ｂ）で示す部分の側面図であ
る。
第５図は、第３図の（Ｂ）で示す部分の別態様を示す
側面図である。
第６図は、溝のブロックもしくはロッグの表面構造の
別態様を示す模式的斜視図である。
第７図は、第６図に類似するロッグの表面構造の別態
様の一部を示す模式的斜視図である。
第８図は、ロッグのエッジのさらに別の形態を説明す
るための平面図である。
第１図は、幾分傾斜した側壁（２）および（３）並び
に実質上平坦な底面（５）を備えた実質上Ｕ字形の溝の
斜視断面を示す。
側壁（２）および（３）は、溝の底面（５）から側壁
の上部端へ段階状に延びた複数のグリップステップ
（４）を具備する。
第１図の（Ａ）で示す部分の拡大図である第２図から
明らかなように、ステップの高さ（ｘ）と幅（ｙ）は相
違するように選択してもよく、この場合、高さ（ｘ）は
0.5mm〜2mmが好ましく、幅（ｙ）は0.2mm〜1mmにするの
が好ましい。
ステップ面間の迎角（α）は所望のグリップ特性に応
じた、非常に小さな角度から90゜の間で選択してもよい
が、好ましくは15゜〜75゜である。
このような溝の形態は、冬季の道路情況下においても
タイヤの牽引性能を実質上改良するので、雪で覆われた
路面において特に有利な効果をもたらす。
第３図はトレッド溝のブロックまたはロッグ（６）を
模式的に示すものであり、これらは複数の細いラメラ状
スリット（７）によって分割もしくは弛緩されており、
これらの表面は路面保持性能および牽引性能を高める形
態を有する。
タイヤの走行方向（Ｌ）に隣接する２つのラメラ状ス
リット（７）の間に介在するトレッド領域（８）は、走
行方向（Ｌ）に対して上昇する斜面を有するので、各々
のブロックまたはロッグ（６）の全表面は、上述のラメ
ラ状エッジ（９）を有して相互に平行に延びた段状面を
形成する。この種の形態を有するブロックまたはロッグ
の表面は明らかに増強された牽引特性を有する。各々の
ブロックまたはロッグ（６）の走行方向に対して最後に
位置する構成部材はトレッドの側部方向は傾斜させな
い。
第４図は、第３図の（Ｂ）で示す部分を表わす。この
場合、ブロック部材の表面と水平線によって形成される
角度（β）は15゜〜60゜が好ましい。突出するラメラ状
エッジの高さ（ｘ）は0.2〜2mmである。
第５図は第４図の変形態様を示す。この場合、ラメラ
状エッジ（９）の形成に必要な傾斜面はブロック部材の
幅全体を越えない面であり、また、ラメラ状エッジ
（９）に隣接する領域において好ましくは比較的急勾配
（30゜〜60゜）で延びた傾斜面であってもよい。
ラメラ状エッジ（９）を形成するために配設されたこ
のような傾斜面は、図示するように、実質的に平坦であ
ってもよいが、ブロック部材間の移行領域内に、ラメラ
状エッジ（９）の形態の隣接ブロック部材がその作用効
果を発揮できるような凹部が形成されるならば、湾曲状
の表面を有していてもよい。
第６図は、走行方向（Ｌ）に対して前部のエッジ（1
0）と後部のエッジ（11）の間において湾曲状に延びた
表面を有するロッグを示す。
前部エッジ（10）の形態はスポイラー状の***（14）
にするのが好ましく、該***はその斜面から好ましくは
なだらかな上り勾配を有する中間領域面（13）へ移行
し、該中間領域面は後部エッジ（11）の領域において下
り勾配を有する面（12）へ移行する。従って、強く引き
伸ばされたＳ字形の断面を有する湾曲表面が形成され
る。
このような形態を採用することによって、タイヤのシ
ョルダー領域に発生する走行妨害性の鋸歯状***の発生
を有効に防止すると共に、望ましくない騒音の発生を抑
制することができる。
ロッグまたはブロックの表面を第６図に示すような湾
曲面にする代わりに、スポイラー（14）から中間面（1
3）および終端面（12）への移行部を折曲させることに
よってこのような基本的な表面形態を変形させてもよ
い。
第７図は、第６図に示すロッグの形態の変形態様を示
す。この場合、ロッグの表面は、走行方向とは逆方向に
ゆるやかな上り勾配を有する面（13）および該面の勾配
に比べて急な下り勾配を有する面（12）から構成される
（角度γ１は角度γ２よりも小さい）。
このような形態を採用することによって、ロッグまた
はブロックの断面を翼状断面に近似させることができ
る。この場合、傾斜勾配の相違する２つの面（12）およ
び（13）の間の移行領域に丸みをつけることによってこ
の近似はさらに改善される。この態様は、騒音の発生を
最少限に抑制するという観点から特に有利である。
第８図はブロックまたはロッグを備えたトレッドの部
分的な平面を示す。この場合、ブロックまたはロッグ
（６）の側部面は半円形状またはジグザグ形状の凹部を
有する。このような形態を採用することによって、特に
雪上における牽引性能と制動性能を高めることができ
る。
上述の全ての態様は、個々のタイヤに要求される性能
に応じて適宜組合せてもよく、これにより、得られる利
点をより完全にすることができる。
発明の効果 本発明によれば、乗物用タイヤの特に牽引性能と摩耗
性能が改良されると共に、騒音の発生も有効に抑制され
る。
【図面の簡単な説明】
第１図は、溝の一つの形態を示す模式的な斜視図であ
る。 第２図は、第１図の（Ａ）で示す部分の拡大図である。 第３図、溝のブロックもしくはロッグの表面構造を示す
模式的斜視図である。 第４図は、第３図の（Ｂ）で示す部分の側面図である。 第５図は、第３図の（Ｂ）で示す部分の別態様を示す側
面図である。 第６図は、溝のブロックもしくはロッグの表面構造の別
態様を示す模式的斜視図である。 第７図は、第６図に類似するロッグの表面構造の別態様
の一部を示す模式図斜視図である。 第８図は、ロッグのエッジのさらに別の形態を説明する
ための平面図である。 （１）は溝、（２）および（３）は側壁、（４）はグリ
ップステップ、（５）は溝底、（６）はブロックまたは
ロッグ、（７）はラメラ状スリット、（８）はトレッド
領域、（９）はラメラ状エッジ、（10）は前方エッジ、
（11）は後方エッジ、（14）はスポイラー状***、（1
5）は凹部、（Ｌ）は走行方向を示す。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−188505（ＪＰ，Ａ) 特開 昭50−98002（ＪＰ，Ａ) 特開 平１−22601（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−267006（ＪＰ，Ａ) 特開 平１−22601（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−199705（ＪＰ，Ａ) 特開 平１−223006（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−241805（ＪＰ，Ａ) 実開 平２−41802（ＪＰ，Ｕ) 実開 平１−125702（ＪＰ，Ｕ) 特公 平１−30641（ＪＰ，Ｂ２) 特公 平２−2721（ＪＰ，Ｂ２) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) B60C 11/11 B60C 11/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】リブ、ブロックまたはロッグおよびこれら
    の間に配設された実質上Ｕ字形もしくはＶ字形の溝を備
    えたトレッドを有する乗物用タイヤにおいて、 溝（１）の少なくとも一部の両側壁（2,3）の少なくと
    も一方に、該側壁の輪郭線に沿って該溝の長手方向へ延
    びたグリップステップ（４）を配設し、該ステップの高
    さ（ｘ）が0.5mm〜2mmであり、該ステップの幅（ｙ）が
    0.2mm〜1mmであることを特徴とする乗物用タイヤ。
  2. 【請求項２】リブ、ブロックまたはロッグの少なくとも
    一部に、タイヤの円周方向に対して実質上横方向もしく
    は少なくとも角度を成した方向へ延びたラメラ状スリッ
    ト（７）が形成され、２つの隣接するラメラ状スリット
    （７）の間に形成されるトレッド領域（８）が少なくと
    も後方もしくは前方に延びたラメラ状スリット（７）に
    隣接すると共に該ラメラ状スリット（７）に配設された
    ラメラ状エッジ（９）から遊離して面取りされたことを
    特徴とするリブ、ブロックまたはロッグおよびこれらの
    間に配設された実質上Ｕ字形もしくはＶ字形の溝を備え
    たトレッドを有する乗物用タイヤであって、 溝（１）の少なくとも一部の両側壁（2,3）の少なくと
    も一方に、該側壁の輪郭線に沿って該溝の長手方向へ延
    びたグリップステップ（４）を配設し、該ラメラ状スリ
    ット間のブロック（６）の表面が１平面から形成され、
    水平面に対する角度（β）が15゜〜60゜であり、突出す
    るラメラ状エッジの高さが0.2mm〜2mmであることを特徴
    とする乗物用タイヤ。
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