JP2864996B2 - 免疫学的疾患治療用医薬組成物 - Google Patents

免疫学的疾患治療用医薬組成物

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JP2864996B2
JP2864996B2 JP6215128A JP21512894A JP2864996B2 JP 2864996 B2 JP2864996 B2 JP 2864996B2 JP 6215128 A JP6215128 A JP 6215128A JP 21512894 A JP21512894 A JP 21512894A JP 2864996 B2 JP2864996 B2 JP 2864996B2
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cells
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    • C12N15/63Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
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    • C07K14/54Interleukins [IL]
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は免疫学的疾患治療用医薬
組成物に関する。 【0002】 【従来の技術】以前にはT−細胞成長因子といわれたヒ
トインターロイキン−2(II−2)は、レクチンまたは
抗原で活性化されたT−細胞より生成されそして淋巴球
の活性を調節し、そして長期、インビトローの、抗原特
異的エフェクターT淋巴球の培養を促進しうる可溶性蛋
白質である。IL−2はまた、胸腺細胞の有糸***を促
進し、そして、細胞毒性を有するT−淋巴球の反応性を
促進することも知られている。 【0003】それでこの淋巴球調節物質は液性および細
胞性免疫性反応を強化し免疫の欠如する状態を正常の液
性および細胞性免疫状態に戻すのに有用である。IL−
2のこれらの同定された免疫学的活性は、悪性新生物
病、細菌またはウイルス感染、免疫欠失病、自己免疫病
等を含めた免疫性不調に対する医学的免疫的治療に有用
である(ペーパーマスター(Papermaster,
B.)等、アデュ イミュノファーマコロジー(Ad
u.Immunopharm,507〔1980〕)。
最近、ザ ジャーナル オブ ザ アメリカン メディ
カル アソシエーション(the Journal o
f the American Medical As
sociation),Vol.249、No.2、1
66−171頁(1983年1月14日)における総説
は、特にヒトIL−2を含めた種々のリンホカインの臨
床的応用を論じている。 【0004】誘導されたヒト悪性腫瘍細胞に由来するヒ
トIL−2が、多段階高速液体クロマトグラフィー(H
PLC)を用いて均質に精製された。生ずる均質ヒトI
L−2は、約1.4×109 単位/mgの比活性を示した
(たとえばヨーロッパ特許願No.83.10920
2.8、公告No.106 179)。タニグチ(Ta
niguchi)等は、第3回組換えDNA年会(th
e Third Annual Reombinant
DNA Corgress in Philadel
phia,Pennsylvania)、1983年2
月(ネイチャー(Nature)、302、305−3
10〔1983〕において、IL−2遺伝子のクローン
化および配列決定および発現について報告している。 【0005】IL−2蛋白質のアミノ酸配列の由来する
cDNAは、Concanavalin Aで誘導され
たJurkat細胞により得られたmRNAより調製さ
れた。cDNAクローンの全長は800塩基対長で15
3個のアミノ酸の蛋白質をコードする。ヨーロッパ特許
出願公告No.91539をみよ。 【0006】他のグループの研究者はまたIL−2遺伝
子のクローン化および配列決定について報告した。ドフ
エ(Doves)等、“(Molecular Clo
ning of Human Interleukin
−2 cDNA and Its Expressio
n in E. coli)、ヒトインターロイキン−
2 cDNAの分子的クローン化およびE. coli
における発現”(核酸研究(Nucleic Acid
s Research)、11、4307−4323
(1983)。ヨーロッパ特許願、公告No.118
977をみよ。 【0007】これらの文献は、形質転換された宿主細
胞、特にE. coliにおけるIL−2の発現を記載
しているが、専門家が成熟した組換えヒトIL−2を均
質、または実質的に純粋な形状にうることを可能とする
精製操作は記載していない。 【0008】 【発明の開示】本発明は、組換えIL−2、特に組換え
成熟ヒトIL−2を精製する方法に関する。本発明はま
た、従来の精製方法の限界を克服する成熟組換えヒトI
L−2を精製する方法に関する。 【0009】この方法はつぎの段階を包含する。 (a) 成熟ヒトインターロイキン−2(IL−2)を
コードするDNA配列で形質転換した生物を培養する; (b) 段階(a)の形質転換生物の培養物にIL−2
を発現させそして蓄積させる; (c) 段階(b)の形質転換生物を溶解させ細胞溶解
物を形成させる; (d) 段階(c)の細胞溶解物より細胞膜成分を分離
する; (e) 分離した細胞膜成分を抽出溶液で洗いIL−2
を含有する洗浄溶液とする;そして (f) 段階(e)の洗浄溶液をクロマトグラフィーで
精製して実質的に純粋かまたは均質の組換えIL−2と
する。 【0010】本発明の操作は、微生物により発現される
IL−2蛋白質が、宿主微生物の膜分画、主に微生物の
内膜(膜は、しばしば疎水性蛋白質をあわせた脂質2重
層である)にずい伴する傾向を示すという驚くべき発見
にもとづいている。それで、形質転換され微生物よりI
L−2を分離する操作のあいだに膜を分けることは、全
精製プロセスの終了時におけるIL−2レベルの高収量
および高純度を保証する。 【0011】本発明においては種々の既知の細胞溶解法
たとえば酵素的または化学的溶解を用いうるが、音波処
理溶解が有利な方法である。ついで内部および外部の膜
を他の細胞成分より、既知の方法、たとえば遠心により
分ける。 【0012】溶解混合物より細胞膜を分けたら、抽出溶
液なるべくは塩および洗浄剤溶液で洗い、少なくとも約
50%のIL−2を含有する溶液をうる。有利な具体的
として、細胞膜を、塩および洗浄剤の溶液を用い、4つ
の別々の段階として洗う。第1の段階はなるべくは塩溶
液、なるべくは1M NaClで細胞膜を洗うことを包
含する。 【0013】第2の段階では、細胞膜分画を洗浄剤溶
液、なるべくは1%Triton X−100で洗う。
第3の段階では細胞膜分画を別の塩溶液、なるべくは
1.75Mから2Mのグアニジン溶液で洗う。最後にや
はり塩溶液、なるべくは約4Mから7Mのグアニジン−
HClで洗う。第4および最後の洗浄で得られた洗浄液
は少なくとも約50%のIL−2を含有する。 【0014】最終IL−2洗浄溶液は、クロマトグラフ
ィー、なるべくは高速液クロ(HPLC)でさらに精製
する。HPLCは実質的に100%純度または均質な形
状の活性IL−2を与える。IL−2に対するポリクロ
ーナルまたはモノクローナル抗体を用いる抗体アフィニ
ティクロマトグラフィーをHPLCに代えて用いうるこ
とはもちろんである。他のクロマトグラフィー操作、た
とえば染料−アフィニティカラム(たとえばヨーロッパ
特許出願No.83103582.9、1983年10
月26日No.92163として公告に記載のようなP
rocionレッドアガロース)またはsephacr
yl S200カラムも用いうる。本発明の別の有利な
具体的として、多段階クロマトグラフィーを行なう。た
とえば、HPLCにつづいて染料アフィニティクロマト
グラフィーを行なう。 【0015】本発明によると、上記精製のIL−2は他
の免疫調節化合物と同様に用いうる。たとえば免疫抑制
状態の治療に用いうる。薬剤に許容される投与形態、経
口、注射または局所の組成または方式で投与しうる。投
与量および投与の割合は、既知の免疫調節剤化合物の臨
床的応用に用いられると同様にする。代表的には、約1
−200×106 単位/日とする。 【0016】本発明のIL−2は治療のための投与量の
範囲で有害な毒性もしくは副作用は実質的に認められな
かった。これらの本発明の医薬組成物は、混和可能の薬
剤として許容されうる担体材料とあわせて該IL−2を
含有する。従来から使用の担体材料はいずれも用いう
る。 【0017】担体材料は、経口、経皮または注射投与に
適当な有機または無機不活性担体材料でありうる。適当
な担体には水、ゲラチン、アラビヤゴム、乳糖、殿粉、
ステアリン酸マグネシウム、タルク、植物油、ポリアル
キレングリコール、特にポリエチレングリコール、石油
ジエリーおよび類似のものがある。さらに本発明の医薬
組成物は、他の医薬活性剤を含有しうる。風味剤、保存
剤、安定剤、乳化剤、緩衝液および類似のものも、薬剤
調合に許容される実施法により加えうる。 【0018】本発明の医薬組成物は任意の従来法による
形状でありうる。それには、a)錠剤、カプセル、ピ
ル、粉末、カ粒および類似の経口投与用の固体;b)溶
液、シロップ、懸濁液、エリキシールおよび類似の経口
投与用の液体;c)無菌溶液、懸濁液またはエマルジョ
ンような注射投与用の調製物;d)溶液、懸濁液、軟
膏、クリーム、ゲル、微細化粉末、エアゾルおよび類似
の局所投与用製剤が包含される。これらの医薬組成物は
無菌としてそして(または)助剤たとえば保存剤、安定
剤、湿潤剤、乳化剤、浸透圧を変えるための塩および
(または)緩衝液を含有しうる。 【0019】注射用投与形態の製剤は、静脈または筋肉
内に注射されうる注入または注射溶液でありうる。これ
らの製剤はまた他の薬として活性のある物質を含有しう
る。追加の添加物、たとえば保存剤、安定剤、乳化剤、
緩衝剤および類似のものを、薬剤調製に許容された実施
方法により添加しうる。 【0020】IL−2発現ベクターおよびIL−2を発
現しうる形質転換物の構築をより詳しく下記する。成熟
IL−2蛋白質のアミノ酸配列は図1に示す。遺伝子開
始コドンがATGならば、蛋白質のアミノ末端にメチオ
ニンを有する成熟形として蛋白質は発現されうる。メチ
オニンは、発現後、宿主細胞により除去されうるかまた
は除去されえない。 【0021】本発明に係り使用される発現ベクターは、
バクテリオファージラムダDNAより分離されたPL
ロモーターを含有する、pBR322の誘導物である。
Lは、ラムダcIレプレッサーにより効率的にそして
具合よくコントロールされうる非常に強いプロモーター
なのでの、有利なプロモーターである。 【0022】それに対する遺伝子は微生物の染色体上に
存在し得、PL プロモーターを含有するベクターと共存
しうるかまたは同じベクターである。レプレッサーをコ
ードする遺伝子は変異Itsを有し、これはレプレッ
サーを温度感受性とする。本発明に係り使用されうる、
そしてI変異を含有するベクターはpRK248
tsで、これは、この方面の技術で知られ、カーン(K
ahn)等、酵素学の方法(Methods in E
nzymology)、68、268(1979)に記
載されている。 【0023】30℃でレプレッサーは正常に働らきそし
て約37℃から約42℃において不活化される。それ
で、PL プロモーターは30℃でレプレスされ(ターン
−オフ)そして42℃で除レプレスされる(ターン−オ
ン)。PL プロモーターをコントロールする能力は、遺
伝子生成物を発現しないで培養物を発育させることを約
30℃から約36℃で可能とし、至適の時点において、
約30℃から約42℃に温度を移すことにより、望む成
熟ヒトIL−2生成物を生成させうる。 【0024】本発明に係り使用されるのに有利なベクタ
ーは、さらに、SD配列により末端の方に(3′方向に
向けて下流)EcoRI制限サイトを含有する、以下の
記載で有利なベクターpRC23の調製および、それへ
のIL−2遺伝子の導入を説明する。しかし、他のベク
ターも用いうる。 【0025】図2および図3に概要を示す操作に従う
と、20マイクログラムのpBR322をEcoRIで
消化し、ついで2つの異なる反応に用いた。ひとつは
1)Slヌクレアーゼ処理による5′オーバハングの除
去、そして2)DNAポリメラーゼのKlenowフラ
グメントによる処理による末端の充填である。両反応
共、フェノール抽出、それに続くエタノール沈殿で停止
させた。 【0026】各反応よりのDNAは合成Bgl II リン
カーにリゲーションさせ、BglIIおよびPstIで消
化し、1%アガロース中ゲル電気泳動に処した。両方の
反応よりの3600bp(塩基対)および760bpの
フラグメントをゲルより採取した。pRC2の構築のた
めには、Klenow反応よりの3600bpフラグメ
ントをS1反応よりの760bpフラグメントにリゲー
ションさせた。E.coli RR1をリゲーション混
合物で形質転換し、50μg/mlのアンピシリンを含有
する、培地上で形質転換物を選んだ。 【0027】予期されるプラスミド構築、つまり、Ec
oRI制限サイトの近傍にBglII制限サイトを含有す
るプラスミドを、分離されたプラスミドDNAの制限サ
イト分析で同定した。“コンセンサス”またはコンピュ
ーターで得られたリボゾーム−結合サイト(RBS)を
含有する合成オリゴヌクレオチド〔シェラー(Sher
er)等、核酸研究(Nucleic Acids R
esearch)、、3895(1980)〕を含有
する合成オリゴヌクレオチドをラムダーPLプロモータ
ーを含有する250bp Bgl II −Hae IIIフラ
グメントにリゲートさせ、そして、リゲーション生成物
をpRC2に挿入することによりpRC23を構築し
た。 【0028】ラムダーPL プロモーターを含有する25
0bp DNAを分離するためには、450bp Bg
l II −Hpa I DNAフラグメント(ラムダーファ
ージDNA配列のbp No 35260より3571
0まで)をHae IIIで消化し、生成物を5%ポリアク
リルアミド中調製用ゲル電気泳動で分離した。シェラー
(Scherer)等記載のコンピューター分析で生成
された“コンセンサス”RBS配列の大部分を含有す
る。 【0029】図3に示す合成オリゴヌクレオチドの各6
0pmoleに約200ngの250bp Bgl II
−Hae IIIフラグメントをリゲートさせた。リゲート
された分子はBgl II およびEcoRIで消化して
(オリゴマーを除き)そしてゲル電気泳動で精製した。
リゲートされた生成物は、ついで、やはりBel II お
よびEcoRIで消化したpRC2中に挿入した。E.
coli株RR1(pRK248Its)の形質転
換は標準法を用いて行ない、形質転換物は、30℃でア
ンピシリンを含有する培地上で選択した。50形質転換
物を得た。これらのうちの8個よりDNAを分離しHi
nc II で消化して分析した。8個のうち6個が予期さ
れた制限パターンを示し、これらのうちのひとつをMa
xam−Gilbertヌクレオチド配列分析してみる
と予期された構築(pRC23と称する)を示した。 【0030】成熟ヒトIL−2をコードするDNAを含
有するプラスミド性発現ベクターの構築 (1)ヒトIL−2をコードするmRNAの分離 JurkatセルラインFHCRCのクローンであるH
33HJ−JAL細胞(ATCC No.CRL−81
63、1982年8月26日寄託)より、PHAおよび
PMAで誘導したあとmRNAを分離した。12,00
0mlのH33HJ−JAIクローン細胞培養物(106
細胞/ml)を、10%牛胎児血清、50μ/mlペニシリ
ン、50μg/mlストレプトマイシン、50μg/mlゲ
ンタマイシンおよび300μg/mlの新しいL−グルタ
ミンを加えたRPMI1640組織培養培地中に発育さ
せた。 【0031】これらの細胞は遠心して集め、上記に示し
た培地より血清を除き、さらに1%PHAおよび10n
g/mlPMAを加えた培地の6リットルに再懸濁させ
た。細胞は無菌ガラスローラーびん中に6リットル宛分
け、ローラーミル上に置いた(10rpm37℃)。 【0032】8時間してから細胞を遠心して集め、標準
フェノールクロロホルム抽出操作でmRNAを抽出し
た。フェノールクロロホルム抽出のあと、エタノール沈
殿RNAを高速遠心でペレットとし、0.5M塩溶液中
に再懸濁させた。全RNA群に含まれるポリA−テイル
付きmRNAはオリゴ(dT)セルローズカラムに通し
て集めた。エタノール沈殿mRNAは水に再懸濁させ5
00μg/mlの濃度とした。RNAの30ngをアフリ
カツメガエル卵母細胞に微量注入した。 【0033】無菌Barth溶液中で24時間インキュ
ベーションしてから、4個の卵を無菌の1.5mlEpp
endorf遠心チューブに移し新しい無菌Barth
溶液の500〜1500μlを加えた。48時間してか
ら卵コンディンションされた培地の200μlを採取し
標準CTLL細胞 3H−Tdr取り込み分析(ジルス
(Gills)等、ジェー イミュノロジー(J.Im
munol.)120、2027〔1978〕)を用い
てIL−2を分析した。卵母細胞で翻訳されるとmRN
Aは著しいIL−2活性の上昇を与えた。これらをプー
ルし、標準スクロース密度勾配遠心法により大きさに分
けエタノール沈殿させてcDNAライブラリーの構成に
あてた。 【0034】(2)cDHA合成 つぎの方法(ガブラー(Gubler)およびホフマン
(Hoffman),遺伝子(Gene)25、263
−269〔1983〕)により精製mRNA(スクロー
ス勾配上約10S)の3.5μgを用いて2本鎖相補的
DNA(dscDNA)を合成した。 【0035】(a)第1鎖cDNAの合成 50mMのTris−HCl、 pH8.3、10mM
MgCl2 、10mMDTT、4mM Na−ピロホス
フェート、1.25mM dATP、1.25mM d
GTP、1.25mM dTTP、0.5mM dCT
P、100μ/mlオリゴ(dT)12-18 および10Ci
32P−dCTP(Amersham3000Ci/m
Mole)を含有する17.5ml中にmRNAを懸濁さ
せた。43℃で5分インキュベートしてから、3000
単位のAMV逆転写酵素/ml(ライフサイエンス(Li
fe Sciences)社)を加え、混合物は43℃
で30分インキュベートした。EDTAを20mMまで
加えて反応を止め、フェノール−クレゾール抽出し、エ
タノール沈殿で濃縮した。TCA−不溶放射活性でアッ
セイして第1鎖合成の収量は58.6ng(1.7%)
と計算された。 【0036】(b)第2鎖合成 cDNA−mRNAハイブリドを5.8μlのH2 Oに
再懸濁させた。この溶液に第2鎖合成ミックス7.7μ
lを加えて、20mM Tris−HCl、pH7.
5、5mM MgCl2 、10mM(NH4 2
4 、100mMKCl、0.15mMべーターNA
D、50μg/ml BSA、40mM dNTPs、
8.5単位/mlのE. coli RNAaseH(ベ
セスダ(Bethesda Research Lab
s))、230単位/ml DNAポリメラーゼI(ベー
リンガー(Boehringer Mannhei
m))、10単位/ml E. coli DNAリガー
ゼ(ニューイングランド ボイオラボ(New Eng
land Biolabs))含有溶液とした。 【0037】この混合物は12℃で60分インキュベー
トし、ついで22℃で60分インキュベートした。ED
TAを20mMまで加えて反応を止めた。フェノール−
クレゾール抽出した。10mM TEAB中Sepha
dex G−50微細カラムを通し、遊離ヌクレオチド
よりcDNAを分けた。この反応よりの収量は107n
gのdscDNA(91%)であった。 【0038】(c)アニーリングおよび形質転換 標準方法により64ngのdscDNAにdGTPを加
えて、テイルを付けた。pBR322DNAをEcoR
V(New England Biolabs)で消化
しdCTPのテイルを付したベクターを調製した。テイ
ルを付したBR322DNAの100ngとテイルを付
したcDNA挿入物の1.25ng(比率=80:1)
とを、250μの0.01M Tris、 pH7.5、
1mMEDTA、0.15M NaClで90分58℃
でアニーリングし、コンピテントE. coli RR
I細胞を形質転換した。形質転換された細胞は100μ
g/mlアンピリシン(ブリストル(Bristol L
abs))を含有するLBプレート上に塗抹した。37
℃で12時間インキュベートした。3200コロニーを
IL−2cDNAライブラリーにあてた。 【0039】(3)IL−2遺伝子配列に関してのcD
NAライブラリーのスクリーニング IL−2遺伝子の完全長cDNAコピーを検出するため
にTaniguchi等発表のヒトIL−2 cDNA
配列のヌクレオチド45−65に相当する合成デオキシ
−オリゴヌクレオチドプローブ(ネイチャー(Natu
re)302、305−310〔1983〕)を用い
た。このプローブ〔ACAATGTACAGGATGC
AACTC〕は、固体相ホスホジエステル法で合成し、
HPLCで精製しそして32P−ATP(ICN Pha
rmaceuticals.7000Ci/mM)およ
びポリヌクレオチドキナーゼ(New England
Biolabs)を用いてラベルした。 【0040】cDNAライブラリーからのコロニーは、
グルンスタイン(Grunstein)およびホグネス
(Hogness)の方法(酵素学の方法(Metho
dsin Enzymology)68、379〔19
79〕)でニトロセルロースフィルターに移した。30
℃で16時間ハイブリダイゼーションさせたあと、フィ
ルターは、4×SSC中45℃で45分洗い、乾燥し、
オートラジオグラフした。ひとつの陽性コロニーを検出
し、全IL−2コード配列を含有することを知った。p
IL2−2Bと称するこのコロニーを用いてヌクレオチ
ド配列分析およびE. coli中発現のためのDNA
を調製した。ヌクレオチド配列分析で、それは2つを除
いてタニグチ(Taniguchi)等の発表の配列と
同じであった。その2つは、pIL2−2Bは、タニグ
チ(Taniguchi)の順序でヌクレオチド17に
始まる挿入物を含有し、そして位置503において、G
がおきかえられている。 【0041】(4)Ser−IL−2をコードするDN
Aを含有するE. coliプラスミドベクターの構築 3個のセグメント(図4)つまり(1)ラムダPL プロ
モーターを有するベクターpRC23、(2)合成アダ
プター分子および(3)IL−2cDNAより分離され
たHgiA I−Aha IIIフラグメントよりE.
oli発現ベクターを構築した。ベクターDNAを調製
するには、50ngのpRC23 DNAをEcoRI
およびEcoRVで消化しついでフェノール抽出しそし
てエタノール沈殿させた。 【0042】合成アダプター分子は、2つの相補的合成
デオキシ−オリゴヌクレオチド配列 【化1】 (A)5′AATTCAATTATGAGTGCA3′ (B)3′ GTTAATACTC 5′ をアニーリングさせて得た。この2本鎖アダプターはE
coRIサイトに5′末端においてそしてHgiAIサ
イトに3′末端にアニールしえた。cDNA挿入物は、
pIL2−2B DNAを制限酵素BamH1(Bet
hesda Research Labs)で消化して
調製した。 【0043】このものは、このクローンより1キロベー
スIL−2挿入物を放出させる。BamH1フラグメン
トはゲル精製しさらにHgiAI(New Engla
ndBiolabs)およびAha III(New En
gland Biolabs)でさらに消化した。つい
でフェノール抽出およびエタノール沈殿させた。 【0044】HgiAIは、成熟IL−2をコードする
配列の始まりのところで、アラニンおよびプロリンコド
ンのあいだを切断する。発現のためのにクローニング戦
略は、pRC23中のPL プロモーターに隣 2EcoR
Iサイトを用いる。この合成アダプタは、ベクター中の
このEcoRIサイトを、cDNA IL−2配列の始
まりの部分でのHgiAIサイトに結合しうる。このア
ダプターは翻訳開始のためのメチオニンコドンを創出す
ようにデザインされた。 【0045】セリンおよび成熟IL−2の第1のアミノ
酸アラニンのコドンは、HgiAIサイトにおいてアダ
プターおよびCDNAをリゲートさす時に創出される。
AhaIII サイトのベクターDNA中のEcoRVサイ
トへの平滑末端リゲーションにより、cDNAをpRC
23に結合させる。3個のセグメントのリゲーション
は、ベクター、合成アダプターおよびcDNAの各0.
05pM、65mM Tris、 pH7.6、10mM
MgCl2 、0.5mM ATPおよび15mMベー
ターメルカプトエタノール含有10μl中で3個のセグ
メントのリゲーションを行なった。 【0046】リゲーション混合物は65℃に5分加熱
し、4℃に冷却してから200単位のT4DNAリガー
ゼ(New England Biolabs)を加
え、ついで、4℃で16時間インキュベートした。つい
で5分間65℃に加熱してT4DNAリガーゼを不活化
した。ついでリゲートされたDNAsはEcoRVで消
化し、未消化ベクターDNAがあればそれを除去した。
この混合物はE. coli株RR1(pRK248
Its)の形質転換に用い、細胞は30℃で15時間発
育させた。 【0047】コロニーは前記のようにニトロセルロース
フィルターに移し、ベーキングし、 32Pラベル合成アダ
プター分子Aの放射活性プローブとハイブリダイゼーシ
ョンさせた。pRC23/IL−2 No.4−1と称
するひとつの陽性コロニーを選び分析した。このクロー
ンは、PL プロモーターを42℃で発現さすように誘導
した時に、200,000単位/mlより多くのIL−2
を合成することが分った。IL−2活性は、IL−2の
インディケーターセルラインであるCTLL細胞(ジル
(Gill)等、ジェー イミュノロジー(J.Imm
unol.)120、2027〔1978〕)上のバイ
オアッセイで検出した。 【0048】(5)成熟IL−2(アミノ末端での第1
のアミノ酸としてアラニンを有する)生成のためのE.
coli発現ベクターの構築E. coliに成熟IL−2を発現さすために、つぎ
の戦略(図5)を用いた。HgiAI制限エンドヌクレ
アーゼサイトはセリン−アラニンの接続部に存在する。
これはIL−2のシグナルペプチド除去のための切断サ
イトである(ロッブ(Robb)等、PNSA、80
5990−5994〔1983〕)。HgiAIで消化
したあと、末端をT4DNAポリメラーゼで処理して平
滑末端とした。 【0049】生ずる分子は、ファージラムダーDNAよ
り分離した108bp Bgl II−Hae IIIフラグ
メントに平滑末端でリゲーションさせた。Bgl II お
よびXba Iで消化し、ベクターpRC23/IL−2
No.4−1中のBglIII とXbaIサイトのあい
だに挿入した。T4DNAポリメラーゼ処理が予期した
ようにおきたことを確かめるために、この中間クローン
化の段階を含めた。このことは、平滑末端化HgIAI
末端にHea III末端を結合することで新しいStuI
サイトが創出されることで確かめられた。 【0050】StuIで再消化すると、都合よく、この
サイトに、CCTプロリンコドンで始まる平滑末端を生
ずる。中間的に構築されたプラスミドはpRC201/
IL−2と称された。ATG翻訳開始コドンを有し、ア
ラニンコドンを恢復しそしてEcoRI末端を創出する
2つの合成デオキシオリゴヌクレオチドをデザインし
た。 【0051】これらのオリゴマーは発現ベクターpRC
23のEcoRI末端にリゲーションさせ、PstIで
消化し、生ずる1025bpフラグメントをゲル精製し
た。1025bp(PstIから平滑末端)フラグメン
トを、PstIサイトと新しく創出されたStuIサイ
トとのあいだで、pRC201/IL−2に挿入した。
予期される構築を含有する形質転換物は、分離されたプ
ラスミドDNAの制限分析で同定した。確かめられたプ
ラスミド構築物はpRC233/IL−2(図6)と称
した。 【0052】本発明に関連するIL−2の遺伝子を含有
するベクターによる形質転換のための有利な宿主生物に
は、E. coliの株、Bacillus subt
ilisおよび類似のBacillaceaeがある。
酵母は形質転換のための有利な微生物である。 【0053】形質転換操作に受け入れ体として用いられ
る具体的に有利な微生物は、1978年10月28日に
アメリカンタイプ カルチャー コレクション(Ame
rican Type Culture Collec
tion),ATCC Accession No.3
1446として寄託されたEscherichiaCo
li K−12 294株(英国特許公報No.205
5382Aに記載)である。しかし、他のE. col
株、たとえばE. coli RRI ATCC A
ccession No.31343、または、他の、
アメリカンタイプ カルチャー コレクション(Ame
rican Type Culture Collec
tion)のような、認められている微生物寄託機関に
寄託されそして入手しうる多くの微生物も用いうる。 【0054】本発明に係る上記方法の実施に際しては、
形質転換されたE. coliの1夜培養物を30℃で
1夜LBブロス中に発育させる。1夜培養物の1リット
ルを、カサミノ酸を含有するミニマルM−9培地で10
リットルに希釈するのがよい。対数増殖期において培養
物を32℃から42℃に移してIL−2生成を誘導す
る。42℃で2−3時間インキュベーションしてから細
菌を遠心して集める。発酵および操作はすべて、ザ ナ
ショナル インスティチュート オブ ヘルス(the
National Institute of He
alth)の組換えDNAガイドラインにより実施し
た。精製段階はつぎの例で詳細に記載する。 【0055】 【実施例】 例 1 IL−2(NH2 末端にセリン残基を有する)を生成す
る形質転換されたE.coli細胞の1グラムを、30
mMのTris−HCl、 pH8.0、5mM EDT
A、1mMフェニルメチルスルホニルフルオライド中に
懸濁させ音波処理で溶解させた。この溶解混合物は1
4,000×gで15分遠心した。遠心溶解物の膜部分
を除き溶解の他の成分より分けた。膜成分は次表1に示
す4回の洗浄またはIL−2抽出段階に処した。各洗浄
溶液は少なくとも5ml/グラム細胞量用いた。 【0056】表1に詳記するようにIL−2活性の全体
は最終洗浄により抽出された。IL−2活性の全体を含
有しSDS−PAGEで判断して少なくとも約50%純
度の最終洗浄溶液は逆相HPLC(RP−C8)に処し
た。実質的に100%純粋(NH2 末端にセリン)を4
0から60%収率で採取した。IL−2活性は少なくと
も1×108 u/mgであった。 【0057】 【表1】 表 1 E. coli膜よりのIL−2の抽出 全蛋白質 全IL−2活性 比活性 抽 出 (mg) (単位) (u/mg) 1MNaCl洗浄 0.4mg 0.03×106 0.1×106 1%Triton洗浄 2mg 0.75×106 0.4×106 1.75グアニジン− 1mg 1.5 ×106 1.5×106 HCl洗浄 7Mグアニジニン− 4.7mg 250 ×106 53×106 HCl洗浄 (99%) ───────── 252.3×106 【0058】例 2 この例は、IL−2が、形質転換されたE. coli
宿主細胞の膜成分にずい伴することの傾向を示す。この
ことを証明するために、セリン−NH2 末端IL−2生
成性形質転換されたE. coli細胞1gを、10ml
の20%スクロース30mM Tris−HCl、 pH
8.0に懸濁させライソザイム−EDTAを用いて溶解
し、ペリプラスム空間に存在する蛋白質を分けた。溶解
混合物の残りは音波処理した。膜部分(内および外膜)
はスクロースグラジエント遠心で他の細胞成分より分け
た。これにより内膜と外膜も分れた。表2はIL−2活
性の大部分が内細胞膜中に存在することを示す。 【0059】 【表2】 表 2 E. coli細胞中のIL−2の存在 全蛋白質 全IL−2活性 IL−2の収率 分 画 (mg) (単位) (%) 可溶分画 37mg 2×106 0.3 ペリプラズム分画 2mg 10×106 1.5 外膜 6mg 8×106 1.2 内膜 15mg 6.6×108 97 【0060】例 3 成熟IL−2生成形質転換E. coli細胞1gを3
0mM Tris−HCl、 pH8、5m EDTA、
1mMフェニルメチルスルホニルフルオライド中に懸濁
させ、音波で溶解させた。溶解混合物は14,000×
gで15分遠心した。遠心溶解物の膜部分を他の成分よ
り分けた。膜部分は、表3に示す4回の洗浄またはIL
−2抽出段階に処した。 【0061】各洗浄溶液は細胞1グラムについて少なく
とも5mlの割合で用いた。IL−2活性の全体は、最後
に、表3に詳記する最終洗浄で抽出した。IL−2活性
を含み、SDS−PAGEより判断して少なくとも50
%純度の最終洗浄溶液は、逆相高速液体クロマトグラフ
ィー(RP−C8)に処した。実質的に100%純度の
成熟IL−2の収率は約60%であった。IL−2活性
は約4×108 u/mgであった。 【0062】 【表3】 表 3 E. coli膜よりの成熟IL−2の抽出 全蛋白質 全IL−2活性 比活性 抽 出 (mg) (単位) u/mg 1MNaCl洗浄 0.5 0.3×106 0.6×106 1%Triton洗浄 3.3 5.5×106 1.7×106 1.75Mグアニジン− 2.5 10.0×106 4.0×106 HCl洗浄 7Mグアニジン− 10.1 779×106 77.1×106 HCl洗浄 (98%) ───────── 794.8×106 【0063】例 4 つぎの例は、HPLCに加えてプロシンレッドアガロー
ス(Procin Red Agarose)クロマト
グラフィー精製段階を用いる、形質転換E.coli
りの成熟IL−2の精製を説明する。 細胞の膜抽出 凍結E. coli細胞(ヒトIL−2のためのプラス
ミド含有)を解凍し、その1gを5mlのBufferA
(0.03M Tris−HCl、 pH8.0、0.0
05M EDTA)に加える。10分混合してから、S
orval SS−34ローター中で遠心(10,00
0rpm、10分)して細胞を分ける。 【0064】上清を除き、細胞は5mlのBufferA
に再懸濁させる。懸濁細胞はBranson Cell
Disruptor 350(音波発生器)で破壊し
た(6×30秒)、破壊細胞は遠心し(10,000r
pm、10分)、可溶蛋白質を含有する上清をすてる。
残留物は5mlのBufferAで1度洗い遠心する(1
0,000rpm、10分)。膜分画を含有する残留物
は、WheatonDounce組織ホモジナイザーを
用いてBufferB(1M NaCl、0.03M
Tris−HCl、 pH8.0、0.005M EDT
A)中に懸濁させる。 【0065】10分混合してから、膜部分を、Sorv
al SS−34ローター中で遠心して分けた(15,
000rpm、10分)。残留物を5mlのBuffer
C(1% Triton X−100、0.03M T
ris−HCl、 pH8.0)に懸濁させ、ホモジナイ
ズし、混合し遠心する(15,000rpm、10
分)。遠心残留物は5mlの1.75Mグアニジニン−H
Clに懸濁させ、ホモジナイズし、混合し、遠心する
(15,000rpm 10分)。残留物は5mlのBu
fferAで1度洗い遠心する。膜分画(残留物)を5
mlの7Mグアニジン−HClで抽出する。遠心後抽出物
(IL−2含有)を保留し、残留物は2度目の5mlの7
Mグアニジン−HCl洗浄に処する。この抽出物も保留
しておく。 【0066】Procion Red Agarose
上のクロマトグラフィー カラムを室温におき、第1回の使用前に2倍容量の7M
グアニジンHClで洗う。カラムは平衡用緩衝液(0.
01M Tris−HCl、 pH7.9、0.035M
NaCl)で4℃で緩衝させる。予期されるIL−2
の各100μgについて少なくとも1mlのProcio
n red agaroseを用いるべきである。流速
は毎時2床容量とする。IL−2を含有する7Mグアニ
ジン−HCl抽出物を平衡緩衝液で40倍に希釈し、沈
殿を遠心する。 【0067】上清はカラム上におく。カラムは2倍容量
の平衡緩衝液で洗う。1.5−2容量の溶出緩衝液
(0.01M Tris−HCl、 pH7.9、1.0
35MNaCl)につづくピーク中にIL−2を溶出す
る。IL−2を除いたあと、6Mグアニジン−HClで
洗い、余分の物をカラムより除く。 【0068】RP−P(C−18)上のクロマトグラフ
ィー Procion red溶出物の pHを1.0M酢酸を
ゆっくり加えて7に調節する。 pH調製の前後に、0.
1mlを取りアッセイに供する。中性溶出物(60ml)を
1m/分に、0.31×25cmRP−18カラムに送
る。このものは5%HPLC Buffer II および
95%HPLC−Buffer Iよりなり立つ平衡緩衝
液混合物で平衡させておく。カラムよりの流出物を集
め、蛋白質含量およびIL−2生物活性を測定する。 【0069】カラムは、室温で表4のプロフィールで溶
出する。流出物は220nmで記録し、1.5ml分画を
集め蛋白質含量およびIL−2活性を分析する。最高I
L−2活性のピークは、約74%HPLC−Buffe
r II (59%アセトニトリル)で流出する。4から8
℃で分画を保存し比活性に応じプールする。 【0070】 【表4】 表 4 RP−18カラム上代表的Procion−red溶出物のクロマトグラフ条件 添加試料の量:60ml カラムの大きさ:0.41×25cm 流速:1ml/分 HPLC BufferI:0.01Mリン酸、0.05M塩化リチウム HPLC BufferII:0.01Mリン酸、0.05M塩化リチウム、 80%アセトニトリル %HPLC−BufferII 時間(分) 平衡化 5 20 添加試料 − 60 洗浄 5 15 段階1、勾配 5から35 15 段階2、勾配 35から85 50 段階3、一定 85 5 段階4、一定 5 5 クロマトグラフ段階はすべて室温で実施した。
【図面の簡単な説明】 【図1】pIL2−2BのDNAヌクレオチド配列およ
び成熟インターロイキン−2の対応するアミノ酸配列
(矢印は成熟IL−2蛋白質のアミノ末端を表わす)。 【図2】pBR322よりpRC2の構築を示す模式
図。 【図3】PL プロモーターを含有するpRC23の構築
を示す模式図。 【図4】Ser−IL−2の発現のための構造遺伝子の
構築を示す模式図。 【図5】プロモーターシステムのない成熟IL−2発現
ベクター(pRC201/IL−2)の構築を示す模式
図。 【図6】PL プロモーターシステムを含有する成熟IL
−2発現ベクター(pRC233/IL−2)の構築を
示す模式図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 シゲコ ヤマザキ アメリカ合衆国ニユージヤージー州クリ フトン,ジヨンソン ストリート 58 (56)参考文献 特開 昭58−159420(JP,A)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.活性成分として、 (a)成熟ヒトインターロイキン−2(IL−2)をコ
    ードするDNA配列で形質転換した微生物を培養し; (b)この形質転換微生物に成熟ヒトIL−2を発現さ
    せ、そして蓄積させ; (c)この形質転換微生物を溶解し、細胞溶解物を形成
    させ; (d)この細胞溶解物中に存在する細胞膜成分を分離
    し; (e)分離した細胞膜成分から約4〜7Mグアニジン−
    HClを含有する洗浄溶液を用いてIL−2を抽出し; (f)この洗浄溶液からIL−2をクロマトグラフィー
    により精製することを特徴とする実質的に均質な成熟組
    換えヒトインターロイキン−2の製造方法により得るこ
    とができ、標準CTLL細胞 3H−Tdrとりこみ分析
    法により測定して、少なくとも53×106 U/mgの比
    活性を有する均質成熟組換えヒトインターロイキン−2
    (IL−2)および生理学的に許容されうる担体物質を
    含有する免疫学的疾患治療用医薬組成物。
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