JP2847273B2 - カラー画像形成方法 - Google Patents

カラー画像形成方法

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JP2847273B2
JP2847273B2 JP4180551A JP18055192A JP2847273B2 JP 2847273 B2 JP2847273 B2 JP 2847273B2 JP 4180551 A JP4180551 A JP 4180551A JP 18055192 A JP18055192 A JP 18055192A JP 2847273 B2 JP2847273 B2 JP 2847273B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀カラー写真
感光材料を用いたカラー画像形成方法に関するものであ
り、更に詳しくは色再現性および鮮鋭性に優れたハロゲ
ン化銀カラー写真感光材料を用いたカラー画像形成方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、カラー写真感光材料メーカーは感
光材料の高感度化、高画質化を進め、ユーザーニーズに
答えてきた。これらのうち高画質化に関してはおもに粒
状性の改良、鮮鋭度の改良、色再現性の改良を進めてき
た。このために、現像時に画像濃度に対応して現像抑制
剤もしくはその前駆体を放出する化合物を写真感光材料
中に含有させることが有効であることは既に知られてい
る。この種の代表的な化合物としては、例えば米国特許
第3,148,062号、同第3,227,554号、
同第3,379,529号、同第3,615,506
号、同第3,617,291号、同第3,632,34
5号、同第3,639,417号、特開昭49−12
9,536号、同51−6724号、同62−166,
334号、同63−37,346号に記載のあるDIR
化合物及びDIRカプラーである。これらの化合物の特
徴的な効果は画像の微粒子化、エッヂ効果による画像の
鮮鋭度向上、重層効果による色再現性の向上、画像の調
子のコントロールなどを可能にすることである。
【0003】これらの化合物は現像時に現像主薬の酸化
体と反応することにより、初めて現像抑制剤もしくはそ
の前駆体の放出が可能になるため、現像主薬の感光材料
中への拡散性また現像主薬酸化体と該化合物との反応性
は画質の性能に大きな影響を与えることは容易に想像で
きるが、その詳細について解明することは現在でもなお
困難な課題であり試行錯誤によるところが大きい。
【0004】このカラー現像主薬として、パラフェニレ
ンジアミン系、特にN,N−ジアルキル置換パラフェニ
レンジアミン系の化合物を用いることは従来より数多く
提案されてきており、特開平3−246,542号中において
詳しく引用されている。これらのうち、現在カラー現像
主薬としては4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N
−β−ヒドロキシエチルアニリンおよび4−アミノ−3
−メチル−N−エチル−N−β−メタンスルホンアミド
エチルアニリンが広く用いられている。
【0005】また、高感度で粒状性、鮮鋭性に優れたハ
ロゲン化銀カラー感光材料を提供する技術として、ハロ
ゲン化銀粒子の直径と厚みの比(アスペクト比)が8:
1以上の平板状ハロゲン化銀粒子を用いることが、例え
ば特開昭58−113,934号等に提案されている。
【0006】ところが、平板状ハロゲン化銀粒子を用い
ると画質向上の点で重要な層間効果が減少し色再現性が
悪化する欠点がある。これを克服するために拡散性の現
像抑制剤を放出する化合物をこの平板状ハロゲン化銀粒
子と併用することが特開昭59−129,849号、同
61−14635号に提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らはDIR化
合物の画質向上に与える性能につき、従来広く用いられ
ている4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−β−
ヒドロキシエチルアニリン、4−アミノ−3−メチル−
N−エチル−N−β−メタンスルホンアミドエチルアニ
リン以外のカラー現像主薬を用いた場合に現われる影響
について検討した結果、英国特許第807,899号、
欧州特許第410,450A号に記載のあるカラー現像
主薬を用いることにより従来にない鮮鋭性および重層効
果による色再現性の向上が得られることを見いだした。
【0008】また、これらの現像主薬を用いることによ
り、平板状ハロゲン化銀粒子を用いた際に生じる層間効
果の減少の問題も改善できることも見い出した。
【0009】即ち、本発明の目的は、画質向上、特に鮮
鋭性、重層効果による色再現性の向上した、カラー画像
形成方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記の課題は、支持体上
に感度の異なる2層以上のハロゲン化銀乳剤層からなる
同一感色性を有する乳剤層を少なくとも一組有し、該乳
剤層の少なくとも一層がネガ型沃臭化銀乳剤からなる層
であって、該乳剤層および/またはその他の少なくとも
一層に下記一般式(II)で表わされるDIR化合物の
少なくとも一種を含むか、または該乳剤層および/また
はその他の少なくとも一層に平均アスペクト比2以上の
ネガ型沃臭化銀平板粒子からなるハロゲン化銀乳剤を含
有した乳剤層を含むハロゲン化銀カラー写真感光材料
を、下記一般式(I)で表わされるハロゲン化銀カラー
写真用現像主薬の少なくとも一種を含む発色現像液に
て、処理することを特徴とするカラー画像形成方法によ
って解決された。
【0011】
【化2】
【0012】式中、R1 は炭素数1〜6の直鎖または分
岐のアルキル基、または炭素数3〜6の直鎖または分岐
のヒドロキシアルキル基を表す。R2 は炭素数3〜6の
直鎖または分岐のアルキレン基、または炭素数3〜6の
直鎖または分岐のヒドロキシアルキレン基を表す。R3
は置換基を表わす。nは0から4の整数を表わす。nが
2以上のときR3 は互いに同一でも異なっていてもよ
い。n=0のとき水素原子を表わす。 一般式(II) A−Q 式中、Aは芳香族第一級アミン現像薬の酸化体と反応し
てQを開裂する基を表わし、Qは現像抑制剤もしくは現
像抑制剤を放出しうる基を表わす。ここで、平板粒子か
らなる沃臭化銀乳剤とは、該乳剤中のハロゲン化銀粒子
の全投影面積の少なくとも50%が平均アスペクト比2
以上のものからなる乳剤である。このように、本発明に
用いられる発色現像主薬それ自体には鮮鋭度や重層効果
を特別に改良する効果が見られないにもかかわらず、前
述の如き、DIR化合物を含有した写真構成層および/
または前述の如き平板状ハロゲン化銀粒子特に、沃臭化
銀粒子、からなる感光性乳剤層を有した多層構成のハロ
ゲン化銀カラー写真感光材料を、前述の如く、特定の限
られた発色現像主薬で現像処理すると相乗的な効果が生
じることはまったく予想外のことである。本発明におい
て前述の如きDIR化合物を平板状ハロゲン化銀粒子か
らなる感光性乳剤層を有した多層構成のハロゲン化銀カ
ラー写真感光材料を、前述の如き発色現像主薬で処理す
ることはさらに好ましい。次に、一般式(I)で表わさ
れるハロゲン化銀カラー写真用現像主薬、及びその他の
本発明に用いられる処理工程の具体的構成について詳細
に説明する。
【0013】一般式(I)において、R1 は炭素数1〜
6の直鎖または分岐のアルキル基、または炭素数3〜6
の直鎖または分岐のヒドロキシアルキル基を表す。その
具体例としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロ
ピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチ
ル基、n−ヘキシル基、ネオペンチル基、3−ヒドロキ
シプロピル基、4−ヒドロキシブチル基、5−ヒドロキ
シペンチル基、6−ヒドロキシヘキシル基、4−ヒドロ
キシペンチル基、3−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロ
キシ−4−メチルペンチル基、5,6−ジヒドロキシヘ
キシル基などが挙げられる。R2 は炭素数3〜6の直鎖
または分岐のアルキレン基、または炭素数3〜6の直鎖
または分岐のヒドロキシアルキレン基を表す。その具体
例としては、例えばトリメチレン基、テトラメチレン
基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、1−メチル
エチレン基、2−メチルエチレン基、1−メチルトリメ
チレン基、2−メチルトリメチレン基、3−メチルトリ
メチレン基、3−メチルペンタメチレン基、2−メチル
ペンタメチレン基、2−エチルトリメチレン基、3−ヒ
ドロキシペンタメチレン基などが挙げられる。
【0014】一般式(I)においてR1 が直鎖または分
岐のアルキル基である場合、その炭素数は1〜4である
ことが好ましい。中でもメチル基、エチル基、n−プロ
ピル基であることが好ましく、エチル基、プロピル基が
より好ましく、エチル基であることが最も好ましい。R
1 が炭素数1〜4の直鎖または分岐のアルキル基である
場合、R2 は炭素数3〜4の直鎖または分岐のアルキレ
ン基であることが好ましく、中でもトリメチレン基、テ
トラメチレン基であることが好ましく、テトラメチレン
基であることが最も好ましい。一方、一般式(I)にお
いてR1 が炭素数3〜6の直鎖または分岐のヒドロキシ
アルキル基である場合、R2 の炭素数は4〜6であるこ
とが好ましく、5ないし6であることが更に好ましい。
一般式(I)において、R1 は炭素数1〜4の直鎖また
は分岐のアルキル基であることが好ましい。R3 は置換
基であり、更に詳しくはR3 はハロゲン原子、アルキル
基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ニトロ基、ヒ
ドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリー
ルオキシ基、アシルアミノ基、アミノ基、アルキルアミ
ノ基、アニリノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ
基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカル
ボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、
スルファモイル基、スルホニル基、アルコキシカルボニ
ル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カ
ルバモイルオキシ基、シリル基、シリルオキシ基、アリ
ールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、ヘテロ環チ
オ基、スルフィニル基、ホスホニル基、アリールオキシ
カルボニル基、アシル基を表す。これらはアルキル基、
アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヒドロキシ
ル基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子またはその他
酸素原子、窒素原子、イオウ原子もしくは炭素原子で形
成される置換基で置換されていてもよい。
【0015】更に詳しくR3 の置換基の例を示す。ハロ
ゲン原子としては例えば、弗素原子、塩素原子である。
アルキル基としては炭素数1〜16、好ましくは炭素数
1〜6の直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基であり、
例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、t−
ブチル、2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピ
ル、ベンジル、2−メタンスルホンアミドエチル、3−
メタンスルホンアミドプロピル、2−メタンスルホニル
エチル、2−メトキシエチル、シクロペンチル、2−ア
セトアミドエチル、2−カルボキシルエチル、2−カル
バモイルエチル、3−カルバモイルプロピル、n−ヘキ
シル、2−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチ
ル、2−カルバモイルアミノエチル、3−カルバモイル
アミノプロピル、4−カルバモイルアミノブチル、4−
カルバモイルブチル、2−カルバモイル1−メチルエチ
ル、4−ニトロブチルである。
【0016】アリール基としては炭素数6〜24のアリ
ール基で例えば、フェニル、ナフチル、p−メトキシフ
ェニルである。ヘテロ環基としては炭素数1〜5の酸素
原子、窒素原子、もしくは硫黄原子を1個以上含む5員
または6員環の飽和または不飽和のヘテロ環であって環
を構成するヘテロ原子の数及び元素の種類は1つでも複
数であっても良く、例えば、2−フリル、2−チエニ
ル、2−ピリミジニル、2−ベンゾトリアゾリル、イミ
ダゾリル、ピラゾリルである。アルコキシ基としては炭
素数1〜16、好ましくは炭素数1〜6のアルコキシ基
で例えば、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、2−
メトキシエトキシ、2−メタンスルホニルエトキシであ
る。アリールオキシ基としては炭素数6〜24のアリー
ルオキシ基で例えば、フェノキシ、p−メトキシフェノ
キシ、m−(3−ヒドロキシプロピオンアミド)フェノ
キシである。アシルアミノ基としては炭素数1〜16、
好ましくは炭素数1〜6のアシルアミノ基で例えば、ア
セトアミド、2−メトキシプロピオンアミド、p−ニト
ロベンゾイルアミドである。アルキルアミノ基としては
炭素数1〜16、好ましくは炭素数1〜6のアルキルア
ミノ基で例えば、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、2
−ヒドロキシエチルアミノである。アニリノ基としては
炭素数6〜24のアニリノ基で例えばアニリノ、m−ニ
トロアニリノ、N−メチルアニリノである。ウレイド基
としては炭素数1〜16、好ましくは炭素数1〜6のウ
レイド基で例えば、ウレイド、メチルウレイド、N,N
−ジエチルウレイド、2−メタンスルホンアミドエチル
ウレイドである。
【0017】スルファモイルアミノ基としては炭素数0
〜16、好ましくは炭素数0〜6のスルファモイルアミ
ノ基で例えば、ジメチルスルファモイルアミノ、メチル
スルファモイルアミノ、2−メトキシエチルスルファモ
イルアミノである。アルキルチオ基としては炭素数1〜
16、好ましくは炭素数1〜6のアルキルチオ基で例え
ば、メチルチオ、エチルチオ、2−フェノキシエチルチ
オである。アリールチオ基としては炭素数6〜24のア
リールチオ基でこれらは例えば、フェニルチオ、2−カ
ルボキシフェニルチオ、4−シアノフェニルチオであ
る。アルコキシカルボニルアミノ基としては炭素数2〜
16、好ましくは炭素数2〜6のアルコキシカルボニル
アミノ基で例えば、メトキシカルボニルアミノ、エトキ
シカルボニルアミノ、3−メタンスルホニルプロポキシ
カルボニルアミノである。スルホンアミド基としては炭
素数1〜16、好ましくは炭素数1〜6のスルホンアミ
ド基で例えば、メタンスルホンアミド、p−トルエンス
ルホンアミド、2−メトキシエタンスルホンアミドであ
る。カルバモイル基としては炭素数1〜16、好ましく
は炭素数1〜6のカルバモイル基で例えば、カルバモイ
ル、N,N−ジメチルカルバモイル、N−エチルカルバ
モイルである。スルファモイル基としては炭素数0〜1
6、好ましくは炭素数0〜6のスルファモイル基で例え
ば、スルファモイル、ジメチルスルファモイル、エチル
スルファモイルである。スルホニル基としては炭素数1
〜16、好ましくは炭素数1〜6の脂肪族または芳香族
のスルホニル基で例えば、メタンスルホニル、エタンス
ルホニル、2−クロロエタンスルホニルである。アルコ
キシカルボニル基としては炭素数1〜16、好ましくは
炭素数1〜6のアルコキシカルボニル基で例えば、メト
キシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカ
ルボニルである。ヘテロ環オキシ基としては炭素数1〜
5の酸素原子、窒素原子、もしくは硫黄原子を1個以上
含む5員または6員環の飽和または不飽和のヘテロ環オ
キシ基であって環を構成するヘテロ原子の数及び元素の
種類は1つでも複数であっても良く例えば、1−フェニ
ルテトラゾリル−5−オキシ、2−テトラヒドロピラニ
ルオキシ、2−ピリジルオキシである。
【0018】アゾ基としては炭素数1〜16、好ましく
は炭素数1〜6のアゾ基で例えば、フェニルアゾ、2−
ヒドロキシ−4−プロパノイルフェニルアゾ、4−スル
ホフェニルアゾである。アシルオキシ基としては炭素数
1〜16、好ましくは炭素数1〜6のアシルオキシ基で
例えば、アセトキシ、ベンゾイルオキシ、4−ヒドロキ
シブタノイルオキシである。カルバモイルオキシ基とし
ては炭素数1〜16、好ましくは炭素数1〜6のカルバ
モイルオキシ基で例えば、N,N−ジメチルカルバモイ
ルオキシ、N−メチルカルバモイルオキシ、N−フェニ
ルカルバモイルオキシである。シリル基としては炭素数
3〜16、好ましくは炭素数3〜6のシリル基で例え
ば、トリメチルシリル、イソプロピルジエチルシリル、
t−ブチルジメチルシリルである。シリルオキシ基とし
ては炭素数3〜16、好ましくは炭素数3〜6のシリル
オキシ基で例えば、トリメチルシリルオキシ、トリエチ
ルシリルオキシ、ジイソプロピルエチルシリルオキシで
ある。アリールオキシカルボニルアミノ基としては炭素
数7〜24のアリールオキシカルボニルアミノ基で例え
ば、フェノキシカルボニルアミノ、4−シアノフェノキ
シカルボニルアミノ、2,6−ジメトキシフェノキシカ
ルボニルアミノである。イミド基としては炭素数4〜1
6のイミド基で例えば、N−スクシンイミド、N−フタ
ルイミドである。ヘテロ環チオ基としては炭素数1〜5
の酸素原子、窒素原子、もしくは硫黄原子を1個以上含
む5員または6員環の飽和または不飽和のヘテロ環チオ
基であって環を構成するヘテロ原子の数及び元素の種類
は1つでも複数であっても良く例えば、2−ベンゾチア
ゾリルチオ、2−ピリジルチオである。
【0019】スルフィニル基としては炭素数1〜16、
好ましくは炭素数1〜6のスルフィニル基で例えば、メ
タンスルフィニル、ベンゼンスルフィニル、エタンスル
フィニルである。ホスホニル基としては炭素数2〜1
6、好ましくは炭素数2〜6のホスホニル基で例えば、
メトキシホスホニル、エトキシホスホニル、フェノキシ
ホスホニルである。アリールオキシカルボニル基として
は炭素数7〜24のアリールオキシカルボニル基で例え
ば、フェノキシカルボニル、2−メチルフェノキシカル
ボニル、4−アセトアミドフェノキシカルボニルであ
る。アシル基としては炭素数1〜16、好ましくは炭素
数1〜6のアシル基で例えば、アセチル、ベンゾイル、
4−クロロベンゾイルである。
【0020】R3 は好ましくはハロゲン原子、アルキル
基、アルコキシ基、アミノ基、ウレイド基、スルファモ
イルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基である。
nは0〜4の整数を表わす。nが2以上のとき、R3
同一でも異なっていてもよく、また環を形成していても
よい。R3 が環を形成する場合、その環の員数に特に制
限はないが、なかでも5員、6員および7員環がそれぞ
れ好ましい。一般式(I)で示される化合物のうち特に
好ましい化合物として次の一般式(XI)に示す化合物を
挙げることができる。 一般式(XI)
【0021】
【化3】
【0022】式中、R1 、R2 およびR3 は前記と同じ
意味を表わす。mは0または1を表わす。(m=0のと
き、R3 は水素原子を表わす)。一般式(XI)において
mは0であるか、もしくはm=1であってかつR3 が炭
素数1〜4の直鎖または分岐のアルキル基または炭素数
1〜4の直鎖または分岐のアルコキシ基である場合が好
ましい。その場合のR3 の具体例としてはメチル基、エ
チル基、n−プロピル基、イソプロピル基、sec−ブ
チル基、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基な
どが挙げられる。一般式(XI)においてm=1であって
かつR3 がアルキル基であることは更に好ましく、アル
キル基の中でもメチル基、エチル基であることが最も好
ましい。
【0023】一般式(I)で示される化合物は、遊離ア
ミンとして保存する場合には非常に不安定であるため、
一般には無機酸、有機酸の塩として製造、保存し、処理
液に添加するときに始めて遊離アミンとなるようにする
場合が好ましい。一般式(I)の化合物を造塩する無
機、有機の酸としては例えば塩酸、硫酸、燐酸、p−ト
ルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、ナフタレン−
1,5−ジスルホン酸等が挙げられる。これらの中で硫
酸、p−トルエンスルホン酸の塩とすることが好まし
く、硫酸との塩として造塩することが最も好ましい。例
えば、以下に示す例示化合物I−12は硫酸塩として得
られ、その融点は112〜114℃(エタノールより再
結晶)であり、また例示化合物I−2も硫酸塩として得
られ、その融点は158〜160℃である。次に本発明
における一般式(I)で表される代表的現像主薬の具体
例を示すがこれらによって、限定されるものではない。
【0024】
【化4】
【0025】
【化5】
【0026】
【化6】
【0027】
【化7】
【0028】
【化8】
【0029】
【化9】
【0030】
【化10】
【0031】
【化11】
【0032】
【化12】
【0033】
【化13】
【0034】
【化14】
【0035】
【化15】
【0036】一般式(I)で示される化合物のうち、中
でも例示化合物I−2、I−12、I−20が好まし
く、例示化合物I−12が最も好ましい。本発明の発色
現像主薬の使用量は現像液1リットル当たり、好ましく
は0.1g〜20g、さらに好ましくは1g〜15gの
濃度である。現像液の処理温度は20〜50℃、好まし
くは30〜45℃である。
【0037】本発明の発色現像主薬はジャーナル オブ
アメリカン ケミカル ソサイアテー 73巻、31
00(1951年)に記載の方法に準じて容易に合成で
きる。本発明の発色現像主薬は単独または他の公知のp
−フェニレンジアミン誘導体と併用して使用されること
も好ましい。組み合わせる化合物の代表例を以下に示す
がこれらに限定されるものではない。 D−1 N,N−ジエチル−p−フェニレンジアミン D−2 2−アミノ−5−ジエチルアミノトルエン D−3 2−アミノ−5−(N−エチル−N−ラウリル
アミノ)トルエン D−4 4−〔N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチ
ル)アミノ〕アニリン D−5 2−メチル−4−〔N−エチル−N−(β−ヒ
ドロキシエチル)アミノ〕アニリン D−6 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−
〔β−(メタンスルホンアミド)エチル〕−アニリン D−7 N−(2−アミノ−5−ジエチルアミノフェニ
ルエチル)メタンスルホンアミド D−8 N,N−ジメチル−p−フェニレンジアミン D−9 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−メ
トキシエチルアニリン D−10 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−β
−エトキシエチルアニリン D−11 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−β
−ブトキシエチルアニリン
【0038】組み合わせる化合物として上記p−フェニ
レンジアミン誘導体のうち特に好ましくは例示化合物D
−5あるいはD−6である。また、これらのp−フェニ
レンジアミン誘導体の硫酸塩、塩酸塩、亜硫酸塩、p−
トルエンスルホン酸塩、硝酸塩、ナフタリン−1,5−
ジスルホン酸塩として使用されるのが一般的である。併
用する芳香族第一級アミン現像主薬の使用量は現像液1
リットル当り好ましくは約0.1g〜約20gである。
併用する主薬の量は、本発明の一般式の主薬1モルに対
して1/10〜10モル用いることが好ましい。本発明
に使用される発色現像液はアルカリ性であることが一般
的であり、好ましくはpH9〜12.5のアルカリ性水
溶液である。
【0039】本発明の発色現像液はアルカリ金属の炭酸
塩、ホウ酸塩もしくはリン酸塩のようなpH緩衝剤、塩
化物塩、臭化物塩、沃化物塩、ベンズイミダゾール類、
ベンゾチアゾール類もしくはメルカプト化合物のような
現像抑制剤またはカブリ防止剤などを含むのが一般的で
ある。また必要に応じて、ヒドロキシルアミン、ジエチ
ルヒドロキシルアミン、亜硫酸塩、N,N−ビスカルボ
キシメチルヒドラジンの如きヒドラジン類、フェニルセ
ミカルバジド類、トリエタノールアミン、カテコールス
ルホン酸類如き各種保恒剤、エチレングリコール、ジエ
チレングリコールのような有機溶剤、ベンジルアルコー
ル、ポリエチレングリコール、四級アンモニウム塩、ア
ミン類のような現像促進剤、色素形成カプラー、競争カ
プラー、1-フェニル−3−ピラゾリドンのような補助現
像主薬、粘性付与剤、アミノポリカルボン酸、アミノポ
リホスホン酸、アルキルホスホン酸、ホスホノカルボン
酸に代表されるような各種キレート剤、例えば、エチレ
ンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリア
ミン五酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、ヒドロキ
シエチルイミノジ酢酸、1-ヒドロキシエチリデン−1,
1−ジホスホン酸、ニトリロ−N,N,N−トリメチレ
ンホスホン酸、エチレンジアミン−N,N,N’,N’
−テトラメチレンホスホン酸、エチレンジアミン−ジ
(o−ヒドロキシフェニル酢酸) 及びそれらの塩を代表
例として挙げることができる。
【0040】また反転処理を実施する場合は通常黒白現
像を行ってから発色現像する。この黒白現像液には、ハ
イドロキノンなどのジヒドロキシベンゼン類、1−フェ
ニル−3−ピラゾリドンなどの3−ピラゾリドン類また
はN−メチル−p−アミノフェノールなどのアミノフェ
ノール類など公知の黒白現像主薬を単独であるいは組み
合わせて用いることができる。これらの発色現像液及び
黒白現像液のpHは9〜12であることが一般的であ
る。またこれらの現像液の補充量は、処理するカラー写
真感光材料にもよるが、一般に感光材料1平方メートル
当り3リットル以下であり、補充液中の臭化物イオン濃
度を低減させておくことにより500ml以下にすること
もできる。補充量を低減する場合には処理槽の空気との
接触面積を小さくすることによって液の蒸発、空気酸化
を防止することが好ましい。
【0041】処理槽での写真処理液と空気との接触面積
は、以下に定義する開口率で表わすことができる。すな
わち、 開口率=[処理液と空気との接触面積(cm2) ]÷[処理
液の容量(cm3) ] 上記の開口率は、0.1以下であることが好ましく、よ
り好ましくは0.001〜0.05である。このように
開口率を低減させる方法としては、処理槽の写真処理液
面に浮き蓋等の遮蔽物を設けるほかに、特開平1−82
033号に記載された可動蓋を用いる方法、特開昭63
−216050号に記載されたスリット現像処理方法な
どを挙げることができる。開口率を低減させることは、
発色現像及び黒白現像の両工程のみならず、後続の諸工
程、例えば、漂白、漂白定着、定着、水洗、安定化など
の全ての工程において適用することが好ましい。また現
像液中の臭化物イオンの蓄積を抑える手段を用いること
により補充量を低減することもできる。
【0042】発色現像処理の時間は、通常2〜10分の
間で設定されるが、高温、高pHとし、かつ発色現像主
薬を高濃度に使用することにより、さらに処理時間の短
縮を図ることもできる。
【0043】発色現像後の写真乳剤層は通常漂白処理さ
れる。漂白処理は定着処理と同時に行われてもよいし
(漂白定着処理)、個別に行われてもよい。さらに処理
の迅速化を図るため、漂白処理後漂白定着処理する処理
方法でもよい。さらに二槽の連続した漂白定着浴で処理
すること、漂白定着処理の前に定着処理すること、また
は漂白定着処理後漂白処理することも目的に応じ任意に
実施できる。代表的漂白剤としては鉄(III)の有機錯
塩、例えばエチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリア
ミン五酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、メチルイ
ミノ二酢酸、1,3−ジアミノプロパン四酢酸、グリコ
ールエーテルジアミン四酢酸、などのアミノポリカルボ
ン酸類もしくはクエン酸、酒石酸、リンゴ酸などの錯塩
などを用いることができる。これらのうちエチレンジア
ミン四酢酸鉄(III)錯塩、及び1,3−ジアミノプロパ
ン四酢酸鉄(III)錯塩を始めとするアミノポリカルボン
酸鉄(III)錯塩は迅速処理と環境汚染防止の観点から好
ましい。さらにアミノポリカルボン酸鉄(III)錯塩は漂
白液においても、漂白定着液においても特に有用であ
る。これらのアミノポリカルボン酸鉄(III)錯塩を用い
た漂白液又は漂白定着液のpHは通常4.0〜8である
が、処理の迅速化のために、さらに低いpHで処理する
こともできる。
【0044】漂白液、漂白定着液及びそれらの前浴に
は、必要に応じて漂白促進剤を使用することができる。
有用な漂白促進剤の具体例は、次の明細書に記載されて
いる。米国特許第3,893,858 号、***特許第1,290,812
号、特開昭53-95630号、リサーチ・ディスクロージャー
No. 17129号(1978年7月)などに記載のメル
カプト基またはジスルフィド結合を有する化合物;特開
昭50−140129号に記載のチアゾリジン誘導体;
米国特許第3,706,561号に記載のチオ尿素誘導
体;特開昭58−16235号に記載の沃化物塩;***
特許第2,748,430号に記載のポリオキシエチレ
ン化合物類;特公昭45−8836号記載のポリアミン
化合物、臭化物イオン等が使用できる。なかでもメルカ
プト基またはジスルフィド基を有する化合物が促進効果
が大きい観点で好ましく、特に米国特許第3,893,
858号、***特許第1,290,812号、特開昭5
3−95630号に記載の化合物が好ましい。さらに、
米国特許第4,552,834号に記載の化合物も好ま
しい。これらの漂白促進剤は感材中に添加してもよい。
撮影用のカラー感光材料を漂白定着するときにこれらの
漂白促進剤は特に有効である。
【0045】漂白液や漂白定着液には上記の化合物の他
に、漂白ステインを防止する目的で有機酸を含有させる
ことが好ましい。特に好ましい有機酸は、酸解離定数(p
Ka)が2〜5である化合物で、具体的には酢酸、プロピ
オン酸などが好ましい。定着液や漂白定着液に用いられ
る定着剤としてはチオ硫酸塩、チオシアン酸塩、チオエ
ーテル系化合物、チオ尿素類、多量の沃化物塩等を挙げ
ることができるが、チオ硫酸塩の使用が一般的であり、
特にチオ硫酸アンモニウムが最も広範に使用できる。ま
た、チオ硫酸塩とチオシアン酸塩、チオエーテル系化合
物、チオ尿素などとの併用も好ましい。定着液や漂白定
着液の保恒剤としては、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、カルボ
ニル重亜硫酸付加物あるいは、欧州特許第294769
A号に記載のスルフィン酸化合物が好ましい。さらに定
着液や漂白定着液には液の安定化の目的で各種アミノポ
リカルボン酸類や、有機ホスホン酸類の添加が好まし
い。
【0046】本発明において、定着液または漂白定着液
には、pH調整のために pKaが6.0〜9.0の化合
物、好ましくは、イミダゾール、1−メチルイミダゾー
ル、1−エチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール
の如きイミダゾール類を0.1〜10モル/リットル添
加することが好ましい。脱銀工程の時間の合計は、脱銀
不良が生じない範囲で短い方が好ましい。好ましい時間
は1分〜3分、さらに好ましくは1分〜2分である。ま
た、処理温度は25℃〜50℃、好ましくは35℃〜4
5℃である。好ましい温度範囲においては、脱銀速度が
向上し、かつ、処理後のステイン発生が有効に防止され
る。
【0047】脱銀工程においては、攪拌ができるだけ強
化されていることが好ましい。攪拌強化の具体的方法と
しては特開昭62−183460号に記載の感光材料の
乳剤面に処理液の噴流を衝突させる方法や、特開昭62
−183461号の回転手段を用いて攪拌効果を上げる
方法、さらには液中に設けられたワイパーブレードと乳
剤面を接触させながら感光材料を移動させ、乳剤表面を
乱流化することにより攪拌効果を向上させる方法、処理
液全体の循環流量を増加させる方法があげられる。この
ような攪拌向上手段は漂白液、漂白定着液、定着液のい
ずれにおいても有効である。攪拌の向上は乳剤膜中への
漂白剤、定着剤の供給を速め、結果として脱銀速度を高
めるものと考えられる。また前記の攪拌向上手段は、漂
白促進剤を使用した場合により有効であり、促進効果を
著しく増加させたり漂白促進剤による定着阻害作用を解
消させることができる。
【0048】本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料
は、脱銀処理後、水洗及び/又は安定工程を経るのが一
般的である。水洗工程での水洗水量は、感光材料の特
性、用途、さらには水洗水温、水洗タンクの数(例えば
2〜4)、向流、順流等の補充方式、その他種々の条件
によって広範囲に設定し得る。多段向流方式によれば、
水洗水量を大幅に減少し得るが、タンク内における水の
滞留時間の増加により、バクテリアが繁殖し、生成した
浮遊物が感光材料に付着する等の問題が生じる。本発明
のカラー感光材料の処理において、このような問題の解
決策として、特開昭62−288838号に記載のカル
シウムイオン、マグネシウムイオンを低減させる方法を
極めて有効に用いることができる。また、特開昭57−
8542号に記載のイソチアゾロン化合物やサイアベン
ダゾール類、塩素化イソシアヌール酸ナトリウム等の塩
素系殺菌剤、その他ベンゾトリアゾール等、堀口博著
「防菌防黴剤の化学」(1986年)三共出版、衛生技
術会編「微生物の滅菌、殺菌、防黴技術」(1982
年)工業技術会、日本防菌防黴学会編「防菌防黴剤事
典」(1986年)に記載の殺菌剤を用いることもでき
る。
【0049】本発明の感光材料の処理における水洗水の
pHは、4〜9であり、好ましくは5〜8である。水洗
水温、水洗時間も、感光材料の特性、用途等で種々設定
し得るが、一般には15〜45℃で20秒〜10分、好
ましくは25〜40℃で30秒〜5分の範囲が選択され
る。さらに、本発明の感光材料は、上記水洗に代わり、
直接安定液によって処理することもできる。このような
安定化処理においては、特開昭57−8543号、同5
8−14834号、同60−220345号に記載の公
知の方法はすべて用いることができる。
【0050】また、前記水洗処理に続いて、さらに安定
化処理する場合もあり、その例として、撮影用カラー感
光材料の最終浴として使用される、色素安定化剤と界面
活性剤を含有する安定浴を挙げることができる。色素安
定化剤としてはホルマリンやグルタルアルデヒドなどの
アルデヒド類、N−メチロール化合物、ヘキサメチレン
テトラミンあるいはアルデヒド重亜硫酸付加物などを挙
げることができる。この安定浴には各種キレート剤や防
黴剤を加えることもできる。更には、特開昭59−93
058号公報、特願平3−142708号明細書に記載
されたアゾリルメチルアミン類を用いることも好まし
い。
【0051】上記水洗及び/または安定液の補充に伴う
オーバーフロー液は脱銀工程等他の工程において再利用
することもできる。本発明における各種処理液は10℃
〜50℃において使用される。通常は33℃〜38℃の
温度が標準的であるが、より高温にして処理を促進し処
理時間を短縮したり、逆により低温にして画質の向上や
処理液の安定性の改良を達成することができる。
【0052】次に一般式(II)で表わされるDIR化合
物について詳細に説明する。一般式(II)においてAは
カプラー残基または酸化還元母核または酸化還元母核の
前駆体を表わす。Aがカプラー残基を表わすとき一般式
(II)は、一般式(III) 、(IV)、(V) と同義である。
【0053】 一般式(III) A−DI 一般式(IV) A−(TIME) a −DI 一般式(V) A−(TIME) i −RED−DI 式中、Aは芳香族第一級アミン現像薬の酸化体とのカッ
プリング反応により、DI、(TIME) a −DIまた
は(TIME) i −RED−DIまたはRED−DI
(i=0の場合)を離脱するカプラー残基を表し、TI
MEはカップリング反応によりAより離脱した後にDI
を開裂するタイミング基を表し、REDはAより離脱し
た後に現像主薬酸化体と反応してDIを開裂する基を表
し、DIは現像抑制剤を表し、aは1または2を表し、
iは0または1を表す。aが2であるとき2個のTIM
Eは同じものまたは異なるものを表す。
【0054】Aで表されるカプラー残基についてつぎに
説明する。Aがイエロー色画像カプラー残基を表すと
き、例えば、ピバロイルアセトアニリド型、ベンゾイル
アセトアニリド型、マロンジエステル型、マロンジアミ
ド型、ジベンゾイルメタン型、ベンゾチアゾリルアセト
アミド型、マロンエステルモノアミド型、ベンゾオキサ
ゾリルアセトアミド型、ベンゾイミダゾリルアセトアミ
ド型またはシクロアルカノイルアセトアミド型のカプラ
ー残基が挙げられる。さらに米国特許5021332
号、同5021330号または欧州特許421221A
号に記載のカプラー残基であってもよい。Aがマゼンタ
色画像形成カプラー残基を表すとき、例えば5−ピラゾ
ロン型、ピラゾロベンズイミダゾール型、ピラゾロトリ
アゾール型、ピラゾロイミダゾール型またはシアノアセ
トフェノン型のカプラー残基が挙げられる。Aがシアン
色画像形成カプラー残基を表すとき、例えばフェノール
型またはナフトール型が挙げられる。さらに米国特許4
746602号、欧州特許第249453A号に記載の
カプラー残基であってもよい。さらにAは実質的に色画
像を残さないカプラー残基であってもよい。この型のカ
プラー残基としては、例えばインダノン型、アセトフェ
ノン型などのカプラー残基、欧州特許443530A号
または同444501A号に記載の溶出型のカプラー残
基が挙げられる。
【0055】一般式(III) 、(IV)および(V) においてA
がカプラー残基を表わすときAの好ましい例は下記一般
式(Cp−1)、(Cp−2)、(Cp−3)、(Cp
−4)、(Cp−5)、(Cp−6)、(Cp−7)、
(Cp−8)、(Cp−9)または、(Cp−10)で
表わされるカプラー残基であるときである。これらのカ
プラーはカップリング速度が大きく好ましい。
【0056】
【化16】
【0057】
【化17】
【0058】上式においてカップリング位より派生して
いる自由結合手は、カップリング離脱基の結合位置を表
わす。上式においてはR51,R52,R53,R54,R55
56,R57,R58,R59,R60,R61,R62またはR63
が耐拡散基を含む場合、それは炭素数の総数が8ないし
40、好ましくは10ないし30になるように選択さ
れ、それ以外の場合、炭素数の総数は15以下が好まし
い。ビス型、テロマー型またはポリマー型のカプラーの
場合には上記の置換基のいずれかが二価基を表わし、繰
り返し単位などを連結する。この場合には炭素数の範囲
は規定外であってもよい。以下にR51〜R63、b、dお
よびeについて詳しく説明する。以下でR41はアルキル
基、アリール基または複素環基を表わし、R42はアリー
ル基または複素環基を表わし、R43、R44およびR45
水素原子、アルキル基、アリール基または複素環基を表
わす。R51はR41と同じ意味を表わす。R52およびR53
は各々R43と同じ意味を表わす。bは0または1を表わ
す。R54はR41と同じ意味の基、R41CO(R43) N−
基、R41SO2 (R43) N−基、R41(R43) N−基、
41S−基、R43O−基、またはR45(R43) NCON
(R44) −基を表わす。R55はR41と同じ意味の基を表
わす。R56およびR57は各々R43基と同じ意味の基、R
41S−基、R43O−基、R41CO(R43) N−基、また
はR41SO2 (R43) N−基を表わす。R58はR41と同
じ意味の基を表わす。R59はR41と同じ意味の基、R41
CO(R43) N−基、R41OCO(R43) N−基、R41
SO2 (R43) N−基、R43(R44)NCO(R45) N
−基、R41O−基、R41S−基、ハロゲン原子、または
41(R43)N−基を表わす。dは0ないし3を表わ
す。dが複数のとき複数個のR59は同じ置換基または異
なる置換基を表わす。R60はR41と同じ意味の基を表わ
す。R61はR41と同じ意味の基を表す。R62はR41と同
じ意味の基、R41CONH−基、R41OCONH−基、
41SO2 NH−基、R43(R44)NCONH−基、R
43(R44)NSO2 NH−基、R43O−基、R41S−
基、ハロゲン原子またはR41NH−基を表わす。R63
41と同じ意味の基、R43CO(R44)N−基、R
43(R44)NCO−基、R41SO2 (R43)N−基、R
41(R43)NSO2 −基、R41SO2 −基、R43OCO
−基、R43O−SO2 −基、ハロゲン原子、ニトロ基、
シアノ基またはR43CO−基を表わす。eは0ないし4
の整数を表わす。複数個のR62またはR63があるとき各
々同じものまたは異なるものを表わす。
【0059】上記においてアルキル基とは炭素数1〜3
2、好ましくは1〜22の飽和または不飽和、鎖状また
は環状、直鎖または分岐、置換または無置換のアルキル
基である。代表的な例としては、メチル、シクロプロピ
ル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、i−ブチ
ル、t−アミル、n−ヘキシル、シクロヘキシル、2−
エチルヘキシル、n−オクチル、1,1,3,3−テト
ラメチルブチル、n−デシル、n−ドデシル、n−ヘキ
サデシル、またはn−オクタデシルが挙げられる。アリ
ール基とは炭素数6〜20好ましくは置換もしくは無置
換のフェニル、または置換もしくは無置換のナフチルで
ある。複素環基とは炭素数1〜20、好ましくは1〜7
の複素原子として窒素原子、酸素原子もしくはイオウ原
子から選ばれる、好ましくは3員ないし8員環の置換も
しくは無置換の複素環基である。複素環基の代表的な例
としては2−ピリジル、2−ベンズオキサゾリル、2−
イミダゾリル、2−ベンズイミダゾリル、1−インドリ
ル、1,3,4−チアジアゾール−2−イル、1,2,
4−トリアゾール−2−イル基または1−インドリニル
が挙げられる。前記アルキル基、アリール基および複素
環基が置換基を有するとき代表的な置換基としては、ハ
ロゲン原子、R47O−基、R46S−基、R47CO
(R48)N−基、R47(R48)NCO−基、R46OCO
(R47)N−基、R46SO2 (R47)N−基、R47(R
48)NSO2 −基、R46SO2 −基、R47OCO−基、
47NCO(R48)N−基、R47CONHSO2 −基、
47NHCONHSO2 −基、R46と同じ意味の基、R
47(R48)N−基、R46COO−基、R47OSO2
基、シアノ基またはニトロ基が挙げられる。ここでR46
はアルキル基、アリール基、または複素環基を表わし、
47、R48およびR49は各々アルキル基、アリール基、
複素基または水素原子を表わす。アルキル基、アリール
基または複素環基の意味は前に定義したのと同じ意味で
ある。
【0060】次にR51〜R63、b、dおよびeの好まし
い範囲について説明する。R51はアルキル基、アリール
基または複素環基が好ましい。R52およびR55はアリー
ル基が好ましい。R53はbが1のときアリール基、bが
0のとき複素環基が好ましい。R54はR41CONH−
基、またはR41(R43)N−基が好ましい。R56および
57はアルキル基、R41O−基、またはR41S−基が好
ましい。R58はアルキル基またはアリール基が好まし
い。一般式(Cp−6)においてR59はクロール原子、
アルキル基またはR41CONH−基が好ましい。dは1
または2が好ましい。R60はアリール基が好ましい。一
般式(Cp−7)においてR59はR41CONH−基が好
ましい。一般式(Cp−7)においてはdは1が好まし
い。R61はアルキル基またはアリール基が好ましい。一
般式(Cp−8)においてeは0または1が好ましい。
62としてはR41OCONH−基、R41CONH−基ま
たはR41SO2 NH−基が好ましくこれらの置換位置は
ナフトール環の5位が好ましい。一般式(Cp−9)に
おいてR63としてはR41CONH−基、R41SO2 NH
−基、R41(R43)NSO2 −基、R41SO2 −基、R
41(R43)NCO−基、ニトロ基またはシアノ基が好ま
しい。一般式(Cp−10)においてR63はR43NCO
−基、R43OCO−基またはR43CO−基が好ましい。
【0061】次にDIで表される現像抑制剤について説
明する。DIで表される現像抑制剤としては例えばリサ
ーチディスクロージャー(Research Disclosure) 76
巻、No. 17643、(1978年12月)、米国特許
4477563号、同5021332号、同50266
28号、同3227554号、同3384657号、同
3615506号、同3617291号、同37332
01号、同3933500号、同3958993号、同
3961959号、同4149886号、同42594
37号、同4095984号、同4782012号、英
国特許第1450479号または同5034311号に
記載されているごとき現像抑制剤が含まれる。好ましく
はヘテロ環チオ基、ヘテロ環セレノ基またはトリアゾリ
ル基(単環もしくは縮合環の1、2、3−トリアゾリル
もしくは1、2、4−トリアゾリル)であり、特に好ま
しくはテトラゾリルチオ、テトラゾリルセレノ、1、
3、4−オキサジアゾリルチオ、1、3、4−チアジア
ゾリルチオ、1−(または2−)ベンゾトリアゾリル、
1、2、4−トリアゾール−1−(または4−)イル、
1、2、3−トリアゾール−1−イル、2−ベンゾチア
ゾリルチオ、2−ベンゾオキサゾリルチオ、2−ベンゾ
イミダゾリルチオおよびこれらの誘導体が含まれる。好
ましい現像抑制剤は下記一般式DI−1〜DI−6で示
される。
【0062】
【化18】
【0063】式中R11はハロゲン原子(例えばブロム原
子、クロル原子)、アルコキシカルボニル基(炭素数2
〜20、好ましくは2〜10。例えばメトキシカルボニ
ル、イソアミルオキシカルボニル)、アシルアミノ基
(炭素数2〜20、好ましくは2〜10。例えばヘキサ
ンアミド、ベンズアミド)、カルバモイル基(炭素数1
〜20、好ましくは1〜10。例えばN−ブチルカルバ
モイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N−メシルカ
ルバモイル)、スルファモイル基(炭素数1〜20、好
ましくは1〜10。例えばN−ブチルスルファモイ
ル)、アルコキシ基(炭素数1〜20、好ましくは1〜
10。例えばメトキシ、ベンジルオキシ)、アリールオ
キシ基(炭素数6〜10、好ましくは6〜10。例えば
フェノキシ、4−メトキシフェノキシ、ナフトキシ)、
アリールオキシカルボニル基(炭素数7〜21、好まし
くは7〜11。例えばフェノキシカルボニル)、アルコ
キシカルボニルアミノ基(炭素数1〜20、好ましくは
1〜10。例えばエトキシカルボニルアミノ)、シアノ
基、ニトロ基、アルキルチオ基(炭素数1〜20、好ま
しくは1〜10。例えばメチルチオ、ヘキシルチオ)、
ウレイド基(炭素数1〜20、好ましくは1〜10。例
えばN−フェニルウレイド)、アリール基(炭素数6〜
10。例えばフェニル、ナフチル、4−メトキシフェニ
ル)、複素環基(炭素数1〜10。ヘテロ原子として例
えばチッソ原子、酸素原子または硫黄原子を少なくとも
一個以上含み3〜12、好ましくは5もしくは6員環
の、単環もしくは縮合環。例えば2−ピリジル、1−ピ
ロリル、モルホリノ、インドリル)、アルキル基(炭素
数1〜20、好ましくは1〜10の、直鎖、分岐、環
状、飽和、不飽和。例えばメチル、エチル、ブトキシカ
ルボニルメチル、4−メトキシベンジル、ベンジル)、
アシル基(炭素数1〜20、好ましくは2〜10。例え
ばアセチル、ベンゾイル)、アリールチオ基(炭素数6
〜10、好ましくは6〜10。例えばフェニルチオ、ナ
フチルチオ)、またはアリールオキシカルボニルアミノ
基(炭素数7〜11。例えばフェノキシカルボニルアミ
ノ)が挙げられる。上記の置換基はさらに置換基を有し
てもよい。その置換基の例としてはここで挙げた置換基
が挙げられる。式中R12はアリール基(炭素数6〜1
0。例えばフェニル、ナフチル、4−メトキシフェニ
ル、3−メトキシカルボニルフェニル)、複素環基(炭
素数1〜10。ヘテロ原子として例えばチッソ原子、酸
素原子または硫黄原子を少なくとも一個以上含み3〜1
2、好ましくは5もしくは6員環の、単環もしくは縮合
環。例えば2−ピリジル、1−ピロリル、モルホリノ、
インドリル)、アルキル基(炭素数1〜20、好ましく
は1〜10の、直鎖、分岐、環状、飽和、不飽和。例え
ばメチル、エチル、ブトキシカルボニルメチル、4−メ
トキシベンジル、ベンジル)を表す。Vは酸素原子また
はイオウ原子を表す。fは1〜4、gは0または1、h
は1または2を表す。
【0064】次にTIMEで示される基について説明す
る。TIMEで示される基は、現像処理時Aより開裂し
た後、DIを開裂することが可能な連結基であればいず
れでもよい。例えば、米国特許第4146396号、同
4652516号または同4698297号に記載のあ
るヘミアセタールの開裂反応を利用する基、米国特許第
4248962号、同4847185号または同485
7440号に記載のある分子内求核置換反応を利用して
開裂反応を起こさせるタイミング基、米国特許第440
9323号もしくは同4421845号に記載のある電
子移動反応を利用して開裂反応を起こさせるタイミング
基、米国特許第4546073号に記載のあるイミノケ
タールの加水分解反応を利用して開裂反応を起こさせる
基、または***公開特許第2626317号に記載のあ
るエステルの加水分解反応を利用して開裂反応を起こさ
せる基が挙げられる。TIMEはそれに含まれるヘテロ
原子、好ましくは酸素原子、イオウ原子または窒素原子
において、Aと結合する。好ましいTIMEとしては下
記一般式(T−I)、(T−2)または(T−3)が挙
げられる。 一般式(T−1) *−W−(X=Y)j −C
(R21) R22−** 一般式(T−2) *−W−CO−** 一般式(T−3) *−W−LINK−E−** 式中、*は一般式(II)においてAと結合する位置を表
し、**はDIまたはTIME(aが複数の時)と結合
する位置を表し、Wは酸素原子、イオウ原子または>N
−R23を表し、XおよびYは各々メチンまたは窒素原子
を表し、jは0、1または2を表し、R21、R22および
23は各々水素原子または置換基を表す。ここで、Xお
よびYが置換メチンを表すときその置換基、R21、R22
およびR23の各々の任意の2つの置換基が連結し環状構
造(たとえばベンゼン環、ピラゾール環)を形成する場
合、もしくは形成しない場合のいずれであっても良い。
一般式(T−3)においてEは求電子基を表し、LIN
KはWとEとが分子内求核置換反応することができるよ
うに立体的に関係づける連結基を表す。一般式(T−1)
で示されるTIMEの具体例として例えば以下のもので
ある。
【0065】
【化19】
【0066】一般式(T−2)で示されるTIMEの具体
例として例えば以下のものである。
【0067】
【化20】
【0068】一般式(T−3)で示されるTIMEの具体
例として例えば以下のものである。
【0069】
【化21】
【0070】一般式(II)においてaが2以上の時の
(TIME)a の具体例として例えば以下のものがあ
る。
【0071】
【化22】
【0072】一般式(III)においてREDで示される基
について以下に説明する。Aより開裂してRED−DI
となり、現像時存在する酸化性物質、例えば現像主薬酸
化体、によりクロス酸化されうる。RED−DIは酸化
されるとDIを開裂する物であればいずれでもよい。R
EDとしては例えばハイドロキノン類、カテコール類、
ピロガロール類、1,4−ナフトハイドロキノン類、
1,2−ナフトハイドロキノン類、スルホンアミドフェ
ノール類、ヒドラジド類またはスルホンアミドナフトー
ル類が挙げられる。これらの基は具体的には例えば特開
昭61−230135号、同62−251746号、同
61−278852号、米国特許第3364022号、
同3379529号、同4618571号、同3639
417号、同4684604号またはJ.Org.Chem.,2
9巻,588頁(1964)に記載されているものがあ
げられる。上記の中で好ましいREDとしては、ハイド
ロキノン類、1,4−ナフトハイドロキノン類、2(ま
たは4)−スルホンアミドフェノール類、ピロガロール
類またはヒドラジド類である。これらの中でフェノール
性水酸基を有する酸化還元基では、そのフェノール基の
酸素原子においてAと結合する。一般式(III)、(IV)お
よび(V)で示されるカプラーのうち、一般式(IV)お
よび(V)のカプラーそのうち特に一般式(V)のカプ
ラーを含むハロゲン化銀カラー写真感光材料を、本発明
の一般式(I)で表わされるカラー現像主薬を含む発色
現像液で処理することは本発明の効果をさらに高める点
で好ましい。カップリング反応でカプラー残基から放出
された化合物には現像抑制作用を示さないが後続の反応
によって初めて現像抑制剤を放出するような機能性カプ
ラー、例えば一般式(IV)の如きタイミング型DIRカプ
ラーや一般式(V)の如きカプラーを前述の如き発色現
像主薬と併用すると相乗的に色再現性などが高められ
る。この点については実施例中にてより詳細に説明す
る。
【0073】次に一般式(III)で表わされるDIRカプ
ラーの具体的な代表例を示すがこれらに限定されるわけ
ではない。
【0074】
【化23】
【0075】
【化24】
【0076】
【化25】
【0077】
【化26】
【0078】
【化27】
【0079】
【化28】
【0080】その他に一般式(III)で表わされるカプラ
ーとして、 (III−16):欧州特許第438,148A2号 Examp
le 1中のExY−2 (III−17):特開平3−134663号一般式(I)
中の具体例MC−(29) (III−18):特開平3−127050号一般式(Y)
中の具体例(28) を挙げることができる。次に一般式(IV)で表わされる
DIRカプラーの具体的な代表例を示すがこれらに限定
されるわけではない。
【0081】
【化29】
【0082】
【化30】
【0083】
【化31】
【0084】
【化32】
【0085】その他に一般式(IV)で表わされるカプラー
として、 (IV −13):特開平2−39147号中の化合物14 (IV −14):特開平2−48655号中の化合物7 (IV −15):特開平2−219047号中の例示化合
物D−25 (IV −16):特開平3−127050号中の一般式
(Y)の具体例(14) (IV −17):US5,021,322号中のカラム4
1の Coupler2 (IV −18):特開平1−106056号中の実施例1
のEx−10 (IV −19):特開平3−127057号中の例示化合
物D−26 を挙げることができる。次に一般式(V)で表わされる
DIRカプラーの具体的代表例を示すがこれらに限定さ
れるわけではない。
【0086】
【化33】
【0087】またAが酸化還元母核又はその前駆体を表
わすとき、一般式(II)は一般式(VI)と同義である。 一般式(VI) B−(L) n −(G) m −(Time)t −X 式中Bは酸化還元母核又はその前駆体を表わし、写真現
像処理中に酸化されることによってはじめて−(Time)t
−Xが離脱することを可能ならしめる原子団を表わす。
Timeはタイミング基を表わし、Xは現像抑制剤を表
わす。Lは二価の連結基を表わし、Gは酸性基を表わ
す。n、m、tはそれぞれ0または1を表わす。
【0088】一般式(VI)について更に詳細に説明す
る。Bで示される酸化還元母核としては、Kendall −Pe
lz則に従うもので、例えばハイドロキノン、カテコー
ル、p−アミノフェノール、o−アミノフェノール、
1,2−ナフタレンジオール、1,4−ナフタレンジオ
ール、1,6−ナフタレンジオール、1,2−アミノナ
フトール、1,4−アミノナフトール、1,6−アミノ
ナフトール、没食子酸エステル、没食子酸アミド、ヒド
ラジン、ヒドロキシルアミン、ピラゾリドン又はレダク
トンがあげられる。これらの酸化還元母核の有するアミ
ノ基は炭素数1〜25のスルホニル基、または炭素数1
〜25のアシル基で置換されていることが好ましい。ス
ルホニル基としては置換または無置換の脂肪族スルホニ
ル基、あるいは芳香族スルホニル基があげられる。また
アシル基としては置換または無置換の脂肪族アシル基あ
るいは芳香族アシル基があげられる。Bの酸化還元母核
を形成する水酸基またはアミノ基は、現像処理時に脱保
護可能な保護基で保護されていてもよい。保護基の例と
しては、炭素数1〜25のもので、例えばアシル基、ア
ルコキシカルボニル基、カルバモイル基、さらに特開昭
59−197,037、特開昭59−201,057に
記載されている保護基があげられる。さらにこの保護基
は、可能な場合は以下に述べるBの置換基と互いに結合
して、5、6、あるいは7員環を形成してもよい。
【0089】Bで表わされる酸化還元母核は置換可能な
位置が置換基で置換されていてもよい。これら置換基の
例としては、炭素数25以下のもので、例えばアルキル
基、アリール基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ア
ルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、アミド基、
スルホンアミド基、アルコキシカルボニルアミノ基、ウ
レイド基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、
スルファモイル基、スルホニル基、シアノ基、ハロゲン
原子、アシル基、カルボキシル基、スルホ基、ニトロ
基、ヘテロ環残基、または−(L) n −(G) m −(Time)t
−X などがあげられる。これらの置換基はさらに以上述
べた置換基で置換されていてもよい。またこれらの置換
基は、それぞれ可能な場合は、互いに結合して飽和ある
いは不飽和の炭素環、または飽和あるいは不飽和のヘテ
ロ環を形成してもよい。
【0090】Bの好ましい例としては、ハイドロキノ
ン、カテコール、p−アミノフェノール、o−アミノフ
ェノール、1,4−ナフタレンジオール、1,4−アミ
ノナフトール、没食子酸エステル、没食子酸アミド、ヒ
ドラジンなどがあげられる。Aとして更に好ましくは、
ハイドロキノン、カテコール、p−アミノフェノール、
o−アミノフェノール、ヒドラジンであり、最も好まし
くはハイドロキノン及びヒドラジンである。Lは2価の
連結基を表わし、好ましくはアルキレン、アルケニレ
ン、アリーレン、オキシアルキレン、オキシアリーレ
ン、アミノアルキレンオキシ、アミノアルケニレンオキ
シ、アミノアリーレンオキシおよび酸素原子があげられ
る。
【0091】Gは酸性基を表わし、好ましくは−CO
−、−COCO−、−CS−、−SO−、−SO2 −、
−PO(OR11) −または−(=NR12) −である。こ
こでR11はアルキル、アリール、又はヘテロ環であり、
12は水素原子またはR11と同義である。Gとして好ま
しくは−CO−、−COCO−、−PO(OR11) −ま
たは−C(=NR12) −であり、更に好ましくは−CO
−、−COCO−であり、最も好ましくは−CO−であ
る。
【0092】n、mは0又は1であり、Bの種類によっ
てどちらが好ましいかは異なる。例えばBがハイドロキ
ノン、カテコール、アミノフェノール、ナフタレンジオ
ール、アミノナフトール、没食子酸類の場合、n=0が
好ましく、より好ましくはn=m=0である。Bがヒド
ラジン、ヒドロキシルアミンの場合は、n=0、m=1
が好ましく、Bがピラゾリドンの場合n=m=1が好ま
しい。
【0093】−(Time)t −Xは一般式(VI)においてB
で表わされる酸化還元母核が現像時クロス酸化反応をお
こし酸化体となった時はじめて−(Time)t −Xとして放
出される基である。Timeは硫黄原子、窒素原子、酸素原
子またはセレン原子でBに連結するタイミング基であ
り、現像時放出された−(Time)t −Xから一段階あるい
はそれ以上の段階の反応を経てXを放出せしめる基があ
げられる。Timeとしては、例えば米国特許第4,24
8,962号、同第4,409,323号、英国特許第
2,096,783号、米国特許第4,146,396
号、特開昭第51−146,828号、特開昭第57−
56,837号などに記載されているものがあげられ
る。Timeとしては、これらに記載されているものから選
ばれる二つ以上の組合せでもよい。
【0094】Xは現像抑制剤を意味する。現像抑制剤の
例としては、ヘテロ環に結合するメルカプト基を有する
化合物あるいはイミノ銀生成可能なヘテロ環化合物があ
げられる。ヘテロ環に結合するメルカプト基を有する化
合物の例としては、例えば置換あるいは無置換のメルカ
プトアゾール類(例えば1−フェニル−5−メルカプト
テトラゾール、1−プロピル−5−メルカプトテトラゾ
ール、1−ブチル−5−メルカプトテトラゾール、2−
メチルチオ−5−メルカプト−1,3,4−チアジアゾ
ール、3−メチル−4−フェニル−5−メルカプト−
1,2,4−トリアゾール、1−(4−エチルカルバモ
イルフェニル)−2−メルカプトイミダゾール、2−メ
ルカプトベンズオキサゾール、2−メルカプトベンズイ
ミダゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メ
ルカプトベンズオキサゾール、2−フェニル−5−メル
カプト−1,3,4−オキサジアゾール、1−{3−
(3−メチルウレイド)フェニル}−5−メルカプトテ
トラゾール、1−(4−ニトロフェニル)−5−メルカ
プトテトラゾール、5−(2−エチルヘキサノイルアミ
ノ)−2−メルカプトベンズイミダゾールなど)、置換
あるいは無置換のメルカプトアザインデン類(例えば、
6−メチル−4−メルカプト−1,3,3a,7−テト
ラアザインデン、4,6−ジメチル−2−メルカプト−
1,3,3a,7−テトラアザインデンなど)置換ある
いは無置換のメルカプトピリミジン類(例えば2−メル
カプトピリミジン、2−メルカプト−4−メチル−6−
ヒドロキシピリミジンなど)などがある。
【0095】イミノ銀を形成可能なヘテロ環化合物とし
ては、例えば置換あるいは無置換のトリアゾール類(例
えば、1,2,4−トリアゾール、ベンゾトリアゾー
ル、5−メチルベンゾトリアゾール、5−ニトロベンゾ
トリアゾール、5−ブロモベンゾトリアゾール、5−n
−ブチルベンゾトリアゾール、5,6−ジメチルベンゾ
トリアゾールなど)、置換あるいは無置換のインダゾー
ル類(例えばインダゾール、5−ニトロインダゾール、
3−ニトロインダゾール、3−クロロ−5−ニトロイン
ダゾールなど)、置換あるいは無置換のベンズイミダゾ
ール類(例えば5−ニトロベンズイミダゾール、5,6
−ジクロロベンズイミダゾールなど)などがあげられ
る。
【0096】またXは一般式(VI)のTimeから離脱し
て、いったん現像抑制性を有する化合物となった後、更
にそれが現像液成分とある種の化学反応をおこして実質
的に現像抑制性を有しないか、あるいは著しく減少した
化合物に変化するものであってもよい。このような化学
反応を受ける官能基としては、例えばエステル基、カル
ボニル基、イミノ基、アンモニウム基、マイケル付加受
容基、あるいはイミド基などがあげられる。このような
失活型現像抑制剤の例としては、例えば、1−(3−フ
ェノキシカルボニルフェニル)−5−メルカプトテトラ
ゾール、1−(4−フェノキシカルボニルフェニル)−
5−メルカプトテトラゾール、1−(3−マレインイミ
ドフェニル)−5−メルカプトテトラゾール、5−フェ
ノキシカルボニルベンゾトリアゾール、5−(4−シア
ノフェノキシカルボニル)ベンゾトリアゾール、2−フ
ェノキシカルボニルメチルチオ−5−メルカプト−1,
3,4−チアジアゾール、5−ニトロ−3−フェノキシ
カルボニルイミダゾール、5−(2,3−ジクロロプロ
ピルオキシカルボニル)ベンゾトリアゾール、1−(4
−ベンゾイルオキシフェニル)−5−メルカプトテトラ
ゾール、5−(2−メタンスルホニルエトキシカルボニ
ル)−2−メルカプトベンゾチアゾール、5−シンナモ
イルアミノベンゾトリアゾール、1−(3−ビニルカル
ボニルフェニル)−5−メルカプトテトラゾール、5−
スクシンイミドメチルベンゾトリアゾール、2−{4−
スクシンイミドフェニル}−5−メルカプト−1,3,
4−オキサジアゾール、6−フェノキシカルボニル−2
−メルカプトベンズオキサゾールなどがあげられる。
【0097】一般式(VI)で表わされる化合物のうち、
以下に一般式(VII)及び(VIII)で示される化合物がより
好ましい。 一般式(VII)
【0098】
【化34】
【0099】式中、R21ないしR23は水素原子又はハイ
ドロキノン核に置換可能な基であり、P21及びP22は水
素原子又は現像処理時に脱保護可能な保護基である。Ti
me,X及びtは一般式(VI)と同義である。 一般式(VIII)
【0100】
【化35】
【0101】式中、R31はアリール基、ヘテロ環基、ア
ルキル基、アラルキル基、アルケニル基又はアルキニル
基を表わし、P31及びP32は水素原子又は現像処理時に
脱保護可能な保護基である。G,Time, X及びtは一般
式(VI)と同義である。
【0102】一般式(VII)について更に詳しく説明する
と、R21ないしR23で示される置換基としては、例えば
一般式(VI)のBと置換基として述べたものがあげられ
るが、R22及びR23として好ましくは水素原子、アルキ
ルチオ基、アリールチオ基、アルコキシ基、アリールオ
キシ基、アミド基、スルホンアミド基、アルコキシカル
ボニルアミノ基、ウレイド基であり、更に好ましくは水
素原子、アルキルチオ基、アルコキシ基、アミド基、ス
ルホンアミド基、アルコキシカルボニルアミノ基、ウレ
イド基、であり、更に好ましくはアミド基、アルコキシ
カルボニルアミノ基、ウレイド基であり、アルコキシカ
ルボニルアミノ基、ウレイド基が最も好ましい。これら
の置換基は、一般式(VII)の活性を高める置換基である
という点で好ましい。
【0103】R21として好ましくは水素原子、カルバモ
イル基、アルコキシカルボニル基、スルファモイル基、
スルホニル基、シアノ基、アシル基、ヘテロ環基であ
り、更に好ましくは水素原子、カルバモイル基、アルコ
キシカルボニル基、スルファモイル基、シアノ基であ
る。R22とR23は共同で結合して環を形成してもよい。
21及びP22の保護基の例としては、一般式(VI)のB
の水酸基の保護基として述べたものがあげられる。P21
及びP22として好ましくは水素原子である。
【0104】Xとして好ましくは、メルカプトアゾール
類及びベンゾトリアゾール類である。メルカプトアゾー
ルとしてはメルカプトテトラゾール類及び5−メルカプ
ト−1,3,4−チアジアゾール類及び5−メルカプト
−1,3,4−オキサジアゾール類が更に好ましい。X
として最も好ましくは5−メルカプト−1,3,4−チ
アジアゾール類である。
【0105】一般式(VIII) について更に詳しく説明す
る。R31で示されるアリール基としては炭素数6ないし
20のもので、例えばフェニル、ナフチルがあげられ
る。ヘテロ環基としては、窒素、酸素、硫黄の少なくと
も一つを含む5員ないし7員のもので、例えばフリル、
ピリジルなどがあげられる。アルキル基としては炭素数
1ないし30のもので、例えばメチル、ヘキシル、オク
タデシルなどがあげられる。アラルキル基としては、炭
素数7ないし30のもので、例えばベンジル、トリチル
などがあげられる。アルケニル基としては炭素数2ない
し30のもので、例えばアリルがあげられる。アルキニ
ル基としては炭素数2ないし30のもので、例えばプロ
パルギルがあげられる。R31として好ましくはアリール
基であり、更に好ましくはフェニルである。P31及びP
32の保護基の例としては、一般式(VI)のBのアミノ基
の保護基として述べたものがあげられる。P31及びP32
として好ましくは水素原子である。Gとして好ましくは
−CO−であり、Xとして好ましくは一般式(VII)で述
べたものである。
【0106】一般式(VII)のR21ないしR23、一般式
(VIII) のR31は置換基で置換されていてもよい。置換
基としては、耐拡散性を付与するための、いわゆるバラ
スト基やハロゲン化銀への吸着基を有してもよいが、よ
り好ましくはバラスト基を有する場合である。R31がフ
ェニル基の場合、置換基としては、電子供与性基が好ま
しく、例えばスルホンアミド基、アミド基、アルコキシ
基、ウレイド基があげられる。またR 21、R22、R23
はR31がバラスト基を有する場合、分子内に水酸基、カ
ルボキシル基、スルホ基などの極性基を有する場合が特
に好ましい。本発明の内容をより具体的に並べるため
に、以下に一般式(VI)で表わされる化合物の具体例を
示すが、本発明で用いうる化合物はこれらに限定される
わけではない。
【0107】
【化36】
【0108】
【化37】
【0109】
【化38】
【0110】
【化39】
【0111】
【化40】
【0112】
【化41】
【0113】その他に一般式(VI)で表わされる化合物
として、特開平3−226744号中の一般式(I)の
具体例2および3。特開平3−226745号中の一般
式(I)の具体例1、2、3および6。特開平3−22
6746号中の一般式(I)の具体例1。特開昭63−
25653号中の一般式(I)の具体例I−1〜I−1
6および(I−18)〜(I−58)を挙げることがで
きる。本発明の一般式(VI)で示される化合物は、特開
昭49−129536号、同52−57828号、同6
0−21044号、同60−233642号、同60−
233648号、同61−18946号、同61−15
6043号、同61−213847号、同61−230
135号、同61−236549号、同62−6235
2号、同62−103639号、米国特許3,379,
529号、同3,620,746号、同4,332,8
28号、同4,377,634号、同4,684,60
4号等に記載の方法に準じて合成できる。一般式(II
I)、(IV)および(V)の化合物は撮影用カラーネガ感材
に好ましく用いることができ、一般式(VI) の化合物は
撮影用カラー反転感材に好ましく用いることができる。
【0114】次に本発明に用いる平板状ハロゲン化銀乳
剤について詳しく説明する。本発明に使用する平板状ハ
ロゲン化銀乳剤において、平均アスペクト比とはハロゲ
ン化銀粒子における厚みに対する直径の比の平均値を意
味する。即ち、個々のハロゲン化銀粒子の直径を厚みで
除した値の平均値である。ここで直径とは、ハロゲン化
銀乳剤を顕微鏡又は電子顕微鏡で観察したとき、粒子の
投影面積と等しい面積を有する円の直径を指すものとす
る。従って、平均アスペクト比が2:1以上であると
は、この円の直径が粒子の厚みに対して2倍以上である
ことを意味する。本発明のハロゲン化銀乳剤に用いられ
る平板状ハロゲン化銀粒子において、粒子径は粒子厚さ
の2倍以上であるが、好ましくは3〜20倍、より好ま
しくは4〜15倍、特に好ましくは5〜10倍である。
又、全ハロゲン化銀粒子の投影面積における平板状ハロ
ゲン化銀粒子の占める割合は50%以上であるが、好ま
しくは70%以上、特に好ましくは85%以上である。
【0115】このような乳剤を用いることにより優れた
鮮鋭度のハロゲン化銀写真感光材料を得ることができ
る。鮮鋭度が優れているのはこのような乳剤を用いた乳
剤層による光散乱が従来の乳剤層と比較して極めて小さ
いことによる。このことは、当業者が日常使用しうる実
験方法により容易に確認することができる。平板状ハロ
ゲン化銀乳剤を用いた乳剤層の光散乱が小さい理由は明
らかではないが、平板状ハロゲン化銀乳剤の主要面が支
持体面と平行に配向するためではないかと考えられる。
又、平板状ハロゲン化銀粒子の径としては、0.2〜2
0μm、好ましくは0.3〜10.0μmであり、特に
好ましくは0.4〜5.0μmである。粒子の厚みとし
ては、好ましくは0.5μm以下である。ここで平板状
ハロゲン化銀粒子径とは、粒子の投影面積に等しい面積
の円の直径をいう。また、粒子の厚みとは、平板状ハロ
ゲン化銀粒子を構成する二つの平行な面の間の距離で表
わされる。
【0116】本発明において、より好ましい平板状ハロ
ゲン化銀粒子は、粒子直径が0.3μm以上10.0μ
m以下で、粒子厚さが0.3μm以下であり、且つ平均
アスペクト比(直径/厚さ)が5以上10以下である。
これ以上になると感光材料を折り曲げたり、固く巻き込
んだり、あるいは鋭利な物に触れた時に写真性能に異常
が出ることがあり好ましくない。更に好ましくは、粒子
直径が0.4μm以上5.0μm以下で、平均アスペク
ト比(直径/厚さ)が5以上の粒子が全ハロゲン化銀粒
子の全投影面積の85%以上を占めるハロゲン化銀写真
乳剤の場合である。本発明で使用する平板状ハロゲン化
銀粒子は、沃臭化銀、塩沃臭化銀のいずれでもよい。沃
化銀としては30モル%以下が好ましく、2〜25モル
%がより好ましく、特に5〜15モル%が好ましい。混
合ハロゲン化銀における組成分布は均一でも局在化して
いてもよい。
【0117】例えば、ヨウ臭化銀を用いる場合、このヨ
ウ臭化銀平板状粒子はそれぞれヨウ化物含有量の異なる
複数の相からなる層状構造を有するものを用いることも
できる。特開昭58−113,927号、特開昭58−
113,928号、特開昭59−99,433号、特開
昭59−119,344号、特開昭59−119,35
0号等において、平板状ハロゲン化銀粒子のハロゲン組
成およびハロゲンの粒子内分布の好ましい例が記載され
ている。平板状粒子は、(111)面、(100)面、
あるいは(111)面と(100)面の混合した面から
形成されるものを選択することができる。潜像の形成サ
イトに関しては、潜像が主として粒子表面に形成される
ような粒子でもよく、又潜像が主として粒子内部に形成
されるような粒子でもよい。さらに潜像が粒子表面と粒
子内部に形成されるような粒子でも良い。又、粒子サイ
ズ分布は狭くても広くてもいずれでも良い。
【0118】本発明で使用する平板状のハロゲン化銀乳
剤は、Cugnac ,Chateau の報告や、Duffin著“Photogra
phic Emulsion Chemistry "(Focal Press刊、New York
1966年)66頁〜72頁、及びA.P.H.Trivelli,
W.F.Smith編“Phot.Journal"80(1940年)285
頁に記載されているが、特開昭58−113927号、
同58−113928号、同58−127921号に記
載された方法等を参照すれば容易に調製することができ
る。例えばpBrが1.3以下の比較的高pAg値の雰
囲気中で平板状粒子が重量で40%以上存在する種晶を
形成し、同程度のpBr値に保ちつつ銀及びハロゲン溶
液を同時に添加しつつ種晶を成長させることにより得ら
れる。この粒子成長過程において、親たな結晶核が発生
しないように銀及びハロゲン溶液を添加することが望ま
しい。平板状ハロゲン化銀粒子の大きさは、温度調節、
溶剤の種類や質の選択、粒子成長時に用いる銀塩、及び
ハロゲン化物の添加速度等をコントロールすることによ
り調整することができる。
【0119】本発明で用いる平板状ハロゲン化銀粒子の
製造時に、必要に応じてハロゲン化銀溶剤を用いること
により、粒子サイズ、粒子の形状(直径/厚み比等)、
粒子サイズの分布、粒子の成長速度をコントロールする
ことができる。溶剤の使用量は、反応溶液の10-3
1.0重量%の範囲が好ましく、特に10-2〜10-1
量%の範囲が好ましい。本発明においては、溶剤の使用
量の増加と共に粒子サイズ分布を単分散化し、成長速度
を進めることができる一方、溶剤の使用量と共に粒子の
厚みが増加する傾向もある。
【0120】本発明においては、ハロゲン化銀溶剤とし
て公知のものを使用することができる。屡々用いられる
ハロゲン化銀溶剤としては、アンモニア、チオエーテ
ル、チオ尿素類、チオシアネート塩、チアゾリンチオン
類などを挙げることができる。チオエーテルに関して
は、米国特許第3,271,157号、同第3,57
4,628号、同第3,790,387号等を参考にす
ることができる。又、チオ尿素類に関しては特開昭53
−82408号、同55−77737号、チオシアネー
ト塩に関しては米国特許第2,222,264号、同第
2,448,534号、同第3,320,069号、チ
アゾリンチオン類に関しては、特開昭53−14431
9号をそれぞれ参考にすることができる。ハロゲン化銀
粒子の形成又は物理熟成の過程においては、カドミウム
塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウム塩、イリジウム塩又はその
錯塩、ロジウム塩又はその錯塩、鉄塩又は鉄錯塩等を共
存させてもよい。
【0121】本発明で使用する平板状ハロゲン化銀粒子
の製造時には、粒子成長を速めるために添加する銀塩溶
液(例えばAgNO3 水溶液)とハロゲン化物溶液(例
えばKBr水溶液)の添加速度、添加量、添加濃度を上
昇させる方法が好ましく用いられる。これらの方法に関
しては、例えば米国特許第1,335,925号、米国
特許第3,650,757号、同第3,672,900
号、同第4,242,445号、特開昭55−1423
29号、同55−158124号等の記載を参考にする
ことができる。
【0122】本発明で使用する写真乳剤には、感光材料
の製造工程、保存中あるいは写真処理中のカブリを防止
し、あるいは写真性能を安定化させる目的で、種々の化
合物を含有させることができる。すなわちアゾール類、
例えばベンゾチアゾリウム塩、ニトロイミダゾール類、
トリアゾール類、ベンゾトリアゾール類、ベンズイミダ
ゾール類(特に、ニトロー又はハロゲン置換体);ヘテ
ロ環メルカプト化合物類、例えば、メルカプトチアゾー
ル類、メルカプトベンゾチアゾール類、メルカプトベン
ズイミダゾール類、メルカプトチアジアゾール類、メル
カプトテトラゾール類(特に1−フェニル−5−メルカ
プトテトラゾール)、メルカプトピリミジン類;カルボ
キシル基やスルホン基等の水溶性基を有する上記のヘテ
ロ環メルカプト化合物類;例えばオキサドリンチオンの
ようなチオケト化合物;アザインデン類、たとえばトリ
アザインデン類、テトラアザインデン類(特に4−ヒド
ロキシ置換(1,3,3a,7)テトラアザインデン
類);ベンゼンチオスルフォン酸類;ベンゼンスルフィ
ン酸;等のようなカブリ防止剤または安定剤として知ら
れた、多くの化合物を加えることができる。これらの更
に詳しい具体例及びその使用方法については、たとえば
米国特許第3,954,474号、同第3,982,9
47号、同第4,021,248号の各明細書、又は特
公昭52−28660号公報の記載を参考にすることが
できる。
【0123】本発明の前記乳剤は単分散乳剤であること
が好ましい。本発明において単分散乳剤とは、ハロゲン
化銀粒子の粒径に関する変動係数
【0124】
【数1】
【0125】が0.25以下の粒径分布を有する乳剤で
ある。すなわち、個々の乳剤粒子の粒径がriであり、
その数がniであるとき、平均粒径は式
【0126】
【数2】
【0127】で定義され、その標準偏差は
【0128】
【数3】
【0129】と定義される。本発明でいう個々の粒子径
とは、ハロゲン化銀乳剤をティ・エイチ・ジェームス
(T.H.James) ら著「ザ・セオリー・オブ・ザ・フォトグ
ラフィック・プロセス」(The Theory of the Photogra
phic Process) 第3版 36〜43頁、マクミラン社発
行(1966年)に記載されているような当業界でよく
知られた方法(通常は電子顕微鏡撮影)で微小撮影した
場合に投影された面積に相当した投影面積相当直径であ
る。ここでハロゲン化銀粒子の投影相当直径とは上述の
著書に示されているようにハロゲン化銀粒子の投影面積
と等しい円の直径で定義される。従ってハロゲン化銀粒
子の形状が球状以外(たとえば立方体、八面体、十四面
体、平板状、ジャガイモ状など)の場合も上述のように
平均粒径およびその偏差を求めることが可能である。ハ
ロゲン化銀粒子の粒径にかかわる変動係数は0.25以
下であるが、好ましくは0.20以下より好ましくは
0.15以下である。
【0130】本発明で用いる平板状ハロゲン化銀乳剤
は、特開昭63−151618号等に記載されている単
分散六角平板状ハロゲン化銀乳剤であることが特に好ま
しい。ここで六角平板状ハロゲン化銀粒子とは、その
(1,1,1)面の形状が六角形であり、隣辺比率が、
2以下であることを特徴としている。ここで隣辺比率と
は、六角形を形成する最小の長さを有する辺の長さに対
する最大の長さを有する辺の長さの比である。本発明の
六角平板状ハロゲン化銀粒子は、隣辺比率が2以下であ
れば、その角が幾分丸味をおびていてもよい。角が丸み
をおびている場合の辺の長さは、その辺の直線部分を延
長し、隣接する辺の直線部分を延長した線との交点の間
の距離で表わされる。本発明の六角平板状粒子の六角形
を形成する各辺は、その1/2以上が実質的に直線から
なることが好ましく、特に4/5以上が実質的に直線か
らなることが好ましい。本発明において、隣辺比率は1
〜1.5であることが好ましい。
【0131】本発明の平板状ハロゲン化銀乳剤は、通常
化学的に増感されている。化学増感は、上記ハロゲン化
銀乳剤形成後に行なわれるが、ハロゲン化銀乳剤形成
後、化学増感を行なう間に、前記乳剤を水洗してもよ
い。化学増感については、リサーチ・ディスクロージャ
ーNo. 17643(1978年12月:23頁)及び同
No. 18716(1979年11月:648頁右欄)に
記載されておりpAg5〜10、pH5〜8及び温度3
0〜80℃において硫黄、セレン、テルル、金、白金、
パラジウム、イリジウムまたはこれら増感剤の複数の組
み合わせを用いて行なうことができる。
【0132】又、本発明の平板状ハロゲン化銀乳剤は、
分光増感色素の存在下で化学増感されることが好まし
い。分光増感色素の存在下で化学増感する方法は、例え
ば米国特許第4,425,426号、同4,442,2
01号、特開昭59−9658号、同61−10314
9号、同61−133941号などに記載されている。
用いられる分光増感色素としては通常ハロゲン化銀写真
感光材料に用いられる分光増感色素であればいかなるも
のでもよく、その分光増感色素は、リサーチ・ディスク
ロージャーNo. 17643の23〜24頁及び同No. 1
8716の648頁右欄〜649頁右欄に記載されてい
る。分光増感色素は一種類でも数種類混ぜて使用しても
よい。
【0133】分光増感色素を添加する時期は、化学増感
の開始前(粒子形成時、粒子形成終了時、水洗後)、化
学増感の途中及び化学増感終了時のいずれの時期でもよ
いが粒子形成終了後化学増感の開始前又は化学増感の終
了時が好ましい。添加される分光増感色素の量は、任意
であるが飽和吸着量の30〜100%が好ましく、より
好ましくは、50〜90%である。本発明の平板状ハロ
ゲン化銀乳剤は、通常分光増感されている。用いられる
分光増感色素としては上記と同様上記の2つのリサーチ
・ディスクロージャーに記載されている。上述のように
化学増感時に分光増感色素を存在させた乳剤は、分光増
感するために、同種又は別種の色素を更に追加で添加し
てもよいし、しなくてもよい。
【0134】本発明の乳剤は感光性乳剤層に単独で用い
てもよいし、平均粒子サイズの異なる2種以上の乳剤ま
たは平均沃化銀含有率が異なる2種以上の乳剤と混合し
て同一感光層中に用いてもよい。上記のように、乳剤を
混合して用うることは、階調コントロール、低露光量領
域から高露光量領域すべてにわたる粒状性のコントロー
ル、および発色現像依存性(時間および発色現像主薬の
亜硫酸ナトリウム塩等の現像液内組成依存性、pH依存
性)のコントロールなどの観点から好ましい。また本発
明の乳剤は特開昭60−143332号、同60−25
4032号に記載されている、粒子間の沃化銀含有率の
相対標準偏差が20%以下であることが特に好ましい。
【0135】本発明の感光材料は、支持体上に青感色性
層、緑感色性層、赤感色性層のハロゲン化銀乳剤層の少
なくとも1つの感色性層を有し、かつ実質的に感色性は
同じであるが感度の異なる2層以上のハロゲン化銀乳剤
層から成る感光性層を少なくとも1つ有するハロゲン化
銀写真感光材料である。該感光性層は青色光、緑色光、
赤色光および赤外光の何れかに感色性を有する単位感光
性層であり、多層ハロゲン化銀カラー写真感光材料にお
いては、一般に単位感光性層の配列が、支持体側から順
に赤感色性層、緑感色性層、青感色性層の順に設置され
る。しかし、目的に応じて上記設置順が逆であっても、
または同一感色性層中に異なる感色性層が挟まれたよう
な設置順をもとり得る。上記のハロゲン化銀感光性層の
間及び最上層、最下層には各種の中間層等の非感光性層
を設けてもよい。該中間層には、特開昭61−4374
8号、同59−113438号、同59−113440
号、同61−20037号、同61−20038号明細
書に記載されるようなカプラー、DIR化合物等が含ま
れていてもよく、通常用いられるように混色防止剤を含
んでいてもよい。
【0136】本発明の感光材料においては、前記の各感
色性層が各々、実質的に感度の異なる2層以上のハロゲ
ン化銀乳剤層からなる感光性層であることが好ましく、
各単位感光性層を構成する複数のハロゲン銀乳剤層は、
***特許第1,121,470号あるいは英国特許第9
23,045号に記載されるように高感度乳剤層、低感
度乳剤層の2層構成を好ましく用いることができる。通
常は、支持体に向かって順次感光度が低くなるように配
列するのが好ましく、また各ハロゲン乳剤層の間には非
感光性層が設けられていてもよい。また、特開昭57−
112751号、同62−200350号、同62−2
06541号、同62−206543号等に記載されて
いるように支持体より離れた側に低感度乳剤層、支持体
に近い側に高感度乳剤層を設置してもよい。具体例とし
て支持体から最も遠い側から、低感度青感光性層(B
L)/高感度青感光性層(BH)/高感度緑感光性層
(GH)/低感度緑感光性層(GL)/高感度赤感光性
層(RH)/低感度赤感光性層(RL)の順、またはB
H/BL/GL/GH/RH/RLの順、またはBH/
BL/GH/GL/RL/RHの順等に設置することが
できる。
【0137】また特公昭55−34932号公報に記載
されているように、支持体から最も遠い側から青感光性
層/GH/RH/GL/RLの順に配列することもでき
る。また特開昭56−25738号、同62−6393
6号明細書に記載されているように、支持体から最も遠
い側から青感光性層/GL/RL/GH/RHの順に配
列することもできる。
【0138】また特公昭49−15495号公報に記載
されているように上層を最も感光度の高いハロゲン化銀
乳剤層、中層をそれよりも低い感光度のハロゲン化銀乳
剤層、下層を中層よりもさらに感光度の低いハロゲン化
銀乳剤層を配置し、支持体に向って感光度が順次低めら
れた感光度の異なる3層から構成される配列が挙げられ
る。このような感光度の異なる3層から構成される場合
でも、特開昭59−202464号明細書に記載されて
いるように、同一感色性層中において支持体より離れた
側から中感度乳剤層/高感度乳剤層/低感度乳剤層の順
に配置されてもよい。その他、高感度乳剤層/低感度乳
剤層/中感度乳剤層あるいは低感度乳剤層/中感度乳剤
層/高感度乳剤層などの順に配置されていてもよい。ま
た、4層以上の場合にも上記の如く、配列を変えてよ
い。
【0139】色再現性を改良するために、米国特許第
4,663,271号、同第4,705,744号、同
第4,707,436号、特開昭62−160448
号、同63−89850号の明細書に記載の、BL,G
L,RLなどの主感光層と分光感度分布が異なる重層効
果のドナー層(CL)を主感光層に隣接もしくは近接し
て配置することが好ましい。上記のように、それぞれの
感材の目的に応じて種々の層構成・配列を選択すること
ができる。本発明に用いられる写真感光材料の写真乳剤
層に含有される平板状粒子以外のハロゲン化銀として好
ましいハロゲン化銀は約30モル%以下のヨウ化銀を含
む、ヨウ臭化銀、ヨウ塩化銀、もしくはヨウ塩臭化銀で
ある。特に好ましいのは約2モル%から約25モル%ま
でのヨウ化銀を含むヨウ臭化銀もしくはヨウ塩臭化銀で
ある。
【0140】結晶構造は一様なものでも、内部と外部と
が異質なハロゲン組成からなるものでもよく、層状構造
をなしていてもよい、また、エピタキシャル接合によっ
て組成の異なるハロゲン化銀が接合されていてもよく、
また例えばロダン銀、酸化鉛などのハロゲン化銀以外の
化合物と接合されていてもよい。また種々の結晶形の粒
子の混合物を用いてもよい。
【0141】上記の乳剤は潜像を種として表面に形成す
る表面潜像型でも、粒子内部に形成する内部潜像型でも
表面と内部のいずれにも潜像を有する型のいずれでもよ
いが、ネガ型の乳剤であることが必要である。内部潜像
型のうち、特開昭63−264740号に記載のコア/
シェル型内部潜像型乳剤であってもよい。このコア/シ
ェル型内部潜像型乳剤の調製方法は、特開昭59−13
3542号に記載されている。この乳剤のシェルの厚み
は、現像処理等によって異なるが、3〜40nmが好ま
しく、5〜20nmが特に好ましい。ハロゲン化銀乳剤
は、通常、物理熟成、化学熟成及び分光増感を行ったも
のを使用する。このような工程で使用される添加剤は前
述のリサーチ・ディスクロージャーNo. 17643、同
No. 18716及び同No. 307105に記載されてお
り、その該当箇所を後掲の表にまとめた。本発明の感光
材料には、感光性ハロゲン化銀乳剤の粒子サイズ、粒子
サイズ分布、ハロゲン組成、粒子の形状、感度の少なく
とも1つの特性の異なる2種類上の乳剤を、同一層中に
混合して使用することができる。
【0142】米国特許第4,082,553号に記載の
粒子表面をかぶらせたハロゲン化銀粒子、米国特許第
4,626,498号、特開昭59−214852号に
記載の粒子内部をかぶらせたハロゲン化銀粒子、コロイ
ド銀を感光性ハロゲン化銀乳剤層及び/または実質的に
非感光性の親水性コロイド層に好ましく使用できる。粒
子内部または表面をかぶらせたハロゲン化銀粒子とは、
感光材料の未露光部及び露光部を問わず、一様に(非像
様に)現像が可能となるハロゲン化銀粒子のことをい
う。粒子内部または表面をかぶらせたハロゲン化銀粒子
の調製法は、米国特許第4,626,498号、特開昭
59−214852号に記載されている。
【0143】粒子内部がかぶらされたコア/シェル型ハ
ロゲン化銀粒子の内部核を形成するハロゲン化銀は、同
一のハロゲン組成をもつものでも異なるハロゲン組成を
もつものでもよい。粒子内部または表面をかぶらせたハ
ロゲン化銀としては、塩化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩
沃臭化銀のいずれをも用いることができる。これらのか
ぶらされたハロゲン化銀粒子の粒子サイズには特別な限
定はないが、平均粒子サイズとしては0.01〜0.7
5μm、特に0.05〜0.6μmが好ましい。また、
粒子形状については特に限定はなく、規則的な粒子でも
よく、また、多分散乳剤でもよいが、単分散(ハロゲン
化銀粒子の重量または粒子数の少なくとも95%が平均
粒子径の±40%以内の粒子径を有するもの)であるこ
とが好ましい。本発明には、非感光性微粒子ハロゲン化
銀を使用することが好ましい。非感光性微粒子ハロゲン
化銀とは、色素画像を得るための像様露光時においては
感光せずに、その現像処理において実質的に現像されな
いハロゲン化銀粒子であり、あらかじめカブラされてい
ないほうが好ましい。微粒子ハロゲン化銀は、臭化銀の
含有率が0〜100モル%であり、必要に応じて塩化銀
及び/または沃化銀を含有してもよい。好ましくは沃化
銀を0.5〜10モル%含有するものである。
【0144】微粒子ハロゲン化銀は、平均粒径(投影面
積の円相当径の平均値)が0.01〜0.5μmが好ま
しく、0.02〜0.2μmがより好ましい。微粒子ハ
ロゲン化銀は、通常の感光性ハロゲン化銀と同様の方法
で調製できる。この場合、ハロゲン化銀粒子の表面は、
光学的に増感される必要はなく、また分光増感も不要で
ある。ただし、これを塗布液に添加するのに先立ち、あ
らかじめトリアゾール系、アザインデン系、ベンゾチア
ゾリウム系、もしくはメルカプト系化合物または亜鉛化
合物などの公知の安定剤を添加しておくことが好まし
い。この微粒子ハロゲン化銀粒子含有層に、コロイド銀
を好ましく含有させることができる。本発明に用いられ
る感光材料の塗布銀量は、3.0〜6.0g/m2が好ま
しく、3.0〜4.5g/m2が最も好ましい。このよう
な高銀量の感光材料に対して本発明は、特に有効であ
る。
【0145】本発明に使用できる公知の写真用添加剤も
上記の3つのリサーチ・ディスクロージャーに記載され
ており、下記の表に関連する記載箇所を示した。 添加剤の種類 RD17643 RD18716 RD307105 1 化学増感剤 23頁 648頁右欄 866頁 2 感度上昇剤 648頁右欄 3 分光増感剤、 23〜24頁 648頁右欄 866〜868 頁 強色増感剤 〜 649頁右欄 4 増 白 剤 24頁 647頁右欄 868頁 5 かぶり防止剤 24〜25頁 649頁右欄 868〜870 頁 及び安定剤 6 光吸収剤、フ 25〜26頁 649頁右欄 873頁 ィルター染料 〜 650頁左欄 紫外線吸収剤 7 ステイン防止剤 25頁右欄 650頁左欄〜右欄 872頁 8 色素画像安定剤 25頁 650頁左欄 872頁 9 硬 膜 剤 26頁 651頁左欄 874〜875 頁 10 バインダー 26頁 同 上 873〜874 頁 11 可塑剤、潤滑剤 27頁 650頁右欄 876頁 12 塗布助剤、 26〜27頁 同 上 875〜876 頁 表面活性剤 13 スタチック防止剤 27頁 同 上 876〜877 頁 14 マット剤 878〜879 頁
【0146】また、ホルムアルデヒドガスによる写真性
能の劣化を防止するために、米国特許第4,411,9
87号や同第4,435,503号に記載されたホルム
アルデヒドと反応して、固定化できる化合物を感光材料
に添加することが好ましい。本発明の感光材料に、米国
特許第4,740,454号、同第4,788,132
号、特開昭62−18539号、特開平1−28355
1号に記載のメルカプト化合物を含有させることが好ま
しい。本発明の感光材料に、特開平1−106052号
に記載の、現像処理によって生成した現像銀量とは無関
係にかぶらせ剤、現像促進剤、ハロゲン化銀溶剤または
それらの前駆体を放出する化合物を含有させることが好
ましい。本発明の感光材料に、国際公開WO88/04
794号、特表平1−502912号に記載された方法
で分散された染料またはEP317,308A号、米国
特許第4,420,555号、特開平1−259358
号に記載の染料を含有させることが好ましい。本発明に
は種々のカラーカプラーを使用することができ、その具
体例は前出のリサーチ・ディスクロージャー(RD)N
o. 17643、VII −C〜G、及び同No. 30710
5、VII −C〜Gに記載された特許に記載されている。
イエローカプラーとしては、例えば米国特許第3,93
3,501号、同第4,022,620号、同第4,3
26,024号、同第4,401,752号、同第4,
248,961号、特公昭58−10739号、英国特
許第1,425,020号、同第1,476,760
号、米国特許第3,973,968号、同第4,31
4,023号、同第4,511,649号、欧州特許第
249,473A号、等に記載のものが好ましい。
【0147】マゼンタカプラーとしては5−ピラゾロン
系及びピラゾロアゾール系の化合物が好ましく、米国特
許第4,310,619号、同第4,351,897
号、欧州特許第73,636号、米国特許第3,06
1,432号、同第3,725,067号、リサーチ・
ディスクロージャーNo. 24220(1984年6
月)、特開昭60−33552号、リサーチ・ディスク
ロージャーNo. 24230(1984年6月)、特開昭
60−43659号、同61−72238号、同60−
35730号、同55−118034号、同60−18
5951号、米国特許第4,500,630号、同第
4,540,654号、同第4,556,630号、国
際公開WO88/04795号等に記載のものが特に好
ましい。
【0148】シアンカプラーとしては、フエノール系及
びナフトール系カプラーが挙げられ、米国特許第4,0
52,212号、同第4,146,396号、同第4,
228,233号、同第4,296,200号、同第
2,369,929号、同第2,801,171号、同
第2,772,162号、同第2,895,826号、
同第3,772,002号、同第3,758,308
号、同第4,334,011号、同第4,327,17
3号、***特許公開第3,329,729号、欧州特許
第121,365A号、同第249,453A号、米国
特許第3,446,622号、同第4,333,999
号、同第4,775,616号、同第4,451,55
9号、同第4,427,767号、同第4,690,8
89号、同第4,254,212号、同第4,296,
199号、特開昭61−42658号等に記載のものが
好ましい。さらに、特開昭64−553号、同64−5
54号、同64−555号、同64−556号に記載の
ピラゾロアゾール系カプラーや、米国特許第4,81
8,672号に記載のイミダゾール系カプラーも使用す
ることができる。ポリマー化された色素形成カプラーの
典型例は、米国特許第3,451,820号、同4,0
80,211号、同第4,367,282号、同第4,
409,320号、同第4,576,910号、英国特
許2,102,137号、欧州特許第341,188A
号等に記載されている。
【0149】発色色素が適度な拡散性を有するカプラー
としては、米国特許第4,366,237号、英国特許
2,125,570号、欧州特許第96,570号、西
独特許(公開)第3,234,533号に記載のものが
好ましい。
【0150】発色色素の不要吸収を補正するためのカラ
ード・カプラーは、リサーチ・ディスクロージャーNo.
17643の VII−G項、同No. 307105の VII−
G項、米国特許第4,163,670号、特公昭57−
39413号、米国特許第4,004,929号、同第
4,138,258号、英国特許第1,146,368
号に記載のものが好ましい。また、米国特許第4,77
4,181号に記載のカップリング時に放出された蛍光
色素により発色色素の不要吸収を補正するカプラーや、
米国特許第4,777,120号に記載の現像主薬と反
応して色素を形成しうる色素プレカーサー基を離脱基と
して有するカプラーを用いることも好ましい。カツプリ
ングに伴って写真的に有用な残基を放出する化合物もま
た本発明で好ましく使用できる。RDNo. 11449、
同24241、特開昭61−201247号等に記載の
漂白促進剤放出カプラーは、漂白能を有する処理工程の
時間を短縮するのに有効であり、特に、前述の平板状ハ
ロゲン化銀粒子を用いる感光材料に添加する場合に、そ
の効果が大である。
【0151】現像時に画像状に造核剤もしくは現像促進
剤を放出するカプラーとしては、英国特許第2,09
7,140号、同第2,131,188号、特開昭59
−157638号、同59−170840号に記載のも
のが好ましい。また、特開昭60−107029号、同
60−252340号、特開平1−44940号、同1
−45687号に記載の現像主薬の酸化体との酸化還元
反応により、かぶらせ剤、現像促進剤、ハロゲン化銀溶
剤等を放出する化合物も好ましい。
【0152】その他、本発明の感光材料に用いることの
できる化合物としては、米国特許第4,130,427
号等に記載の競争カプラー、米国特許第4,283,4
72号、同第4,338,393号、同第4,310,
618号等に記載の多当量カプラー、特開昭60−18
5950号、特開昭62−24252号等に記載のDI
Rレドックス化合物放出カプラー、DIRカプラー放出
カプラー、DIRカプラー放出レドックス化合物もしく
はDIRレドックス放出レドックス化合物、欧州特許第
173,302A号、同第313,308A号に記載の
離脱後復色する色素を放出するカプラー、米国特許第
4,555,477号等に記載のリガンド放出カプラ
ー、特開昭63−75747号に記載のロイコ色素を放
出するカプラー、米国特許第4,774,181号に記
載の蛍光色素を放出するカプラー等が挙げられる。
【0153】本発明に使用するカプラーは、種々の公知
分散方法により感光材料に導入できる。水中油滴分散法
に用いられる高沸点溶媒の例は米国特許第2,322,
027号などに記載されている。水中油滴分散法に用い
られる常圧での沸点が175℃以上の高沸点有機溶剤の
具体例としては、フタル酸エステル類(ジブチルフタレ
ート、ジシクロヘキシルフタレート、ジ−2−エチルヘ
キシルフタレート、デシルフタレート、ビス(2,4−
ジ−t−アミルフェニル)フタレート、ビス(2,4−
ジ−t−アミルフェニル)イソフタレート、ビス(1,
1−ジエチルプロピル)フタレートなど)、リン酸また
はホスホン酸のエステル類(トリフェニルホスフェー
ト、トリクレジルホスフェート、2−エチルヘキシルジ
フェニルホスフェート、トリシクロヘキシルホスフェー
ト、トリ−2−エチルヘキシルホスフェート、トリドデ
シルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、
トリクロロプロピルホスフェート、ジ−2−エチルヘキ
シルフェニルホスホネートなど)、安息香酸エステル類
(2−エチルヘキシルベンゾエート、ドデシルベンゾエ
ート、2−エチルヘキシル−p−ヒドロキシベンゾエー
トなど)、アミド類(N,N−ジエチルドデカンアミ
ド、N,N−ジエチルラウリルアミド、N−テトラデシ
ルピロリドンなど)、アルコール類またはフェノール類
(イソステアリルアルコール、2,4−ジ−t−アミル
フェノールなど)、脂肪族カルボン酸エステル類(ビス
(2−エチルヘキシル)セバケート、ジオクチルアゼレ
ート、グリセロールトリブチレート、イソステアリルラ
クテート、トリオクチルシトレートなど)、アニリン誘
導体(N,N−ジブチル−2−ブトキシ−5−t−オク
チルアニリンなど)、炭化水素類(パラフィン、ドデシ
ルベンゼン、ジイソプロピルナフタレンなど)などが挙
げられる。また補助溶剤としては、沸点が約30℃以
上、好ましくは50℃以上約160℃以下の有機溶剤な
どが使用でき、典型例としては酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、プロピオン酸エチル、メチルエチルケトン、シクロ
ヘキサノン、2−エトキシエチルアセテート、ジメチル
ホルムアミドなどが挙げられる。
【0154】ラテックス分散法の工程、効果及び含浸用
のラテックスの具体例は、米国特許第4,199,36
3号、***特許出願(OLS)第2,541,274号
及び同第2,541,230号などに記載されている。
本発明のカラー感光材料中には、フェネチルアルコール
や特開昭63−257747号、同62−272248
号、及び特開平1−80941号に記載の1,2−ベン
ズイソチアゾリン−3−オン、n−ブチルp−ヒドロキ
シベンゾエート、フェノール、4−クロル−3,5−ジ
メチルフェノール、2−フェノキシエタノール、2−
(4−チアゾリル)ベンズイミダゾール等の各種の防腐
剤もしくは防黴剤を添加することが好ましい。
【0155】本発明は種々のカラー感光材料に適用する
ことができる。一般用もしくは映画用のカラーネガフィ
ルム、スライド用もしくはテレビ用のカラー反転フィル
ム、カラーペーパー、カラーポジフィルム及びカラー反
転ペーパーなどを代表例として挙げることができる。特
に、撮影用カラー感光材料に対して好ましく適用され
る。
【0156】本発明に使用できる適当な支持体は、例え
ば、前述のRD.No. 17643の28頁、同No. 18
716の647頁右欄から648頁左欄、及び同No. 3
07105の897頁に記載されている。本発明の感光
材料は、乳剤層を有する側の全親水性コロイド層の膜厚
の総和が28μm以下であることが好ましく、23μm
以下がより好ましく、18μm以下がさらに好ましく、
16μm以下が特に好ましい。また、膜膨潤速度T1/2
は30秒以下が好ましく、20秒以下がより好ましい。
膜厚は、25℃相対湿度55%調湿下(2日)で測定し
た膜厚を意味し、膜膨潤速度T1/2 は、当該技術分野に
おいて公知の手法に従って測定することができる。例え
ば、エー・グリーン(A.Green)らによりフォトグラフ
ィック・サイエンス・アンド・エンジニアリング(Phot
ogr.Sci.Eng.),19巻、2号,124〜129頁に記載
の型のスエロメーター(膨潤計)を使用することによ
り、測定でき、T1/2 は発色現像液で30℃、3分15
秒処理した時に到達する最大膨潤膜厚の90%を飽和膜
厚とし、飽和膜厚の1/2 に到達するまでの時間と定義す
る。
【0157】膜膨潤速度T1/2 は、バインダーとしての
ゼラチンに硬膜剤を加えること、あるいは塗布後の経時
条件を変えることによって調整することができる。ま
た、膨潤率は150〜400%が好ましい。膨潤率と
は、さきに述べた条件下での最大膨潤膜厚から、式:
(最大膨潤膜厚−膜厚)/膜厚に従って計算できる。本
発明の感光材料は、乳剤層を有する側の反対側に、乾燥
膜厚の総和が2μm〜20μmの親水性コロイド層(バ
ック層と称す)を設けることが好ましい。このバック層
には、前述の光吸収剤、フィルター染料、紫外線吸収
剤、スタチック防止剤、硬膜剤、バインダー、可塑剤、
潤滑剤、塗布助剤、表面活性剤等を含有させることが好
ましい。このバック層の膨潤率は150〜500%が好
ましい。
【0158】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明
する。
【0159】実施例1 下塗りを施した三酢酸セルロースフィルム支持体上に、
下記に示すような組成の各層を重層塗布し、多層カラー
感光材料である試料101を作製した。 (感光層組成) 各層に使用する素材の主なものは下記のように分類され
ている; ExC:シアンカプラー HBS:
高沸点有機溶剤 ExS:増感色素 H :
ゼラチン硬化剤 UV :紫外線吸収剤 各成分に対応する数字は、g/m2単位で表した塗布量を
示し、ハロゲン化銀については、銀換算の塗布量を示
す。ただし増感色素については、同一層のハロゲン化銀
1モルに対する塗布量をモル単位で示す。
【0160】 (試料101) 第1層(ハレーション防止層) 黒色コロイド銀 銀 0.18 ゼラチン 1.40 ExF−1 2.0×10-3 HBS−1 0.20
【0161】 第2層(中間層) 乳剤e 銀 0.065 2,5−ジ−t−ペンタデシルハイドロキノン 0.18 ExC−2 0.020 UV−1 0.060 UV−2 0.080 UV−3 0.10 HBS−1 0.10 HBS−2 0.020 ゼラチン 1.04
【0162】 第3層(低感度赤感乳剤層) 乳剤a 銀 0.25 乳剤b 銀 0.25 ExS−1 6.9×10-5 ExS−2 1.8×10-5 ExS−3 3.1×10-4 ExC−1 0.17 ExC−3 0.030 ExC−4 0.10 ExC−5 0.020 IV−7(本発明のDIRカプラー) 0.012 Cpd−2 0.025 HBS−1 0.10 ゼラチン 0.87
【0163】 第4層(中感度赤感乳剤層) 乳剤c 銀 0.70 ExS−1 3.5×10-4 ExS−2 1.6×10-5 ExS−3 5.1×10-4 ExC−1 0.13 ExC−2 0.060 ExC−3 0.0070 ExC−4 0.090 ExC−5 0.025 IV−7(本発明のDIRカプラー) 0.0074 Cpd−2 0.023 HBS−1 0.10 ゼラチン 0.75
【0164】 第5層(高感度赤感乳剤層) 乳剤d 銀 1.40 ExS−1 2.4×10-4 ExS−2 1.0×10-4 ExS−3 3.4×10-4 ExC−1 0.12 ExC−3 0.045 IV−7(本発明のDIRカプラー) 0.025 Cpd−2 0.050 HBS−1 0.22 HBS−2 0.10 ゼラチン 1.20
【0165】 第6層(第1保護層) 乳剤e 銀 0.20 UV−4 0.11 UV−5 0.17 HBS−1 5.0×10-2 ゼラチン 1.00
【0166】 第7層(第2保護層) H−1 0.40 B−1(直径 約1.7μm) 5.0×10-2 B−2(直径 約1.7μm) 0.10 B−3 0.10 S−1 0.20 ゼラチン 1.20
【0167】更に、各層に適宜、保存性、処理性、圧力
耐性、防黴・防菌性、帯電防止性及び塗布性をよくする
ために、W−1ないしW−3、B−4ないしB−6、F
−1ないしF−17及び、鉄塩、鉛塩、金塩、白金塩、
イリジウム塩、ロジウム塩が含有されている。
【0168】
【表1】
【0169】表1において、 (1) 乳剤a〜eは特開平2−191938号の実施例に
従い、二酸化チオ尿素とチオスルフォン酸を用いて粒子
調製時に還元増感されている。 (2) 乳剤a〜eは特開平3−237450号の実施例に
従い、各感光層に記載の分光増感色素とチオシアン酸ナ
トリウムの存在下に金増感、硫黄増感とセレン増感が施
されている。 (3) 粒子構造を有する正常晶粒子には特開平3−237
450号に記載されているような転位線が高圧電子顕微
鏡を用いて観察されている。
【0170】
【化42】
【0171】
【化43】
【0172】
【化44】
【0173】
【化45】
【0174】
【化46】
【0175】
【化47】
【0176】
【化48】
【0177】
【化49】
【0178】試料101において、第3層、第4層およ
び第5層中のIV−7を表2で示した本発明のDIRカプ
ラーと等モル量おきかえた以外は同様にして試料102
〜108を作成した。これらの試料に赤色像様露光を与
えた後、以下に示す処理を行った。
【0179】これらの試料の鮮鋭性について、処理後慣
用のMTF法にて測定し、シアン画像20サイクル/mm
のMTF値を求めた。MTF値の測定は The Theory of
Photographic Process 第4版(マクミラン社刊、ミー
ス、ジェームス著)のP529〜618の記載にならっ
た。
【0180】(処理方法) 工程 処理時間 処理温度 発色現像 3分15秒 38℃ 漂 白 3分00秒 38℃ 水 洗 30秒 24℃ 定 着 3分00秒 38℃ 水洗 (1) 30秒 24℃ 水洗 (2) 30秒 24℃ 安 定 30秒 38℃ 乾 燥 4分20秒 55℃
【0181】次に、処理液の組成を記す。 (発色現像液) (単位g) ジエチレントリアミン五酢酸 1.0 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 3.0 亜硫酸ナトリウム 4.0 炭酸カリウム 30.0 臭化カリウム 1.4 ヨウ化カリウム 1.5mg ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.4 4−〔N−エチル−N−β−ヒドロキシエチルアミノ〕−2− メチルアニリン硫酸塩(D−5) 4.5 水を加えて 1.0リットル pH 10.05
【0182】 (漂白液) (単位g) エチレンジアミン四酢酸第二鉄アンモニウム三水塩 100.0 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 10.0 3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール 0.08 臭化アンモニウム 140.0 硝酸アンモニウム 30.0 アンモニア水(27%) 6.5ミリリットル 水を加えて 1.0リットル pH 6.0
【0183】 (定着液) (単位g) エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.5 亜硫酸アンモニウム 20.0 チオ硫酸アンモニウム水溶液(700g/リットル) 290.0ミリリットル 水を加えて 1.0リットル pH 6.7
【0184】 (安定液) (単位g) p−トルエンスルフィン酸ナトリウム 0.03 ポリオキシエチレン−p−モノノニルフェニルエーテル (平均重合度10) 0.2 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.05 1,2,4−トリアゾール 1.3 1,4−ビス(1,2,4−トリアゾール−1−イルメ チル)ピペラジン 0.75 水を加えて 1.0リットル pH 8.5
【0185】次に、発色現像液中の4−〔N−エチル−
N−β−ヒドロキシルエチルアミノ〕−2−メチルアニ
リン(D−5)硫酸塩を等モル量表2に示す本発明の現
像主薬におきかえた以外は同様にして処理を実施し、M
TF値を求めた。結果は表2に示す。
【0186】
【表2】
【0187】表2から明らかなように、本発明のDIR
カプラーを含有しない試料102では、従来の現像主薬
D−5を本発明の現像主薬にかえて処理した場合におい
ても鮮鋭度の改良効果はわずかである。ところが、本発
明のDIRカプラーを含有する試料を本発明の現像主薬
を用いて発色現像処理することにより、従来の現像主薬
D−5を用いて発色現像処理したとき以上に大きく鮮鋭
度が改良されていることがわかった。すなわち、本発明
のDIRカプラーを含有する試料を本発明の現像主薬を
用いて発色現像処理することにより鮮鋭度が予想外に大
きく向上する。
【0188】実施例2 不活性ゼラチン30g、臭化カリウム6g、蒸留水1リ
ットルを溶かした水溶液を75℃で攪拌しておき、ここ
へ硝酸銀5.0gを溶かした水溶液35cc及び臭化カリ
ウム3.2g、沃化カリウム0.98gを溶かした水溶
液35ccをそれぞれ70cc/分の流速で30秒間添加し
た後、pAgを10に上げて30分間熟成して、種乳剤
を調製した。つづいて硝酸銀145gを溶かした水溶液
1リットルのうちの所定量及び臭化カリウムと沃化カリ
ウムの混合物の水溶液を等モル量ずつ所定の温度、所定
のpAgで臨界成長速度近くの添加速度で添加し平板コ
ア乳剤を調製した。更にひきつづいて、残りの硝酸銀水
溶液及びコア乳剤調製のときとは異なった組成の臭化カ
リウムと沃化カリウムの混合物の水溶液を等モル量づつ
を臨界成長速度近くの添加速度で添加し、コアを被覆し
コア/シェル型の沃臭化銀平板乳剤1〜5を調製した。
アスペクト比の調節はコア及びシェル調製時のpAgを
選択することで得られた。結果を表3に示した。
【0189】
【表3】
【0190】(試料201〜205の作成)次に実施例
1の試料102において第5層中の乳剤dのみを表3中
の乳剤1〜5に置き換える他は全く同様にして試料20
1〜205を作成した。
【0191】これらの試料に赤色像様露光を与えた後、
実施例1と同様の方法により処理を行った。このとき、
使用した発色現像主薬は表4に示した。
【0192】処理後、これらの試料の鮮鋭性について、
シアン画像40サイクル/mmのMTF値を実施例1と同
様にして求めた。得られた結果は表4に示す。
【0193】
【表4】
【0194】表4から明らかなように、平均アスペクト
比が2より小さい八面体粒子の乳剤を用いた試料(試料
102)では、従来の現像主薬D−5を本発明の現像主
薬にかえて処理しても鮮鋭度はわずかに改良されるにす
ぎない。ところが、平均アスペクト比が2以上の平板粒
子の乳剤を用いた試料では、従来の現像主薬D−5を本
発明の現像主薬にかえて処理することにより、鮮鋭度が
大きく改良された。
【0195】実施例3 実施例2中の試料203において、第3層、4層および
5層に本発明のDIRカプラーIV−7を0.012g/
m2に対応する量添加する以外は全く同様の方法にて試料
301を作成した。これを、実施例1と同様に本発明の
発色現像主薬I−2、I−5、I−7、I−11、I−
12、I−15、I−20、I−30を用いて各々現像
処理したところいずれも得られた画像の鮮鋭性は試料2
03よりもさらに優れた好ましいものであった。さらに
試料301において、第3層、4層および5層中のIV−
7を等モル量III-1 、III-6 、III-8 、III-12、IV-2、
V-2 に置き換えることにより試料302〜307を得
た。これらの試料を実施例1と同様に本発明の発色現像
主薬I−2、I−5、I−7、I−11、I−12、I
−15、I−20、I−30を用いて各々現像処理した
ところ、いずれも得られた画像の鮮鋭性は試料203よ
りもさらに優れた好ましいものであった。
【0196】実施例4 下塗りを施した三酢酸セルロースフィルム支持体上に、
下記に示すような組成の各層を重層塗布し、多層カラー
感光材料である試料401を作製した。 (感光層組成) 各層に使用する素材の主なものは下記のように分類され
ている; ExC:シアンカプラー UV :
紫外線吸収剤 ExM:マゼンタカプラー HBS:
高沸点有機溶剤 ExY:イエローカプラー H :
ゼラチン硬化剤 ExS:増感色素 各成分に対応する数字は、g/m2単位で表した塗布量を
示し、ハロゲン化銀については、銀換算の塗布量を示
す。ただし増感色素については、同一層のハロゲン化銀
1モルに対する塗布量をモル単位で示す。 (試料401) 第1層(ハレーション防止層) 黒色コロイド銀 銀 0.18 ゼラチン 1.40 ExM−1 0.18 ExF−1 2.0×10-3
【0197】 第2層(中間層) 乳剤G 銀 0.065 2,5−ジ−t−ペンタデシルハイドロキノン 0.18 ExC−2 0.020 UV−1 0.060 UV−2 0.080 UV−3 0.10 HBS−1 0.10 HBS−2 0.020 ゼラチン 1.04
【0198】 第3層(低感度赤感乳剤層) 乳剤A 銀 0.25 乳剤B 銀 0.25 ExS−1 6.9×10-5 ExS−2 1.8×10-5 ExS−3 3.1×10-4 ExC−1 0.17 ExC−4 0.17 ExC−7 0.020 UV−1 0.070 UV−2 0.050 UV−3 0.070 HBS−1 0.060 ゼラチン 0.87 第4層(中感度赤感乳剤層) 乳剤D 銀 0.80 ExS−1 3.5×10-4 ExS−2 1.6×10-5 ExS−3 5.1×10-4 ExC−1 0.20 ExC−2 0.050 ExC−4 0.20 ExC−5 0.050 ExC−7 0.015 UV−1 0.070 UV−2 0.050 UV−3 0.070 ゼラチン 1.30
【0199】 第5層(高感度赤感乳剤層) 乳剤E 銀 1.40 ExS−1 2.4×10-4 ExS−2 1.0×10-4 ExS−3 3.4×10-4 ExC−1 0.097 ExC−2 0.010 ExC−3 0.065 ExC−6 0.020 HBS−1 0.22 HBS−2 0.10 ゼラチン 1.63 第6層(中間層) Cpd−1 0.030 HBS−1 0.020 ゼラチン 0.80
【0200】 第7層(低感度緑感乳剤層) 乳剤C 銀 0.30 ExS−4 2.6×10-5 ExS−5 1.8×10-4 ExS−6 6.9×10-4 ExM−1 0.021 ExM−2 0.26 ExM−3 0.030 ExY−1 0.025 HBS−1 0.10 HBS−3 0.010 ゼラチン 0.63 第8層(中感度緑感乳剤層) 乳剤D 銀 0.55 ExS−4 2.2×10-5 ExS−5 1.5×10-4 ExS−6 5.8×10-4 ExM−2 0.094 ExM−3 0.026 ExY−1 0.018 HBS−1 0.16 HBS−3 8.0×10-3 ゼラチン 0.50
【0201】 第9層(高感度緑感乳剤層) 乳剤E 銀 1.55 ExS−4 4.6×10-5 ExS−5 1.0×10-4 ExS−6 3.9×10-4 ExC−1 0.015 ExM−1 0.013 ExM−4 0.065 ExM−5 0.019 HBS−1 0.25 HBS−2 0.10 ゼラチン 1.54 第10層(イエローフィルター層) 黄色コロイド銀 銀 0.030 Cpd−1 0.070 HBS−1 0.030 ゼラチン 0.95
【0202】 第11層(低感度青感乳剤層) 乳剤C 銀 0.18 ExS−7 8.6×10-4 ExY−1 0.042 ExY−2 0.72 HBS−1 0.28 ゼラチン 1.10 第12層(中感度青感乳剤層) 乳剤D 銀 0.40 ExS−7 7.4×10-4 ExC−7 7.0×10-3 ExY−2 0.15 HBS−1 0.050 ゼラチン 0.78
【0203】 第13層(高感度青感乳剤層) 乳剤F 銀 0.70 ExS−7 2.8×10-4 ExY−2 0.20 HBS−1 0.070 ゼラチン 0.69 第14層(第1保護層) 乳剤G 銀 0.20 UV−4 0.11 UV−5 0.17 HBS−1 5.0×10-2 ゼラチン 1.00
【0204】 第15層(第2保護層) H−1 0.40 B−1(直径 約1.7μm) 5.0×10-2 B−2(直径 約1.7μm) 0.10 B−3 0.10 S−1 0.20 ゼラチン 1.20 更に、各層に適宜、保存性、処理性、圧力耐性、防黴・
防菌性、帯電防止性及び塗布性をよくするために、W−
1ないしW−3、B−4ないしB−6、F−1ないしF
−17及び、鉄塩、鉛塩、金塩、白金塩、イリジウム
塩、ロジウム塩が含有されている。
【0205】
【表5】
【0206】表5において、 (1) 乳剤A〜Fは特開平2−191938号の実施例に
従い、二酸化チオ尿素とチオスルフォン酸を用いて粒子
調製時に還元増感されている。 (2) 乳剤A〜Fは特開平3−237450号公報の実施
例に従い、各感光層に記載の分光増感色素とチオシアン
酸ナトリウムの存在下に金増感、硫黄増感とセレン増感
が施されている。 (3) 平板状粒子の調製には特開平1−158426号公
報の実施例に従い、低分子量ゼラチンを使用している。 (4) 平板状粒子および粒子構造を有する正常晶粒子には
特開平3−237450号公報に記載されているような
転位線が高圧電子顕微鏡を用いて観察されている。
【0207】
【化50】
【0208】
【化51】
【0209】
【化52】
【0210】
【化53】
【0211】
【化54】
【0212】
【化55】
【0213】
【化56】
【0214】
【化57】
【0215】
【化58】
【0216】
【化59】
【0217】
【化60】
【0218】
【化61】
【0219】
【化62】
【0220】(試料402〜406の作成)試料401
において第11層に用いられているExY−1の代わり
に表6に示したカプラーを等モル量加えた以外試料40
1と同様に作成した。試料401〜406をウェッジ露
光した後、以下に示す処理を行った。
【0221】これら試料の鮮鋭性について5サイクル/
mmのイエロー画像のMTF値にて評価した。MTF値の
測定は The Theory of Photographic Process 第4版
(マクミラン社刊、ミース、ジェームス著)の記載にな
らった。得られた結果を表6に示す。また、色再現性を
表わす尺度としての重層効果は次のようにして評価し
た。まず初めに、それぞれの試料に均一な緑色光の露光
を与え、G濃度が1.5になるように露光量を調整して
露光した試料に、さらに青色光でイメージワイズ(ウェ
ッジ)露光を与えたのち下記に示す現像処理を行い、図
1に示すようなイエロー色像の特性曲線(1) とマゼンタ
色像の濃度曲線(2) を得た。
【0222】ここで青感性乳剤層が未露光部(A点)か
ら、露光部(B点)域まで現像されたとき、均一な露光
を与えられた緑感性乳剤層の濃度曲線は青感性層から緑
感性層への青感性乳剤層の現像に応じた緑感性乳剤層が
受ける抑制の度合(△DG )を示すことを意味してい
る。即ち、図1において曲線(1) は青感性乳剤層のイエ
ロー色像の特性曲線を表わし、曲線(2) は均一な緑色光
の露光による緑感性乳剤層のマゼンタ色像濃度を表わ
す。
【0223】未露光部A点におけるマゼンタ濃度(Da
=1.5)と、同B点におけるマゼンタ濃度(Db)の
濃度差(△DG =Da−Db)を重層効果の尺度として
評価した。以上の方法により、試料401〜406につ
いて実施した。その結果を表6に示す。
【0224】(処理方法) 工程 処理時間 処理温度 発色現像 3分15秒 38℃ 漂 白 3分00秒 38℃ 水 洗 30秒 24℃ 定 着 3分00秒 38℃ 水洗 (1) 30秒 24℃ 水洗 (2) 30秒 24℃ 安 定 30秒 38℃ 乾 燥 4分20秒 55℃
【0225】次に、処理液の組成を記す。 (発色現像液) (単位g) ジエチレントリアミン五酢酸 1.0 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 3.0 亜硫酸ナトリウム 4.0 炭酸カリウム 30.0 臭化カリウム 1.4 ヨウ化カリウム 1.5mg ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.4 4−〔N−エチル−N−β−ヒドロキシエチルアミノ〕−2− メチルアニリン硫酸塩(D−5) 4.5 水を加えて 1.0リットル pH 10.05
【0226】 (漂白液) (単位g) エチレンジアミン四酢酸第二鉄アンモニウム三水塩 100.0 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 10.0 3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール 0.08 臭化アンモニウム 140.0 硝酸アンモニウム 30.0 アンモニア水(27%) 6.5ミリリットル 水を加えて 1.0リットル pH 6.0
【0227】 (定着液) (単位g) エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.5 亜硫酸アンモニウム 20.0 チオ硫酸アンモニウム水溶液(700g/リットル) 290.0ミリリットル 水を加えて 1.0リットル pH 6.7
【0228】 (安定液) (単位g) p−トルエンスルフィン酸ナトリウム 0.03 ポリオキシエチレン−p−モノノニルフェニルエーテル (平均重合度10) 0.2 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.05 1,2,4−トリアゾール 1.3 1,4−ビス(1,2,4−トリアゾール−1−イルメ チル)ピペラジン 0.75 水を加えて 1.0リットル pH 8.5
【0229】次に、発色現像液中の4−〔N−エチル−
N−β−ヒドロキシエチルアミノ〕−2−メチルアニリ
ン(D−5)硫酸塩を等モル量表6に示す本発明の発色
現像主薬におきかえる以外は同様の発色現像液を調製し
た。前述の試料401〜406に対し鮮鋭度及び重層効
果を調べる目的で同様の露光を与え、各発色現像液が異
なる以外は同様の処理工程にて現像処理を行った。結果
をまとめて表6に示す。
【0230】
【表6】
【0231】表6より、従来の発色現像主薬D−5を用
いた場合に比較して、本発明の発色現像主薬を用いるこ
とにより、鮮鋭度及び重層効果の向上が見られることは
明らかである。このように、本発明の発色現像主薬自体
には鮮鋭度及び重層効果を改良する効果は見られないに
もかかわらず、本発明の如きDIR化合物を含有した感
光材料を現像処理するときに相乗的な効果が生じること
は、まったく予想外のことである。さらに、鮮鋭度なら
びに重層効果は一般式(III)のDIRカプラーを用いる
よりも一般式(IV)で表わされるDIRカプラーを用い
た場合の方がより好ましいことも表6より明らかであ
る。
【0232】実施例5 実施例4にて用いた試料401〜406を、像様露光し
た後、自動現像機を用い以下に記載の方法で現像液の累
積補充量がそのタンク容量の3倍になるまで処理するこ
とにより、ランニング処理液を調製した。
【0233】 (処理方法) 工程 処理時間 処理温度 補充量 タンク容量 発色現像 3分15秒 38℃ 22ミリリットル 20リットル 漂 白 3分00秒 38℃ 25ミリリットル 40リットル 水 洗 30秒 24℃ 1200ミリリットル 20リットル 定 着 3分00秒 38℃ 25ミリリットル 30リットル 水洗 (1) 30秒 24℃ (2)から(1) への 10リットル 向流配管方式 水洗 (2) 30秒 24℃ 1200ミリリットル 10リットル 安 定 30秒 38℃ 25ミリリットル 10リットル 乾 燥 4分20秒 55℃ 補充量は35mm巾1m 長さ当たり
【0234】次に、処理液の組成を記す。 (発色現像液) タンク液(g) 補充液(g) ジエチレントリアミン五酢酸 1.0 1.1 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 3.0 3.2 亜硫酸ナトリウム 4.0 4.4 炭酸カリウム 30.0 37.0 臭化カリウム 1.4 0.3 ヨウ化カリウム 1.5 mg − ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.4 2.8 4−〔N−エチル−N−β−ヒドロキシエチルアミ ノ〕−2−メチルアニリン硫酸塩 4.5 6.2 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH 10.05 10.15
【0235】 (漂白液) タンク液(g) 補充液(g) エチレンジアミン四酢酸第二鉄ナトリウム三水塩 100.0 120.0 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 10.0 11.0 3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール 0.08 0.09 臭化アンモニウム 140.0 160.0 硝酸アンモニウム 30.0 35.0 アンモニア水(27%) 6.5 4.0 ミリリットル ミリリットル 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH 6.0 5.7
【0236】 (定着液) タンク液(g) 補充液(g) エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.5 0.7 亜硫酸アンモニウム 20.0 22.0 チオ硫酸アンモニウム水溶液(700g/リットル) 290.0 320.0 ミリリットル ミリリットル 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH 6.7 7.0
【0237】 (安定液) タンク液/補充液共通(g) p−トルエンスルフィン酸ナトリウム 0.03 ポリオキシエチレン−p−モノノニルフェニルエー 0.2 テル(平均重合度 10) エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.05 1,2,4−トリアゾール 1.3 1,4−ビス(1,2,4−トリアゾール−1− イルメチル)ピペラジン 0.75 水を加えて 1.0リットル pH 8.5 次に、上記処理工程における発色現像液中の4−〔N−
エチル−N−β−ヒドロキシエチルアミノ〕−2−メチ
ルアニリン硫酸塩を等モル量表6に示した本発明の発色
現像主薬におきかえる以外は同様の処理工程にて、現像
液の累積補充量がそのタンク容量の3倍になるまで処理
することにより、ランニング処理液を調製した。
【0238】実施例4の試料401〜406に対し、各
処理液に実施例4に示したものの代わりに本実施例にて
調整した各ランニング処理液を用いる他は、実施例4と
同様の方法にて鮮鋭度及び重層効果を調べたところ略同
等な結果が得られた。
【0239】実施例6 実施例4にて作成した試料401の第7層低感度緑感乳
剤層及び第8層中感度緑感乳剤層に本発明のカプラーを
表7に示すように添加する他は同様にして、試料601
〜604を作成した。
【0240】
【表7】
【0241】これを本発明の発色現像主薬I−2、I−
5、I−7、I−11、I−12、I−13、I−1
5、I−21、I−25及びI−30を各々等モル量4
−〔N−エチル−N−β−ヒドロキシエ チルアミノ〕
−2−メチルアニリン硫酸塩と置き換える以外は実施例
5と全く同様の処理工程にて処理したところ得られた画
像は鮮鋭性及び色再現性に優れた好ましいものであっ
た。
【0242】実施例7 特開平2−93641号中の実施例3中に記載のある多
層カラー感光材料9と同様の試料701及び第10層赤
感層に対する重層効果のドナー層中のExM−10を表
8に示すように変更する他は同様にして試料702〜7
04を作成した。
【0243】
【表8】
【0244】これを本発明の発色現像主薬I−2、I−
5、I−7、I−11、I−12、I−13、I−1
5、I−19、I−20、I−29及びI−34を各々
等モル量4−〔N−エチル−N−β−ヒドロキシエ チ
ルアミノ〕−2−メチルアニリン硫酸塩と置き換える以
外は実施例5と全く同様の処理工程にて処理したとこ
ろ、得られた画像は鮮鋭性に優れた好ましいものであっ
た。
【0245】実施例8 (試料802〜805の作成)実施例4にて作成した試
料401、及び第3層低感度赤感乳剤層、第4層中感度
赤感乳剤層及び第12層中感度青感乳剤層中のExC−
7の代わりに表9に示したカプラーを等モル量加えた以
外試料401と同様に作成した。試料401および80
2〜805をウェッジ露光した後、実施例5と同様の連
続処理を行った。次に、この処理工程における発色現像
液中の4−〔N−エチル−N−β−ヒドロキシエチルア
ミノ〕−2−メチルアニリン硫酸塩を等モル量表9に示
した本発明の発色現像主薬におきかえる以外は同様の処
理工程にて、現像液の累積補充量がそのタンク容量の3
倍になるまで処理することにより、ランニング処理液を
調製した。
【0246】これら試料の鮮鋭性について20サイクル
/mmのシアン画像のMTF値にて評価した。MTF値の
測定は、The Theory of Photographic Process第3版
(マクミラン社刊、ミース、ジェームス著)の記載にな
らった。得られた結果を表9に示す。またシアン濃度
1.5を与える露光におけるマゼンタ濃度からマゼンタ
のカブリ濃度を減じた値を色濁り度として示した。結果
をまとめて表9に示す。
【0247】
【表9】
【0248】表9より本発明の発色現像主薬を用いるこ
とにより、鮮鋭度及び色濁り度で表わされる色再現性に
優れていることは明らかである。さらに一般式(IV)、
一般式(V)(ExC−7が相当する)で表わされるD
IRカプラー特に一般式(V)で表わされるDIRカプ
ラーと一般式(I)で表わされる発色現像主薬を利用し
た画像形成を行った場合にその効果が著しいことも表9
より理解できる。
【0249】実施例9 不活性ゼラチン30g、臭化カリウム6g、蒸留水1リ
ットルを溶かした水溶液を75℃で攪拌しておき、ここ
へ硝酸銀5.0gを溶かした水溶液35cc及び臭化カリ
ウム3.2g、沃化カリウム0.98gを溶かした水溶
液35ccをそれぞれ70cc/分の流速で30秒間添加し
た後、pAgを10に上げて30分間熟成して、種乳剤
を調製した。つづいて硝酸銀145gを溶かした水溶液
1リットルのうちの所定量及び臭化カリウムと沃化カリ
ウムの混合物の水溶液を等モル量ずつ所定の温度、所定
のpAgで臨界成長速度近くの添加速度で添加し平板コ
ア乳剤を調製した。更にひきつづいて、残りの硝酸銀水
溶液及びコア乳剤調製のときとは異なった組成の臭化カ
リウムと沃化カリウムの混合物の水溶液を等モル量づつ
を臨界成長速度近くの添加速度で添加し、コアを被覆し
コア/シェル型の沃臭化銀平板乳剤1〜5を調製した。
アスペクト比の調節はコア及びシェル調製時のpAgを
選択することで得られた。結果を表10に示した。
【0250】
【表10】
【0251】(試料901〜905の作成)次に実施例
4中の試料401において用いられている乳剤C、D、
EおよびFを全て表10中の乳剤1〜5に置き換える他
は全く同様にして試料901〜905を作成した。これ
らに青色均一露光を与えた後、赤色像様露光を与え、シ
アン濃度(カブリ+1.5)を与える露光量でのイエロ
ー濃度からシアンカブリ濃度におけるイエロー濃度を減
じた値を色濁り度として色再現性の評価尺度とした。次
に各試料を、表11に示す本発明の発色現像主薬を各々
等モル量4−〔N−エチル−N−β−ヒドロキシエチル
アミノ〕−2−メチルアニリン硫酸塩と置き換える以外
は実施例5と全く同様の方法で現像処理を行った。得ら
れた結果を表11にまとめて示す。
【0252】
【表11】
【0253】表11より明らかなように平板粒子を用い
た場合(試料902〜905)は従来の現像主薬D−5
では、色濁り度は悪化する。この色濁り度の悪化は本発
明の現像主薬を用いても起こるものであるが、しかしな
がら悪化の程度の減少が見られ、なかには同程度にまで
回復するものもあり、本発明の現像主薬を用いることに
より、平板粒子を用いた際の欠点である色再現性の悪化
を抑えることができることは明らかである。また、平均
アスペクト比が高くなる乳剤ほど本発明の発色現像主薬
を用いた場合効果的に色濁りの悪化を回復させることが
できることも表11にて明らかである。
【0254】実施例10 試料1001の作製 下塗りを施した厚み127μの三酢酸セルロースフィル
ム支持体上に、下記の組成の各層より成る多層カラー感
光材料を作製し、試料1001とした。数字はm2当りの
添加量を表わす。なお添加した化合物の効果は記載した
用途に限らない。 第1層:ハレーション防止層 黒色コロイド銀 0.20g ゼラチン 1.9 g 紫外線吸収剤U−1 0.1 g 紫外線吸収剤U−3 0.04g 紫外線吸収剤U−4 0.1 g 高沸点有機溶媒Oil−1 0.1 g 染料E−1の微結晶固体分散物 0.1 g
【0255】 第2層:中間層 ゼラチン 0.40g 高沸点有機溶媒Oil−3 0.1 g 染料DD−4 0.4 mg 第3層:中間層 表面及び内部をかぶらせた微粒子沃臭化銀乳剤(平均粒径0.06μm、変 動係数18% AgI含量1モル%) 銀量 0.05g ゼラチン 0.4 g
【0256】 第4層:低感度赤感性乳剤層 乳剤 A 銀量 0.1 g 乳剤 B 銀量 0.4 g ゼラチン 0.8 g カプラーC−1 0.15g カプラーC−2 0.05g カプラーC−3 0.05g カプラーC−9 0.05g 高沸点有機溶媒Oil−2 0.1 g 添加物P−1 0.1 g 第5層:中感度赤感性乳剤層 乳剤 B 銀量 0.2 g 乳剤 C 銀量 0.3 g ゼラチン 0.8 g カプラーC−1 0.2 g カプラーC−2 0.05g カプラーC−3 0.2 g 高沸点有機溶媒Oil−2 0.1 g 添加物P−1 0.1 g
【0257】 第6層:高感度赤感性乳剤層 乳剤 D 銀量 0.4 g ゼラチン 1.1 g カプラーC−1 0.3 g カプラーC−2 0.1 g カプラーC−3 0.7 g 添加物 P−1 0.1 g 第7層:中間層 ゼラチン 0.6 g 添加物 M−1 0.3 g 混色防止剤Cpd−I 2.6 mg 紫外線吸収剤U−1 0.01g 紫外線吸収剤U−2 0.002g 紫外線吸収剤U−5 0.01g 染料DD−1 0.02g 高沸点有機溶媒Oil−1 0.02g
【0258】 第8層:中間層 表面及び内部をかぶらせた沃臭化銀乳剤(平均粒径0.06μm、変動係数 16%、AgI含量0.3モル%) 0.02g ゼラチン 1.0 g 添加物 P−1 0.2 g 混色防止剤Cpd−A 0.1 g 第9層:低感度緑感性乳剤層 乳剤 E 銀量 0.1 g 乳剤 F 銀量 0.2 g 乳剤 G 銀量 0.2 g ゼラチン 0.5 g カプラーC−4 0.1 g カプラーC−7 0.05g カプラーC−8 0.20g 化合物Cpd−B 0.03g 化合物Cpd−D 0.02g 化合物Cpd−E 0.02g 化合物Cpd−F 0.02g 化合物Cpd−G 0.02g 高沸点有機溶媒Oil−1 0.1 g 高沸点有機溶媒Oil−2 0.1 g
【0259】 第10層:中感度緑感性乳剤層 乳剤 G 銀量 0.3 g 乳剤 H 銀量 0.1 g ゼラチン 0.6 g カプラーC−4 0.1 g カプラーC−7 0.2 g カプラーC−8 0.1 g 化合物Cpd−B 0.03g 化合物Cpd−D 0.02g 化合物Cpd−E 0.02g 化合物Cpd−F 0.05g 化合物Cpd−G 0.05g 高沸点有機溶媒Oil−2 0.01g 第11層:高感度緑感性乳剤層 乳剤 I 銀量 0.5 g ゼラチン 1.0 g カプラーC−4 0.3 g カプラーC−7 0.1 g カプラーC−8 0.1 g 化合物Cpd−B 0.08g 化合物Cpd−D 0.02g 化合物Cpd−E 0.02g 化合物Cpd−F 0.02g 化合物Cpd−G 0.02g 高沸点有機溶媒Oil−1 0.02g 高沸点有機溶媒Oil−2 0.02g
【0260】 第12層:中間層 ゼラチン 0.6 g 第13層:イエローフィルター層 黄色コロイド銀 銀量 0.07g ゼラチン 1.1 g 混色防止剤Cpd−A 0.01g 高沸点有機溶媒Oil−1 0.01g 染料E−2の微結晶固体分散物 0.05g
【0261】 第14層:中間層 ゼラチン 0.6 g 第15層:低感度青感性乳剤層 乳剤 J 銀量 0.2 g 乳剤 K 銀量 0.3 g 乳剤 L 銀量 0.1 g ゼラチン 0.8 g カプラーC−5 0.2 g カプラーC−6 0.1 g カプラーC−10 0.4 g
【0262】 第16層:中感度青感性乳剤層 乳剤 L 銀量 0.1 g 乳剤 M 銀量 0.4 g ゼラチン 0.9 g カプラーC−5 0.3 g カプラーC−6 0.1 g カプラーC−10 0.1 g 第17層:高感度青感性乳剤層 乳剤 N 銀量 0.4 g ゼラチン 1.2 g カプラーC−5 0.3 g カプラーC−6 0.6 g カプラーC−10 0.1 g
【0263】 第18層:第1保護層 ゼラチン 0.7 g 紫外線吸収剤U−1 0.2 g 紫外線吸収剤U−2 0.05g 紫外線吸収剤U−5 0.3 g ホルマリンスカベンジャー Cpd−H 0.4 g 染料DD−1 0.1 g 染料DD−2 0.05g 染料DD−3 0.1 g 第19層:第2保護層 コロイド銀 銀量 0.1 mg 微粒子沃臭化銀乳剤(平均粒径0.06μm、AgI含量1モル%) 銀量 0.1 g ゼラチン 0.4 g
【0264】 第20層:第3保護層 ゼラチン 0.4 g ポリメチルメタクリレート(平均粒径1.5μ) 0.1 g メチルメタクリレートとアクリル酸の4:6の共重合体 (平均粒径1.5μ) 0.1 g シリコーンオイル 0.03g 界面活性剤W−1 3.0 mg 界面活性剤W−2 0.03g また、すべての乳剤層には上記組成物の他に添加剤F−
1〜F−8を添加した。さらに各層には上記組成物の他
にゼラチン硬化剤H−1及び塗布用、乳化用界面活性剤
W−3、W−4、W−5、W−6を添加した。更に防
腐、防黴剤としてフェノール、1,2−ベンズイソチア
ゾリン−3−オン、2−フェノキシエタノール、フェネ
チルアルコール、p−安息香酸ブチルエステルを添加し
た。
【0265】
【表12】
【0266】
【表13】
【0267】
【表14】
【0268】
【化63】
【0269】
【化64】
【0270】
【化65】
【0271】
【化66】
【0272】
【化67】
【0273】
【化68】
【0274】
【化69】
【0275】
【化70】
【0276】
【化71】
【0277】
【化72】
【0278】
【化73】
【0279】
【化74】
【0280】
【化75】
【0281】
【化76】
【0282】(試料1002〜1006の作製)試料1
001において、第2層、第4層、第7層、第9層、第
11層に一般式(VI)で表わされる本発明の化合物を表
15に示すようにm2当たり0.1×10-4モル添加した
以外は同様にして試料1002〜1006を作製した。
【0283】
【表15】
【0284】このようにして作製した試料1001〜1
006を35mmサイズのパトローネ形態に加工し実技撮
影を行った。被写体はマクベス社製カラーチェッカーを
用い、下記の現像処理1を行った。さらに現像処理1に
おいて、発色現像液中の発色現像主薬N−エチル−N−
ヒドロキシプロピル−3−メチル−4−アミノアニリン
硫酸塩(本発明の発色現像主薬I−2)の代わりに一般
式(I)で示される本発明の化合物を表16に示すよう
に等モル置き換えして、現像処理2〜8を行い、処理済
み試料1001−1〜1006−8を得た。得られた実
技サンプルを10人の評価者により色再現性の評価を5
段階で行った。この評価値の平均値を色再現性を表わす
値として表17(A),(B)に比較して示した。
【0285】 現像処理1 処理工程 時 間 温 度 タンク容量 補充量 黒白現像 6分 38℃ 12リットル 2.2リットル/m2 第一水洗 2分 38〃 4リットル 7.5リットル/m2 反 転 2分 38〃 4リットル 1.1リットル/m2 発色現像 6分 38〃 12リットル 2.2リットル/m2 調 整 2分 38〃 4リットル 1.1リットル/m2 漂 白 6分 38〃 12リットル 0.22リットル/m2 定 着 4分 38〃 8リットル 1.1リットル/m2 第二水洗 4分 38〃 8リットル 7.5リットル/m2 安 定 1分 25〃 2リットル 1.1リットル/m2 各処理液の組成は以下の通りであった。
【0286】 黒白現像 母 液 補充液 ニトリロ−N,N,N−トリメチレンホスホ ン酸・5ナトリウム塩 2.0g 2.0g 亜硫酸ナトリウム 30g 30g ハイドロキノン・モノスルホン酸カリウム 20g 20g 炭酸カリウム 33g 33g 1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキシ メチル−3−ピラゾリドン 2.0g 2.0g 臭化カリウム 2.5g 1.4g チオシアン酸カリウム 1.2g 1.2g ヨウ化カリウム 2.0mg 水を加えて 1000ml 1000ml pH 9.60 9.60 pHは、塩酸または水酸化カリウムで調整した。
【0287】 反転液 母 液 補充液 ニトリロ−N,N,N−トリメチレンホスホ ン酸・5ナトリウム塩 3.0g 母液に同じ 塩化第一スズ・2水塩 1.0g p−アミノフェノール 0.1g 水酸化ナトリウム 8g 氷酢酸 15ml 水を加えて 1000ml pH 6.00 pHは、塩酸または水酸化ナトリウムで調整した。
【0288】 発色現像液 母 液 補充液 ニトリロ−N,N,N−トリメチレンホスホ ン酸・5ナトリウム塩 2.0g 2.0g 亜硫酸ナトリウム 7.0g 7.0g リン酸3ナトリウム・12水塩 36g 36g 臭化カリウム 1.0g ヨウ化カリウム 90mg 水酸化ナトリウム 3.0g 3.0g シトラジン酸 1.5 g 1.5g N−エチル−N−ヒドロキシプロピル−3− メチル−4−アミノアニリン硫酸塩 (本発明の発色現像主薬I−2) 7.8 g 7.8g 3,6−ジチア−1,8−オクタンジオール 1.0g 1.0g 水を加えて 1000ml 1000ml pH 11.80 12.00 pHは、塩酸又は水酸化カリウムで調整した。
【0289】 調整液 母 液 補充液 エチレンジアミン4酢酸・2ナトリウム塩・ 2水塩 8.0g 母液に同じ 亜硫酸ナトリウム 12g 1−チオグリセリンソルビタン・エステル* 0.1g 水を加えて 1000ml pH 6.20 pHは、塩酸又は水酸化ナトリウムで調整した。
【0290】 漂白液 母 液 補充液 エチレンジアミン4酢酸・2ナトリウム塩・ 2水塩 2.0g 4.0g 臭化カリウム 100g 200g エチレンジアミン4酢酸・Fe(III)・ アンモニウム・2水塩 120g 240g 硝酸アンモニウム 10g 20g 水を加えて 1000ml 1000ml pH 5.70 5.50 pHは、塩酸又は水酸化ナトリウムで調整した。
【0291】 定着液 母 液 補充液 チオ硫酸アンモニウム 8.0g 母液に同じ 亜硫酸ナトリウム 5.0g 重亜硫酸ナトリウム 5.0g 水を加えて 1000ml pH 6.60 pHは、塩酸又はアンモニア水で調整した。 安定液 母 液 補充液 ホルマリン(37%) 5.0ml 母液に同じ ポリオキシエチレン−p−モノノニルフェニル エーテル(平均重合度10) 0.5ml 水を加えて 1000ml pH 調整せず 尚、表17(A)、(B)に示す色再現性の評価を行っ
た実技サンプルには、上記の自動現像機を用いた処理工
程にて、液の累積補充量がそのタンク容量の3倍になる
まで処理を行った時点でのサンプルを各々用いた。
【0292】
【化77】
【0293】
【表16】
【0294】
【表17】
【0295】
【表18】
【0296】表17(A)および(B)より、本発明の
カラー画像形成方法が色再現性に特に優れていることが
わかる。
【0297】実施例11 ポリエチレンで両面ラミネートした厚さ220μmの紙
支持体に、以下の第1層から第12層を重層塗布したカ
ラー写真感光材料である試料1101を作成した。ポリ
エチレンの第1層塗布側には15重量%のアナターゼ型
酸化チタンを白色顔料として、また微量の群青を青味染
料として含む。支持体表面の色度は(L* ,a*
* )表色系でそれぞれ89.0、−0.18、−0.73であっ
た。 (感光層組成)以下に成分とg/m2単位で示した塗布量
を示す。なお、ハロゲン化銀については銀換算の塗布量
を示す。
【0298】 第1層(ゼラチン層) ゼラチン … 0.30
【0299】 第2層(アンチハレーション層) 黒色コロイド銀 … 0.07 ゼラチン … 0.50
【0300】 第3層(低感度赤感層) 赤色増感色素(ExS−1、2、3)で分光増感された塩沃臭化銀(塩化銀1 モル%・沃化銀4モル%、平均粒子サイズ0.3μ、粒子サイズ分布10%、 立方体、コア沃度型コアシェル構造) … 0.06 赤色増感色素(ExS−1、2、3)で分光増感された沃臭化銀(沃化銀4モ ル%、平均粒子サイズ0.5μ、粒子サイズ分布15%、立方体) … 0.07 ゼラチン … 1.00 シアンカプラー(ExC−1) … 0.14 シアンカプラー(ExC−2) … 0.07 退色防止剤(Cpd−2、3、4等量) … 0.12 カプラー分散媒(Cpd−6) … 0.03 カプラー溶媒(Solv−1、2、3等量) … 0.06 現像促進剤(Cpd−13) … 0.05
【0301】 第4層(高感度赤感層) 赤色増感色素(ExS−1、2、3)で分光増感された沃臭化銀(沃化銀6モ ル%、平均粒子サイズ0.8μ、粒子サイズ分布20%、平板(アスペクト 比=8,コア沃度型)) … 0.15 ゼラチン … 1.00 シアンカプラー(ExC−1) … 0.10 シアンカプラー(ExC−2) … 0.20 退色防止剤(Cpd−2、3、4等量) … 0.15 カプラー分散媒(Cpd−6) … 0.03 カプラー溶媒(Solv−1、2、3等量) … 0.10
【0302】 第5層(中間層) マゼンタコロイド銀 … 0.02 ゼラチン … 1.00 混色防止剤(Cpd−7、16) … 0.08 混色防止剤溶媒(Solv−4、5) … 0.16 ポリマーラテックス(Cpd−8) … 0.10
【0303】 第6層(低感度緑感層) 緑色増感色素(ExS−4)で分光増感された塩沃臭化銀(塩化銀1モル%・ 沃化銀2.5モル%、平均粒子サイズ0.28μ、粒子サイズ分布8%、立 方体、コア沃度型コアシェル構造)) … 0.04 緑色増感色素(ExS−4)で分光増感された沃臭化銀(沃化銀2.5モル% 、平均粒子サイズ0.48μ、粒子サイズ分布12%、立方体) … 0.06 ゼラチン … 0.80 マゼンタカプラー(ExM−1、2等量) … 0.10 退色防止剤(Cpd−9) … 0.10 ステイン防止剤(Cpd−10、11等量) … 0.01 ステイン防止剤(Cpd−5) …0.001 ステイン防止剤(Cpd−12) … 0.01 カプラー分散媒(Cpd−6) … 0.05 カプラー溶媒(Solv−4、6) … 0.15
【0304】 第7層(高感度緑感層) 緑色増感色素(ExS−4)で分光増感された沃臭化銀(沃化銀3.5モル% 、平均粒子サイズ1.0μ、粒子サイズ分布21%、平板(アスペクト比= 9、均一沃度型)) … 0.10 ゼラチン … 0.80 マゼンタカプラー(ExM−1、2等量) … 0.10 退色防止剤(Cpd−9) … 0.10 ステイン防止剤(Cpd−10、11等量) … 0.02 ステイン防止剤(Cpd−5) …0.001 ステイン防止剤(Cpd−12) … 0.02 カプラー分散媒(Cpd−6) … 0.05 カプラー溶媒(Solv−4、6) … 0.15
【0305】 第8層(イエローフィルター層) イエローコロイド銀 … 0.14 ゼラチン … 1.00 混色防止剤(Cpd−7) … 0.06 混色防止剤溶媒(Solv−4、5) … 0.15 ポリマーラテックス(Cpd−8) … 0.10
【0306】 第9層(低感度青感層) 青色増感色素(ExS−5、6)で分光増感された塩沃臭化銀(塩化銀2モル %・沃化銀2.5モル%、平均粒子サイズ0.38μ、粒子サイズ分布8% 、立方体、コア沃度型コアシェル構造)) … 0.07 青色増感色素(ExS−5、6)で分光増感された沃臭化銀(沃化銀2.5モ ル%、平均粒子サイズ0.55μ、粒子サイズ分布11%、立方体) … 0.10 ゼラチン … 0.60 イエローカプラー(ExY−1、2等量) … 0.20 ステイン防止剤(Cpd−5) …0.001 退色防止剤(Cpd−14) … 0.10 カプラー分散媒(Cpd−6) … 0.05 カプラー溶媒(Solv−2) … 0.05
【0307】 第10層(高感度青感層) 青色増感色素(ExS−5、6)で分光増感された沃臭化銀(沃化銀2.5モ ル%、平均粒子サイズ1.4μ、粒子サイズ分布21%、平板(アスペクト 比=14)) … 0.25 ゼラチン … 1.20 イエローカプラー(ExY−1、2等量) … 0.40 ステイン防止剤(Cpd−5) …0.002 退色防止剤(Cpd−14) … 0.10 カプラー分散媒(Cpd−6) … 0.15 カプラー溶媒(Solv−2) … 0.10
【0308】 第11層(紫外線吸収層) ゼラチン … 1.50 紫外線吸収剤(Cpd−1、2、4、15等量) … 1.00 混色防止剤(Cpd−7、16) … 0.06 分散媒 (Cpd−6) 紫外線吸収剤溶媒(Solv−1、2) … 0.15 イラジエーション防止染料(Cpd−17、18) … 0.02 イラジエーション防止染料(Cpd−19、20) … 0.02
【0309】 第12層(保護層) 微粒子塩臭化銀(塩化銀97モル%、平均サイズ0.2μ) … 0.07 変性ポバール … 0.02 ゼラチン … 1.50 ゼラチン硬化剤(H−1、2等量) … 0.17
【0310】更に各層には、乳化分散助剤としてアルカ
ノールXC(Du Pont 社) 、及びアルキルベンゼンスル
ホン酸ナトリウムを、塗布助剤としてコハク酸エステル
及び、Magefac F−120(大日本インキ社製)を、防
腐剤として(Cpd−24、25、26)を用いた。ハ
ロゲン化銀あるいはコロイド銀含有層には、安定剤とし
て、(Cpd−21、22、23)を用いた。以下に実
施例に用いた化合物を示す。
【0311】
【化78】
【0312】
【化79】
【0313】
【化80】
【0314】
【化81】
【0315】
【化82】
【0316】
【化83】
【0317】
【化84】
【0318】
【化85】
【0319】
【化86】
【0320】Solv−1 ジ(2−エチルヘキシル)フタレート Solv−2 トリノニルホスフェート Solv−3 ジ(3−メチルヘキシル)フタレート Solv−4 トリクレジルホスフェート Solv−5 ジブチルフタレート Solv−6 トリオクチルホスフェート H−1 1,2−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)エタン H−2 4,6−ジクロロ−2−ヒドロキシ−1,3,5−トリ
アジン Na塩
【0321】(試料1102〜1106の作製) 試料1101において、第2層、第3層、第6層、第9
層に一般式(VI)で表わされる本発明の化合物を表18
に示すようにm2当たり0.8×10-5モル添加した以外
は同様にして試料1102〜1106を作製した。
【0322】
【表19】
【0323】次にマクベスカラーチェッカーを、内型リ
バーサルフィルム(RDP:富士写真フイルム製)で撮
影し、CR−56P処理したポジフィルムを試料110
1〜1106にプリントした。次に各試料に対し、下記
の現像処理を行った。さらにこの現像処理において、発
色現像液中の発色現像主薬N−エチル−N−ヒドロキシ
プロピル−3−メチル−4−アミノアニリン硫酸塩(本
発明の発色現像主薬(I−2))の代わりに一般式
(I)で示される本発明の化合物を表19に示すように
等モル置き換えして、現像処理を行い、処理済み試料1
101−1〜1106−5を得た。得られた実技サンプ
ルを10人の評価者により色再現性の評価を5段階で行
った。この評価値の平均値を色再現性を表わす値として
表19に比較して示した。
【0324】 現像処理 処理工程 時間 温 度 タンク容量 補充量 第一現像 75秒 38℃ 8リットル 330ミリリットル/m2 第一水洗(1) 45秒 33℃ 5リットル − 第一水洗(2) 45秒 33℃ 5リットル 5000ミリリットル/m2 反転露光 15秒 100Lux 発色現像 135秒 38℃ 15リットル 330ミリリットル/m2 第二水洗 45秒 33℃ 5リットル 1000ミリリットル/m2 漂白定着(1) 60秒 38℃ 7リットル − 漂白定着(2) 60秒 38℃ 7リットル 220ミリリットル/m2 第三水洗(1) 45秒 33℃ 5リットル − 第三水洗(2) 45秒 33℃ 5リットル − 第三水洗(3) 45秒 33℃ 5リットル 5000ミリリットル/m2 乾 燥 45秒 75℃ ここで第一水洗及び第三水洗は、それぞれ向流水洗方式
とした。即ち第一水洗(2) に水洗水を流し、そのオーバ
ーフローを第一水洗(1) に導き、又第三水洗(3) に水洗
水を流し、そのオーバーフローを第三水洗(2) に導き、
第三水洗(2) のオーバーフローを第三水洗(1) に導い
た。
【0325】各処理液の組成は以下の通りであった。 〔第一現像液〕 〔タンク液〕 〔補充液〕 ニトリロ−N,N,N−トリメチレンホスホン 酸・5ナトリウム塩 1.0g 1.0g ジエチレントリアミン5酢酸・5ナトリウム塩 3.0g 3.0g 亜硫酸カリウム 30.0g 30.0g チオシアン酸カリウム 1.2g 1.2g 炭酸カリウム 35.0g 35.0g ハイドロキノンモノスルホン酸カリウム 25.0g 25.0g 1−フェニル−4−ヒドロキシメチル−4−メ チル−3−ピラゾリドン 2.0g 2.0g 臭化カリウム 0.5g − ヨウ化カリウム 5.0mg − 水を加えて 1000ミリリットル 1000ミリリットル pH 9.60 9.70 pHは塩酸又は水酸化カリウムで調整した。
【0326】 〔発色現像液〕 〔タンク液〕 〔補充液〕 ベンジルアルコール 15.0ミリリットル 15.0ミリリットル ジエチレングリコール 12.0ミリリットル 14.0ミリリットル 3,6−ジチア−1,8−オクタン−ジオール 0.20g 0.25g ニトリロ−N,N,N−トリメチレンホスホン 酸・5ナトリウム塩 0.5g 0.5g ジエチレントリアミン5酢酸・5ナトリウム塩 2.0g 2.0g 亜硫酸ナトリウム 2.0g 2.5g ヒドロキシルアミン硫酸塩 3.0g 3.6g N−エチル−N−ヒドロキシプロピル−3−メチル −4−アミノアニリン・3/2硫酸・1水塩 (本発明の発色現像主薬I−2) 3.5g 5.6g 蛍光増白剤(ジアミノスチルベン系) 1.0g 1.2g 臭化カリウム 0.5g − ヨウ化カリウム 1.0mg − 水を加えて 1000ミリリットル 1000ミリリットル pH 10.25 10.40 pHは塩酸又は水酸化カリウムで調整した。
【0327】 〔漂白定着液〕 〔タンク液〕 〔補充液〕 エチレンジアミン4酢酸・2ナトリウム塩・ 2水塩 5.0g 母液に同じ エチレンジアミン4酢酸・Fe(III) ・アンモニウ ム・1水塩 80.0g 亜硫酸ナトリウム 15.0g チオ硫酸アンモニウム(700g/リットル) 160ミリリットル 2−メルカプト−1,3,4−トリアゾール 0.5g 水を加えて 1000ミリリットル pH 6.50 pHは酢酸又はアンモニア水で調整した。 尚、表19に示す色再現性の評価を行った実技サンプル
には、上記の自動現像機を用いた処理工程にて、液の累
積補充量がそのタンク容量の3倍になるまで処理を行っ
た時点でのサンプルを各々用いた。
【0328】
【表20】
【0329】表19より、本発明のカラー画像形成方法
が色再現性に特に優れていることがわかる。
【0330】
【発明の効果】本発明の方法によって重層効果の改良や
色にごりの改良により色再現性に優れ、またMTF などで
示される鮮鋭性に優れたカラー画像を提供することがで
きる。このような効果は、特に、撮影用カラー感光材料
の如く、重層の感光材料(例えば、塗布Ag量が多いも
の、同一感色性乳剤層が2〜3層であるもの、ISO感
度の高いものなど、)において特に顕著である。また、
平板状ハロゲン化銀乳剤の如く、色再現性を低下させる
ことのある乳剤を用いた場合に対して、本発明にかかわ
る発色現像主薬は特に有効である。本発明の効果は感光
性乳剤層の塗布銀量に対して非感光性層である中間層中
の混色防止剤が添加されていないか、あるいはその添加
量が少ない場合に特に著しい。より具体的には、任意の
同一感色性乳剤層中の塗布銀量と、該層に対してより支
持体から遠い側に隣接する中間層中に存在する。本発明
に用いるハロゲン化銀カラー写真用現像主薬の酸化体と
反応しうる化合物のモル比が0〜0.015より好まし
くは0〜1%である場合であって、かつ該層を有する感
光材料中の全塗布銀量が3.0〜6.0gである場合に
本発明の効果は顕著なものとなる。連続処理時において
本発明に用いられるハロゲン化銀カラー写真感光材料及
び本発明に用いられるハロゲン化銀カラー写真用現像主
薬を用いた場合、脱銀に要する時間の変動が少ないとい
う効果も見いだした。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における重層効果を模式的に表したグ
ラフである。
【符号の説明】 1 青感性乳剤層のイエロー色像の特性曲線 2 均一緑色光露光による緑感性乳剤層でのマゼンタ濃
度 3 Daを延長した線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−229249(JP,A) 特開 平2−57(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03C 7/413

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に感度の異なる2層以上のハロ
    ゲン化銀乳剤層からなる同一感色性を有する乳剤層を少
    なくとも一組有し、該乳剤層の少なくとも一層がネガ型
    沃臭化銀乳剤からなる層であって、該乳剤層および/ま
    たはその他の少なくとも一層に下記一般式(II)で表
    わされるDIR化合物の少なくとも一種を含むハロゲン
    化銀カラー写真感光材料を露光後下記一般式(I)で表
    わされるハロゲン化銀カラー写真用現像主薬の少なくと
    も一種を含む発色現像液で処理することを特徴とするカ
    ラー画像形成方法。 一般式(I) 【化1】 式中、Rは炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキ
    ル基、または炭素数3〜6の直鎖もしくは分岐のヒドロ
    キシアルキル基を表す。Rは炭素数3〜6の直鎖もし
    くは分岐のアルキレン基、または炭素数3〜6の直鎖も
    しくは分岐のヒドロキシアルキレン基を表す。Rは置
    換基を表わす。nは0から4の整数を表わす。nが2以
    上のとき、Rは互いに同一でも異なっていても良い。 一般式(II) A−Q 式中、Aは芳香族第一級アミン現像薬の酸化体と反応し
    てQを開裂する基を表わし、Qは現像抑制剤もしくは現
    像抑制剤を放出する基を表わす。
  2. 【請求項2】 支持体上に感度の異なる2層以上のハロ
    ゲン化銀乳剤層からなる同一感色性を有する乳剤層を少
    なくとも1つ有し、該乳剤層の少なくとも一層が感光性
    ネガ型沃臭化銀乳剤からなる層であって、該乳剤中のハ
    ロゲン化銀乳剤粒子の全投影面積の少なくとも50%が
    平均アスペクト比2:1以上の平板粒子であるハロゲン
    化銀カラー写真感光材料を請求項1中の一般式(I)で
    表わされるハロゲン化銀カラー写真用現像主薬の少なく
    とも一種を含む発色現像液にて処理することを特徴とす
    るカラー画像形成方法。
  3. 【請求項3】 支持体上に感度の異なる2層以上のハロ
    ゲン化銀乳剤層からなる同一感色性を有する乳剤層を少
    なくとも一組有し、該乳剤層中のハロゲン化銀粒子の全
    投影面積の少なくとも50%が平均アスペクト比2:1
    以上のネガ型沃臭化銀平板粒子であり、かつ該乳剤層お
    よび/またはその他の少なくとも一層に請求項1中の一
    般式(II)で表わされるDIR化合物の少なくとも一
    種を含むハロゲン化銀カラー写真感光材料を請求項1中
    の一般式(I)で表わされるハロゲン化銀カラー写真用
    現像主薬の少なくとも一種を含む発色現像液にて処理す
    ることを特徴とするカラー画像形成方法。
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