JP2816909B2 - ゴム・ゴム接着複合体の製造方法 - Google Patents

ゴム・ゴム接着複合体の製造方法

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JP2816909B2
JP2816909B2 JP3341304A JP34130491A JP2816909B2 JP 2816909 B2 JP2816909 B2 JP 2816909B2 JP 3341304 A JP3341304 A JP 3341304A JP 34130491 A JP34130491 A JP 34130491A JP 2816909 B2 JP2816909 B2 JP 2816909B2
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C66/00General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts
    • B29C66/70General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material
    • B29C66/71General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material characterised by the composition of the plastics material of the parts to be joined

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、同種又は異種の原料ゴ
ム成分を含有する少なくとも2種類以上のゴム組成物
それぞれゴム材料とし、これらゴム材料を相互に接着し
たゴム・ゴム接着複合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、タイヤ、コンベヤベルト、ホー
ス、ライニング製品等のゴム・ゴム接着複合体は、複数
種類のゴム組成物をゴム材料に成形し、これら未加硫の
ゴム材料を積層した後加硫接着することにより製造され
ている。しかし、上記ゴム材料を積層すると、未加硫の
ゴム材料相互間の相溶性が悪かったり、加硫速度や架橋
形態等が大幅に相違し、所謂共加硫性がなかったりする
ため、強固に接着したゴム・ゴム接着複合体が得られな
いという問題があった。しかもゴム材料中に含まれる配
合薬品が相互に拡散移行し、ゴム材料の加硫特性が変化
するため、品質、性能の良好なゴム・ゴム接着複合体を
得ることができなかった。
【0003】また、ゴム材料の少なくとも一方が加硫さ
れている場合は接着が非常に困難であり、その対策とし
て接着剤等を使用しても十分に接着することは困難であ
り、しかも接着剤が硬くなるため、ゴム・ゴム接着複合
体の柔軟性を低下させる欠点があった。さらに、この接
着剤は接着以外の補強効果等の効果を奏するものではな
かった。
【0004】本発明者は、削り出し方式により作製した
超高分子量ポリエチレンシートが特定の同種又は異種の
原料ゴム成分を含有するゴム組成物からなるゴム材料相
互間を強固に接合する優れた接着剤であることを見出
し、提案した。しかし、この超高分子量ポリエチレンシ
ートはシート状であるため、複雑な形状のゴム材料や接
着する前に予めプレフォームしたゴム材料を強固に接着
することが難しいため、製品化可能なゴム製品の種類が
大幅に制約されるという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、2種類以上
のゴム組成物をそれぞれゴム材料とし、これらゴム材料
相互間の共加硫性、並びに前記ゴム材料の加硫の有無に
関係なく強固に接着し、しかもゴム材料中の配合成分の
接着後の拡散移行を防止し、接着剤が柔軟性を阻害しな
い等の数多くの有用な性能を付与するゴム・ゴム接着複
合体の製造方法を提供することを目的とする。また、本
発明の他の目的は、ゴム材料の形状やプレフォームの有
無に関係なく、これらゴム材料を相互に強固に接着する
ことができるゴム・ゴム接着複合体の製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るため、本発明のゴム・ゴム接着複合体の製造方法にお
いては、ゴム・ゴム接着複合体を構成するゴム組成物に
含まれる原料ゴム成分の種類の同異、ゴム材料の加硫、
未加硫の別及び原料ゴム成分の固有の臨界表面張力γc
の範囲によって、次の4つの態様に分けられる。即ち本
発明の第1の発明は、臨界表面張力γc(以下γcと略
す)が25〜35ミリニュートン/メートル(以下mN
/mと略す)の同種の原料ゴム成分を含有する2つの未
加硫のゴム組成物をそれぞれゴム材料とし、これらゴム
材料の間に、超高分子量ポリエチレン粉末を介在させて
積層した後、得られた積層体を前記超高分子量ポリエチ
レン粉末の融解温度以上、即ち前記超高分子量ポリエチ
レンの融点以上の温度に加熱して前記ゴム材料を加硫す
ると共に融着一体化する方法である。
【0007】本発明の第2の発明は、γcが25〜32
mN/mの同種の原料ゴム成分を含有する2つのゴム組
成物をそれぞれゴム材料とし、これらゴム材料の少なく
とも一つに、加硫されたゴム材料を使用し、これらゴム
材料の間に超高分子量ポリエチレン粉末を介在させて積
層した後、得られた積層体を前記超高分子量ポリエチレ
ン粉末の融解温度以上の温度に加熱して融着一体化する
方法である。
【0008】本発明の第3の発明は、γcが共に25〜
30mN/mの異種の原料ゴム成分をそれぞれ含有する
少なくとも2種類のゴム組成物をそれぞれゴム材料と
し、これらゴム材料のうち少なくとも2種を未加硫のゴ
ム材料、未加硫のゴム材料と加硫したゴム材料の組み合
わせ、又は加硫したゴム材料となし、これらゴム材料の
間に、超高分子量ポリエチレン粉末を介在させて積層し
た後、得られた積層体を前記超高分子量ポリエチレン粉
末の融解温度以上の温度に加熱して融着一体化する方法
である。
【0009】さらに、本発明の第4の発明は、一方γ
cが30〜35mN/mの原料ゴム成分を含有するゴム
組成物からなる未加硫のゴム材料とすると共に、他方
γcが25〜30mN/mの原料ゴム成分を含有するゴ
ム組成物からなる未加硫のゴム材料又は加硫されたゴム
材料となし、これらゴム材料の間に、超高分子量ポリエ
チレン粉末を介在させて積層した後、得られた積層体を
前記超高分子量ポリエチレン粉末の融解温度以上の温度
に加熱して融着一体化する方法である。
【0010】このように本発明は、特定のγc を有する
同種又は異種の原料ゴム成分を含有するゴム組成物を成
形したゴム材料の間に超高分子量ポリエチレン粉末を介
在させて積層体を作製し、この積層体を加熱して上記超
高分子量ポリエチレン粉末を融解し、前記ゴム材料と融
着一体化するから、ゴム材料の形状が複雑であったり、
予めプレフォームされていたりしていても強固に接着す
ることができる。また、ゴム材料相互の共加硫性や加硫
の有無に関係なく接着することができる。しかもこの超
高分子量ポリエチレン粉末は接着後にはフィルム化して
ゴム材料相互間の配合成分の拡散移行を防止するので、
これらゴム材料の加硫特性の変動を防止することができ
る。また、この超高分子量ポリエチレン粉末からなるフ
ィルム状接着層は柔軟で屈曲し易いためゴム・ゴム接着
複合体の柔軟性を低下させることがなく、しかも強度、
空気保持性、耐ガス透過性、耐水性等の数多くの性能を
向上することができる。
【0011】本発明において、臨界表面張力γc とは、
昭和53年8月20日(第3刷),丸善株式会社発行「化学
便覧」基礎編II,第618頁に記載されているように、
固体面上で液体炭化水素その他の有機液体化合物の同族
列が示す接触角をθ、その液体の表面張力をγとする
と、cos θとγとの関係は同族体の種類に関せず大体一
本の直線となる。このとき、θ=0、すなわちcos θ=
1に相当するγc の値として定義される。
【0012】但し、本発明に定義する原料ゴム成分の臨
界表面張力γcは、上記固体の代わりに、γcを測定し
ようとする原料ゴム成分を熱プレスにより平坦にしたゴ
ムサンプルを使用して同様に測定した値をいう。本発明
の第1の発明は、γcが25〜35mN/mの同種の原
料ゴム成分を含有する2つのゴム組成物を使用する必要
がある。
【0013】このゴム組成物に含有される原料ゴム成分
のγc が上記範囲外のときは、超高分子量ポリエチレン
粉末に対する接着性の良好なゴム材料が得られないから
である。即ち、上記原料ゴム成分のγc はポリエチレン
のγc =29mN/mに近いため、ゴム材料の超高分子
量ポリエチレン粉末に対する親和性を大きくし、融着に
よる接着性を向上するものと考えられる。
【0014】上記25〜35mN/mの範囲のγc を有
する原料ゴム成分としては、1988年米国マーセル・
デッカー社(Marcel Dekker, Inc., New York and Base
l)発行の“ハンドブック・オブ・エラストマーズ ニュ
ーデベロップメント・アンド・テクノロジー”(Handbo
ok of Elastomers New Development and Technology):
エーケー,ボーミック及びエッチエル,ステファンズ
(A, K, Bhowmik and H,L, Stephens)著、第8章第2
53頁の表1に記載されている、イソブチレン−イソプ
レン共重合体ゴム(IIR,γc =27mN/m)、エ
チレン−プロピレンジエン三元共重合体ゴム(EPD
M,γc =28mN/m)、天然ゴム(NR,γc =3
1mN/m)、ポリブタジエンゴム(BR,γc =32
mN/m)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SB
R,γc =33mN/m)等がある。
【0015】上記原料ゴム成分に硫黄等の加硫剤、カー
ボンブラック等の補強剤、老化防止剤、加硫促進剤、そ
の他の配合薬品を配合することにより、ゴム組成物を調
製する。原料ゴム成分の配合量はゴム組成物における原
料ゴム成分の中の50重量%以上を占める量にするのが
よい。得られたゴム組成物は、シート状又は板状等の任
意の積層可能な形状のゴム材料にプレフォーム成形す
る。これらゴム材料はスチールコードのような金属コー
ド、ナイロン、ポリエステル、アラミド等の各種有機繊
維からなるコードにより補強したものであってもよい。
【0016】次いで、このように2つのゴム組成物をそ
れぞれ用いて作製した各ゴム材料を適宜組み合わせて、
その間に超高分子量ポリエチレン粉末を介在させて積層
する。この超高分子量ポリエチレン粉末は、分子量10
0万以上のポリエチレンからなり、その平均粒子径が5
0〜300μmのものがよい。分子量か100万以上で
あることにより、ゴム材料に対する接着をより一層大き
くし、その物性を向上することができる。また、平均粒
子径を50μm以上にすることによりゴム材料相互間の
接着強度に優れたゴム・ゴム接着複合体を製造すること
ができる。一方、平均粒子径を200μm以下にするこ
とによりゴム材料相互間にむらなく均一に超高分子量ポ
リエチレン粉末を介在させ、厚さの薄い柔軟なフィルム
状接着剤層を形成することができる。
【0017】この超高分子量ポリエチレン粉末をゴム材
料相互間に介在させる手段は、特に限定されるものでは
ない。例えば、ゴム材料の表面に超高分子量ポリエチレ
ン粉末を直接散布したり、流動パラフィン等のオイルと
混合してペーストを作製し、このペーストを塗布したり
する方法がある。このようにゴムに対する親和性に優
れ、融着により強固に接着する超高分子量ポリエチレン
粉末を介在させたゴム・ゴム積層体は、超高分子量ポリ
エチレンの融点(125℃)以上の温度に加熱すること
により、未加硫状態のゴム材料を加硫すると共に融着一
体化し、ゴム・ゴム接着複合体にすることができる。上
記積層体の加熱温度は、余りに高くなり過ぎると超高分
子量ポリエチレン粉末が熱分解して変質し易くなるの
で、300℃以下にすることが望ましい。この加熱によ
り超高分子量ポリエチレン粉末は、融解して強度、引張
弾性率、空気保持性、耐ガス透過性並びに耐湿気透過性
等に優れた薄くて柔軟なフィルム状接着剤層を形成す
る。このため、ゴム・ゴム接着複合体は、その柔軟性を
確保しながら寸法安定性に優れたものとなる。しかも超
高分子量ポリエチレンからなるフィルム状接着剤層がゴ
ム材料相互間の配合薬品の拡散移行を防止するので、ゴ
ム材料相互の共加硫性等の加硫特性及び加硫温度等の加
硫条件並びに加硫の有無に関係なく接着することができ
る。
【0018】本発明の第2の発明は、γcが25〜32
mN/mの同種の原料ゴム成分を含有する2つのゴム組
成物をそれぞれゴム材料として使用し、これらゴム材料
の少なくとも一つを加硫し、残りを未加硫のままとし
て、これらを組み合わせて使用する方法である。しか
し、この第2の発明に使用する加硫済みゴム材料は、γ
cが25〜32mN/mの原料ゴム成分を含有するゴム
組成物から構成することが必要である。これは、ゴム材
料が加硫されるとゴム中に架橋構造が形成されるが、こ
の架橋に伴うゴムの分子構造の変化が実質的にγcを大
きくし、超高分子量ポリエチレン粉末に対するゴム材料
の接着性を低下させるからである。本発明の第2の発明
は、γcの上限をポリエチレンのγc=29mN/mに
近くにすることにより、加硫済みゴム材料と高分子量ポ
リエチレン粉末との親和性を大きくし、良好な融着によ
る接着性が得られるようにすることができる。
【0019】この加硫済みゴム材料は、超高分子量ポリ
エチレン粉末を介在させて上述した未加硫状態のゴム材
料又は加硫済みゴム材料と積層した後、得られた積層体
を高分子量ポリエチレン粉末の融解温度以上の温度に加
熱し、上述と同様に融着一体化してゴム・ゴム接着複合
体を製造することができる。次に、本発明の第3の発明
は、γcが共に25〜30mN/mの異種の原料ゴム成
分をそれぞれ含有する少なくとも2種類のゴム組成物
それぞれゴム材料とし、これらのゴム材料を用いて、本
発明の第1の発明と同様に超高分子量ポリエチレン粉末
を加熱融解することにより融着一体化してゴム・ゴム接
着複合体を製造する方法である。この第3の発明におい
ては、γcが25〜30mN/mの異種の原料ゴム成分
をそれぞれ含有する2種類以上のゴム組成物を使用する
必要がある。ゴム材料の組み合わせは、両方共に未加
硫、一方が未加硫で他方が加硫済み及び両方共に加硫済
みのいずれであってもよい。上記範囲のγcを有する原
料ゴム成分としては、例えばIIRやEPDM等を挙げ
ることかできる。
【0020】本発明の第4の発明は、γc の範囲が異な
る異種の原料ゴム成分を含有するゴム組成物からなるゴ
ム材料同士を超高分子量ポリエチレン粉末を介して接着
する方法である。この第4の発明は、一方の側のゴム材
料は、γc が30〜35mN/mの超高分子量ポリエチ
レンのγc (29mN/m)よりも大きい原料ゴム成分
を含有するゴム組成物から構成し、未加硫の状態で使用
する。これは、上記範囲のγc の大きい原料ゴム成分を
含有するゴム組成物は、加硫によりさらにγcが増大
し、超高分子量ポリエチレン粉末のγc (=29mN/
m)との差が大きくなり過ぎて接着性が低下するから、
このゴム材料は未加硫の状態で使用し、超高分子量ポリ
エチレン粉末に対する良好な接着性を確保するようにす
る。他方の側のゴム組成物は、γc が小さい25〜30
mN/mの原料ゴム成分を使用したゴム組成物を使用す
る。このゴム組成物からなるゴム材料は未加硫であって
も加硫済みであってもよい。
【0021】この両ゴム材料は、第1〜3の発明と同様
に、超高分子量ポリエチレン粉末を介して積層した後、
得られた積層体を前記超高分子量ポリエチレン粉末の融
解温度以上の温度に加熱して融着一体化することにより
ゴム・ゴム接着複合体を製造することができる。
【0022】
【実施例】
実験例1 表1に示す配合組成を有する5種類のゴム組成物を調製
した。表2に示すように、表1のゴム組成物No.1(原
料ゴム成分NR)、No.2(原料ゴム成分EPDM)、
No.3(原料ゴム成分SBR−NR)、No.4(原料ゴ
ム成分IIR)及びNo.5(原料ゴム成分NBR)を、
それぞれ150mm×50mm×2.5mmの2枚のシ
ート状のゴム材料に成形した。
【0023】これら同種のゴム組成物からなるゴム材料
を、両方共に未加硫の組み合わせとし、それぞれゴム材
料の表面に、平均粒子径120μmの超高分子量ポリエ
チレン粉末(分子量約500万)と流動パラフィンとを
100対50の重量比で混合したペーストを均一に塗布
した後積層し、20kg/cmの加圧下、150℃で
30分間加熱してゴム・ゴム接着複合体を製造した。得
られたゴム・ゴム接着複合体の接着性を下記の方法によ
り評価し、その結果を表2に示した。
【0024】 表1中の数値は、いずれも重量部である。
【0025】また、*1 はN−フェニル−N’−イソプ
ロピル−p−フェニレンジアミン *2 はN−t−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェ
ンアミド *3 はテトラメチルチウラムジスルフィド *4 は2−メルカプトベンゾチアゾール *5 はテトラメチルチウラムモノスルフィド *6 はベンゾチアジルジスルフィドである。接着性の評価方法 :ゴム・ゴム接着複合体の接着性は、
接着力の大きさで評価するのは正確ではない。そこで、
幅20mmのサンプルを作製して剥離テストを行い、界
面剥離が起こった場合にはたとえ接着力が高くても不良
(×)と評価した。他方、界面剥離を起さなかった場合
は、ゴム・ゴム接着複合体の接着界面を中心にして約
0.5mmの厚さのシートをカミソリにて切り出し、そ
の薄片をトルエン中に浸漬し、膨潤させた後、トルエン
中浸漬したまま接着界面付近に張力を加えても界面剥離
が起らなかった場合を接着性良好(○)と評価した。
【0026】 表2からγcが39mN/mのNBR以外は、全て良好
な接着性を示すことが判る。 実験例2 表3に示すように、表1のゴム組成物No.1〜5を使
用し、いずれも同種の未加硫のゴム組成物からなるゴム
材料のうち、いずれか一方を加硫済みのゴム材料とし、
これらゴム材料の表面に、流動パラフィンに超高分子量
ポリエチレン粉末を混合したペーストを塗布した後積層
し、これを加熱して融着一体化した。得られたゴム・ゴ
ム接着複合体の接着を評価し、その結果を表3に示し
た。
【0027】 原料ゴム成分がSBR(γc=33mN/m)70:N
R(γc=31mN/m)30(重量比)のゴム組成物
No.3の場合は、いずれか一方のゴム材料を加硫する
と良好な接着性が得られなくなる。これに対し、原料ゴ
ム成分のγCが25〜32mN/mの範囲の場合は、少
なくとも一方のゴム材料を加硫しても良好な接着性を有
することが判る。 実験例3 表4に示すように、表1のゴム組成物No.2(EPD
M)とNo.4(IIR)及びNo.2(EPDM)と
No.1(NR)の異種の原料ゴム成分を含有するゴム
組成物の組み合わせについて、両方共に未加硫、いずれ
か一方が未加硫で、他方が加硫済み及び両方共に加硫済
みのゴム材料の表面に、流動パラフィンに超高分子量ポ
リエチレン粉末を混合したペーストを塗布した後積層
し、これを加熱して融着一体化した。得られたゴム・ゴ
ム接着複合体の接着を評価し、その結果を表4に示し
た。
【0028】 表4から判るように、異種の原料ゴム成分を含有するゴ
ム組成物を組み合わせたときは、原料ゴム成分のγcと
ゴム材料の加硫状態(未加硫か加硫済みか)によって、
接着性が相違している。原料ゴム成分のγc値が25〜
30mN/mの範囲内であるEPDM(γc=28mN
/m)とIIR(γc=27mN/m)の組み合わせの
ときは、加硫状態に関係なく良好な接着性を有してい
る。 実験例4 表5に示すように、表1のゴム組成物No.2(EPD
M)とNo.3(SBR−NR)の異種の原料ゴム成分
を含有するゴム組成物の組み合わせについて、両方共に
未加硫、いずれか一方が未加硫で、他方が加硫済み及び
両方共に加硫済みのゴム材料の表面に、流動パラフィン
に超高分子量ポリエチレン粉末を混合したペーストを塗
布した後積層し、これを加熱して融着一体化した。得ら
れたゴム・ゴム接着複合体の接着を評価し、その結果を
表5に示した。
【0029】 表5から、γc 値が小さい原料ゴム成分(EPDM=2
8mN/m)とγc 値が大きい原料ゴム成分(SBR=
33mN/m,NR=31mN/m)の異種の原料ゴム
成分を含有するゴム組成物を組み合わせたときは、γc
値の大きい原料ゴム成分を含有するゴム組成物からなる
ゴム材料が加硫されていると、γc 値が小さい原料ゴム
成分を含有するゴム組成物からなるゴム材料の加硫状態
に関係なく接着性が悪化していることが判る。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、接
着剤として超高分子量ポリエチレン粉末を使用し、特定
の臨界表面張力γcを有する同種又は異種の原料ゴム成
分を含有するゴム組成物を使用することにより、同種の
原料ゴム成分及び異種の原料ゴム成分を含有するいずれ
の場合においても、未加硫のゴム材料同士間、一方が未
加硫ゴム材料で他方が加硫済みゴム材料との間又は加硫
済みゴム材料同士間を、それぞれ接合一体化することが
可能である。また、接着すべきゴム材料の選択基準とし
て臨界表面張力γcを採用しているため、接着の失敗を
防止することができる。加えて次のような効果が得られ
る。
【0031】 超高分子量ポリエチレン粉末であるた
め、ゴム材料の形状が複雑であったり、予めプレフォー
ムされていたりしていても接着することができ、多種多
様なゴム製品を製造することができる。また、その優れ
た接着性により、接着強度が大きく耐久性に優れたゴム
・ゴム接着複合体を製造することができる。 超高分子量ポリエチレン粉末は、接着後のゴム材料
相互間の配合薬品の拡散移行を防止するフィルム状接着
剤層を形成するため、ゴム材料相互の共加硫性等の加硫
特性及び加硫温度等の加硫条件並びに加硫の有無に関係
なく接着することができる。
【0032】 上記フィルム状接着剤層の優れた強
度、高引張弾性率等により補強材として役立ち、強度や
寸法安定性等を向上する。また、フィルム状接着剤層は
薄くて屈曲し易いため、ゴム・ゴム接着複合体の柔軟性
に何ら悪影響を及ぼすことがない。 したがって、本発明方法により得られたゴム・ゴム接着
複合体は、タイヤ、コンベヤベルト、ホース、ライニン
グ製品等及びその他のゴム製品の強度、耐久性を向上
し、しかも、複雑な形状を有するものにも容易に適用可
能であり極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29K 21:00 23:00 105:24 B29L 9:00 C08L 21:00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 臨界表面張力γcが25〜35ミリニュ
    ートン/メートルの同種の原料ゴム成分を含有する2つ
    の未加硫のゴム組成物をそれぞれゴム材料とし、これら
    ゴム材料の間に、超高分子量ポリエチレン粉末を介在さ
    せて積層体を形成した後、該積層体を前記超高分子量ポ
    リエチレン粉末の融解温度以上の温度に加熱して融着一
    体化するゴム・ゴム接着複合体の製造方法。
  2. 【請求項2】 臨界表面張力γcが25〜32ミリニュ
    ートン/メートルの同種の原料ゴム成分を含有する2つ
    のゴム組成物をそれぞれゴム材料とし、これらゴム材料
    の少なくとも一つに加硫されたゴム材料を使用し、これ
    らゴム材料の間に超高分子量ポリエチレン粉末を介在さ
    せて積層体を形成した後、該積層体を前記超高分子量ポ
    リエチレン粉末の融解温度以上の温度に加熱して融着一
    体化するゴム・ゴム接着複合体の製造方法。
  3. 【請求項3】 臨界表面張力γcが共に25〜30ミリ
    ニュートン/メートルの異種の原料ゴム成分をそれぞれ
    含有する少なくとも2種類のゴム組成物をそれぞれゴム
    材料とし、これらゴム材料のうち少なくとも2種を未加
    硫のゴム材料、未加硫のゴム材料と加硫したゴム材料の
    組み合わせ、又は加硫したゴム材料となし、これらゴム
    材料の間に、超高分子量ポリエチレン粉末を介在させて
    積層体を形成した後、該積層体を前記超高分子量ポリエ
    チレン粉末の融解温度以上の温度に加熱して融着一体化
    するゴム・ゴム接着複合体の製造方法。
  4. 【請求項4】 一方を臨界表面張力γcが30〜35ミ
    リニュートン/メートルの原料ゴム成分を含有するゴム
    組成物からなる未加硫のゴム材料とすると共に、他方を
    臨界表面張力γcが25〜30ミリニュートン/メート
    ルの原料ゴム成分を含有するゴム組成物からなる未加硫
    のゴム材料又は加硫されたゴム材料となし、これらゴム
    材料の間に、超高分子量ポリエチレン粉末を介在させて
    積層体を形成した後、該積層体を前記超高分子量ポリエ
    チレン粉末の融解温度以上の温度に加熱して融着一体化
    するゴム・ゴム接着複合体の製造方法。
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