JPH06126894A - ポリエチレン/ゴム接着複合体 - Google Patents

ポリエチレン/ゴム接着複合体

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JPH06126894A
JPH06126894A JP28015592A JP28015592A JPH06126894A JP H06126894 A JPH06126894 A JP H06126894A JP 28015592 A JP28015592 A JP 28015592A JP 28015592 A JP28015592 A JP 28015592A JP H06126894 A JPH06126894 A JP H06126894A
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JP
Japan
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rubber
polyethylene
electron beam
sheet
raw material
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Pending
Application number
JP28015592A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Hirakawa
弘 平川
Daisuke Irii
代輔 入井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加工性に優れた分子量100万未満の通常の
ポリエチレンをゴム材料に強固に接着可能にしたポリエ
チレン/ゴム接着複合体を提供する。 【構成】 電子線を照射した分子量100万未満のポリ
エチレンシートと臨界表面張力γcが27〜35ミリニ
ュートン/メートルの原料ゴムを含有するゴム組成物と
を接着一体化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリエチレンとゴムとの
接着複合体に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンは、ゴムに比べて高剛性で
あると共に、高い耐候性を有するため、ゴムとの複合材
料化をすることができれば、コンベヤベルト、ホース、
ゴムライニング等のゴム製品の高性能化をはじめとし
て、種々の性能の改良をすることができる。しかし、分
子量が100万未満の通常のポリエチレンは、ゴム材料
に対する接着性が不良であり、無理に未加硫ゴムと加硫
接着させると、未加硫ゴムから発生するガスにより気泡
化させられる欠点があった。
【0003】本発明者は、先に100万以上の超高分子
量のポリエチレンを使用すれば、そのシートを未加硫ゴ
ム材料に加硫と同時に強固に接着一体化できることを提
案した。しかし、超高分子量ポリエチレンは加工性の悪
い粉末として得られるため、シート状に成形するには、
その粉末を、例えばシンタリングにより円筒状に成形し
た後、これをシート状に削り出す方式によらなければシ
ートを得ることができなかった。このため、超高分子量
ポリエチレンシートは非常に高価なものとなり、ゴムと
の複合材料を得るにはコスト面で大いに不利にならざる
を得なかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、加工
性に優れた分子量100万未満の通常のポリエチレンを
ゴム材料に強固に接着可能にしたポリエチレン/ゴム接
着複合体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
る本発明は、電子線照射した分子量100万未満のポリ
エチレンシートと臨界表面張力γcが27〜35ミリニ
ュートン/メートル(以下mN/mと略す)の原料ゴム
を含有するゴム組成物とを接着一体化したことを特徴と
するものである。
【0006】このように本発明は、電子線照射した分子
量100万未満のポリエチレンシートと、特定のγc の
原料ゴムを含有するゴム組成物とを加熱下に接着させる
ことにより、両者を強固に接着一体化し、ゴム製品表面
をポリエチレンで被覆したり、或いはポリエチレンを接
着媒体とする異種のゴム材料、例えばエチレン−プロピ
レン−ジエン共重合体ゴム(EPDM)とスチレン−ブ
タジエン共重合体ゴム(SBR)からなるゴム−ゴム接
着複合体にしたりすることができる。
【0007】本発明に使用するポリエチレンは、通常の
高圧法、中圧法、低圧法により製造された分子量100
万未満のポリエチレンであり、溶融押出によりフィルム
やその他のシート状の形状に容易に成形することができ
る。このポリエチレンシートはゴム材料に接着するに当
たり、予め電子線を照射する。この電子線は、好ましく
は照射線量を強度を3〜10Mradの範囲にするのが
よい。電子線の照射線量を3Mrad以上にすることに
より、ポリエチレンシートのゴム材料に対する接着性を
向上することができる。また、電子線の照射線量を10
Mrad以下にすることにより、ポリエチレンシートの
機械的強度と柔軟性を確保し、取り扱い易くすることが
できる。
【0008】上記ポリエチレンは、分子量が100万未
満である。このように分子量を超高分子量域まで大きく
しないので、ポリエチレン本来の優れた成形性を維持す
ることができる。ポリエチレンシートの厚さは20〜5
00μmの範囲がよい。20μm以上にすることによっ
て厚さが均一で接着作業時の取り扱い性に優れた、高接
着強度のものにすることができる。一方、500μm以
下にすることにより、接着層が厚くなりすぎてゴム材料
の物性が損なわれるのを抑制することができる。
【0009】本発明に使用するゴム材料は、臨界表面張
力γc が27〜35mN/mの原料ゴムを含有するゴム
組成物から選択される。さらに具体的には、接着処理時
のゴム材料が未加硫ゴムの場合はγc=27〜35mN
/mとし、加硫ゴムの場合はγc=27〜32mN/m
のものが選ばれる。γcが上記範囲を外れるときはポリ
エチレンシートに予め電子線が照射してあっても強固に
接着させることができなくなる。
【0010】ここで、臨界表面張力γc とは、昭和53年
8月20日 (第3刷) , 丸善株式会社発行「化学便覧」基
礎編II, 第618頁に記載されているように、固体面
上で液体炭化水素その他の有機液体化合物の同族列が示
す接触角をθ、その液体の表面張力をγとすると、cos
θとγとの関係は同族体の種類に関せず大体一本の直線
となる。このとき、θ=0、すなわちcos θ=1に相当
するγc の値をいうと定義されている。但し、本発明に
定義する原料ゴムの臨界表面張力γc は、上記固体の代
わりに、γc を測定しようとする原料ゴムを熱プレスに
より平坦にしたゴムサンプルを使用して同様に測定した
値をいう。
【0011】上記27〜35mN/mの範囲のγc を有
する原料ゴムとしては、イソブチレン−イソプレン共重
合体ゴム (IIR:γc =27mN/m) 、エチレン−
プロピレン−ジエン三元共重合体ゴム (EPDM:γc
=28mN/m) 、天然ゴム(NR:γc =31mN/
m) 、ポリブタジエンゴム (BR:γc =32mN/
m) 、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム (SBR:γ
c =33mN/m) 等がある。これら原料ゴムには、所
定量の硫黄等の加硫剤、カーボンブラック等の補強剤、
老化防止剤、加硫促進剤、その他の配合薬品を配合され
るが、原料ゴムの配合量は少なくとも50重量%以上に
するのがよい。
【0012】得られたゴム組成物は、シートや板状等の
任意の積層可能な形状のゴム材料に成形される。これら
ゴム材料はスチールコードのような金属コード、ナイロ
ン、ポリエステル、アラミド等の各種有機繊維からなる
コードにより補強したものであってもよい。このゴム材
料の少なくとも片面に、上記電子線照射したポリエチレ
ンシートを接着一体化するときはポリエチレンシートで
表面が被覆された接着複合体を得ることができる。ま
た、電子線照射ポリエチレンシートの両面をゴム材料で
サンドイッチ状に挟んで接着一体化するときは、これま
で直接接着させることができなかった異種の原料ゴムを
含有するゴム材料同士、例えば未加硫のEPDMとSB
Rとをポリエチレンシートを接着媒体として加硫接着さ
せることができる。
【0013】本発明のポリエチレン/ゴム接着複合体の
製造方法としては、電子線照射ポリエチレンシートと未
加硫ゴム材料とを接着させるときは、ゴム材料として上
述のγc が27〜35mN/mの原料ゴムを含有する未
加硫ゴム組成物を使用し、加熱下に加硫と同時に接着さ
せればよい。加硫済みのゴム材料を接着させるときは、
ゴム材料としてγc が27〜32mN/mの原料ゴムを
含有する加硫ゴム組成物を使用し、加熱下に一体に接着
させるようにすればよい。これら接着処理における加熱
温度としては、電子線照射ポリエチレンシートが融解す
る温度以上、好ましくは130℃以上の温度がよい。し
かし、加熱温度を高くし過ぎると、ポリエチレンシート
やゴム材料が変質するため、好ましくは240℃以下に
するのがよい。
【0014】
【実施例】
実験例1 表1に示す配合組成を有する5種類のゴム組成物No.1
(原料ゴムIIR) 、No.2 (原料ゴムEPDM) 、N
o.3 (原料ゴムNR) 、No.4 (原料ゴムIIR/SB
R) 及びNo.5 (原料ゴムNBR)を調製し、それぞ
れ150mm×50mm×2. 5mmのシート状の未加
硫ゴム材料を成形した。
【0015】一方、中圧法ポリエチレンを溶融押出成形
し、厚さ100μmのフィルムを作製し、電子線を8M
rad照射し、電子線照射したポリエチレンシートを作
製した。これら5種類の未加硫ゴム材料と前記電子線照
射ポリエチレンシートとを、それぞれ20kg/cm2
の加圧下、160℃で20分間加熱して接着一体化した
ときの接着性を下記方法により評価した。その結果を表
2に示した。
【0016】接着性の評価方法:接着複合体から幅20
mmのサンプルを作製して剥離テストを行った。このと
き、界面剥離が起こった場合にはたとえ接着力が高くて
も接着性は不良(×)と評価した。他方、界面剥離を起
さなかった場合は、接着複合体の接着界面を中心に、約
0.5mmの厚さのシートをカミソリを用いて切り出
し、このシートの接着界面付近にカミソリで傷を付けて
剥離テストを行い、シートが内部で凝集破壊を起こすほ
どに強固に接着していた場合は、接着性良好(○)と評
価した。
【0017】
【0018】また、*1 :N−フェニル−N’−イソプ
ロピル−p−フェニレンジアミン *2 :N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェ
ンアミド *3 :テトラメチルチウラムモノスルフィド *4 :ベンゾチアジルジスルフィド 表2から、γcが27〜35mN/mの原料ゴムを含有
する未加硫ゴム組成物No.1〜4は、いずれも接着性
が良好(○)であった。これに対し、γcが35mN/
mを越える原料ゴム(NBR)を含有する未加硫ゴム組
成物No.5は接着性不良(×)であった。
【0019】実験例2 実験例1において、作製したゴム材料を加硫した以外は
同様にして接着処理を行い、それら5種類のポリエチレ
ン/ゴム接着複合体の接着性を上述の方法により評価し
た。その結果を表3に示した。 表3から、γcが27〜33mN/mの原料ゴムを含有
する加硫ゴム組成物No.1,2,3は、いずれも接着性
が良好(○)であった。これに対しγcが32mN/m
を越える原料ゴムSBRとNBRとを含有する、それぞ
れ加硫ゴム組成物No.4とNo.5は接着性不良(×)で
あった。
【0020】実験例3 表1の未加硫ゴム組成物No.2 (原料ゴムEPDM) と
未加硫ゴム組成物No.4 (原料ゴムSBR/NR)と
を、直接圧接させて20kg/cm2 の加圧下、160
℃で20分間の加硫接着を行ったが、接着性は不良
(×)であった。これに対し上記両ゴム組成物No.2
とNo.4との間に、実験例1に使用した電子線照射ポ
リエチレンシートを介在させて積層し、20kg/cm
2 の加圧下、160℃で20分間加硫して接着したとこ
ろ強固に接着一体化し、接着性良好(○)であった。一
方、電子線照射をしないでポリエチレンシートを介在さ
せて加硫接着させたものは接着性が不良(×)であると
共に、気泡が多数発生していた。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、電子線照射した分子量
100万未満のポリエチレンシートと、特定のγc の原
料ゴムを含有するゴム組成物とを加熱下に接着させるこ
とにより、両者を強固に接着一体化することができるの
で、ゴム製品表面をポリエチレンで被覆したり、或いは
ポリエチレンを接着媒体とする異種のゴム材料からなる
ゴム−ゴム接着複合体にしたりすることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子線を照射した分子量100万未満の
    ポリエチレンシートと臨界表面張力γcが27〜35ミ
    リニュートン/メートルの原料ゴムを含有するゴム組成
    物とを接着一体化したポリエチレン/ゴム接着複合体。
JP28015592A 1992-10-19 1992-10-19 ポリエチレン/ゴム接着複合体 Pending JPH06126894A (ja)

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JPH06126894A true JPH06126894A (ja) 1994-05-10

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ID=17621088

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0706878A3 (en) * 1994-09-13 1996-07-24 Gunze Kk Gas barrier laminate material comprising rubber and synthetic resin

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0706878A3 (en) * 1994-09-13 1996-07-24 Gunze Kk Gas barrier laminate material comprising rubber and synthetic resin
US5992486A (en) * 1994-09-13 1999-11-30 Gunze Limited Laminate gas barrier layer for pneumatic tires

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