JP2812240B2 - 電子制御ディーゼル機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

電子制御ディーゼル機関の燃料噴射制御装置

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JP2812240B2
JP2812240B2 JP7087088A JP8708895A JP2812240B2 JP 2812240 B2 JP2812240 B2 JP 2812240B2 JP 7087088 A JP7087088 A JP 7087088A JP 8708895 A JP8708895 A JP 8708895A JP 2812240 B2 JP2812240 B2 JP 2812240B2
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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子制御ディーゼル機関
の燃料噴射制御装置に係り、特に電磁スピル弁の駆動制
御を行うことにより燃料噴射量を制御する電子制御ディ
ーゼル機関の燃料噴射制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子制御ディーゼル機関の燃料噴
射ポンプは、そのプランジャのリフトに応じて得られる
燃料噴射率及び燃料噴射量が目標値になるように、機関
の運転状態に応じて電磁スピル弁の開弁タイミング及び
閉弁タイミングを共に制御(プレストローク制御)する
ことが行われている。
【0003】この種の制御方法を採用した電子制御ディ
ーゼル機関の燃料噴射制御装置としては、例えば特開平
2−5739号公報に開示されたものがある。同公報に
開示された燃料噴射制御装置は、運転状態により設定さ
れる目標燃料噴射率及び目標燃料噴射量に基づき、次の
ように電磁スピル弁の開弁タイミング及び閉弁タイミン
グを設定する構成とされている。
【0004】先ず、電磁スピル弁を閉弁する閉弁側(プ
レストローク側)においては、目標閉弁位置をクランク
角度として求め、この目標閉弁位置までのエンジン回転
数パルスのパルス数(CANGL)と、その1パルス分
に満たない余り角を演算する。また、この1パルス分に
満たない余り角は、前サイクルの所定のパルス間隔時間
に基づき時間換算され剰余時間(TSP)が算出され
る。そして、CANGLがカウントされた後、剰余時間
TSPが経過するのを待って電磁スピル弁を閉弁する。
【0005】一方、電磁スピル弁を閉弁する開弁側(ス
ピル側)においても略閉弁側と同様な処理が行われる。
具体的には、目標開弁位置をクランク角度として求め、
この目標開弁位置までのエンジン回転数パルスのパルス
数(CANGL2)と、その1パルス分に満たない余り
角を演算する。また、この1パルス分に満たない余り角
は、前サイクルの所定のパルス間隔時間に基づき時間換
算されて剰余時間(TSP2)が算出される。そして、
CANGL2がカウントされた後、剰余時間TSP2が
経過するのを待って電磁スピル弁を開弁する。
【0006】上記の制御処理を行うことにより、電磁ス
ピル弁の開弁タイミング及び閉弁タイミングを共に最適
に制御でき、所望の燃料噴射率及び燃料噴射量を実現す
ることができる。ところで、上記のように余り角を時間
換算して余剰時間TSP1,TSP2を算出する制御方
法では、前サイクルの所定パルス間隔時間に基づき余剰
時間TSP1,TSP2を算出する。このため、前サイ
クルと現サイクルとの間で大きな回転変動が発生してい
る場合には、前サイクルのパルス間隔時間と現サイクル
のパルス間隔時間との間で大きな差異が発生し、よって
前サイクルのパルス間隔時間に基づき算出される余剰時
間TSP1,TSP2に誤差が発生することが考えられ
る。
【0007】そこで、前サイクルと現サイクルとの回転
変動を検出し、この回転変動に基づき余剰時間TSP
1,TSP2に補正を加える(以下、この補正を予測補
正という)よう構成された燃料噴射制御装置も提案され
ている。この予測補正は、プレストローク制御を行う構
成とされた燃料噴射制御装置では、電磁スピル弁の閉弁
側(プレストローク側)及び開弁側(スピル側)の双方
において行われる構成とされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記予測補
正は機関の運転状態によっては実施するのが望ましくな
い場合がある。例えば、機関がアイドル運転時において
は、アイドル時特有の他の制御が実行されており、該他
の制御と予測補正制御とを同時に両立させて行うことは
困難である。よって、一般に予測補正を行う構成とされ
た燃料噴射制御装置は、上記のように機関状態が予測補
正を実施するのに望ましくない場合には予測補正を禁止
する構成とされている。
【0009】ところが、予測補正を禁止する予測補正禁
止信号或いは予測補正の禁止を解除する予測禁止解除信
号が出力されるタイミングにより、次のような問題点が
生じる。即ち、(1) 閉弁側(プレストローク側)で予測
補正が実施された後、開弁側(スピル側)の予測補正が
行われる前に予測補正禁止信号が出力された場合、また
(2) 閉弁側(プレストローク側)では予測補正が禁止さ
れていたが、その後開弁側(スピル側)の予測補正が実
施される前に予測禁止解除信号が出力され、開弁側(ス
ピル側)では予測補正が実施された場合には、閉弁側
(プレストローク側)或いは開弁側(スピル側)の何れ
か一方においてのみ予測補正が実施されることとなる。
【0010】このように、閉弁側(プレストローク側)
或いは開弁側(スピル側)の何れか一方においてのみ予
測補正が行われる場合には、開弁側(スピル側)及び閉
弁側(プレストローク側)の双方に予測補正が実施され
なかった場合に比べて燃料噴射量誤差が大きくなってし
まうという問題点があった。
【0011】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、閉弁側(プレストローク側)或いは開弁側(スピ
ル側)の何れか一方においてのみ予測補正が実施される
ことを防止する構成とすることにより、予測補正におけ
る燃料噴射量誤差の低減を図った電子制御ディーゼル機
関の燃料噴射制御装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、電磁スピル弁式分配型燃料噴射ポンプ
と、前記燃料噴射ポンプの回転に同期して回転する欠歯
を有する歯車状パルサを用い、一定クランク角毎にエン
ジン回転パルスを出力するパルス発生手段と、目標噴射
量と目標噴射率に基づき、電磁スピル弁の開弁側のタイ
ミング及び閉弁側のタイミングを、夫々前記欠歯パルス
後のパルス数と余り角として算出する開閉タイミング算
出手段と、前サイクルの機関回転状態に基づき、前記余
り角を時間に変換し余り角時間を算出する時間変換手段
と、所定運転条件時に前サイクルと現サイクルとの回転
速度変化に基づき、前記時間変換された余り角時間を補
正する補正手段とを具備した電子制御ディーゼル機関の
燃料噴射制御装置において、前記電磁スピル弁の閉弁側
での前記余り角時間補正の実行状態を検知する補正状態
検知手段と、前記補正状態検知手段の検知結果により、
前記閉弁側で前記余り角時間補正が実行されたと判断さ
れた時は前記電磁スピル弁の開弁側でも前記余り角時間
補正を実行し、前記閉弁側で前記余り角時間補正が実行
されていないと判断された時は前記電磁スピル弁の開弁
側での前記余り角時間補正の実行を停止させる開弁側補
正実行制御手段とを更に設けたことを特徴とするもので
ある。
【0013】
【作用】電子制御ディーゼル機関の燃料噴射制御装置を
上記構成とすることにより、補正状態検知手段の検知結
果に基づき開弁側補正実行制御手段は、電磁スピル弁の
閉弁側(プレストローク側)で余り角時間補正(予測補
正)が実行されたと判断された時は電磁スピル弁の開弁
側(スピル側)でも余り角時間補正(予測補正)を実行
し、閉弁側で余り角時間補正が実行されていないと判断
された時は電磁スピル弁の開弁側での余り角時間補正の
実行を停止させる。
【0014】このように、開弁側補正実行制御手段は閉
弁側或いは閉弁側の何れか一方においてのみ余り角時間
補正が実施されることを防止するため、何れか一方にお
いてのみ余り角時間補正が実施された際に発生する燃料
噴射量誤差の低減を図ることができる。
【0015】
【実施例】次に本発明の実施例について図面と共に説明
する。図1は本発明の一実施例であるディーゼルエンジ
ンの燃料噴射量制御装置を適用した過給機付ディーゼル
エンジンの燃料噴射量制御装置を示す概略構成図であ
り、図2はその分配型燃料噴射ポンプ1を示す断面図で
ある。
【0016】燃料噴射ポンプ1はディーゼルエンジン2
のクランク軸40にベルト等を介して駆動連結されたド
ライブプーリ3を備えている。そして、そのドライブプ
ーリ3の回転によって燃料噴射ポンプ1が駆動され、デ
ィーゼルエンジン2の各気筒(この場合は4気筒)毎に
設けられた各燃料噴射ノズル4に燃料が圧送されて燃料
噴射を行う。
【0017】燃料噴射ポンプ1において、ドライブプー
リ3はドライブシャフト5の先端に取付けられている。
また、そのドライブシャフト5の途中には、ベーン式ポ
ンプよりなる燃料フィードポンプ(この図では90度展
開されている)6が設けられている。更に、ドライブシ
ャフト5の基端側には円板状のパルサ7が取付けられて
いる。このパルサ7の外周面には、ディーゼルエンジン
2の気筒数と同数の、即ち本実施例の場合4個の欠歯が
当角度間隔で形成され、更に各欠歯の間にはクランクア
ングルにして例えば11.25 度毎に突起が等角度間隔で形
成されている。そして、ドライブシャフト5の基端部は
図示しないカップリングを介してカムプレート8に接続
されている。
【0018】パルサ7とカムプレート8との間には、ロ
ーラリング9が設けられ、同ローラリング9の円周に沿
ってカムプレート8のカムフェイス8aに対向するカム
ローラ10が取付けられている。また、カムプレート8
はスプリング11によって常にカムローラ10に付勢係
合されている。
【0019】カムプレート8には燃料加圧用プランジャ
12の基端が一体回転可能に取付けられ、それらカムプ
レート8及びプランジャ12がドライブシャフト5の回
転に連動して回転される。即ち、ドライブシャフト5の
回転力がカップリングを介してカムプレート8に伝達さ
れることにより、カムプレート8が回転しながらカムロ
ーラ10に係合し、プランジャ12は図中左右方向へ回
転しながら往復駆動される。
【0020】プランジャ12はポンプハウジング13に
形成されたシリンダ14に嵌挿されており、プランジャ
12の先端面とシリンダ14の底面との間が高圧室15
となっている。また、プランジャ12の先端側外周に
は、ディーゼルエンジン2の気筒数と同数の吸入溝16
と分配ポート17が形成されている。更に、それら吸入
溝16及び分配ポート17に対応して、ポンプハウジン
グ13には分配通路18及び吸入ポート19が形成され
ている。
【0021】そして、ドライブシャフト5が回転されて
燃料フィードポンプ6が駆動されることにより、図示し
ない燃料タンクから燃料供給ポート20を介して燃料室
21内へ燃料が供給される。また、プランジャ12が復
動されて高圧室15が減圧される吸入工程中に、吸入溝
16の一つが吸入ポート19に連通することにより、燃
料室21から高圧室15へと燃料が導入される。一方、
プランジャ12が往動されて高圧室15が加圧される圧
縮工程中に、後述する電磁スピル弁23の制御により分
配通路18から各気筒毎の燃料噴射ノズル4へ燃料が圧
送されて噴射される。
【0022】ポンプハウジング13には、高圧室15と
燃料室21とを連通させる燃料溢流(スピル)用のスピ
ル通路22が形成されている。このスピル通路22の途
中には、高圧室15からの燃料スピルを調整する溢流調
整弁としての電磁スピル弁23が設けられている。この
電磁スピル弁23は常開型の弁であり、コイル24が無
通電(OFF)の状態では弁体25が開放されて高圧室
15内の燃料が燃料室12へスピルされる。また、コイ
ル24が通電(ON)されることにより、弁体25が閉
鎖されて高圧室15から燃料室21への燃料のスピルが
止められる。
【0023】従って、電磁スピル弁23の通電時間を制
御することにより、電磁スピル弁23は閉弁及び開弁制
御され、高圧室15から燃料室21への燃料のスピル調
量が行われる。そして、プランジャ12の圧縮工程中に
電磁スピル弁23を開弁させることにより、高圧室15
内における燃料が減圧されて、燃料噴射ノズル4からの
燃料噴射が停止される。
【0024】つまり、プランジャ12が往動しても、電
磁スピル弁23が開弁している間は高圧室15内の燃料
圧力が噴射ノズル4の開弁圧力まで上昇せず、燃料噴射
ノズル4からの燃料噴射が行われない。また、プランジ
ャ12の往動中に、電磁スピル弁23の閉弁・開弁の時
期を制御することにより、燃料噴射ノズル4からの燃料
噴射量及び噴射率が制御される。
【0025】ポンプハウシング13の下側には、燃料噴
射時期を調整するためのタイマ装置(この図では90度
展開されている)26が設けられている。このタイマ装
置26は、ドライブシャフト5の回転方向に対するロー
ラリング9の位置を変更することにより、カムフェイス
8aがカムローラ10に係合する時期、即ちカムプレー
ト8及びプランジャ12の往復駆動時期を変更するため
のものである。
【0026】このタイマ装置26は油圧により駆動され
るものであり、タイマハウジング27と、同ハウジング
27内に嵌挿されたタイマピストン28と、同じくタイ
マハジング27内一側の低圧室29にてタイマピストン
28を他側の加圧室30へ押圧付勢するタイマスプリン
グ31等とから構成されている。そして、タイマピスト
ン28はスライドピン32を介してローラリング9に接
続されている。
【0027】タイマハウジング27の加圧室30には、
燃料フィードポンプ6により加圧された燃料が導入され
るようになっている。そして、その燃料圧力とタイマス
プリング31の付勢力との釣り合い関係によってタイマ
ピストン28の位置が決定される。また、タイマピスト
ン28の位置が決定されることにより、ローラリング9
の位置が決定され、カムプレート8を介してプランジャ
12の往復動タイミングが決定される。
【0028】タイマ装置26の燃料圧力、即ち制御油圧
を調整するために、タイマ装置26にはタイミングコン
トロールバルブ33が設けられている。即ち、タイマハ
ウジング27の加圧室30と低圧室29とは連通路34
によって連通されており、同連通路34の途中にタイミ
ングコントロールバルブ33が設けられている。このタ
イミングコントロールバルブ33は、デューティ制御さ
れた通電信号によって開閉制御される電磁弁であり、同
タイミングコントロールバルブ33の開閉制御によって
加圧室30内の燃料圧力が調整される。そして、その燃
料圧力調整によって、プランジャ12のリフトタイミン
グが制御され、各燃料噴射ノズル4からの燃料噴射時期
が調整される。
【0029】ローラリング9の上部には、電磁ピックア
ップコイルよりなるパルス発生手段としての回転数セン
サ35がパルサ7の外周面に対向して取付けられてい
る。この回転数センサ35はパルサ7の突起等が横切る
際に、それらの通過を検出してエンジン回転数NEに相
当するタイミング信号、即ち所定のクランク角度毎の回
転角度信号としてのエンジン回転パルスを出力する。ま
た、この回転数センサ35は、ローラリング9と一体で
あるため、タイマ装置26の制御動作に関わりなく、プ
ランジャリフトに対して一対のタイミングで基準となる
タイミング信号を出力する。
【0030】次に、ディーゼルエンジン2について説明
する。ディーゼルエンジン2は、シリンダ41,ピスト
ン42,及びシリンダヘッド43によって各気筒毎に対
応する主燃焼室44がそれぞれ形成されている。また、
それら各主燃焼室44が、同じく各気筒毎に対応して設
けられた副燃焼室45に連設されている。そして、各副
燃焼室45に各燃料噴射ノズル4から噴射される燃料が
供給される。また、各副燃焼室45には、始動補助装置
としての周知のグロープラグ46がそれぞれ取付けられ
ている。
【0031】ディーゼルエンジン2には、吸気管47及
び排気管50がそれぞれ設けられ、その吸気管47には
過給機を構成するターボチャージャ48のコンプレッサ
49が設けられ、排気管50にはターボチャージャ48
のタービン51が設けられている。
【0032】また、排気管50には、過給圧力PiMを
調節するウェイストゲートバルブ52が設けられてい
る。周知のようにこのターボチャージャ48は、排気ガ
スのエネルギーを利用してタービン51を回転させ、そ
の同軸上にあるコンプレッサ49を回転させて吸入空気
を昇圧させる。これによって、密度の高い空気を主燃焼
室44へ送り込んで燃料を多量に燃焼させ、ディーゼル
エンジン2の出力を増大させるようになっている。
【0033】また、ディーゼルエンジン2には、排気管
50内の排気の一部を吸気管47の吸入ポート53へ還
流させる還流管54が設けられている。そして、その還
流管54の途中には排気の還流量を調節するエキゾース
トガスリサーキュレイションバルブ(EGRバルブ)5
5が設けられている。このEGRバルブ55はバキュー
ムスイッチングバルブ(VSV)56の制御によって開
閉制御される。
【0034】更に、吸気管47の途中には、アクセルペ
ダル57の踏込量に連動して開閉される吸気絞り弁58
が設けられている。また、この吸気絞り弁58に平行し
てバイパス路59が設けられ、同バイパス路59にはバ
イパス絞り弁60が設けられている。
【0035】このバイパス絞り弁60は、二つのVSV
61,62の制御によって駆動される二段のダイヤフラ
ム室を有するアクチュエータ63によって開閉制御され
る。このバイパス絞り弁60は各種運転状態に応じて開
閉制御されるものである。そして、上記のように燃料噴
射ポンプ1及びディーゼルエンジン2に設けられた電磁
スピル弁23、タイミングコントロールバルブ33、グ
ロープラグ46及び各VSV56,61,62は電子制
御装置(以下単に「ECU」という)71に夫々電気的
に接続され、同ECU71によってそれらの駆動タイミ
ングが制御される。
【0036】運転状態を検出するセンサとしては、回転
数センサ35に加えて以下の各種センサが設けられてい
る。即ち、吸気管47にはエアクリーナ64の近傍にお
ける吸気温度THAを検出する吸気温センサ72が設け
られると共に、吸気絞り弁58の開閉位置からディーゼ
ルエンジン2の負荷に相当するアクセル開度ACCPを
検出するアクセル開度センサ73が設けられている。吸
入ポート53の近傍には、ターボチャージャ48によっ
て過給された後の吸入空気圧力、即ち過給圧力PiMを
検出する吸気圧センサ74が設けられている。
【0037】更に、ディーゼルエンジン2の冷却水温T
HWを検出する水温センサ75が設けられている。ま
た、ディーゼルエンジン2のクランク軸40の回転基準
位置、例えば特定気筒の上死点に対するクランク軸40
の回転位置を検出するクランク角センサ76が設けられ
ている。更に、図示しないトランスミッションには、そ
のギアの回転によって回されるマグネット77aにより
リードスイッチ77bをオン・オフさせて車両速度(車
速)SPを検出する車速センサ77が設けられている。
【0038】そして、上述した各センサ35,72〜7
7は、ECU71に夫々接続されている。また、ECU
71は各センサ35,72〜77から出力される信号に
基づいて、電磁スピル弁23、タイミングコントロール
バルブ33、グロープラグ46及びVSV56,61,
62等を好適に制御する。
【0039】次に、前述したECU71の構成につい
て、図3のブロック図に従って説明する。ECU71は
中央処理装置(CPU)81、所定の制御プログラム及
びマップ等を予め記憶した読み出し専用メモリ(RO
M)82、CPU81の演算結果等を一時記憶するラン
ダムアクセスメモリ(RAM)83、予め記憶されたデ
ータを保存するバックアップRAM84、所定のクロッ
ク信号を生成するクロック92等と、これら各部と入力
ポート85及び出力ポート86等とをバス87によって
接続した論理演算回路として構成されている。
【0040】入力ポート85には、前述した吸気温セン
サ72、アクセル開度センサ73、吸気圧センサ74,
及び水温センサ75が、各バッファ88〜91、マルチ
プレクサ93及びA/D変換機94を介して接続されて
いる。同じく、入力ポート85には、前述した回転数セ
ンサ35、クランク角センサ76及び車速センサ77
が、波形整形回路95を介して接続されている。
【0041】そして、CPU81は入力ポート85を介
して入力される各センサ35,72〜77等の検出信号
を入力値として読み込む。また、出力ポート86には各
駆動回路96〜101を介して電磁スピル弁23、タイ
ミングコントロールバルブ33、グロープラグ46及び
VSV56,61,62等が接続されている。
【0042】そして、CPU81は各センサ35,72
〜77から読み込んだ入力値に基づき、電磁スピル弁2
3、タイミングコントロールバルブ33、グロープラグ
46及びVSV56,61,62等を好適に制御する。
次に、前述したECU71により実行される燃料噴射制
御処理について図4乃至図6を用いて説明する。図4及
び図5は燃料噴射制御処理を示すフローチャートであ
り、回転数センサ35から入力されるエンジン回転数N
Eのエンジン回転パルスの立ち上がりで割り込まれるN
E割り込みルーチンとして実施される。また、図6はエ
ンジン回転の瞬時回転速度,パルスカウント値CNIR
Q,及び電磁スピル弁23の弁動作状態の一例を示す図
である。
【0043】図4に示される処理が起動すると、先ずス
テップ10において、今回のNE割り込みのタイミング
が所定の燃料噴射量を計算するタイミングであるかどう
かが判断される。具体的には、ECU71は燃料噴射量
を計算するタイミングを回転数センサ35から出力され
るエンジン回転数パルスのカウント値(以下、パルスカ
ウント値CNIRQという)として記憶しており、ステ
ップ10では今回のNE割り込みにおけるパルスカウン
ト値CNIRQが、上記の燃料噴射量を計算するタイミ
ングのパルスカウント値であるかどうかを判断してい
る。このステップ10で今回のNE割り込みのタイミン
グが燃料噴射量を計算するタイミングであると判断され
た場合には、処理はステップ12に進む。
【0044】ステップ12では、エンジン回転速度NE
及びアクセルペダル57の踏込量ACCP等から目標燃
料噴射量QFIN及び目標燃料噴射率RFINを算出す
る。ステップ12で目標燃料噴射量QFIN及び目標燃
料噴射率RFINが算出されると、処理はステップ14
に進む。
【0045】本実施例においては、ECU71はプレス
トローク制御を実施する構成とされている。ここでプレ
ストローク制御とは、運転状態に応じて燃料噴射率RF
INを変えるためにカムリフト工程のうち所望の圧送率
となる部分を選択的に使用するというもので、そのため
に圧送開始タイミングが所望のカムリフト位置となるよ
うにカムリフト途中にスピル弁閉弁時期を設定させる制
御のことである。
【0046】ステップ14では上記プレストローク制御
実施のため、電磁スピル弁23を閉弁するタイミング
(プレストローク側のタイミング)と、電磁スピル弁2
3を開弁するタイミング(スピル側のタイミング)を共
に計算する。詳述すれば、回転数センサ35から出力さ
れるエンジン回転数パルスを利用して、基準パルス(例
えば欠歯位置)の発生時点から目標とする電磁スピル弁
23を閉弁する時期(以下、目標スピル弁閉弁時期ON
SPVという)及び電磁スピル弁23を開弁する時期
(以下、目標スピル弁開弁時期OFFSPVという)ま
でのパルスカウント値CNIRQのカウント数(CAN
GL1,CANGL2)と、目標スピル弁閉弁時期ON
SPV及び目標スピル弁開弁時期OFFSPVまでの1
パルス分のクランク角度(本実施例の場合には11.25 °
CA)に満たない余り角θREM1,θREM2を求め
る。
【0047】従って、目標スピル弁閉弁時期ONSPV
及び目標スピル弁開弁時期OFFSPVは下式のように
示される(図6参照)。 ONSPV=CANGL1+θREM1 …(1) OFFSPV=CANGL2+θREM2 …(2) また、余り角θREM1,θREM2は1パルス分のク
ランク角度よりも小さな値であるため、パルスカウント
値CNIRQでは余り角部分の制御はできない。そこ
で、余り角部分については、余り角θREM1,θRE
M2を予測パルス時間TS1,TS2に基づき時間換算
して余り角時間(TSP1,TSP2)を算出し、この
余り角時間TSP1,TSP2により電磁スピル弁23
のスピルONタイミング及びスピルOFFタイミングを
制御することが行われる。 余り角時間TSP1,TS
P2は、本実施例の場合(1パルスが11.25 °CAの場
合)には、下式により算出することができる。
【0048】 TSP1=(θREM1/11.25 )×TS1 …(3) TSP2=(θREM2/11.25 )×TS2 …(4) ここで、予測パルス時間TS1は前回のサイクル(以
下、前サイクルという)におけるCNIRQ=CANG
L1+1に対応するパルスのパルス時間であり、また予
測パルス時間TS2は前サイクルにおけるCNIRQ=
CANGL2+1に対応するパルスのパルス時間であ
る。よって、図6に示す例ではCANGL1+1=5,
CANGL2+1=10であるため、TS1=TN
(5)oLD ,TS2=TN(10)oLD となる。
【0049】ここで、余り角時間TSP1,TSP2を
演算するのに、今回のサイクル(以下、現サイクルとい
う)のCNIRQ=CANGL1+1,CNIRQ=C
ANGL2+1に対応するパルスのパルス時間TS
(5),TS(10)を用いるのではなく、前サイクル
のCNIRQ=CANGL1+1,CNIRQ=CAN
GL2+1に対応するパルスのパルス時間である予測パ
ルス時間TS1,TS2を用いているのは次の理由によ
る。
【0050】即ち、現サイクルのCNIRQ=CANG
L1+1及びCNIRQ=CANGL2+1に対応する
パルスのパルス時間は、CNIRQ=CANGL1+1
及びCNIRQ=CANGL2+1のエンジン回転パル
スが出力された後でなければ演算することができず、よ
ってこれを待って余り角時間TSP1,TSP2を設定
するのでは電磁スピル弁23の閉弁及び開弁タイミング
に間に合わないからである。
【0051】尚、以上説明してきたステップ10乃至ス
テップ14の処理は、開閉タイミング算出手段及び時間
変換手段を構成する。また、ステップ10において、今
回のNE割り込みのタイミングが燃料噴射量を計算する
タイミングではないと判断された場合には、ステップ1
0乃至ステップ14の処理は実施されず、処理はステッ
プ16に進む。
【0052】続くステップ16乃至ステップ22の処理
では、後述するステップ28及びステップ38で実施さ
れる余り角時間TSP1,TSP2の値を前サイクルと
現サイクルの回転変動の状態により補正(以下、この補
正処理を予測補正という)する際に用いる予測補正係数
MDTを算出する。
【0053】ここで、予測補正について説明する。上記
したように余り角時間TSP1,TSP2は、1パルス
分のクランク角度に満たない余り角θREM1,θRE
M2を前サイクルの予測パルス時間TS1,TS2に基
づいて時間換算した値であるため、余り角時間TSP
1,TSP2の精度は予測パルス時間TS1,TS2の
精度により決定される。
【0054】また、パルス時間はエンジン回転変動によ
り変化するため、前サイクルと現サイクルとの間にエン
ジン回転変動が発生している場合には、予測パルス時間
TS1,TS2(図6に示すTN(5)OLD,TN(1
0)OLD )と現サイクルのCNIRQ=CANGL1+
1及びCNIRQ=CANGL2+1に対応するパルス
のパルス時間(図6に示すTN(5),TN(10)。
尚、以下このパルス時間を実パルス時間という)との間
で大きな差が発生してしまうことが考えられる。
【0055】このように、実パルス時間TN(5),T
N(10)と予測パルス時間TS1,TS2(TN
(5)OLD,TN(10)OLD )との間に大きな誤差が生
じている場合には、上記した(3)式及び(4)式で算
出される余り角時間TSP1,TSP2の精度が低下
し、目標スピル弁閉弁時期ONSPV及び目標スピル弁
開弁時期OFFSPVにおいて適正に電磁スピル弁23
の開閉制御が行えなくなるおそれがある。
【0056】そこで、本実施例では、前サイクルと現サ
イクルとの回転速度変化を検出し、これに基づき予測補
正係数MDTを求め、この予測補正係数MDTを余り角
時間TSP1,TSP2に反映させる予測補正を行うこ
とにより燃料噴射制御の精度を向上させる構成としてい
る。また、本実施例では、CNIRQ=3における前サ
イクルのパルス間隔T(3)OLD と現サイクルのパルス
間隔T(3)との比に基づき予測補正係数MDTを求め
る構成としている。しかるに、予測補正係数MDTを求
める方法は種々考えられ、これに限定されるものではな
い。
【0057】図4に戻り、上記した事項に基づき実施さ
れるステップ16乃至ステップ22の予測補正係数MD
Tを求める処理について説明する。ステップ16では、
今回の割り込み処理がパルスカウンタCNIRQ=3に
よるものか否かを判断する。そして、今回の割り込み処
理がCNIRQ=3であると判断された場合には、処理
はステップ18に進み前サイクルのCNIRQ=3にお
ける前サイクルのパルス間隔T(3)OLD と現サイクル
のパルス間隔T(3)との比を求めることにより回転変
化量TNRAを演算する。この回転変化量TNRAは、
下式により求められる。
【0058】 TNRA=T(3)/T(3)OLD …(5) ステップ18で回転変化量TNRAが演算されると、続
くステップ20ではステップ18で求められた回転変化
量TNRAに基づき、図7に示すマップより予測補正係
数MDTが算出される。続くステップ22では、次回の
回転変化量TNRAの算出に備えるため、現サイクルの
パルス間隔T(3)を前サイクルのパルス間隔T(3)
OLD としてRAM83に記憶させる。
【0059】一方、ステップ16で今回の割り込み処理
がパルスカウンタCNIRQ=3ではないと判断された
場合には、前記したステップ18〜22の処理を行うこ
となくステップ118に進む構成とされている。尚、本
実施例においてステップ16においてパルスカウンタC
NIRQ=3でステップ18〜22の処理を行う構成と
したのは、噴射量制御処理及び予測補正処理の処理時間
を考慮にいれたものである。しかるに、ステップ18〜
22の処理の起動はパルスカウンタCNIRQ=3に限
定されるものではない。
【0060】上記のように、ステップ16乃至ステップ
22の処理が終了すると、処理はステップ24に進む。
ステップ24では、今回の割り込み処理がプレストロー
ク側の予測補正を行う時期かどうか、即ち余り角時間T
SP1に対して予測補正を行う時期かどうかを判断す
る。ステップ24で肯定判断がされて今回の割り込み処
理余り角時間TSP1に対して予測補正を行う時期であ
ると判断されると、処理はステップ26に進み、機関状
態が予測補正を行うに適した条件となっているかどうか
が判断される。ここで、機関状態が予測補正を行うに適
した条件とは、機関がアイドル状態ではないこと等であ
る。
【0061】ステップ26において、現在の機関状態が
予測補正を行うに適した条件となっていると判断された
場合には、処理はステップ28に進み、余り角時間TS
P1に対し予測補正係数MDTが反映される。このステ
ップ28の処理により、プレストローク側において余り
角時間TSP1に対して予測補正処理が実施されたこと
になる。
【0062】続くステップ30では、ステップ14で算
出されたCANGL1及びステップ28で予測補正処理
が行われた余り角時間TSP1に基づき、パルスカウン
タCNIRQ=CANGL1となった後、余り角時間T
SP1が経過するのを待って電磁スピル弁23を閉弁す
る。
【0063】また、続くステップ32では、プレストロ
ーク側で予測補正処理が実施されたことを示す予測補正
処理実行フラグXMDTをセット(XMDT=1)す
る。即ち、予測補正処理実行フラグXMDTがXMDT
=1である場合にはプレストローク側で予測補正処理が
実施されており、XMDT=0で3る場合にはプレスト
ローク側で予測補正処理が実施されなかったことを示
す。
【0064】尚、ステップ24で今回の割り込み処理の
タイミングが余り角時間TSP1に対して予測補正を行
う時期ではないと判断された場合、またステップ26で
現在の機関状態が予測補正を行うに適した条件ではない
と判断された場合には、ECU71はステップ28乃至
32の処理を行うことなく、処理をステップ34に進め
る。
【0065】ステップ34では、今回の割り込み処理が
スピル側の予測補正を行う時期かどうか、即ち余り角時
間TSP2に対して予測補正を行う時期かどうかを判断
する。ステップ34で肯定判断がされて今回の割り込み
処理余り角時間TSP2に対して予測補正を行う時期で
あると判断されると、処理はステップ36に進み、予測
補正処理実行フラグXMDTがセットされているかどう
かの判断を行う。
【0066】このステップ36の処理は本発明の特徴と
なる処理であり、ステップ36で予測補正処理実行フラ
グXMDTがセットされていると判断された場合、即ち
プレストローク側で予測補正が実施されていると判断さ
れた場合には、ステップ38及びステップ40の処理を
実施してスピル側においても予測補正を実施する。
【0067】具体的には、ステップ38では余り角時間
TSP2に対し予測補正係数MDTが反映され、続くス
テップ40ではステップ14で算出されたCANGL2
及びステップ38で予測補正処理が行われた余り角時間
TSP2に基づき、パルスカウンタCNIRQ=CAN
GL2となった後、余り角時間TSP2が経過するのを
待って電磁スピル弁23を開弁する。
【0068】一方、ステップ34で今回の割り込み処理
のタイミングが余り角時間TSP2に対して予測補正を
行う時期ではないと判断された場合、またステップ36
で予測補正処理実行フラグXMDTがセットされていな
い(即ち、プレストローク側で予測補正処理が行われな
かった)と判断された場合には、ECU71はステップ
38乃至40のスピル側での予測補正処理を行うことな
く処理をステップ42に進める。
【0069】尚、上記のステップ32及びステップ36
は、補正状態検知手段を構成する。また、上記のステッ
プ28及びステップ40は、余り角時間を補正する補正
手段を構成する。更に、ステップ36乃至ステップ40
は、開弁側補正実行制御手段を構成する。
【0070】続くステップ42では、今回の割り込み処
理がパルスカウンタCNIRQ=CANGL1+1によ
るものか否かを判断し、肯定判断された場合にはステッ
プ44において、次回のルーチン処理におけるステップ
14の演算処理のため、CNIRQ=CANGL1+1
のパルスのパルス時間TN(CANGL1+1)をRA
M83に記憶させる(図6に示す例では、TN(5)が
これに該当する)。
【0071】また、ステップ42では、今回の割り込み
処理がパルスカウンタCNIRQ=CANGL1+1に
よるものか否かを判断し、肯定判断された場合には同じ
く次回のルーチン処理におけるステップ14の演算処理
のため、ステップ48においてCNIRQ=CANGL
2+1のパルスのパルス時間TN(CANGL2+1)
をRAM83に記憶させる(図6に示す例では、TN
(10)がこれに該当する)。
【0072】上記したように、本実施例に係る燃料噴射
制御処理では、ステップ32で設定される予測補正処理
実行フラグXMDTのセット状態に基づき、電磁スピル
弁23のプレストローク側(閉弁側)で余り角時間TP
S1に対し予測補正が実行されたと判断された時は、電
磁スピル弁23のスピル側(開弁側)でも余り角時間T
PS2に対して予測補正が実行される構成となってい
る。
【0073】また、逆にプレストローク側で余り角時間
TPS1に予測補正が実施されていないと判断された時
は、電磁スピル弁23のスピル側での余り角時間TSP
2に対する予測補正の実行は停止される構成となってい
る。このように、本実施例の構成では、予測補正がプレ
ストローク側或いはスピル側の何れか一方においてのみ
実施されることが防止されるため、プレストローク側或
いはスピル側の何れか一方においてのみ予測補正が実施
された際に発生する燃料噴射量誤差(目標燃料噴射量に
対する誤差)の低減を図ることができ、よってドライバ
ビィリティを向上させることができる。
【0074】
【発明の効果】上述の如く本発明によれば、プレストロ
ーク側或いはスピル側の何れか一方においてのみ予測補
正が実施された際に発生する燃料噴射量誤差の低減を図
ることができ、よってドライバビィリティを向上させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である過給付ディーゼルエン
ジンの燃料噴射量制御装置を説明する概略構成図であ
る。
【図2】本発明の一実施例における燃料噴射ポンプを拡
大して示す断面図である。
【図3】本発明の一実施例におけるECUの構成を示す
ブロック図である。
【図4】ECUにより実行される燃料噴射制御処理を示
すフローチャート(1) である。
【図5】ECUにより実行される燃料噴射制御処理を示
すフローチャート(2) である。
【図6】エンジン回転の瞬時回転速度,パルスカウント
値CNIRQ,及び電磁スピル弁23の弁動作状態の一
例を示す図である。
【図7】MDTを求める際に用いられるマップを示す図
である。
【符号の説明】
1 燃料噴射ポンプ 2 ディーゼルエンジン 4 燃料噴射ノズル 6 燃料フィードポンプ 7 パルサ 8 カムプレート 9 ローラリング 10 カムローラ 12 燃料加圧用プランジャ 21 燃焼室 22 スピル通路 23 電磁スピル弁 26 タイマ装置 35 回転数センサ 40 クランク軸 41 シリンダ 42 ピストン 48 ターボチャージャ 57 アクセルペダル 58 吸気絞り弁 71 ECU 73 アクセル開度センサ 76 クランク角センサ 81 CPU 82 ROM 83 RAM
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 41/38 F02D 41/40 F02D 1/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁スピル弁式分配型燃料噴射ポンプ
    と、 前記燃料噴射ポンプの回転に同期して回転する欠歯を有
    する歯車状パルサを用い、一定クランク角毎にエンジン
    回転パルスを出力するパルス発生手段と、 目標噴射量と目標噴射率に基づき、電磁スピル弁の開弁
    側のタイミング及び閉弁側のタイミングを、夫々前記欠
    歯パルス後のパルス数と余り角として算出する開閉タイ
    ミング算出手段と、 前サイクルの機関回転状態に基づき、前記余り角を時間
    に変換し余り角時間を算出する時間変換手段と、 所定運転条件時に前サイクルと現サイクルとの回転速度
    変化に基づき、前記時間変換された余り角時間を補正す
    る補正手段とを具備した電子制御ディーゼル機関の燃料
    噴射制御装置において、 前記電磁スピル弁の閉弁側での前記余り角時間補正の実
    行状態を検知する補正状態検知手段と、 前記補正状態検知手段の検知結果により、前記閉弁側で
    前記余り角時間補正が実行されたと判断された時は前記
    電磁スピル弁の開弁側でも前記余り角時間補正を実行
    し、前記閉弁側で前記余り角時間補正が実行されていな
    いと判断された時は前記電磁スピル弁の開弁側での前記
    余り角時間補正の実行を停止させる開弁側補正実行制御
    手段とを更に設けたことを特徴とする電子制御ディーゼ
    ル機関の燃料噴射制御装置。
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