JP2885131B2 - ディーゼルエンジンの燃料噴射時期制御装置 - Google Patents

ディーゼルエンジンの燃料噴射時期制御装置

Info

Publication number
JP2885131B2
JP2885131B2 JP7116186A JP11618695A JP2885131B2 JP 2885131 B2 JP2885131 B2 JP 2885131B2 JP 7116186 A JP7116186 A JP 7116186A JP 11618695 A JP11618695 A JP 11618695A JP 2885131 B2 JP2885131 B2 JP 2885131B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
angle
spill
control
timer
diesel engine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP7116186A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08312440A (ja
Inventor
亮太 幸長
嘉之 遠藤
勝紀 古賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP7116186A priority Critical patent/JP2885131B2/ja
Publication of JPH08312440A publication Critical patent/JPH08312440A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2885131B2 publication Critical patent/JP2885131B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B3/00Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition
    • F02B3/06Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • High-Pressure Fuel Injection Pump Control (AREA)
  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はディーゼルエンジンの燃
料噴射時期制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子制御技術、特にデジタル制御
技術の発達とともに、ディーゼルエンジンの燃料噴射ポ
ンプを電子的に制御するようにした、いわゆる電子制御
ディーゼルエンジンが実用化されている。このディーゼ
ルエンジンにおける燃料噴射ポンプを電子制御する方法
には種々あるが、その1つに、燃料噴射ポンプにおける
燃料の溢流を電磁スピル弁で制御するものがある。これ
は、燃料噴射量が目標値に達するスピル時期で電磁スピ
ル弁によりスピルポートを開放することにより、プラン
ジャ高圧室からの燃料を溢流(スピル)させ、燃料の圧
送終わり、すなわち燃料噴射の終了を制御し、所要の燃
料噴射量を制御するものである。
【0003】前記電磁スピル弁の開閉は、通常、一定ク
ランク角毎に出力されるエンジンの回転角信号(エンジ
ン回転パルス)を利用して制御される。このエンジン回
転パルスを用いて燃料を溢流させる時期(目標スピル時
期)を算出する方法としては、例えば特開昭62−26
7547号公報に開示された「ディーゼルエンジンの燃
料噴射量制御方法」がある。図12に示すように、この
技術において電磁スピル弁を開弁する角度(スピル開角
度ANGSPV)は、ある基準となるエンジン回転パル
スからの角度で与えられる。
【0004】詳しくは、「0」のエンジン回転パルスの
立上がりから「3」のエンジン回転パルスの立上がりま
では直接角度、この場合、スピル時期パルス数CANG
Lとして算出される。また、「3」のエンジン回転パル
スにおいて1パルス分に満たない余り角度θREMは、
今回燃焼サイクルでは直接算出することができない。こ
のため、余り角度θREMは、前回燃焼サイクルにおけ
るカウント値CNIRQ=3のエンジン回転パルスのパ
ルス時間をもとに時間に変換される。ここでのスピル時
パルス時間TS1125は、「3」のエンジン回転パル
スの立上がりから「4」のエンジン回転パルスの立上が
りまでに要した時間である。従って、この時間変換され
た値は予測値となる。そして、前記スピル時期パルス数
CANGLと、余り角度θREMを時間変換した値とで
目標スピル時期tTSPAを算出している。そして、C
ANGLのNEパルスが入力され、目標スピル時期tT
SPAを経過した後に電磁スピル弁にスピル開弁信号を
出力し、燃料噴射を終了させている。
【0005】又、燃料噴射時期の制御に関しては、燃料
噴射ポンプにおいて、カムプレートとの係合関係によっ
てプランジャをリフトさせるためのローラリングに連結
された油圧式のタイマを設けている。そして、そのタイ
マピストンをタイマ制御弁(TCV)のデューティ制御
により駆動させてタイマピストン位置を変更させること
により、燃料噴射時期制御が行われている。前記タイマ
は電磁スピル弁のオン・オフ制御に同期させてタイマの
TCVの駆動周波数を決める同期制御と、固定周波数で
制御する方法とがある。
【0006】従来のTCVの電磁スピル弁同期駆動制御
では、プランジャの圧送駆動反力がTCV ON時(T
CV通路開放)にタイマピストンに作用し、タイマが不
安低になるのを防ぐために、スピル時期パルス数CAN
GL+1のNEパルス割り込みを利用することにより、
TCV ON制御を行っている。このTCV ON時を
スピル時期パルス数CANGL+1としているのは、同
期制御時のデューティ比が大のとき、TCVのON期間
(TCVの連通路開放)の終端が、次回のプランジャカ
ムの圧送行程にかかり、圧送反力を受けることを避ける
ためである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図11に示
すように電磁スピル弁にスピル開弁信号が送られても、
実際に電磁スピル弁が開弁するまでには応答遅れ時間t
TSPVDが存在する。このため、余り角度θREMが
ある値以上のとき、応答遅れ時間tTSPVDを加えた
実スピル弁開弁時期は、CANGL+1を越える場合が
ある。この結果、スピル反力がタイマピストンにまだ加
わっているにもかかわらず、TCVがONされているた
め、タイマ装置の安定性が悪化し、そのため、燃料噴射
時期がばらつくとともに、エミッションが悪化する。
【0008】本発明は前述した事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、実際の燃料スピル時期とTCV
のON時期が重ならないようにし、タイマの安定性を図
ることができるディーゼルエンジンの燃料噴射時期制御
装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、図1に示すように、ディーゼルエンジンM
1に回転可能に設けられたクランク軸M2と、前記クラ
ンク軸M2の回転にともない所定の単位角度毎にエンジ
ン回転パルスを発生し、同クランク軸M2の回転角であ
るクランク角度を検出するためのクランク角検出手段M
3と、前記ディーゼルエンジンM1の回転に連動してカ
ムを介して往復駆動されるプランジャにより高圧室にて
燃料を加圧することにより、前記ディーゼルエンジンM
1へ燃料を噴射するとともに、前記ディーゼルエンジン
M1での燃焼を予め定めたクランク角度毎に実行して燃
焼サイクルを繰り返すべく、前記高圧室にて加圧される
燃料のスピル及びスピル停止を繰り返して同ディーゼル
エンジンM1の燃料噴射量等の制御量を調整するための
アクチュエータM4としての電磁スピル弁を備えた燃料
噴射ポンプM5と、前記燃料噴射ポンプM5からの燃料
噴射時期を制御すべく、前記カムを介して前記プランジ
ャの往復駆動時期を変更するために制御油圧により駆動
されるタイマピストンを有するタイマM6と、前記タイ
マM6における制御油圧を調整するために制御されるタ
イマ制御弁M7と、前記タイマ制御弁M7を制御するタ
イマ制御手段M8と、前記ディーゼルエンジンM1の作
動状態を検出する作動状態検出手段M9と、前記作動状
態検出手段M9による作動状態に応じたディーゼルエン
ジンM1の目標制御量を得るべく、前記電磁スピル弁
4を作動させる際のクランク角度をスピル開角度ANG
SPVとして求める作動時クランク角算出手段M10
と、前記作動時クランク角算出手段M10の算出結果に
基づいて算出したタイミングにて前記高圧室にて加圧さ
れた燃料をスピルすべく前記電磁スピル弁M4を作動さ
せるアクチュエータ制御手段M11とを備えたディーゼ
ルエンジンの制御装置において、前記スピル開角度AN
GSPVを前記エンジン回転パルス1個分の角度で除算
して得た商をスピル時期パルス数CANGLとし、剰余
分を余り角度θREMとするとき、前記タイマ制御手段
M8は、スピル応答遅れ時間の角度変換値tANGSP
VDと前記余り角度θREMとの和を前記スピル時期パ
ルス数CANGLからの実スピル弁開までの角度tAN
GDRVとして求めて、この求めた実スピル弁開までの
角度tANGDRVを前 記エンジン回転パルス1個分の
角度と比較し、前記実スピル弁開までの角度tANGD
RVが前記エンジン回転パルス1個分の角度未満のとき
には、基準位置信号からのエンジン回転パルスのカウン
ト値CNIRQがCANGL+1であるか否かを判定
し、YESと判定されると、CANGL+1のタイミン
グにて前記タイマ制御弁M7の同期制御を実行し、前記
実スピル弁開までの角度tANGDRVが前記エンジン
回転パルス1個分の角度以上のときには、基準位置信号
からのエンジン回転パルスのカウント値CNIRQがC
ANGL+2であるか否かを判定し、YESと判定され
ると、CANGL+2のタイミングにて前記タイマ制御
弁M7の同期制御を実行するディーゼルエンジンの燃料
噴射時期制御装置をその要旨としている。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【実施例】以下、本発明を内燃機関としての車両用ディ
ーゼルエンジンの燃料噴射量制御装置に具体化した実施
例を図2〜図10に従って説明する。
【0015】図2は過給機付ディーゼルエンジン2と、
そのディーゼルエンジン2に燃料噴射を行う分配型燃料
噴射ポンプ1と、その燃料噴射ポンプ1を制御してディ
ーゼルエンジン2への燃料噴射量を調整する燃料噴射量
制御装置とを示す概略構成図である。また、図3は図2
中の燃料噴射ポンプ1の拡大断面図である。
【0016】図2で示すように燃料噴射ポンプ1は、デ
ィーゼルエンジン2のクランク軸40にベルト等を介し
て駆動連結されたドライブプーリ3を備えている。そし
て、ドライブプーリ3の回転によって燃料噴射ポンプ1
が駆動され、ディーゼルエンジン2の気筒毎に設けられ
た燃料噴射ノズル4に燃料が圧送されて燃料噴射を行
う。
【0017】図3に示すように、ドライブプーリ3には
ドライブシャフト5が連結されている。ドライブシャフ
ト5には、べーン式ポンプよりなる燃料フィードポンプ
(図では90度展開されている)6と、外周面に複数の
突起を有する円板状のパルサ7とが取付けられている。
ドライブシャフト5の基端部(図の右端部)は、図示し
ないカップリングを介してカムプレート8に接続されて
いる。前記パルサ7とカムプレート8との間にはローラ
リング9が介在され、そのローラリング9にはカムプレ
ート8のカムフェイス8aに対向する複数のカムローラ
10が取付けられている。そして、カムプレート8はス
プリング11によって常にカムローラ10に付勢係合さ
れている。
【0018】カムプレート8には燃料加圧用のプランジ
ャ12が一体回転可能に取付けられており、前記ドライ
ブシャフト5の回転力がカップリングを介してカムプレ
ート8に伝達されることにより、同カムプレート8及び
プランジャ12が回転しながら図中左右方向へ往復駆動
される。プランジャ12はポンプハウジング13に形成
されたシリンダ14に嵌挿されており、プランジャ12
の先端面(図の右端面)とシリンダ14の内底面との間
が高圧室15となっている。プランジャ12の先端側外
周には、ディーゼルエンジン2の気筒数と同数の吸入溝
16及び分配ポート17が形成されている。また、吸入
溝16及び分配ポート17に対応して、ポンプハウジン
グ13には分配通路18及び吸入ポート19が形成され
ている。
【0019】そして、ドライブシャフト5の回転に基づ
き燃料フィードポンプ6が駆動されると、図示しない燃
料タンクからの燃料が燃料供給ポート20を介して燃料
室21内へ供給される。また、プランジャ12が図中左
方向へ移動(復動)して高圧室15が減圧される吸入行
程においては、吸入溝16の一つが吸入ポート19と連
通して、燃料室21から高圧室15へ燃料が導入され
る。一方、プランジャ12が図中右方向へ移動(往動)
して高圧室15が加圧される圧縮行程においては、分配
通路18から各気筒毎の燃料噴射ノズル4へ燃料が圧送
されて噴射される。
【0020】ポンプハウジング13には、高圧室15と
燃料室21とを連通させる燃料溢流用のスピル通路22
が形成され、その途中にはアクチュエータとしての電磁
スピル弁23が設けられている。電磁スピル弁23は常
開型の弁であり、コイル24が無通電(オフ)の状態で
は、弁体25が開放されて高圧室15内の燃料が燃料室
21へ溢流される。また、コイル24が通電(オン)さ
れることにより、弁体25が閉鎖されて高圧室15から
燃料室21への燃料の溢流が止められる。
【0021】従って、電磁スピル弁23の通電時間を制
御することにより、同電磁スピル弁23が閉弁・開弁制
御され、高圧室15から燃料室21への燃料の溢流量が
調整される。そして、プランジャ12の圧縮行程中に電
磁スピル弁23を開弁させることにより、高圧室15内
における燃料が減圧されて、燃料噴射ノズル4からの燃
料噴射が停止される。つまり、プランジャ12が往動し
ても、電磁スピル弁23が開弁している間は高圧室15
内の燃料圧力が上昇せず、燃料噴射ノズル4からの燃料
噴射が行われない。また、プランジャ12の往動中に、
電磁スピル弁23の閉弁・開弁の時期を制御することに
より、燃料噴射ノズル4からの燃料噴射量が制御され
る。
【0022】ポンプハウジング13の下側には、燃料噴
射時期制御用のタイマ装置(図では90度展開されてい
る)26が設けられている。タイマとしてのタイマ装置
26は、ドライブシャフト5の回転方向に対するローラ
リング9の位置を制御することにより、カムフェイス8
aがカムローラ10に係合する時期、すなわちカムプレ
ート8及びプランジャ12の往復動タイミングを制御す
るものである。
【0023】このタイマ装置26は油圧によって作動さ
れるものであり、タイマハウジング27と、同タイマハ
ウジング27内に嵌装されたタイマピストン28と、同
じくタイマハウジング27内一側の低圧室29にてタイ
マピストン28を他側の加圧室30へ押圧付勢するタイ
マスプリング31等とから構成されている。そして、タ
イマピストン28はスライドピン32を介して前記ロー
ラリング9に接続されている。
【0024】タイマハウジング27の加圧室30には、
燃料フィードポンプ6により加圧された燃料が導入され
るようになっている。そして、その燃料圧力とタイマス
プリング31の付勢力との釣り合い関係によってタイマ
ピストン28の位置が決定される。これに応じてローラ
リング9の位置が決定され、カムプレート8を介してプ
ランジャ12の往復動タイミングが決定される。
【0025】タイマ装置26の燃料圧力を制御するため
に、加圧室30と低圧室29とを繋ぐ連通路34にはタ
イマ制御弁としてのタイミングコントロールバルブ(T
CV)33が設けられている。TCV33は、デューテ
ィ制御された通電信号によって開閉制御される電磁弁で
あり、同TCV33の開閉制御によって加圧室30内の
燃料圧力が調整される。そして、その燃料圧力調整によ
ってプランジャ12のリフトタイミングが制御され、各
燃料噴射ノズル4からの燃料噴射時期が調整される。
【0026】なお、前記ローラリング9の上部には、ク
ランク角検出手段及び作動状態検出手段の一部を構成す
る回転数センサ35が、パルサ7の外周面に対向して取
付けられている。この回転数センサ35は電磁ピックア
ップコイルよりなり、パルサ7の外周面に形成された突
起が横切る度に検出信号を出力する。そして、この検出
信号から燃料噴射ポンプ1の回転速度、すなわちディー
ゼルエンジン2におけるクランク軸40の時間当たりの
回転数を検出するようになっている。
【0027】本実施例では、図5で示すようにパルサの
突起は、64個のものが等間隔に配列してある状態から
90°(クランク角にして180°CA)毎に2歯ずつ
欠歯部7aが形成された構成となっている。このため、
ディーゼルエンジン2が回転すると、図6における波形
整形後の検出出力で示すように、720°CA/64=
11.25°CA毎に、各歯によるエンジン回転パルス
が出力されるとともに、該エンジン回転パルスの14個
目には欠歯部7aによる11.25°CA×3=33.
75°CAのエンジン回転パルス(基準位置信号)1個
が出力される。
【0028】すなわち、パルサ7の外周面には、ディー
ゼルエンジン2の気筒数と同数の、すなわち、この場合
4個の欠歯部7aが等角度間隔で形成され、さらに互い
に隣接する欠歯部7a間には14個ずつ(合計で56
個)の突起が等角度間隔で形成されている。そのため、
回転数センサ35からの検出信号を波形整形することに
よって、燃料噴射周期と同期した基準位置信号及び回転
速度を表す回転信号が得られる。
【0029】なお、図6におけるCNIRQはカウンタ
によるカウント値(初期値0)であり、基準位置信号が
出力されてからのエンジン回転パルスの数を示す。ま
た、回転数センサ35は前記ローラリング9と一体であ
るため、タイマ装置26の制御動作に関わりなく、プラ
ンジャリフトに対して一定のタイミングで基準となるタ
イミング信号を出力する。
【0030】次に、ディーゼルエンジン2について説明
する。図2に示すように、このディーゼルエンジン2で
はシリンダ41、ピストン42及びシリンダヘッド43
によって各気筒毎に主燃焼室44が形成され、各主燃焼
室44に副燃焼室45が連設されている。そして、各副
燃焼室45に各燃料噴射ノズル4から噴射される燃料が
供給される。また、各副燃焼室45には、始動補助装置
としてのグロープラグ46がそれぞれ取付けられてい
る。
【0031】このディーゼルエンジン2においては、吸
入、圧縮、爆発、排気よりなる一連の動作がピストン4
2の4行程、すなわち、クランク軸40の2回転で行わ
れる。吸入行程では、ピストン42が上死点から下死点
へ向かって下降する。このとき、シリンダ41内で発生
する負圧によって同シリンダ41内に空気が吸入され
る。
【0032】圧縮行程では、ピストン42が下死点から
上死点へ向かって上昇する。そして、吸入行程でシリン
ダ41内に吸入された空気が副燃焼室45に送り込まれ
て、高圧、高温になる。圧縮行程の終わりには、燃料噴
射ノズル4が開弁され、副燃焼室45に霧状の燃料が噴
射される。
【0033】噴射された燃料は、爆発行程で副燃焼室4
5内の空気と混ざり合い自己着火を起こす。着火により
温度及び圧力が上昇し、残りの燃料がピストン42頭上
の主燃焼室44に噴出される。この噴出により、燃料が
さらに微粒化され、主燃焼室44内の空気と十分に混ざ
り合って急激に燃焼される。このときの発熱エネルギー
によって燃焼ガスが膨張され、ピストン42が下方に押
し下げられる。この際の押し下げ力は、クランク軸40
により回転運動に変えられ、車両を動かす動力として利
用される。
【0034】爆発行程でピストン42が下死点付近まで
押し下げられた後、続く排気行程において排気弁が開か
れ、ピストン42の上昇にともなって燃焼ガスがシリン
ダ41の外に押し出される。ピストン42が上死点に達
したとき、吸入行程の初めの状態に戻る。
【0035】このようにして、ディーゼルエンジン2
は、吸入、圧縮、爆発、排気の4行程を終了し、クラン
ク軸40は2回転して動力発生の1動作をしたことにな
る。なお、本実施例では、爆発行程で燃焼が行われてか
ら、次の爆発行程で燃焼が行われるまでの期間を、燃焼
サイクルとしている。
【0036】ディーゼルエンジン2には、吸気管47及
び排気管50がそれぞれ接続されている。吸気管47に
はターボチャージャ48のコンプレッサ49が配設さ
れ、排気管50にはターボチャージャ48のタービン5
1が配設されている。また、排気管50には過給圧を調
節するウェイストゲートバルブ52が取付けられてい
る。
【0037】前記排気管50及び吸気管47は還流管5
4によって連通状態で連結されており、同排気管50内
の排気の一部が吸気管47へ還流可能となっている。還
流管54の途中には、排気の還流量(EGR量)を調節
するためのEGRバルブ55が設けられている。このE
GRバルブ55のダイヤフラム室に印加される負圧は、
バキュームスイッチングバルブ(VSV)56によって
制御される。
【0038】さらに、前記吸気管47の途中には、運転
席に配設されたアクセルペダル57と連動して開閉され
るスロットルバルブ58が設けられている。また、その
スロットルバルブ58に平行してバイパス路59が形成
され、同バイパス路59にバイパス絞り弁60が開閉可
能に設けられている。バイパス絞り弁60はアクチュエ
ータ63によって開閉制御される。アクチュエータ63
には、図示しない負圧ポンプで発生した負圧が、二つの
VSV61,62を介して供給される。
【0039】前記電磁スピル弁23、TCV33、グロ
ープラグ46及び各VSV56,61,62は、電子制
御装置(以下単に「ECU」という)71にそれぞれ電
気的に接続され、それらの駆動タイミングが同ECU7
1によって制御される。
【0040】前記ディーゼルエンジン2の運転状態を検
出するセンサとしては、前記回転数センサ35に加えて
以下のセンサが設けられている。エアクリーナ64を介
して吸気管47に吸入される空気の吸気温度を検出する
吸気温センサ72、スロットルバルブ58の開閉位置か
らディーゼルエンジン2の負荷に相当するアクセル開度
ACCPを検出するアクセル開度センサ73、吸入ポー
ト53内の過給圧力を検出する吸気圧センサ74、ディ
ーゼルエンジン2の冷却水温を検出する水温センサ7
5、ディーゼルエンジン2のクランク軸40の回転基準
位置、例えば特定気筒の上死点に対するクランク軸40
の回転位置を検出するクランク角センサ76、トランス
ミッション(図示しない)のギヤの回転によって回され
るマグネット77aによりリードスイッチ77bをオン
・オフさせて車両の走行速度(車速)を検出する車速セ
ンサ77が設けられている。
【0041】前記ECU71には、上述した各センサ3
5,72〜77がそれぞれ接続されている。そして、E
CU71は各センサ35,72〜77から出力される信
号に基づいて、電磁スピル弁23、TCV33、グロー
プラグ46及びVSV56,61,62等を好適に制御
する。
【0042】次に、前述したECU71の構成につい
て、図4のブロック図に従って説明する。ECU71は
中央処理装置(CPU)81、所定の制御プログラム及
びマップ等を予め記憶した読み出し専用メモリ(RO
M)82、CPU81の演算結果等を一時記憶するラン
ダムアクセスメモリ(RAM)83、予め記憶されたデ
ータを保存するバックアップRAM84、入力ポート8
5及び出力ポート86をバス87によって接続した論理
演算回路として構成されている。このうち、CPU81
は作動時クランク角検出手段、余り角度算出手段、パル
ス時間算出手段、予測パルス時間算出手段、角度時間換
算手段、アクチュエータ制御手段及び制御手段を構成し
ている。
【0043】入力ポート85には、前記吸気温センサ7
2、アクセル開度センサ73、吸気圧センサ74及び水
温センサ75が、バッファ88,89,90,91、マ
ルチプレクサ92及びA/D変換器93を介して接続さ
れている。また、入力ポート85には、前記回転数セン
サ35、クランク角センサ76及び車速センサ77が、
波形整形回路95を介して接続されている。そして、C
PU81は入力ポート85を介して入力される各センサ
35,72〜77等の検出信号を入力値として読み込
む。また、出力ポート86には駆動回路96,97,9
8,99,100,101を介して電磁スピル弁23、
TCV33、グロープラグ46及びVSV56,61,
62等が接続されている。
【0044】そして、CPU81は各センサ35,72
〜77から読み込んだ入力値に基づき、電磁スピル弁2
3、TCV33、グロープラグ46及びVSV56,6
1,62等を好適に制御する。
【0045】前記のように構成された本実施例において
は、閉弁状態の電磁スピル弁23を開弁して燃料を溢流
させる時期(目標スピル時期)を算出するために、一定
クランク角(11.25°CA)毎に出力されるエンジ
ン回転パルス(図6及び図7参照)が利用される。この
目標スピル時期の算出に際し、電磁スピル弁23を開弁
する作動時クランク角度(スピル開角度ANGSPV)
は、ある基準となるエンジン回転パルス(図6ではカウ
ント値CNIRQ=0のエンジン回転パルスの立上が
り)からの角度で与えられる。
【0046】詳しくは、「0」のエンジン回転パルスの
立上がりから「3」のエンジン回転パルスの立上がりま
では直接角度、この場合、パルス信号の数であるスピル
時期パルス数CANGLとして算出される。また、
「3」のエンジン回転パルスにおいて1パルス分に満た
ない余り角度θREMは、今回燃焼サイクルでは直接算
出することができない。このため、余り角度θREM
は、前回燃焼サイクルにおけるスピル時期近傍のエンジ
ン回転パルスのパルス時間(図7ではパルス時間TS
2)をもとに時間変換される。この時間変換された値は
スピル時刻TSPONで表される。
【0047】次に、前記のように構成された本実施例の
作用及び効果について説明する。図8のフローチャート
は、CPU81によって実行される各処理のうち、スピ
ル時刻TSPONを算出するためのルーチンを示す。こ
のスピル時刻算出ルーチンは所定のタイミングで実行さ
れる。また、図9のフローチャートは、TCV33のS
PV同期制御演算ルーチンを示す。このTCV33のS
PV同期制御演算ルーチンは、回転数センサ35による
エンジン回転パルスが立上がる毎に割り込まれて実行さ
れる。以下、各ルーチンの処理について順次説明する。
【0048】まず、図8のスピル時刻算出ルーチンにつ
いて説明する。CPU81は、ステップ101で、回転
数センサ35によるエンジン回転数NEとアクセル開度
センサ73によるアクセル開度ACCPとをそれぞれ読
み込み、両値NE,ACCPを用いステップ102でス
ピル開角度ANGSPVを算出する。このスピル開角度
ANGSPVは、基準位置信号の発生から電磁スピル弁
23を開弁(オフ)させる時期までの角度である。
【0049】次に、CPU81はステップ103で、次
式(1)に基づきスピル時期パルス数CANGLと余り
角度θREMとを算出する。 ANGSPV=11.25×CANGL+θREM ……(1) すなわち、スピル開角度ANGSPVをエンジン回転パ
ルス1個分の角度に相当する「11.25」で除算し
て、その商をスピル時期パルス数CANGLとし、剰余
分を余り角度θREMとする。ここで、スピル時期パル
ス数CANGLは、基準位置信号の発生時点から前記ス
ピル開角度ANGSPV直前のパルス信号までの、パル
ス信号の発生個数である(図8では「3」である)。ま
た、余り角度θREMは、スピル開角度ANGSPV直
前のパルス信号から同スピル開角度ANGSPVまでの
残余の角度であり、1パルス分(11.25°CA)に
満たないものである。
【0050】次に、CPU81はステップ104におい
てエンジン回転パルスの三つのパルス時間TS1,TS
2,TS3を読み出し、ステップ105において、前記
ステップ102でのスピル開角度ANGSPVの大きさ
に基づき、読み出したパルス時間TS1〜TS3のうち
からいずれか一つのパルス時間TSiを選択し、これを
今回燃焼サイクルにおけるスピル時刻TSPONの算出
のために用いる。すなわち、前回燃焼サイクルにおける
スピル開角度ANGSPV近傍でのパルス時間TSi
と、今回燃焼サイクルにおけるスピル開角度ANGSP
Vとに基づき、後者のスピル開角度ANGSPVを含む
と予測される今回燃焼サイクルでの1つのパルス信号の
所要時間を決定する。
【0051】次に、CPU81はステップ106におい
て、前記ステップ105で選択したパルス時間TSiを
スピル時パルス時間TS1125として設定する。スピ
ル時パルス時間TS1125は、今回燃焼サイクルで電
磁スピル弁23が閉弁される瞬間を含むと予測されるエ
ンジン回転パルスのパルス時間である。
【0052】次に、CPU81はステップ107におい
て、前記ステップ103での余り角度θREMと、スピ
ル時パルス時間TS1125とを用い、次式(2)に従
ってスピル時刻TSPONを算出する。
【0053】 TSPON=(θREM/11.25)・TS1125 ……(2) このようにステップ103での処理によって余り角度θ
REMが時間換算され、スピル時刻計算値tTSPAが
得られる。
【0054】また、このステップ107において、EC
U81の演算速度を考慮し、スピル時刻計算値tTSP
Aが、所定値T(CPU81の割り込み処理時間の最低
値)以上か、否かを判断する。スピル時刻計算値tTS
PAが所定値T以上のときは、このスピル時刻計算値t
TSPAをそのままスピル時刻TSPONとし、スピル
時期パルス数CANGLをそのままストアする。
【0055】スピル時刻計算値tTSPAが所定値Tよ
りも小さいときは、スピル時刻計算値tTSPAとスピ
ル時パルス時間TS1125Bとの和を演算して、この
値をスピル時刻TSPONとし、ステップ103で算出
したスピル時期パルス数CANGLから1を減算した値
をストアする。なお、スピル時パルス時間TS1125
Bは、スピル時パルス時間TS1125をパルス時間T
S1〜TS3のうちからいずれか一つのパルス時間TS
iを選択したときに、その選択したTSiの一つ前のパ
ルス時間である。
【0056】この後、CPU81はこのスピル時刻算出
ルーチンを終了する。なお、前記ステップ103でスピ
ル時期パルス数CANGLが求められ、前記ステップ1
07でスピル時刻TSPONが求められると、CPU8
1は両値CANGL,TSPONに基づき電磁スピル弁
23をオフさせるための信号を出力する。すると、電磁
スピル弁23の弁動作により燃料噴射ポンプ1からの
燃料噴射の終了時期、すなわち燃料噴射量が調整され
る。
【0057】次に、TCV33のSPV同期制御演算ル
ーチンを図9に示すフローチャートに従って説明する。
CPU81は、このルーチンに入ると、ステップ201
において、ECU81の演算速度を考慮し、スピル時刻
TSPONが所定値T(CPU81の割り込み処理時間
の最低値)以上か、否かを判断する。スピル時刻TSP
ONが所定値よりも小さいときは、後記するステップ2
05に移行する。スピル時刻TSPONが所定値T以上
であるときは、ステップ202において、スピル応答遅
れ時間tTSPD及びスピル時パルス時間TS1125
とを用い角度変換値tANGSPVDを算出する。
【0058】 tANGSPVD=(tTSPD/TS1125)*11.25°CA なお、スピル応答遅れ時間tTSPDは予め実測、試験
等により得られた値でである。
【0059】次に、ステップ203において、スピル時
期パルス数CANGLからの実スピル弁開までの角度t
ANGDRVをスピル応答遅れ時間角度変換値tANG
SPVD及び余り角度θREMとにより次の式で算出す
る。
【0060】 tANGDRV=tANGSPVD+θREM 次に、ステップ204において、CPU81は実スピル
弁開までの角度tANGDRVが11.25°CA以上
か否かを判定する。ステップ204において、実スピル
弁開までの角度tANGDRVが11.25°CA以上
であると判定すると、ステップ205に移行する。ステ
ップ205においては、CPU81は基準位置信号から
のエンジン回転パルスのカウント値CNIRQがCAN
GL+2であるか否かを判定する。ステップ205にお
いて、YESと判定されると、ステップ206におい
て、TCV同期制御を実行し、このルーチンを終了す
る。すなわち、仮にカウント値CNIRQがCANGL
+1でTCV同期制御を実行すると、実スピル弁開まで
の角度tANGDRVが11.25°CA以上となって
いることから、タイマピストン28にスピル反力がかか
ることになるため、カウント値CNIRQがCANGL
+2でTCV同期制御を行うのである。
【0061】又、ステップ205において、NOと判定
された場合、すなわち、カウント値CNIRQがCAN
GL+2に達していない場合は、TCV同期制御の時期
ではないとして、一旦この処理ルーチンを抜け出る。
【0062】一方、前記ステップ204において、NO
と判定した場合は、ステップ207に移行して、CPU
81は基準位置信号からのエンジン回転パルスのカウン
ト値CNIRQがCANGL+1であるか否かを判定す
る。ステップ207において、YESと判定されると、
ステップ206において、TCV同期制御を実行し、こ
のルーチンを終了する。すなわち、従来技術と同様にカ
ウント値CNIRQがCANGL+1でTCV同期制御
を実行するのである。このTCV同期制御を実行しても
実スピル弁開までの角度tANGDRVが11.25°
CA未満となっていることから、タイマピストン28に
スピル反力がかかっている状態ではないため、カウント
値CNIRQがCANGL+1でTCV同期制御を行う
のである。
【0063】又、ステップ207において、NOと判定
された場合、すなわち、カウント値CNIRQがCAN
GL+1に達していない場合は、TCV同期制御の時期
ではないとして、一旦この処理ルーチンを抜け出る。
【0064】一方、前記ステップ201において、スピ
ル時刻TSPONが所定値T(CPU81の割り込み処
理時間の最低値)未満とCPU81が判断した場合に
は、ステップ205に移行する。この場合、前記スピル
時刻算出ルーチンのステップ107において、スピル時
刻計算値tTSPAとスピル時パルス時間TS1125
Bとの和を演算して、この値をスピル時刻TSPONと
し、ステップ103で算出したスピル時期パルス数CA
NGLから1を減算した値がストアされている。
【0065】この結果、スピル時期パルス数CANGL
は(CANGL−1)となっているため、ステップ20
5においては、CPU81は基準位置信号からのエンジ
ン回転パルスのカウント値CNIRQが新CANGL+
2であるか否かを判定することになる。ステップ205
において、YESと判定されると、ステップ206にお
いて、TCV同期制御を実行し、このルーチンを終了す
る。又、ステップ205において、NOと判定された場
合、すなわち、カウント値CNIRQがCANGL+2
に達していない場合は、TCV同期制御の時期ではない
として、一旦この処理ルーチンを抜け出る。
【0066】上記のようなTCV33のSPV同期制御
によれば、ステップ201〜ステップ206を経た場合
には、図10(a)に示すようにTCV33のオン制御
が(CANGL+2)時に行われる。又、ステップ20
1〜ステップ204、ステップ207、ステップ206
を経た場合には、図10(b)に示すようにTCV33
のオン制御が(CANGL+)時に行われる。さら
に、ステップ201、ステップ205、ステップ206
を経た場合には、図10(c)に示すようにTCV33
のオン制御が(CANGL+1)時に行われる。
【0067】そして、いずれ場合にも実スピル弁開まで
の角度tANGDRVよりも遅い時点、すなわち、スピ
ル反力が消失した後に、TCV33のオン制御がなされ
るため、タイマ装置26の安定性が向上し、燃料噴射時
期がばらつくことがなく、エミッションが悪化すること
がない。
【0068】すなわち、プランジャ12の圧縮行程開始
時の圧送反力よりも、スピル時は高圧室15の圧力も高
くなっていることからスピル直前のスピル反力の方が格
段に大きいため、タイマピストンを不安定にさせる影響
が強いが、この実施例では、スピル反力が消失した後
に、TCV33のオン制御がなされるため、タイマ装置
26の安定を図ることができる。
【0069】なお、前記実施例では本発明を、過給機
(ターボチャージャ48)を備えたディーゼルエンジン
2に具体化したが、過給機としてのスーパーチャージャ
を備えたディーゼルエンジンや、過給機を備えていない
ディーゼルエンジンに具体化することもできる。
【0070】
【0071】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、ス
ピル反力が消失した後に、タイマ制御弁の開弁制御がな
されるため、タイマの安定性が向上するとともに、燃料
噴射時期がばらつくことがなく、エミッションの悪化を
防止することができる。又、アクチュエータの応答遅れ
時間に応じてタイマ制御弁が開弁制御されるため、タイ
マ制御弁のオン作動が好適な時間に行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概念構成図。
【図2】一実施例の過給機付ディーゼルエンジン、燃料
噴射ポンプ及び燃料噴射量制御装置を示す概略構成図。
【図3】図2中の燃料噴射ポンプのみを拡大して示す断
面図。
【図4】一実施例におけるECUの電気的構成を示すブ
ロック図。
【図5】同じく回転数センサの側面図。
【図6】同じく回転数センサの検出波形を示す説明図。
【図7】同じく余り角度を時間換算する際のエンジン回
転パルスと電磁スピル弁の作動との関係を示す説明図。
【図8】同じくスピル時刻算出ルーチンを説明するフロ
ーチャート。
【図9】同じくTCVのSPV同期制御演算ルーチンを
説明するフローチャート。
【図10】電磁スピル弁とTCVの作動との関係を示す
説明図。
【図11】従来技術の電磁スピル弁とTCVの作動との
関係を示す説明図。
【図12】従来技術における回転数センサの検出波形と
電磁スピル弁の作動との関係を示す説明図。 2…ディーゼルエンジン、23…アクチュエータとして
の電磁スピル弁、26…タイマとしてのタイマ装置、2
8…タイマピストン、33…タイマ制御弁としてのTC
V、35…クランク角検出手段と作動状態検出手段の一
部とを構成する回転数センサ、40…クランク軸、73
…作動状態検出手段の一部を構成するアクセル開度セン
サ、81…作動時クランク角算出手段、余り角度算出手
段、パルス時間算出手段、予測パルス時間算出手段、角
度時間換算手段、制御手段、アクチュエータ制御手段を
構成するCPU、NE…ディーゼルエンジンの作動状態
としてのエンジン回転数、ACCP…ディーゼルエンジ
ンの作動状態としてのアクセル開度、ANGSPV…作
動時クランク角度としてのスピル開角度、CANGL…
パルス信号の数としてのスピル時期パルス数、θREM
…余り角度、TS1,TS2,TS3,TSi…前回燃
焼サイクルにおけるスピル開角度近傍でのパルス時間、
TSPON…余り角度の時間換算値としてのスピル時
刻、TS1125…スピル時パルス時間。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 41/40 F02D 1/18 F02D 45/00 362 F02M 41/12 320 F02M 41/12 350

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ディーゼルエンジンに回転可能に設けられ
    たクランク軸と、 前記クランク軸の回転にともない所定の単位角度毎に
    ンジン回転パルスを発生し、同クランク軸の回転角であ
    るクランク角度を検出するためのクランク角検出手段
    と、 前記ディーゼルエンジンの回転に連動してカムを介して
    往復駆動されるプランジャにより高圧室にて燃料を加圧
    することにより、前記ディーゼルエンジンへ燃料を噴射
    するとともに、前記ディーゼルエンジンでの燃焼を予め
    定めたクランク角度毎に実行して燃焼サイクルを繰り返
    すべく、前記高圧室にて加圧される燃料のスピル及びス
    ピル停止を繰り返して同ディーゼルエンジンの燃料噴射
    量等の制御量を調整するためのアクチュエータとしての
    電磁スピル弁を備えた燃料噴射ポンプと、 前記燃料噴射ポンプからの燃料噴射時期を制御すべく、
    前記カムを介して前記プランジャの往復駆動時期を変更
    するために制御油圧により駆動されるタイマピストンを
    有するタイマと、 前記タイマにおける制御油圧を調整するために制御され
    るタイマ制御弁と、 前記タイマ制御弁を制御するタイマ制御手段と、 前記ディーゼルエンジンの作動状態を検出する作動状態
    検出手段と、 前記作動状態検出手段による作動状態に応じたディーゼ
    ルエンジンの目標制御量を得るべく、前記電磁スピル弁
    を作動させる際のクランク角度をスピル開角度ANGS
    PVとして求める作動時クランク角算出手段と、 前記作動時クランク角算出手段の算出結果に基づいて算
    出したタイミングにて前記高圧室にて加圧された燃料を
    スピルすべく前記電磁スピル弁を作動させるアクチュエ
    ータ制御手段とを備えたディーゼルエンジンの制御装置
    において、前記スピル開角度ANGSPVを前記エンジン回転パル
    ス1個分の角度で除算して得た商をスピル時期パルス数
    CANGLとし、剰余分を余り角度θREMとすると
    き、 前記タイマ制御手段は、スピル応答遅れ時間の角度変換
    値tANGSPVDと前記余り角度θREMとの和を前
    記スピル時期パルス数CANGLからの実スピ ル弁開ま
    での角度tANGDRVとして求めて、この求めた実ス
    ピル弁開までの角度tANGDRVを前記エンジン回転
    パルス1個分の角度と比較し、 前記実スピル弁開までの角度tANGDRVが前記エン
    ジン回転パルス1個分の角度未満のときには、基準位置
    信号からのエンジン回転パルスのカウント値CNIRQ
    がCANGL+1であるか否かを判定し、YESと判定
    されると、CANGL+1のタイミングにて前記タイマ
    制御弁の同期制御を実行し、 前記実スピル弁開までの角度tANGDRVが前記エン
    ジン回転パルス1個分の角度以上のときには、基準位置
    信号からのエンジン回転パルスのカウント値CNIRQ
    がCANGL+2であるか否かを判定し、YESと判定
    されると、CANGL+2のタイミングにて前記タイマ
    制御弁の同期制御を実行する ディーゼルエンジンの燃料
    噴射時期制御装置。
JP7116186A 1995-05-15 1995-05-15 ディーゼルエンジンの燃料噴射時期制御装置 Expired - Lifetime JP2885131B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7116186A JP2885131B2 (ja) 1995-05-15 1995-05-15 ディーゼルエンジンの燃料噴射時期制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7116186A JP2885131B2 (ja) 1995-05-15 1995-05-15 ディーゼルエンジンの燃料噴射時期制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08312440A JPH08312440A (ja) 1996-11-26
JP2885131B2 true JP2885131B2 (ja) 1999-04-19

Family

ID=14680955

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7116186A Expired - Lifetime JP2885131B2 (ja) 1995-05-15 1995-05-15 ディーゼルエンジンの燃料噴射時期制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2885131B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08312440A (ja) 1996-11-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2812240B2 (ja) 電子制御ディーゼル機関の燃料噴射制御装置
JP2885131B2 (ja) ディーゼルエンジンの燃料噴射時期制御装置
JP2687833B2 (ja) エンジンのクランク角度の時間変換装置
EP0779425B1 (en) Fuel injection control method for starting an electronically controlled diesel engine
JP2910411B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP2985470B2 (ja) 燃料噴射時期制御装置
JP3139280B2 (ja) ディーゼルエンジンの燃料噴射量制御装置
JP3045037B2 (ja) ディーゼル機関の燃料噴射制御装置
JPH0533714A (ja) デイーゼルエンジンの燃料噴射量制御装置
JP2800456B2 (ja) ディーゼルエンジンの燃料噴射時期制御装置
JPH07301121A (ja) 過給機付きディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置
JP2888123B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
JP2920266B2 (ja) 燃料噴射時期制御装置
JP2857948B2 (ja) 燃料噴射時期制御装置
JP3316999B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
JPH06317211A (ja) 内燃機関の回転変化予測装置及びクランク角の時間換算装置
JPH08189406A (ja) 内燃機関の始動制御装置
JPH03189353A (ja) ディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置
JPH08254153A (ja) ディーゼル機関の燃料噴射量制御装置
JPH08254149A (ja) ディーゼル機関の燃料噴射量制御装置
JPH05222995A (ja) ディーゼルエンジンの燃料噴射量制御装置
JPH04347347A (ja) ディーゼルエンジンの燃料噴射量制御装置
JPH05240097A (ja) ディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置
JPH04370347A (ja) エンジンのクランク角検出方法
JPH04362252A (ja) ディーゼルエンジンの燃料噴射量制御方法