JP2985470B2 - 燃料噴射時期制御装置 - Google Patents

燃料噴射時期制御装置

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JP2985470B2
JP2985470B2 JP4017759A JP1775992A JP2985470B2 JP 2985470 B2 JP2985470 B2 JP 2985470B2 JP 4017759 A JP4017759 A JP 4017759A JP 1775992 A JP1775992 A JP 1775992A JP 2985470 B2 JP2985470 B2 JP 2985470B2
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B3/00Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition
    • F02B3/06Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition

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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば燃料噴射ポン
プを備えた電子制御ディーゼルエンジンに用いるのに好
適で、タイマ制御弁をデューティ制御して油圧式のタイ
マを駆動させることにより燃料噴射ポンプからの燃料噴
射時期を制御するようにした燃料噴射時期制御装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子制御ディーゼルエンジンの燃
料噴射ポンプにおいては、そのプランジャのリフトに応
じて得られる燃料噴射量が目標値になるように、例えば
電磁スピル弁等を制御してスピルポートを開放させるよ
うにしている。これにより、プランジャ高圧室からの燃
料を溢流(スピル)させ、燃料の圧送終わり、即ち燃料
噴射の終了を制御し、所要の燃料噴射量を制御するよう
にしている。
【0003】このような燃料噴射量制御では、通常、プ
ランジャのリフトに同期し、且つ一定のポンプ回転角度
毎に入力される信号、例えばエンジン回転パルス、平均
エンジン回転数により目標スピル角度を時間換算して目
標スピル時期を決定し、その目標スピル時期に基づき電
磁スピル弁をオン・オフ制御するようにしている。
【0004】又、燃料噴射時期の制御に関しては、燃料
噴射ポンプにおいて、カムプレートとの係合関係によっ
てプランジャをリフトさせるためのローラリングに連結
された油圧式のタイマを設けている。そして、そのタイ
マピストンをタイマ制御弁(TCV)のデューティ制御
により駆動させてタイマピストン位置を変更させること
により、燃料噴射時期制御が行われている。
【0005】燃料噴射時期を制御するために行われるこ
の種のデューティ制御としては、例えば特開昭62−1
53548号公報に開示された技術が知られている。こ
の公報の技術では、TCVをデューティ制御するため
に、エンジン回転数及びアクセル開度によって基本デュ
ーティ比を算出すると共に、タイマピストン位置に相関
性を有する目標着火時期と実着火時期との偏差に応じた
比例積分制御に基づき、積分デューティ項及び比例デュ
ーティ項よりなる各フィードバック補正項を算出してい
た。そして、基本デューティ比に各フィードバック補正
項の積算値を加算することにより、最終的な制御デュー
ティ比を決定するようにしていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来公
報の技術において、燃料噴射ポンプではプランジャの駆
動反力がカムプレート及びローラリング等を介してタイ
マピストンに作用していた。又、プランジャの駆動反力
は燃料の噴射反力であり、燃料噴射量が大きいほど、即
ちディーゼルエンジンの負荷が大きいほど大きい。そし
て、ディーゼルエンジンの負荷が変化した場合にはプラ
ンジャの駆動反力も変化することから、タイマピストン
位置を制御するために制御デューティ比を変える必要が
あった。しかし、その制御デューティ比を算出するため
のフィードバック補正項の中には、タイマピストン位置
に応じた積分デューティ項及び比例デューティ項しか含
まれていなかった。つまり、制御デューティ比の算出に
は、プランジャの駆動反力の変化を反映した補正が行わ
れていなかった。
【0007】従って、燃料噴射量が急変してプランジャ
の駆動反力変化がタイマピストンに作用した時には、そ
れに応じて制御デューティ比が補正されることがなかっ
た。そのため、タイマピストン位置は、駆動反力が大き
い場合に遅角側へずれ、駆動反力が小さい場合に進角側
へずれることになり、そのズレ分だけ燃料噴射時期制御
の応答性が悪くなるというおそれがあった。
【0008】この発明は前述した事情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、ディーゼルエンジンの負荷
変化に合わせて燃料噴射時期の制御を応答性良く行うこ
との可能な燃料噴射時期制御装置を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明においては、図1に示すように、ディー
ゼルエンジンM1の回転に連動してカムM2を介して往
復駆動されるプランジャM3により高圧室M4にて燃料
を加圧することによりディーゼルエンジンM1へ燃料を
噴射する燃料噴射ポンプM5と、その燃料噴射ポンプM
5からの燃料噴射時期を制御すべく、カムM2を介して
プランジャM3の往復駆動時期を変更するために制御油
圧により駆動されるタイマピストンM6を有するタイマ
M7と、そのタイマM7における制御油圧を調整するた
めにデューティ制御されるタイマ制御弁M8と、ディー
ゼルエンジンM1の運転状態を検出する運転状態検出手
段M9と、その運転状態検出手段M9の検出結果に基づ
いて決定される所要の目標噴射時期を得るべく、タイマ
制御弁M8をデューティ制御するための制御デューティ
比を演算するデューティ比演算手段M10と、そのデュ
ーティ比演算手段M10により演算される制御デューテ
ィ比を、目標噴射時期と運転状態検出手段M9の検出結
果に基づいて求められる実際の噴射時期との偏差に応じ
たフィードバック補正値により補正するフィードバック
補正手段M11と、そのフィードバック補正手段M11
により補正された最終的な制御デューティ比に基づいて
タイマ制御弁M8をデューティ制御するデューティ制御
手段M12とを備えた燃料噴射時期制御装置において、
最終的な制御デューティ比を決定するために、デューテ
ィ比演算手段M10により演算される制御デューティ比
を、フィードバック補正値により補正する他に、運転状
態検出手段M9の検出結果に基づいて求められる燃料噴
射量を反映した負荷相当値の大きさにより補正する負荷
補正手段M13を設けている。
【0010】
【作用】上記の構成によれば、図1に示すように、燃料
噴射ポンプM5では、ディーゼルエンジンM1の回転に
連動してカムM2を介してプランジャM3が往復駆動さ
れ、これにより高圧室M4にて燃料が加圧されてディー
ゼルエンジンM1へ燃料が噴射される。この作用により
ディーゼルエンジンM1が運転される。
【0011】運転状態検出手段M9はディーゼルエンジ
ンM1の運転中に、その運転状態を検出する。又、デュ
ーティ比演算手段M10は、運転状態検出手段M9の検
出結果に基づいて決定される所要の目標噴射時期を得る
べく、タイマ制御弁M8をデューティ制御するための制
御デューティ比を演算する。更に、フィードバック補正
手段M11は、デューティ比演算手段M10により演算
される制御デューティ比を、目標噴射時期と運転状態検
出手段M9の検出結果に基づいた実際の噴射時期との偏
差に応じて求められるフィードバック補正値により補正
する。
【0012】併せて、負荷補正手段M13は、最終的な
制御デューティ比を決定するために、デューティ比演算
手段M10により演算される制御デューティ比を、フィ
ードバック補正値により補正する他に、運転状態検出手
段M9の検出結果に基づいて求められる燃料噴射量を反
映した独立した負荷相当値の大きさにより補正する。
【0013】そして、デューティ制御手段M12は、フ
ィードバック補正手段M11及び負荷補正手段M13に
より補正された最終的な制御デューティ比に基づいてタ
イマ制御弁M8をデューティ制御する。これにより、タ
イマM7における制御油圧が調整されてタイマピストン
M6及びカムM2を介してプランジャM3の往復駆動時
期が変更され、燃料噴射ポンプM5からの燃料噴射時期
が制御される。
【0014】ここで、高圧室M4からの燃料の噴射反力
がプランジャM3の駆動反力としてカムM2を介してタ
イマピストンM6に作用することになり、その駆動反力
は燃料噴射量が大きいほど、即ちディーゼルエンジンの
負荷が大きいほど大きい。従って、制御デューティ比が
燃料噴射量を反映した独立した負荷相当値の大きさで補
正されることにより、最終的な制御デューティ比にプラ
ンジャM3の駆動反力が反映される。よって、最終的な
制御デューティ比に基づいてタイマ制御弁M8が制御さ
れることにより、ディーゼルエンジンM1の負荷が変化
した場合でも、プランジャM3の駆動反力の変化に応じ
てタイマピストンM6の位置が制御される。
【0015】
【実施例】以下、この発明における燃料噴射時期制御装
置を自動車に具体化した一実施例を図2〜図13に基い
て詳細に説明する。
【0016】図2はこの実施例における過給機付ディー
ゼルエンジンの燃料噴射時期制御装置を示す概略構成図
であり、図3はその分配型燃料噴射ポンプ1を示す断面
図である。燃料噴射ポンプ1はディーゼルエンジン2の
クランク軸40にベルト等を介して駆動連結されたドラ
イブプーリ3を備えている。そして、そのドライブプー
リ3の回転によって燃料噴射ポンプ1が駆動され、ディ
ーゼルエンジン2の各気筒(この場合は4気筒)毎に設
けられた各燃料噴射ノズル4に燃料が圧送されて燃料噴
射を行う。
【0017】燃料噴射ポンプ1において、ドライブプー
リ3はドライブシャフト5の先端に取付けられている。
又、そのドライブシャフト5の途中には、べーン式ポン
プよりなる燃料フィードポンプ(この図では90度展開
されている)6が設けられている。更に、ドライブシャ
フト5の基端側には円板状のパルサ7が取付けられてい
る。このパルサ7の外周面には、ディーゼルエンジン2
の気筒数と同数の、即ちこの場合4個の切歯が等角度間
隔で形成され、更に各切歯の間には14個ずつ(合計で
56個)の突起が等角度間隔で形成されている。そし
て、ドライブシャフト5の基端部は図示しないカップリ
ングを介してカムプレート8に接続されている。
【0018】パルサ7とカムプレート8との間には、ロ
ーラリング9が設けられ、同ローラリング9の円周に沿
ってカムプレート8のカムフェイス8aに対向する複数
のカムローラ10が取付けられている。カムフェイス8
aはディーゼルエンジン2の気筒数と同数だけ設けられ
ている。又、カムプレート8はスプリング11によって
常にカムローラ10に付勢係合されている。
【0019】カムプレート8には燃料加圧用プランジャ
12の基端が一体回転可能に取付けられ、それらカムプ
レート8及びプランジャ12がドライブシャフト5の回
転に連動して回転される。即ち、ドライブシャフト5の
回転力が図示しないカップリングを介してカムプレート
8に伝達されることにより、カムプレート8が回転しな
がらカムローラ10に係合して、気筒数と同数だけ図中
左右方向へ往復駆動される。又、この往復運動に伴って
プランジャ12が回転しながら同方向へ往復駆動され
る。つまり、カムプレート8のカムフェイス8aがロー
ラリング9のカムローラ10に乗り上げる過程でプラン
ジャ12が往動(リフト)され、その逆にカムフェイス
8aがカムローラ10を乗り下げる過程でプランジャ1
2が復動される。
【0020】プランジャ12はポンプハウジング13に
形成されたシリンダ14に嵌挿されており、プランジャ
12の先端面とシリンダ14の底面との間が高圧室15
となっている。又、プランジャ12の先端側外周には、
ディーゼルエンジン2の気筒数と同数の吸入溝16と分
配ポート17が形成されている。又、それら吸入溝16
及び分配ポート17に対応して、ポンプハウジング13
には分配通路18及び吸入ポート19が形成さている。
【0021】そして、ドライブシャフト5が回転されて
燃料フィードポンプ6が駆動されることにより、図示し
ない燃料タンクから燃料供給ポート20を介して燃料室
21内へ燃料が供給される。又、プランジャ12が復動
されて高圧室15が減圧される吸入行程中に、吸入溝1
6の一つが吸入ポート19に連通することにより、燃料
室21から高圧室15へと燃料が導入される。一方、プ
ランジャ12が往動されて高圧室15が加圧される圧縮
行程中に、分配通路18から各気筒毎の燃料噴射ノズル
4へ燃料が圧送されて噴射される。
【0022】ポンプハウジング13には、高圧室15と
燃料室21とを連通させる燃料溢流(スピル)用のスピ
ル通路22が形成されている。このスピル通路22の途
中には、高圧室15からの燃料スピルを調整するスピル
調整弁としての電磁スピル弁23が設けられている。こ
の電磁スピル弁23は常開型の弁であり、コイル24が
無通電(オフ)の状態では弁体25が開放されて高圧室
15内の燃料が燃料室21へスピルされる。又、コイル
24が通電(オン)されることにより、弁体25が閉鎖
されて高圧室15から燃料室21への燃料のスピルが止
められる。
【0023】従って、電磁スピル弁23の通電時間を制
御することにより、同弁23が閉弁・開弁制御され、高
圧室15から燃料室21への燃料のスピル調量が行われ
る。そして、プランジャ12の圧縮行程中に電磁スピル
弁23を開弁させることにより、高圧室15内における
燃料が減圧されて、燃料噴射ノズル4からの燃料噴射が
停止される。つまり、プランジャ12が往動しても、電
磁スピル弁23が開弁している間は高圧室15内の燃料
圧力が上昇せず、燃料噴射ノズル4からの燃料噴射が行
われない。又、プランジャ12の往動中に、電磁スピル
弁23の閉弁・開弁の時期を制御することにより、燃料
噴射ノズル4からの燃料噴射量が制御される。
【0024】ポンプハウジング13の下側には、燃料噴
射時期を制御するためのタイマ装置(この図では90度
展開されている)26が設けられている。このタイマ装
置26は、ドライブシャフト5の回転方向に対するロー
ラリング9の位置を変更することにより、カムフェイス
8aがカムローラ10に係合する時期、即ちカムプレー
ト8及びプランジャ12の往復駆動時期を変更するため
のものである。
【0025】タイマ装置26は制御油圧により駆動され
るものであり、タイマハウジング27と、同ハウジング
27内に嵌装されたタイマピストン28と、同じくタイ
マハウジング27内一側の低圧室29にてタイマピスト
ン28を他側の加圧室30へ押圧付勢するタイマスプリ
ング31等とから構成されている。そして、タイマピス
トン28はスライドピン32を介してローラリング9に
接続されている。
【0026】タイマハウジング27の加圧室30には、
燃料フィードポンプ6により加圧された燃料が導入され
るようになっている。そして、その燃料圧力とタイマス
プリング31の付勢力との釣り合い関係によってタイマ
ピストン28の位置(以下、「タイマピストン位置」と
いう)が決定される。又、そのタイマピストン位置が決
定されることにより、ローラリング9の位置が決定さ
れ、カムプレート8を介してプランジャ12の往復動タ
イミングが決定される。
【0027】タイマ装置26の制御油圧として作用する
燃料圧力を調整するために、タイマ装置26にはタイマ
制御弁(TCV)33が設けられている。即ち、タイマ
ハウジング27の加圧室30と低圧室29とが連通路3
4によって連通されており、同連通路34の途中にTC
V33が設けられている。このTCV33は、デューテ
ィ制御された通電信号によって開閉制御される電磁弁で
あり、同TCV33の開閉制御によって加圧室30内の
燃料圧力が調整される。そして、その燃料圧力の調整に
よって、プランジャ12のリフトタイミングが制御さ
れ、各燃料噴射ノズル4からの燃料噴射時期が制御され
る。
【0028】ローラリング9の上部には、電磁ピックア
ップコイルよりなる回転数センサ35がパルサ7の外周
面に対向して取付けられている。この回転数センサ35
はパルサ7の突起等が横切る際に、それらの通過を検出
してエンジン回転数NEに相当するタイミング信号(エ
ンジン回転パルス)を出力する。又、この回転数センサ
35は、ローラリング9と一体であるため、タイマ装置
26の制御動作に関わりなく、プランジャリフトに対し
て一定のタイミングで基準となるタイミング信号を出力
する。
【0029】次に、ディーゼルエンジン2について説明
する。このディーゼルエンジン2ではシリンダ41、ピ
ストン42及びシリンダヘッド43によって各気筒毎に
対応する主燃焼室44がそれぞれ形成されている。又、
それら各主燃焼室44に連通する副燃焼室45が各気筒
毎に対応して設けられている。そして、各副燃焼室45
には各燃料噴射ノズル4から噴射される燃料が供給され
るようになっている。又、各副燃焼室45には、始動補
助装置としての周知のグロープラグ46がそれぞれ取り
付けられている。
【0030】ディーゼルエンジン2には、吸気管47及
び排気管48がそれぞれ設けられ、その吸気管47には
過給機を構成するターボチャージャ49のコップレッサ
50が設けられ、排気管48にはターボチャージャ49
のタービン51が設けられている。又、排気管48に
は、過給圧PiMを調節するウェイストゲートバルブ5
2が設けられている。周知のようにこのターボチャージ
ャー49は、排気ガスのエネルギーを利用してタービン
51を回転させ、その同軸上にあるコンプレッサ50を
回転させて吸入空気を昇圧させる。この作用により、密
度の高い混合気を主燃焼室44へ送り込んで燃料を多量
に燃焼させ、ディーゼルエンジン2の出力を増大させる
ようになっている。
【0031】又、ディーゼルエンジン2には、排気管4
8内の排気の一部を吸気管47の吸入ポート53へ還流
させる還流管54が設けられている。そして、その還流
管54の途中には排気の還流量を調節するエキゾースト
ガスリサキュレイションバルブ(EGRバルブ)55が
設けられている。このEGRバルブ55はバキュームス
イッチングバルブ(VSV)56の制御によって開閉制
御される。
【0032】更に、吸気管47の途中には、アクセルペ
ダル57の踏込量に連動して開閉されるスロットルバル
ブ58が設けられている。又、そのスロットルバルブ5
8に平行してバイパス路59が設けられ、同バイパス路
59にはバイパス絞り弁60が設けられている。このバ
イパス絞り弁60は、二つのVSV61,62の制御に
よって駆動される二段のダイヤフラム室を有するアクチ
ュエータ63によって開閉制御される。このバイパス絞
り弁60は各種運転状態に応じて開閉制御されるもので
ある。例えば、アイドル運転時には騒音振動等の低減の
ために半開状態に制御され、通常運転時には全開状態に
制御され、更に運転停止時には円滑な停止のために全閉
状態に制御される。
【0033】そして、上記のように燃料噴射ポンプ1及
びディーゼルエンジン2に設けられた電磁スピル弁2
3、TCV33、グロープラグ46及び各VSV56,
61,62は、デューティ比演算手段、フィードバック
補正手段、デューティ制御手段及び負荷補正手段を構成
する電子制御装置(以下単に「ECU」という)71に
それぞれ電気的に接続され、同ECU71によってそれ
らの駆動タイミングが制御される。
【0034】ディーゼルエンジン2の運転状態検出手段
を構成するセンサとしては、回転数センサ35に加えて
以下の各種センサが設けられている。即ち、吸気管47
の入口に設けられたエアクリーナ64の近傍には、吸気
温度THAを検出する吸気温センサ72が設けられてい
る。又、スロットルバルブ58の開閉位置から、ディー
ゼルエンジン2の負荷に相当するアクセル開度ACCP
を検出するアクセル開度センサ73が設けられている。
吸入ポート53の近傍には、ターボチャージャ49によ
って過給された後の吸入空気圧力、即ち過給圧PiMを
検出する吸気圧センサ74が設けられている。更に、デ
ィーゼルエンジン2の冷却水温THWを検出する水温セ
ンサ75が設けられている。又、クランク軸40の回転
基準位置、例えば特定気筒の上死点に対するクランク軸
40の回転位置を検出するクランク角センサ76が設け
られている。更に又、図示しないトランスミッションに
は、そのギアの回転によって回されるマグネット77a
によりリードスイッチ77bをオン・オフさせて車両速
度(車速)SPを検出する車速センサ77が設けられて
いる。
【0035】そして、ECU71には上述した各センサ
72〜77がそれぞれ接続されると共に回転数センサ3
5が接続されている。又、ECU71は各センサ35,
72〜77から出力される検出信号に基づき、電磁スピ
ル弁23、TCV33、グロープラグ46及びVSV5
6,61,62等を好適に制御する。
【0036】次に、前述したECU71の構成につい
て、図4のブロック図に従って説明する。ECU71は
中央処理装置(CPU)81、所定の制御プログラム及
びマップ等を予め記憶した読み出し専用メモリ(RO
M)82、CPU81の演算結果等を一時記憶するラン
ダムアクセスメモリ(RAM)83、予め記憶されたデ
ータを保存するバックアップRAM84等と、これら各
部と入力ポート85及び出力ポート86等とをバス87
によって接続した論理演算回路として構成されている。
【0037】入力ポート85には、前述した吸気温セン
サ72、アクセル開度センサ73、吸気圧センサ74及
び水温センサ75が、各バッファ88,89,90,9
1、マルチプレクサ93及びA/D変換器94を介して
接続されている。同じく、入力ポート85には、前述し
た回転数センサ35、クランク角センサ76及び車速セ
ンサ77が、波形整形回路95を介して接続されてい
る。そして、CPU81は入力ポート85を介して入力
される各センサ35,72〜77等の検出信号を入力値
として読み込む。又、出力ポート86には各駆動回路9
6,97,98,99,100,101を介して電磁ス
ピル弁23、TCV33、グロープラグ46及びVSV
56,61,62等が接続されている。
【0038】そして、CPU81は各センサ35,72
〜77から読み込んだ入力値に基づき、電磁スピル弁2
3、TCV33、グロープラグ46及びVSV56,6
1,62等を好適に制御する。
【0039】次に、前述したECU71により実行され
る燃料噴射時期制御の処理動作について図5〜図13に
従って説明する。先ず、図5に示すフローチャートはE
CU71により実行される各処理のうち、燃料噴射ポン
プ1のタイマ装置26における制御油圧を調整すべく、
TCV33をデューティ制御する際のオンデューティ時
間FSDUTYを算出するための処理ルーチンであっ
て、回転数センサ35からのエンジン回転パルスが入力
される毎の割込みで実行される。
【0040】処理がこのルーチンへ移行すると、先ずス
テップ101において、回転数センサ35の検出値に基
づきエンジン回転数NEを読み込む。続いて、ステップ
102において、回転数センサ35の検出値から得られ
るエンジン回転パルスに基づき、エンジン回転数NEの
割込みパルスカウンタCNIRQが噴射終了時期に相当
するスピル基準パルス数CANGLに「1」だけ加算し
たパルス数になったか否かを判断する。つまり、完全に
燃料噴射を終了したか否かを判断する。例えば、図6に
示すように、スピル基準パルス数CANGLが「4」の
場合に、完全に燃料噴射を終了する割込みパルスカウン
タCNIRQの値は「5」である。
【0041】そして、完全に燃料噴射を終了していない
場合には、そのままその後の処理を一旦終了する。又、
完全に燃料噴射を終了した場合には、次のステップ10
3へ移行する。
【0042】そして、ステップ103においては、TC
V33のオン・オフ切替えを指示するためのオン・オフ
切替カウンタCTCVが「0」であるか否かを判断す
る。このオン・オフ切替カウンタCTCVは、後述する
ステップ107においてエンジン回転数NEの大きさに
応じてセットされるものである。
【0043】ここで、オン・オフ切替カウンタCTCV
が「0」でない場合には、ステップ104において、オ
ン・オフ切替カウンタCTCVの値から「1」だけ減算
した結果を新たなオン・オフ切替カウンタCTCVの値
としてセットし、その後の処理を一旦終了する。
【0044】一方、ステップ103においてオン・オフ
切替カウンタCTCVが「0」である場合には、ステッ
プ105において、TCV33をオンさせて開く。又、
ステップ106において、図7に示すように、TCV3
3のオン時刻TONをセットする。
【0045】続いて、ステップ107において、前述し
たオン・オフ切替カウンタCTCVの値をエンジン回転
数NEの大きさに応じてセットする。即ち、そのときの
エンジン回転数NEが「1200rpm」未満の場合に
は、オン・オフ切替カウンタCTCVの値を「1」にセ
ットし、エンジン回転数NEが「1200rpm」以上
で「2400rpm」未満の場合には、オン・オフ切替
カウンタCTCVの値を「2」にセットし、更にエンジ
ン回転数NEが「2400rpm」以上の場合には、オ
ン・オフ切替カウンタCTCVの値を「4」にセットす
る。
【0046】従って、オン・オフ切替カウンタCTCV
が「1」にセットされた場合には、例えば図7に示すよ
うに、燃料噴射が1回終了し、「CANGL+1」番目
のエンジン回転パルスが入力されて立ち上がる毎にオン
時刻TONがセットされる。又、オン・オフ切替カウン
タCTCVが「2」にセットされた場合には、燃料噴射
が2回終了し、その直後の「CANGL+1」番目のエ
ンジン回転パルスが入力されて立ち上がる毎にオン時刻
TONがセットされる。更に、オン・オフ切替カウンタ
CTCVが「4」にセットされた場合には、燃料噴射が
4回終了し、その直後の「CANGL+1」番目のエン
ジン回転パルスが入力されて立ち上がる毎にオン時刻T
ONがセットされる。
【0047】即ち、ここでは燃料噴射終了後の非噴射期
間中にTCV33を開弁させることにより、ローラリン
グ9の駆動反力によるスピル時期のズレを極力防止する
ようにしている。しかしながら、燃料噴射が1回終了す
る毎にTCV33を駆動させていると、エンジン回転数
NEの上昇に応じてTCV33の駆動周波数が上昇する
ことから、ディーゼルエンジン2の高回転時にはTCV
33の駆動周波数が上がり過ぎて信頼性上好ましくな
い。そこで、エンジン回転数NEの上昇に応じてTCV
33の開弁を燃料噴射2回終了後、更には4回終了後に
変更することにより、TCV33の駆動周波数を変更し
て、その駆動周波数を適切な範囲に保つようにしてい
る。この実施例において、TCV33の駆動周波数は4
気筒4サイクルエンジンの場合、オン・オフ切替カウン
タCTCVがエンジン回転数NEの大きさに応じて
「1」から「2」或いは「2」から「1」へ、更には
「2」から「4」或いは「4」から「2」へと変化した
場合に、それぞれ「40Hz」から「20Hz」或いは
「20Hz」から「40Hz」に切り替わる。
【0048】そして、ステップ108において、TCV
33をデューティ制御するために、図7に示すようなオ
ンデューティ時間FSDUTYを算出する。このオンデ
ューティ時間FSDUTYは、ベース値として別途に求
められる制御デューティ比としての目標オンデューティ
比FTDUTY等により所定の計算式に従って求められ
る。そして、そのオンデューティ時間FSDUTYの算
出を終えると、その後の処理を一旦終了する。
【0049】ここで、ステップ108において、オンデ
ューティ時間FSDUTYの算出に使用される目標オン
デューティ比FTDUTYは、図8に示すフローチャー
トに従って求められる。このフローチャートはECU7
1により実行される処理ルーチンであって、49ms毎
の定時割込みで実行される。
【0050】即ち、先ずステップ201においては、回
転数センサ35の検出値に基づいてエンジン回転数NE
を読み込む。これと同時に、別途の処理ルーチンにて、
アクセル開度ACCP及びエンジン回転数NE等をパラ
メータとして求められる目標噴射量の指令値としての最
終噴射量QFINを読み込む。
【0051】続いて、ステップ202において、その読
み込まれたエンジン回転数NE及び最終噴射量QFIN
により、以下に示す計算式に従って回転補正噴射量QF
INS、即ちエンジン回転数NEに応じて補正される噴
射量を算出する。
【0052】 QFINS=QFIN−(100−0.05*NE) 次に、ステップ203において、先に読み込まれたエン
ジン回転数NEと、求められた回転補正噴射量QFIN
Sにより、予め定められた図示しない二次元マップを参
照して目標噴射時期の指令値としての目標クランク角時
期TRGCAを算出する。又、ステップ204におい
て、別途の処理ルーチンにて求められた実際の噴射時期
としての実クランク角時期ACTCAを読み込む。そし
て、ステップ205において、それら目標クランク角時
期TRGCAと実クランク角時期ACTCAとの偏差Δ
T、即ち噴射時期のズレを算出する。
【0053】続いて、ステップ206において、その算
出された偏差ΔTに基づき、図9に示すように予め定め
られたマップを参照して、目標オンデューティ比FTD
UTYを求めるためのフィードバック補正値としての積
分補正項ΔTDUTYIを算出する。併せて、ステップ
207において、同じく偏差ΔTに基づき、図10に示
すように予め定められたマップを参照して、目標オンデ
ューティ比FTDUTYを求めるためのフィードバック
補正値としての比例補正項TDUTYPを算出する。
【0054】更に、ステップ208において、先に求め
られた回転補正噴射量QFINSより、図11に示すよ
うに予め定められたマップを参照して、燃料噴射量を反
映した負荷相当値としての負荷補正項TDUTYOを算
出する。即ち、目標オンデューティ比FTDUTYに燃
料噴射量の違いを反映させるための負荷補正項TDUT
YOを求めるのである。このマップからも明らかなよう
に、負荷補正項TDUTYOは回転補正噴射量QFIN
Sが大きくなるに連れて小さくなるように、即ち噴射時
期が進角されるように設定されている。
【0055】続いて、ステップ209において、前回の
制御周期における目標オンデューティ比FTDUTY
(i−1)に、積分補正項ΔTDUTYI、比例補正項
TDUTYPをそれぞれ加算又は減算すると共に、負荷
補正項TDUTYOを加算して、今回の制御周期におけ
る目標オンデューティ比FTDUTYを算出する。つま
り、今回の目標オンデューティ比FTDUTYを算出す
るに当たって、前回の目標オンデューティ比FTDUT
Y(i−1)を、フィードバック補正値としての積分補
正項ΔTDUTYI及び比例補正項TDUTYPで補正
する他に、燃料噴射量を反映した独立した負荷補正項T
DUTYOにより補正するのである。
【0056】そして、ステップ210において、今回の
目標オンデューティ比FTDUTYを前回の目標オンデ
ューティ比FTDUTY(i−1)としてセットし、そ
の後の処理を一旦終了する。
【0057】このように求められた目標オンデューティ
比FTDUTYは、同一の目標クランク角時期TRGC
Aに対するデューティ比指令値を構成する値である。そ
して、図5に示すフローチャートのステップ108にお
いて、その目標オンデューティ比FTDUTY等により
所定の計算式に従ってTCV33をデューティ制御する
ためのオンデューティ時間FSDUTYが算出されるの
である。
【0058】一方、図7に示すようにTCV33をオフ
するためのオフ時刻TOFFのセットは、図12に示す
フローチャートに従って行われる。このフローチャート
はECU71により実行される処理ルーチンであって、
TCV33のオン時刻TONがセットされる毎の割込み
で実行される。
【0059】即ち、先ずステップ301において、現在
時刻TNが読み込まれる。続いて、ステップ302にお
いて、その現在時刻TNに上記のオンデューティ時間F
SDUTYを加算した結果をオフ時刻TOFFとしてセ
ットする。そして、ステップ303において、そのオフ
時刻TOFFが到来した時点で、TCV33をオフして
閉じる。
【0060】以上のような処理に従い、その時々のエン
ジン回転数NEに応じて、TCV33のオン時刻TON
とオフ時刻TOFFがそれぞれセットされてTCV33
がデューティ制御される。これにより、タイマ装置26
における制御油圧が調整されてタイマピストン28の位
置が制御され、スライドピン32、ローラリング9及び
カムプレート8を介してプランジャ12の往復駆動時期
が変更され、燃料噴射ポンプ1からの燃料噴射時期が制
御される。
【0061】上記のようにこの実施例の燃料噴射時期制
御装置によれば、TCV33をデューティ制御するため
に使用される目標オンデューティ比FTDUTYを算出
するに当たり、前回の目標オンデューティ比FTDUT
Y(i−1)を、目標クランク角時期TRGCAと実ク
ランク角時期ACTCAとの偏差ΔTに応じて求められ
るフィードバック補正値としての積分補正項ΔTDUT
YI及び比例補正項TDUTYPにより補正すると共
に、燃料噴射量を反映して独立した負荷補正項TDUT
YOにより補正している。つまり、目標オンデューティ
比FTDUTYを決定するために、目標の噴射時期と実
際の噴射時期との偏差ΔTによりフィードバック補正を
独立して行うと共に、プランジャ12の駆動反力に影響
する燃料噴射量の大きさに応じて独立した補正を行って
いる。
【0062】ここで、一般に燃料噴射ポンプ1では、プ
ランジャ12の駆動反力がカムプレート8、ローラリン
グ9及びスライドピン32を介してタイマピストン28
に作用する。しかも、その駆動反力は燃料の噴射反力で
あって燃料噴射量、つまりはディーゼルエンジン2の負
荷が大きいほど大きくなる。
【0063】しかし、この実施例では、前述したよう
に、燃料噴射量を反映した負荷補正項TDUTYOによ
る補正を行っていることから、最終的な目標オンデュー
ティ比FTDUTYにプランジャ12の駆動反力が反映
されることになる。よって、例えば急加減速等で燃料噴
射量が急激に変化して、プランジャ12の駆動反力の変
化がタイマピストン28に作用する瞬間には、その駆動
反力の変化に対応して目標オンデューティ比FTDUT
Yを補正することができる。
【0064】ここで図13は車速SP、最終噴射量QF
IN、実クランク角時期ACTCAと目標クランク角時
期TRGCA及び目標オンデューティ比FTDUTYの
対応関係を説明するタイムチャートである。このタイム
チャートにおいて、時間t1に減速が行われて最終噴射
量QFINが急減したとする。この場合、実クランク角
時期ACTCAは直ちに変化しないものの、実線で示す
本実施例の目標オンデューティ比FTDUTYは、2点
鎖線で示す従来例のそれとは異なり、遅れて変化するこ
となく直ちに追随して変化することになる。
【0065】従って、そのように補正された目標オンデ
ューティ比FTDUTYに基づいてTCV33がデュー
ティ制御されるので、プランジャ12の駆動反力の変化
に対処して、その駆動反力の影響が無くなるように直ち
にタイマピストン28の位置を適正に制御することがで
きる。その結果、ディーゼルエンジン2の負荷変化に合
わせて燃料噴射時期の制御を応答性良く実行することが
できる。即ち、負荷変化時における燃料噴射時期制御の
追随性を良くすることができ、燃料噴射ポンプ1からの
燃料噴射時期が早まったり遅れたりすることを防止する
ことができる。よって、ディーゼルエンジン2の排気エ
ミッションや車両のドライバビリティの向上を図ること
ができる。
【0066】併せて、この実施例では、目標オンデュー
ティ比FTDUTYを補正算出するために、フィードバ
ック補正値としての積分補正項ΔTDUTYI及び比例
補正項TDUTYPと、燃料噴射量を反映した負荷補正
項TDUTYOとが各々独立して求められている。従っ
て、燃料噴射時期を燃料噴射量を反映した負荷変動も含
めてフィードバック制御する場合とは異なり、高精度で
最適な燃料噴射時期のフィードバック制御を実施するこ
とができる。
【0067】尚、この発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で構成の一部
を適宜に変更して次のように実施することもできる。 (1)前記実施例では、目標オンデューティ比FTDU
TYを補正算出するために、燃料噴射量を反映した負荷
相当値として回転補正噴射量QFINSにより求められ
る負荷補正項TDUTYOを使用したが、燃料噴射量を
反映する値であれば、例えばアクセル開度ACCPに応
じて求められる補正項を使用することもできる。
【0068】(2)前記実施例では、過給機としてのタ
ーボチャージャ49を備えたディーゼルエンジン2に具
体化したが、過給機としてのスーパーチャジャを備えた
ディーゼルエンジンや、過給機を備えていないディーゼ
ルエンジンに具体化することもできる。
【0069】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、デューティ制御されるタイマ制御弁により油圧式タ
イマのタイマピストンを駆動させてプランジャの往復駆
動時期を変更させることにより燃料噴射ポンプからの燃
料噴射時期を制御するに際して、ディーゼルエンジンの
運転状態に応じて決定される所要に目標噴射時期を得る
べくタイマ制御弁をデューティ制御するために演算され
る制御デューティ比を、目標噴射時期と実際の噴射時期
との偏差に応じたフィードバック補正値により補正する
他に、運転状態に応じて求められる燃料噴射量を反映し
た独立した負荷相当値の大きさにより補正して最終的な
制御デューティ比を決定しているので、ディーゼルエン
ジンの負荷が変化して燃料噴射量が変化するような場合
でも、プランジャの駆動反力の変化に応じてタイマピス
トン位置が制御され、ディーゼルエンジンの負荷変化に
合わせて燃料噴射時期の制御を応答性良く行うことがで
きるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の基本的な概念構成を説明する概念構
成図である。
【図2】この発明を具体化した一実施例における過給
付ディーゼルエンジンの燃料噴射時期制御装置を示す概
略構成図である。
【図3】一実施例における分配型燃料噴射ポンプを示す
断面図である。
【図4】一実施例におけるECUの構成を示すブロック
図である。
【図5】一実施例においてECUにより実行され、TC
Vのオンデューティ時間算出のためにエンジン回転パル
ス入力毎の割込みで実行される処理ルーチンを説明する
フローチャートである。
【図6】一実施例においてエンジン回転パルス、電磁ス
ピル弁の開閉及びプランジャリフトの対応関係を説明す
るタイムチャートである。
【図7】一実施例においてエンジン回転パルスとTCV
オン・オフ駆動の対応関係を説明するタイムチャートで
ある。
【図8】一実施例においてECUにより実行され、TC
Vの目標オンデューティ時間算出のために49ms毎の
定時割込みで実行される処理ルーチンを説明するフロー
チャートである。
【図9】一実施例において目標クランク角時期と実クラ
ンク角時期との偏差に対する積分補正項の関係を予め定
めてなるマップである。
【図10】一実施例において目標クランク角時期と実ク
ランク角時期との偏差に対する比例補正項の関係を予め
定めてなるマップである。
【図11】一実施例において回転補正噴射量に対する負
荷補正項の関係を予め定めてなるマップである。
【図12】一実施例においてECUにより実行され、T
CVのオフ時刻セットのためにTCVのオン時刻セット
毎の割込みで実行される処理ルーチンを説明するフロー
チャートである。
【図13】一実施例において車速、最終噴射量、実クラ
ンク角時期と目標クランク角時期及び目標オンデューテ
ィ比の対応関係を説明するタイムチャートである。
【符号の説明】
1…燃料噴射ポンプ、2…ディーゼルエンジン、8…カ
ムプレート、9…ローラリング、12…プランジャ、1
5…高圧室、26…タイマ装置、28…タイマピスト
ン、33…タイマ制御弁(TCV)、35…回転数セン
サ、73…アクセル開度センサ(35,73は運転状態
検出手段を構成している)、71…デューティ比演算手
段,フィードバック補正手段,デューティ制御手段及び
負荷補正手段を構成するECU。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディーゼルエンジンの回転に連動してカ
    ムを介して往復駆動されるプランジャにより高圧室にて
    燃料を加圧することにより前記ディーゼルエンジンへ燃
    料を噴射する燃料噴射ポンプと、 前記燃料噴射ポンプからの燃料噴射時期を制御すべく、
    前記カムを介して前記プランジャの往復駆動時期を変更
    するための制御油圧により駆動されるタイマピストンを
    有するタイマと、 前記タイマにおける制御油圧を調整するためにデューテ
    ィ制御されるタイマ制御弁と、 前記ディーゼルエンジンの運転状態を検出する運転状態
    検出手段と、 前記運転状態検出手段の検出結果に基づいて決定される
    所要の目標噴射時期を得るべく、前記タイマ制御弁をデ
    ューティ制御するための制御デューティ比を演算するデ
    ューティ比演算手段と、 前記デューティ比演算手段により演算される制御デュー
    ティ比を、前記目標噴射時期と前記運転状態検出手段の
    検出結果に基づいて求められる実際の噴射時期との偏差
    に応じたフィードバック補正値により補正するフィード
    バック補正手段と、 前記フィードバック補正手段により補正された最終的な
    制御デューティ比に基づいて前記タイマ制御弁をデュー
    ティ制御するデューティ制御手段とを備えた燃料噴射時
    期制御装置において、 前記最終的な制御デューティ比を決定するために、前記
    デューティ比演算手段により演算される制御デューティ
    比を、前記フィードバック補正値により補正する他に、
    前記運転状態検出手段の検出結果に基づいて求められる
    燃料噴射量を反映した負荷相当値の大きさにより補正す
    る負荷補正手段を設けたことを特徴とする燃料噴射時期
    制御装置。
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