JP2782994B2 - 磁気ヘッドの製造方法 - Google Patents

磁気ヘッドの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気録画再生装置(V
TR)、磁気録音再生装置、コンピュータ用磁気記録装
置等の磁気記録再生装置に用いられる磁気ヘッドとその
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の磁気記録分野における高密度記録
化の要求に対して、高保磁力媒体に対応した高性能磁気
ヘッドの開発が進められている。このような磁気ヘッド
としては、(図6)に示すような、軟磁性膜1と絶縁膜
2とをトラック幅方向に交互に積層したコア材料が非磁
性基板3で挟持され、前記コア材料で磁気回路が形成さ
れるタイプの積層型ヘッドや、(図7)に示すような、
磁路の大部分がフェライト5で構成され、磁気的に飽和
しやすい磁気ギャップ6近傍にのみ軟磁性膜7を設けた
磁気ヘッド(MIGヘッドと呼ばれている)が開発され
ている。前記積層型ヘッドはMIGヘッドと比較して、
疑似出力の影響がなく、高周波での摺動ノイズが小さ
く、高周波帯域で高い再生効率が得られるという利点が
ある。
【0003】また、磁気ヘッドの特性は、それに使用す
るコア材料の材料特性に密接に関連しており、高密度記
録を達成するためには、磁気ヘッドのコア材料の特性と
して、高い飽和磁束密度(主に記録特性に影響)と高透
磁率(主に再生特性に影響)が要求されている。
【0004】このような要求に対して、前記積層型ヘッ
ドのコア材料として実用化されているセンダストやCo
基非晶質合金では、飽和磁束密度が約1T前後と低く、
更に、高密度記録を実現するためには、これら従来の材
料では飽和磁束密度に限界がある。
【0005】そこで、高い飽和磁束密度と高透磁率を有
する軟磁性膜の研究開発が盛んに行なわれている。その
一つとして、Fe-N膜が研究されている。しかし、こ
のFe-N膜は350℃以上の熱処理で軟磁気特性が急
激に劣化し、軟磁気特性の熱的安定性に問題があるた
め、実用化に至っていない。
【0006】一方、Co基非晶質合金の軟磁性の熱的安
定性と飽和磁束密度を改善した材料として、Co-Nb-
Zr/Co-Nb-Zr-N組成変調窒化膜が開発され、
積層型ヘッドが作製されている(日本応用磁気学会誌
Vol.14 No.2)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このCo-
Nb-Zr/Co-Nb-Zr-N組成変調窒化膜において
も、飽和磁束密度は高々1.3Tであり、更に保磁力の
高い媒体に対し、十分な記録特性を得るためには、より
高い飽和磁束密度を有するコア材料が要求されている。
また、このCo-Nb-Zr/Co-Nb-Zr-N組成
変調窒化膜は、センダストやCo基非晶質合金の様に、
無磁界中の熱処理で高透磁率が得られず、前述の積層型
ヘッドのコア材料として用いた場合、コア材料として
は、等方的な高透磁率特性が要求されるため、回転磁界
中での熱処理が必要となり、熱処理装置が煩雑になると
いう課題を生じる。
【0008】本発明は、ターゲットと基板が平行に対向
した方式のスパッタ法により作製した、特定の組成範
囲、特定の膜構造、及び特定の膜厚を有するFe-Ta-
N系、またはFe-Ta-B-N系軟磁性膜は、簡便な無
磁界中の熱処理においても、高飽和磁束密度と低磁歪の
等方的な高透磁率特性を有するとの発見に基づいてなさ
れたもので、上述の問題点を解決した積層型磁気ヘッド
を提供せんとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】膜厚を1〜10μmに構
成した軟磁性膜と膜厚を0.05〜0.5μmに構成した
SiO2、Al23等の絶縁膜とを交互に積層したコア
材料で磁気ヘッドの磁気回路を形成する。軟磁性膜はF
eを主成分とし、Nを5〜17原子%、Taを7〜15
原子%含む組成を有するFe-Ta-N系軟磁性膜、また
はFeを主成分とし、Nを6〜15原子%、Taを7〜
15原子%、Bを0.5〜13原子%含む組成を有する
Fe-Ta-B-N系軟磁性膜とし、ターゲットと基板が
平行に対向した方式のスパッタ法により作製する。磁気
ヘッド加工工程に於ける熱処理は無磁界中で行なって作
製する。
【0010】また、前記Fe-Ta-N系、またはFe-
Ta-B-N系軟磁性膜はTa、N(窒素)、B(ホウ
素)、Taの窒化物、Taのホウ化物の少なくとも1種
以上の元素、あるいは化合物を固溶し、格子が膨張した
α−Feの微結晶とTaの窒化物微粒子またはTaのホ
ウ化物微粒子が混在した微細組織から成る材料とし、前
記α−Feの微結晶の平均粒径が100Å以下、Taの
窒化物微粒子またはTaのホウ化物微粒子の平均粒径が
50Å以下である膜構造のものとする。
【0011】
【作用】本発明の構成による磁気ヘッドは、無磁界中の
熱処理において高い飽和磁束密度と低磁歪の等方的な高
透磁率特性を示す軟磁性膜を使用しているので、高保磁
力媒体に対し、優れた記録特性を示し、高周波での摺動
ノイズが小さく、高周波帯域で高い再生効率を実現する
ことが出来る。
【0012】特に、前記Fe-Ta-N系、またはFe-
Ta-B-N系軟磁性膜が、上記膜構造のときに優れた磁
気ヘッド特性が得られる。
【0013】また、簡便な無磁界中の熱処理で磁気ヘッ
ドの製造が可能であるため、磁界中熱処理炉のような煩
雑な装置が不要となり、磁気ヘッドの大量生産が可能に
なる。 また、前記Fe-Ta-B-N系軟磁性膜は、F
e-Ta-N系軟磁性膜に比べて、更に高い熱処理温度
で、高飽和磁束密度と低磁歪の良好な軟磁性を実現する
ことが出来、磁気ヘッドを形成する際に高温でガラス接
合が可能となり、ガラスの選択範囲が広がり、接合強度
が充分で、かつ耐摩耗特性に優れた高温熱処理を必要と
するガラスを用いることが出来、磁気ヘッドの信頼性を
高めることが出来る。
【0014】
【実施例】
(実施例1)ターゲットと基板が平行に対向した方式の
スパッタ法であるRF2極スパッタ法により、Fe-T
aの合金ターゲットを用い、Arガス中にN2ガスを導
入し、熱膨張係数115×10-7/゜Cの水冷した非磁
性セラミックス基板上に、Fe-Ta-N系軟磁性膜を膜
厚0.2〜15μmの範囲で形成し、真空中、無磁界中
で550゜Cの温度で1時間の熱処理を行った。これら
の膜の保磁力Hcと各周波数における複素透磁率の実数
部μ'を測定した。その結果、これらの膜の保磁力Hcと
透磁率μ'は、すべて膜面内で等方的であった。作製し
たFe-Ta-N膜の組成は、RBS(ラザフォード後方
散乱)分析の結果、Fe76.5原子%、Ta10.5原
子%、N13原子%であった(以下Fe76.5原子
%、Ta10.5原子%、N13原子%は、Fe76.5
10.513のように記す)。また、これらの膜の飽和磁
束密度は約1.6Tであり、飽和磁歪は絶対値で1×1
-6以下であった。
【0015】(図3)に膜厚に対する保磁力Hcの関係
を示す。(図3)より、膜厚1.5μm以上の膜は、8
A/m以下の低い保磁力を示し、優れた軟磁気特性を有
することが分かる。そして、膜厚1.5μm付近を境と
して低膜厚側でHcは急激に増加している。(図4)に
膜厚に対する透磁率μ'の関係を示す。1MHzにおける
μ'は、膜厚1.5〜3μm付近で極大値を示し、膜厚
1.5μm付近を境として低膜厚側で急激に減少し、高
膜厚側で緩やかに減少する傾向を示す。そして、周波数
の増加と共に、膜厚1.5μm以上の高膜厚側でのμ'の
低下が大きくなる傾向を示す。膜厚が1μm未満になる
と、1MHz以上の高周波帯域におけるμ'が1000以
下の低い値を示し、また、膜厚が10μm以上になる
と、5MHz以上の高周波帯域におけるμ'が1000以
下の低い値を示し、ビデオテープレコーダー等に用いる
磁気ヘッドコア材料としては不適である。従って、ビデ
オテープレコーダー等に用いる積層型ヘッドのコア材料
としての各層の軟磁性膜の膜厚が、1〜10μmである
ときに優れたヘッド出力が得られる。
【0016】なお、本実施例では、Fe76.5原子
%、Ta10.5原子%、N13原子%の組成を有する
Fe-Ta-N系軟磁性膜について説明したが、Feを主
成分とし、Nを5〜17原子%含むと共にTaを7〜1
5原子%含む組成を有するFe-Ta-N系軟磁性膜に於
いても、同様の効果を有した。Nが5原子%以下、Ta
が7原子%以下、Feが88原子%以上の組成範囲で
は、いずれの膜厚においても良好な軟磁気特性は得られ
なかった。また、Nが17原子%以上、Taが15原子
%以上、Feが68原子%以下の組成範囲では、膜中F
e含有量の低下により、飽和磁束密度が1T以下に減少
した。
【0017】(実施例2) (実施例1)と同様のRF2極スパッタ法により、Fe
-Ta、及びFe-Ta-Bの合金ターゲットを用い、A
rガス中にN2ガスを導入し、膜中B含有量の異なる
(膜中Ta及びN含有量は、ほぼ一定)膜組成を有する
軟磁性膜(膜厚2μm)を熱膨張係数115×10-7
゜Cの水冷した非磁性セラミックス基板上に形成し、膜
中B含有量の効果を検討した。作製した膜は、すべて、
真空中、無磁界中で300〜700゜Cの温度範囲で1
時間の熱処理を行った。作製した膜の組成は、組成分析
の結果、Fe77Ta1112、Fe78.5Ta111.59
Fe76Ta1059、及びFe68Ta111110であっ
た。
【0018】これらの軟磁性膜の保磁力Hcの熱処理温
度依存性を(図5)に示す。(図5)より、膜中B含有
量0原子%のFe-Ta-N系軟磁性膜では、約550゜
C以上の熱処理温度で軟磁気特性は劣化するが、Bを含
有するFe-Ta-B-N系軟磁性膜は、更に高温の熱処
理温度に於いても、低い保磁力Hc(優れた軟磁気特
性)を示していることが分かる。そして、膜中B含有量
の増加と共に、高温の熱処理温度まで、低い保磁力Hc
を示し、B含有量5原子%の膜では、700゜Cの熱処
理温度に於いても良好な軟磁性を示している。これらの
Fe-Ta-B-N系軟磁性膜は、良好な軟磁性を示す高
温熱処理で高い飽和磁束密度(1.2〜1.6T)と低磁
歪(絶対値で1×10-6以下)を有していた。
【0019】従って、Fe-Ta-B-N系軟磁性膜は、
Fe-Ta-N系軟磁性膜よりも高温の熱処理温度で磁気
ヘッドコア材料として、使用することが出来る。
【0020】なお、Feを主成分とし、Nを6〜15原
子%、Taを7〜15原子%含むと共にBを0.5〜1
3原子%含む組成を有するFe-Ta-B-N系軟磁性膜
に於いては、同様の効果を有した。Nが6原子%以下、
Taが7原子%以下、Bが0.5原子%以下、Feが8
6.5原子%以上の組成範囲では、良好な軟磁気特性は
得られなかった。また、Nが15原子%以上、Taが1
5原子%以上、Bが13原子%以上、Feが57原子%
以下の組成範囲では、膜中Fe含有量の低下により、飽
和磁束密度が1T以下に減少した。
【0021】また、前記Fe-Ta-N系、及びFe-T
a-B-N系軟磁性膜に添加物元素としてCr元素を0.
1〜2原子%添加したコア材料は、更に優れた耐食性を
併せ持つことが出来た。
【0022】(実施例3) (実施例1)と同様のRF2極スパッタ法により、熱膨
張係数115×10-7/゜Cの水冷した非磁性セラミッ
クス基板上に、Fe-Ta-N系軟磁性膜を膜厚0.2〜
15μmの範囲で形成し、真空中、無磁界中で550゜
Cの温度で1時間の熱処理を行った。熱膨張係数115
×10-7/゜Cの水冷した非磁性セラミックス基板上
に、(実施例1)で説明したFe76.5原子%、Ta
10.5原子%、N13原子%の組成を有するFe-Ta
-N系軟磁性膜(膜厚3μm)と、SiO2絶縁膜(膜厚
0.2μm)とを交互に積層したコア材料を作製し、無
磁界中の磁気ヘッド加工熱処理工程により、(図6)に
示した積層型ヘッドを作製した。作製した磁気ヘッドの
トラック幅は11μm、ギャップ長0.23μm、ギャ
ップ深さ22μm、コイル巻数は20ターンとした。ヘ
ッド出力の測定は、エンドレス・ヘッドテスター、及び
ドラムテスターを用い、保磁力119400A/mのM
Pテープを使用して、相対速度7m/sおよび21m/
sでの自己録再特性を測定した。(図1)に相対速度7
m/sとした場合、(図2)に相対速度21m/sとし
た場合の各周波数での最適記録電流で記録したときのト
ラック幅、及び巻数で規格化したヘッド出力の周波数特
性を示す。比較として、軟磁性膜としてCo-Nb-Ta
-Zr非晶質膜を用いて、同一形状で作製した積層型ヘ
ッドの規格化したヘッド出力の周波数特性も(図1)及
び(図2)に示した。(図1)及び(図2)より、Fe
-Ta-N系軟磁性膜と、SiO2絶縁膜とを交互に積層
したコア材料を用いた積層型ヘッドは、Co-Nb-Ta
-Zr非晶質膜と、SiO2絶縁膜とを交互に積層したコ
ア材料を用いた積層型ヘッドに比べて、長波長では高い
出力特性を示し、短波長では同等の良好な特性を示して
いる。本実施例では、現在市販されている保磁力119
400A/mのMPテープを使用した場合の自己録再特
性を示したが、本発明の磁気ヘッドは、更に高い保磁力
を有する媒体に対して、更に優れた自己録再特性を示
し、高密度記録を達成することが出来る。
【0023】なお、本実施例に於いては、膜厚3μmの
Fe-Ta-N系軟磁性膜と、膜厚0.2μmのSiO2
縁膜とを交互に積層したコア材料で、磁気回路を形成し
た積層型磁気ヘッドについて説明したが、前記コア材料
の各層のFe-Ta-N系軟磁性膜の膜厚が1〜10μ
m、各層の絶縁膜の膜厚が0.05〜0.5μmであると
きに同様の効果を有した。
【0024】なお、本実施例では、Fe76.5原子
%、Ta10.5原子%、N13原子%の組成を有する
Fe-Ta-N系軟磁性膜について説明したが、Feを主
成分とし、Nを5〜17原子%含むと共にTaを7〜1
5原子%含む組成を有するFe-Ta-N系軟磁性膜に於
いても、同様の効果を有した。
【0025】また、Feを主成分とし、Nを6〜15原
子%、Taを7〜15原子%含むと共にBを0.5〜1
3原子%含む組成を有するFe-Ta-B-N系軟磁性膜
に於いては、同様の効果を有すると共に、Fe-Ta-N
系軟磁性膜に比べて、更に高い熱処理温度で、高飽和磁
束密度と低磁歪の良好な軟磁性を実現することが出来、
磁気ヘッドを形成する際に高温でガラス接合が可能とな
り、ガラスの選択範囲が広がり、接合強度が充分で、か
つ耐摩耗特性に優れた高温熱処理を必要とするガラスを
用いることが出来、磁気ヘッドの信頼性を高めることが
出来た。
【0026】
【0027】なお、本実施例に於けるコア材料は、RF
2極スパッタ法により作製したが、本発明のコア材料の
作製方法は、RF2極スパッタ法に限るものではなく、
直流または高周波による二極、三極、マグネトロン方
式、及びバイアススパッタ法等のターゲットと基板が平
行に対向した方式のスパッタ法においては、同様の効果
を有した。しかしながら、ターゲットと基板が平行に配
置されない方式の対向ターゲット式スパッタ法、あるい
はイオンビームスパッタ法等では、ターゲットから斜め
入射で飛来する原子が基板に付着するため、作製した膜
の透磁率特性に異方性が生じた。その結果、これらの方
法で成膜したコア材料を用いて作製した前記積層型磁気
ヘッドは、良好な出力特性が得られなかった。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、特定の組成範囲、特定
の膜構造、及び特定の膜厚を有するFe-Ta-N系、ま
たはFe-Ta-B-N系軟磁性膜と絶縁膜とを交互に積
層したコア材料を、ターゲットと基板が平行に対向した
方式のスパッタ法により作製して、磁気回路を形成した
磁気ヘッドであって、かつ、その製造加工工程における
熱処理を無磁界中で行ったものであるから、高保磁力媒
体に対して優れた記録特性を示し、高周波での摺動ノイ
ズが小さく、高周波帯域で高い再生効率を実現すること
が出来る。また、簡便な無磁界中の熱処理で磁気ヘッド
の製造が可能であるため、磁界中熱処理炉のような煩雑
な装置が不要となり、磁気ヘッドの大量生産が可能にな
る。また、Fe-Ta-B-N系軟磁性膜と絶縁膜とが交
互に積層したコア材料で磁気回路を形成した磁気ヘッド
は、Fe-Ta-N系軟磁性膜をコア材料に用いた場合に
比べて、更に高い熱処理温度で、ガラス接合が可能とな
り、ガラス強度が充分で、かつ耐摩耗特性に優れた高温
熱処理を必要とするガラスを用いることが出来、磁気ヘ
ッドの信頼性を高めることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で作製した磁気ヘッドの相対速
度7m/sに於ける、周波数に対するヘッド出力の関係
を示す図である。
【図2】本発明の実施例で作製した磁気ヘッドの相対速
度21m/sに於ける、周波数に対するヘッド出力の関
係を示す図である。
【図3】本発明の実施例で作製した軟磁性膜の膜厚と保
磁力Hcとの関係を示す図である。
【図4】軟磁性膜の膜厚と複素透磁率の実数部μ'との
関係を示す図である。
【図5】軟磁性膜の保磁力Hcと熱処理温度との関係を
示す図である。
【図6】従来提供されている積層型ヘッドの概略図であ
る。
【図7】従来提供されているMIGヘッドの概略図であ
る。
【符号の説明】
1、7 軟磁性膜 2 絶縁膜 3 非磁性基板 4 非磁性体(ガラス) 5 フェライト 6 磁気ギャップ 8 非磁性体(ガラス)
フロントページの続き (72)発明者 高橋 健 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 沢井 瑛昌 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−290004(JP,A) 特開 平2−275605(JP,A) 特開 昭63−254708(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 5/127 G11B 5/147

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Fe−Ta−N系軟磁性膜と絶縁膜とを
    交互に積層したコア材料で磁気回路が形成され、前記軟
    磁性膜がFeを主成分とし、Nを5〜17原子%含むと
    共にTaを7〜15原子%含む組成を有する磁気ヘッド
    において、 前記コア材料の各層の軟磁性膜の膜厚が1〜10μm、
    各層の絶縁膜の膜厚が0.05〜0.5μmであり、か
    つターゲットと基板が平行に対向した方式のスパッタ法
    により、前記軟磁性膜を基板表面上に作製し、磁気ヘッ
    ド加工工程に於ける熱処理を無磁界中で行うことを特徴
    とする磁気ヘッドの製造方法。
  2. 【請求項2】 Fe−Ta−B−N系軟磁性膜と絶縁膜
    とを交互に積層したコア材料で磁気回路が形成され、前
    記軟磁性膜がFeを主成分とし、Nを6〜15原子%、
    Taを7〜15原子%含むと共にBを0.5〜13原子
    %含む組成を有する磁気ヘッドにおいて、 前記コア材料の各層の軟磁性膜の膜厚が1〜10μm、
    各層の絶縁膜の膜厚が0.05〜0.5μmであり、か
    つターゲットと基板が平行に対向した方式のスパッタ法
    により、前記軟磁性膜を基板表面上に作製し、磁気ヘッ
    ド加工工程に於ける熱処理を無磁界中で行うことを特徴
    とする磁気ヘッドの製造方法。
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