JP2698788B2 - 複合窓サッシの縦枠連結構造 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、連窓サッシ、出窓サッ
シ等の複合窓サッシを構成する際に隣接するサッシの縦
枠相互を連結する構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】複合窓サッシの隣接するサッシの縦枠相
互を連結する構造としては種々のものが知られている。
例えば、実開昭６３−１３８３９０号公報に示すよう
に、サッシの縦枠１の中間係合突片２を連結用縦材３の
中間溝部４に係合すると共に、縦枠１の室外側係合突片
５を連結用縦材３の室外側溝部６に係合し、かつ縦枠１
の室内側突出片７を連結用縦材３の室内側支持片８に接
してビス９で固着して縦枠相互を連結用縦材を介して連
結し、その連結部の室内側部にカバーａを取付けたもの
が知られている。（図１参照）なお、図１のサッシは半
外付けサッシとなり、その縦枠１の中間係合片２には躯
体取付片２ａが一体的に設けられ、縦枠１を躯体に取付
ける場合には躯体取付片２ａをビス止めし、縦枠相互を
連結する場合には躯体取付片２ａを除去するようにして
ある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】かかる縦枠連結構造で
あると、縦枠１の室内側突出片７と連結用縦材３の室内
側支持片８を連結するビス９が弛み、縦枠１と連結用縦
材３ががたついたり、外れたりすることがある。また、
縦枠連結部を室内から見た時にアルミ製のカバーａが見
え、和風の部屋の場合に異和感が生じる。

【０００４】そこで、本発明は前述の課題を解決できる
ようにした連窓サッシの縦枠連結構造を提供することを
目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】サッシを構成する縦枠１
０を、縦板１１に室外側係合突片１２と室内側突出片１
６を一体的に設けたものとし、室外側溝部２２と室内側
支持片２５を備えた一対の取付縦板２１，２１を所定角
度で連結して連結用縦材２０とし、前記縦枠１０の室外
側係合突片１２を連結用縦材２０の室外側溝部２２に係
合し、かつ室内側突出片１６を室内側支持片２５に面外
方向のビス３１で連結し、前記縦枠連結部の室内側部に
木製ブロック６３を、前記ビス３１の頭部３１ａに圧接
して取付けた複合窓サッシの縦枠連結構造。

【０００６】

【作 用】縦枠１の室内側突出片１６と連結用縦材２
０の室内側支持片２５を固着するビス３１の頭部３１ａ
に木製ブロック６３が圧接しているので、その木製ブロ
ック６３によってビス３１が弛むことを防止でき、縦枠
１と連結用縦材２０ががたついたり、外れたりすること
がないし、また、縦枠連結部を室内から見た時に木製ブ
ロック６３が見えて和風の部屋であっても異和感を生じ
ることがない。

【０００７】

【実 施 例】半外付けサッシを構成する縦枠１０は図
２に示すように、面外方向に向う縦板１１の外面室外端
部に鉤形の室外側係合突片１２を一体的に設け、前記縦
板１１の外面面外方向中間部に中間係合突片１３を備え
た取付片１４を一体的に設け、その取付片１４における
中間係合突片１３部分に除去用の溝部１５が形成してあ
り、その溝部１５より先端部が単窓時の取付片となる。
前記縦板１１の外面室内側寄りに室内側突出片１６を一
体的に設け、その室内側突出片１６は取付基片部１６ａ
とコ字状部１６ｂより成ってそのコ字状片部１６ｂが面
内方向に幅広な嵌合突部１７を構成しており、前記縦板
１１の内面面外方向室内側寄りに内向突片１８が一体的
に設けてある。

【０００８】次に複合窓サッシにおける隣接する半外付
けサッシの縦枠相互を連結する構造について説明する。
図３に示すように連結用縦材２０は一対の取付縦板２
１，２１を備え、この取付縦板２１の室外側端部に室外
側に開口した室外側溝部２２が形成され、取付縦板２１
の外面２１ａにおける面外方向中間には鉤片２３が一体
的に設けられて外面２１ａとで室外側に開口した中間溝
部２４を構成し、取付縦板２１の室内側端部には室内側
支持片２５が側方に向けて一体的に設けられ、この室内
側支持片２５の突出端部２５ａは室外側に向けて折曲し
て室内側支持片２５と取付縦板２１の外面２１ａとで室
外側に開口した幅広なる嵌合凹部２６を構成している。
前記室内側支持片２５の突出端部２５ａは取付縦板２１
と平行に対して外側に斜めとなり、前記嵌合凹部２６は
室外側に開口したほぼコ字状で一端開口部２６ａが斜め
となっている。前記取付縦板２１の中間溝部２４を構成
する面外方向中間部よりも室外側寄り部分２１ｂはくの
字状に折曲して中間溝部２４を構成する面外方向中間外
面とこの面外方向中間外面と連続した外面部分は段差２
８を有している。前記室外側溝部２２の開口縁部２２ａ
は室外側に向けて漏斗状に拡開し、中間部２２ｂは幅狭
で、奥部２２ｃはほぼ円形となっている。

【０００９】前記一対の取付縦板２１，２１は室外側連
結板２９と室内側連結板３０で一体的に連結され連結用
縦材２０は中空形状となっている。半外付けサッシＡの
縦枠１０における取付片１４を溝部１５で除去し、この
取付片１４の中間係合突片１３を中間溝部２４に係止す
ると共に、室外側係合突片１２を室外側溝部２２に係合
し、嵌合突部１７を嵌合凹部２６に嵌合し、室内側支持
片２５と室内側突出片１６をビス３１で連結して縦枠１
０と連結用縦材２０を連結する。

【００１０】これにより、縦枠１０と連結用縦材２０が
ビス３１の締付力で面外方向に引き寄せられて嵌合突部
１７の一端部１７ａが嵌合凹部２６の斜めの一端開口部
２６ａに押しつけられるので、縦枠１０が左右方向に引
き寄せられて嵌合突部１７の他端部、つまり室内側突出
片１６の突出端面１６ｃが嵌合凹部２６の他端開口部、
つまり縦板２１の外面２１ａに圧接されると共に、室外
側係合突片１２が室外側溝部２２に圧接され、縦枠１０
と連結用縦材２０を左右方向に確実に位置決めして連結
できる。

【００１１】また、ビス３１の締付力によって室外側係
合突片１２を室外側溝部２２に装着した水密材３２に圧
着してその係合部をシールして室外側より雨水が浸入し
ないようにしてある。また、縦枠１０の中間係合突片１
３を連結用縦材２０の中間溝部２４に係合した時に、取
付片１４の除去端面が取付縦板２１の外面２１ａにおけ
る段差２８と対向しているから、その取付片１４の切断
端面に生じたバリが取付縦板２１の外面２１ａと干渉せ
ずに中間係合片１３を中間溝部２４に正しく係止でき
る。

【００１２】前記一対の縦枠１０の縦板１１の室内側部
１１ａ間に木製ブロック６３が嵌め込まれ、その室内側
部１１ａの単窓時取付用孔１１ｂより木ネジ６４を木製
ブロック６３にネジ込んで取付けてあり、前記木製ブロ
ック６３はビス３１の頭部３１ａに押しつけられてビス
３１が弛まないようにしてある。

【００１３】図４は入隅用連結用縦材２０を示し、室内
側連結板２９と室外側連結板３０を室外側に向けて所定
角度で折曲して一対の縦板２１，２１をＶ字状としてあ
り、木製ブロック６３は室内側連結板３０と同一角度に
折曲してある。

【００１４】

【発明の効果】縦枠１の室内側突出片１６と連結用縦材
２０の室内側支持片２５を固着するビス３１の頭部３１
ａに木製ブロック６３が圧接しているので、その木製ブ
ロック６３によってビス３１が弛むことを防止でき、縦
枠１と連結用縦材２０ががたついたり、外れたりするこ
とがない。また、縦枠連結部の室内側部に木製ブロック
６３を設けたので、室内から見た時に木製ブロック６３
が見えて和風の部屋であっても異和感を生じることがな
く、ぬくもりのある意匠感覚を与えるし、結露が最小限
におさえられる。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来例の横断面図である。

【図２】本発明の縦枠の第一実施例を示す横断面図であ
る。

【図３】本発明の縦枠連結状態の第１実施例を示す横断
面図である。

【図４】本発明の縦枠連結状態の第２実施例を示す横断
面図である。

【符号の説明】

１０…縦枠、１１…縦板、１２…室外側係合突片、１６
…室内側突出片、２０…連結用縦材、２１…取付縦板、
２２…室外側溝部、２５…室内側支持片、３１…ビス、
３１ａ…頭部、６３…木製ブロック。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 サッシを構成する縦枠１０を、縦板１１
   に室外側係合突片１２と室内側突出片１６を一体的に設
   けたものとし、 室外側溝部２２と室内側支持片２５を備えた一対の取付
   縦板２１，２１を所定角度で連結して連結用縦材２０と
   し、 前記縦枠１０の室外側係合突片１２を連結用縦材２０の
   室外側溝部２２に係合し、かつ室内側突出片１６を室内
   側支持片２５に面外方向のビス３１で連結し、前記縦枠
   連結部の室内側部に木製ブロック６３を、前記ビス３１
   の頭部３１ａに圧接して取付けたことを特徴とする複合
   窓サッシの縦枠連結構造。