JP2666857B2 - 自動変速機における変速用ブレーキの潤滑構造 - Google Patents

自動変速機における変速用ブレーキの潤滑構造

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は遊星歯車機構により自動変速機に関し、特に
この自動変速機における変速用ブレーキの潤滑装置に関
する。
〔従来の技術〕
一般に、自動変速機は、サンギヤ、リングギヤおよび
プラネタリギヤ等の多数の回転要素からなる遊星歯車機
構を用いているものが多い。またこのような自動変速機
には、変速制御を行うために、多数の回転要素のうち所
定の回転要素を互いに連結したり、開放したりする油圧
クラッチや所定の回転要素のいくつかを停止させる油圧
ブレーキが設けられている。
そして、これらのクラッチやブレーキを適宜作動させ
ることにより、種々の変速を行うようにしている。
ところで、このような遊星歯車機構による自動変速機
の変速用ブレーキに用いられているブレーキとして、バ
ンドドラムとこのバンドドラムの外周を取り囲むように
して配設されタブレーキバンドとによって構成されるバ
ンドブレーキがある。このバンドブレーキにおいては、
バンドドラムは比較的大きな強度を確保する必要がある
ので、厚肉部材により形成されている。
そして、ブレーキ非作動時にバンドドラムとブレーキ
バンドとの滑りを滑らかにしたり、ブレーキ作動時にバ
ンドドラムとブレーキバンドとが摩擦係合することによ
り発生する熱を吸収したりするために、バンドドラムと
ブレーキバンドとの係合部に潤滑油を送給すべく、第5
図に示されているように、バンドドラムには潤滑穴が形
成されている。
すなわち、第5図から明らかなように、バンドドラム
01には数個の潤滑穴02が周方向に沿って穿設されてい
る。その場合、潤滑穴の大きさおよび位置はブレーキバ
ンド03に固着されている摩擦材04の切欠き部05の間に入
るように設定されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、ドラム01とバンド03との係合時に、熱容量
等のブレーキ容量をある程度確保するために、摩擦材04
の巾はできるだけ大きくすることが望まれる。しかしな
がら、摩擦材04の巾を大きくすると全体が大きくなって
しまうので、コンパクトにするために切欠き部05の巾は
小さくすることが望まれる。
そこで、切欠き部05の巾を小さくすると、潤滑穴02も
小さくせざるを得なくなってしまう。潤滑穴02を小さく
した場合、潤滑穴02がバンドドラム01に単純に穿設され
ているだけであるので、バンドドラム01内に送給されて
いる潤滑油がこの潤滑穴02を通って摩擦材04とドラム01
との係合部の方へスムーズに流れなくなる。このため、
摩擦材04とドラム01との間の潤滑および冷却が効果的に
行われなくなってしまう。
そこで、ドラム01の内面を切削加工して潤滑油を潤滑
穴02の方へ流れやすくする鍔を形成したものも提案され
ているが、切削加工をしなければならないので加工工数
が多くなり、生産性が不良となって製造コストが高くな
ってしまうという問題が新たに生じてしまう。
またバンドドラム01を厚肉部材で形成しているので、
重量が大きくなってしまうという問題もある。
本発明は上記問題を解決するものであって、その第1
の目的は、潤滑油がスムーズにバンドドラムと摩擦材と
の係合部に流れるようにして、潤滑および冷却を効果的
に行うことができるようにすることである。
本発明の他の目的は、バンドドラムの重量をできるだ
け小さくするとともに、生産性を向上して製造コストを
低減することである。
〔問題点を解決するための手段〕
そのために本発明の自動変速機における変速用ブレー
キの潤滑装置は、例えば第1図に示すように、バンドド
ラム34を薄肉板金によって形成するとともに、ブレーキ
バンド35とのバンド係合部34bを2重折り曲げ部とし、
この2重折り曲げ部の内外の板金34b1,34b2にそれぞれ
少なくとも一対の穴36a,36bを穿設し、この一対の穴36
a,36bの少なくとも一部分をオーバラップさせるととも
に、オーバラップ部分の穴の断面積が内側の穴36aの断
面積よりも小さくなるように設定することを特徴として
いる。
なお、上記構成に深した番号は、図面と対比させるも
のであり、これにより構成が何ら限定されるものではな
い。
〔作用および発明の効果〕
本発明においては、バンドドラム34を薄肉板金で形成
しているので、重量が比較的小さくなる。その場合、大
きな力が加えられるブレーキバンド35との係合部34bは
2重の折り曲げ部となっているので、十分な強度を確保
することができるようになる。
また2重折り曲げ部を形成する内外の板金34b1,34b2
にはそれぞれ一対の穴36a,36bが形成されいるとともに
この一対の穴36a,36bの少なくとも一部分をオーバラッ
プさせているので、段付きの潤滑穴が形成されている。
その場合、段付き穴は内側の穴36aの断面積がオーバラ
ップ部の穴の断面積よりも大きくなる形状となる。した
がって、この内側の穴36aには油溜めが形成される。そ
して、この油留めとなる内側の穴36aには潤滑油が収容
されることになり、この潤滑油にはバンドドラム34の回
転によって遠心力が働くようになる。この遠心力によっ
て、潤滑油が外方へ付勢されるので、潤滑油は段付き穴
を通ってバンドドラム34とブレーキバンド35との係合部
の方へ容易に流れるようになる。したがって、前記係合
部を効果的に潤滑および冷却することができるようにな
る。
更に、これらの穴36a,36bをプレス加工の段階で穿設
するだけで油溜めが形成されるので、従来のような切削
加工が不要となり、加工工数が削減することができる。
したがって、生産性が向上し、製造コストを低減するこ
とができるようになる。
その場合、穴36a,36bは円形に形成すれば、更に一層
穴加工が簡単になる。またこれらの穴36a,36bをほぼ同
心状に配設することにより、穴36a内に溜った潤滑油は
バランスよく穴36b内へ流れるようになるので、より一
層多くの潤滑油を送給することができる。
〔実施例〕
以下本発明の実施例を図面を参照しつつ説明する。
第2図において、本発明が適用される自動変速機はト
ルクコンバータ部A、4速自動変速機構部B、出力歯車
機構部Cおよび差動歯車機構部Dからなっている。これ
らの各機構部は互いに接合して一体に構成されるトラン
スミッションケース2a、2b、2c内に収納され、ケース2b
の上部にバルブボディ3が配設されている。トルクコン
バータ部Aは、トルクコンバータ4および遠心式のロッ
クアップクラッチ5からなり、エンジンのクランク軸6
の回転をトルクコンバータ4内の油流またはロックアッ
プクラッチ5による機械的接続を介して自動変速機構部
B内の入力軸1に伝達する。また、トルクコンバータ部
Aと自動変速機構部Bとの間にはオイルボンプ7が設置
されている。
4速自動変速機構部Bには、入力軸1に回転自在に支
持される中空軸11が嵌合され、入力軸1または中空軸11
の外周にエンジン出力側から順に、第2のクラッチC2お
よび第1のブレーキB1、出力ギヤ9、ワンウェイクラッ
チF1、プラネタリギヤユニット10、第2のブレーキB2、
第1のクラッチC1、オーバードライブ用クラッチC0が配
置されている。なお、8は第1のブレーキB1を作動させ
るための油圧サーボ機構である。
第3図に詳しく示すように、プラネタリギヤユニット
10は、シングルプラネタリギヤユニット12とデュアルプ
ラネタリギヤユニット13からなり、シングルプラネタリ
ギヤユニット12は、中空軸11に形成されたサンギヤS1、
リングギヤR1およびこれらギヤに噛合う第1のピニオン
P1を支持したキャリヤCR1からなり、また、デュアルプ
ラネタリギヤユニット13は、中空軸11に形成されたサン
ギヤS1、第1のピニオンP1および第2のピニオンP2が噛
み合うように、かつ、第2のピニオンP2がリングギヤR2
と噛合うようにこれら各ギヤを互いに噛合するように支
持するキャリヤCR1からなる。そして、これら両ギヤユ
ニット12、13は、サンギヤS1が中空軸11に一体に形成さ
れ、また、キャリヤCR1も一体に形成されており、さら
に、第1のピニオンP1は一体のロングピニオンにて構成
されている。
また、出力歯車機構部Cは、トランスミッションケー
ス2b、2cの間にベアリング21、22により回転自在に支持
されているカウンタシャフト23を有し、該シャフト23上
には出力ギヤ9と噛合うカウンタドリブンギヤ25および
ディファレンシャルドライブギヤ26が固定されている。
また、差動歯車機構部Dは、ディファレンシャルギヤユ
ニット27およびリングギヤマウントケース29を備え、該
マウントケース29は前記ディファレンシャルドライブギ
ヤ26と噛合うリングギヤ30を有し、ディファレンシャル
ギヤユニット27のデフピニオン31を支持してデフキャリ
ヤを構成している。そして、ディファレンシャルギヤユ
ニット27は、該デフピニオン31と噛合う左右のサイドギ
ヤ32、33を有し、これらサイドギヤ32、33から左右の車
輪に動力が伝達される。
次いで、上記構成からなる4速自動変速機構部Bの作
動を第3図に示すギヤトレーンおよび第4図に示す作動
表に沿って説明する。
エンジントルクはトルクコンバータ4またはロックア
ップクラッチ5を介して入力軸1に伝達される。そし
て、4速自動変速機構部Bにて、第4図に示す作動表に
よる各クラッチC1、C2、C0、各ブレーキB1、B2およびワ
ンウェイクラッチF1の作動にもとずき前進4速および後
進1速が得られ、該変速された回転が出力ギヤ9から出
力歯車機構部Cに出力される。
1速状態では第1のクラッチC1を係合する。すると、
入力軸1の回転は、第1のクラッチC1を介してシングル
プラネタリギヤユニット12のリングギヤR1に伝達され、
このときデュアルプラネタリギヤユニット13のリングギ
ヤR2はワンウェイクラッチF1により回転が阻止されてい
るため、サンギヤS1を逆方向に回転させながら共通キャ
リヤCR1が正方向に大幅減速回転され、該回転が出力ギ
ヤ9から取出される。
第2速状態では、第1のクラッチC1の係合に加えて第
1のブレーキB1が作動し、サンギヤS1が第1のブレーキ
B1により回転が停止され、従って入力軸1からのリング
ギヤR1の回転は、リングギヤR2を正方向に空転させなが
らキャリヤCR1を正方向に減速回転し、該回転が出力ギ
ヤ9から2速として取出される。
3速状態では、第1のクラッチC1の係合に加えて第3
のクラッチC0が係合され、入力軸1の回転がクラッチC1
を介してシングルプラネタリギヤユニット12のリングギ
ヤR1に伝達されると同時にクラッチC0を介してデュアル
プラネタリギヤユニット13のリングギヤR2に伝達され、
プラネタリギヤユニット12、13の各要素は一体となって
回転し、従って、キャリヤCR1も一体に回転して出力ギ
ヤ9から入力軸1と同速回転が取出される。
また、4速状態では、第1のクラッチC1を解放すると
共に、第1のブレーキB1を作動すると、入力軸1の回転
がクラッチC0を介してデュアルプラネタリギヤユニット
13のリングギヤR2に伝達され、このときサンギヤS1が停
止されているため、シングルプラネタリギヤユニット12
のリングギヤR1を増速空転させながらキャリヤCR1は高
速回転し、該高速回転がオーバードライブとして出力ギ
ヤ9から取出される。
リバースレンジでは、第2のクラッチC2および第2の
ブレーキB2が係合し、入力軸1の回転は第2のクラッチ
C2を介してサンギヤS1に伝達され、このときリングギヤ
R2が第2のブレーキB2の制動により固定されているた
め、リングギヤR1を逆転させながらキャリヤCR1も逆転
し、該キャリヤCR1の逆転が出力ギヤ9から取出され
る。
また、コースト時における1速状態では、ワンウェイ
クラッチF1がフリー状態になるが、第1のクラッチC1の
係合に加えて第2のブレーキB2が係合し、該ブレーキB2
によりリングギヤR2が固定状態となり、1速状態が維持
されてエンジンブレーキが有効に作動する。
次に本発明の特徴である4速自動変速機構部Bにおけ
る第1のブレーキB1の潤滑装置について説明する。
第1図は前記した4速自動変速機構部Bにおける第1
のブレーキB1付近の詳細を示している。
第1図に示すように、第1のブレーキB1は、中間軸11
にスプライン嵌合されたバンドドラム34を備えている。
このバンドドラム34は薄肉板金をプレス加工することに
より形成されており、中間軸11に対して垂直な垂直壁34
aとこの垂直壁34aに連続しかつ軸方向に延出するように
して形成されている円筒部34bとからなっている。この
円筒部34bは2重に折り曲げられた内外の2枚の薄肉板3
4b1,34b2からなっていて強度が大きくされている。この
円筒部34bの外周を取り巻くようにしてブレーキバンド3
5が配設されている。このブレーキバンド35は、第2図
に示す油圧サーボ機構8によって円筒部34bに係合する
ようになっている。
また、円筒部34bの内側の薄肉板34b1には、径の比較
的大きな円形穴36aが穿設されている。一方、円筒部34b
の外側の薄肉板34b2にも穴36aよりも径の小さい円形穴3
6bが穿接されており、これらの穴36a,36bはほぼ同心状
に配置されている。そして、これらの二つの穴36a,36b
が一対となって潤滑穴36を形成している。すなわち、潤
滑穴36は内側の径が大きく外側の径が小さな段付き穴と
なっている。この潤滑穴36はバンドドラム34の円筒部34
bの周方向に沿って適宜数設けられている。
次に、このように構成された本発明による変速用ブレ
ーキの潤滑装置の作用について説明する。
図示されない油溜め内の潤滑油は第2図に示すオイル
ポンプ7によって吸引され、バルブボディ3内のバルブ
を適宜切り換えることにより、トランスミッションケー
ス2aに形成され出力軸1の左端部が収容される空間37内
に送給される。空間37内に流入した潤滑油の一部は、第
1図に示すように更に入力軸1の中心部に穿設されてい
る油路38および二つの径方向の油路39,40を通って、バ
ンドドラム34とこのドラム34に連結されたクラッチドラ
ム41とによって形成されている第2のクラッチC2のハウ
ジング内に流入する。
第2のクラッチC2のハウジング内に流入した潤滑油
は、内側の穴36a内に溜るようになる。すなわち、内側
の穴36aは油溜めを形成するようになっている。
このように、穴36a内に溜った潤滑油は、バンドドラ
ム34の回転に伴って回転するので、この穴36a内の潤滑
油には遠心力が働くようになる。この遠心力により、潤
滑油は外方へ付勢されるので、容易に外側の径の小さな
穴36bを通って円筒部34b外周面のバンド係合面へ流れて
いくようになる。
これにより、ブレーキ非作動時、すなわちブレーキバ
ンド35が円筒部34bのバンド係合面に係合していないと
きには、潤滑油はブレーキバンド35と円筒部34bのバン
ド係合面との間を潤滑し、バンドドラム34はスムーズに
回転するようになる。また、ブレーキの係合時、すなわ
ちブレーキバンド35が円筒部34bのバンド係合面に摩擦
係合してバンドドラム34の回転を止める途中で、潤滑油
は摩擦熱が発生する係合部を冷却するようになる。
このように構成された第1のブレーキB1においては、
内側の穴36aが油溜めとして機能するので、潤滑油に確
実に遠心力を働かせることができるようになる。したが
って、入力軸1の軸心部から放出された潤滑油のうち、
バンド係合面に流れていく潤滑油の量が増加するように
なり、ブレーキバンド35と円筒部34bとの非係合時の潤
滑および係合時に発生する摩擦熱の吸収を効果的に行う
ことができるようになる。この結果、ブレーキバンド35
の耐久性を向上させることができるようになる。
しかも、バンド係合面に流れる潤滑油の量が増加する
ことにより、外側の穴36bの径を小さくできるので、ブ
レーキバンド35の摩擦材に形成する切欠きの巾を小さく
することができる。これにより、ブレーキバンド35はよ
りコンパクトになる。加えて、第1のブレーキB1へ送給
する潤滑油の量を低減することができる。したがって、
オイルポンプ7の吐出量を少なくすることができるよう
になるので、オイルポンプ7の駆動エネルギを小さくで
き、車両の燃費を向上させることができる。特に、この
実施例のように、穴36a,36bを同心状に配設することに
より、穴36a内の潤滑油がバランスよく穴36b内へ流れる
ようになるので、更に一層多くの潤滑油を送給すること
が可能となる。
また、バンドドラム34の円筒部34bは薄肉板金をプレ
スで単に2重に折り曲げることにより形成されるので、
製造が簡単になる。そして薄肉板金の2重折り曲げ部分
に、予め一対の穴を外側が小径に内側が大径になるよう
に穿接しておくだけで、折り曲げたときに段付き穴が自
然に形成されるので、従来のような切削加工を必要とし
ないで油溜めを容易に形成することができる。加えて、
このような穴はプレス加工段階で穿設しておくとともに
円形に形成することにより、穴加工をきわめて簡単に行
うことができる。したがって、バンドドラム34の製造が
容易になり、生産性が向上するとともに製造コストが低
減するようになる。
更にバンドドラム34は薄肉板金により形成されるので
比較的軽量にすることができる。
なお、本発明は前述の実施例に限定されるものではな
く、種々の設計変更が可能である。
例えば前述の実施例では、二つの穴36a,36bをほぼ同
心状に配置するものとしているが、両穴36a,36bの中心
位置はずれていてもよい。要は、二つの穴36a,36bが一
部がオーバラップしておりかつ内側の穴36aがそのオー
バラップしている穴の大きさよりも大きく形成されてい
さえすればよい。
またこれらの穴36a,36bの長手方向に直交する断面形
状も必ずしも円形である必要はなく、楕円、長円あるい
は矩形等の種々の形状が考えられる。更に穴36a,36bは
その長手方向に沿って径が一定としているが、外側に向
かって徐々に小さくなるような例えば円錐状に形成する
こともできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の自動変速機における変速用ブレーキの
潤滑装置の1実施例を示す第2図の一部拡大断面図、第
2図は本発明の自動変速機の1実施例を示す全体断面
図、第3図は第1図における自動変速機構部の概略図、
第4図は自動変速機の作動を説明するための図、第5図
は従来の自動変速機の変速用ブレーキにおけるバンドド
ラムおよびブレーキバンドの一部拡大断面図である。 B1……第1のブレーキ(変速用ブレーキ)、R1、R2……
リングギヤ(回転要素)、S1、S2……サンギヤ(回転要
素)、CR1……キャリヤ、P1、P2、P3……ピニオン、3
……トランスミッションケース、1……入力軸、9……
出力ギヤ(出力部材)、10……プラネタリギヤユニッ
ト、C……歯車減速機構、34……バンドドラム、34b…
…円筒部(バンド係合部、2重折り曲げ部)、35……ブ
レーキバンド、36a……内側の穴、36b……外側の穴

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラネタリギヤユニットの複数の回転要素
    をそれぞれクラッチを介して連結する入力軸、前記ギヤ
    ユニットの少なくとも一つの回転要素に連結する出力部
    材、前記ギヤユニットの所定回転要素に係合して変速を
    行う変速用ブレーキおよび前記出力部材に連結される歯
    車減速機構を備える自動変速機において、 前記変速用ブレーキの少なくとも一つがバンドドラムと
    このバンドドラムの外周を取り巻くブレーキバンドとか
    らなり、 前記バンドドラムは薄肉板金から形成され、かつ前記ブ
    レーキバンドが係合するバンド係合部が2重折り曲げ部
    とされており、 この2重折り曲げ部を形成する内外の板金部分にそれぞ
    れこれらを貫通する少なくとも一対の穴が穿設され、 これらの穴は少なくとも一部分がオーバラップして配設
    されているとともに、このオーバラップ部の断面積が前
    記穴の内側の穴の断面積よりも小さくされていることを
    特徴とする自動変速機における変速用ブレーキの潤滑装
    置。
  2. 【請求項2】前記一対の穴は断面円形に形成され、内側
    の穴の径が外側の穴の径よりも大きくされていることを
    特徴とする請求項1記載の自動変速機における変速用ブ
    レーキの潤滑装置。
  3. 【請求項3】前記一対の穴はほぼ同心状に配設されてい
    ることを特徴とする請求項2記載の自動変速機における
    変速用ブレーキの潤滑装置。
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