JP2622053B2 - 電磁石用コイルの製造方法 - Google Patents

電磁石用コイルの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は冷却媒体による冷却構造
を有する電磁石用コイルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、導体の抵抗損が大きく、発熱量の
大きな電磁石用コイルにおいては、一般的に例えば図8
に示すように中空部2を有する導体1を用い、この導体
1の中空部2に水等の冷却媒体を流すことによって冷却
するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような構
成の電磁石用コイルは、一般に導体の径が大きくなり、
特に細い線を撚ったものを導体として用いる場合には、
この細線を中空にすることは不可能であり、仮に中空線
ができてもこれを撚ることは不可能であった。
【0004】本発明は、上記のような問題を解消するた
めになされたもので、その目的は特に細い線を撚ったも
のを導体として用いることができると共に、外部から強
制冷却することが可能な磁場精度の高い電磁石用コイル
の製造方法を提供することにある。
【0005】
【0006】
【課題を解決するための手段】 本発明は上記の目的を達
成するため、 予め冷却媒体を流すための可撓性を有する
絶縁性パイプを型に巻回し、前記型内の空隙部にパイプ
の中空部を除いて充填入りの樹脂を注型して硬化させ
て樹脂注型物を成形し、次にこの注型物を型から取出し
て予め導体を巻回してなる電気絶縁線輪を前記絶縁性パ
イプ近傍に配置した状態で、前記とは別個の型の中に入
れて樹脂を注入し硬化させて前記電気絶縁線輪を前記樹
脂注型物に一体化するようにしたものである。
【0007】
【作用】このような電磁石用コイルの製造方法にあって
は、導体の抵抗損による発熱を水、油などの冷却媒体を
絶縁性パイプに通すことによって例え非常に細い線、あ
るいは撚線を導体に使用しても容易に冷却することがで
きる。また、絶縁性パイプを用いているので、渦電流損
の発生がなく、さらに電気絶縁線輪を樹脂で固定してい
るため、磁場の変動がなく、寸法精度が高く、しかも磁
場精度の高い電磁石を得ることができる。さらに、絶縁
性パイプが損傷し難く、冷却媒体が漏れることがないの
で、信頼性の高い電磁石を得ることができる。
【0008】
【実施例】以下本発明の一実施例について図面を参照し
て説明する。
【0009】図1は本発明による電磁石用コイルの製造
方法を説明するための構成例を示す断面図である。本実
施例では、図1に示すように予め冷却媒体を流すための
可撓性を有する絶縁性パイプ3を図示しない型に巻回す
ると共に、この型の空隙部にパイプの中空部4を除いて
シリカ、アルミナ、ガラス等の粉末あるいは繊維からな
る充填材入りのエポキシなどの樹脂5を注型して硬化さ
せる。次にこの注型物12を型から取出し、その絶縁性
パイプ3の近傍に予め導体を巻回してなる電気絶縁線輪
6を配置した状態で、図示しない別の型に入れて樹脂7
を注型し、硬化することによって一体化する。しかる
後、この型を取外して電磁石用コイルを得る。
【0010】なお、絶縁性パイプ3を用いているのは、
渦電流を誘起させず、磁場の精度を保つためである。ま
た、可撓性があるパイプを用いたのはどのような形状に
も適応して巻回できるようにするためである。
【0011】ここで、上記絶縁性パイプ3としては、例
えばポリテトラフルオロエチレン(四ふっ化エチレン樹
脂)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキル
ビニルエーテル共重合体(四ふっ化エチレン・パーフル
オロアルコキシエチレン共重合体)、テトラフルオロエ
チレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(四ふっ化
エチレン・六ふっ化ポリプロピレン・パーフルオロアル
コキシエチレン共重合体)、テトラフルオロエチレン−
エチレン共重合体(四ふっ化エチレン・エチレン共重合
樹脂)、テトラフルオロエチレンーエチレン共重合体
(四ふっ化エチレン・エチレン共重合樹脂)、ポリクロ
ロフルオロエチレン(三ふっ化塩化エチレン樹脂)、ク
ロロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体(三ふっ
化塩化エチレン・エチレン共重合樹脂)、ポリビニリデ
ンフルオライド(ふっ化ビニリデン樹脂)、ポリビニル
フルオライド(ふっ化ビニル樹脂)などの弗素樹脂から
なるパイプが用いられ、注入する樹脂と接着しない性質
を有している。
【0012】また、上記パイプに代えて図2に示すよう
に、例えば前記弗素樹脂、ポリエーテルエーテルケト
ン、エチレンピロピレンゴムなどの耐熱性、耐水性、耐
油性のある高分子製パイプ9の上に、例えばポリエチレ
ンテレフタレート、ポリテトラフルオロエチレンなどの
熱収縮性のチューブ10を被覆し、このチューブを加熱
することにより収縮させて高分子製パイプ9に密着させ
た2重パイプ8を用いてもよく、さらには図3に示すよ
うに例えば表面にガラスやポリエステルの絶縁性樹脂1
1を編組したポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテ
ルエーテルケトン、エチレンプロピレンゴムなどの耐熱
性、耐水性、耐油性のある高分子製パイプ9を用いても
よい。
【0013】このように絶縁性パイプ3として、例えば
ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン
−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体等の弗
素樹脂などのように注入する樹脂と接着しないパイプ、
2重パイプあるいは表面にガラスやポリエステルの繊維
を編組したポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテル
エーテルケトン、エチレンプロピレンゴムなどの耐熱
性、耐水性、耐油性のある高分子製パイプを用いること
により、特に樹脂が硬化する際に収縮し亀裂が入って
も、パイプに亀裂が進展し、後で例えば水、油等の冷却
媒体を流したときに、この亀裂から冷却媒体が外部に流
出することを防ぐことができるためである。
【0014】すなわち、絶縁性パイプ3として、例えば
ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン
−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体等の弗
素樹脂のように注入する樹脂と接着しないパイプを用い
ることによって、樹脂に亀裂が生じても亀裂はパイプを
貫通せず、パイプと樹脂の界面に沿って進展させること
ができる。また、図2に示すような2重パイプ8を用い
れば、もし万一外側のパイプ例えばチューブ10に亀裂
が入っても高分子製のパイプ9に亀裂が進展するような
ことがなくなる。さらに、図3に示すような例えば表面
にガラスやポリエステルの繊維11を編組したポリテト
ラフルオロエチレン、ポリエーテルエーテルケトン、エ
チレンプロピレンゴムなどの耐熱性、耐水性、耐油性の
ある高分子製パイプ9を用いれば、編組部で応力を緩和
させることにより樹脂に発生した亀裂を食い止めること
ができる。
【0015】このようにして製造された電磁石用コイル
にあっては、導体が巻回された電気絶縁線輪6を可撓性
を有する絶縁性パイプ3の近傍に配置した状態で、樹脂
を注入して硬化し、一体化しているので、絶縁性パイプ
3内に水、油等の冷却媒体を流すことにより、電気絶縁
線輪6が発生する抵抗損による熱を冷却媒体に効率よく
伝達し除去することができる。従って、電気絶縁線輪の
温度を低く抑えることができ、絶縁物の劣化が起き難く
なる。
【0016】また、絶縁性パイプ3をパイプ内4を除く
空隙部にシリカ、アルミナ、ガラスなどの粉末あるいは
繊維からなる充填材入りのエポキシなどの樹脂5を注型
して硬化した後、型から取り出しても、充填材入りの樹
脂は硬化時の収縮率が小さく、硬化した樹脂の機械的強
度が大きいので、樹脂にクラックが発生し難く、絶縁性
パイプ3が損傷して冷却媒体が漏れ出る恐れがない。し
かも、充填材入りの樹脂を用いているので、樹脂の熱伝
導率が高く、冷却効率が良くなる。次に本発明による電
磁石用コイルの製造方法について具体例を挙げて詳細に
説明する。
【0017】まず、表面に離型材が塗布された鋼鉄製の
マンドレルに接するように、内径が5mm、外径が7mmの
テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニル
エーテル共重合体製の可撓性を有する絶縁性パイプをス
パイラル状(螺旋状)に巻回し、エポキシ樹脂と酸無水
物硬化剤からなる組成物100重量部にシリカ粉を10
0〜350重量部混合してなる充填材入り樹脂(例えば
東芝ケミカル社製TCG−1930)で注型して加熱硬
化し、図4に示すような内部に絶縁性パイプ3を有する
円筒状充填材入り樹脂5からなる樹脂注型物12を
【0018】なお、絶縁性パイプをスパイラル(螺旋)
状に巻回する際、絶縁スペーサを使って位置決めするこ
とにより、巻回時や注型時に絶縁性パイプの位置がずれ
るようなことがない。
【0019】また、出来上がった円筒状充填材入り樹脂
注型物12の表面をサンドペーパなどで面荒らししてお
き、後の工程で含浸される樹脂と接着し易くなるように
しておく。この円筒状充填材入り樹脂注型物12は、内
外径寸法の異なる2種類を用意する。
【0020】次に別個に、直径が50μm の電気銅の表
面にポリエステルイミドからなるエナメル皮膜を被覆し
た細線を撚って、断面が4mm×10mmの平角状の撚線と
なし、この上からエポキシワニスをガラステープに塗布
して半硬化状態にしたプリプレグ絶縁テープを飛ばし巻
きして図5に示す絶縁導体13を得る。この絶縁導体1
3を図5に示すように表面に溝14を有し、表面にポリ
テトラフルオロエチレンを焼付け、離型処理を施した半
円柱状の鋼鉄製巻型15に2層にして巻込む。この場
合、巻き上がった絶縁導体13の高さの方が溝14の深
さよりやや大きくしておく。
【0021】この上に、片面に半硬化状の接着剤が塗布
された厚さが0.5mmの柔軟性のあるエポキシガラスシ
ートからなる絶縁板16を接着剤が絶縁導体側に面する
ように配設する。さらに、この上から、表面をポリテト
ラフルオロエチレンを焼付け離型処理を施した当板17
を当て、全体を加熱しながら当板17にプレスで圧力を
加え、プリプレグ絶縁テープおよび半硬化状の接着剤を
硬化させる。次に当板17を除去し、絶縁導体13が接
着した絶縁板16を巻型15から取出すことにより、図
6に示すような絶縁板に接着した鞍形コイルを得る。
【0022】また、別の形状を堀込んだ巻型を用いて同
様な方法により、別の形状を有する絶縁導体が接着され
た絶縁板を得る。このようにして絶縁板に接着した3種
類の鞍形コイル(以下A,B,Cコイルと称する)を各
2個を用意する。
【0023】次に表面をポリテトラフルオロエチレンを
焼付け離型処理を施した円筒状の鋼鉄製マンドレルを用
意する。この表面に厚さが0.13mmのガラスクロスシ
ートを張力を加えた状態で10回巻回する。この上に上
記で得られた絶縁板に接着した3種類の鞍形コイルを、
図7に示すように、まずAコイルの各1個ずつをマンド
レルの円周上180°位置をずらした対称の位置に配置
する。
【0024】次にこの上から先に用意した内部に絶縁性
パイプを有する円筒状充填材入り樹脂注型物12の2個
の内、内外径の小さい方を挿入し、次にその上にBコイ
ルを各1個ずつ同様にマンドレルの円周上180°位置
をずらした対称の位置に配置する。次にこの上から先に
用意した内部に絶縁性パイプを有する円筒状充填材入り
樹脂注型物12の2個の内、内外径の大きい方を挿入
し、次にその上にCコイルを各1個ずつ同様にマンドレ
ルの円周上180°位置をずらした対称の位置に配置す
る。この上から、厚さが0.13mmのガラスクロスシー
トを張力を加えた状態で10回巻回する。この外側か
ら、表面をポリテトラフルオロエチレンを焼付け、離型
処理を施した金型を取付け、密閉する。なお、前記絶縁
性パイプの両端部は密栓し、後工程の含浸時に樹脂がパ
イプ内に浸入しないようにしておく。
【0025】次に減圧容器中に全体を搬入し、金型内の
空隙部を真空ポンプで減圧し、酸無水物硬化剤並びにエ
ポキシ樹脂組成物からなる樹脂7を送り込んだ後、加圧
し樹脂を含浸する。しかる後、樹脂を加熱し硬化させ
る。かくして加熱硬化が終了したら、金型を取外し、次
にマンドレルを除去すれば図7に示す断面図で示すよう
な電磁石用コイルが得られる。
【0026】上記具体例のように、内部に絶縁性パイプ
を有する円筒状充填材入り樹脂注型物12を絶縁導体1
3の近傍に配置した後、樹脂を含浸硬化すれば、充填材
入り樹脂硬化物12は硬化収縮率が小さく、硬化した樹
脂の機械的強度が大きいので、樹脂にクラックが発生し
難くなり、絶縁性パイプを損傷することがなく、しかも
冷却媒体が漏れ出る恐れがなくなる。また、充填材入り
の樹脂を用いているため、樹脂の熱伝導率が高く、冷却
効率が良くなる。さらに、巻回された電気絶縁線輪6を
絶縁性パイプの近傍に配置した状態で樹脂を注型して硬
化し、一体化しているので、電気絶縁線輪6が発生する
抵抗損による熱を冷却媒体に効率良く伝達し除去するこ
とが可能となる。従って、電気絶縁線輪の温度を低く抑
えることができると共に、熱応力を低くできるので、絶
縁物の劣化が起き難くなり、信頼性の高い電磁石用コイ
ルを製造することができる。
【0027】ここで、テトラフルオロエチレン−パーフ
ルオロアルキルビニルエーテル共重合体製の絶縁性パイ
プを螺旋状に巻回したのは、後でこのパイプに例えば
水、油などの冷却性媒体を流し、電磁石を冷却するため
である。また、絶縁性パイプを用いたのは、金属では渦
電流が誘起され、損失が大きくなると同時に磁場の精度
が悪くなるからである。そして、テトラフルオロエチレ
ン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体製の
絶縁性パイプは、注型した樹脂と接着しない性質を持つ
絶縁性パイプの中では最も強度が高く、損失が起き難い
上、注型した樹脂と接着しないため、もし樹脂に亀裂が
生じても、亀裂はパイプを貫通せず、パイプと樹脂の界
面に沿って進展させるようにするためである。
【0028】一方、絶縁導体13として、細線からなる
撚線を使用したのは、渦電流損を少なくするためと、断
面積の大きい平角線を巻回し易くするためである。ま
た、絶縁導体の上にプリプレグ絶縁テープを巻いている
のは、後で加熱加圧することにより樹脂が溶け出し、硬
化して絶縁導体同志間および絶縁導体とエポキシガラス
シートからなる絶縁板16の間を接着させるためであ
る。
【0029】また、プリプレグ絶縁テープを飛ばして巻
いたのは、所用の形状に巻回し易くすると同時に、後に
樹脂が撚線内に空隙に含浸する際の樹脂の浸入路を確保
するためである。
【0030】さらに、マンドレルの表面にガラスクロス
シートを巻回した上に、上記で得られた絶縁板に接着し
た3種類の鞍形コイルを配置した後、この上からガラス
クロスシートを巻回しているのは、後で樹脂を含浸して
硬化することにより、絶縁導体を固定すると共に、導体
を絶縁するためである。コイルの内外はガラスクロスシ
ートとエポキシ樹脂からなるFRP18ができ、機械的
に強固な構造ができあがる。従って、マンドレルを除去
しても、電磁石として一体な構造を保持できるだけの機
械的強度を有している。
【0031】このようにして得られた電磁石用コイルに
あっては、絶縁性パイプに例えば水、油などの冷却性媒
体を流すことにより、電磁石は十分に冷却することがで
きる。また、絶縁性パイプを用いているので、渦電流が
誘起されることもなく、磁場の精度が悪くなることもな
い。さらに、テトラフルオロエチレン−パーフルオロア
ルキルビニルエーテル共重合体製の絶縁性パイプを用い
たので、含浸した樹脂と接着しないので、樹脂に亀裂が
生じても、亀裂はパイプを貫通せず、冷却媒体が外部に
流出することがない。
【0032】さらに、金型に溝を掘って、その溝に絶縁
導体を巻込むため、出来上ったコイルの寸法精度が高く
磁場精度の高い電磁石を得ることができる。また、寸法
の異なる巻型と金型を各1個用意することにより、多数
のコイルが同じような精度で、かつ従来のような絶縁ス
ペーサを挿入しながら絶縁導体を巻くという煩雑な作業
を行うことなく、コイルの製造ができる。
【0033】なお、上記実施例ではすべての絶縁線輪の
近傍に絶縁性パイプを有する円筒状充填材入り樹脂注型
物を配置したが、特に温度の高い絶縁線輪の近傍にの
み、絶縁性パイプを有する円筒状充填剤入り樹脂注型物
を配置してもよい。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明による電磁石
用コイルの製造方法によれば、予め冷却媒体を流すため
の可撓性を有する絶縁性パイプを型に巻回し、パイプの
中空部を除いた型内の空隙部に充填剤入りの樹脂を注型
して硬化し、型から取出したものに、巻回された電気絶
縁線輪を絶縁性パイプの近傍に配置した状態で型の中に
おいて樹脂を注型して硬化することによって一体化する
ようにしたので、導体の抵抗損による発熱を水、油など
の冷却媒体をパイプに通すことによって例え非常に細い
線、あるいは撚線を導体に使用しても容易に冷却するこ
とができる。また、絶縁性パイプを用いているので、渦
電流損の発生がなく、さらに電気絶縁線輪を樹脂で固定
しているため、磁場の変動がなく、寸法精度が高く、し
かも磁場精度の高い電磁石を得ることができる。さら
に、絶縁性パイプが損傷し難く、冷却媒体が漏れること
がないので、信頼性の高い電磁石を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電磁石用コイルおよびその製造方
法を説明するための一実施例を示す断面図。
【図2】本発明で用いられる絶縁性パイプの一例として
2重パイプを示す断面図。
【図3】本発明で用いられる絶縁性パイプの他の例とし
て繊維を編組された高分子製パイプを示す断面図。
【図4】本発明で用いられる内部に絶縁性パイプを有す
る円筒状充填材入り樹脂注型物を示す図。
【図5】絶縁導体を絶縁板に接着する工程を説明するた
めの説明図。
【図6】絶縁板に接着された絶縁導体を示す図。
【図7】本発明方法により製造された電磁石の断面図。
【図8】従来強制冷却形コイルに用いられていた中空導
体を示す図。
【符号の説明】
1……導体、2……中空部、3……絶縁性パイプ、4…
…パイプ内、5……充填材入り樹脂、6……電気絶縁線
輪、7……樹脂、8……2重パイプ、9……高分子製パ
イプ、10……熱収縮性チューブ、11……絶縁性繊
維、12……内部に絶縁性パイプを有する円筒状充填材
入り樹脂注型物、13……絶縁導体、14……溝、15
……巻型、16……絶縁板、17……当板、18……ガ
ラスクロスとエポキシ樹脂からなるFRP。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め冷却媒体を流すための可撓性を有す
    る絶縁パイプを型に巻回し、前記型内の空隙部にパイプ
    の中空部を除いて充填剤入りの樹脂を注型して硬化させ
    て樹脂注型物を成形し、次にこの注型物を型から取出し
    て予め導体を巻回してなる電気絶縁線輪を前記絶縁性パ
    イプ近傍に配置した状態で、前記とは別個の型の中に入
    れて樹脂を注入し硬化させて前記電気絶縁線輪を前記樹
    脂注型物に一体化するようにしたことを特徴とする電磁
    石用コイルの製造方法。
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