JP2603941B2 - 無線電話装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は、複数の無線チャンネルのうち空きの無線チ
ャンネルを検出して音声あるいはデータ等の送受信を行
うマルチチャンネルアクセス方式の無線電話装置に関す
るものである。

（従来の技術） 従来において、有線回線に接続される親装置と、この
親装置と無線回線で接続される移動機とから成り、移動
機若しくは親装置は複数の通話チャンネルの中から空き
の通話チャンネルを受信電界強度によって検出し、その
空きの通話チャンネルの情報および各々識別情報を１つ
の制御チャンネルで送受し、親装置と移動機との接続を
行うマルチチャンネルアクセス式の電話装置が知られて
いる。

第２図は、このような構成における移動機の従来構成
を示すブロック図であり、大別すると、無線部101,制御
部102,操作部103,表示部104,送受話器105とから構成さ
れている。

無線部101は親装置（図示せず）との間で無線回線に
よる通話路を形成するもので、送信機111,送信低周波変
調器112,送信データ変調器113,シンセサイザ114,受信デ
ータ復調器115,受信機116,受信低周波復調器117,電界強
度検出信号線118を備えている。また、操作部103は第３
図に示すように通話を開始する時に操作する通話開始ス
イッチ201,通話を終了する時に操作する終話スイッチ20
2,最後に送信した相手の電話番号を自動的に再送信する
ための再送スイッチ203,数字「０」〜「９」および
「＃」，「＊」のプッシュボタンスイッチを備えてい
る。

第４図は移動機から発信する場合の動作を示すフロー
チャートであり、移動機の使用者が有線電話回線（図示
せず）に対する発呼のために通話開始スイッチ201をオ
ンにすると、制御回路102はその旨を認識し、シンセサ
イザ114の発振周波数を制御チャンネル（Ｃ−CH）の周
波数に設定したうえ、受信機116を動作状態とし、制御
チャンネルでの電波を受信させる（ステップ300,30
1）。そして、受信機116が受信した電波の電界強度を信
号線118からの電界強度検出信号によって検出し、一定
値以上の受信電話強度が無ければ制御チャンネルは空い
ているものと判定し（ステップ302）、送信機111を動作
状態とし、さらに自己に割当てられた識別コード情報を
送信データ変調器113で変調して送信機111に入力し、こ
の識別コード情報を含む発信信号を親装置（図示せず）
に向けて送信させる（ステップ303）。

親装置は移動機からの発信信号を受信すると、この中
の識別コード情報が予め割当てられている識別コード情
報と一致するか否かを判定し、一致しているならば移動
機に対して応答信号を返信する。この応答信号の中には
識別コード情報と通話チャンネル（Ｓ−CH）の指定情報
を含んでいる。

親装置からの応答信号は受信機116で受信されるが、
その中の識別コード情報は受信データ復調器115で復調
されて制御回路102に入力される。制御回路102は親装置
からの識別コード情報が自己のものと一致しているか否
かを検出し、一致しているならばシンセサイザ114の発
振周波数を親装置から指定された通話チャンネルの周波
数に切替え、送信機111および受信機116をこの通話チャ
ンネルで送信動作および受信動作が可能状態に設定す
る。

これに対し、親装置も応答信号を返信した後の一定時
間後に送受信機の周波数を自己が指定した通話チャンネ
ルの周波数に切替える。

これによって、移動機と親装置とは、親装置が指定し
た通話チャンネルで接続される。

この状態で制御部103からダイヤル番号を入力する
と、制御回路102はこのダイヤル番号を送信データ変調
器113に入力して変調させた後、送信機111から送信させ
る。このダイヤル番号を受信した親装置は、これを有線
電話回線を介して交換機（図示せず）に送り、ダイヤル
番号で示される相手電話機を呼出し、相手電話機が応答
したならば移動機との通話路を形成する。

そこで、送受話器105の送話器（MIC）から音声を入力
すると、その音声の信号は送信低周波変調器112で変調
された、送信機111によって送信され、親装置および有
線電話回線を介して相手電話機に送られる。

一方、相手電話機からの音声信号は受信機116で受信
された後、送受器105の受話器（REC）から発生される。

その後、通話終了となって終話スイッチ202が操作さ
れると、制御回路102はこの終話スイッチ202が操作され
たことを検出し、変調器112,復調器117の動作を停止さ
せると共に、送信データ変調器113を介して終話信号を
親装置に送信し、その後に送信機111および受信機116の
動作を停止させて初期の待受け状態に戻る。

以上は、通常動作であるが、例えば親装置と移動機と
の距離が大きく離れており、互いに電波が到達しない位
置関係にあるときには、移動機から発信信号を送信して
も親装置で受信できない状態が生じる。そこで、移動機
は、受信機116をオンとして送信信号を送出した後に親
装置からの制御チャンネル電波または応答信号が制限時
間内に受信されるか否かを監視し（ステップ305）、制
限時間を超えたならば上記のような状態、あるいは移動
機同志でのフェージングによって発信電波が受信不能の
状態になっているものと判定し、表示部104に対し通話
条件が成立していないことを表示して警報する（ステッ
プ306）。

この警報は一定時間（例えば10秒程度）だけ行なわ
れ、この一定時間が経過したならば（ステップ308）、
警報表示を停止させ（ステップ309）、初期の待受け状
態に戻る。

この警報表示が行なわれている時に、再発信を直ちに
行う必要が生じた場合には、終話スイッチ202を操作す
ることにより警報表示をその表示期間満了前に停止させ
（ステップ310）、この後で通話開始スイッチ201を操作
することにより（ステップ300）、再発信可能になる。
すなわち、通話条件が成立していないときに、再発信を
行う場合には終話スイッチ202を通話開始スイッチ201の
両方を順に操作することによって再発信可能な状態にな
る。

（発明が解決しようとする問題点） 上記のように従来の移動機では、通話条件が成立して
いない時に再発信を直ちに行うためには、終話スイッチ
202と通話開始スイッチ201の両方を操作する必要があ
る。

ところが、利用者は移動機を親装置の方向に近づけさ
せながら上記のような操作を行うことになるため、その
操作が極めて煩わしいものとなり取扱いが不便であると
いう問題があった。

本発明の目的は、簡単な操作で再発信を行うことがで
きる無線電話装置を提供することにある。

［発明の構成］ （問題点を解決するための手段） 上記目的を達成するため、本発明は、有線回線に接続
される親装置と、この親装置と無線回線を介して接続さ
れる移動機とを具備し、前記移動機は、該移動機が待機
状態にあるときに通話開始スイッチを操作すると該通話
開始スイッチの操作に応答して前記親装置との間で通話
路形成のための信号を送受し、所定の通話条件が成立し
た場合は前記無線回線による前記移動機と前記親装置と
の間の通話路を形成する通話路形成動作を実行し、前記
通話路形成動作において前記所定の通話条件が成立しな
い場合はこの旨を報知手段により所定時間の間報知する
無線電話装置において、前記移動機は、前記報知手段に
より報知がなされている状態において前記通話開始スイ
ッチが操作されると前記親装置との間の通話路形成のた
めの信号の送受を再開して前記通話路形成動作を実行す
る制御手段 を具備することを特徴とする。

（作用） 移動機は、報知手段により所定の通話条件が成立しな
い旨が報知されている状態で通話開始スイッチが操作さ
れると、該移動機が待機状態に戻るのを待たずに、親装
置との間の通話路形成のための信号を送受を直ちに再開
して移動機と親装置との間の通話路を形成する通話路形
成動作を実行する。

（実施例） 第１図は本発明の一実施例を示すフローチャートであ
り、ハードウエア上の構成は第２図と同じであるが、制
御部102の機能として、ステップ311で示すように、通話
条件が成立していないことを表示部104に警報表示して
いる状態の時に、通話開始スイッチ201が操作されたか
否かかを検出する機能を設け、通話開始スイッチ201が
操作されたならば警報表示の表示期間中であっても直ち
に受信機116を動作状態とし、発信動作に移行するよう
にしたものである。

このようにすることにより、警報表示中の再発信を通
話開始スイッチ201のみの操作によって開始させること
ができる。従って、親装置の方向へ移動機を移動しなが
ら行う再発信操作が極めて簡単になり、取扱いが便利に
なる。

なお、通話条件が成立していない状態として、親装置
と移動機との距離が離れすぎている場合の他に、通話チ
ャンネルあるいは制御チャンネルがビジィ状永態となっ
ている場合もあるが、このような状態の時でも警報表示
を行い、かつ通話開始スイッチの操作によって再発信を
可能なようにすることができる。

［発明の効果］ 以上説明したように本発明によれば、移動機と親装置
との間の通話条件が成立していない状態での再発信を通
話開始スイッチのみの操作によって開始させることがで
きるため、移動機を移動させながら行う再発信操作が極
めて簡単になり、取扱いが便利になるという効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示すフローチャート、第２
図は従来の無線電話装置における移動機の構成を示すブ
ロック図、第３図は操作部の構成を示す外観図、第４図
は通話条件が成立しない場合の従来の制御内容を示すフ
ローチャートである。 101……無線部、102……制御部、103……操作部、104…
…表示部、105……送受器、201……通話開始スイッチ、
202……終話スイッチ。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】有線回線に接続される親装置と、 この親装置と無線回線を介して接続される移動機と を具備し、 前記移動機は、該移動機が待機状態にあるときに通話開
   始スイッチを操作すると該通話開始スイッチの操作に応
   答して前記親装置との間で通話路形成のための信号を送
   受し、所定の通話条件が成立した場合は前記無線回線に
   よる前記移動機と前記親装置との間の通話路を形成する
   通話路形成動作を実行し、前記通話路形成動作において
   前記所定の通話条件が成立しない場合はこの旨を報知手
   段により所定時間の間報知する無線電話装置において、 前記移動機は、前記報知手段により報知がなされている
   状態において前記通話開始スイッチが操作されると前記
   親装置との間の通話路形成のための信号の送受を再開し
   て前記通話路形成動作を実行する制御手段 を具備することを特徴とする無線電話装置。