JP2585662Y2 - カーテンウオールユニットのガラス取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、ユニット式カーテンウ
オールのカーテンウオールユニットにおける枠体にガラ
スを取付ける構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】ユニット式カーテンウオールは建物躯体
にカーテンウオールユニットを上下・左右方向に連続し
て取付けたものであり、そのカーテンウオールユニット
としては、例えば上枠と下枠と左右縦枠を方形状に枠組
した枠体にガラスを取付けたものが知られている。

【０００３】前述のカーテンウオールユニットにおける
枠体にガラスを取付ける構造としては、枠体を構成する
上枠、下枠、左右縦枠にガラス取付凹部をそれぞれ形成
し、各ガラス取付凹部にガラスの上縁部、下縁部、左右
縦縁部をそれぞれのみ込ませてシール材でシールしたも
のや、特公平２−３８６５号に示すように枠体を構成す
る上枠と下枠のガラス取付凹部にガラスの上縁部と下縁
部をのみ込ませてシール材でシールすると共に、枠体を
構成する左右縦枠の室外面にガラスの左右縦縁室内面を
接着シール材で接着して取付けたものが知られている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】前者のガラスの取付構
造であると、枠組した枠体の上下及び左右に対向するガ
ラス取付凹部にガラスの上下縁部及び左右縦枠縁部をの
み込ませるためにガラス取付凹部の面内方向寸法、つま
り開口幅をガラス厚さに比べて大きくする必要があると
共に、上下及び左右に対向するガラス取付凹部間の寸法
をガラスの大きさに比べて大きくする必要があるので、
枠体の大きさに比べてガラスが小さくなってガラスの採
光面積が小さくなるし、下枠のガラス取付凹部を形成す
るために押縁が必要となり、しかも一枚ガラスと複層ガ
ラス等の厚さの異なるガラスを取付けるには開口幅の異
なるガラス取付凹部を有する上枠、下枠、左右縦枠を必
要とする。

【０００５】後者のガラス取付構造であると、前述と同
様に上枠、下枠のガラス取付凹部間の寸法がガラスの大
きさに比べて大きくなるからガラス採光面積が小さくな
るし、厚さの異なるガラスを取付けるには開口幅の異な
るガラス取付凹部を有する上枠、下枠が必要となり、し
かもガラスの左右縦縁部室内面が左右縦枠の室外面に接
着してあるだけのために取付強度が弱くなるばかりか、
接着シール材の劣化等によって隙間が生じて雨水が侵入
することがある。

【０００６】そこで、本考案は前述の課題を解決できる
ようにしたカーテンウオールユニットのガラス取付構造
を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本体枠１０と、下向きに
開口したガラス取付凹部２３を有し、前記本体枠１０の
室外側部に上から下に向けて連結されるガラス取付枠１
１で上枠２とし、本体枠３０と、上向きに開口したガラ
ス取付凹部４０を有し、前記本体枠３０の室外側部に上
から下に向けて連結されるガラス取付枠３１で下枠３と
し、本体枠５０と、左右方向に開口したガラス取付凹部
６２を有し、前記本体枠５０の室外側部に左右方向に向
けて連結されるガラス取付枠５１で左右の縦枠４，４と
し、前記上枠２、下枠３、左右の縦枠４，４を、各本体
部１０，３０，５０，５０を方形状に枠組みした後に各
ガラス取付枠１１，３１，５１，５１を連結可能な形状
とし、前記各ガラス取付枠１１，３１，５１，５１のガ
ラス取付凹部２３，４０，６２，６２にガラス６の上下
左右縦縁部をシール材を介して嵌着したことを特徴とす
るカーテンウオールユニットのガラス取付構造。

【０００８】

【作 用】上枠２、下枠３のガラス取付枠１１，３１
は本体枠１０，３０の室外側部に上から下に向けて連結
され、左右の縦枠４，４のガラス取付枠５１は本体枠５
０の室外側部に左右に向けて連結され、各本体枠１０，
３０，５０を方形状に枠組した後に各ガラス取付枠１
１，３１，５１を各本体枠１０，３０，５０に取付でき
ることから、ガラス６の上下左右縦縁部に各ガラス取付
枠１１，３１，５１をそれぞれ単独にガラス面内方向に
沿って移動することで取付できる。これによって各ガラ
ス取付枠１１，３１，５１のガラス取付凹部２３，４
０，６２の開口幅を小さくできると共に、相対向するガ
ラス取付凹部間の寸法を小さくできてガラスの採光面積
を大きくでき、しかも押縁を用いずにガラス６の上下左
右縦縁部をガラス取付凹部２３，４０，６２で支持して
ガラス取付強度を強くでき、さらに厚さの異なるガラス
を取付ける場合にはガラス取付枠１１，３１，５１を異
なる寸法のものと変更すれば良く本体枠１０，３０，５
０を兼用できるからコスト的に有利となる。

【００１０】

【実 施 例】図１に示すように、カーテンウオールユ
ニット１を上下・左右に連続して建物躯体に取付けてユ
ニット式カーテンウオールを構成し、そのカーテンウオ
ールユニット１は上枠２と下枠３と左右縦枠４，４を方
形状に枠組した枠体５にガラス６を取付けてある。

【００１０】前記上枠２は図２に示すように本体枠１０
とガラス取付枠１１より成り、その本体枠１０は横板１
２の面外方向室内側よりに室内側上向凹部１３、面外方
向中間に中間上向片１４と中間下向片１５、面外方向室
外側寄りに室外側上向片１６、面外方向室外側に上向き
の被取付片１７と下向きのガラス支持片１８をそれぞれ
一体的に設け、その室外側上向片１６と被取付片１７と
の間に上向溝１９を形成してある。前記ガラス取付枠１
１は横板２０と室内側縦板２１と室外側縦板２２とによ
りガラス取付凹部２３を形成し、かつその室内側縦板２
１に鉤形になった取付片２４を一体的に設けてあり、そ
の取付片２４を本体枠１０の被取付片１７と上向溝１９
に係合して取付けると共に、ビス２５で固着してある。

【００１１】前記下枠３は図２に示すように本体枠３０
とガラス取付枠３１より成り、本体枠３０は横板３２の
面外方向室内側寄りに室内側下向凹部３３、面外方向中
間に中間下向片３４、面外方向室外側に下向きの被取付
片３５と上向きのガラス支持片３６をそれぞれ一体的に
設けてあり、その被取付片３５は縦片３５ａとＬ字状の
受け片３５ｂより成る。前記ガラス取付枠３１は横板３
７と室内側縦板３８と室外側縦板３９とによりガラス取
付凹部４０を形成し、かつその室内側縦板３８に下向き
鉤形となった取付片４１が一体的に設けてあり、その取
付片４１を本体枠３０の被取付片３５の受け片３５ｂに
上から係合してある。

【００１２】前記縦枠４は図３に示すように本体枠５０
とガラス取付枠５１より成り、その本体枠５０は縦板５
２の面外方向室内寄りに室内側外向凹部５３、面外方向
中間に中間外向片５４、面外方向室外側寄りに室外側外
向片５５、面外方向室外側に外向きの被取付片５６と内
向きのガラス支持片５７がそれぞれ一体的に設けられ、
その被取付片５６と室外側外向片５５との間に外向溝５
８を形成している。前記ガラス取付枠５１は縦板５９と
室内側内向板６０と室外側内向板６１によりガラス取付
凹部６２を形成し、その室内側内向板６０に鉤形の取付
片６３が一体的に設けてあり、その取付片６３を本体枠
５０の被取付片５６にビス６４で固着してある。

【００１３】前記ガラス６の上縁部は図２に示すように
上枠２のガラス取付枠１１のガラス取付凹部２３内にシ
ール材ａで嵌着支持され、ガラス支持片１８に装着した
ガスケットｂがガラス６の上縁寄り室内面に圧接してい
る。前記ガラス６の下縁部は図２に示すように下枠３の
ガラス取付枠３１のガラス取付凹部４０内にシール材ｃ
で嵌着支持され、ガラス支持片３６に装着したガスケッ
トｄのガラス６の下縁寄り室内面に圧接している。前記
ガラス６の縦縁部は図３に示すように縦枠４のガラス取
付枠５１のガラス取付凹部６２内にシール材ｅで嵌着支
持されガラス支持片５７に装着したガスケットｆがガラ
ス６の縦縁寄り室内面に圧接している。

【００１４】次にカーテンウオールユニット１の組立て
を説明する。図４に示すように、上枠２の本体枠１０長
手方向両端部と下枠３の本体枠３０長手方向両端部に左
右縦枠４の本体枠５０をビス等でそれぞれ連結して方形
状に枠組みする。各ガラス取付枠１１，３１，５１の長
手方向両端部を４５度に切断して、上枠２のガラス取付
枠１１をガラス６の上縁部にシール材ａを介して嵌着す
ると共に、下枠３のガラス取付枠３１をガラス６の下縁
部にシール材ｃを介して嵌着し、ガラス６とともに上枠
２のガラス取付枠１１と下枠３のガラス取付枠３１を上
枠２の本体枠１０と下枠３の本体枠３０にそれぞれ取付
ける。

【００１５】この時、上枠２のガラス取付枠１１の取付
片２４が本体枠１０の被取付片１７と上向溝１９に上方
から係合し、かつ下枠３のガラス取付枠３１の取付片４
１が本体枠３０の被取付片３５の受け片３５ｂの受け片
３５ｂに上方から係合するから、ガラス６とともにガラ
ス取付枠１１とガラス取付枠３１を面内方向に沿って上
から下に動かすことで簡単に係合できるし、仮止めで
き、取付片２４と被取付片１７をビス２５で固着する作
業がやり易くなる。

【００１６】ガラス６の左右縦縁部に左右縦枠４，４の
ガラス取付枠５１，５１のガラス取付凹部６２をシール
材ｅを介してガラス面内方向に沿って移動して嵌着する
と同時に、その取付片６３を本体枠５０の被取付片５６
に当接し、ビス６４で固着する。

【００１７】図１における左右縦枠４，４間に無目を横
架して複数の枠部を形成し、その各枠部にガラスをそれ
ぞれ取付けても良い。この場合には無目７を図５に示す
ように本体枠７０と上下ガラス取付枠７１，７２より構
成すれば良い。つまり、前記本体枠７０の面外方向室内
側縦板７３の上下に上被取付片７４と下取付片７５を一
体的に設け、上ガラス取付枠７１には上取付片７６、下
ガラス取付枠７２には下取付片７７を一体的に設けてあ
る。

【００１８】

【考案の効果】上枠２、下枠３のガラス取付枠１１，３
１は本体枠１０，３０の室外側部に上から下に向けて連
結され、左右の縦枠４，４のガラス取付枠５１は本体枠
５０の室外側部に左右に向けて連結され、各本体枠１
０，３０，５０を方形状に枠組した後に各ガラス取付枠
１１，３１，５１を各本体枠１０，３０，５０に取付で
きることから、ガラス６の上下左右縦縁部に各ガラス取
付枠１１，３１，５１をそれぞれ単独にガラス面内方向
に沿って移動することで取付できる。これによって各ガ
ラス取付枠１１，３１，５１のガラス取付凹部２３，４
０，６２の開口幅を小さくできると共に、相対向するガ
ラス取付凹部間の寸法を小さくできてガラスの採光面積
を大きくでき、しかも押縁を用いずにガラス６の上下左
右縦縁部をガラス取付凹部２３，４０，６２で支持して
ガラス取付強度を強くでき、さらに厚さの異なるガラス
を取付ける場合にはガラス取付枠１１，３１，５１を異
なる寸法のものと変更すれば良く本体枠１０，３０，５
０を兼用できるからコスト的に有利となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】ユニット式カーテンウオールの一部正面図であ
る。

【図２】カーテンウオールユニットの縦断面図である。

【図３】カーテンウオールユニットの横断面図である。

【図４】カーテンウオールユニットの分解斜視図であ
る。

【図５】無目の縦断面図である。

【符号の説明】

２…上枠、３…下枠、４…縦枠、５…枠体、６…ガラ
ス、１０…本体枠、１１…ガラス取付枠、２３…ガラス
取付凹部、３０…本体枠、３１…ガラス取付枠、４０…
ガラス取付凹部、５０…本体枠、５１…ガラス取付枠、
６２…ガラス取付凹部。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 本体枠１０と、下向きに開口したガラス
   取付凹部２３を有し、前記本体枠１０の室外側部に上か
   ら下に向けて連結されるガラス取付枠１１で上枠２と
   し、 本体枠３０と、上向きに開口したガラス取付凹部４０を
   有し、前記本体枠３０の室外側部に上から下に向けて連
   結されるガラス取付枠３１で下枠３とし、 本体枠５０と、左右方向に開口したガラス取付凹部６２
   を有し、前記本体枠５０の室外側部に左右方向に向けて
   連結されるガラス取付枠５１で左右の縦枠４，４とし、 前記上枠２、下枠３、左右の縦枠４，４を、各本体部１
   ０，３０，５０，５０を方形状に枠組みした後に各ガラ
   ス取付枠１１，３１，５１，５１を連結可能な形状と
   し、 前記各ガラス取付枠１１，３１，５１，５１のガラス取
   付凹部２３，４０，６２，６２にガラス６の上下左右縦
   縁部をシール材を介して嵌着したことを特徴とするカー
   テンウオールユニットのガラス取付構造。