JPH0210219Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は出窓、特に洗面ユニツトを組込んだ
出窓に関するものである。

この考案が解決すべき問題点 従来出窓を建物躯体から張り出して突設し、該
出窓内に洗面ユニツトを組込んだ考案が開発され
ている。このような出窓は洗面ユニツトを隠すた
めに上下中間に水平に横棧となる無目を取付け、
無目下方に目隠しパネルを嵌め込んでいた。

従つて出窓の外観は無目によつて開口部が上下
に仕切られ、上方はガラス、下方は目隠しパネル
というように異つた部材が嵌め込まれているた
め、スツキリとした印象を与えなかつた。

考案の目的 この考案は以上の問題点を解消するためになさ
れたもので、室外側では一枚もののガラスパネル
が表出して外観体裁の良好な出窓を提供すること
を目的とする。

考案の構成 この考案にかかる出窓は、上下横枠及び左右竪
枠によつて方形状に組んだ枠体に取付けた一枚も
ののガラスパネルからなる障子或いはパネルの室
内側に、左右竪枠の中間高さに水平に横棧を掛け
渡し、横棧、左右竪枠および下枠によつて形成し
た方形状の枠体のうちガラス面の室内側にある枠
体に目隠しパネルを取付け、横棧から室内側に突
設した突出片にカウンターを固定し、室外側の外
観には一枚もののガラスパネルからなるパネルま
たは障子が表出するようにして上記の目的を達成
するものである。

実施例 以下、図に示す一実施例に基づきこの考案を詳
細に説明する。

図においてＡはこの考案にかかる出窓であつて
横断面台形状に室外側に張り出してある。

１は室外側に張り出した竪枠であつて、一定間
隔離れて二本の枠１，１が室外側に位置してい
る。竪枠１は断面略扇状をなしており、相対向す
る他方の竪枠１と向きあう面１ａと、後に述べる
躯体側に固定した竪枠２と向きあう面１ｂとを有
している。竪枠１と向きあう面１ａには、他方の
竪枠１ａ側に突出し、先端が室内側に屈曲した突
出片３が上下に連続して形成してある。突出片３
の若干室内側には上下に連続して二条の係止片
４，４が形成してある。竪枠２と向きあう面１ｂ
には、竪枠２側に突出し、室外側にリツプ溝５が
開口した当接片６が突設され、リツプ溝５には気
密材７が嵌合されている。

躯体である柱８，８には各々竪枠２が固定され
ている。竪枠２は断面略三角形状であつて、室外
に張り出した竪枠１と向き合う面２ａを有してお
り、その側面には竪枠１側に突出し、室外側にリ
ツプ溝５を開口した当接片９が形成され、リツプ
溝５内に気密材７が嵌合されている。

室外に張り出した両竪枠１，１の上下端間およ
び竪枠１と躯体に固定した竪枠２の上下端間は
各々上枠１０、下枠１１によつて連結され、上下
枠１０，１１および左右竪枠１，１若しくは左右
竪枠１，２によつて方形状の枠体Ｂが形成されて
いる。

竪枠１，１間を連結する上枠１０は断面略コ字
状であつて、下方に開口する溝部１２を有してお
り、下枠１１は断面略方形状であつて上方に開口
する溝部１３を有している。

竪枠１，２間を連結する上枠１０は断面略コ字
状であつて、室外側に開口するリツプ溝１４を有
する方形状の突出部１５を下面に有し、下枠１１
は室外側に開口するリツプ溝１６を有する突出部
１７が室内側上方に突出されている。リツプ溝１
４，１６には気密材７が嵌合されている。

枠体Ｂにはパネル１８或いは障子である開き戸
Ｃが取付けてある。実施例では中央の枠体Ｂにパ
ネル１８が取付けられ、左右の枠体Ｂ，Ｂに開き
戸Ｃが各々取付けられているが、全枠体Ｂに開き
戸Ｃを取付けてもよい。

パネル１８の上下端は上枠１０の溝部１２と下
枠１１の溝部１３にガスケツト１９を介して嵌合
してあり、左右端は突出片３と二条の係止片４，
４に係止されたアタツチメント２０によつて形成
された溝部１３内にガスケツト１９を介して嵌合
してある。

パネル１８としては化粧板等を使用してもよい
が、ガラス板を使用して嵌め殺し窓としてもよ
い。

開き戸Ｃは上下框２１，２１および左右竪框２
２，２２が方形状に框組みされガラス板２３が嵌
め込まれたものである。開き戸Ｃは丁番２４によ
つて室外側へ開閉可能となつており、閉めたとき
框２１，２１の室内側面が気密材７に当接する。

パネル１８および開き戸Ｃの室内側には左右竪
枠１，１および１，２間の中間高さに水平に横棧
２５が掛け渡してある。横棧２５は断面略方形状
であつて室外側面上下端にＬ字状の係止片２６，
２６が対向して設けてある。室内側面上下方向中
間には、先端が下方に屈曲した突出片２７が水平
に突設してある。

横棧２５は第５図のように三本を両端の横棧２
５，２５が中間の横棧２５に対し一定角度をなす
ように連続せしめて出窓Ａ室外端の形状に合わせ
るもので、隣接する横棧２５と当接する側の端部
は所要角度に切つて突き合わせてある。隣接する
横棧２５，２５は横棧２５，２５のなす角度に合
わせて屈曲した連結板４４によつて連結されてい
る。すなわち連結板４４の左右半分づつが左右の
横棧２５，２５の係止片２６，２６間に嵌合さ
れ、連結板４４および横棧２５側面を貫通してビ
ス４５が螺合されて連結してある。

室外側に張り出した竪枠１，１への横棧２５の
連結は、竪枠１，１の室内側部分を切欠いて形成
した切欠き２８に横棧２５を嵌合して行う。すな
わち竪枠１の二側面１ａ，１ｂの室内側一部をコ
字状に切欠いて竪枠１内に補強材２９を嵌入して
ビス３０によつて固定する。補強材２９は竪枠１
の中間部と略同一の断面形状を有するアルミ鋳物
等によつて製造した部材で、中間部に切欠き２８
と同形状の凹部３１を有している。横棧２５接合
部を切欠き２８および凹部３１に嵌合して連結す
る。

横棧２５の竪枠１，２への固定は、Ｌ字形のブ
ラケツト３２を横棧２５の下面にビス３３によつ
て固定し、ブラケツト３２の他面を竪枠１若しく
は２に当接してビス３３によつて固定する。

以上のようにして横棧２５、左右竪枠１，２お
よび下枠１１によつて形成された方形状の枠体Ｄ
のうちガラス面の室内側にある枠体Ｄに目隠しパ
ネル３４が取付けてある。実施例では左右両側の
枠体Ｂ，Ｂにガラス板２３が嵌め込まれた開き戸
Ｃが取付けられているため、枠体Ｂ，Ｂの内側の
枠体Ｄ，Ｄに目隠しパネル３４が取付けてある。
目隠しパネル３４としては化粧板等が使用可能で
ある。

横棧２５の下面および下枠１１の上面には各々
断面コ字状の基部３５の室内側面を延長させた側
壁３６を有する横材３７が固定され、左右竪枠
１，２の相対向面に横材３７と同形状の竪材３８
が固定してある。

横材３７および竪材３８に断面Ｌ字形のアタツ
チメント３９が室外側から取付けられ、四周端に
ガスケツト４０が取付けられた目隠しパネル３４
が取付けてある。

横材３７の突出片２７の下方には水平にカウン
ター４１が固定してある。

４２は屋根、４３は床板である。

考案の効果 この考案は以上の構成からなり、出窓の室外側
の外観には無目、横棧等を有さない一枚もののガ
ラスパネルが表出するため外観体裁がすつきりし
て良好となる。一方室内側では横棧を設けて竪枠
間を連結してあるので枠体を補強することができ
る。またこの横棧の下方に枠体が形成されて目隠
しとともに一枚もののガラスパネルを保護する目
隠しパネルを取付けることができ、さらに横棧か
ら室内側に突設した突出片を利用してカウンター
を強固に取付けることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案にかかる出窓の外観図、第２
図は第１図の−線断面図、第３図は第１図の
−線断面図、第４図は第１図の−線断面
図、第５図は横棧の平面図、第６図は横棧の連結
部の斜視図、第７図は竪枠の一部斜視図、第８図
は竪枠と横棧の連結部の横断面図、第９図は横棧
の縦断面図である。 Ａ…出窓、Ｂ…枠体、Ｃ…開き戸、Ｄ…枠体、
１，２…竪枠、３…突出片、４…係止片、５…リ
ツプ溝、６…当接片、７…気密材、８…柱、９…
当接片、１０…上枠、１１…下枠、１２，１３…
溝部、１４…リツプ溝、１５…突出部、１６…リ
ツプ溝、１７…突出部、１８…パネル、１９…ガ
スケツト、２０…アタツチメント、２１…上下
框、２２…竪框、２３…ガラス板、２４…丁番、
２５…横棧、２６…係止片、２７…突出片、２８
…切欠き、２９…補強材、３０…ビス、３１…凹
部、３２…ブラケツト、３３…ビス、３４…パネ
ル、３５…基部、３６…側壁、３７…横材、３８
…竪材、３９…アタツチメント、４０…ガスケツ
ト、４１…カウンター、４２…屋根、４３…床
板、４４…連結板、４５…ビス。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 室外側に張り出した竪枠と躯体に固定した竪枠
   の上下端を上枠および下枠によつて連結して方形
   状の枠体を形成してある出窓であり、前記枠体の
   室外側に一枚もののガラスパネルが取付けてある
   部分の室内側において竪枠間の中間高さに水平な
   横棧を掛け渡し、前記横棧、下枠および竪枠によ
   つて形成した方形枠体内に目隠しパネルを取付
   け、前記横棧から室内側に突設した突出片にカウ
   ンターを固定してあることを特徴とする出窓。